ここからサイトの主なメニューです

特定非営利活動法人 ネイチャリング・プロジェクト

真に自立した公益サービスの担い手、社会起業家を養成

所在地…〈本所〉〒892-0842 鹿児島県鹿児島市東千石町14-2
TEL…099-219-5739 FAX…099-219-5728
E-Mail…info@naturing.org

鹿児島県鹿児島市

1 団体の概要

代表者名…松村一芳
設立年月…2000年3月 認証日…2000年6月30日
有給スタッフ数…常勤/43名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…85,046,954円
(内訳:事業収入80,206,842円、会費585,000円、補助金2,120,000円、その他2,135,112円)

活動の目的・趣旨

 公益の視点、クリエイティブな経営能力を持つ人材の育成を行い、公的サービスの担い手である社会起業家の輩出を目指す。また、地域再生の為に、様々な業態とのネットワーク形成・協働の推進を図り、自らも主体となりながら、永続的な地域コンソーシアムの実現による社会全体の利益の増進に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 鹿児島県八重山の藪に埋もれた古民家を再生することから活動を開始し、後に拠点を鹿児島県の経済・文化の中心である天文館に移した。創業当初より一貫して、地域社会の課題解決をミッションとし、経営者的な視点と志をもって担っていく社会起業家を養成するスクール事業や、NPO・ソーシャルビジネスに関する普及・啓発・支援を図る各種事業を展開している。
 現在では、鹿児島市東千石町に「本所」と「天文館ビル教室」、鹿児島県肝属郡錦江町に「大原学習センター」と「神川学習センター」、福岡市に「福岡教室」、熊本市に「熊本教室」、東京に「東京教室」を開設している。

主な活動内容

1.社会起業家養成スクール事業

 NPO等での起業を目指す職業訓練を実施

2.Globe Academy

 子どもを対象とした課外授業

3.NPO・ソーシャルビジネス支援事業

 NPO・ソーシャルビジネス事業者等を対象とした経営支援、雇用支援、リサーチ等

4.コミュニティカフェ、スペース運営事業

 多様なコミュニティや個人に対して活動、交流の場を提供

5.人材マッチング事業

 NPO・ソーシャルビジネス分野を中心に職業紹介事業を展開

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 社会起業家養成スクール(職業訓練)

 2002年度、独立行政法人雇用・能力開発機構の委託を受けて、全国でも非常に珍しいNPO等の起業を目指す職業訓練を開講した。「NPO起業・経営者養成科」「コミュニティビジネス実践科」「ソーシャル・プロジェクト実践科」等、現在までに合計23コースで人材の育成を行ってきた。
 受講生は、失業給付等による生活保障を受けながら、「社会起業家精神」「NPO・ソーシャルビジネス概論」「キャリア形成」「マーケティング」「経営戦略」「会計・法務等の経営実務」「職場実習(OJT)」等からなるカリキュラムを3~12カ月間学ぶ。
 実践者を中心とした講師陣、20代から60代の男女による多様性あふれるクラスメンバー構成(1クラス15~30名)を特徴としており、起業に必要な知識だけでなく、パートナーや協力者を受講中に獲得し、修了直後の起業を可能にする環境が整備されている。
 2010年より、鹿児島県大隅半島南部に位置する錦江町において、人口減少のため閉校となった中学校を利用し、地域社会との協働により周囲の豊富な自然・農業・文化資源を活用した「6次産業的仕事づくり」を目指す12カ月のコース、「社会的アグリ・フードビジネス科」を開講している。
 さらに2011年からは福岡・熊本にも教室を設け、「NPO起業・経営者養成科」「ソーシャルビジネス実践科」等の準備を進めている。

閉校となった中学校を活用した社会起業家養成スクール
閉校となった中学校を活用した社会起業家養成スクール 

事業名称 Globe Academy(子どもを対象とした課外授業)

 Globe Academy(グローブ・アカデミー)は、子どもが自分の個性を開花させつつ、しなやかに創造的に未来を切り開いていく力を養成することを目的にした土曜学級である。世界各国からの先生方が、英語と日本語を織り交ぜ、思考力や表現力を楽しみながら鍛える多彩な授業を行っている。

個性を発揮できる通常授業

 小学校1年生から6年生までの子どもたちを対象に、毎週土曜日に開講している。午前・午後にそれぞれ1科目2時間の授業を行う。「演劇」「芸術」の授業では、体、声、道具、材料、様々なものを使って自分を表現する楽しさを味わい、子ども自身が自分で考えたり感じたりしたことを、自由に発揮する場となっている。
 「科学」の授業では難しい専門用語を使わず、実験や工作を通して身の回りに起こる物理的・科学的な現象を体験する。また、模型作りを通して宇宙や自然の世界を身近に感じ、仕組みを考えながら学んでいく。
 「文化」の授業では、各国から来た講師たちのふるさとの料理、遊びを体験したり、話を聞いたりする。

イスラエル人の講師と科学の実験
イスラエル人の講師と科学の実験 

月に1回の課外イベント

 子どもたちが住む地域を知り、体験を通した学びを提供するために、毎月1回の遠足を開催している。シュノーケリング、畑作業等、写真でしか見ることのできない世界を実際に体験したり、季節を感じる一日を過ごしたりする。

テレビ電話でイギリスとの交流

 インターネットのテレビ電話を利用して、イギリスにあるパートナーシップ校との交流を年に3回行っている。お互いの学習の成果を発表し合ったり、日常生活の紹介をしたり、顔の見える交流を通して世界を身近に感じることができる取り組みとなっている。

英国短期留学

 1年間の「学び」の集大成、また「相手を理解する」「自分を表現する」ということを体当たりで学んでいく実践の場として、毎年3月に1週間のイギリス短期留学を実施している。
 テレビ電話で交流しているイギリスの子どもたちと実際に会うことは、子どもたちの大きな楽しみとなっている。イギリスの一軒家を借りて参加者全員で生活するが、共同生活を経験することによって責任感や思いやりの心を育むねらいも兼ねている。

イギリス短期留学での子どもたち
イギリス短期留学での子どもたち 

3 事業の成果と課題

約400名が受講、100名以上が起業

 社会起業家養成スクール受講生の修了後進路は、起業が約30%、就職が約60%となっている。介護・福祉から文化・芸術等に至る様々な分野でNPO法人等を設立した修了生は、地域社会に対し「社会的課題の解決」「雇用の創出」といった価値を提供し続けている。
 また、修了生により起業されたNPO法人等が「コミュニティ・ジョブ支援事業」の職場体験や「ソーシャルビジネス支援事業」のインターンシップの受け入れ先となる等、当法人が実施する事業の協働相手となるケースも数多く見られる。
 ※コミュニティ・ジョブ支援事業
 職業相談、職場体験コーディネート等により中高年者のNPO等就業を支援する(厚生労働省委託事業)。
 ※ソーシャルビジネスインターンシップ事業
 NPO・ソーシャルビジネス分野におけるインターンシップを推進し、大学生のキャリア開発や当該分野における担い手確保を目指す(内閣府委託事業)。

社会起業家養成スクール受講生データ
社会起業家養成スクール受講生データ 

 さらに、閉校となった中学校を利用した「社会的アグリ・フードビジネス科」においては、「限界集落」となりつつある地域に、当コース受講を目的とした若年者等8名の地域外からの移住誘致に成功している。今後、仕事づくりに向けた積極的な活動を行い、本格的な定住を目指している。

子どもの頃からの起業家精神(生き抜く力)の培養に向けて

 成人求職者を対象とした社会起業家養成スクールの運営において、地域再生に向けた志を抱きながらも、家族の扶養や体力の限界・健康問題、固定観念(自身の価値転換の難しさ)等の制約に直面し苦悶する受講生・修了生を支援する経験を重ねてきた。その中で浮かび上がってきたのが、「人生のより早い段階での起業家教育の必要性」である。
 この課題に対応するのが、前述のGlobe Academyである。Globe Academyは、「起業家教育普及事業」(2007年度経済産業省委託事業)における中学生への起業家教育プログラム実施等から得たノウハウを応用して構築されたプログラムを基盤としている。
 今後、成人に向けての社会起業家養成スクールをより充実させていく一方、児童・生徒等を対象とした子どもの頃からの起業家精神(生き抜く力)の培養に向け、Globe Academyの拡充を図っていくことが、取り組むべき課題と考えている。

4 今後の展望

 当法人のミッション遂行のために具体化しつつあるビッグプロジェクトが「コミュニティカレッジ設立」である。本プロジェクトは、これまでの事業の集大成として、10年にわたり培った幅広い事業の経験・ノウハウを基に、前述の閉校となった中学校を活用して行う。自主的に他を尊重し、他のために自らが考え、他と共感を持って、自らの責任で公益を担える人材を育み、地域に輩出することにより、地域社会の再生、活性化、発展に積極的に取り組むものである。
 また、子どもから中高年者まで世代を超えたコミュニティを形成する。周辺には「6次産業」としての営農を展開し、新たな雇用の創出や移住の促進等を図り、その収益・成果を当該コミュニティカレッジや地域社会に還元するなど、地域社会と一体となった地域社会の創生に取り組むべく、スクール修了生や行政等と協働し、準備を進めているところである。

(ヒアリング応対者:代表理事松村一芳氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --