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特定非営利活動法人 ユースビジョン

社会を変革する知識・スキルを持つ若き市民を育成

所在地…〒603-8142 京都府京都市北区小山北上総町43-4 相井ビル2階
TEL…075-286-3400 FAX…075-254-8627
URL…https://youthvisionjapan.jimdo.com/
E-Mail…info@youthvision.jp

京都府京都市

1 団体の概要

代表者名…赤澤清孝
設立年月…1996年10月 認証日…2000年4月20日
有給スタッフ数…常勤/2名、非常勤/3名
事業規模(09年度決算収入)…9,130,952円
(内訳:事業収入6,430,776円、会費246,000円、補助金2,184,000円、その他270,176円)

活動の目的・趣旨

 より良き社会の実現に向けて、主体的に社会に参加し、社会を創造し、社会を変革していく意欲、知識、スキルをもつ若き市民を育成する。

団体の設立経緯

 阪神・淡路大震災のボランティア活動に参加した学生たちが、ボランティアを支援する団体をつくろうと集まり、震災の翌年、1996年に「きょうと学生ボランティアセンター」を設立した。
 当初のメンバーは立命館大学の学生を中心とする4人。代表者が現在ユースビジョン代表を務める赤澤氏だった。インターネット等もまだ普及していない当時、ボランティア活動をしたい学生が情報を入手する手段がなく、またボランティアを必要とする側も学生にアプローチする手段を持っていなかった。そこで、両者をつなぐ試みとして、地域の社会福祉協議会や大学、ボランティア団体などからボランティアニーズを集め、その情報を京都の様々な大学の学生に発信することを主な活動としてスタートした。
 設立時に学生だったメンバーは、卒業時期を迎えて、ほとんどが活動から離れていったが、地域のなかで築いた関係性を維持し、専門的なノウハウを新人学生スタッフに引き継ぐためには、中心的なメンバーは継続していたほうが活動を進めやすい。このため、2000年にNPO法人とし、有給スタッフを雇用する組織とした。2005年、活動内容が多様化してきたことから、「ユースビジョン」に名称変更した。

主な活動内容

1.ユースボランティアの受け入れ体制整備支援
2.全国の大学ボランティアセンター設立・運営支援
3.新たな担い手育成のためのインターンシップのコーディネート
4.NPO等の就職に関する情報・人材のコーディネート
5.NPO等で働く若手スタッフ・ボランティアの分野を超えたネットワークづくり

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 ユースボランティアの受け入れ体制整備支援

 学生がボランティアしやすい環境づくりを目指し、受け入れる側の体制を整えてもらえるよう、セミナーへの講師派遣や他機関・団体への役員・委員の派遣などを通してアドバイスを行っている。
 ボランティアの受け入れ体制の整備は、非常に重要である。ボランティアの仕事の内容が明確でない場合や、ボランティアの活動として適当なテーマではない場合もある。活動の内容が難しすぎても、簡単すぎても問題があり、ボランティアのせっかくの意思を活かせないことになる。
 ユースビションでは、例えば「なぜ今の大学生がこういう活動に参加するのか」「どれくらい、どんな形で時間が割けるのか」といったことについて、その団体にとって適切な活動の内容や実行の筋道を考え、伝えている。こうしたアドバイスをもとに受け入れ側が改善を行うことにより、学生はその団体に深くかかわるようになり、その学生がまた違う学生に呼びかける、といった好循環が生まれている。

事業名称 全国の大学ボランティアセンター設立・運営支援

「大学ボランティアセンターリソースセンター」でスキルアップを支援

 大学ボランティアセンターは、大学周辺の地域から寄せられるボランティアの情報などを学生に伝える組織である。ユースビジョンは、各大学の大学ボランティアセンターを支援するため、「大学ボランティアセンターリソースセンター」をつくり、スタッフのスキルアップとネットワークづくりを行っている。各大学ボランティアセンターが行っている取り組みを紹介するとともに、互いに学び合うセミナーやフォーラムなどを実施している。
 ここでのセミナーやフォーラムなどは、各地の大学ボランティアセンターの職員や、この分野の研究者などの支援を得て行われる。基本的に無償であり、ボランティアとして自分もこのプロジェクトの一員になりたい人たちに参加してもらっている。支援者たちには、やりたいことをどう実行していくかについて、資金の集め方も含めて一緒に考えてもらう。「大学ボランティアセンターリソースセンター」での支援活動、それぞれの支援者の仕事や研究に直接関係する内容もあり、支援者自身の問題解決にも役立っている。

大学ボランティアセンターリソースセンターの学生スタッフセミナーにて
大学ボランティアセンターリソースセンターの学生スタッフセミナーにて 

事業名称 新たな担い手育成のためのインターンシップのコーディネート

「長期実践型NPO・NGOインターンシッププログラム」を開講

 ユースビジョンでは、2007年より長期実践型NPO・NGOインターンシッププログラムを開講している。これは、NPO側が自分の団体、あるいはNPOセクター全体に本気でかかわってくれる人材を増やしたいという観点から学生をインターンとして受け入れるもので、NPO・NGOで働くための力や経験、ネットワークを得るために、学生が6カ月間、その中核スタッフとして活動するプログラムである。2010年(7期)の受け入れ側は8団体、研修者はこれまでのところ各期10人前後で推移している。
 個別の団体が1~2名ずつ募集するよりも、複数の団体共同で行ったほうが広報上のメリットもあり、また学生たち自身も相互に刺激し合うことができる。さらに、NPOについての一般的な知識はユースビジョンから、マナートレーニングは国際協力の団体から得られるなど、それぞれの団体が持っている強みの部分を組み入れて研修を行っている。学生を育て上げることが、同時にそれぞれの受け入れ担当者のスキルアップにもつながることも意図されている。2010年末までの修了者は約40名。そのうち7人ほどが卒業後にNPOに就職している。

インターンシップの説明会
インターンシップの説明会 

事業名称 NPO等の就職に関する情報・人材のコーディネート

「NPO・NGO就職・転職キャリアフェア」の実施

 ユースビジョンでは、現役スタッフのトークセッションを含む合同就職説明会「NPO・NGO就職・転職・キャリアフェア」を実施している。
 トークセッションは、NPO・NGOでの就業についての情報提供の一環である。多数のNPO・NGOの求人情報にふれる機会は、ほかにはほとんどないことから、こういった分野に関心がある志望者にとっては、貴重な機会となっている。NPO側にとっても、必要な人材にアプローチする機会が少ないことから、人材募集の有力な手段となっている。
 またNPO、NGOのキャリア情報のポータルサイトにも、随時、求人情報を掲載している。サイトの更新情報を知らせるメールマガジンも、月に1回、インターンシップの修了者やセミナー参加者などを対象に配信している(2010年3月末時点で約400人に配信)。

3 事業の成果と課題

学生ボランティア支援から若者の社会参加支援へ

 設立当初はメンバー全員が学生だったが、卒業してメンバーそれぞれがNPOを設立し、他団体スタッフとなるにつれ、「NPOで働く若い人たちを増やすためにインターンシップ制度ができないか」「NPOの若手スタッフのキャリア形成をどう育成するか」といった、NPO等を支援する事業も加わり、活動の中心がNPOに対する人材マネジメント支援事業へと移っていった。そこで、「学生」「ボランティア」を名称からはずし、活動地域も広がってきていたことから「きょうと」もはずし、2005年、「ユースビジョン」へと団体の名称を変更した。
 1996年に始まるユースビジョンのこうした歩みは、京都地域の若者がNPO分野で活動する機会を増やし、NPO同士の横のネットワークも強くしている。課題は、NPOで働きはじめた人たちがキャリアをどうアップしていくかについて、まだ具体的な道筋がないことである。
 2006年から、ユースビジョンは若手社会起業家ビジネスコンペ「edge」の企画・運営に協力している。若者の社会参加の形が、ボランティアから起業へと広がってきたことに対応し、NPO設立者たちが、次に続く若者を支援しようと集まったものである。この取り組みは現在、特定非営利活動法人edge(エッジ)という別組織で推進されている。

NPOで働く若者たちの支援

 ユースビジョンでは、2005年より若手NPOスタッフを対象とした「リトリート」および「ユースビジョンカフェ」を開催している。
 ユースビジョンカフェは、NPOで働く若手スタッフやボランティアの交流の場として開催され、NPOスタッフが交代制で、現在の仕事に就いた経緯や、今後の働き方のビジョンを語るという企画で、年に5回ほど行っている。リトリートは、年に2回程度行い、スポーツやまち歩きなど、交流とリフレッシュを図ることを目的としており2011年は滋賀県で1泊2日の日程で開催した。いずれも参加メンバーが定着化してきているものの、新たなメンバーの確保が課題となっている。
 また現在、京都市からの委託によりキャンパスプラザ京都において、様々な大学の学生が、大学の枠を超えて社会的な活動をする活動拠点のコーディネートにも当たっている。

代表の赤澤氏
代表の赤澤氏 

4 今後の展望

ノウハウの共有で人材育成の仕組みづくりを

 どのNPO団体も、団体内の人材を成長させることに力を注ごうとしているが、そのために割ける時間や資金、またノウハウも不足しており、現実にはなかなか難しい。ユースビジョンでは、団体が集まることで、ノウハウを共有し、責任を分担し、人材育成が少しでもうまくいくような仕組みづくりに取り組んでいる。
 目標は、NPOでキャリアを積んだ人が、公共的な人材として企業や行政、他のNPOで働くといった人の異動が頻繁に行われるようになることである。その方策として、NPO間、企業、行政等も含めて相互評価できるような仕組みをつくること、また団体の枠を超えてキャリア形成支援や人材育成を行い、それらをある程度共通化することによってコストを下げ、人材の質の底上げを図ることに取り組んでいる。
 社会的起業の志向を持っている人は増えているものの、まだまだ人材は足りない。ユースビジョンのインターンシップや起業支援のワークショップに参加することで、そうした感覚を共有する人たちと出会うことができ、自信をもって、信じていることに取り組めるようになると思う。今後もユースビジョンは、若い世代の人材育成という役割に絞って活動を強化していきたい。

(ヒアリング応対者:代表赤澤清孝氏)

 関心や思いが近い人たちが集まることで、相乗効果が生まれ成長し合える。その活動が注目され、マスメディアに取り上げられるようになると、活動の理念や趣旨に賛同する人たちが増えていくのではないか。  

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --