ここからサイトの主なメニューです

特定非営利活動法人 NPO支援センターちば

住民の「あったらいいな」の実現をサポートする

所在地…〒277-0005 千葉県柏市柏2-5-9岡田屋ビル5F
TEL…04-7168-8600 FAX…04-7168-8611
URL…http://www.npo-scc.org/ E-Mail…mail@npo-scc.org

千葉県柏市

1 団体の概要

代表者名…惠小百合 山岸秀雄 平健三
設立年月…2000年6月 認証日…2002年1月31日
有給スタッフ数…常勤/5名、非常勤/3名
事業規模(09年度決算収入)…24,426,786円
(内訳:事業収入23,975,781円、会費274,170円、その他176,835円)

活動の目的・趣旨

 地域の「起業」「雇用拡大」にはコミュニティ・ビジネス支援や、ベンチャー、企業・商店街を活性化するため、事業運営を総合的にサポートすることが必要となっている。それは人材育成(教育)、コンサルティング(相談)の総合的なサービスの組み合わせによる起業・運営支援である。私たちは「行政・企業・非営利セクター」の3つが協力しあう市民社会システム構築を目指して広く社会との接点をもちNPO支援ならびにNPOの発展に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 特定非営利活動法人NPOサポートセンター、江戸川大学地域ネットワーク研究会、生活協同組合パルシステム千葉の3者により、「産官学民」による地域連携を目指した「常磐線NPOプラットフォーム構想」をまとめ、その実現に向けて、2001年にNPO支援センターちばを設立。2002年に法人化した。

主な活動内容

1.プラットフォーム事業「コミュニティ醸成によるエリアマネージメント」
  • 住人のコミュニティづくり~まちのクラブ活動
  • その他、柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)を中心とした公民学連携によるまちづくり
  • マルシェコロール(市場)の定期開催
2.プラットフォーム事業「地域循環型農業と地域福祉を融合した複合型農園づくり」
  • 地域循環型農業の圃場(ほじょう)運営、約30種の野菜・花等の生産販売
  • 環境保全地区での田んぼ体験農園
  • 環境循環型農業実現のためのネットワーク構築と、BMW(バクテリアとミネラルのバランスを整え、良質な土壌を作る技術)農法を用いた実験
3.NPO基盤整備事業
  • 生活協同組合のインフラを活用した「人」や「施設」、「ネットワーク」などの資源のマッチング
  • 「パルシステム千葉NPO助成基金」の事務局運営
  • 千葉県内のNPOのネットワーク運営

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 住人のコミュニティづくり~まちのクラブ活動~

 千葉県柏市の柏の葉キャンパス駅周辺は、つくばエクスプレスの開通に伴い、大規模な都市開発が進行している。2012年までに3万人が移り住んでくるこの開発地域では、東京大学、千葉大学、柏市、三井不動産、柏商工会議所、田中地域ふるさと協議会、首都圏新都市鉄道の7つの団体が共同で設立した「柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)」が拠点となり、公・民・学(市民、行政、NPO、企業、大学)が連携したまちづくりが進められている。NPO支援センターちばは、UDCKの協力団体として、「まちのクラブ活動」の運営など、住民の交流事業・コミュニティサポート事業を行っている。

企業、行政、住民が一堂に会したワークショップの様子
企業、行政、住民が一堂に会したワークショップの様子 

まちのクラブ活動事務局として住民をサポート

 NPO支援センターちばは、2008年8月に始まった「まちのクラブ活動」で、まちのクラブ活動事務局として、住民が「あったらいいな」と思うクラブ活動やイベントを実現させるサポートをしている。「まちのクラブ活動」は、「住民とまち」をつなげたり、「住民と住民」をつなげたりしている。
 現在、自然探索ツアーと自然の素材を使ってクラフト遊びをする「ネイチャーキッズクラブ」や養蜂活動をしている「はちみつクラブ」など、20を超えるクラブがあり、約900人の住民が活動をしている。活動内容は自由で、クラブの立ち上げは住民からの提案がきっかけとなる。クラブ設立時などには、まちのクラブ活動事務局が相談に応じたり、協力をしたりするが、クラブの運営方針の企画や運営は、最終的にはクラブメンバーが行えるようになることを目指している。
 活動場所は、三井不動産グループが環境・健康をテーマにした地域コミュニケーションの活動拠点として開放している「まちのクラブハウス」。三井不動産グループから無償提供されており、キッチン会議室などを自由に利用することができる。各クラブ活動でかかる費用は、基本的には、そのクラブのメンバーが負担している。「まちのクラブ活動」全体でかかる費用は約1,000万円。現在は、三井不動産グループと業務委託契約を結んでいる。

●マチノ先生シリーズ

 「まちのクラブ活動」のプロジェクトのひとつに「マチノ先生シリーズ」がある。「マチノ先生シリーズ」とは、「特技を活かして、みんなと交流したい」「まちのために何かしたい」という思いをもつ住民が先生となり、無償で住民に教えるプロジェクトである。
 生業としてダンスを教えている方が、「マチノ先生」となって「リズム体操」を行ったり、中国人の方が先生となり、「中華料理講座」を開催したりしている。現在は、住民からの紹介などで、新たな先生が続々と誕生している。まちに住んでいる人にスポットライトをあてて、主役にしていくことで、例えば「困ったときにはこの人にお願いしよう」という関係ができるなど、住民同士のつながりが深まるきっかけとなっている。
 他には、「店長シリーズ」もあり、紅茶店店長による「おいしいお茶の入れ方講座」や、肉店店長による「ローストチキン講座」など、地域にある店の店長による教室も開かれている。クラブ活動は、先生が住民に「教える」だけではなく、そこから先生自身も学び、成長することができる総合学習の場となっている。

●まちのモニタープログラム

 「まちのモニタープログラム」も、まちのクラブ活動の一環として実施している。柏の葉エリアには、東京大学や千葉大学、ベンチャーや企業などのインキュベーションセンター(研究施設)があり、数多くの実証実験が行われている。
 まちのモニタープログラムは、より良い未来のために、まちづくりや環境、システム開発について、住民と企業・行政が一緒に考えることを目的としている。実験やモニターの場に、消費者である地域住民が参加して、生の声を届けるプログラムである。2010年7月には、農林水産省との共催による「消費者と食品関連企業の対話による、安心して食を楽しめる社会づくりワークショップ」を開催した。

「まちのクラブハウス」キッチン会議室の様子
「まちのクラブハウス」キッチン会議室の様子 

3 事業の成果と課題

クラブメンバーの増加と意識管理

 「まちのクラブ活動」に参加する住民は900人にまで増えており、活動は千葉県柏市柏の葉エリア全域に広がっている。しかし同時に、当初は誰が活動をしているのか、名前と顔とが一致していたが、人数が増えたことで、顔の見えないクラブメンバーが増えてきた。今後さらに柏の葉エリア地域の人口が増える見込みがあるなかで、「まちのクラブ活動」に参加するクラブメンバーが主体性を失い、「お客さん化」してしまわないように、どのように運営していくかが課題である。
 具体的には、顔の見える関係にあるクラブメンバーと、より強い信頼関係を築き、そしてその人たちにクラブのリーダーとなってもらう方法を考える必要がある。今後は、リーダーの育成とともに、主体性を持って、クラブに参加してもらうような仕組みづくりが課題となってくる。

運営財源の確保

 現在、「まちのクラブ活動」では、三井不動産グループからの資金支援がある。しかし、運営財源としては足りていないのが現状で、不足する部分は、「マルシェコロール(市場)」などの他の活動収入を財源に運営している。
 一方、2011年度からは、企業からの助成金が減額されることが決まっており、2011年8月からは、年会費500円をクラブメンバーに払ってもらうことになっている。しかし、それだけでは「まちのクラブ活動」の運営財源としては補えないため、今後も他の活動収入を「まちのクラブ活動」の財源に充て活動する予定である。
 また、運営財源に関して、企業から助成金があることで、企業のために活動を行っているかのような誤解を招く可能性がある。NPO法人として中立の立場であることをいかに見せるかが課題である。行政、企業、大学との対等なパートナーとして、公益のための活動であることが伝わるように工夫する必要がある。

4 今後の展望

住民の声によってつくる「まちのサービス」

 NPO支援センターちばは、基盤整備事業として、コミュニティビジネスやNPOの立ち上げ支援の事業を行っている。しかし、ただ「市民活動やりませんか」「NPOやりませんか」と言っても、NPOの立ち上げにはつながらず、市民が必要とするサービスは増えない。
 そこで、現在、まちに必要なサービスを住民でつくる仕掛けのひとつとして、「起業家サロン」を考えている。「起業家サロン」では、まちに必要なビジネスやサービスを募集し、起業家がアイデアをサロンに持ち寄り、議論をするなかで、おもしろいものを住民が投票してその実現を目指すものである。「みんながほしいと思ったから事業がスタートした」というプロセスをつくりたい。そのプロセスには、地域の企業が協賛金の拠出や、大学が施設提供などの形で関わっていくことを考えている。
 また、住民の声によって生まれた「まちのクラブ活動」において、クラブを主導するリーダーが育成された場合には、活動が永く継続する基盤を作るために、必要があれば、各クラブ活動をNPO法人化する支援も行いたい。「まちのクラブ活動」に代表される、住民の自主的な活動を支えることは、住民の声に基づいた様々なサービスがまちに生まれることにつながる。さらに、住民の自主的な活動を支援することは、NPO支援センターちばにとっても、業務連携できるパートナーとなり、より多くの暮らしの課題解決に取り組めると考えている。
 実際、「まちのクラブ活動」のひとつである「はちみつクラブ」はNPO法人化に向けて準備しており、助成金を申請している。また、プラットフォーム事業の一つである「地域循環型農業と地域福祉を融合した複合型農園づくり」は今後独立させて、農業生産法人化することを検討している。

若手リーダーの一人として地域人材の育成にも取り組む宮奈氏
若手リーダーの一人として地域人材の育成にも取り組む宮奈氏 

事業間で資源を共有しながら、新たに生まれる活動を支援する

 今後それぞれの事業ごとに持っている「人材」や「施設」、「ネットワーク」などの資源を事業間で共有したいと思っている。そのためには、まずNPO支援センターちばが、住民が望む活動が生まれるきっかけをつくることにより、活動が地域に根づき、活動を主導するリーダーが育つプロセスを支援することが重要である。こうしたプロセスが事業間で循環することによって、地域でより良い活動を広めるために連携できるパートナー団体が増えていくことを期待している。

(ヒアリング応対者:事務局長宮奈由貴子氏)

 NPOとは、言い換えれば「あったらいいな」を実現する活動である。中間支援組織として、「NPO」や「市民活動」といった言葉を使わないで、住民にとって身近でわかりやすく、イメージのしやすい言葉で、活動を伝え、そしてその活動に住民を引き込み、大きく広げていくことが大切である。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --