科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業 中間評価委員会(第1回) 議事録

1.日時

令和2年12月15日(火曜日)10時~11時

2.議題

  1. 議事運営等について
  2. 科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業の中間評価について
  3. その他

3.場所

オンラインにて開催

4.議事録

【村松課長補佐】  
  時間になりましたので、科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」中間評価委員会の第1回を開催させていただきます。
 なお、本日、会議時間が1時間となっておりますので、事務局からの説明を簡潔にさせていただくなど、効率的な会議運営に御協力いただければと思います。主査が選任されるまで司会進行を務めさせていただきます、科学技術・学術政策局企画評価課の課長補佐の村松と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本委員会は、後ほど資料1で御説明させていただきますが、今年度で事業開始から10年目となる「政策のための科学」推進事業、いわゆるSciREX事業の中間評価を実施するために設置されたものでございます。
 議事に先立ちまして、科学技術・学術政策局企画評価課長の塩田より御挨拶を申し上げます。

【塩田課長】 
 企画評価課長の塩田と申します。このたび、先生方におかれましては、委員をお引き受けいただきまして本当にありがとうございます。
 何人かの先生は内閣府の委員会にお入りになられていて御存じかもしれませんが、現在、次期科学技術・イノベーション基本計画を検討しており、「総合知」というのが1つのキーワードになってございます。何かと申しますと、人文・社会科学の知と自然科学の知を融合して、STI政策に取り入れていくということでして、まさに、この「政策のための科学」推進事業というのは、それをもう10年ぐらい前から先取りしていた事業ではないかと考えております。ぜひこの事業をよりよいものにしていきたいと思っておりますので、いろいろとこれから御指導をよろしくお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 企画評価課長の塩田より御挨拶申し上げました。
 それでは、まず主査の選出に移りたいと思います。本委員会の主査につきましては、資料1、中間評価委員会の開催についての2.(2)の定めによりまして、互選により選出することとなっております。
 事務局におきまして、事前に委員の皆様の御意見を伺ったところ、永井委員が適任であるという御意見をいただいておりますが、皆様いかがでございましょうか。(「異議なし」の声あり)

【村松課長補佐】 
 ありがとうございます。御異議なしということですので、永井委員が本委員会の主査として選任されました。
 それでは、以後の議事進行につきましては、永井主査、よろしくお願いいたします。

【永井主査】 
 永井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど御挨拶にもありましたが、この事業は5年事業の10年目という節目です。ちょうど第6期の科学技術・イノベーション基本計画も始まりますので、今後5年間を見据えて、意味のある評価を行う必要がございます。皆様の高い御見識をいただいて、協力して進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず委員と事務局の紹介を、事務局からお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 それでは、まず委員の皆様の御紹介をさせていただきます。資料1の2ページ目に委員名簿がございます。五十音順で紹介をさせていただきます。
 東北大学副学長の大隅典子先生です。よろしくお願いいたします。

【大隅委員】 
 大隅でございます。よろしくお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 次に、早稲田大学参与・名誉教授の小林直人先生でございます。

【小林委員】  
 小林でございます。よろしくお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 よろしくお願いいたします。続きまして、先ほど主査に選任されました自治医科大学学長の永井良三先生です。

【永井主査】  
 永井でございます。よろしくお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 よろしくお願いいたします。理化学研究所理事の原山優子先生です。

【原山委員】  
 原山でございます。よろしくお願いいたします。

【村松課長補佐】 
 よろしくお願いいたします。
 事務局でございますが、先ほど御挨拶をさせていただきました課長の塩田でございます。

【塩田課長】  
 塩田です。お願いいたします。

【村松課長補佐】  
 先ほど司会進行させていただきました課長補佐の村松です。どうぞよろしくお願いいたします。
 あともう1名、事務局として担当の係長の長澤が参加しております。事務局はこの3名で進めさせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 主査に一旦お返しいたします。

【永井主査】  
 では、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

【村松課長補佐】 
  配付資料でございますが、今回はオンラインの会議ということで、資料1式を事前に送付させていただいてございます。
 議事次第の2ページ目に資料の一覧がございます。資料は1から7までございまして、参考資料が1から6-2でございます。大部で大変恐縮でございますが、御確認いただきまして、もし不足等ございましたら、お気づきになられた時点で構いませんので、事務局までお知らせいただければと思います。
 以上です。

【永井主査】  
 ありがとうございます。それでは、議題の1から審議を始めたいと思います。まず、本委員会の議事運営等について、事務局から御説明をお願いします。

【村松課長補佐】  
 それでは、資料1、資料2を用いて、本会議の位置づけ等について御説明を申し上げます。
 まず資料1を御覧ください。先ほどお話がございましたとおり、この事業は、1.のところに記載しておりますが、平成23年度にスタートしておりまして、おおむね5年に一度、中間評価を実施することにしてございます。最長15年ということで始まっておりますので、5年ごとに評価をするということでございます。
 事業開始から5年目の平成27年度に第1回の中間評価を実施しておりまして、令和2年度で事業開始から10年目となりましたので、第2回の中間評価を実施することとなりました。
この委員会におきまして、本事業の全体の中間評価を実施し、また、それに関連いたしまして、研究人材拠点のプログラムの部分についても評価をいただくということを目的として、この委員会を設置してございます。
 また、2.の構成・運営でございますが、先ほど既に先行して行っておりますが、主査はこの委員会の委員の互選により選任をさせていただいているところでございます。
また、2.(4)にございますように、委員会の運営に係る事項は委員会において定めるとさせていただいておりますので、後ほど資料2で御説明をさせていただきます。
開催期間でございますが、12月1日に設置されておりまして、中間評価の公表までということにしておりまして、後ほどスケジュールを御説明させていただきますが、おおむね来年の6月または7月ぐらいまでを想定してございます。
 名簿につきましては、既に先ほど御紹介させていただきましたので、省略させていただきます。
続きまして資料2を御覧ください。本委員会の議事運営についてでございます。
まず第1条は趣旨を述べたものでございます。
第2条は委員会の詳細について規定してございます。委員会は主査が主宰しまして、主査がこの委員会の議長でございます。
 3に、委員会に主査代理を置き、委員会に属する構成員のうちから主査があらかじめ指名する者がこれに当たるとなってございます。後ほど主査に主査代理の指名をしていただくこととしております。主査代理の職務については、4に記載のとおり、主査の補佐、そして主査が出席できないときの職務代理ということで位置づけてございます。
 また、第3条が書面による議決で、基本的にはオンラインでの会議開催予定でございますが、会議を開くことが困難な状況や会議を開くまでもないというようなときには、書面による議決ということも可能にしてございます。
 また、第4条、既に本日オンラインで実施しているわけでございますが、このような御時世でございますので、ウェブによる会議参加ということを可能にしてございます。
 また、第5条が会議の公開について規定しておりまして、委員会の会議及び会議資料は原則として公開とさせていただいております。本日の会議も公開で実施してございます。
ただし、次に掲げる場合は非公開とすることができると規定をしてございます。1つ目が、非公開情報等を使用して議事を運営する場合など、主査が非公開が適当と認める場合。そしてもう1つが、今の場合を除きまして、個別利害に直結する事項に係る案件や、審議の円滑な実施に影響が生じるものとして、委員会において非公開とすることが適当であると認める場合ということで規定をしてございます。
 この委員会は、評価という性格に鑑みまして、特に評価の対象者等からの意見聴取等、公開ではやりづらい場面がございますので、非公開とさせていただくことが多くなるかと思いますが、それについては委員会においてお決めいただくということにしてございます。
 最後に利害関係者の規定でございます。利害関係者につきまして、次のページに規定してございますが、標準的な文部科学省の評価の利害関係者の定義になってございます。
 我々のほうで、既に利害関係者がいないことは確認させていただいておりますが、親族関係にある者とか、我々でも調べ切れない部分もございますので、いま一度、利害関係に当たっていないかということを御確認いただければと思います。
 説明は以上でございます。

【永井主査】  
 ありがとうございました。今御説明いただきました議事運営について、何か御異議はおありでしょうか。
 よろしいでしょうか。もし御意見がございませんでしたら、この形で進めさせていただきます。
 それでは次に、議事運営規則第2条3にのっとり、本委員会の主査代理を指名させていただきたいと思います。
 私としましては、主査代理を原山委員にお願いしたいと思いますが、原山委員、よろしいでしょうか。

【原山委員】 
 はい、お引き受けいたします。よろしくお願いいたします。

【永井主査】  
 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 では続きまして、本事業の中間評価についての議題に移ります。まず事業の概要について、事務局から説明をお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 御説明させていただきます。資料3を御覧ください。表紙をおめくりいただきまして、まず1枚目が本事業の概要でございます。
 背景・課題につきまして、最近、EBPMと言われておりますが、まさにそれを先行して実施するということで、平成23年から取り組んできている事業でございます。第5期科学技術基本計画にも位置づけられている事業でございます。
 事業概要でございますが、事業のまず目的といたしましては、科学技術イノベーション政策に係る人材育成や研究の推進、研究コミュニティの形成等を通じて、エビデンスに基づく科学技術イノベーション政策の推進に寄与するということを目的として実施している事業でございます。
 事業スキームでございますが、平成23年度から最大15年間の事業として開始をしてございまして、5年ごとに中間評価を実施してございます。また後ほど御説明させていただきますが、この事業を実施するに当たってアドバイザリー委員会というものを設置してございまして、主査を東京大学の有信先生にお願いしております。アドバイザリー委員会の助言の下、以下に黄色の枠で記載している3つのプログラム、基盤的研究・人材育成拠点の形成、データ・情報基盤の構築、公募型研究開発プログラムを実施してございます。この詳細については次のページで御説明させていただきます。
 また、主な事業の経過と展望でございますが、先ほどから申し上げていますとおり、平成23年にこの事業を立ち上げまして、平成23年度から平成27年度までを第1期と位置づけておりまして、言わば立ち上げ時期ということで、平成27年に中間評価を実施してございます。
 そして、今回評価いただく部分を赤枠で囲ってございますが、第2期、平成28年度から令和2年度までを、研究成果の取りまとめ、糾合時期と位置づけまして、この期間についての評価を今般お願いしているところでございます。
 この評価結果を受けまして、令和3年から令和7年を第3期として事業を実施していくことになりますが、令和8年以降は我々の補助金もなくなりますので、どのように拠点を持続可能にしていくかというような観点で、今回の評価をぜひおまとめいただければと考えてございます。
これまでの主な成果ですが、詳細はこれから各拠点からヒアリングしていく中で伺っていくことになるかと思いますが、人材育成という観点では、令和2年3月までに262名が既に修了しているところでございます。文部科学省をはじめとした中央省庁にも就職しています。
 また、政策形成への貢献ということでは、各種会議への資料提供や、科学技術白書の活用など、そういう形で成果の展開が図られているところでございます。
次の3ページ目にお移りください。この事業の推進体制でございます。
右上に記載してございますが、大体この事業は毎年5.5億円ぐらいで、ここ数年は実施してきている事業になります。
 その大きな枠組みでございますが、まず予算の大部分を使っているのが基盤的研究・人材育成拠点事業でございまして、今年度予算ですと約4.5億円を、こちらの各拠点の教育あるいは研究に使っていただいているという状況でございます。
拠点の形成でございますが、まず、左側にございますように政策研究大学院大学(GRIPS)に、まずSciREXセンターというものを設置していただいております。センター長は角南先生でございます。言わばこのSciREXコミュニティのハブとして、学問領域の発展とコミュニティの形成を牽引する、重要な役割を担っていただいております。
 また、指標の開発やアウトリーチの推進といったようなこと、事業成果の発信といったような、まさに中核的拠点という役割をSciREXセンターには果たしていただいております。
 また、同じくGRIPSの中に、総合拠点という形で拠点を設置しておりまして、GiSTと呼んでおりますが、林隆之先生が責任者として、こちらも、SciREXセンターとは別に教育研究の拠点を設置してございます。こちらは修士課程・博士課程を設置していまして、「政策のための科学」を中核として推進していただいている、言わば拠点全体の取りまとめ役でございます。
 右側に移りまして、東京大学、大阪大学、一橋大学、九州大学に領域開拓拠点として、それぞれの特徴を生かした拠点を設置していただいております。例えば東京大学ですと城山先生に責任者になっていただきまして、公共政策・工学領域を軸とした研究教育拠点を形成していただいています。大阪大学は京都大学と連携して、平川先生を責任者といたしまして、科学技術の倫理的・法的・社会的問題、いわゆるELSI領域を軸とした拠点を形成していただいております。
 左下でございますが、一橋大学は青島先生を責任者といたしまして、経営学・経済学等の社会科学を基盤としつつ、自然科学・工学の知見も取り込んだ横断的な領域の取組を推進いただいております。九州大学は永田先生が責任者として、東アジアということ、あと地域イノベーションということを軸として拠点を形成していただいております。この、大きく分けて6つの拠点でこの事業を実施してございます。
 また、この拠点に加えまして、下に2つございますRISTEXとNISTEPにも参画いただいております。まず、JSTの社会技術研究開発センター、我々はRISTEXと略称しておりますが、こちらにおいては公募型のプログラムを実施していただいております。上記の拠点のみで、この「政策のための科学」を全て実施できるわけではございませんので、こういう公募型の研究を通じて、人材ネットワークの拡大ということを期待して実施してございます。こちらはJSTの運営費交付金で実施してございますので、上記の5.5億円の中には入っておりません。予算的には別のところから出ておりますが、今回の評価で一体的に評価をしていただくということにしてございます。
 一番下が科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、文部科学省に設置された研究所でございますが、こちらでは、本事業の基盤となるデータ・情報の整備と、関係者への提供ということを実施していただいていて、博士人材のデータベースや、いわゆる名寄せのような事業をしていただいております。令和2年度で約7,000万円の事業予算を投じているところでございます。
 次のページにお移りいただきますと、4ページ目でございますが、この事業の実施体制、ガバナンスの構造についての御説明をしてございます。
 左上から御説明をさせていただきますが、先ほど申し上げたように、アドバイザリー委員会という有識者会議を設置しておりまして、この事業の方向性について、中長期でこの事業がどういうことを目指していくべきかということを御助言いただく組織を設置してございます。主査は東京大学の有信先生です。また、参考資料2に、設置紙と名簿をつけさせていただいておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
 この助言をいただきまして、右側にございますが、文部科学省で事業全体の設計・執行等をさせていただいています。
 まず一番上の枠でございますが、基本方針、これは資料4として配布してございますが、事業の推進方策を策定してございます。アドバイザリー委員会の意見を基に作成させていただいておりまして、5年間の計画ということで、必要に応じて随時見直しをさせていただいております。現行のものは平成28年の3月、前回の中間評価が終わった後に作成したものを、平成31年3月に、後ほど御説明させていただきます共進化事業というものを実施するに当たって改定をさせていただいたものでございます。
 これに基づきまして、さらに重点課題というものを文部科学省で設置させていただいております。この拠点間で連携して実施していただくべきプログラムということで、我々からお示しをさせていただきまして、この次のページから御説明させていただいておりますが、平成28年度から30年度は第5期科学技術基本計画に基づきまして重点課題を設定させていただいておりまして、平成31年度以降は共進化という形で、行政官と研究者が協働して課題を設定するという取組を実施してございます。また、さらに年度ごとの計画を、役割と連携の方策ということで、毎年策定をしてございます。
 そのような仕組みをつくっていまして、左側にございますように、運営委員会というところにこの事業の関係者が一堂に会する会議を設置しておりますので、こちらで議論をした上で、事業を進めていくというつくりにしてございます。
 アドバイザリー委員会からは文部科学省に助言するという位置づけになっておりますが、必要に応じて、直接この事業の実施者にも助言いただいております。
 5ページ目は、先ほど申し上げました重点課題に基づく研究プロジェクトということで、昨年度・今年度実施している事業でございまして、行政官と研究者が課題設定から共に進めていくと。研究者の研究成果を政策に使えるように、課題設定段階から研究者とコミュニケーションを取りながら進めていくということで、今9件の事業を実施してございます。
 また、次の6ページ、7ページでございますが、こちらは平成28年度から30年度に実施していたプロジェクトでございまして、この段階では文科省から重点課題を設定して、それに基づいて研究者に研究テーマを設定していただいて実施をしていただいたものでございます。この時はまだ共進化という概念がございませんでしたので、やや一方的なやり取りになっておりましたので、共進化というプログラムを立ち上げた経緯がございます。
 8ページ目でございますが、こちらは、この事業のロジックモデルということで、資料4に基本方針を添付してございますが、それに基づいて事業全体を俯瞰したものでございます。エビデンスに基づく合理的な政策形成がまだ発展途上にあるという我々の問題意識から始まっておりまして、一番右の、客観的根拠に基づく政策形成の実現、社会課題に科学技術イノベーション政策が貢献、効率的に科学技術イノベーション政策が展開されるというビジョンに向けて、我々がこの事業を実施しているということを体系化して説明した資料でございます。
 その中で、真ん中より少し右側に緑色で書いてございますが、我々は中間的なアウトカムとしてネットワーキング、共進化、人材育成、研究基盤というものを整理してございますので、今回の評価もこのような観点で実施をしていただくということにしてございます。
 9ページ目が、この予算でございまして、おおむねここ数年は6億円弱の予算で推移してございます。今回の評価対象期間につきまして、平成28年から令和2年ということを改めて明示をさせていただいております。事業の大半は、先ほど申し上げたように拠点形成の補助金として使わせていただいております。
 資料4につきましては、先ほどロジックチャートで説明した内容が記載してございますので、説明は割愛させていただきます。
 長くなりましたが以上でございます。

【永井主査】  
 ありがとうございます。ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ございますでしょうか。いかがでしょうか。
 では私から。各拠点の体制は、この10年間、特に変わりはなかったのでしょうか。 

【村松課長補佐】  
 はい、この10年間、大きなつくりは変わっておりません。3ページ目を御覧いただきますと、1点、細かい変化といたしましては、SciREXセンターが平成26年からということになっておりまして、もともと、前回の評価の前ぐらいですが、この事業の成果全体をまとめる役割を担うセンターをしっかりと設置したほうがよいということで、平成26年にSciREXセンターというのを設置してございます。NISTEPが担う役割が少し変わった等はございますが、基本的には拠点のプレーヤーに大きな変化はございません。

【永井主査】
 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。原山委員、どうぞ。

【原山主査代理】  
 今日は時間がないので1点だけ確認なのですが、そのロジックモデルというのはスタートした当初からあったのか、だんだんにつくり込んでいったのか。今の8ページにあるロジックチャートはかなり修正をした上でのものなのか、その辺の経緯だけ、手短にお願いします。

【村松課長補佐】
 本来、ロジックモデルが先にあるべきだと思いつつも、実はこれは去年つくったものです。ちょうど去年の今頃つくったものでして、そういう意味ではむしろ後からつくったもので、我々がこの中間評価を実施するために必要だと思ってつくったものです。発展途上のもので、むしろこの中間評価を経て、これをさらに精緻化というか、より適切なものにしていかなければならないと思っております。

【原山主査代理】 
 ありがとうございました。

【永井主査】  
 よろしいでしょうか。ほかに御意見、いかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。また後ほど御意見を伺うことといたしまして、今回の中間評価の全体像について、事務局から御説明をいただきたいと思います。

【村松課長補佐】  
 それでは、続きまして資料5-1、5-2に基づいて御説明をさせていただきます。説明の都合上、5-2を先に御覧いただけますでしょうか。 
 SciREX事業第2期中間評価の実施方法についてでございます。先ほども御説明させていただいたとおり、この事業の一番大きな予算をかけて実施しているところが、一番上の水色の矢印でございます基盤的研究・人材育成拠点整備事業でございます。こちらと、SciREXセンターが担っている中核的拠点機能、また、先ほど御説明をかなり簡素にしてしまいましたが、重点課題に基づく研究プロジェクトと、それと入れ替わる形でスタートいたしました共進化実現プロジェクトについては、予算を一体的に補助金として各拠点に配分されているものでございますので、一体的に評価をいただくことが妥当であると考えてございます。各拠点において自己評価をした上で、赤色で外部評価委員会拠点評価と書いておりますが、この委員会において一度、外部評価としてこの拠点機能の評価をしていただこうと考えてございます。
 また、下に緑の矢印でございますデータ情報基盤の構築として、NISTEPで実施していただいているものにつきましては、NISTEPで外部評価まで受けた上で、この委員会に報告をしていただくということにしてございます。
 また、RISTEXの公募型プログラム、JSTで実施している事業につきましても、同じく外部評価委員会をJSTで設置して評価を受けた上で、この委員会に評価結果を上げてくるというつくりになってございます。
 ですので、本委員会で評価をしていただいた拠点の評価と、NISTEPとRISTEXが実施した外部評価の結果がこの委員会に上がってきまして、事業全体の評価をしていただくというようなつくりになってございます。
 このような全体の構造を御理解いただいた上で、資料5-1にお戻りいただけますでしょうか。
 中間評価の全体像でございます。大きく分けまして、先ほど申し上げましたとおり、第1部と書いてございます事業全体の評価と、下にございます第2部、基盤的研究・人材育成拠点、大きく分けてこの2つをこの委員会では評価いただくことになっています。
第2部の拠点評価の視点につきましては、後ほど資料6の中で詳細を議論させていただきますので、ここ    では第1部のところを中心に御説明をさせていただきます。
 まず、今回の中間評価の目的については、先ほどから申し上げているとおり、この事業の進め方の検討に資するということを目的にしておりまして、10年間を振り返り、今後5年の在り方をお示しいただくということを目標にしてございます。
 2.のプログラムごとの評価についてですが、先ほど資料5-2の矢印図で説明させていただきましたとおり、この委員会では研究人材育成拠点についての評価を実施していただいて、データ・基盤、公募型プログラムについては、それぞれ外部評価委員会を設置して実施をするということになってございます。
 3.が事業全体の評価でございますが、こちらにつきましては、第2期における現状認識や目標設定が妥当だったのかというような、これは言わば文科省側がこの事業を進めるに当たって、こういう事業を進めるというふうに認識した現状認識や、この期を通じて達成しようとしたような目標設定が妥当だったのかということです。これらは基本方針の中に詳細は書いてあります。
 基本方針に基づいた取組の達成状況の評価については、先ほど申し上げましたような、大きく分けて4つの柱に沿って御評価をいただければと考えております。
 事業全体の総合的な評価については、こちらは先ほどガバナンスの体制も御説明させていただきましたが、我々文部科学省が事業実施をしている体制も含めまして、事業全体の総合的な評価をいただければと考えております。
 ここまでがこの事業の評価になっておりまして、4.ではこの評価を踏まえた今後の方向性についてお示しをいただくこととしております。
 (1)<総論>事業全体については、第3期を始めるに当たっての現状認識やビジョンの在り方についての御示唆や、事業の終了――これは5年後を過ぎますと補助金がなくなりますので、この5年間、そして終了後、どうしていくべきなのかというような在り方について御意見をいただければと思っております。
 そして最後、推進体制の在り方というのは、先ほど申し上げていますように今のガバナンスの在り方が適当なのかということについても御意見をいただければと思っております。
 (2)といたしまして、各論として、プログラムごとの方向性についてもお示しをいただきたいと思っております。拠点形成事業の在り方、データ・情報基盤の整備の在り方、公募型研究開発の在り方についても、この2.のプログラムごとの評価を受けて御示唆いただければと考えてございます。
 また最後、c.として、中核的拠点機能、いわゆるSciREXセンターでございますが、この機能の充実や、各プログラム間でもっと連携していくべきではないかといったような、事業全体に関わる示唆についてもいただければと考えてございます。
 第2部の拠点評価につきましては、次の資料6で詳細を御説明させていただきますが、項目だけ御覧いただきますと、事業の全体の状況を把握した上で評価をしていただくということにしてございますので、詳細は後ほど御説明させていただきます。
 説明は以上でございます。

【永井主査】  
 ありがとうございます。ただいまの御説明に、御質問、御意見はいかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。この中間評価の全体像は、またこれからも議論は行ってまいります。

【村松課長補佐】  
 はい。もちろん、今回はあくまで方向性ということで、評価を実施していく中で、こういう観点も盛り込むべきだという御意見は随時あると思いますので、これは随時見直しをしていくものだと思っています。

【永井主査】  
 この後の議論でも、また関わってくるわけですね。

【村松課長補佐】 
 そうですね、必要に応じて見直しをしていきたいと。特に第2部とかは、このあとの資料6の議論を通じて、修正があれば修正させていただきます。

【永井主査】 
 ありがとうございます。今日の主な議論のポイントは、この後の評価項目、それから視点、今後のスケジュールでございますので、まずそちらの説明をお願いしたいと思います。 

【村松課長補佐】  
 分かりました。それでは、資料6、資料7に沿って御説明させていただきます。
 まず資料6を御覧いただけますでしょうか。この中間評価における各拠点等の評価項目・視点(案)という資料でございます。
 この中間評価委員会のクレジットで、本日、修正の御意見がありましたら、その調整をさせていただいた上で確定をさせていただき、各拠点、関係機関に中間評価の視点であるということでお示しして、自己評価、外部評価を進める際の参考としていただくためのものでございます。
 まず前書きのところは、先ほどから繰り返し御説明しておりますが、この事業が拠点形成と中核拠点と公募型プログラム、そしてデータ・基盤というものから成っておりまして、以下まとめて「各拠点等」という言葉で一くくりにさせていただいてございます。
 この個別の評価におきましては、先ほどの資料3の8ページにありましたロジックモデルにおいて、①ネットワーキング、②共進化、③人材育成、④研究・基盤が、中期アウトカムとして位置づけられていたということを踏まえまして、以下の項目・視点により評価を実施するとしてはいかがかと考えてございます。
 なお、各拠点等の評価に当たりましては、必須項目・推奨項目というものを別紙、次のページに表にして整理をしてございまして、後ほどまた御説明をさせていただきますが、基本的に各拠点で取り組んでいる内容が違いますので、必ず評価をしなければならない項目と評価を推奨する項目、あるいは評価の必要がない項目というのを整理させていただいたものが別紙でございます。
 まず、1つ目の項目でございますが、運営・活動状況の評価でございます。
黒丸でございますが、目標達成に向けて、適切な運営・活動がなされているかということでございます。目標達成というのは、この事業の前回中間評価をした後に、本日の参考資料5として添付させていただいてございますが、各拠点から次の5年間においてこういうことを目指すのだという中期目標というものを策定していただいております。ですので、それに向けて適切な運営・活動がなされているかということを評価いただくということにしてございます。
 その際の視点といたしまして、基本方針や、各拠点において策定した目標を踏まえた運営・活動がなされているか。また、第1期中間評価を通して、例えばですが中核的拠点機能を充実させていくべきであるなど、第1期の中間評価においての指摘事項を、プログラムごとや事業全体についていただいておりますので、それらの指摘に対して妥当な対応がなされているかということを評価してはどうかと考えております。
 また、事業終了後、補助金がなくなった後どうするのかということも見据えた取組がなされているかということを評価してはいかがか。また、事業全体の取りまとめ、これはSciREXセンターのみに係る事項でございますが、事業全体の取りまとめについて妥当な運営・活動がなされているかということを評価してはどうかと考えてございます。
 もちろん、ここに記載していない、5年前では想定もしていなかったような項目も当然あると思いますので、目標等に記載していない新たな課題に対して適切に対応しているかということも評価をしていただければと考えております。
 2.が成果創出の観点で、ここはまだ15年事業の10年目ということで、一部見込みということも含めての評価にしてはどうかということで考えております。上記のネットワーキングの共進化、人材育成、研究・基盤というような観点について、成果創出の状況や、あるいは成果が創出される見込みがあるかということを評価していただいてはいかがかと考えてございます。
 1つ目の視点としては、各拠点において策定した目標に照らして、妥当な成果が創出されているか、あるいは見込みがあるかということ。2つ目は、成果は他の事業や制度では得られなかった固有の効果を、それぞれの取組に関与した学生や研究者をはじめとするステークホルダーにもたらしたかということ。最後が、成果は事業終了後を見据えたものになっているかと。例えば教育プログラム等を開発して、学生さんに授業料を払って参画していただけるような、ある程度自立化を見据えたような成果を出しているかどうか、そういったことを評価していただければと思っております。
 もちろん、上記のほか特筆する成果があれば記載していただいて、それも評価をさせていただくということを考えてございます。
 3.が第3期の展望ということで、上記の1.と2.で評価した内容を踏まえまして、各拠点において取り組むべき点を把握して、第3期にどうしていくかというような方向性を具体的に検討できているかということを評価の視点にしてはどうかと考えてございます。
 先ほど簡単に触れさせていただいたのが、2ページ目の別紙です。評価が必須もしくは推奨される対象及び活動ということで、星取表の形で整理をさせていただいてございます。
 各拠点は、例えば人材育成の欄を見ていただきますと、主に学生や、あとは研究活動を行っていただいていますので研究者に対する人材育成活動が実施されているわけでございますが、その次の中核拠点機能となっているSciREXセンターは例えば文部科学省の行政官研修というのを我々と共同で実施していただいていて、どちらかというと行政官向きの研修を重視してやっていただいているなどです。
 そういう意味では、同じ人材育成でも観点が違いますので、それぞれのプログラムの特徴、ミッションに合わせた評価をしていただくということで、◎の項目は各拠点が必ず実施していなければならない項目ですので必須項目とさせていただいておりまして、○の項目は取組内容でアピールしたい部分があれば記載していただくということで推奨項目として整理をさせていただいてございます。
 共進化のところに※がついているのは、実施している機関と実施していない機関がございますので、実施している機関においては必須ということで書かせていただいております。
 以上が資料6でございます。
 資料6を受けた今後の流れが資料7で、中間評価に関する今後のスケジュールです。
 本日の中間評価委員会におきまして、資料6を確定いただきまして、各拠点に対して自己評価・外部評価の実施依頼を我々からさせていただきます。
 その上で、令和3年3月下旬に、拠点から自己評価書が提出されるという段取りになってございます。それを受けまして、4月に拠点ヒアリングを2回に分けて実施をさせていただければと思います。SciREXセンターを含めますと6つ拠点がございますので、2回に分けて実施をしたいと思っております。
 この事業の推進に当たって御助言いただいておりますアドバイザリーの先生方ともも、意見交換していただくような場を可能であれば設けたいと思っておりますし、また、海外の類似の取組について、CRDS等で調査しておりますので、可能であればそのような海外の状況などもヒアリングしていただいた上で、この拠点の評価を実施していただければと考えてございます。その上で、5月中旬にまず拠点評価をお取りまとめいただくという予定にしてございます。
 5月中旬にはRISTEXとNISTEPから外部評価を受けた結果が提出されてまいりますので、6月を目途に第5回を開催させていただいて、NISTEPとRISTEXから外部評価を受けた結果をヒアリングしていただきまして、この事業全体の評価について御議論をいただいて、第6回は、必要があれば本日のようなWEB会議で開催させていただきますし、第5回で十分議論が行われれば、書面という形で第6回を開催させていただいて、全体の評価を確定させていただきたいということで、おおむね6月を目途に中間評価結果を取りまとめたいというスケジュールで考えてございます。
 説明は以上でございます。

【永井主査】
 ありがとうございます。それでは、今の説明に対して御質問、御意見はいかがでしょうか。
 原山委員、どうぞ。

【原山主査代理】  
 これを各拠点に出して自己評価ということだと思うので、その視点から質問させていただきたいのですが、1ページ目の運営・活動状況について、ここでチェックするのは目標達成ということであって、5年前にこれをするぞと言ったことをしたかしないかだけを見るように、これを見るだけでは読み取れてしまうんです。
 組織としては、環境の変化もあるので、必要に応じて修正をかけながらよりよい方向に持っていくという、その能力も問われるわけで、それに対しては、ここの項目から何か出てこないような気がするのが1つです。
 それから、成果の創出というところの成果というのは、そもそも目標に合わせてこれをしますということで、こういう成果というのを既に宣言なさっていらっしゃるのか。その宣言したことに到達したかしていないかということをチェックするのか、あるいは、目標達成ということを、目標に関しては設定しているのだけれど、具体的な成果については自由度を持たせていて、どういうふうに見せるかということを競ってもらうのか、どっちのスタンスなんですか。すみません、2つです。

【村松課長補佐】  
 まず1点目の、当然5年の間に状況の変化を受けて、状況が変わってきているということを受けてという点ですが、この1.の2つ目の黒丸、目標等に記載していない新たな課題を把握し、それらに適切に対応できているかというのが、今、原山先生におっしゃっていただいたような、状況の変化に合わせた対応ということを書いたつもりでいたのですが、やや言葉足らずでしたので、ここは先生の御指摘を踏まえて修正をさせていただければと思っております。
 また、各拠点が成果についてどこまでコミットしているかという点については、事務局で確認をさせていただきたいと思います。お時間をいただければと思います。

【原山主査代理】  
 すみません、急ぐわけではないのですが、これを受けた側がどういうふうに書くかということを想定したときに、書きやすいふうにしてあげなくちゃいけないと思うんです。その視点からの質問です。
 それから、すみません、最後に1つだけ。「固有の効果」と書いてあるのですが、なかなか自ら判断しづらいと思うんです。「他の事業・制度」って、何と比較するのかというのを明確にしてあげないと、どういうふうに書いていいか分からないので、これも同じで、書く立場からして、明確に固有というのが分かるようにしていただきたいと思います。

【村松課長補佐】 
 分かりました。ここの書き方は工夫させていただきます。この事業の効果をという趣旨ですので、ここの言い方が少し分かりづらいかなと思いますので、修正させていただきます。

【永井主査】 
 ありがとうございます。
 小林委員、どうぞ。

【小林委員】  
 ありがとうございます。今の原山委員のお話とかなり近いのですが、先ほどの1ポツで、「目標達成に向けて」の目標というのはいつ頃決めてあるんですか。

【村松課長補佐】 
 参考資料5に添付してございますが、これを設定したのは平成28年ぐらいです。すみません、正確な期日が今は分かりませんが、平成28年、前回の中間評価を受けた後に策定してございます。

【小林委員】  
 中間評価で書いてあるわけですね。

【村松課長補佐】  
 はい。

【小林委員】 
 分かりました。評価の基本はやはり、もうそこで目標に合意したのであれば、それに沿った活動ができているかどうかということになるので、これでよろしいと思います。
 その一方で、多分もうちょっと上のメタ評価みたいな、あるいは期間がたった評価では、そもそもその目標でよかったのかという議論になるのだろうと思いますが、今回はその目標そのものを議論する必要はないんですね。

【村松課長補佐】  
 当時の目標設定が果たしてそれでよかったのかという評価は、事業全体の評価で行うと考えています。

【小林委員】 
 全体の評価の中で。はい、分かりました。ありがとうございます。

【永井主査】 
 今のお2人の御意見に関係するのですが、このSciREX事業自体の目的ですね、目標の上に目的があるわけですが、参考資料1の2ページ目に、本事業の目的が書かれています。
 要するに、政策決定プロセスへの進化と、あるいは政策形成の実践ということが目的に掲げられていますので、それに合った目標を設定しないといけないと思いますし、事業全体の評価だけではなくて、個々の事業についても、この目的に沿っているかどうかというのは非常に重要な視点ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

【村松課長補佐】  
 主査がおっしゃるとおりです。なお、この参考資料1の基本方針の改定後の新しいものが、資料4として今回入れさせていただいているものでございまして、先生から今御指摘いただいた部分は変更していませんので同じ内容ですが、目的を十分意識した活動がなされているのかという点も、評価の観点として重要なものだと思いますので、そのような観点も入れさせていただきたいと思います。

【永井主査】 
  いかがでしょうか。そうなりますと、結構具体的な話が求められると思うのですが。どういう政策にどういうふうに貢献しましたか、というようなことになりませんでしょうか。

【村松課長補佐】 
  一番理想としては、第6期の科学技術・イノベーション基本計画の策定にこう貢献した、というようなものや、この政策の実施に当たってこのような貢献をした、というようなアウトプットが出てくるのが一番理想ではあるのですが、なかなかそうできないところもあると思いますので、研究のみならず、人材育成でこれだけの人材を輩出したといったような観点等、もろもろ、先ほどの4つの観点に沿って総合的に評価いただくということになるのかなと思っております。

【永井主査】  
 ありがとうございます。いかがでしょうか。
 原山委員、どうぞ。

【原山主査代理】  
 度々申し訳ございません。今の具体的なインパクトというか、政策、第6期に取り込まれた取り込まれないということ自体が一番肝腎なことではなくて、精査する際に、様々な政策手法があったときに、それを選択する際の評価に貢献したとか、これまでにない政策に関してのアイディア出しをするとか、そのプロセスの中で様々な視点があると思うんです。
 その辺のところまでも取り込まないと、最終的に結果として、a、b、cが、ここで言ったことが使われたというだけだとごく一部の話で、それが本当に一番意味することかというと、マイナーなところになると思うので、包括的に全体を見るような形で評価ができればと思いました。具体的にどこのパーツに何かというのはちょっと言い切れないのですが、メタ評価での、メタ評価のやり方というものをちょっと考えたほうがいいかなと思いました。

【村松課長補佐】 
 ありがとうございます。そういう意味では、政策当局がこの事業の成果を反映するしないという、判断ももちろんございますので、そういう意味では、今回、本事業の研究や人材育成の結果が、必ずしも政策に反映されたかされないかということだけで評価しないほうがいいという御指摘だと思いますので、そのような観点で、拠点の側には、自分たちがアウトプットとして出したものをしっかり出してほしいという形で依頼をしたいと思います。
 あと、原山委員から先ほど御指摘いただいた、成果について、目標でどれぐらいはっきり書いているのかというのは、教育プログラムついては、こうこうこういうプログラムをつくるんだというのをクリアに言っていただいています。また研究分野でも、こういう分析ツールを開発するというようなことを言っていただいていますので、比較的クリアに書いていただいているのかなと思っています。
 すみません、各拠点ごとの内容は今は精査できておりませんので、申し訳ございませんが、ある程度宣言していると言っていいのかなと思います。

【原山主査代理】  
 ありがとうございました。

【永井主査】
 ほかにいかがでしょうか。
 大隅委員、何か御意見ございませんでしょうか。

【大隅委員】
 ありがとうございます。政策提言というところまで、どこまで本当に具体的にというところが、一番難しそうだなと思って伺っておりました。
 私のエクスパティーズが必ずしも十分ではないところが多々あるかもしれませんが、特に、例えば学生さんがどのように、どんなふうに活躍することにつながっていったのかというあたりのところは、少ししっかり見させていただこうかなと思っております。

【永井主査】
  ありがとうございます。

【村松課長補佐】  
 ありがとうございます。人材育成も重要な観点ということで、拠点に指示いたしますので、今の大隅委員の御指摘にもしっかり対応できるような報告書を出させるようにいたします。

【永井主査】  
 この共進化というような、何と何の共進化なのでしょうか。

【村松課長補佐】  
 行政と研究者です。説明をかなり省いてしまって、飛ばしてしまった資料ですが、資料3の5ページ目を御覧いただきますと、共進化実現プロジェクトというものを実施しておりまして、政策への具体的な貢献をしていくためには、やはり一方的に行政側が「これが問題だ」と言っていて、研究者は「これを研究したい」と言っていても、なかなかアウトプットにつながらないというか、政策への反映につながらないので、課題設定の段階から行政官と研究者が一緒にやったらいいのではないかという発想で、昨年度から始めさせていただいたものです。
 ですので、今ここに9つの課題が載っておりますが、まずは省内から政策課題を提案させました。その提案した課題を研究者に見ていただいて、「私はこの課題に関してこういう研究でアプローチできる」という提案をしていただいて、その後、双方、行政官と研究者にコミュニケーションを取ってもらって、じゃあこういうテーマで研究して、こういう政策課題を解決しようという合意をしていただいて、実施をしていただいているプログラムになっています。
 実際、成果が出ているかどうかというのは、いろいろとございますが、それも含めて今回の評価の中で評価いただければと思っております。
 以上でございます。

【永井主査】  
 ありがとうございます。いかがでしょうか。
 おおよそ予定した時間になったのですが、また後ほど御意見等、お気づきでしたらお寄せいただくということで、おおむね、ただいまいただいた御意見を基に、評価の項目・視点について整理をさせていただき、事務局で修正の上、最終的には主査に御一任いただければと思います。そういう進め方でいかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、またお気づきの点はお寄せください。
 それでは、次回の委員会について、事務局から確認をお願いいたします。

【村松課長補佐】  
 先ほどスケジュールについて御説明させていただきましたが、次回の委員会は4月の開催を予定してございます。日程調整については、早急に進めさせていただければと思ってございますが、拠点大学において行った自己評価の結果をヒアリングするということにしてございます。
 以上でございます。

【永井主査】 
  ありがとうございます。次回は拠点大学のヒアリングということでございます。担当者と意見交換を率直に行うため、次回は非公開が適当かと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 本日の議題は以上でございます。科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業中間評価委員会第1回を終了させていただきます。先生方、どうもありがとうございました。

 ――了 ――

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