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特定非営利活動法人 栃木県シニアセンター

あなたの好奇心と行動力こそ新たな価値を創造する!

所在地…〒328-005 栃木県栃木市片柳町2-2-2 サンプラザ・ゲストルームC
TEL…0282-20-3322 FAX…0282-20-3355
URL…http://www.cc9.ne.jp/~tochi-senior/ E-Mail…tochi-senior@cc9.ne.jp

栃木県栃木市

1 団体の概要

代表者名…荒川恒昭
設立年月…1998年7月 認証日…1999年9月8日
有給スタッフ数…常勤/1名、非常勤/10名
事業規模(09年度決算収入)…8,022,129円
(内訳:事業収入7,077,086円、会費310,690円、その他634,353円)

活動の目的・趣旨

 中高年齢者に対しての自助自立を支援する事業を行い、かつ、社会的機能の役割を果たすことを目的とし、もって中高年齢者の生きがいづくりとまちづくりに寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 1997年頃、当時、会社の役員をしていた荒川恒昭氏は、米国のNPO、AARPを紹介した記事に目を留めた。AARPは、もと「全米退職者協会」といい、教員を退職したエセル・パーシー・アンドラス氏が、米国で退職者が医療保険に入れない状況を「年齢差別ではないか」と訴えて立ち上げた。いまや50歳以上の3,500万人が加入する米国最大のNPOに成長し、シニアの自立支援、生活の質を向上させるためのさまざまな取り組みを行い、高齢者政策にも大きな影響力を持っている。
 この記事に感銘を受けた荒川氏は、自分たちでもシニアのための団体をつくれないかと考え、AARPが発行する機関誌「ModernMaturity」の購読を始めた。そこには、退職者がボランティアで高齢者にパソコンを教える話が、毎号のように特集されていた。その頃、荒川氏の会社でもパソコンを導入していて、便利で面白いものだと思っていたが、パソコンを退職後の高齢者に教えるような教室はほとんどなかった。
 1998年、荒川氏は友人とともに任意団体「モダンライフ社」(2001年に「栃木県シニアセンター」と改称)を設立し、シニアのためのタウンマガジン「モダンライフ」の創刊準備を始めた。また、「シニアのためのネットワーク栃木フォーラム」として、シニア向けのパソコン講習会を企画した。新聞の折込みチラシに受講生募集の広告を載せたところ、定員10名に対して30名以上の応募があり、想像以上にニーズが多いことを実感した。

主な活動内容

1.シニアを含めた社会教育の推進事業

 パソコン講座(シニア対象)、県立シルバー大学校南校PC講座、栃木市・壬生町・都賀町・西方町IT講習等

2.シニアの自助自立を支援するための教育および訓練

 シニア男性のための料理教室、NPO起業向け管理者養成講座、シニア情報生活アドバイザー講座、広報誌区分け作業等

3.ITを活用した地域活性化事業

 映像による地域情報の発信等

4.シニアのためのタウンマガジン「モダンライフ」発行

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 シニアを含めた社会教育の推進事業

1.パソコン講座――自分たちの力でシニアのデジタルデバイド(情報格差)を解消

 栃木県シニアセンターは、栃木市を中心に、シニアを対象とするパソコン講座を実施している。
 ここでいう「シニア」とは、高齢者に限らない。栃木県シニアセンターでは、シニアを「先輩格世代」の人々ととらえている。具体的には、第一線を退いたサラリーマン、権限を次世代に譲った個人事業主、子育てを終えた主婦など、いずれも相応の知識と経験を蓄え、余裕のある第二の人生を送っている人々のことで、彼らの能力をまちづくりに生かしたいと考えている。
 したがって教える側もシニアであり、ここで勉強した会員がMOUS(Microsoft Office User Specialist)やシニア情報生活アドバイザー(財団法人ニューメディア開発協会)の資格をとり、講師となって教えている。
 2010年度は、入門から応用まで下記の内容で12コースを設け、それぞれ20時間(週1回2時間×10日間)の講習を行った。( )内はコース数。

  • 講座名:パソコン入門(2)/ワード基礎(3)/実用ワード(1)/エクセル基礎(2)/パソコン活用(1)/デジタル写真(2)/カメラ操作入門(1)
  • 受講料:各コース8,000円(テキスト代は別)
  • 会場:栃木市民会館、栃木県シニアセンターの教室

 参加者は各コース10人。3期実施したので、延べ約360人(10人×12コース×3期)が受講したことになる。

シニアを対象としたパソコン講座
シニアを対象としたパソコン講座 

事業名称 シニアの自助自立を支援するための教育および訓練

 栃木シニアセンターは、設立当初からシニアの生きがいづくりとまちづくりを目標に掲げており、ITを得意としながらも、多彩な活動を行っている。

1.シニア男性のための料理教室

 シニア男性の自立は自分で料理をすることからと、2000年に「男性料理教室~男性厨房に入る会」を始めた。これは現在も続いており、毎月1回(第2土曜日)、調理設備がある公民館を借りて実施している。参加費は、1回1,200円。
 ホームページで告知するだけだが、毎回楽しみにしていて、那須や足利からやってくる人もいる。

シニア男性のための料理教室
シニア男性のための料理教室 

2.NPO起業向け管理者養成講座

 栃木県より受託した「NPO起業講座コミュニティビジネスコース」では、時間の2割ぐらいをIT関係の講習にあて、基礎からホームページ作成、プレゼンテーションの仕方までを教えている。この講座の修了生は県内各地で活躍しており、新しいつながりも生まれている。
 例えば、県北の湯西川温泉で地域活性化に取り組んでいる修了生からは、「湯西川から情報を発信したいので、まずは地元市民にパソコンを教えてほしい」という要望があり、09年に湯西川温泉でもパソコン講座を開講した。以降毎年、講師がパソコンを持って泊りがけで教えに行き、ブログなどでの発信が始まっている。

3.その他の講座の企画・運営

 上記に示した講座のほか、栃木県シニアセンターは、財団法人ニューメディア開発協会の「シニア情報生活アドバイザー資格取得講座」、セキュリティ対策推進協議会の「情報セキュリティサポーター講座・検定試験」の実施団体となっている。
 また、企業・県・市との協働による視覚障がい者IT講習、栃木県との協働による「住民ディレクター養成講座」「地域ITリーダー養成講座」「シニアの地域デビュー実践講座」「インターネット安全教室」、栃木市教育委員会との協働による「親と子のパソコン分解講座」(小学4年~中学3年生の親子対象)などを企画・運営している。

3 事業の成果と課題

三者協働で注目されたパソコン講座

 1998年に行った最初のパソコン講習会では、荒川氏らが会社で業務に使っているパソコン10台を、休日に借りてきた。当時はまだノートパソコンは主流ではなく、重いデスクトップ型パソコンとCRTモニターを会場まで運んでセッティングするのは大変だった。
 荒川氏の働きかけで、99年に東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と行政を巻き込んだ三者協働のパソコン講座が実現する(行政は、栃木市・西方町・大平町・都賀町・藤岡町・壬生町・葛生町の1市6町)。この講座は、NTT東日本がパソコンを用意し、各会場となった公民館まで臨時に2日間だけISDN回線を引くという、非常に恵まれた条件で実施することができた。
 各市町の広報に案内が載ると大きな反響があり、受講を申し込む人が列になるほどだった。このときは、まだスタッフも講師も数が少なく、ローテーションを組むのに苦労したことから、以降、その養成に力を入れることにした。
 この事業が実績となり、のちに政府のe-Japan戦略に伴って行政が一斉に実施するIT講習事業を、栃木市・壬生町から受託することになった。
 この少し前にNPO法人化し、それを地元紙が取り上げたことで、知名度が一気に上がった。2日間、電話が鳴りっぱなしで、県内全域から参加したいという連絡があり、会員数は一時期、300名を超えた(現在は約120名)。
 2000年、NTT東日本から融資を受けてパソコン20台を購入し、パソコン講座を本格化させる。また、県立シルバー大学校に対してパソコン習得の必要性を訴え、初年度にはパソコンを持ち込んで出前講座を始めた。そのときの卒業生たちが、いまは会員になってパソコン講座の講師をしている。また、自分たちでグループをつくり、栃木県シニアセンターの教室を借りて10年以上パソコンの勉強を続けている卒業生もいる。

代表の荒川恒昭氏
代表の荒川恒昭氏 

多彩な活動で修了生も地域貢献

 修了生には、障がい者のための手織り工房からの紹介の人もいる。この工房には視覚障がいや知的障がいを持つ人などが習いに来ているが、実に色あざやかな織物を素手で織りあげていく。栃木県シニアセンターがその様子を映像に記録した作品は、栃木県教育委員会の第20回自作視聴覚教材コンクールで優秀賞に選ばれた。
 また、各種講座だけでなく、栃木県が主催した「祭囃子伝承フォーラム」にも共催団体として参加した。
 こうしたシニアの生きがいとまちづくりへの取り組みが評価されて、03年に「ふるさとづくり賞」振興奨励賞(あしたの日本を創る協会・NHK・読売新聞社共催)、06年に総務省関東総合通信局局長賞を受賞している。

4 今後の展望

栃木の魅力を映像で発信していきたい

「蔵の街 栃木市」のCM
「蔵の街 栃木市」のCM 

 栃木県シニアセンターでは、2005年に栃木ケーブルテレビと協働で市民メディア事業を立ち上げ、「街の情報ステーションいきいき」という15分の番組を毎日放送した。このときは、市民の目線から街の情報を集めて取材に行き、撮影、編集して、番組に仕上げるところまでを担当した。自分たちが取材したところに、栃木ケーブルテレビが改めて取材に行くなどの相乗効果があったが、人手不足から長く続けることができなかった。
 その後、大平町映像祭の共催団体として、デジタルカメラで大平町のCMを作成する「30秒CM部門」を創設した。また、09年には「わがまちCMコンテスト」(関東ICT推進NPO連絡協議会主催)に参加し、栃木市の見どころを30秒のCMにまとめた「蔵の街栃木市」が最優秀賞に選ばれた。これからは映像の時代だと考えており、今後はこの方向を推進していきたいと考えている。
 課題は、そのための人材確保と後継者育成である。パソコン講座のカリキュラムに、デジタルカメラとパソコンを使って動画をつくり、それをYouTubeにアップするところまでを組み込み、映像を担う人材を育てていくことを考えている。

(ヒアリング応対者:代表理事荒川恒昭氏)

 栃木県NPO協会、関東ICT推進NPO連絡協議会など、NPO同士のネットワークが役立っている。
 同じような講座を開講するときに内容を教えてもらったり、新しい企画について相談したりしている。また、「NPO起業講座」のときには、いろいろなNPOの理事長の方に講師に来てもらい、ネットワークが広がった。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --