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特定非営利活動法人 東北みち会議

東北の「みち」のパートナーシップ形成を目指して

所在地…〒980-0014 宮城県仙台市青葉区本町1-13-32 オーロラビル606号
TEL…022-722-3380 FAX…022-722-3381
URL…http://www.tohoku-michi.or.jp/ E-Mail…info@tohoku-michi.or.jp

宮城県仙台市

1 団体の概要

代表者名…鐙啓記
設立年月…2006年3月 認証日…2006年6月1日
有給スタッフ数…常勤/3名、非常勤/2名
事業規模(09年度決算収入)…16,355,000円
(内訳:事業収入16,309,000円、会費収入45,000円、その他1,000円)

活動の目的・趣旨

 街道などみちに関する活動の交流と連携を図り、豊かな地域づくりに貢献する。

団体の設立経緯

 2005年3月、東北各地で街道に関わる活動団体のプラットホームとして「とうほく街道会議」が発足した。同年11月には第1回大会が秋田市で開催され、街道に関する動きが活発化するきっかけとなった。
 こうした動きの中、東北を代表する街道であった「奥州街道」を見直し地域づくりに活かそうと、各地で地域づくりの活動をしていた仲間が集まり、2005年12月に「奥州街道発足準備会」を発足。2006年3月に設立総会、6月には岩手県盛岡市を事務所にした「特定非営利活動法人奥州街道会議」が設立された。その後、フィールドが東北全域に広がり、東北「道の駅」連絡会事務局を務めるなど、活動もさらに広がってきたことから、2010年、事務所を仙台市に移転し、「特定非営利活動法人東北みち会議」へと名称変更した。

主な活動内容

1.街道ツーリズム事業
2.交流ネットワーク化事業
3.地域活性化に関する調査研究・政策提言事業

 地域振興をテーマに、WEBを活用した情報発信など調査研究事業を実施。岩手県盛岡市から青森県野辺地町までの一里塚の「選奨土木遺産」登録に取り組み、2009年に認定された。

4.東北「道の駅」連絡会事務局

 東北139駅(2011年3月現在)の「道の駅」を会員とする「東北『道の駅』連絡会」の事務局業務。道の駅間の連携支援やスタンプラリーの開催、広報や研修会などを行っている。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 街道ツーリズム事業

 近年、「街道」歩きを楽しむ旅行者が増えている。昨今の健康志向ブームにより歩く旅が見直されている中で、歩くだけではなく歴史探訪や地域の食文化も堪能できる街道歩きの旅が見直されているためである。また、各地の街道沿いの資源を活かした交流人口拡大による地域振興策としても注目を浴びている。
 東北みち会議では、地元の方々との街道調査や保全活動、探訪会やウォーキングツアー開催、マップ作成、旅行者へのマップ配布やコース問合せの窓口を担っており、このような街道ツーリズムを支援する取り組みを設立当初から行っている。

街道探訪会の開催

 街道ツーリズムの一つとして、各地で「街道歩き」をテーマにした探訪会やウォーキングツアーなどを開催している。
 旅の魅力は、街道にゆかりのある道を歩きながらガイドの説明を聞き、昼食には地元のお母さんたちの手作り郷土料理を堪能しながら地域とのふれあいを楽しむこと。また、産直や市場など地元のお土産を買うのも楽しみの一つである。
 探訪会への参加募集は、関係団体の会員への案内やイベントでの告知、NPOの情報案内サイトなどへの掲載が主だが、各市町村の広報に入れてもらうこともある。地域外の方を対象にツアーの企画を組むものの、募集が開始されると、地元の市町村からの参加が大半を占めることも多い。地元の方にとっても、「同じ町内に住んでいても普段はここに来ない」「ガイドに案内してもらって勉強になる」など、地域を見直す絶好の機会として好評である。
 また、東北みち会議では探訪会を企画するほか、地元との共催で準備を行ったり、開催するツアーの相談にも乗っている。開催前には地元の人たちと下見に行くことも多く、一緒に草刈りなどの街道の復元・整備作業を行う場合もある。
 「街道」といっても、昔の道筋がはっきりしない場所も多い。地元の人と一緒に歩くことで、地元ならではの情報を聞くことができ、「ここで子どもの頃によく遊んでいたな、懐かしい」と、地域を再認識するきっかけになる。これが、地域での活動のきっかけになることも多い。
 また、地元の人に草刈りをしてもらった道を通ると、参加者は歩いた街道の素晴らしさに感動し、地元の協力に感謝する。それが地元の方たちにも励みとなり、さらに道が歩きやすくなると通る人も増える。こうした好循環により、自分たちの地域の価値に気づき、見直し始める人が増えている。

街道歩きの様子
街道歩きの様子 

街道ガイド養成

 旅行者の受け入れ態勢を整備するために、街道歩きの案内ガイド養成にも取り組んだ。これまでは地域の街道に詳しい方をお願いしていたが、説明が聞き取りづらかったり、内容が一つの分野に偏ってしまうなど、参加者のニーズと一致しない場合もあった。一方、市町村などに登録している観光ガイドの方々は、観光スポットの知識がメインで、歴史や他の分野のことはあまり分からないという人もいる。そのため、いつも同じ方にガイドをお願いすることになるという課題があった。活躍しているガイドには高齢の方も多く、今後旅行者を受け入れ、より多くの人に地域の歴史文化を伝えていくためにも、街道についても説明できるガイドの養成が必要だと考えていた。
 そこで2009年から2010年に、本格的に「街道ガイド」の養成講座を開催した。宮城県栗原市、岩手県一戸町、二戸市、青森県三戸町、七戸町、東北町、野辺地町がその開催地で、合わせて57名が卒業生となった。
 講座は、ガイドの話し方・伝え方や安全確保についての基礎知識と、街道や地域の歴史・文化の講義を受ける座学と、実際に現地に行って街道を歩いて先生のガイドを受けて案内の仕方を学ぶ現地講義である。受講生には探究心の旺盛な方が多く、街道・地域を知る講座としても非常に好評だった。
 テキストの作成も行った。ガイドの基礎知識と街道についての「共通編」、地域の観光や食文化なども含めた「地域編」に分かれている。受講生に配布し、自分なりのメモを加えてオリジナルガイドに仕上げてもらった。作成後も他地域から「自分たちの地域で開催するガイド講座の参考にさせてほしい」と問い合わせも多い。地域の歴史を伝える資料としても読み応えのある資料に仕上げているので、興味を持ってもらい、さらに街道ガイドが増え活躍の場が広がることも期待している。

ガイドの説明を聞く参加者
ガイドの説明を聞く参加者 

事業名称 交流ネットワーク事業

 「とうほく街道会議交流大会」は毎年1回、東北各県で街道に関連する団体が集まる交流会として開催されており、東北みち会議も毎年参加しながら大会の準備や運営支援を行っている。
 テーマは毎年地域ごとに変え、講演会と団体の活動報告やパネルディスカッション、地元の食や地酒を持ち寄った交流会などが開催される。翌日は講演にゆかりのある街道を歩いたり、地元の団体が案内するコースの散策や体験などが行われている。東北各県の持ち回りで開催し、2010年で6回目、多いときには330人が参加した。
 これまでは、より多くの人に大会に参加してもらい、街道の活動を知ってもらうきっかけ作りのために、県庁所在地で開催することが多かった。東北6県での開催が一巡し、今後は他の市町村で開催し、より地域の街道や活動団体に焦点をあてていこうと考えている。
 そのほかに、交流大会は地域ごとにも開催されている。規模は異なるが、春や秋には毎週のように開催され、お互いに参加し交流を深めている。ここでは近況報告やそれぞれの団体の課題、次の目標などの話が自然と出され、熱い議論が交わされる。議論から次の取り組みが生まれることも多く、ネットワークを形成しながら活動も広がっている。

団体の活動を紹介するポスター展示
団体の活動を紹介するポスター展示 

3 事業の成果と課題

ネットワークの広がり

 設立から4年間は盛岡市に主たる事務所を置き、様々な活動を行ってきた。奥州街道沿いから始まった活動が、街道を通して東北に広がってきた。地元で地域づくり活動を行っている団体との協働事業も多く、設立時の理事や会員は地域の活動の中心的なメンバーだったこともあり、ネットワークはさらに広がっている。知的好奇心を満たす、生涯学習の取り組みとして活動に参加する個人の方も増え始めた。
 その中で、独自に活動を継続しながら発展させる地域も出始めている。地域の魅力を再認識し、懐かしさや、旅行者と触れ合うことを楽しみや励みとし、参加者から昼食代などをいただきながら、探訪会を開催するようになった地域もある。
 いくつかの街道団体の設立に関わってきたことも、活動の成果である。現在も各県の街道団体とは協力関係にあり、連携団体の会員も合わせるとメンバーは250名以上になっている。
 2010年からは東北「道の駅」連絡会の事務局業務を行うことによって、さらに仲間が増えた。

安定した収入の確保

 活動が広がる反面、当初からの課題は安定した収入源の確保である。毎年「こんな活動をしたい」という想いを練り上げて具体化し、助成金確保など各事業にチャレンジしている。年度ごとに目標を決めて取り組める面白さはあるものの、収入としては不安定である。
 また、これまではNPO向けの貸事務室を使用していたが、2010年4月からは独自の事務所を借りるようになったことで、家賃や水道光熱費などの負担も増えている。さらに活動範囲が広がるにつれて連携する地域・団体は増えていき、どこまで支援を継続すべきかも悩みとなっている。組織を運営するうえで、どのように打開していくかが課題である。

4 今後の展望

 取り組みに共通しているのは、地域の歴史とその背景にある文化を知り、地域のみなさんに再認識してもらうこと、次代を担う世代に伝えることを目的としていることである。決して、歴史研究だけが活動の目的ではない。街道に関する活動は地域の高齢者がその担い手であることが多いが、郷土史の知識やこれまでの活動のノウハウを持ち、郷土愛がエネルギーとなって活動している。
 また、街道という「線」を通じた交流を非常に大事にしている。街道を通じて地域の人との交流が生まれ、その後も、人、もの、情報が相互に行き来するなどの地域間交流に発展している。単体の「点」の取り組みが街道を通じた「線」へ、そして広域的な広がりをもった「面」へと、活動の効果が期待されている。
 設立してから5年、連携団体やメンバーなどネットワークが広がり、事務局スタッフや事務所の設置など少しずつだが、着実に組織が成長してきた。東北全域をフィールドに地域づくりの活動を行っているのは東北みち会議の活動の特徴の一つであり、組織の強みでもあると考えている。
 「東北みち会議」という名称には、道・路・径・途・未知……と、東北の“魅”力ある“地”域づくりへのたくさんの思いがこめられている。街道にかける思いは設立当初と変わらないが、奥州街道中心だった活動が、今では「みち」をベースに東北全域に広がっている。
 今後は事務局体制をさらに強化し、今まで以上に東北各地の街道団体との連携や地域づくりグループとの交流を強めるとともに、東北130カ所を超える道の駅の発展に貢献できる「みち」のパートナーシップ形成を目指していきたい。

(ヒアリング応対者:理事長鐙啓記氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --