令和4年度共創の場形成支援プログラムの政策重点分野について

「量子技術イノベーション戦略」（令和2年1月統合イノベーション戦略推進会議決定）の策定以降、量子産業の国際競争の激化、新型コロナウイルスの蔓延による社会のDX化の急速な進展、カーボンニュートラル社会に向けた取組の加速など、量子技術を取り巻く環境が変化し、量子技術に期待される役割が増大している。そのような中、我が国においても、産学官が一体となって、産業競争力強化・社会課題解決等のために量子技術を活用し、生産性革命やカーボンニュートラルなど社会全体のトランスフォーメーションを実現していくための新たな戦略を検討しているところである。 

新たな戦略検討の議論の中では、量子ソフトウェア研究開発に関する、「他分野の産業・技術との融合によるソフトウェア開発」及び「量子ソフトウェアに関するプロジェクトの充実・強化」や、量子技術イノベーション拠点における「拠点体制の強化」、「国際的に強みのある研究開発の推進」、「産学連携や国際連携などの機能の一層の充実」、「量子拠点がそれぞれの強みを活かしながら相互に連携」していくことが求められている。 

　本分野においては、令和2年度より「量子ソフトウェア研究拠点」及び「量子慣性センサ・光格子時計研究拠点」の形成を進めているところであるが、新たな戦略検討の議論を踏まえ、生産性革命やカーボンニュートラルなど社会全体のトランスフォーメーションの実現に向け、我が国が強みを発揮できる有力な分野をターゲットとした、新たな「量子ソフトウェア研究拠点」の形成に取り組む。その際、量子技術分野における研究開発全体を踏まえた上で、既存の「量子ソフトウェア研究拠点」との関連性も十分に考慮し、効率的な拠点形成や効果的な連携等を行うことを前提とする。