40.幼稚園就園奨励費補助事業(拡充)

平成21年度要求額:24,763百万円
(平成20年度予算額:19,212百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 これまで講じてきた多子軽減について、保育所における第2子以降の保護者負担軽減割合と同程度の第2子[0.5]、第3子以降[0.0]まで軽減する。

  • 第1子の保護者負担割合を1とした場合
    • 【兄姉が幼稚園児の場合:第2子 0.7から0.5、第3子以降 0.2から0.0】
    • 【兄姉が小1〜3の場合:第2子 0.9から0.5、第3子以降 0.8から0.0】

2.指標と目標

【指標】

幼稚園就園率の上昇(幼稚園就園児/3〜5歳児−保育所入所児)

(参考)
  • 平成18年度 予算額 18,145百万円 就園率 84.6パーセント(3歳児 63.9パーセント 4、5歳児 94.5パーセント)
  • 平成19年度 予算額 18,453百万円 就園率 86.6パーセント(3歳児 67.1パーセント 4、5歳児 95.9パーセント)

 3歳児の就園率が、4,5歳児の就園率と比較して低い状況にあることから、3歳児の就園の促進が必要。

【参考指標】

幼稚園就園奨励費補助金平均補助単価(私立幼稚園分)の引き上げ率

(参考)

公私立幼稚園間における保育料等の格差(公立保育料を1とした場合の私立の割合(倍率))

  • 平成18年度 3.1
  • 平成19年度 3.2

【目標】

5年間で5パーセント以上の就園率の上昇

【効果の把握手法】

 事業実施者から提出される事業実績報告から、事業実施者数や事業対象幼稚園児数を把握する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 保護者の所得状況に応じた経済的負担の軽減及び公私立幼稚園間の保護者負担の格差の是正を図り、幼稚園への就園機会の確保を図るものであり、本事業の拡充は不可欠である。

2.有効性の観点

 平成19年度の幼稚園就園率は、18年度と比較し、2パーセント上昇の86.6パーセントであった。今後、多子軽減策の拡充により、目標である幼稚園就園率5年間で5パーセントの上昇率は達成することができると見込まれる。

3.効率性の観点

アウトプット

 本事業により、市町村が実施する「就園奨励事業」が充実し、保護者負担の軽減、公私立幼稚園間の格差是正が図られ、幼児教育の機会の確保につながり、就学後の教育の充実につながるという波及効果を考えると本事業は効率的・効果的に実施されると判断する。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模(24,763百万円)に対して、アウトプットとして、「就園奨励事業」を実施する市町村(約1,300)に対して補助することにより、1保護者負担の軽減、2公私立幼稚園間の保護者負担の格差の是正及び3幼稚園就園率の上昇が図られることを見込むと、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 本事業は国の事業として行うが、地方公共団体の事業として実施することとした場合には、地方によっては、財政的負担を理由に本事業を実施できないところもあり、幼稚園への就園機会の確保が懸念されるため、国の事業として行うことが適当と判断する。

-- 登録:平成21年以前 --