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特定非営利活動法人 じぶん未来クラブ

今日学んだことが、明日のじぶんを作る

所在地…〒150-0011 東京都渋谷区東3-12-2
TEL…03-5774-6314 FAX…03-5774-6317
URL…http://www.jibunmirai.com/ E-Mail…toiawase@jibunmirai.com

東京都渋谷区

1 団体の概要

代表者名…佐野一郎
設立年月…2005年11月 認証日…2007年1月9日
有給スタッフ数…常勤/8名、非常勤/4名
事業規模(09年度決算収入)…154,160,000円
(内訳:事業収入153,000,000円、会費300,000円、補助金180,000円、寄付金680,000円)   

活動の目的・趣旨

 児童、生徒、学生をはじめとする不特定多数の一般市民に対して、青少年の健全育成の為の社会教育の推進や、次代を担う青少年たちが出会い、学び、育っていく場を創造する事業を行い、広く社会教育の推進、子供たちの健全育成、まちづくりの推進、国際交流等、公益の増進に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 じぶん未来クラブの設立メンバーの大半は、株式会社リクルートに勤めていた社員である。
 2000年、株式会社リクルートでは、各企業に入社する前の人材育成や若者のキャリアアップを目的とした事業を立ち上げようと、欧米のキャリア支援の子ども向け教育プログラムを調査・研究し「キャリア教育プロジェクト」を事業提案した。若者がキャリアアップを通じて育ち、人が元気になっていく。それはリクルートらしい教育事業であったが、収益上の観点で実現されず、プロジェクトは解散に至った。
 しかし、プロジェクトに参加した設立メンバーは、目の前にいる人たちが生き生きとし、元気になっていくそのプロセスに魅力を感じ、のちに(株)リクルートを退社し「じぶん未来クラブ」を設立した。

主な活動内容

1.ヤングアメリカンズ・ジャパンツアー

 アメリカの非営利活動団体ヤングアメリカンズを招聘し、日本の子どもたちに「表現教育」プログラムを提供。

2.お仕事探検隊

 企業とタイアップした職業観の育成支援プログラムを実施。

3.教育コーディネーターの養成

 CLICK(地域教育力創発機構)のプロジェクト。

4.教育支援コーディネーター

 東京都教育庁より委託を受け、都立高校のキャリア教育に関わる支援を実施。

5.JOC(日本オリンピック委員会)からの委託で、日本代表強化選手のキャリアプログラムの開発

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 ヤングアメリカンズ・ジャパンツアー

 公演活動と音楽教育活動(アウトリーチ=出張事業)を行う米国の非営利活動団体「ヤングアメリカンズ」(以下、YA)を招聘して、日本の子どもたち(小~高校生)向けに「英語で体験するミュージカルワークショップ」を行う全3日間のプログラムである。初めの2日間をワークショップに当て、ダンスのレッスン、歌のレッスンなどを行い、最終日にYAと共に1時間の歌とダンスショーを観客の前で披露する。

※ヤングアメリカンズ(The Young Americans、略称YA)とは
 1962年、若者の素晴らしさを音楽によって社会に伝えようと、ミルトン・C・アンダーソンによって設立されたアメリカの非営利活動団体。音楽公演と教育が活動の二本柱で、17~25歳の若者たち約300名で構成されている。日本に来日するのは厳しいオーディションを勝ち抜いた音楽と子どもたちを心から愛する若者たちである。

YAが来日したが、開催場所が無い

 YAとの出会いは唐突であった。代表の佐野氏が株式会社リクルートを辞め、団体設立に向けて活動していた時期に、群馬県のリゾート地の経営を手伝っていたことがある。そこで、そのリゾート地とアドバイザー契約を結んでいたアメリカのボーイハイランドUSAリゾートの社長であるアーサー・ティーボ氏と知り合い、アメリカで子どもたちへの表現プログラムとして実績があるYAのことを教えられ、教育事業の団体設立を目指しているのであれば、最適だと勧められた。この出会いがキッカケで、YAを日本に誘致する話がどんどん進み、初めてYAの存在を知った3カ月後には、37名のYAが成田に到着していた。
 当時YAのプログラムは、アメリカ本国はもちろん、イギリスやドイツでも行われ、各国の学校の授業の中に特別科目として取り込まれていた。しかし、YAが初来日したとき、日本ではプログラムを実施する学校は、1校も契約できていなかった。

YAのワークショップ「即興のクラス」
YAのワークショップ「即興のクラス」 

日本オリジナルの開催スタイル

 株式会社リクルート在職時の人脈を駆使し、学校に問い合わせ、YAの魅力を説明したが、年度途中ということで開催をしてもらえる学校は見つからなかった。そこで、学校での開催が難しいと結論づけ、自主開催を目指す考えが浮かんだ。
 再び前職の人脈をたどり、プログラムが行えるホールを探し、音響を入れて、参加費1万円でプログラムの参加を呼びかけた。しかし今度は、参加者が集まらなかった。そこでYAの内容を見てもらうことが一番であると考え、プログラムを行うホール近くの大きなスーパーマーケットで、プレステージを1日で2回開催して参加者を募った。これが功を奏し、13名の参加希望者が、YAのステージを見た後には135名になった。そして、YAの初ジャパンツアーは、3カ月で6回のプログラムを実施し、654人の参加があった。
 初開催の年は、運営に多額の費用がかかり、参加者も集まらず、今後このプログラムを続けていけるのか、団体内で問題になるほどであった。しかし、子どもたちがYAと共に歌やダンスのワークショップを行い最終日のステージを目指している姿や、最終日のステージでの生きるエネルギーに満ち溢れた子どもたちを見ると、このプログラムはぜひ続けたい、何とかしても続けるべきだと思った。
 その後、YAのジャパンツアーは、学校で行うのではなく、ホールを借り、参加費を募る他国とは異なるスタイルでほぼ行っている。これは日本独自のスタイルであるが、YAのジャパンツアーの規模は年々大きくなっている。今では春、夏の年2回の計6カ月開催となり、年間7,000人以上の参加者がある。

ホストファミリーとボランティアスタッフ

 YAはプログラムを行うどの国でも、参加者の家庭にホームステイをしており、参加者とともにホストファミリーの募集も行っている。子どもたちやその家族は、ワークショップを共に行うYAが自分の家に滞在し、一緒に過ごす時間を楽しんでいる。
 現在、過去にYAのプログラムを体験した子どもの保護者が、ボランティアとして活動。約700名がそれぞれの地域でワークショップの参加者やホストファミリーの募集をはじめ、当日の会場運営などを手伝ってくれている。

YAと作ったショーのクライマックス
YAと作ったショーのクライマックス 

3 事業の成果と課題

今の自分+YA=あたらしい「ジブン」

 NHKの番組でも取り上げられた話であるが、不登校ぎみのある小学4年生の男の子が、親の勧めでYAのプログラムに参加し、ホストファミリーとなったことをきっかけに、毎日学校へ行くようになった。彼に何が起こったのか、彼自身が言語化できないため明確には分からないが、変化が訪れたのである。彼はそんなあたらしい「ジブン」を気にいっているようで、元気な少年として生活を送っている。
 そのほかにも、「YAに参加したら、なんかできそうな気がした」と消極的な子どもが学校の行事の委員長に立候補したりと、多くの変化が起きている。

ボランティアの組織化や運営が課題

 そもそもYAボランティアは、あえて管理的な方法での組織化をしてこなかった。それは、ボランティア活動をしてくれる方々の自主性を最大限重んじて展開してきたことによる(募集用のチラシを友だちに配布してくれる人もボランティアとしてお願いしている)。一方で、そういった方法をとってきたことにより、じぶん未来クラブから直接連絡を取れないボランティアも存在し、ボランティアの把握が難しくなっている。また、管理的な手法を取らずにボランティアの規模が拡大してきたことで、ボランティアが持っているYAに関する知識、YAプログラムの考え方、じぶん未来クラブへの理解などにバラツキが生じている。今後、ボランティアを組織としてどうまとめ、運営していくのかが課題のひとつである。

広がる開催要望に応えるために

 また、新しく開催を希望している地域が多く、年2回のツアーでは要望を受けている地域を回りきれなくなっている。YAを見たこともない、聞いたこともない子どもたちが、YAと触れる機会をつくりたいと考えているが、YAの滞在期間が制限されているなか(1ツアー90日)で、新地域での開催をどう行っていくかが問題である。今まで開催してきた地域からも引き続き開催を要請されている現状もあり、嬉しい悩みでもある。
 運営の資金についても問題がある。現在、参加費は1人1万6千円(3日間のワークショップ)であるが、約50名ものYAのメンバーを米国より招聘するための航空費やホームステイを行わないときの滞在費、ステージの費用など出費も多く、改めて事業計画を考えなければならない点もある。

副代表の大野氏
副代表の大野氏 

4 今後の展望

イエローサポーターからキッズサポーターへ

 YAの行うプログラムは、もちろん英語で行われる。YAと参加者の間は、身振り手振りを交えたコミュニケーションで言葉の壁を越えているが、ワークショップの内容によっては、日本語で説明したほうが深いコミュニケーションを取れる内容もある。また、小学生低学年をケガなどから守り、安全にワークショップを行えるようにサポートすることも必要である。そのような問題に対応するために学生ボランティアの「イエローサポーター」が結成された。
 イエローサポーターは、YAの活動を語学や安全面でただサポートするだけではなく、毎回イエローサポーター内で、YAの活動をより良くサポートするためにはどうすればよいか振り返りを行い、より良いサポートのあり方を探り続けてきた。
 彼らの気づきによって改善されたことは数多くあるが、その中でも特筆すべきことがある。それは、YAに始めて参加する人と、何度も参加しているリピーターとの関係である。リピーターのなかには、以前行ったプログラムを覚えていて、新規参加者よりも上手くダンスや歌ができるため、新規参加者との間に壁が生まれてしまうという問題が起こっていた。
 そこで、イエローサポーターは、YAのワークショップの休み時間に、リピーターに向かって「初めてYAに参加したときのことを思い出して!」と語りかけ、初めて参加している人に教えてあげようよ、と提案した。その後、その会場では、休み時間にリピーターの子どもたちが新規参加の子どもたちに歌やダンスを教える光景があちらこちらで見られ、最後のショーは素晴らしいものとなった。子どもたちの安全管理だけではなく、参加者どうしを繋ぐ役割を得た彼らは、現在「キッズサポーター」と呼ばれ、彼らの問題提起と解決に向けた自発的な行動が、世界のYAツアーにはない日本オリジナルのツアーとしての発展に大きく貢献している。

(ヒアリング応対者:副代表大野高史氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --