ここからサイトの主なメニューです

特定非営利活動法人 ブレーンヒューマニティー

もっと子どもと、ずっと近くに

所在地…〒662-0832 兵庫県西宮市甲風園1-3-12
TEL…0798-63-4442 FAX…0798-63-5551
URL…http://www.brainhumanity.or.jp/
E-Mail…info@brainhumanity.or.jp

兵庫県西宮市

1 団体の概要

代表者名…能島裕介
設立年月…1994年5月 認証日…2000年3月1日
有給スタッフ数…常勤/4名、非常勤/約31名
事業規模(09年度決算収入)…94,091,485円
(内訳:事業収入57,261,069円、会費700,500円、寄付金1,807,450円、委託金32,558,312円、補助金1,580,822円、その他183,332円)

活動の目的・趣旨

 青少年及びそれに関わる個人、法人、その他団体等に対し、青少年が自己認知し、自分らしく生きるための支援を行い、もって広がりのある社会の創造に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 1994年に家庭教師斡旋事業を開始した代表の能島氏ら学生4人は、翌年に阪神・淡路大震災を経験。このことが転機となり、被災した子どもたちを支援するため、訪問学習支援活動を展開した。その後、活動の幅を徐々に広げ、現在は800人近い学生ボランティアが運営の中心となり地域の子どもたちへのレクリエーション活動、不登校の子どもたちへの支援、海外におけるワークキャンプの活動など、多岐にわたる活動を実施している。

主な活動内容

1.レクリエーション事業

 キャンプやスキーツアー、日帰りのハイキングなど様々な体験プログラムを通じて子どもたちの成長に寄与する活動。

2.国際交流活動

 海外での国際ワークキャンプやスタディーツアーの実施、国内での国際交流プログラムなどを通じて、青少年が国際的な視野を持つことを支援している。

3.学習支援事業

 子どもの貧困撲滅プロジェクト“ChanceforChildren”など、小学生から高校生までの児童・生徒に、家庭教師や補習教室の運営などの学習支援を行い、青少年の基礎的な学力を養いその選択肢を広げる。

4.不登校支援事業

 不登校の状態の子どもたちに対し、学習支援や様々な体験活動を提供し、不登校の子どもたちの選択肢を広げている。

5.各種受託事業

 行政機関等からの委託を受け、子どもたちや青少年の選択肢を広げるため、多様な事業を実施している。

6.その他の新規事業

 社会の変動や子どもたちのニーズに速やかに対応するため、日々、様々な新規事業を開発している。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 レクリエーション事業

 野外活動等のレクリエーションは、設立時から定期的に開催している。夏休みや冬休みなどの長期休みにキャンプやスキーを数日間行うほか、短期キャンプを定期的に実施している。また、遠足やバーベキュー、工場見学などの日帰りプログラムは、ほぼ毎週開催している。対象は主に小学生で、参加する子どもの募集は、会員である800家庭を中心に告知している。キャンプは20~60人、ピクニック等は90名程度で、多いときには約200名が参加した。

大学生ボランティアがレクリエーション運営のリーダー

 いずれのプログラムも、多くの大学生が主体的に企画・運営のすべてを担う。多くの大学生はボランティアであるうえに、参加費や交通費も自費である。彼らは、自らを高めようとする意欲や、企画を円滑に成功させようとするプロ意識を持って、自分の役割に徹している。
 学生たちが参加する理由は、子どもに対する思いもあるが、先輩や仲間の姿を見る中で憧れを持ち、自分もやってみたいという思いに繋がっているようである。ボランティアの大学生にとっても、多様な価値観を持つことや視野を広げること、そして一つの目標に対して主体的に動いて目的を達成し、自己実現に向けて成長する場にしてもらいたいと考えている。
 さらに学生たちが、数年後に足を踏み入れる社会において役立つ様々な能力や意識を身につけ、社会で活躍する人材を送り出せればと願っている。実際、活動の中心として関わってきた学生たちは、就職採用試験の面接の場などでも、この実体験について自信を持って語るなど、有意義な経験となっている。

日常では味わえない体験の連続を満喫する子どもたち
日常では味わえない体験の連続を満喫する子どもたち

事業名称 国際ワークキャンプ

海外で働く経験をする国際ワークキャンプ

 国際ワークキャンプでは、海外でホームステイしながら現地で必要とされている仕事にボランティアとして取り組むほか、異文化交流を通じた体験型学習を行う。
 参加者は毎回30名程度であり、マレーシア、フィリピン、タイなど、これまでに7カ国で実施した。高校生や大学生が中心であるが、2年前からマレーシアについては中学生まで対象を広げている。
 これまでの参加者の感想の中には、「仲間や現地の方と過ごす中でコミュニケーションの重要性を強く感じた」、「異文化に触れ多様な価値観を身につけた」など、それぞれにとっての人生の価値基準や幸せの意味などについて考える貴重な機会となっているようである。

国際ワークキャンプ。現地で求められているワークをボランティアで行う
国際ワークキャンプ。現地で求められているワークをボランティアで行う 

事業名称 子どもの貧困撲滅プロジェクト“Chance for Children”

 現在、日本の子どもの7人に1人が貧困状態にあると言われている。この貧困が原因で、学校外の学習機会が減り、低学力・低学歴に陥る結果、大人になっても貧困から抜け出せないという悪循環が起きている。
 時代に合わせて社会課題に取り組んでいるブレーンヒューマニティーで近年力を入れているのが、子どもの貧困撲滅プロジェクト“Chance for Children”である。これは、経済的理由で学校外教育を受けることが困難な生活保護世帯の子どもを対象として、塾や予備校等のサービスや、野外活動・社会体験活動等のプログラムに利用可能なクーポンを提供する活動である。

活動原資を会費・寄付から集める

 クーポンの原資となる資金は、会員制度と寄付によって集めている。継続的に支援する会員制度では支援額に応じた5つのコースを設け、コースに応じた特典(交流パーティーへの招待、利用者からの手紙など)が提供される仕組みになっている。
 また、寄付については街頭での募金活動など直接的なもののほかに、「Book Raising」がある。
「Book Raising」とは、株式会社バリューブックスが運営する社会貢献活動で、家庭や企業で不要になった古本を寄贈すると、その買取相当額が参加するNPOなどに寄付される仕組みである。ブレーンヒューマニティーは、「Book Raising」の寄付先の一団体として参加している。

教育格差を縮めるクーポン券

 対象の子どもに配布されるクーポン券は一人あたり25~50万円である。ブレーンヒューマニティーが開催する個別学習や野外活動をはじめ、他団体が提供する教育サービスがラインナップされた中から、子どもたちが自らの意思によって選択し、活動に参加したりサービスを受けたりすることができる。自ら選択することで、学ぶ意欲が高まり、教育的効果も高まる相乗効果が得られている。

Chance for Childrenの募金活動を行うボランティアの学生
Chance for Childrenの募金活動を行うボランティアの学生 

3 事業の成果と課題

事業の横展開

 設立から現在に至るまで、活動の参加者や支援者の声に耳を傾け、ニーズを汲み取ることで派生的に事業展開をしてきたが、それぞれの事業を横展開することで新たな事業が生まれている。例えば、従来は訪問学習のみで行っていた不登校支援活動に、国内キャンプやマレーシアワークキャンプなどを取り入れている。活動を相互に組み合わせることによって、子どもたちの学校外活動の受け皿が増え、それぞれの子どもの状態に合わせた場を提供することが可能になっている。
 さらに、参加者である子どもとブレーンヒューマニティーとの橋渡し的な役割を、大学生が担っていることが活動の質を高めることにつながっている。子どもと年齢が近い大学生が真に求められていると感じとったことを基に、新たな活動を考えるため、自由な発想で多様なプログラムを生みだすことができる。

大学生の力を社会に還元

 様々な事業を行っているが、共通することは、大学生の持つ力を日々の活動を通じて社会に還元していることにある。今では他府県から視察が来るまでになり、一つの社会的モデルとして成長できたことは、大きな成果だと言える。
 運営においても、学生主体とするために、必要以上に職員が関わらないことを基本としている。永続的に組織を運営していくため、属人的な業務運営を避け、細かなことまでもマニュアル化・ルール化して、安定したサービスを誰でも同じように提供できるように工夫している。一例として、職員・ボランティアの業務の手引き書として、これまでのノウハウを蓄積したマニュアル集「六法全書」(A5版165ページ)を備え、事あるごとに参照するようにしている。

ノウハウが詰まったマニュアル「六法全書」
ノウハウが詰まったマニュアル「六法全書」 

4 今後の展望

限られた子どもからすべての子どもへ

 ブレーンヒューマニティーが提供する活動を必要としているものの、今まで関わりを持つことができていない子どもたちに積極的にアプローチする必要性を感じている。同団体のミッションとして「子どもたちに対し、それぞれが多様な価値に触れ、選択肢を広げる機会を提供する」ことを掲げているが、まだ限られた子どもたちにしかサービスを提供できていないのが現状である。
 経済的に余裕がないためにキャンプなどのイベントに参加できない子どもや、障がいがあるために通常のプログラムへの参加が困難な子どもも参加できるようにするにはどうすればよいかを考え、より多くの子どもたちに成長の機会を提供していきたい。

ヒアリングに応対いただいた北村事務局長
ヒアリングに応対いただいた北村事務局長 

非日常から日常への展開

 現在実施しているキャンプや日帰りプログラムなどは、日常生活では感じることのできない価値に触れ、選択肢を広げていくという「非日常」を提供する事業である。今後は、子どもたちが「非日常」で経験したことが日常にどう活かされるのかという点にもアプローチし、子どもたちの成長を日常を含めて多面的にサポートし寄り添える事業を展開していきたい。

(ヒアリング対応者:事務局長 北村頼生氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --