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超高齢社会における生涯学習の在り方に関する検討会(第2回)議事要旨

日時

平成23年11月2日(水曜日)13時30分~16時00分

場所

東海大学校友会館「霞の間」

出席者

委員

秋山委員、石川委員、市川委員、内海委員、菊池委員、清原委員、澤岡委員、末竹委員、高畑委員、多田委員、二宮委員、馬場委員、樋口委員、山田委員、牧野委員

オブザーバー

(内閣府)
原口政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(高齢社会対策担当)

(厚生労働省)
山本厚生労働省老健局振興課長補佐

文部科学省

板東生涯学習政策局長、伊藤大臣官房審議官(生涯学習政策担当)、笹井男女共同参画学習課長、塩見社会教育課長、藤野生涯学習推進課長、横田家庭教育支援室長、新木社会教育官 村田生涯学習官 他

議題

超高齢社会における生涯学習及び社会参画の現状と課題

概要

(1)石川委員より資料1に基づき、説明がなされた。

(2)清原委員より資料2に基づき、説明がなされた。

(3)事務局より、検討会(第1回)における各委員からの主な発言内容と論点について、資料3、4、5に基づき、説明を行った。

主な意見(論点1について)

  • 人生50年時代から人生100年時代と変化したことにより、人口ピラミットが大きく変わってきている。社会構造が変化する中で、生涯学習の意義、役割はどのように変わってきたのだろうか。
     
  • 今年80歳になった8人の方と語り合う機会があったのだが、彼らは全員が何らかの地域コミュニティに参加しており、生涯学習には終わりがなく、いつまでも地域活動に参加することができるという認識を持っている。仕事が忙しく、60歳を過ぎてからようやく生涯学習に出会う人もいると思うが、早い段階で生涯学習に触れ合う機会の整備が重要である。
     
  • 人生100年時代において、定年する年齢の延長や廃止などを含めた社会システムの変更などを視野に入れておく必要がある。長い定年後の人生を生きていく中で、どういう生涯学習をやっていくのかという内容が重要であり、カリキュラムを含めて考えていく必要がある。活動と学習を繰り返しながら、元気な人生を生きていくことが大切である。どのように地域に貢献し、生きがいや健康につなげていくべきかという視点で生涯学習の在り方を検討するべき。
     
  • 高齢者大学に入学した動機をアンケート調査したところ、時間がある、家族に勧められたという理由が約3割であり、必ずしも意欲をもってやっている人ばかりではない。まずは、生涯学習の必要性を各人が自覚する必要があり、生涯学習によって生き生きとして充実した生活を送ることができることなどを普及啓発していくべきである。
     
  • 多くの国民の中には、健康的に安全に安心して生きていきたいという思いがある。65歳以上の労働は、単に生活の収入を得るために行うというものではなく、労働により社会貢献をしていくことに結びつける必要があると思っている。そして、生涯学習が介護予防にもつながることを大きく打ち出していくべき。
     
  • 高齢者が社会貢献を軸にしながら、コミュニティの中でどのように活躍できるのかが重要である。各自治体は生涯学習という枠にとらわれずに、施策を講じている。生涯学習のメニューが重要なのではなく、学習者が自ら求めていくような環境を整備する必要があると感じている。生きがいという観点で施策を進めていくというやり方もあるが、増加する医療費や介護費を抑制する、健康施策として厚生労働省と文部科学省が連携してやっていくべきだと思う。
     
  • 学ぶ前提の考え方として、社会貢献や働くことは権利であり義務であるという意見が前回の検討会であったが、今後年金の受給年齢が引き上げられるなどにより、生活のために働かなくてはいけないという社会に変化していく中で、世代間の連帯をどのようなかたちで実現するかが今後ますます重要になってくる。高齢者の社会貢献や働くことをサポートする役割を生涯学習が果たせれば良いと思う。
     
  • 生涯学習の評価を含め、生涯学習をどのように捉えていくのかが難しい理由としては、生涯学習の目標が不明確であるという背景があると思われる。
     
  • 地域に役立つ生涯学習というのは少し飛躍があると考える。自分の母親は100歳で、地域に役立つことや医療費を減らすことを目的に生涯学習を行ってはいないが、元気に生活している。高齢者が家庭の中で心豊かに暮らしていけるようにするということに、生涯学習の力点を置く必要がある。また、人生100年時代を考えるというけれども、今の若い世代がそこまで長寿になるのかについては懐疑的である。
     
  • ボランティア活動に参加する人の動機について、これまでは「役に立ちたい」が多かったが、最近は自己実現、自分のためにボランティアをする人が増えてきている。近年、高齢者の孤立や孤独というのが問題となっている。生涯学習も自己実現という観点が重要になってくる。また、生涯学習を通じて、孤立をなくしていく、地域の人と人とのつながりを再構築していくという観点も重要だと思う。生涯学習というと元気な高齢者が中心となるが、それ以外の人達への学習の保証も考える必要がある。
     
  • 世代によって生涯学習としての放送大学で学ぶ意味が異なっている。若い世代は学歴を望んでおり、30代や40代は企業内教育の代わりや資格取得を望んでいる。50代は自分の教養的な意味合いが強くなり、60代だと男性の場合は退職後にやることを見つけることや居場所づくりということでやってきている。70代の高齢者では学び続けることが生きる証となっている人が多い。また、80代では老々介護の必要性から学ぶ人もいる。このように生涯学習が世代によって色々な意味を持ってきている。地域貢献のための学びを施策としてやっていくのであれば、魅力のあるカリキュラムを提供するなどして、その意義を明確化していく必要がある。
     
  • ボランティアなど何か積極的な活動をするだけが地域貢献ではなく、様々な形の地域貢献があり、学ばなくてもやっていける地域貢献もある。33%の人がガンで死亡しているが、健康教育によって早期発見でき、医療費を抑制するというのも地域貢献であり、散歩の途中で子どもに声を掛けるのもコミュニティ形成に資するものであり地域貢献になる。地域貢献を柔軟に幅広く考えて、言葉を整理する必要がある。また、年齢ではなくライフステージによって人生の捉え方などニーズが異なっている。新しい時代の過ごし方や生きがいについて模索していかなければいけない。
     
  • 生涯学習については、過去とは異なり、学ぶことが生きがいにつながり仲間ができるという認識に変わってきている。平均寿命が延び、人生の在り方が大きく変わってきている中で、生涯学習を見直すことは大変価値のあることだ。税金を投入して行政がやっていく以上、学習内容は時代に即したものに変えるべきだと思う。
     
  • 学びとはいったい何なのかという共通認識をつくっていく必要がある。知識を蓄えていくという教育の在り方ではなく、自らが新しく変わっていくという感覚を持つことが学びの基本であると考える。それは、流動化する社会にも対応しているのだと思われる。長寿社会を生きているのは高齢者だけではないので、生涯学習の意義や役割、対象は、高齢者に限ったものではなく、若者など、幅広い世代について考えていく必要がある。また、地方の自治会レベルのコミュニティが壊れてきているという現状があり、小学校の統廃合などが影響している。企業や家庭、地域が壊れる中で、人々の帰属先がなくなっていることについても、生涯学習の役割を含めて議論していくべきである。
     
  • 生涯学習の意義、役割については多様な意見があるところである。もっと時間を掛けて議論する必要があると感じた。

主な意見(論点2、3について)

  • 高齢者大学へ入学する人の動機は、大きく分けて、興味関心と街づくりや協働の担い手になりたいという2つがある。特に定年退職された高齢者は、今まで地域との関わりがほとんどないので、最初は興味関心から始めて、街づくりへとつなげていくことが効果的ではないのかと思っている。興味関心の講座から、街づくりに少し関係する講座、そして街づくりが大きく関係する講座へと段々移行するやり方が都市部の高齢者には有効だと思う。
     
  • これまで、高齢社会といえば、60歳から74歳までの前期高齢者を対象として主な生涯学習の施策を展開してきていると思うが、これからは後期高齢者の人口が増えてくるなかで、後期高齢者の方が生涯学習に対するニーズは多くなる。75歳以上でも健康で元気な人もいるし、健康でない人でも社会貢献することはできる。
     
  • 65歳以上に対象を絞って報告書をまとめていくとしても、65歳と95歳の人では大きな違いがあり、10歳ごとに年代を分けて多様性のあるものとして考えていく必要がある。学習や教育というものが自己の能力を最大限に発揮するという意義を持っているのであれば、高齢者は高齢者なりの力が発揮できるような在り方というものを考えていく必要がある。就学前教育のように、定年前に老いの準備教育をやってほしいという声もある。また、長寿社会のための検討会である以上、若い人たちが豊かな人生を過ごすことができるような学びについても検討する必要がある。女性は高齢期を過ごしにくいという現状があるが、これも若年期の教育の影響だと考える。
     
  • 小中学生や幼児の頃から、長い人生であることをキャリアデザインを含めて教えていくべきであり、生涯学習と学校教育の相互関連性というものが必要になってくる。また、社会教育施設における学習内容は趣味教養の比率が高くなっている。生涯学習の成果を評価する上で、趣味教養を公的機関が行うべきなのかという議論があることも考慮すべきである。高齢者が趣味教養を学んだあとに、地域の子どもに還元しているというケースがある。一概に、市民意識を高めるような講座の方が評価されるといったようなラベリングには注意する必要がある。その一方で、地域に参画するきっかけとして学びの場を活用するという手法はすばらしいので、新たな生涯学習の領域として進めていく必要があると思う。誰もが人生の中で一度は一人暮らしを経験するような社会のなかで、自立と共助、ともに支え合うことのできる社会につながるような生涯学習の方向性は明記する必要があると思う。
     
  • 江戸川総合人生大学はすべての人を対象としているが、時間がある人は高齢者が多いので、入学する人も高齢者が多い。ただ、定員は年間100名であり、人口比で考えればわずかな数なので、これをもって高齢者に何を学んでもらうかということの対象としては考えていない。共に学ぶ共育、共働というものをどのように達成していくのかという象徴的な存在である。小学生が放課後に地域の人達と一緒に過ごす、すくすくスクールという取組を行っているが、多くの高齢者が参加しており、これも高齢者の生きがいや元気な過ごし方に寄与していると思う。
     
  • 団塊の世代くらいから、ICTを活用したオンライン教育が現実的なものになると思う。
     
  • ICTを活用して在宅で勉強できる手法はあるが、やはり居場所というものが大切なのだと思う。ただ、移動することのできない高齢者には有効であると思う。
     
  • 放送大学では放送による授業が中心ではあるが、インターネット配信も行っており、団塊の世代の人はかなりアクセスできているが、それ以上の年代の高齢者はなかなか難しい人も少なくない。どこかの機会でインターネットの活用方法を学ぶことができると、学びの世界は広がっていく。
     
  • 元気な高齢者だけでなく、心身機能が衰えて学ぶことの難しい高齢者についても配慮する必要があることが論点に含まれているのは良い。学習活動に参加したくないという高齢者も42%程度いる中で、どのように生涯学習に対する理解を深めるかを考えていくことも大切である。
     
  • 幼児から高齢者まで、そして元気な高齢者だけでなく、心身機能が衰えた高齢者も含めて学ぶ機会を整備することが必要である。自分を高めて豊かな人生にしていくことや、社会に参画することで自分を生かしていくことが生涯学習の目的になっていく。

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課

(生涯学習政策局男女共同参画学習課)

-- 登録:平成23年12月 --