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特定非営利活動法人 まちづくり学校

やりたい人がやる。お互いに学び合う、助け合う

所在地…〒950-2002 新潟県新潟市西区青山5-8-22
TEL…025-201-9320 FAX…025-201-9321
URL…http://www.machikou.com/ E-Mail…info@machikou.com

新潟県新潟市

1 団体の概要

代表者名…長谷川美香
設立年月…2000年11月 認証日…2001年1月25日
有給スタッフ数…常勤/3名、非常勤/1名
事業規模(09年度決算収入)…22,402,942円
(内訳:会費・入会金収入220,500円、事業収入21,772,821円、その他409,621円)

活動の目的・趣旨

 地域おこしや国際社会づくりのための人材を養成しながら、年齢や性別、国籍などのさまざまな立場の違いを越えて、市民一人ひとりの夢や想いを実現し合う場を創造し、幸せを感じられる社会システムを築くことをめざし、これらをもって社会全体の利益の増進を図ることを目的とする。

団体の設立経緯

 1995年に新潟県内で、参加型のまちづくりに携わる行政、民間の関係者が集まり、「新潟県地域づくり委員会(通称:やぶへびの会)」が発足した。「やぶへびの会」は、住民・企業・学校・行政のお互いがより良いまちをつくり育てていくために、必要なことを学び、切磋琢磨する場が求められているとの思いでつくられた会である。
 その後、1999年に「やぶへびの会」の有志が任意団体「参加のまちづくり研究会」を設立した。NPO法人格を取得するために全員でワークショップを重ね、2001年にNPO法人まちづくり学校となった。

主な活動内容

1.人財を育てる「学びの場」の企画・運営
  • 「まちづくりコーディネーター養成講座」の企画・運営
  • 「まちづくりの学校」の企画・運営
2.市民参加事業のコーディネート
  • 新潟駅周辺整備事業に関する市民参加コーディネート
  • コミュニティ協議会設立・運営支援
3.新たなまちづくり領域の開拓
  • 「新潟県NPO・地域づくり支援センター」の開設
  • 「現場訪問型視察研修ツアー」のコーディネート
4.地域財の交換・ネットワークづくり
  • 地域づくり交流会の開催
5.まちづくりに関する参考書や書籍の企画・編集・販売

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 まちづくりコーディネーター養成講座

体験重視の講座設計

 「まちづくりコーディネーター養成講座」は、まちづくりのコーディネーターを養成するために、新潟県が1996年から毎年開催している講座で、まちづくり学校は、講座の企画・運営を担っている。2010年までに16期、約500名の修了者を輩出し、新潟のまちづくりを支えてきた。2006年からは、まちづくり学校と新潟NPO協会の連合による新潟県NPO・地域づくり支援センターの受託事業として実施している。
 講座の基本日程は、延べ6日間(2日間×3回の隔週土日開催)である。講座の基本プログラムは、「まちづくりの考え方」「まちづくりの事例研究」「まちづくり計画の組み立て方」「まちづくりの手法(ワークショップの手法)」「ファシリテーターとは、まちづくりコーディネーターとは」など、体験実習を通じて学ぶ内容となっている。

まちづくりについて真剣に議論する会議の様子
まちづくりについて真剣に議論する会議の様子 

パートナーシップの醸成

 講座では、まちづくりに関わる行政職員と、社会人・大学生・主婦など一般市民、合計約35名が、5~6チームに分かれて、同じテーブルで一緒に学びながらパートナーシップのあり方を理解し合うことが基本とされている。これは、より良いまちづくりにおいて必要な行政と民間のパートナーシップを講座で疑似体験し、実際の現場でも協働を進めやすくするねらいがある。
 また、受講者同士のネットワーク化も重視しており、受講後の情報提供や定期的な交流会の開催などを行っている。

熱心な議論を交わす受講生たち
熱心な議論を交わす受講生たち 

事業名称 まちづくりの学校

まちづくりに対する思いや理念が大切

 自分たちが住む地域やまちで率先してまちづくりに携わる人が増えるとともに、主体的にまちづくりを進めていくうえで必要なコミュニケーション能力や、地域全体の計画づくりができる能力など、コーディネート力を持った人材が各地域で求められている。
 そうしたまちづくり“人財”を育成し、様々な地域において地域住民が幸せを感じられるまちづくりを行うために、大切な心構えや役に立つ技術を習得する講座「まちづくりの学校」を、自主事業として実施している。技術ももちろん大事であるが、まちづくりに対するココロ、思いや理念を大切にした講座となっている。

まちづくりの心構えや技術を学ぶ3つのコース

 「まちづくりの学校」には、次の3つのコースがある。

1.実践者のまちづくりに対する思いを聞き、体験したエネルギーを知る「まちづくりの“ココロ”を学ぶコース」
2.まちづくりの会議や話し合いの場で必要なファシリテーションに関する技術や手法を学ぶ「ファシリテーター実践塾」
3.まちづくりの活動に必要な計画づくりや事業の進め方、マネジメントについて学ぶ「事業コーディネートを学ぶコース」(基礎編および実践編)
 2010年から、各コースともに社会人や学生など5~10名程度が参加して新潟市内で開催している。
 プログラムの一例として、1.「まちづくりの“ココロ”を学ぶコース」では、24時間物語ゲームという手法によって一人ひとりの暮らしぶりとまちとの関係を把握することで、相互理解と将来像の検討を促す。2.「ファシリテーター実践塾」では、ファシリテーション・グラフィックという参加者全員の意見の関係性が見えるような記録方法を学ぶ。3.「事業コーディネートを学ぶコース」では、事業コーディネートの事例を聞いたうえでトータルプロセスデザインという手法によってまちづくりの立案演習を行う。
 「まちづくりコーディネーター養成講座」が基本的な内容の講座であるのに対して、「まちづくりの学校」は深く掘り下げる講座という特色を出すために、ワークショップによる実習や演習の時間を多めに取っている。

3 事業の成果と課題

活躍する「まちづくりコーディネーター養成講座」の修了生

 「まちづくりコーディネーター養成講座」の修了生は、新潟県内各地で活躍している。例えば、2004年に起きた新潟県中越大震災の被災地の各ボランティアセンターでは、修了生たちが模造紙を壁に貼り出し、被災者の要望やボランティアの配置などを上手にまとめ記録していた。まさにコーディネーターとしてのノウハウが実践に活かされていると感じた瞬間であった。
 また、震災後の復興に向けたまちづくりに関わる修了生にとって、現場の混沌とした状況を整理し、活動を組み立てていく中で、達成目標に向けて、いつ・何を・どのように行うかという段取りを講座で学べた意義は大きい。現場でともに活動をする仲間の中には、まちづくり学校の会員も多数いて、講座で学んだことを、協力して実践していった。
 さらに、修了生の中には、2002年に若者たちと新潟商工会議所が協力して立ち上げた、様々なジャンルの踊りを行う団体が参加できる踊りの祭典「にいがた総おどり祭」の企画・運営に関わっている者もいる。「にいがた総おどり祭」は、踊り子も観客数も毎年増えており、新潟県外チームとの踊りの共同プロジェクトも進み活動が拡大している。
 講座の成果を数値で表すのは難しい面もあるが、講座の参加者が楽しみながら学べることや、その学びを通じて市民一人ひとりの幸せに貢献できるということが大切だと考えている。

大震災から復興中の山古志村(現長岡市)での研修
大震災から復興中の山古志村(現長岡市)での研修 

多様化するニーズへの対応と情報共有の必要性

 講座の受講者は、行政担当者、会社員、学生など様々であり、まちづくりのみならず地域に関わるテーマへの幅広い関心があり、80~90年代の市民活動に比べて裾野が広がってきている。最近は、高齢者がアカデミックな知識を習得したり、団塊の世代が自治会活動などを始めるために受講することも多く、受講者のニーズの多様性に応える講座設計が求められている。
 まちづくりの技術や手法を習得するうえで、まちづくりのココロを学ぶ大切さに気づいたという受講者の声も多く、「まちづくりの学校」のねらいは理解してもらえていると思う。一方で、受講者への一層の理解を図るために、講座内容を表すネーミングを工夫するなどの必要もあると感じており、改善を検討している。
 また、地域づくり支援を担うまちづくり学校と、NPO支援を担う新潟NPO協会が連合で、新潟県NPO・地域づくり支援センターを運営しているが、センターの機能を活かすために新潟県の持っている情報をもっと密に共有して、行政・企業・NPOとの連携による具体的なまちづくり事業を増やすことが課題である。

新潟駅の連絡通路で市民参加型ワークショップを開催
新潟駅の連絡通路で市民参加型ワークショップを開催 

4 今後の展望

地域と学校とNPOを結ぶ

 まちづくりとは、一つのテーマではなく、「人生のステージに応じた生き方の集合」であると考えている。そのため、特にまちづくりに関心ある人のみではなく、子どもから大人まで市民一人ひとりが参加できるように、裾野を広げていくことがまちづくり学校の使命であると考える。
 例えば、まちづくり学校と新潟NPO協会の連合による新潟県NPO・地域づくり支援センターでは、新潟県からの委託を受けて、学校とNPOを結ぶ「地域活動体験プログラム」を2009年度に実施した。主に小中学校の総合学習の時間と職場体験を中心に実施し、まちづくり学校はワークショップ運営を担った。
 学校からは地域の人材が見えにくく、NPOから見ると学校は敷居が高いという意識がまだある。今後、お互いの顔をつなげてお互いのニーズが見えるような場が増えれば、地域と学校とNPOの連携・協働の可能性も広がってくるであろう。
 自分たちの住む地域やまちの独自の自然環境、人々の文化や歴史、生活や知恵を、子どもたちが学び理解を深めることの意義は大きい。学校のカリキュラムにまちづくりに関わる授業がさらに増えるとよいと思う。

(ヒアリング応対者:事務局 山賀昌子氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --