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特定非営利活動法人 サイバー・キャンパス・コンソーシアムTIES(タイズ)

私たちは大学教員のeティーチングコミュニティです

所在地…〒631-8501 奈良県奈良市帝塚山7-1-1帝塚山大学内
TEL…0742-48-8561(代表) FAX…0742-48-2394
URL…http://www.cccties.org/ E-Mail…info@cccties.org

奈良県奈良市

1 団体の概要

代表者名…横見博之
設立年月…2006年5月 認証日…2006年5月1日
有給スタッフ数…常勤/0名、非常勤/20名
事業規模(09年度決算収入)…89,683,383円
(内訳:事業収入88,642,333円、会費1,039,160円、その他1,890円)

活動の目的・趣旨

 教育機関、産業界及び地域社会等に対して、eラーニングの手法と技術を活用して教育の改善・充実の実現に関する事業を行い、教育的コンテンツの豊富化・高度化・共有化の促進、教育手法・技術の研究開発、教育配信技術の環境整備に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 サイバー・キャンパス・コンソーシアムTIES(略称:CCC-TIES)は、高等教育の具体的教育内容の公開と大学連携による教育の質向上と改善を目指すため1996年に教育熱心な大学教員から草の根的に始まった、大学連携を目的とした統合型eラーニングシステム「TIESプロジェクト」が淵源である。大学や教職員個人では解決できない問題に組織的に対応し、外部の教育機関や企業、行政機関と連携する、教育関係者を中心としたコミュニティの形成を目的に設立された。

主な活動内容

1.インターネットを活用した教育機関の教育連携を実現する支援事業

 大学連携を目的とした統合型eラーニングシステム(TIES)の開発及び活用サポート

2.eラーニングのためのコンテンツ・ソフトウェアの制作事業
3.eラーニングを活用した教育手法の調査研究事業
4.情報技術と情報コミュニケーション技術等を活用したコンテンツ・ソフトウェア・ハードウェアの制作
5.システム開発・運用・保守の請負事業

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 インターネットを活用した教育機関の教育連携を実現する支援事業

TIESサポート事業

●TIES(タイズ)の機能

 TIES(タイズ)とは、帝塚山大学が1997年以来、開発・運営している、大学連携を目的とした統合型eラーニングシステムである。登録料は無料であり、登録すればネット環境さえあればいつでもどこでもTIESの機能とコンテンツが利用できる。
 TIESは、大学授業の補完ツールとして学生に使用されている。教員が授業前にレジュメをTIES上にアップし、学生はTIESにアクセスをして授業前に閲覧・印刷して、授業の準備や予習をする。また、講義の担当教員は、TIESの中にある録画ボタンをクリックするだけでビデオ教材を作成し、配信することができる。録画された授業は、TIES利用者間で自由に閲覧できる。
 TIESを使えば自宅で授業を受けることができるので、復習用のツールとしても定着している。また、TIESの講義や教材、資料などのコンテンツは、所属大学を問わず自由に閲覧できる。他大学・他講師の授業を見ることができ、教員同士の教育力向上にも役立っている。

TIESの授業サポートをする学生スタッフ
TIESの授業サポートをする学生スタッフ 

●教員が安心してeラーニングを活用できる環境「eティーチング」

 通常のeラーニングのサポートといえば、利用する学生のためのサポートというイメージが強い。CCC-TIESでは、システムを利用する教員に対してサポートを行う。教員が安心してeラーニングを活用した教育ができる環境を「eティーチング」と呼んでいる。eラーニングを真に有効活用するためには、eラーニングを利用して教育を提供する教員の教育力と教育意欲の向上、そしてその成果を発揮できる環境が必須であるという考え方に基づいて提供されている環境である。
 eティーチングによるサポートは、授業設定や資料登録の代行、機器設置などである。また、TIESを使ったライブによる授業中は、事務所にいる学生スタッフがリアルタイムで映像をチェックしており、授業中のトラブルに対するヘルプデスクや、著作権上問題があるような映像が流れていないかなど最低限のチェックを行う。このようなCCC-TIESのサポートのおかげで、ITスキルが不安な教員でも安心してTIESを利用できるのである。

社会に無料で“ありのままの大学授業”を配信

 夏休みの一定期間のみ「みんなのTIESeカレッジ」というサイトを立ち上げ、ネット上で大学の授業を一般に公開している。また、大学の授業だけでなく広く市民を対象にした講座も「みんなのTIES」というコンテンツを使ってネット配信している。さらに「みんなのTIESeカレッジ」と連動させて、奈良の考古学の専門家と北海道のアイヌ学の専門家による文化セミナーも札幌で開催した。
 このような、社会に対して無料の生涯教育をすでに3年間継続している。

TIES利用により広がる連携

●シンポジウムやコンテストによる連携

 年に1回、TIES利用教員によるシンポジウムの場を設けている。シンポジウムでは、基調講演に加えて、TIESの利用教員がTIESを利用することによってより効果的な授業や指導ができた実績を発表する。このシンポジウムは教員たちにとって情報収集の場となり、そこで得た情報を使って質の良い教育を提供することで社会に還元できるというサイクルがつくられる。また、このシンポジウムでの発表によってTIESの良さが口コミで広がり、TIESを利用する教員や大学を増やす効果ももたらしている。

TIESについての発表を行う事務局長の中嶋氏
TIESについての発表を行う事務局長の中嶋氏 

●遊び機能を利用した学生の大学間連携

 TIESは、授業補完ツールとしてだけでなく、学生間の人的ネットワークを推進するための機能や役割も備えている。その一つが年1回行われるタイピングコンテストである。TIESが持つタイピング機能を使って、学生ユーザーがネット上でタイピングの打点数を競うネット対戦型タイピングを大学対抗で競う。決勝戦はシンポジウムの日に設定し、ネット上でリアルタイムに映像配信しながら学生同士が競いあう。また、個人戦ではなく大学対抗ということで、同じ大学という所属意識や愛校心を学生だけでなく教職員も味わい、TIESというツールを通して他大学の存在も意識することができる。
 タイピングコンテストと同様、年1回行われる「川柳コンテスト」がある。これは、TIESのレポート提出機能を利用したもので、毎年一定期間に、決められたテーマにそった川柳を学生たちから募る。2010年度のテーマは「就活」「学生生活」であり、数多くの応募が寄せられた。この様子はネットや新聞等メディアでも取り上げられ、大きな反響があった。

3 事業の成果と課題

広がり―現在78大学が利用

 TIESは、現在、国内外78大学に所属する1,000人以上の大学教員と、6万人以上の学生が参加する日本最大のネット型高等教育コミュニティに成長している。前述したシンポジウムやタイピングコンテストのような参加型のイベント効果もあるが、実際にTIESを利用している先生たちの口コミでの広がりが大きい。TIESは、ICTを利用してより良い教育を提供したい教員たちの強い想いが15年経って、形になったものである。大学の中のICT教育はなかなか普及しにくいと言われているが、本当に普及させたいという教員の熱意の結果が、この普及率の高さに表れている。
 また、このような大学連携の教育的団体が自分たちでそのビジョンを実現している例は世界でも珍しい。ICT教育を進めている大学で「TIES」を知らない大学はないというくらい知名度がアップしている。各大学からの見学・相談等も年々増加しており、さらなる大学連携への取り組みの広がりが期待される。

TIESユーザー数の推移
TIESユーザー数の推移 

3M(Money、Management、Marketing)の強化が課題

 CCC-TIESは、現場のコミュニティ参加者のTRM(Teacher Relationship Management:教員の教育意欲を涵養し、教育力を向上するための支援体制)やTIESの技術的な開発能力は持つが、3M(Money、Management、Marketing)が弱く、資本の提供、管理コンサルティング、マーケティング方法の提供などを必要としている。
 この課題の解決方法としては、TIESの持つ機能やサービスで事業化可能なものについて、産学連携によるベンチャーの立ち上げも視野に入れている。今後は企業の協力と参加も促していきたいと考えている。

サイバーキャンパスのイメージ図
サイバーキャンパスのイメージ図 

4 今後の展望

自立した組織へ

 CCC-TIESは、文部科学省主催の2009年「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」に採択された6大学を中心に活動しているため、現在は6大学から助成金の一部を還元してもらうのが団体の運営資金となっている。しかし、今年度で助成金が終了するため、今後TIESをさらに広めていくためにも、大学の一部としてではなく、NPO法人として自立し、継続・普及のための資金調達が必要である。現在はTIESのサポートのみを行っているが、今後は連携している6大学で制作中のサブシステムをCCC-TIESにライセンス委譲してもらう予定である。法人として新たに利用料を得るなどして、少しずつ事業収入を増やしていく方向で進めていきたい。

大学の教育資源の結集と統合的な教育サービスの提供

 CCC-TIESが注目しているのは、MobileInternetTechnology(以下、MIT)や電子出版である。例えば、iPhoneやiPadなどのスマートフォンやタッチスクリーンタブレット等を利用した教育的コンテンツの配信が考えられる。また、電子出版にもMITの活用は不可欠である。これら最先端のICTを活用し、CCC-TIESコミィニティの付加価値を高め、維持継続するための事業化を推進していく。
 また、大学発教育目的のNPO同士でさらに連携していきたい。その一つの方向として、TIESの授業用のWebページ作成ソフト「Moodle」への対応を進めており、世界中のMoodleユーザーとの連携を視野に入れていきたいと思っている。

(ヒアリング応対者:理事兼/事務局長中嶋航一氏、事務局堀真寿美氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --