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特定非営利活動法人 杜の伝言板ゆるる

地域の“人と人をつなぐ!”にこだわって

所在地…〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡3-11-6 コーポラス島田B6
TEL…022-791-9323 FAX…022-791-9327
URL…https://www.yururu.com/ E-Mail…npo@yururu.com

宮城県仙台市

1 団体の概要

代表者名…大久保朝江
設立年月…1996年12月 認証日…2003年3月24日
有給スタッフ数…常勤/11名、非常勤/2名
事業規模(09年度決算収入)…48,817,997円
(内訳:事業収入46,934,559円、会費829,000円、寄付・助成金1,047,580円、その他6,858円)

活動の目的・趣旨

 豊かで住みよい地域づくりの実現のために、宮城県を中心としたボランティア及びNPO(民間非営利組織)活動に関わる情報の収集及び提供を主軸に、NPOやボランティア団体等が活動しやすい環境づくりと、地域の人がボランティアに参加しやすい環境づくりに寄与すること。

団体の設立経緯

 市民活動に関する情報発信媒体が少ないなかで分野を超えて活動を広げていくため、より多くのNPOやボランティア情報を総合的にまとめた情報誌が必要と感じた、市民活動のリーダー10人が、1996年12月、市民・NPO・企業・行政をつなぐ「みやぎの市民・ボランティア活動情報」を発行する編集部を設立。1997年6月には、月刊情報誌の名前を公募で「杜の伝言板ゆるる」と決定し、同時に組織名を杜の伝言板ゆるる編集部とした。その後、1999年6月に第1回総会を開催し、組織名を杜の伝言板ゆるるとした。
 2001年4月からは県が設置したNPOへの情報Webサイト「みやぎNPO情報ネット」の管理・運営を受託。2002年5月からは「杜の伝言板ゆるる」の無料配布に踏み切った。こうした経緯を経て、2003年3月NPO法人の認証を受け、現在に至る。

主な活動内容

1.講座・研修等の企画運営
  • 高校生のNPOボランティア体験プログラム、「高校生夏ボラ体験」の実施
  • NPOを訪問体験する「NPO訪問バスツアー」の開催
  • NPOの会計・税務講座、広報・編集講座の企画・開催などによるNPO運営支援
  • アクティブシニアのキャリアボランティア養成講座
2.情報収集と提供
  • 月刊「杜の伝言板ゆるる」・NPO支援webサイト「みやぎNPO情報ネット」を通じた、ボランティア・市民活動情報の発信
3.情報支援・交流
  • ゆるる交流パーティーの開催
4.NPOのIT化促進支援
  • IT普及を進めるNPOのネットワークを構築し、事務局として支援

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 高校生夏ボラ体験

NPOを理解してもらうプログラム

 毎年夏、次世代の担い手となる高校生にNPOを理解してもらうために、宮城県内の高校生を対象として座学による事前研修とボランティア体験をセットにした、「高校生夏ボラ体験」を開催している。
 2010年に8回目をむかえる「高校生夏ボラ体験」には、毎回250名前後の高校生が応募し、最終的には150名前後の高校生が参加する。参加する高校生は高校3年生が全体の参加者数の半数以上で、特に体育会系の部活を引退した後の高校生が多い。
 参加にあたっては事前学習会の参加を必須としている。事前学習会は参加者の居住地区ごとに1回3時間程度、4回から5回開催する。この事前学習では、「NPOとは何か」などNPOに関する基礎的な内容を中心に学ぶ機会を提供している。

NPOと高校生のマッチングを効果的に

 「高校生夏ボラ体験」で最も大変なことは、NPOと高校生のマッチングである。高校生には日にちと訪問先のNPOを第3希望まで聞き、できるだけ家の近くのNPOを割り当てている。NPOでの体験をより効果的なものとするために、友達同士は一緒にしないなどの配慮をしながら、スタッフがマッチングを行う。そのほかにも、1人が最低3日はNPOを体験できるように調整したり、実施する前日に携帯メールで必ず案内を送ったりなどをしている。参加者は社会経験のない未成年のため、丁寧な事前準備を行うよう心掛けている。
 高校生の受け入れ先となるNPO側については、日頃から信頼関係があり、担当者の顔が分かる団体を選定し、受け入れ依頼を行っている。毎回、約30団体に協力を依頼し、27~29団体での受け入れが実現する。受入団体には事前に体験メニューの作成を依頼し、杜の伝言板ゆるるのスタッフが確認をし、必要があればプログラム修正を再度依頼するなど、綿密な事前打合せをしてプログラムをつくり上げている。こうした事前の打合せは、受入団体にとっても、プログラム運営のノウハウを身につける貴重な機会となっている。
 参加する高校生には、プログラム終了後に体験談を提出してもらい、「高校生夏ボラ体験」での成果や得られた課題を振り返る機会をつくっている。集まった体験談は冊子にして参加者や高校、教育機関などに配布している。

事業名称 NPO訪問バスツアー

 「NPO訪問バスツアー」では、NPOに関心を持つ市民が、NPOや市民活動団体が実際に活動している現場を訪問する。活動への理解を深めることに加え、実際に「自分もNPOの活動に参加したい!」との意欲につなげることで、地域の生活環境の向上に発展していくことを目指している。2005年から開催しており、2010年で9回目となった。
 NPOへ向かう移動中のバス内では、NPOに関する基礎講座を実施する。「NPO訪問バスツアー」では仙台市内の4カ所のNPOを訪問し、各NPOのスタッフから30分程度団体活動について話を聞いた後、参加者からの質問の時間もとっている。訪問するNPOの活動分野は毎回異なる。例えば、子育て支援のNPO、配食・訪問介護のNPO、ホームレス自立支援のNPOなど、杜の伝言板ゆるるの日ごろのネットワークを活かし、数ある団体のなかから選定された法人である。

訪問先NPOの説明を聞くバスツアーの参加者
訪問先NPOの説明を聞くバスツアーの参加者 

事業名称 NPO運営支援

みやぎNPOプラザでの研修・講座

 「みやぎNPOプラザ」は、2001年4月に宮城県内のNPO活動を推進するため宮城県が設立した施設で、2005年4月から杜の伝言板ゆるるが指定管理者として運営・管理している。みやぎNPOプラザでは、NPOの活動支援のため、「NPOの運営一般に関する研修」、「NPOの税務・会計に関する研修」など様々な研修・講座を実施している。また、NPOの運営・税務・会計の専門相談など、人材育成、人材養成のための相談業務も行っている。

NPOの継続的な組織づくりのための会計支援

 NPO支援の講座や相談のなかでは、特に会計分野の支援が特徴的である。
 会計支援の活動は、NPOプラザがオープンしてまもなく、自主事業として会計相談会を開催したのが始まりである。当時、宮城県内で会計とNPOの両面を熟知している専門家は少なく、ちょうどその頃、神奈川のNPO支援センターを通じて知り合った税理士の話を聞いて「こういう専門家がNPOには必要だ」と感じ、宮城県でセミナーを開催してもらった。
 その後しだいにNPOに関心を持ち講座に参加してくれる宮城県内の税理士、公認会計士が増え、全国組織である「NPO税務会計専門家ネットワーク」に加入するなど積極的に関わってくれるようになった。2004年から講師を依頼して相談会などを開催するようになった。現在は仙台在住の専門家が4名のほかに、テーマによっては東京からも参加してもらうなど専門家のネットワークも広がってきた。
 また、簿記の知識のない人や経理の経験のない人がNPOの会計担当者になった場合を想定して、「最低限これだけは知っておいてほしいこと」をできるだけやさしくまとめた「NPO会計マニュアル」の作成・販売も行うなど、会計支援に努めている。

3 事業の成果と課題

様々な気づきの場「高校生夏ボラ体験」

 高校生夏ボラ体験の課題は、資金集めである。現在は、河北新報グループの社会貢献クラブ「かほく「108」クラブ」の共催を得ているが、今後それに代わる支援や、現在も不足している資金をどう集めていくかが課題である。また、スタッフの交代等により毎年同じスタッフが取り組むことができず、ノウハウの引き継ぎも課題となっている。
 一方、「高校生夏ボラ体験」の一番の成果は、参加する高校生がNPOや他校生との新しいつながりを持ち、NPOの人と出会って新しい体験をすることによって、地域を支えている市民主体の活動を知るとともに、地域が持つ課題に自ら気付いてくれることである。
 例えば、現代は核家族が多いので、高校生が年配の方と接する機会が少ない。初めは戸惑っていた高校生も、年配の方から積極的に話しかけられて触れ合いができる。最後には、年配の方から心からお礼を言われ、感動する高校生も多い。また、知的障がい者の働く施設では、働く人たちは自分がいつも教えてもらっているように、ゆっくり何度も高校生に作業を教える。自分たちは障がい者の面倒を見る立場だと思って参加した高校生たちは感動し、詳しく丁寧に教えてもらうことによって障がい者に対する見方も変わる。また、「障がいがあっても、働く場があれば能力が発揮できる」ということに気づく。
 また、受け入れ側のNPOにとっても、自分たちの活動を伝え、理解してもらうとともに、ボランティアマネジメントを身につける訓練の場ともなっている。

事前研修を受ける高校生
事前研修を受ける高校生 

NPOと会計の専門家を育成

 会計支援を通して、会計の専門家にNPOについても理解をしていただき、数人の税理士・会計士の方に「NPOについても専門家」になってもらうことができた。
 企業とNPOの会計は変わらないとも言われるが、NPOのことをよく知らなくては、NPOの会計支援は難しい。税理士や公認会計士は会計に関しては専門家だが、NPOに関しては専門家ではない。NPOという組織形態や活動の実態をよく理解し、NPOにとって頼りになるアドバイスをしてくれる専門家を今後も育てたいと考えている。

4 今後の展望

「杜の伝言板ゆるる」配布エリアの拡大

 活動資金の確保は課題でもあるが、特に情報誌「杜の伝言板ゆるる」の資金源確保に取り組んでいきたい。現在は赤字の状況が続いているが、財源基盤を安定させたいと考えている。
 財源が安定することによって、現在県内約400カ所の配布エリアの拡大にもつながり、より多くの市民の目に触れるようになる。資金確保のために企業との連携も2009年から模索しているが、今後は配布エリアの拡大にも取り組んでいきたい。

会計サポートの事業化

 現在行っている会計サポートを事業化していくことが今後の課題であるとともに、目標でもある。これまで税理士や公認会計士をNPO会計の専門家として相談や講座を開催するほか、スタッフも委託事業等を実施しながら会計サポーターとして育成してきた。
 これからは法人の本来事業として、育成してきた人材を活用し、団体への派遣型で経理処理の支援・相談を受けるなどの事業化を図りたい。

継続的な支援ができる体制づくり

 2011年4月から、さらに5年間、指定管理者として「みやぎNPOプラザ」の運営を行う。これを機に、しっかりと継続して活動していけるように、組織体制や事業の見直し、さらには事業開拓を行っていきたいと考えている。
 より一層、各団体への個別の継続的な支援が求められているので、個別サポートの件数を増やしていきたい。また、宮城県内で支援を行う場合は、各地に出向き支援センターと一緒に緩やかな連携体制を組んで実施するが、まだサポート体制が整っていない地域では、個別サポートの回数と件数を増やしていきたい。そのための人材育成にも、積極的に取り組んでいる。

(ヒアリング応対者:代表理事大久保朝江氏)

お問合せ先

総合教育政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(総合教育政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --