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特定非営利活動法人 教育プラットフォーム北海道

中学生から職業観を養っていこう

所在地…〒060-0808 北海道札幌市北区北八条西3丁目札幌エルプラザ2F
TEL…011-299-7473 FAX…011-299-7493
URL…http://blog.canpan.info/career_asunet/
E-Mail…career@asunet.jp

北海道札幌市

1 団体の概要

代表者名…木下修
設立年月…2001年 認証日…2001年10月5日
有給スタッフ数…常勤/3名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…15,219,616円
(内訳:委託事業費15,023,616円、助成金100,000円、会費96,000円)

活動の目的・趣旨

 地域社会や産業についての理解を通し、地域社会の活性化と学校教育の充実が相乗的な効果をもたらすプログラムの開発をすることで、中学・高校生の職業観・勤労観を育成し、キャリア教育実践のモデルを、地域において持続可能なものとするモデルの構築や調査・研究によるプログラムの改善、および地域に根ざしたキャリア教育の普及を目的とする。

団体の設立経緯

 2001年に特定非営利活動法人北海道職人義塾大學校のスタッフである木下修氏と藤田和久氏は、NPO法人「潮騒の街おたる」を設立した。このNPOは、小樽のまちづくりの問題に取り組むために設立したものだが、その後、両氏が全道的なキャリア教育に関わることになったため、2008年に団体名称を「教育プラットフォーム北海道」と変更。キャリア教育支援をメインとする活動を行うようになった。
 教育プラットフォーム北海道のスタッフは、特定非営利活動法人北海道職人義塾大學校が主催した「キャリア教育民間コーディネーター養成講座」の受講者たちであり、両NPOの関係は深い。

主な活動内容

1.キャリア教育支援事業
  • キャリア教育コーディネーターの育成および派遣
  • キャリア教育プログラムの開発並びに情報発信
2.学校サポート制度支援事業
  • 学校サポータ制度運営のコーディネート
  • 学校サポータ育成および学校とのマッチング
3.地域資源の活性化事業
  • 自治体・企業・学校との連携した町づくり活動
  • 地域資源の学校教育への提案および学校とのマッチング

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 キャリア教育支援事業

全道で広がるキャリア教育支援

 教育プラットフォーム北海道は、「教育」と「社会・地域」をつなぐ架け橋になることを目的に誕生した。キャリア教育に関わる地域資源と情報の共有や民間コーディネーター育成を推進し、北海道におけるキャリア教育の自律的な推進をサポートする活動を展開している。
 2009年度より3年計画で北海道経済部労働局の「キャリア教育受託ビジネスモデル構築業務」を受託している。2010年度は1月末までに北海道内の中学校および高等学校計15校(36回)、延べ4,386名に対して、キャリア教育の支援を行った。

モデルとなるプログラム

 支援内容は、地域や学校がキャリア教育を実施する場合に必要となる教育プログラムの企画立案、講師の手配等の一連の業務について、ビジネスとして受託するための指針となり得るモデルの開発および公表である。最終的に、実施した内容をまとめて公表することを義務としている。
 北海道内の中学・高校を支庁(地域)別に分け、1年にその3分の1の学校で実施し、3年で全道を網羅するような計画となっている。2010年度末で、すでに全北海道の3分の2の地域を回った。
 2010年度は、石狩(札幌市・江別市他)、空知(滝川市・岩見沢市・妹背牛町他)、胆振(苫小牧市・室蘭市・厚真町他)、渡島・檜山(函館市・北斗市他)、上川(留萌・旭川市他)、オホーツク(網走市・北見市)の地域を対象に働きかけを行った。これ以外の地域でも、前年の実績がある学校から依頼がある場合には支援を行った。
 具体的な作業の流れは、以下のようになる。
(1)対象地域の学校に働きかけを行う。
(2)問い合わせのあった学校の担当教師から、時期や講習内容などの希望を聞く。
(3)プログラムを策定し、それに合わせて外部講師や研修先企業を探す。
(4)さらに学校側、講師や企業側と何度か調整を行う。
(5)実施。
(6)報告書をまとめる。

地域や学校に合わせた支援

 2010年度に実施した中から、典型的な2事例を紹介する。

●北海道雄武(おうむ)高等学校の事例

 1学年(2クラス45名)に対して5時間×3回のプログラムを実施した。
1回目:ミニインターンシップ。歯科医院、信用金庫、保育所、図書館、役場、漁協、農協などの方に学校に来てもらい、体育館にそれぞれつくったブースを職場とみなして仕事を体験する。
2回目:「ジョブカフェ北海道」の担当者による履歴書の書き方、面接の受け方などの指導。
3回目:町内の企業・事業所8社の方による、学校での模擬面接。
 「雄武高校のためなら」という企業・事業所が多く、社会・地域全体で見守り、育てることができている。

雄武高校での面接実習のようす
雄武高校での面接実習のようす 

●室蘭市立向陽中学校の事例

 2年生4クラス(136名)に6月から1月まで総合学習の時間を使って、35時間の「地域産業を学ぶ」という連続プログラムを実施した。
(1)ガイダンス
(2)環境教育:室蘭工業大学の先生による室蘭発の「シップリサイクル」という環境技術の講演。
(3)職業人講話:地元室蘭の4業種(観光、流通、食品加工、漁業)の有識者による室蘭特産のカレーラーメンなどの話題の講演。
(4)宿泊研修1日目:午前中に札幌に移動し、職場体験準備のためのマナー講習を実施。午後からは23社に分散し漁業、食品加工、流通、観光の職場体験。場外市場、テレビ塔観光、スターバックスなどでそれぞれ研修を行った。
(5)宿泊研修2日目:「三井アウトレットパーク」「岩塚製菓千歳工場」「コカ・コーラ」「キリンビール」「カルビー」などの食品加工会社を中心に見学。
(6)外部講師による学習・お礼状の講習。
(7)職場体験発表のプレゼンテーション資料の作成とパワーポイントを使っての発表。
 見学した企業での疑似体験を通し、企業(社会)のファンになり、見学企業の発信する社会の情報(環境・人材ほか様々な取り組み)をキャッチすることで、自己の思考や生活態度、進路探究活動をより主体的に行う力を育成している。

マナー講座を受ける生徒たち
マナー講座を受ける生徒たち 

畜産会社での実習
畜産会社での実習 

3 事業の成果と課題

学校・企業双方にメリット

 担当地域ごとに中学、高校を回って、北海道から受託した事業であることを説明したうえで、他の学校の事例も紹介しながらキャリア教育コーディネーターを活用したキャリア教育について提案している。実施校の数は、年間の目標をクリアしている。コーディネーターが関わることで、企業など外部の人材を呼ぶことが容易になり、また教師の負担も減らすことができる。
 学校からは、生徒たちが仕事や進路を身近に感じられるようになった、教師だけではできない体験・実習ができたとの評価があった。また、企業側からも、生徒たちを受け入れることによって「見られている」という意識を持ち、社員教育に役立ったという声が出ている。このように企業がキャリア教育に関わることは、企業と学校の双方にとってメリットがある。

ビジネスモデルの策定が必要

 短期的には、協力してくれる企業を探すのが大変であった。幸い、地元の企業や、札幌周辺の工場・店舗などが受け入れてくれた。
 今後の最も重要な課題としては、3年で受託期間が終わるということである。2011年度は、次年度以降は行政からの補助がなくなるということを前提に、ビジネスモデルをつくらなくてはならない。
 2011年1月に東京都庁で行われた「教育支援コーディネーター・フォーラム2011」では様々な交流や発見があった。他の都府県の事例などを参考にしながら、北海道ならではのビジネスモデルを構築していきたい。
 まずは、これまでの活動の成果に基づき、キャリア教育の必要性とキャリアコーディネーターと協力することのメリットを学校側に理解してもらう。そのうえで、次のことを計画している。

(1)企業に働きかける。
 企業に対して、CSR(企業の社会的責任)の一環として出前授業などのプログラムを学校と共同でつくるための提案と検討を進めていく。企業イメージを向上させ、将来の社員候補や顧客を増やすことにもつながっていくと考える。

(2)教育旅行プログラムの提案。
 修学旅行のコースに企業研修や工場見学などを組み込んだプログラムを旅行会社に提案する。

(3)私立大学に働きかける。
 これまでは中学と高校を対象に取り組んできたが、地方の私立大学も就職率の向上に向けて様々な対策を行っている。大学とキャリア教育コーディネーターが協働することによって大学生の就職率向上につなげていきたい。

4 今後の展望

 中高生の職業観を早いうちに持たせたい。いろいろな職業を見せたり、話を聞かせたりして将来に向けて考える手助けをしていきたいと思っている。
 また、将来は道内各地でコーディネーターが活躍できるよう育成事業を行い、文字どおり北海道全体のキャリア教育の拠点となるようにしていきたい。

(ヒアリング応対者:キャリア教育コーディネーター植木しづ子氏、渡部沙織氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --