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特定非営利活動法人 徳島インターネット市民塾

学びが社会をつくる。つながることから学びは始まる

所在地…〒771-0131 徳島県徳島市川内町大松255-3
E-Mail…info@tokushima.shiminjuku.net

徳島県徳島市

1 団体の概要

代表者名…寺田賢治
設立年月…2004年4月 認証日…2006年3月6日
有給スタッフ数…常勤/0名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…6,223,078円
(内訳:事業収入6,174,896円、会費48,000円、その他182円)

活動の目的・趣旨

 産・官・学の連携のもと、高度情報ネットワークと地域住民の知力の輪によって、ICT時代にふさわしい新しい学びの仕組みを構築・運営する事業を行うとともに、その種々領域にわたるコンテンツの開発と利用を推進し、徳島における住民主導型生涯学習社会、教え、教えられる関係を基盤に、いつでも、どこでも、誰でもが、学びたいときに学びたいことを学習できる徳島、「e-ひとづくり・とくしま」の形成に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 2004年4月、徳島大学が文部科学省地域貢献特別支援事業における「生涯学習・eラーニング事業」の一環として、産官学連携の徳島インターネット市民塾設立準備委員会を発足。以降、ICT活用の普及啓発等、幅広い活動を展開してきた。
 2005年2月27日には、徳島大学長、徳島県知事、徳島県教育委員会教育長、株式会社ジャストシステム代表取締役社長、株式会社ジェイアール四国コミュニケーションウェア代表取締役社長、有限会社マンダラネット代表取締役社長など、産官学の新たなメンバーを加えて「徳島インターネット市民塾推進協議会」を立ち上げた。その専門部会において、特定非営利活動促進法に基づく法人格を取得することの是非について議論・検討を繰り返した結果、特定非営利活動法人徳島インターネット市民塾の設立を決議。地域情報化と活性化の拠点として、また生涯学習拠点として、インターネット市民塾の活動を行っている。

主な活動内容

1.インターネット市民塾事業

 徳島大学地域創生センターなどとの連携/共同で、市民講師による草の根eラーニングとスクーリングやイベント型講座を開催。

2.スマートフォン高齢者見守り事業「とくったー」

 高齢者でも簡単に扱えるiPhoneアプリ「とくったー」(見守り専用ツイッタークライアント)を開発し、地域で元気で暮らす高齢者のネットワークを形成。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 インターネット市民塾事業

 「インターネット市民塾」とは、インターネットを活用し、24時間いつでも、どこからでも、学び、教え、交流することができる生涯学習システムである。講座の開講から教材の提供、受講者の質疑応答、学習進度の把握までがパソコン1台で対応でき、受講者が数人であっても、また、数百人いても開講可能である。そして、地域住民が自ら市民講師として学習提供者となり、受講者は学んだ成果をくらしや地域づくりに生かすことができる。
 現在、インターネット市民塾の利用登録者は500名を超え、男女比では男性が過半数をしめている。年代としては60歳代が最も多く、続いて50歳代となっているが、ジュニア世代からシニア層まで幅広く利用者がいる。市民講師としては徳島大学の学生や市民、特定非営利活動法人いきいきネットとくしま登録のシニア情報生活アドバイザー約100名などが核となっている。
 主な収入源は、行政等からの補助事業である。事務局員が少数のため、基本的に連絡は電話やFAXなどを使わず、メールやホームページを通じて行っている。

●「徳島ロボットプログラミングクラブ」

 「徳島ロボットプログラミングクラブ」は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の「地域の科学舎推進事業」の補助金を受けて実施されている。徳島市内の小中高生、概ね25名程度を対象に、教育用ロボット教材を用いて、ロボットの制作及びプログラミング方法を教授するものである。
 eラーニングだけでなく、1カ月に1回程度のスクーリングで、ロボットの製作やプログラミングについての理解、競技も行う。
 講座は2010年度から新規の参加者向け「ビギナーコース」と、「マスターコース」に分かれて実施した。ビギナーコースには10名の小中学生が参加。このコースではロボットの製作を通じて、科学・工学に興味を持ってもらい、ロボットの基本的な機能やプログラミング技法について理解することを目的としている。当初はネジ留めもうまくできなかった参加者もいたが、回が進むにつれ、どの参加者も自分で部品を付け替えたり、プログラムが作成できるようになっている。
 また、マスターコースは、18名の参加者で一つのテーマを複数回のスクーリングで実施し、より深い理解や製作技術の向上を目指すものである。前半はデータロガーや外部モーターの制御等ロボットの機能拡張を、後半は追加部品によるアーム機構の製作を行った。年齢の低い参加者については、多少大学生の手助けが必要となる場合もあったが、中学生以上の参加者は、講師らによる説明やアドバイスをもとに自分で製作できており、このコースの目的が達成できてきている。
 講座は6回実施し、長期間の講座としては71%と高い出席率であった。さらにアンケート結果では、「とても楽しかった」や「またやってみたい」という意見が多く、科学・工学に関する興味づけが十分に行えたと考えられる。
 各スクーリングでは、主な説明は講師が行っているが、2つのコースがあることから、復習等についてはティーチングアシスタントの大学生が分担して行った。回が進むにつれ、参加者からの質問等に対する大学生の対応も適切なものとなっており、学生のコミュニケーション能力の向上にも寄与している。
 今後、「徳島子どもロボット検定」をつくろうという話も出ており、内容が発展深化していくことが期待される。

徳島ロボットプログラミングクラブ
徳島ロボットプログラミングクラブ 

●「燻製をつくってみよう」

 市民の中から自発的に生まれた講座もある。「燻製をつくってみよう」は、文化面で地域のリーダー役でもある五味靖氏が自分で釣ったあめごの燻製づくりを続けていたことがきっかけである。五味氏の活動を知った市民の声に推されるかたちで講師となり、様々なものを燻製にする講座を行っている。
 講座受講料は3,000円。受講者は10名程度で、年に5回、地域の調理室を借りて、いろいろな食材を燻製にしている。ゆで卵、かまぼこ、さけ缶、ウインナー、ハム、かき、ほたて等々、様々な食材を燻製にし試食する。
 自宅ではなかなかできない燻製の過程を学び、薫りを楽しむとともに、出来上がりの味を想像して、実際に試食してみる。身近な様々な食材が燻製にすることで、また違った楽しみ方ができると、毎回好評である。また、この講座は、徳島総合大学校「まなびーあ徳島」の連携講座でもある。

講座「燻製をつくってみよう」
講座「燻製をつくってみよう」

●長寿コンテンツ「ユビキタス双六遍路」

 「ユビキタス双六遍路」は、ウォーキングした歩数をパソコンか携帯電話からブログに記録すると、どれだけ歩いたかを四国八十八カ所のお遍路地図に示してくれる、四国の地域性を生かしたシステムである。徳島インターネット市民塾の副理事長で、徳島大学地域創生センター長の吉田敦也氏が開発した。
 三日坊主で終わりやすいウォーキング、またマンネリ化しやすい日頃のウォーキングも、お遍路地図に示されることで目標ができる。また、ブログというインターネット上の公開日記を使えば、仲間同士で情報交換しながら楽しく継続することができる。

事業名称 スマートフォン高齢者見守り事業「とくったー」

 スマートフォン(iPhone等)やツイッターなど先端のICTを利用して、一人暮らしの高齢者を見守り、地域社会とのコミュニケーション、ネットワーク化を促進する事業である。高齢者でも簡単に利用できるツイッターシステム「とくったー」を開発し、当面は徳島市などに住む70歳以上の一人暮らしのお年寄りと、商店街の商店主やシニア情報生活アドバイザーなどで構成するICT見守りリーダー、合わせて100名が参加する。ソフトウェアの開発は、徳島大学の学生チームmake.app(メイクアップ)が担当している。「とくったー」とは、「徳島」と「ツイッター」を合わせた造語である。
 この事業は、「総務省ICTふるさと元気事業」の交付金4千万円を活用し、2010年6月より5年間の継続予定である。対象は、徳島県広域の70歳以上の高齢者で、希望者にスマートフォン(iPhone)を配布した。
 利用法などの講習を受けた高齢者は、文字を入力しなくても、スマートフォンの画面から「おはようございます」「体調がとても良いです」「体調が少し悪いです」など、いくつかの選択肢のうち一つを選んでツイッターに投稿することができる。この高齢者の投稿に、商店街の人や学生などが参加する「見守り隊」が対応する。例えば、高齢者が「風邪をひいた」とつぶやけば、「見守り隊」から、「お大事に」という声や、具体的な対処法が書き込まれる。
 また、逆に「見守り隊」の薬剤師が寒い日に「今日の気温は○℃です。暖かくしてお過ごしください」などと投稿して、高血圧等の高齢者の健康維持に役立ててもらうこともできる。この双方向のコミュニケーションが、全体として地域の見守り体制をつくるとともに、徳島県や徳島市中心市街地商店街の活性化と楽しく元気で活力あるまちづくり、高齢者にやさしく、住み良いまちづくりに生かされている。

「とくったー」事業概念図
「とくったー」事業概念図 

3 事業の成果と課題

 「とくったー」事業は、読売新聞、徳島新聞、NHK、四国放送など、多くのメディアにも取り上げられている。同事業の一環として、2010年7月から12月まで5回開催された「とくったー寄席」は、地元実行委員会が企画し、中心市街地商店街との協働で開催して、どの回も好評を博した。また、2004年からの長寿コンテンツ「ユビキタス双六遍路」は、文部科学大臣賞を受賞し、総務副大臣も視察に訪れた。いずれも、高齢化社会と地域づくりに対応する取り組みとして、注目されている。
 「徳島インターネット市民塾」では、学校では教えられないが必要な知識を掘り起こしたい、と考えている。そのような知識は、日本の地域力、ひいては産業基盤になっていくものである。
 ただ、地方ではなかなか自主的に市民講師になってくれる人が少ないという現状がある。また、資金調達面等で組織が互いに協働するということがあまりない。そのため、当初の事業モデルとしていた市民塾から事業収入を得て事業を運営していくモデルではなく、ある種の中間支援組織として、地域をつなぐ役割を果たす必要がある。

4 今後の展望

 「徳島インターネット市民塾」のミッションは、定款にあるように、地域の情報化を推進しながら生涯学習を推進する、またそれをプラットホーム的に提供していくことである。
 そのために必要なのは、情報共有とネットワーク化である。それができれば、徳島には全国のシニア情報生活アドバイザー約4,000人のうち、100人ものアドバイザーが存在し、人材育成もできる土壌もある。
 今後も、文部科学省をはじめ国や県とのチャンネルを使って、補正予算や公募があった事業を地域のニーズで掘り起こし提案して、それらを地域とつないでいく事業を行っていきたい。

(ヒアリング応対者:副理事長吉田敦也氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --