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特定非営利活動法人 のあっく自然学校

KEEP SMILE !!

所在地…〈大阪校(本部)〉 〒572-0085 大阪府寝屋川市香里新町21-11
TEL…072-833-0609 FAX…072-833-0669
URL…http://www.noac.jp/ E-Mail…info@noac.jp

大阪府寝屋川市

1 団体の概要

代表者名…高井啓大郎
設立年月…1994年4月 認証日…2004年10月9日
有給スタッフ数…常勤/4名、非常勤/3名
事業規模(09年度決算収入)…42,700,000円
(内訳:事業収入40,000,000円、会費58,000円、助成金500,000円、その他2,142,000円)

活動の目的・趣旨

 大阪府民・岡山県民はもとより、周辺、関西・中国地区の野外活動や環境保全教育その他社会教育に係る学習の場・安全に運動できる場を提供し、生涯学習及び野外スポーツの振興、自然体験を通した子どもの健全育成教育に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 高井代表が幼少期から親しんできた野外活動の楽しさ、面白さ、厳しさを次の世代の子どもたちに伝えたいという想いのもと、主旨に賛同した4人で1994年4月にボランティア団体を立ち上げた。当初は、1カ所の野外活動センターで事業を行っていたものの、“擬似体験”ではなく“ほんまもん体験“を提供するにはそのプログラムにあった場所での事業展開が必要と考え、2004年10月にNPO法人格を取得した。

主な活動内容

1.小学校サポート事業

 小学校へのサポート指導員紹介、自然体験学習・キャンプのサポートを実施

2.野外活動センター・スポーツ施設・市民会館の管理・運営受託事業

 自然体験活動施設“おおすぎ”管理運営業務

3.スポーツ・野外活動イベント・学習教室の企画・運営事業

 小学生の長期休暇を利用した宿泊キャンプ、土・日曜日の日帰りキャンプ等

4.キャンプ指導者養成・認定事業

 指導者認定キャンプ、救急法講習会

5.他のNPO法人・市民団体が主催する野外活動事業の支援又は受託事業

 協働事業によるキャンプ事業、キャンプ指導者派遣

6.上記事業及び野外活動に関する情報提供事業

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 小学校サポート事業

大阪市立中本小学校での取り組み

 地域貢献と青少年育成事業の一環として、大阪市立中本小学校へ指導者を派遣し、地域の方々と共に子どもたちの成長を見つめ、安全で楽しい学校生活が送れるようサポートに入っている。
 指導者の派遣に関しては、現在の制度上「学校」対「団体」ではなく「学校」対「個人」でしか契約ができないため、団体で育成しているボランティアカウンセラー(現在登録数89名)の中から一定の基準を満たしている者に対し、サポート内容の説明・告知等を行い、学校へ連絡し、希望者の派遣を行っている。
 この取り組みは、本年で11年目を迎え、小学6年生の自然体験学習(マリンスクール)の外部指導員、及び特別支援学級の補助指導員として教員のサポートを行っている。

●自然体験学習(マリンスクール)引率

 小学6年生の自然体験学習(マリンスクール)の外部指導員として毎年団体内カウンセラー3名を派遣し、出発時から行動を共にする。派遣にあたっては、1.救急救助の講習会を修了している、2.AEDの取り扱いができる、3.現場を熟知し、リスクマネジメントを行うことができる、4.熱中症の知識を持ち予防に努めることができる、の4点を最低基準としている。単に一緒に付いて行って子どもたちを楽しませる存在ではなく、学校との協力のもと、より安全に中身の充実した自然体験学習を提供するべく助言と指導補助を行っている。
 生活面のサポートはもちろんのこと、特に野外炊飯、カッター研修、キャンプファイヤーなどの指導では専門分野の指導員として、“野外炊事におけるちょっとした工夫”や“キャンプファイヤーの安全管理”“子どもたちのモチベーションを上げる声かけ”など、日頃から団体で行っている研修内容を発揮する場となっている。
 また、施設を熟知した指導者が引率することによって、支援を必要とする児童に対する補助もスムーズにかつ安全に行うことを可能にしている。

●支援が必要な児童に対しての学習支援補助

 のあっく自然学校では、「支援が必要な子どももそうでない子どもも一緒にできるキャンプ」を目指している。そのため、キャンプ事業にも支援が必要な児童も多数参加しており、「自分でできるところは自分で!支援が必要であれば必要なところだけ支援をする!」という指導方針のもと、日頃から研修を積み重ねている。
 中本小学校では、支援が必要な児童の教育的ニーズに合わせた支援として、自立に向けた学習サポート、生活サポートを行っている。主に教員を志望する学生や、学生時代に児童福祉を専攻した社会人カウンセラーが指導補助にあたっている。
 例えば、普通学級で1日すべての授業を受けるのが苦手な児童に対して、マンツーマンで授業に入り、聞き取りにくかった言葉の復唱や教科書を開くといったサポートなどを行う。結果として、普通学級での授業数を少しでも増やすきっかけとなっている。また、校外学習や調理実習、体育授業時における補助など、学校職員だけでは手が足りない場面でも補助員として活躍している。

自然体験学習の様子
自然体験学習の様子 

団体登録カウンセラーの派遣

 中本小学校だけではなく、寝屋川市や大阪市内の小学校でも、以下のような授業のサポートとして、団体登録カウンセラーの派遣を行っている。

1.算数教室の学習補助

 小学4年生で、算数の授業についていけない、掛け算ができないなどの児童に対して教員とともに放課後算数教室を開き、学習意欲向上を目的に指導員3名の派遣を行っている。

2.体育(水泳)のサポート

 水泳の授業において、安全管理や泳法の指導、補助支援が必要な児童への補助など、教員の補助指導員としての派遣を行う。

3.ニーズに合わせたイベントの企画、運営

 その他、校庭キャンプファイヤーの指導や、校外学習への引率、スキー研修の引率等、野外教育のノウハウを駆使し、様々なイベントの企画、運営にあたっている。

野外活動を楽しむ子どもたち
野外活動を楽しむ子どもたち 

3 事業の成果と課題

小学校とのより深い連携を目指して

●顕著に表れる学習支援の効果

 自然体験学習サポートにおいては、年間を通し専門性の高い研修を受けたカウンセラーを配置する。利用するフィールドを熟知した者が入念にリスクマネジメントを行うため、安全な体験学習を可能にしている。また外部指導員が入ることでモチベーションが上がり、プログラム内容もより濃い2泊3日を過ごすことができる。
 学習支援補助においては、マンツーマンで指導員が補助にあたるため、普通学級で授業を受けることが増えることで、クラスメイトとの交流の機会が多くなっている。それによって学習面、生活面において支援が必要な児童や対人コミュニケーションに支障が出がちな児童に対して、クラス全体が理解しやすい環境づくりに一役買っている。

●2つの問題点

 現在一般的にNPO法人と学校の連携、協働については、お互いが手探りの状態にあり、まだまだ普及しているとは言い難い状況にある。そうした中、この事業に関しての大きな問題点は2つある。
 まず1つ目は、金銭的な問題である。派遣するカウンセラーの研修には年間を通して、会場費、外部講師費用など多額の費用がかかっており、他の事業でこの負担を分散させている。しかし、学校側の予算が少なく、交通費も指導者負担という学校もある。NPO側の提示する報酬額とは大きく開きがあるのが現状であり、地域貢献の意志だけでは法人運営が持続しない状況にある。
 2つ目はどのレベルの指導員を求め、どこまで学校の中に入っていくのかという点である。のあっく自然学校が派遣する指導員は教員免許を持っていない者もおり、学校教育という観点でどんなところまで入っていけて、どこまでの指導が可能なのかという不安を持ちながら、手探りの状態で進んでいる。
 また、他の地域で、外部指導員の児童に対するセクシャルハラスメントも発生し問題となった。そのため、県によっては指導員を学校ごとに募集するのではなく、教育委員会での登録制にしているところもある。今後、学校教育という観点から、どのレベルの指導員を外部から登用し、どのように指導をしてくかが課題といえる。

4 今後の展望

NPOの力をきちんと評価する

 教育委員会から外郭団体にすべて委託する時代は終わり、のあっく自然学校だけではなく、同様の事業を行うことができる団体や、違った側面で学校との協働ができるNPO団体等は多数存在している。細分化するそれぞれの学校の要望に合った方法による協働が必要であり、学校事業に合った人材を様々な団体の中から選択してサポートにあたれるような仕組みづくりが必要である。
 NPO法が施行されて10数年経ち、そろそろ「NPO法人は運営が不安定」という固定したイメージを脱却し、しっかりと自立した運営をしている団体かどうかを見抜ける時代になってきている。中間支援組織などからの情報等も参考にして、専門知識や現場を熟知した安心して任せられる指導員を求めるのか、単に事業に大人が入れば誰でもいいのかということを、再度考えてほしいと考える。

より良い協働のための工夫

 NPOと行政(学校)との協働事業に関しては様々なしがらみがあり、問題点も多いが、目的としては同じ青少年の育成である。一つひとつ解決策を見つけて歩み寄り、より良い環境を提供することが求められている。
 のあっく自然学校では、学校、企業、行政とより良いマッチングの可能性を常日頃から模索しており、相談・提案などを随時してもらい、幅広くニーズに応えられるような団体を目指している。
 また、新たな取り組みとして学校の教職員や企業、行政の方々を対象にした、野外で行う研修を展開しており、机上だけではない、野外だからこそできるプログラムを提供している。このプログラムを使い、自己発見、チーム力の強化の分野に役立ててほしいと願っている。
 この事例集への掲載が、NPOと学校の効果的なマッチングの糸口になれば幸いである。

理事長の髙井氏
理事長の髙井氏 

(ヒアリング応対者:理事長高井啓大郎氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --