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特定非営利活動法人 ふらっとステーション・ドリーム

地域福祉の妙味を生み出す居場所

所在地…〒245-0067 神奈川県横浜市戸塚区深谷町1411-5
TEL…045-307-3558 FAX…045-307-3558
URL…http://furatto-std.sakura.ne.jp/

神奈川県横浜市

1 団体の概要

代表者名…泉一弘
設立年月…2005年12月 認証日…2008年3月24日
有給スタッフ数…常勤/0名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…13,106,777円
(内訳:事業収入7,032,836円、会費182,000円、助成金3,650,000円、寄付金461,090円、その他1,780,851円)

活動の目的・趣旨

 近隣住民に対して、必要とされる支えあい支援に関する事業を住民が主体となって行い、様々な関係者と共に、誰もが尊厳を持って生き生きと心豊かに暮らしていくことができる地域づくりを図り、もって公共の福祉に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 横浜戸塚区の南西に位置するドリームハイツエリアを中心に、高齢者を支援する3つの団体、ドリーム地域給食の会(高齢者向け給食サービス)、特定非営利活動法人ふれあいドリーム(介護保険事業障害福祉サービス事業)、特定非営利活動法人いこいの家夢みん(介護予防プログラムを実施する交流サロン)が中心となって、2005年12月1日、「ふらっとステーション・ドリーム」を開設した。
 ドリームハイツは1972年に分譲が開始された大規模中高層団地で、現在の世帯数は2,270世帯、6,000人弱が暮らしている。入居開始当初は30代から40代の子育て世代が多く入居したが、最短の最寄り駅まで徒歩25分程度と交通の便が悪い場所のため、地域住民が自発的に、医療・福祉施設など必要なサービスを共助の精神でつくり上げてきた。その活動は自主保育である「すぎのこ会」に始まり、最近では団地住民の高齢化とともに、高齢者福祉などドリームハイツエリアに住む人々の要望に応える15にも及ぶ活動へ広がっている。
 「ふらっとステーション・ドリーム」も地域住民の交流の場の提供を中心に、様々な地域づくり事業を行い、08年にNPO法人格を取得した。

主な活動内容

 地域づくりの企画・運営および地域住民の交流に関する事業の実施。

1.サロン事業 ふらっとステーション・ドリーム

 年齢・障がいの有無を問わず、皆が飲食を共にし、交流する場の運営。

2.文化交流事業 

 落語、ジャズコンサート、童謡を歌う会、絵画教室、ピアノライブ、ギャラリー(写真・絵画等展示)など。

3.よろず相談所

 医療福祉に関する情報の提供や健康相談など。

4.地域運営支援事業

 自治会と市民活動団体が一緒に地域課題解決に取り組む「ドリームハイツ地域運営協議会」事務局を支援する。

5.マイショップ・セレクトショップ事業

 地域の人たちが創作した小物・アクセサリーなどの展示・販売。地方色豊かな物品の販売。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 地域づくりの企画・運営および地域住民の交流に関する事業

1.サロン事業‐ふらっとステーション・ドリーム

 ふらっとステーション・ドリーム設立のきっかけは、戸塚区の地域福祉計画策定委員会が行った30回以上に及ぶ懇話会にある。そのなかで、区役所まで足を運ばなくても、必要な情報が手に入る場所がほしい、日頃の悩みを相談できる場所がほしいなど、気軽に地域で集うことができる場所を要望する区民の声が見えてきた。こうした要望を受け入れるべく、薬屋の空き店舗を改装して、住民同士が交流し支え合う憩いの場「ふらっとステーション・ドリーム」がつくられた。
 「ふらっとステーション・ドリーム」という名称には、誰もがふらっと入れる場所であること、人間関係が対等(フラット)であること、建物内外がバリアフリーであることへの思いが込められている。

ふらっとステーション・ドリーム外観
ふらっとステーション・ドリーム外観 

●誰でも気軽に立ち寄れる交流サロン

 ふらっとステーション・ドリームは、月曜~土曜日の10時~17時、日曜・祝日は12時から17時まで運営している。現在は33名のボランティアで運営をしており、ドリームハイツエリアに住む住民を中心に、月平均1,200人、年間約14,000人が訪れる。広さは約90㎡で、ガラス張りの店内は明るい。約30席の客席は老若男女で賑やかである。予約が必要な集会所とは違い、お茶を飲みながら、皆でおしゃべりをして仲良くなる場所である。
 ふらっとステーション・ドリームでは、火曜日から土曜日まで1食400円の日替わりランチを提供している。ランチを目当てに、毎日通う一人暮らしの男性も多い。また、店内には地域住民が撮影した写真などが飾られるギャラリーを開放しており、手づくりのアクセサリーや小物が販売される店頭コーナーもある。
 ドリームハイツエリアは高齢化が進み、一人暮らしの高齢者の割合はおよそ2割に及ぶ。日頃話す機会が少ない一人暮らしの人にとっては、まわりの賑やかな声もBGMとなっている。
 一人で暮らしていると、不安になり、心配事が増えることも多いが、そんなときに誰かが手を握って、ゆっくり話を聞いてくれることがとても大切で、安心につながる。

●サロンの運営を支えるボランティア

 ふらっとステーション・ドリームの運営を支えるのが、チーフをはじめ30数名のボランティアである。ボランティアの時給は250円、4時間制のシフトを組み、各人負担のかからない範囲で好きな曜日を選択している。ボランティアの多くが、長年続けて参加している。
 ボランティアをすることで相手に喜んでもらえる。そのことに自分自身が喜びを見出し、楽しいと感じることが地域福祉の妙味である。「地域福祉は楽しまなければならない。大変なことをつらいと思いながらやるのであれば手を出せない」と島津副理事長は語る。

2.文化交流事業・よろず相談所

 ふらっとステーション・ドリームには交流サロンのほかに、定期的に開講される講座と情報相談コーナーの機能がある。
 講座には、地域の高齢者が抱える不安を解消する一手段として、生の音楽を聴いて共に歌い童謡を楽しむ講座、地域のアーティストを招いたコンサート、落語の講座などとともに、近くの薬科大学の教授による教養講座があり、地域住民のニーズに合わせて定期的に開講している。
 また、情報相談コーナーでは、区役所まで足を運ばなくても必要な情報が入手できる。例えば、高齢者の医療福祉に関する情報提供や、看護師による血圧測定や健康相談などが行われる。
 高齢者のなかには、病院には行けるが、区役所に何を相談していいか分からず、漠然とした将来に対する不安を抱えるケースが多い。お茶を飲みながらの、普段のおしゃべりを通じて解決の糸口が見えるケースもある。実際、おしゃべりのなかから、ニーズを汲み取り、ニーズに見合った地域の支援センターに連絡をつないだケースもある。

ふらっとステーション・ドリーム相談コーナー
ふらっとステーション・ドリーム相談コーナー 

3.地域運営支援事業

 高齢者や子ども向けの福祉などの地域課題を住民が解決することを目指し、2007年に自治会、市民活動団体など7団体が主体となって「ドリームハイツ地域運営協議会」を結成。ふらっとステーション・ドリームがその事務局を担当している。
 ドリームハイツ地域運営協議会は、現在、横浜市のエリアマネジメントのモデル地区として採択され、市民が主体的に地域課題を解決し、行政がその後押しをする、行政と市民の対等な関係が構築されている。
 地域運営協議会見守りネットセンターが取り組む活動には、全住民を対象に配布する「安心カード」や、家庭の電力量変化で部屋の緊急性を感知する高齢者に対する見守りシステムの実施に向けた検証などがある。

3 事業の成果と課題

顔がつながる、新たな交流が生まれる

 ふらっとステーション・ドリームに通う常連同士の新たな交友関係が生まれている。ふらっとステーション・ドリームに集う参加者の意識の変化に関するアンケートによると、顔見知り程度の友人・知人が増えた(88.7%)、道で挨拶する仲の友人・知人が増えた(86%)、会えば立ち話をする仲の友人・知人が増えた(80.4%)が上位を占めている(複数回答)。
 また、ふらっとステーション・ドリームで、おしゃべりを楽しみ、まわりと協調することが、日頃の介護予防や認知症の予防につながっている。

活動を長続きさせるための工夫

 ふらっとステーション・ドリームの設立構想が立ち上がったとき、関係する団体の理事会の審議にかけたが、新しい事業を始めるには利点・欠点を比較して、稟議書を回付し、1年をかけてあらすじをつくるべきだという意見もあり、理事会決議では設立構想が棄却された。
 それでも、中長期的な視点に立ち、住民の要望に応える憩いの場が必要であるとの強い思いから、設立母体である3団体のなかで、設立構想の趣旨に賛同する方に依頼し、設立資金となる650万円を借り入れた。いつ返済できるか収入のめどがたたないなかでの資金の借り入れだったが、約5年目で4分の3を返済し、6年目で完済の見通しが立った。
 空き店舗を改築してふらっとステーション・ドリームとして活用しているが、家賃に加えランニングコストを賄うための収入を確保する必要がある。そのために2週間3,000円でギャラリーを地域に開放したり、店頭コーナーの売上の一部を納めてもらったりという収入を確保するためのビジネス上の工夫が欠かせない。
 また、ランチの食材費は地元の農家や商店、自家菜園からの採りたて野菜などの支援を受けて、安価な価格を維持している。

4 今後の展望

全国に地域の憩いの場をつくりたい

 地域の住民が協力して福祉活動を行う地域福祉のネットワークづくりが話題になっているが、今後各地で、ふらっとステーション・ドリームのように気軽に誰でも立ち寄っておしゃべりができる憩いの場を広げていきたい。
 現在は社会福祉協議会などをはじめとする行政が主催する、ふれあい・いきいきサロンなども各地で広がりをみせている。しかし、開催頻度は月に1~2回や週1回などに限定されており、高齢者が持つ不安の解消には不十分であると感じている。
 毎日訪れることができること、憩いの場に携わる人たちの顔が見えるフラットな関係を築けることが憩いの場には必要だと実感している。憩いの場を利用する側も、場を支えるボランティアも、双方が楽しくなる工夫を設けることが重要である。

柔らかな笑顔で来訪者を迎える島津副理事長
柔らかな笑顔で来訪者を迎える島津副理事長 

行政と対等な関係を築く

 誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる安全な社会をつくるためには、市民と行政が対等な関係で協働することが必要である。
 市民側の特徴は、地域社会の課題にきめ細やかに対応し、個別具体的なケースを把握できることにある。一方、行政は大きな情報のネットワークを活用し、行政の信頼性を利用して幅広く地域の協力を得ることができる。横浜市とのモデル事業となった地域運営協議会の取り組みは両者の強みを活かした一例である。
 地域ごとの課題を発見し、地域の実情に応じた課題解決のために足りないサービスを創出する取り組みは、市民をはじめとする多くの関係者が活動に参加して初めて成り立つものである。地域運営協議会との取り組みによって、高齢者に対する見守り、緊急対応などのサービスを広めることで、市民主体の地域運営が可能となると考えている。

(ヒアリング応対者:副理事長島津禮子氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --