令和2年度共創の場形成支援の政策重点分野について

令和2年度における科学技術振興機構の共創の場形成支援の政策重点分野を決定しましたので、お知らせいたします。

1.令和2年度共創の場形成支援の政策重点分野について  

量子技術分野      2件程度
環境エネルギー分野 1件程度
バイオ分野(※)     2件程度

(※)バイオ分野については、「国際バイオコミュニティ圏」の選定との関係性に鑑み、令和2年度及び3年度においては他の分野に比して小規模での支援を行い、今後、「国際バイオコミュニティ圏」が当該支援対象機関を包含する形で選定され、かつ、「国際バイオコミュニティ圏」における当該機関の果たす役割が明確に整理されたことが確認された場合には、令和3年度までの当該機関の活動状況等を勘案した上で、本格的な支援に移行することとする。

2.各政策重点分野の概要

(1)量子技術分野 2件程度

  量子技術は、将来の産業・社会に変革をもたらし、安全保障の観点からも重要な基盤技術である。米欧中が本分野の研究開発を戦略的かつ積極的に展開する中、我が国においても、重点的な研究開発や産業化・事業化を促進し、SDGsの達成にも大きく寄与する「生産性革命の実現」、「健康・長寿社会の実現」、「国民の安全・安心の確保」の実現のため、「量子技術イノベーション戦略」を策定。同戦略では、人材・技術等を結集し、基礎研究から技術実証、オープンイノベーション、知財管理等に至るまで一気通貫で行う国際的な連携拠点(国際ハブ)を形成すべきとされている。
 本分野においては、同戦略を踏まえ、大学等がコアとなる研究者・技術者を有し、かつ、企業投資の呼び込みが鍵となる技術領域のオープンプラットフォーム型の拠点として、「量子ソフトウェア研究拠点」及び「量子慣性センサ・光格子時計研究拠点」の形成を目指す。
  

(2)環境エネルギー分野 1件程度

  我が国においては、強みを有するエネルギー・環境分野において、自動車・航空機の電動化や再生可能エネルギー導入促進等により温室効果ガスの大幅削減を進め、SDGsに掲げられたクリーンなエネルギー社会を実現するため「革新的環境イノベーション戦略」を策定。同戦略では、国際競争力を有する大学・研究機関において、アカデミアの強みを生かし、企業等の課題解決や、シーズの創出と企業等への橋渡し等を行うプラットフォーム機能を有する次世代エネルギー基盤研究拠点を整備することとされている。
 本分野においては、同戦略を踏まえ、我が国が研究力・産業競争力共に強みを有し、電動化や再エネ主力電源化等を支え、温室効果ガスの削減目標を達成するために不可欠なエネルギー技術である蓄電池分野において、産学官共創により産業競争力を強化し、更なる市場獲得に繋げるため、アカデミアで創出された蓄電池の新材料・新技術の研究開発や、企業のみでは実施困難な電池特性に係る基礎的な課題の解決及びその社会実装を持続的に推進する拠点の形成を目指す。

(3)バイオ分野  2件程度

  世界的な環境・食料問題の深刻化、生活習慣病の増加、医薬品需要の増加等の中、米欧中はバイオエコノミー(バイオテクノロジーを活用した持続的な循環型経済社会)拡大による新たな市場形成を国家戦略に位置付けている。我が国においても「バイオ戦略2019」が策定され、「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現」することが掲げられた。バイオ分野の研究開発は拠点化、ネットワーク化等が進展しており、欧米ではアンダーワンルーフ型研究所での異分野融合・機器共用・人材共有等が推進されているところ。同戦略でも、国際連携・分野融合・オープンイノベーションを基本とした世界のデータ・人材・投資・研究の触媒となる国際バイオコミュニティ圏を構築することとされている。
 本分野においては、同戦略等を踏まえ、我が国が強みを有するバイオ分野の研究領域を基盤とし、新たな価値の創造に向け、①異分野融合研究、②先端技術開発、③先端機器共用、④データ、⑤イノベーション加速の5つのプラットフォーム機能を備えた、先端研究・インキュベーション拠点の形成を目指す。

3.今後の予定

公募の時期等については、共創の場形成支援プログラムのページ(JSTウェブサイトへリンク)で確認してください。
 

 

 

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(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課 )