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特定非営利活動法人 ライフステーション・あいち

“元気な地域社会”をテーマに社会貢献型収益事業を推進

所在地…〒485-0845 愛知県名古屋市北区柳原4-2-2
TEL…052-912-2311 FAX…052-912-2316
URL…http://life.2-d.jp/
E-Mail…life-station@sf.commufa.jp

愛知県名古屋市

1 団体の概要

代表者名…中川建彦
設立年月…2005年7月 認証日…2006年12月26日
有給スタッフ数…常勤/10名、非常勤/2名
事業規模(09年度決算収入)…20,356,786円
(内訳:会費・入会金303,000円、事業収入17,834,740円、助成金1,890,000円、寄付金123,922円、その他205,124円)

活動の目的・趣旨

 高齢者や若者・障害者及びその家族、その他手助けを必要とする人々に対して、たすけあいの精神のもとに、介護サービスの提供及び障害者の自立支援のためのコミュニティビジネスの立上げに関する事業を行い、地域福祉の向上及び暮らしやすい地域市民生活の実現に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯      

 2003年9月に、理事長の中川建彦氏が、自身が住んでいる名古屋市中村区で地域の一人暮らしの高齢者を励ます場として「大正サロン」を始めた。そのときの経験から、多世代間の交流や地域コミュニティの活性化の必要性を感じていた。そこで想いを同じくする仲間2人と共に、地域の人々が生きがいを見つけるための交流の場を目指して、柳原通商店街の空店舗を改装して、周辺の多世代交流・地域貢献事業を行う拠点を2005年7月に開設した。
 地域の人が、来て、休んだり、ボランティアをしたり、生きがいを持てることに参加して、展望を持てるような「人生/生活の駅」にしたいとの想いから、「ライフステーション・あいち」と名づけた。
 また、ライフステーション・あいちの正面には、「リトルターン御土居下」という看板が掲げられている。この看板は、出版社および翻訳者五木寛之氏の了解を得て、『リトルターン』(ブルック・ニューマン著、五木寛之翻訳、集英社)の題名からとった。「突然飛べなくなってしまったリトルターン(コアジサシ)が、ユウレイガニというカニに出会って、飛べなくなった自分のあるがままの姿を受け入れることができるようになったとき、自然に空を飛べるようになった」という内容の短編小説である。
 「ライフステーション・あいち」での多世代間の交流を通じて、再び自分の目的に向かって飛び立っていくための場所にしたいという想いを看板に込めている。

主な活動内容

1.ライフサポート事業
  • 地域の困りごと相談・助け合い事業
  • ひきこもりやニートの若者の自立就労支援事業等
2.地域の社会教育推進の事業
  • 高齢者等を対象としたパソコン教室
  • インターンシップの受け入れ
  • カルチャー教室(太極拳、サンバ、編み物等)
  • 心理カウンセラー・コミュニケーション講座等

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 ライフサポート事業

地域貢献を通じた多世代のためのライフサポート事業

 ライフサポート事業は、社会の縮図(ミニ社会)を想定し、社会の矛盾に戸惑いを持ち、社会に馴染めない人のサポートを基本にしている。若者を中心に少しでも夢や希望を持ち、社会に挑める力をつけることを目指している。そうした方向性を人々の信頼関係の中から各自が見いだしていければという想いで、若者世代、子育て世代、団塊世代、高齢者世代などが共に自分たちの特技や、やりたいことを実現できる場所を提供しており、地域の困りごと相談・助け合い事業、ひきこもりやニートの若者及び障がい者の自立就労支援事業などを行っている。
 また、2006年度・愛知県「団塊世代提案型地域づくりモデル事業」への応募に際して、ライフステーション・あいちが地元の柳原通商店街とその周辺の団塊世代に呼び掛けて、柳原通商店街団塊世代活性化グループを結成した。このグループが中心となって、屋内の家具の移動、電球の取り換え、掃除・草取り、簡単な買い物(食料品・日用品)、通院・散歩の同行、パソコンでの簡単な書類作成、引越の手伝い、犬の散歩など、子育て世代や高齢者世代の困りごとに対して相談に乗り、助っ人(地域の団塊世代や愛知県町の達人衆、元ニートの若者たちが中心)を派遣する事業を行っている。

「ライフステーション・あいち」前でのスタッフの皆さん
「ライフステーション・あいち」前でのスタッフの皆さん 

事業名称 地域の社会教育推進の事業

パソコン教室や様々な講座・セミナーの開催

 ひきこもりやニートの若者の自立就労支援事業の一環として、店舗内の開放的なスペースを活用してパソコン教室を開催している。ひきこもりやニートの若者のほか、団塊世代の人たちも講師役となり、高齢者などの初心者を対象にパソコンの基本をマンツーマンで教える。
 高齢者などの初心者がゆっくり学べる雰囲気づくりを心掛けており、自分のペースに合わせて学べると好評である。
 これまでは若者と団塊世代が交流できる場がなかったが、パソコン教室を通じて、若者と団塊世代が共に教え合ったり人生相談に乗ったりする機会が生まれ、お互いの社会参加意識が沸き、世代を超えた意思の疎通が図られている。

「コミュニティカフェ」で居場所づくり

 2009年9月に開催した「コミュニティカフェ・セミナー」をはじめ、地域のネットワークづくりにも取り組んでいる。
 現代の社会環境の変化の中で、「コミュニティ」、つまり人と人とのつながりやその中での情報交換、生きがいづくり等を実現させる「場」が少なくなっており、そうした「場」を提供するものとして期待されているのがコミュニティカフェである。今後そうした活動が世間に認識され拡大していくことを願って「コミュニティカフェ・セミナー」を開催した。
 セミナーは、社団法人長寿社会文化協会(WAC)との共催。このセミナーをきっかけに、WACをはじめNPOや各種の団体と連携してのネットワークづくりを進めている。

「コミュニティカフェ・セミナー」の講師を務める藤枝氏
「コミュニティカフェ・セミナー」の講師を務める藤枝氏

中学生のインターンシップの受け入れ

 他団体とのネットワークづくりの中で実現したのが、中学生の体験学習やインターンシップ受け入れである。
 特定非営利活動法人パートナーシップ・サポートセンター主催の「社会的事業者育成科」の第1期インターンとして、2008~10年の6月~7月に名古屋市内や三重県の中学校からの要請もあり12名を受け入れた。
 インターンでは、各事業の説明のほかに、福祉施設や市外も含めて地域振興課への訪問、柳原通商店街との交流、若者との語らいなどを行った。インターンの中学生の考え方や今後についての意見なども聞くことができ、ライフステーション・あいちのスタッフにとっても、新鮮で大変有意義な研修となった。

柳原通商店街の夏祭りに参加した中学生と中川氏
柳原通商店街の夏祭りに参加した中学生と中川氏 

3 事業の成果と課題

ひきこもりやニートの若者の社会教育に寄与

 非行少年への講話などの機会も多い藤枝氏には、将来のある若者に働くことの喜びや達成感を知ってほしいという強い気持ちがある。ひきこもりやニートの若者は「自分は弱い人間だ」と思い込んでしまう傾向がある。そうした気持ちを楽にさせるためには、父親のように親身になって接することが大切であると考える。
 最初はうまく会話ができず、伏し目がちであった若者たちが、商店街での見習い、高齢者世帯での家事手伝い、パソコン教室の講師役などの経験を通じて自信を深めていき、今では本格的な就職活動を開始したり、コンビニエンス・ストアでアルバイトを始めたり、農業実習に参加したりするまでに心を開くようになっている。もちろん、実際に就職に行きついた若者もいる。

若者や団塊世代の活動継続への期待と課題

 保護観察所のシンポジウムのパネラーや「社会的事業者育成科」体験学習での各インターン受け入れを通じて、総合的な社会観を持つ優秀な中学生や若者もいることを中川氏は感じた。そのため、今後も、教育委員会がインターン等を総合学習の時間に組み込むなど、職業教育の機会を増やすことが地域活性化の観点でも必要であると考える。
 また、団塊世代の関心は、生きがい、社会参加、健康、地域づくりなどに向けられることが多いため、余暇・趣味も含めた生涯学習の視点での取り組みとすることが大切である。団塊世代が継続的に講師等の活動を続けられるようにするためにも、食事代・交通費の補助等の財政的支援が必要であり、そのための運営費確保が急務である。

商店街活性化と他団体との連携を推進

 ライフサポート事業を通じて、地域問題への理解は進んだが、地元の柳原通商店街の活性化にはまだまだというのが現状である。そのため、商店主の一層の協力と理解が必要であり、これまで以上にライフサポート事業に参加しやすい環境をつくり、まちづくりと一体となった参加者主体の企画づくりをしていきたいと考えている。
 藤枝氏と中川氏が中心となって他団体との連携を図ってきているが、イベントとして一過性のもので終わってしまう場合も多い。そのため、コミュニティカフェに関する知見やインターン受け入れを通じて得た商店街活性化への意見を、ライフステーション・あいちを支えている若者たちが主体的に受け継いで事業活動に活かせるように、具体策に落とし込むための橋渡しを行う必要がある。

4 今後の展望

NPOとしての真の役割を目指して

 団塊世代が、人生で培ってきた豊かな経験や貴重な知識、技能や得意分野を、地域住民のニーズに応えて地域で発揮することを目指して、カルチャー教室の講師役といった“一人一役”を果たせる場づくりから始め、それを社会貢献に結びつけてきた。
 団塊世代が共に活動していくことで、確かなつながりを地域で築いていき、そのつながりの中で、ひきこもりやニートの若者や高齢者との交流が図られている。若者は助け合い事業やパソコン教室へ参加することで、自分でも人の役に立てると自信をつけ巣立っていき、高齢者も生きがいを見いだせる。
 このような「社会教育」の場を提供できる社会的組織がNPOである。「ワーキングプア」や「無縁社会」などと言われているが、人が様々な社会的課題を一緒に解決していくために、つながりを見つけようとすれば仲間づくりが必要になる。そして、地域の中で、どのように仲間づくりをしようかと考えると、自然に行政とも結びついてくる。
 地域でのニーズや要望をもっと調べて情報発信するとともに、コミュニティビジネスにまで視野を広げて、行政ともスクラムを組んで、市民本位の協働に応えられる組織集団にならなければいけないと思う。これまで培ってきた多世代の夢と生きがいを結びつけるライフサポート事業を通じて、地域交流の新しい芽が出てきた。今後は、それを新事業として具体化して、事業を継続させながら、地域住民が主体の暮らしやすく明るい地域づくりを目指していきたい。

(ヒアリング応対者:旧理事長藤枝靜次氏、理事長中川建彦氏)

 小さな地域(例えば小学校区単位による地域)からのボトムアップという形で、これまで必ずしも有効に活用されてこなかったコミュニティセンターや、自治会、公民館などの地域資源や施設を活用した社会教育のモデル事業に、行政とNPOが協働して取り組むことが大切である。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --