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特定非営利活動法人 NEWVERY(ニューベリー)

「新しい(=NEW)とても(=VERY)」を若者に

所在地…〒141-0031 東京都品川区西五反田7-13-6 五反田山崎ビル5階
TEL…03-4400-1080 FAX…050-1071-8324
URL…http://www.newvery.jp/ E-mail:nv-info-poc@newvery.jp


1 団体の概要

代表者名…小崎文恵
設立年月…2002年3月 認証日…2009年10月22日
有給スタッフ数…常勤/7名、非常勤/2名
事業規模(09年度決算収入)…55,000,000円
(内訳:事業収入53,000,000円、補助金・助成金500,000円、その他1,500,000円)

活動の目的・趣旨

 若者と学校の間にある中退を主とした問題、若者と仕事との間にある雇用に関する問題、若者と若者にあるコミュニケーションの問題、その中心に存在する、それぞれの意識や立場でのギャップの橋渡しをし、少しでも解消していくため、若者を中心としてコミュニケーション形成の場を提供し、社会格差等の解消に寄与することを目的としている。

団体の設立経緯

 2002年3月に、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生が集まり、ボランティア団体としてスタートした。同年10月に、中学生・高校生を対象にした文章教室「第1期コトバノアトリエ」を開催。05年8月に、ソーシャルアントレプレナー育成プログラム「NEC社会起業塾」(主催:特定非営利活動法人エティック(ETIC.))の特別メンバーに選ばれた。
 2006年には、ニートやひきこもりの若者しか入学できない「神保町小説アカデミー」、プロ漫画家志望の若者を育成する「トキワ荘プロジェクト」、ニートによるニートのためのインターネットラジオ局「オールニートニッポン」を開始した。
 09年に、中途退学の予防を通じて若者たちの社会的弱者への転落を予防する「日本中退予防研究所」を設立し、10月に、NPO法人格を取得すると同時に組織名称を「NEWVERY」に改称した。

主な活動内容

1.トキワ荘プロジェクト

 100名以上のプロ漫画家志望者への低家賃住居の提供と、切磋できるコミュニティの形成

2.日本中退予防研究所

 若者たちの社会的弱者への転落を予防するための学生の「中途退学」の問題にフォーカスした企業・行政・学校・NPOと連携・協働した調査研究、ソリューション開発・提供、人材育成

3.オールニートニッポン

 日本初ニートによるニートのためのインターネットラジオ局の運営

4.区民プロデューサー養成講座

 荒川区で、区民の相互交流のためのイベントを企画・運営できる区民ボランティア養成を目指す講座の企画・講師

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 トキワ荘プロジェクト

漫画家のスタートアップを支援

 東京の高額な家賃が、若者たちの挑戦と成長の足かせになっているのではないか、という問題意識のもと、2006月8月から活動を開始した。
 本気でプロの漫画家を目指す若者に、都内で低家賃の住宅(シェアハウス)を提供している。漫画家の卵が早くプロとして自活できるようになるために、アルバイトの時間を減らし、自己投資や本業に専念する時間をつくれるようにすることが目的である。
 また、講習会の開催や、漫画関係の仕事(紙・デジタル両面)の斡旋・仲介を行い、より高いレベルで切磋琢磨できるコミュニティを形成し、漫画家としてのスタートアップ期を支援している。
 具体的な支援として、入居者に向けて毎月10~20件ほどの漫画関連の仕事を紹介している。紙あるいはデジタル媒体による原稿依頼、アシスタント募集、各種コンテストへの優先参加権、そのほか漫画家としてスキルアップできる様々な機会を提供し、漫画家としての成長が加速するための後押しをしている。
 月に1度の新人漫画家の懇親会「金2会」(毎月第2金曜日開催)や、その他のイベントを通じて、プロジェクトに協力してくれる編集者やベテラン漫画家、出版関係者と新たに知り合い、自他の作品や創作の仕方等について意見を交わすことができる。また、入居者は、励まし合い、時にライバルとして、刺激を与え合いながらプロの漫画家への道を歩んでいく。

より高いレベルを目指すトキワ荘プロジェクトの講習会
より高いレベルを目指すトキワ荘プロジェクトの講習会

本気で漫画家になりたいことが入居条件

 入居対象者は、地方在住(関東近郊出身でも可)で、本気で漫画家になりたいと考えている若者である。過去に受賞歴や掲載歴を持っている人でも入居できるが、原則として、高校卒業~30歳位までが対象である。都内、関東在住の人も対象となるが、同じ時期に応募があった場合は地方在住の人が優先となることがある。
 入居期間は、入居日から3年をめどとしているが、事務局と相談しながらその人に合わせて考えている。1年ごとに審査がある。入居条件は、本気で漫画家を目指していること(完成原稿1本以上、またはそれに準ずるものを面談時に持参できること)、共同生活ができること、毎月きちんと家賃が支払えることである。
 2011年1月現在、男子寮9棟、女子寮9棟に101名が入居している。

事業名称 日本中退予防研究所

川上での予防活動を

 現在日本では、年間11万人以上、1日に300人以上の大学・短大・専門学校生が中退している。また、中退後、その約6割がずっとフリーターや無職である。設立初期から様々なフリーター・ニート支援に取り組んできたが、フリーター・ニートになってからの支援でよいのかという悩みがあった。
 川で溺れている若者を「川下」で引き上げても、心身ともに衰弱しきっている。「川下」で支援するよりも「川上」で予防するほうが効果はあるのではないか。そこで、中退をフリーター・ニートの「川上の問題」と捉えて、中退予防のためのノウハウを研究して提供したり、中退してしまった学生の就職支援や転学のサポート、休学している学生の復学支援などを行ったりするプロジェクトを始めようと、2009年3月に「日本中退予防研究所」を設立した。

中退者半減を目標に様々な事業を推進

 日本中退予防研究所では、大学・専門学校へのコンサルティング事業、研修・セミナー事業、出版事業などを通じて、若者たちの社会的弱者への転落を予防している。2016年までに、大学・短大・専門学校の中退者数を半減(対2008年比)させることを目標に、次のような活動をしている。

1.コンサルティング事業

 初年次教育改革、キャリア教育の設計・導入、SA(StudentAssistant)の育成・組織化、ボランティアセンター、学友会、サークル活動の活性化、中退予備軍のモニタリングシステムの設計・導入、復学支援プログラムの設計・導入、中退者追跡調査などが主要メニューである。

2.研修・セミナー事業

 「大学改革のケーススタディ」、「学生はなぜ中退するのか?」、「今日の若者たちの気質と本音」、「中退したいと思われない大学づくり」、「初年次教育に求められる5つの力」、「担任力向上(ワークショップ)」、「ティーチングスキル向上(ワークショップ)」、「水際対策の基本戦略」、「復学支援の基本戦略」などを主要テーマとして、学校向けに研修やセミナーを行っている。

3.講演事業

 大学生・専門学校生向けには、「大学・専門学校中退のリスク」、「中退したいと思わない学生生活の過ごし方」、高校生・保護者・高校教員向けには、「中退しない大学選び」、「大学1年次の過ごし方」、「我が子が大学生になったら…」などを主要テーマに、講演を行っている。

4.出版事業  

 『中退白書2010――高等教育機関からの中退』を2010年6月に発刊した。
 高等教育機関からの中退を予防するにあたって、中退の実態を調べ、現状と原因を知る必要があった。101名の中退経験者へのインタビューを行い、ピースマインド総合研究所との協働で、調査結果の分析・解釈を行い、客観性をもって中退の実態研究を行った。

『中退白書』発刊記念シンポジウムの様子
『中退白書』発刊記念シンポジウムの様子 

3 事業の成果と課題

●トキワ荘プロジェクト

 漫画家になるために最初にしなければならないことは、たくさん原稿を描くことであると考え、「1,000ページの完成原稿を描いてプロになる」ことを支援している。すでに、デビューするなどの実績をつくった漫画家も何名か出始めている。
 当初目標であった100部屋提供を2010年の初めに達成し、あらためて何ができるのか次のステップを模索した。
 先輩漫画家や編集者の方々が若手漫画家を育て、多くの大学・専門学校にマンガ学科が開校し、漫画制作の技術を教えているなかで、何ができるのか考え続けた。また、プロ漫画家、編集者、漫画協会関係、学校関係者などにヒアリングをした。
 そこで出た一つの結論が、漫画家でも編集者でも教育者でもないNEWVERYは、漫画家を「支援するプロ」になろうという考えであった。低家賃住宅を提供しながら、技術的なことではなく、入居者が努力を続けられる環境を提供しようと考えている。

●日本中退予防研究所

 大学教職員を対象に中途退学への対策を考える勉強会を2010年11月に開催した。講師は、大学改革の旗手として注目される嘉悦大学で改革の中心を担う杉田一真氏、進行は、読売新聞社・編集局教育取材班記者の松本美奈氏と日本中退予防研究所山本繁所長が務めた。参加者のアンケートの満足度は、平均4段階中3.6点という高い評価であった。
 また、中退対策の調査・研究、大学の中退対策の立案・実行支援、専門学校の教育改革支援等が、次第に効果をあげてきていると感じている。

中退対策勉強会の様子
中退対策勉強会の様子 

4 今後の展望

●トキワ荘プロジェクト

 特に注力するのは、入居者がプロの漫画家になれるように、たくさん原稿を描くことを基本に、目標設定や達成の支援をし、努力できる仕組みを提供することである。具体的には、コーチングメソッドを追求し、各入居者に合わせた目標を設定し、その目標を達成できるように面談をしつつ目標設定・達成の支援をする。
 クリエイターのエージェントとして、国策提言や、様々な方面の関係者と新しい漫画に関わる事業を創っていくなど、漫画家支援のプロとして、新しい時代に求められる漫画家育成をしていく。

●日本中退予防研究所

 出版事業としては、『中退予防戦略』を2011年3月に発刊予定である。普及啓発事業(シンポジウム)としては、2011年には“「情報公開時代」の大学を考える”(3月開催)、“2020年の高等教育をデザインする(仮称)”、“大学中退者への支援を考える(仮称)”を開催予定である。
 また、2011年4月から山本繁所長が関西の大学に非常勤講師として赴任し、その講義内容等の情報発信をしていく予定である。

(ヒアリング応対者:日本中退予防研究所アソシエイト 武井 明氏)

お問合せ先

総合教育政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(総合教育政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --