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特定非営利活動法人 プラス・アーツ

+arts(プラス・アーツ)で楽しく学ぼう!

所在地…〒651-0082 兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4デザイン・クリエイティブセンター神戸307
TEL…078-335-1335 FAX…078-335-1339
URL…http://www.plus-arts.net/ E-Mail…info@plus-arts.net

兵庫県神戸市の位置 

1 団体の概要

代表者名…永田宏和
設立年月…2006年7月 認証日…2006年8月3日
有給スタッフ数…常勤/9名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…65,147,000円
(内訳:会費230,000円、事業収入64,915,000円、寄付金2,000円)

活動の目的・趣旨

 「教育」「まちづくり」「防災」「福祉」「環境」「国際協力」といった社会の既存の分野に対して、アート的な発想やアーティストの持つ既成概念にとらわれない創造力を導入し、それらの分野がそれぞれ抱えている様々な課題や問題を解消し、再活性化させることが活動目的である。

団体の設立経緯

 混沌とする現代社会の中で、社会における様々な分野が沈滞化し、活力と行き場を失っている現状を、「人間の創造性の抽入」という今までにない考え方を導入することによって解決しようという想いから、2006年に、永田代表がNPO法人として設立。法人の名称「プラス・アーツ」には、アート的な発想やアーティストの持つ既成概念にとらわれない創造力を導入するという設立の想いが集約されている。

主な活動内容

1.アート事業(イベント)の企画・運営・普及啓発
  • 「イザ!カエルキャラバン!」:災害時に必要な様々な「技」を楽しく学ぶ体験型ワークショップ。
  • 「ユメイエ。」:子どもが夢の家を考え、作ることを実体験する。
  • 「国語のたね」:文学を通じて国語の面白さに触れる。
  • かえっこバザール:おもちゃを交換しながら暮らしと省エネルギーについて楽しく学ぶ。
2.防災商品の展示・販売

 様々なパートナーと共に企画・開発した、防災に関する書籍やゲーム・防災訓練で使用するツール・被災したときに役立つアイテム等のアイディアグッズを販売。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 防災プログラム「イザ!カエルキャラバン!」

楽しみながら防災を学ぶ

 「イザ!カエルキャラバン!」は、子どもたちや若い親子を対象に、震災時に必要な「技」や「知識」を身につけてもらうことを目的とした事業である。2005年に神戸で開催されて以来、全国各地で開催され、5万人以上が参加した。
 防災訓練というと、重要性は感じながらも、どちらかというと堅いイメージで参加しづらいという傾向にある。また、従来の防災訓練では、イザというときに訓練で学んだはずの「技」や「知識」を充分に発揮することが難しく、自分自身や周りの人々を緊急事態から守ることができないという課題があった。そのため、プラス・アーツが提供する「イザ!カエルキャラバン!」では、阪神大震災の被災者からのヒアリングをもとに考案した防災プログラム「水消火器で的当てゲーム」「毛布で担架タイムトライアル」「持ち出し品なぁに?クイズ」など、ゲーム性やクイズ感覚を交えて、楽しみながら防災を学ぶことができるような工夫を随所に取り入れている。
 また、買い物遊びをしながら防災の知識を学ぶ防災すごろくゲーム「GURAGURATOWN」、災害時の困難を乗り越える柔軟性を養う防災カードゲーム「なまずの学校」など、子どもたちが興味を持ちやすいボードゲームに防災時に役立つノウハウを盛り込んだ、楽しみながら取り組める教材を開発し、各イベントで使用している。

遊び感覚で消火器の使い方が学べる「水消火器で的当てゲーム」
遊び感覚で消火器の使い方が学べる「水消火器で的当てゲーム」 

地域文化に合わせて変化・発展を遂げるプログラム

 防災訓練は繰り返し実施することで、「技」や「知識」がより確実なものとなり、プログラムの効果が得られる。しかし、実社会では、プログラムやノウハウを提供しても継続されることなく終わってしまう活動が多く存在する。そこでプラス・アーツでは、開発し提供したプログラムの「かたち」に固執することなく、地域の文化や習慣に合った、馴染みやすい「かたち」に変えることを奨励している。
 一例として、イベントに使用するキャラクターがあげられる。例えばイベントのキャラクターとして使用されている「蛙」は、ある地域では別のキャラクターに変えられ、より親近感を増して使用されている。その効果は、とりわけ文化が大きく異なる海外において特に顕著であり、海を渡ったプログラムは各国の文化や環境に合った防災プログラムとして変化し、現地で広がっている。

事業名称 「ユメイエ。」

人と同じでなくていい

 「ユメイエ。」は、子どもの発想を自由に開放することや、子どもが夢の家を考え、作ることを実体験することを目的としたプログラムである。事業の名称「ユメイエ。」には、「夢の家」という意味と、「夢をもっと言え」という2つの意味が込められており、創造力と想像力の2つの「ソウゾウ力」を存分に引き出すことを狙いとしている。
 プログラムは、最初に、世界中に実在する物語に出てきそうな家の写真を見せることから始まる。これまでの家のイメージを「ぶちこわす」クリエイティブな体験を、子どもの思考の中で引き起こすことを狙っている。その後、シェフ・落語家・美術家など創造的な仕事をしている大人たちの考える「ユメイエ。」のイラストを紹介すると、子どもは夢の家のイメージを膨らませる。
 そして、いよいよ子どもたちが自分の手で模型の家を作る。
 最初は、充分に絵を描くことができない子どもたちもいる中で、模型まで作らせることは困難ではないかという周囲の教育関係者の心配もあったが、その心配をよそに参加した子どもたちは、熱心にそれぞれの思いをのせた「ユメイエ。」を作りあげている。
 こうして完成した子どもたちの「ユメイエ。」は、まさに人それぞれ。2つとして同じ家はない。「人と同じでなくていい。むしろ、そのほうがいい」ということを、子どもたちは「ユメイエ。」で実感するのである。

子どもたちの創造力と想像力で完成した「ユメイエ。」 子どもたちの創造力と想像力で完成した「ユメイエ。」
子どもたちの創造力と想像力で完成した「ユメイエ。」 

事業名称 国語のたね

国語はすべての勉強の基本

 頭を使って「書く」「読む」「聞く」勉強をする国語は、すべての勉強の基本であり、国語の力を伸ばせば、他の力も伸びるというコンセプトのもと、2009年9月から週1回のペースでプログラムを継続展開している。
 毎回選んだテーマに対してマインドマッピングの手法を使って子どもの自由な想像力を膨らませたり、本を読み聞かせることで読解力と理解力を伸ばしたり、モノづくりをすることで創造力を伸ばしたりと、様々な工夫が随所にほどこされている。

読み聞かせに熱心に聞き入る子どもたち
読み聞かせに熱心に聞き入る子どもたち 

本を好きになることで、国語を好きになってもらう

 「国語のたね」では、文字や言葉の面白さに触れ、本を通して新しい知識を得る楽しさを知ることを目的に、本の新しい楽しみ方を紹介している。子どもと本の距離を近づけ、その結果、国語を好きになるきっかけを与えている。

3 事業の成果と課題

「楽しさ」が口コミで広がる

 「イザ!カエルキャラバン!」をはじめ、各事業の根底に流れる「楽しく学ぶ」のコンセプトが参加者に受け入れられ、活動は順調に広がっている。その背景には、それぞれの活動において、アートを取り入れたユニークな手法を用いることで、参加者が持つ創造力と想像力を引き出し、受け身ではなく自ら進んで学ぶスタイルを確立していることがある。また、その体験が参加者の「楽しさ」として印象に残り、口コミによって次の参加者を呼び込むサイクルが生まれている。サイクルが生まれている。

新しい担い手を育て、社会の要望に応えていく

 一方、活動を他地域で幅広く展開するために、単にスタッフを増員して活動の幅を広げていくと、活動そのものの内容や質が薄まっていくのではないかという懸念がある。また現在の活動は、土日に開催するイベントが多く、平日はその準備に追われるため、新しいプログラムを開発するための充分な時間が確保できていない。
 このような現状から、今後の課題と捉えているのが、新しい担い手の育成である。
 インターンやボランティアを活用して現場を回すシステムの確立や、継続的に活性化したイベントを開催している地域のリーダーに近隣の地域の支援に回ってもらうなど、活動の支柱を担う人材を養成することに集中できる仕組みづくりを模索している。

ヒアリングに対応いただいた永田代表
ヒアリングに対応いただいた永田代表 

4 今後の展望

神戸に軸足を移し、「全国へ」そして「世界へ」

 2006年に設立して以来、様々な地域の課題にアートをプラスする発想で事業を展開できたことに大きな手ごたえを感じている。この経験を活かし、今後は神戸を拠点として社会的教育プログラムの開発・ブラッシュアップを行うとともに、これまでのノウハウを「全国へ」そして「世界へ」広め、より社会に貢献する事業へと発展させていきたい。
 特に日本の防災に関する技術は、世界中で突出していると言われているが、その技術に「楽しく学ぶ」というコンセプトをプラスした独自のプログラムを幅広く広めていくことは、アートを通じて防災教育を行うプラス・アーツの役割であると感じている。

(ヒアリング応対者:理事長永田宏和氏)

 これまで事業を続けてきた中で、教えに行っても逆に学ぶことが非常に多く、この体験から「学び合う教育」の重要性を実感している。それぞれ専門性を持つ教育機関が、自分たちの領域に閉じこもったり、専門性を極めることだけに終始したりすることは、あまり意味を持たない。
 オープンマインドで広くアンテナを張り巡らせること、様々な現場での体験を積むこと、そして、そこで学んだことを生かし多くの団体と協働することこそ、これからの教育に必要な新しいアイデアを創出する原点だと考えている。もっともっと、各教育機関が協働のマインドを持つことが重要なのではないかと思う。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --