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特定非営利活動法人 ヒーローズファーム

挑戦の舞台をつくる設計士

所在地…〒950-2112 新潟県新潟市西区内野町431-2
TEL…025-201-7082 FAX…025-201-7084
E-Mail…info@herosfarm.net

新潟県新潟市

1 団体の概要

代表者名…西田卓司
設立年月…1999年4月 認証日…2002年6月14日
有給スタッフ数…常勤/1名、非常勤/2名
事業規模(09年度決算収入)…7,600,417円
(内訳:会費収入4,357,392円、事業収入880,720円、助成金2,000,000円、その他362,305円)

活動の目的・趣旨

 小学生から大学生、若手社会人に対して、「安心できる居場所」「憧れの対象となる大人」「挑戦する舞台」を地域社会の中で提供し、個と個の豊かな人間関係のもと、人生にチャレンジし、自らを輝かせながら使命を全うしていく人材を輩出し続ける仕組みづくりを行い、中学生、高校生が自分の将来と住んでいる地域に対し希望を持つことができる地域社会の実現に寄付することを目的とする。

団体の設立経緯

 地域社会における若者の挑戦の舞台を設計することにより、若者が地域社会の当事者となり、未来創造へ向けて挑戦していける環境をつくりたいという思いから出発した。挑戦が連鎖し、地域の子どもや大人、高齢者を含めて共にチャレンジが生まれていくような地域コミュニティを実現するために1999年から新潟県内の若者を中心に活動を開始し、2002年にNPO法人「虹のおと」を設立。
 一人の優秀な教育者の力で人を育てるのではなく、太陽や水・土・ミミズや微生物など様々な関わりの中で美味しい野菜が育つように、多様な人との関係性の中でヒーローが育まれていく、農園のような仕組みを地域社会につくりたいと考えて、2008年にNPO法人「ヒーローズファーム」に改称した。

主な活動内容

1.社会事業創造ワークショップ

 新潟県内の中小企業の経営者と大学生による社会的事業の立案のためのワークショップ

2.経営企画室インターンシップ

 新潟県内の中小企業の経営企画室でのインターンシップ

3.起業家留学

 新潟県内の中小企業の経営者の下で重要プロジェクトを企業担当者と大学生が協力してプロジェクトに取り組む実践型研修プログラム

4.キャリア支援紙芝居ワークショップ

 大学生が若手社会人と紙芝居をツールにふれあい、働くこと、生きることを考えるワークショップ

5.商店街インターンシップ

 新潟県加茂市の商店街でのインターンシップ「加茂留学“ヒマワリス・プロジェクト”」

6.地域留学

 新潟県新潟市西蒲区で地域活性化を考える学習プログラム

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 社会事業創造ワークショップ

 環境、教育、国際協力、食・農業、まちづくり・地域づくりに関する事業テーマについて、新潟を元気にする新事業プランを2日間にわたって議論・発表する「社会事業創造ワークショップ」を開催している。新潟県中小企業家同友会が主催、ヒーローズファームが共催して、新潟県内の中小企業11社の経営者と大学生13名が参加した。
 まず1日目に、地域の困りごと発見ワークショップとして、中小企業の経営者が事前に記載した自社の「資源・発掘シート」を発表する。「資源・発掘シート」には、「自社の企業理念・経営理念、顧客に対して提供している商品・サービスの価値や機会、商品・サービスを現状必要としている顧客・市場、商品・サービスを支える有形・無形の技術・ノウハウ・資産、顧客や社会とのつながりを築くための販売促進ツール・ネットワーク」について記載してもらう。
 「資源・発掘シート」の発表を踏まえて、中小企業の経営者と大学生の混合チームが、チームごとに1週間をかけて議論しながら「新事業・新商品立案シート」を練り上げる。
 「新事業・新商品立案シート」には、1.あなたの解決したい困りごとは何か、2.その解決のために企業のどのような資源を活用するか、3.課題を解決している理想の状態はストーリーとしてどうなっているか、4.そのストーリーに多くの人に共感してもらうためには簡潔にどのように説明したらよいか、について記述する。
 1週間後、各チームが「新事業・新商品立案シート」を基に、環境、教育、国際協力、食・農業、まちづくり・地域づくりに関する事業テーマを発表する。

ワークシートの記入内容について議論する参加者
ワークシートの記入内容について議論する参加者 

事業名称 キャリア支援紙芝居ワークショップ

 新潟県内の若手(主に20代)の社会人11名と大学生44名が参加し、社会で必要なコミュニケーションに不可欠な「聴くチカラ」「質問するチカラ」「語るチカラ」を車座になって学ぶワークショップを2日間の日程で開催した。
 1日目は、社会人1名と大学生4名程度が1グループになり、社会で活躍する先輩の人生や仕事の話をじっくりと聞き、どのように感じ考えたかを、グループごとに振り返り、次の学びへとつなげる。
 1カ月後の2日目は、グループワークで、「自分を語る紙芝居」を作成・発表する。全員で投票し、一番共感できたグループを表彰する。

大学生に対して体験談を熱心に語る社会人
大学生に対して体験談を熱心に語る社会人

事業名称 商店街インターンシップ「加茂留学“ヒマワリス・プロジェクト”」

 内閣府・地域社会雇用創造事業交付金事業の採択を受けた「ソーシャルビジネスエコシステム創出プロジェクト」(主催:特定非営利活動法人エティック(ETIC.))の一環として行われた事業である。ETIC.の委託先であるヒーローズファームと新潟経営大学コンソーシアムの協働により、新潟経営大学宮脇敏哉教授ゼミ・伊部泰弘准教授ゼミの学生約20名が参加した。新潟県加茂市の商店街活性化や商品の新しい販売方法を考える「商店街インターンシップ」(加茂留学“ヒマワリス・プロジェクト”)を約4カ月間実施した。
 “ヒマワリス・プロジェクト”とは、ひまわりを休耕農地や福祉作業所などで栽培し、その種を加茂山公園内リス園で飼育されているリスの餌としても活用してもらうとともに「ヒマワリとリスと福祉の街」加茂をPRしようという試みである。
 “ヒマワリス・プロジェクト”は、「加茂の街で、地元の人の思いに触れながら商品販売や新しいプロジェクトにチャレンジしよう!」をテーマに、事前学習、現場実習、事後学習のステップで実施する。
 事前学習では、マーケティングゲームなどでインタビューの練習後、「理想の商店街」と「加茂の現状について」の2つのテーマで商店主や街頭の人々に学生がインタビューし、その結果を報告する。学生たちからは、「若者が集まりやすいお店づくりを」「加茂は祭りが多いので全国に発信する活動をしてはどうか?」といった意見が出された。
 現場実習(第一弾)では、4つのグループに分かれ、加茂市商店街でのインターンシップおよびその報告会を実施。「商店街でスタンプラリーを」「経大祭と商店街のお祭りのコラボレーションを」「お客が集まりそうな場所にパンフレットを設置しては?」「小京都らしさの追求とコミュニケーション重視の街づくりを」などの提案があった。
 現場実習(第二弾)では、各グループの実習テーマとして、“ヒマワリス・プロジェクト”を「地域の人に知ってもらうためのチラシ制作と広報活動」「プロジェクトへの協力依頼と課題発見」「商品開発の依頼・課題発見」についての議論を行い、実習では、実施上の課題として、「回覧板でチラシを入れるのは、ゴールデンウィーク前がよいのでは?」「ひまわりの種をリスにあげられるのか?」「種から育てるのではなく苗からのほうがよいのではないか?」などの意見交換がされた。
 事後学習では、学生たちが各グループと個人のプレゼンテーションを通じて、振り返りの重要性を学ぶ。

加茂留学の拠点となったサテライト店舗
加茂留学の拠点となったサテライト店舗 

3 事業の成果と課題

事業の多角化と体系化

 ヒーローズファームでは、従来は長期実践型インターンシップ事業「起業家留学」に力点を置いていたが、大学側は長期間の企業へのインターンシップを必ずしも求めていない。就職活動のきっかけさえ提供してくれればよいというのが大学の実情であることがわかったため、事業戦略の転換を図っている。
 すでに当事者意識の高い若者に向けた事業としての「社会事業創造ワークショップ」「経営企画室インターンシップ」「起業家留学」、これから当事者意識を引き上げたい若者に向けた事業としての「コミュニケーション力養成講座」「商店街インターンシップ」「地域留学」というように新しい事業メニューを加えて多角化を図るとともに、提供内容を関連づけながら体系化できるようにしている。

参加資格のハードルが高い「起業家留学」

 「起業家留学」では、学生は、単にインターンとして経営者のカバン持ちではなく、パートナーとしての役割を企業から期待されている。そのため、ただ就業経験を積みたいというレベルではなく、当事者意識が高い学生の参加を求めている。

経営者と大学生が同じ目線で語り合える「社会事業創造ワークショップ」

 「社会事業創造ワークショップ」では、ワークショップ方式により問題意識の共感から出発している点が特色であり、議論を重ねることで、社員がやりがいを感じて新事業の創造につなげる。新事業、特に社会的事業を新しい感覚を持つ若者と一緒にフラットな立場で創造する機会を中小企業の経営者に提供しており、若者にとっても企業経営について実践的に考える場となっている。

先輩から学び自分のチカラに変える「キャリア支援紙芝居ワークショップ」

 「キャリア支援紙芝居ワークショップ」では、社会人の先輩が、後輩の大学生に話す場面を設定している。これまで十分に社会人と接する機会がなかったが、この講座で就職活動への漠然とした不安が解消されたという大学生の声もあり、社会人と大学生の双方にとって有意義な時間となっている。

若者が地域に目を向けるきっかけづくりの「商店街インターンシップ」

 加茂留学“ヒマワリス・プロジェクト”での成功体験を踏まえて、新潟市西区でも新潟西商工会青年部と協力しながら展開することを検討している。地元の大学生のみならず小中高生向けにも地域の学習の場としての商店街インターンシップを企画したいが、新潟市教育委員会をどのように巻き込んでいくかが今後の課題である。

4 今後の展望

若者が挑戦できるプラットホームとプログラムの設計

 若者が地域で挑戦していくことが日常的に起こっていく、またそのハードルを下げることを目的に、中高生・大学生のための生き方や働き方のヒント満載の書店や、アマチュアのアーティストが絵や写真などの作品を通じて問いかけるギャラリーを、あるいは、地元の採れたての新鮮な野菜をふんだんに取り入れたカフェや、中高生が生き方や働き方のヒントを学べる講座が開催される「新潟ヒーロー大学」などを行う地域拠点を創出したいと考えている。
 学校や行政が行う地域拠点では、他世代との密接なコミュニケーションや、社会との接点、特にビジネスが絡んでくるものは、創出されにくいので、「本」「芸術」「食」「学」など多彩なコミュニケーション媒体を通じて若者の視野が広がるきっかけや出会いのきっかけを提供し、若者と地域が共に挑戦するための入り口となる空間を目指していきたい。
 また、チャレンジしようと思った若者にとって、挑戦しやすい地域や社会連動型のプログラムを構築することも重要であると考えている。

(ヒアリング応対者:代表理事/チャレンジ・コミュニティ・プロデューサー 西田卓司氏)

 「当事者意識」と「価値創造力」の高い若者を輩出するためには、若者たちが地域の問題解決と未来の価値創造に向けて進んでいくための環境整備が大切である。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --