(基準年度:19年度・達成年度:23年度)
新教育基本法第11条(幼児期の教育)の規定を踏まえ、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性にかんがみ、幼稚園と保育所との連携の強化を図りつつ、その質の向上など幼児教育の推進に向けて取り組む。
初等中等教育局幼児教育課(濱谷 浩樹)
高等教育局私学部私学助成課(白間 竜一郎)
各達成目標の平均から判断(S=4、A=3、B=2、C=1として計算)。
認定こども園の認定件数は、平成19年4月1日現在で94件、平成20年4月1日現在で229件と着実にその件数は増えつつあるが、平成19年4月1日現在で調査した平成19年度中の申請見込件数が542件であったことに鑑みると、平成19年度の認定件数は予想された件数にはまだ遠く、一層の普及促進が必要。
また、認定こども園が設置されている都道府県数は、平成19年4月1日現在で30都道府県、平成20年4月1日現在で40都道府県と、制度の普及が進んでいることが伺える。
法令等の改正や外部アンケート等の充実により、保護者や地域住民等が教職員と共通理解をもち、学校改善に向けて連携・協力を促進するための学校関係者評価等の充実については一定の成果が上がっているが、一部想定どおりの達成状況となっていないと判断する。
また、平成19年度は幼稚園教育要領の理解推進を図るため、47都道府県及び国において幼稚園教育課程の理解推進事業を通じ、幼稚園教育要領の理解が一層深まったものと考えられる。さらに、平成19年度には、幼稚園教育要領の改訂を行い、一層の幼児教育の充実を図ったところである。
これらの取組を通じて、幼児教育の質の向上が着実に進められているものと考えられる。
幼稚園が行う「子育て支援事業」の実施率は79.9パーセント、子育て支援事業の一つである「子育て支援事業の幼稚園教職員による子育て相談」の実施率は32.9パーセント、「預かり保育」の実施率は71.7パーセントであり、想定どおり達成された。各事業の実施率について、想定どおり達成されているものもあれば、一定の成果が上がっているが、一部想定どおりの達成状況となっていないものもある。これらを総合的に評価した場合、おおむね想定どおり達成されたと考えられる。
公私立間の保育料格差の是正については、就園奨励費の平均単価の引き上げを講じたところであるが、私立幼稚園の保育料の上昇等により一定の成果をあげていない。しかし、幼稚園就園率は、前年度に比し2パーセント上昇している。以上のことから,平成19年度の基本目標の達成度合いは,一定の成果が上がっているが、一部については想定どおり達成できなかったと判断する。
評価結果:B
平成18年に改正された教育基本法第11条に規定されたように、幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、この時期に質の高い幼児教育が提供されることは極めて重要である。平成19年の学校教育法改正においては、1学校種の規定順の変更(幼稚園を最初に規定)、2幼稚園の目的・目標規定の改正、3家庭及び地域の幼児教育支援に関する規定の新設、4「預かり保育」の適切な位置付け等が行われている。また、それらの改正等を踏まえ、平成20年3月には幼稚園教育要領の改訂も行ったところである(平成21年度実施)。
このように、幼児教育の重要性はますます高まってきているところであり、希望するすべての子どもが質の高い幼児教育を受けられるよう、幼保の連携を図りつつ、幼児教育の質の向上に取り組むとともに、保護者の経済的負担の軽減等の取組を通じて幼児教育の振興を図ることが必要である。
幼保連携については、これまでも教育内容の整合性の確保や施設の共用化等の施策を進めてきたが、平成18年に、教育・保育を一体的に提供し、地域における子育て支援を実施する施設を認定する認定こども園制度を開始した。認定こども園制度は、1親の就労の有無にかかわらず施設の利用が可能となる、2適切な規模の子どもの集団を保ち、子どもの育ちの場を確保できる、3既存の幼稚園の空き教室の活用により保育所の待機児童の解消に資する、4育児不安の大きい家庭への支援を含む地域の子育て支援が充実するなどの効果が期待できる。
幼児教育の質の向上を図るため、平成19年に学校教育法を改正するとともに、その改正や社会の変化を踏まえ、幼稚園教育要領の改訂を行った。また、質の高い幼児教育が提供されるためには、継続的な点検・継続を行うことが必要であり、幼稚園における学校評価について、ガイドラインを示すなどその充実を図ることは重要である。さらに、幼稚園における子育て支援活動を推進することで、地域における幼児教育の充実も図ることができると考えられる。
さらに、私立が多い幼稚園について公私立幼稚園との格差の是正を図り、保護者の経済的負担の軽減を図ることによって、希望するすべての子どもが質の高い幼児教育を受けられるようになると考えられる。
認定こども園制度の推進によって、保護者や地域の多様なニーズに柔軟かつ適切に対応することができるようになる。
幼稚園教育要領の改訂により、幼稚園教育全体の質の向上が図られるとともに、幼稚園における学校評価を充実させることで、その質の点検・維持も行うことができる。
また、幼稚園就園奨励費補助により地域の就園奨励事業に対して補助することで、幼稚園に通う園児の保護者負担に対する経済的負担の軽減や、公私立幼稚園間における保護者負担の格差の是正を図ることができる。
これまでの取組を引き続き推進(一部、評価対象政策の改善・見直し)
定員要求に反映
達成目標2‐10‐1については、文部科学省及び厚生労働省が連携して設置した「認定こども園制度の普及促進等に関する検討会」において取りまとめた改善方策に取り組むとともに、「こども交付金」の創設など幼稚園・保育所の枠組みを超えた総合的な財政支援を検討するなど、認定こども園制度が一層積極的に活用されるように引き続き取り組む。
また、平成21年度機構定員要求においては、認定こども園の設置促進及び運営に関する支援の強化のため、認定こども園運営係1人を要求する予定。
達成目標2‐10‐2については、全国における学校評価の実践事業を行うことでこれら法令等改正の趣旨を徹底させるとともに、好事例の共有を図り、取組のすみやかな全国への普及を促す。また、平成19年度に幼稚園教育要領の改訂を行い、平成21年度から実施することとしている。今後は、平成21年度からの円滑な実施に向け、改訂内容の趣旨を徹底させるとともに、好事例の共有を図り、幼児教育の一層の質の向上を目指す。
達成目標2‐10‐3については、引き続き子育て支援事業を促進していくために、調査研究事業を通して調査研究を進めるとともに、私学助成の充実を図ることが必要。
達成目標2‐10‐4については、幼稚園への就園を更に推進するため、引き続き幼稚園就園奨励費補助金制度の充実を図ることとして、平成21年度要求に私立幼稚園の補助単価の引上げ及び第2子以降の優遇措置の拡充を盛り込む予定。
1.新雇用戦略
基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てる
5.幼児期における教育を推進する
◇認定こども園の活用など幼児教育を受けられる機会の提供の推進
国民の多様なニーズに応えるため、認定こども園については、利用者のニーズや施設の認定申請の希望状況を踏まえつつ、今回の計画期間中のできる限り早期に認定件数が2,000件以上になることを目指し、制度の普及啓発や幼保連携型認定こども園への円滑な移行に向けた運用改善を行うとともに、認定こども園の制度改革に取り組む。(略)
◎ 豊かな心と健やかな体の育成
○ 幼児教育の推進
※ (3)と同様の表現が記載
◎ 安全・安心な教育環境の実現と教育への機会の保障
○ 教育への機会の保障
就園奨励費、幼児教育無償化の歳入改革にあわせた総合的検討、就学援助、奨学金、私学助成、税制上の措置の活用を通じた教育への機会の保障を図る。
≪1 新待機児童ゼロ作戦の推進(1) ‐認定こども園の抜本的改革≫
【21年度における当面の対応(概算要求予定)】
〔「こども交付金」の創設等〕≪厚生労働省、文部科学省≫
《4 兄弟姉妹のいる家庭等への支援》
【21年度における新規事業又は既存事業の充実を検討(概算要求予定)】
〔保育料等の軽減〕《文部科学省》
6‐1‐1
達成目標2‐10‐1について、保護者や地域の多用な教育・保育ニーズに応えるための指標を設定することを検討すべき。
「認定こども園」制度の普及促進を図り、保護者や地域の多様な教育・保育ニーズに応える。
(基準年度:19年度・達成年度:24年度)
判断基準1 | 平成20年4月1日現在の認定こども園の認定件数 |
---|---|
|
判断基準2 | 認定こども園が設置されている都道府県数 |
---|---|
|
(判断参考基準)新たな制度の創設であることから、制度創設後に利用者や認定こども園に対し、制度への満足度に関するアンケート調査を行い、その結果も評価の参考とする。
近年の急速な少子化の進行や家庭・地域を取り巻く環境の変化に伴い、多様化するニーズに柔軟かつ適切に対応するため、教育・保育を一体的に提供し、地域に置ける子育て支援を実施する施設を認定する「認定こども園」制度が平成18年10月から開始され、平成19年度から本格的に実施されている。
認定こども園の認定件数は、平成19年4月1日現在で94件、同年8月1日現在で105件、平成20年4月1日現在で229件と着実にその件数は増えつつある。
また、認定こども園が設置されている都道府県数は、平成19年4月1日現在で30都道府県、平成20年4月1日現在で40都道府県と、制度の普及が進んでいることが伺える。
平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | 平成20年度 | |
---|---|---|---|---|---|
認定こども園の認定件数(各年4月1日現在) | − | − | − | 94 | 229 |
認定こども園が設置されている都道府県数(各年4月1日現在) | − | − | − | 30 | 40 |
保護者のうち「評価している」「どちらかと言えば評価」と回答した割合 | 約75% |
---|---|
保護者のうち認定こども園を今後も「推進していくべき」と回答した割合 | 約87% |
認定こども園のうち認定を受けた感想として「良かった」「どちらかといえば良かった」との回答割合 | 約92% |
達成目標を図る指標としては、認定こども園の認定件数及び設置都道府県数とする。認定件数については、19年4月1日現在の認定件数(94件)に19年度の申請見込件数(542件)を加えた件数以上認定された場合を「S」として目標設定する。
B
平成20年4月1日現在の認定こども園の認定件数は、昨年の倍以上の229件となっており着実に増えているものの、平成19年4月1日現在の調査によれば、平成19年度の申請見込件数が542件であったことにかんがみると、平成19年度中の認定件数は予想された件数にはまだ遠く、一層の普及促進が必要と考える(判断基準1:C)。一方、認定こども園を設置している都道府県は平成20年4月1日現在で40都道府県(全体の約85パーセント)となり、地域の多様なニーズに対応するという点では着実な進展が見られつつある(判断基準2:A)。なお制度創設から1年が過ぎた時点で、認定こども園や施設の利用者への満足度調査を行ったところ(平成20年)、認定こども園の9割以上が認定を受けたことをよかったと回答し、施設を利用している保護者の8割近くが、認定こども園を評価しているとの回答であった。これらのことを総合的に勘案し、評価結果は「B」と判断する。
認定こども園制度が柔軟かつ適切に活用されるよう、文部科学省・厚生労働省においては、1.両省に「幼保連携推進室」を設置、2.関係者の研修会における業務説明、個別園の相談対応、3.認定こども園に関するパンフレット配付、ホームページの開設・更新、4.都道府県・市町村における認定こども園担当の窓口の一本化の推進等に取り組んできたところである。しかし、制度創設から1年が経過した現在、現場における運用等を把握するため、平成19年3月に地方公共団体や施設等に対する認定こども園運用上の課題等の実態調査を実施した。当該調査等を通じて把握した課題に対する改善方策や支援策等について、文部科学省と厚生労働省が連携して検討を行うため、平成20年5月に両省局長を筆頭とした「認定こども園制度の普及促進等に関する検討会」を立ち上げた。当該検討会において7月末に取りまとめた運用改善策を今後着実に実施し、「こども交付金」の創設など幼稚園・保育所の枠組みを超えた総合的な財政支援を検討するとともに、認定こども園の制度改革についての検討を行うなど、認定こども園制度が一層積極的に活用されるよう取り組むことが必要。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
「認定こども園制度」 【所要経費については、幼稚園就園奨励費補助等の既存の幼稚園関係経費として確保】 | 少子化の進行や教育・保育に対するニーズの多様化に応えるため、幼稚園、保育所等のうち、1.教育及び保育を一体的に提供し、2.地域に置ける子育て支援を実施する施設を都道府県が認定する制度 | 認定件数
|
新規で要求 |
幼稚園における学校評価や幼稚園教育要領の理解促進等を通じ、幼児教育の質の向上を図る。
(基準年度:19年度・達成年度:23年度)
判断基準1 | 学校関係者評価(保護者などの学校の関係者が、当該学校の自己評価結果について評価するもの)を行っている学校の割合。 |
---|---|
|
判断基準2 | 幼稚園教育課程の理解推進事業の参加者 |
---|---|
|
平成19年度は、学校教育法が改正され、第42条において学校評価に関する規定が新たに設けられた。これを受けて、文部科学省では学校教育法施行規則を改正し、自己評価の実施・公表については義務化するとともに、学校関係者評価の実施・公表についても、新たに規定を設け、努力義務とした。さらに、平成20年3月には、法令改正の内容を反映し「幼稚園における学校評価ガイドライン」を作成し、学校評価を実効性ある取組をする上で指針となるモデルを設定するなど、学校関係者評価の一層の充実に向けた制度改正を行ってきた。
また、47都道府県及び国において実施する幼稚園教育課程の理解推進事業を通じて、現行の幼稚園教育要領の理解を図るとともに、子どもや社会の変化に対応し、幼稚園教育の一層の充実を図るため、幼稚園教育要領の改訂を行った。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
---|---|---|---|---|---|
学校評価実施状況調査における学校関係者評価実施率 | 15.6% | − |
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
---|---|---|---|---|---|
学校評価実施状況調査における外部アンケート等実施率 | 39.7% | − |
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
---|---|---|---|---|---|
幼稚園教育課程理解推進事業参加者数 | 26,579人 | 26,262人 | 26,934人 | 27,643人 | 26,529人 |
保護者や地域住民などの学校関係者が、自己評価の結果を評価することを通じ、学校・家庭・地域が学校の現状と課題について共通理解を深めて相互の連携を促し、学校運営の改善への協力を促進するため、学校関係者評価を指標とした。また、学校運営に対する保護者、地域住民等の意見や要望を把握するため外部アンケートを指標とした。教育課程実施に伴う指導計画の作成及び指導上の諸問題について研究協議することにより、幼稚園教育の一層の振興・充実を図るため、幼稚園教育課程理解推進事業を指標とした。
A
平成18年度における「学校関係者評価」の実施率は2割を下回っており、学校関係者評価を含む学校評価の取組の充実にあたっては、法令改正を行うとともに、学校評価ガイドラインを改訂し、学校評価の充実に向けて、各幼稚園等の取組の参考となるモデルを示してきた。これにより、今後の学校関係者評価の実施率には上昇が見込まれるが、この状況については、最新の実施状況調査の結果では反映されていない。一方、保護者や地域住民を対象とするアンケート(外部アンケート等)については、平成18年度において39.7パーセントで行われているが、これについても十分とは言い難いと考えられる。このように、法令等の改正や外部アンケート等の充実により、保護者や地域住民等が教職員と共通理解をもち、学校改善に向けて連携・協力を促進するための学校関係者評価等の充実については一定の成果が上がっているが、一部想定どおりの達成状況となっていないと判断する。
また、平成19年度は幼稚園教育要領の理解推進を図るため、47都道府県及び国において幼稚園教育課程の理解推進事業を実施し、26,529名の参加があった。このことにより、実践事例を通じた研究により、幼稚園教育要領の理解が一層深まったものと考えられる。さらに、平成19年度には、幼稚園教育要領の改訂を行い、一層の幼児教育の充実を図ったところである。
これらの取組を通じて、幼児教育の質の向上が着実に進められているものと考えられる。
平成19年度に学校教育法施行規則の改正により、学校関係者評価を努力義務として新たに規定し、また、学校評価の取組を実効あるものとするために、「幼稚園における学校評価ガイドライン」を作成した。今後は、全国における学校評価の実践事業を行うことでこれら法令等改正の趣旨を徹底させるとともに、好事例の共有を図り、取組のすみやかな全国への普及を促す。
また、平成19年度に幼稚園教育要領の改訂を行い、平成21年度から実施することとしており、円滑な実施に向け、改訂内容の趣旨を徹底させるとともに、好事例の共有を図り、幼児教育の一層の質の向上を目指す。さらに、平成19年度まで行われていた、幼児期における課題に対応した実践的調査研究、就学前と小学校の連携に関する総合的調査研究、幼児教育力総合化推進事業等を統合し、平成20年度より幼児教育に関する様々な課題について総合的に調査研究を進め、全国に成果を普及する。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
幼稚園における「学校評価ガイドライン」作成事業(6百万円) | 「幼稚園における学校評価の推進に関する調査研究協力者会議」の開催などにより、学校評価システムの構築に向けた検討を行う。 | 「幼稚園における学校評価の推進に関する調査研究協力者会議」を開催し、幼稚園における学校評価ガイドラインの作成に向けての提言をいただいた。 | 平成20年度の概算要求において、幼児教育に関する調査研究事業を統合したところであり、研究テーマの一つとして、引き続き要求予定。 |
幼稚園教育課程の理解推進事業(26百万円) | 幼稚園教育要領の趣旨を一層理解するため、幼稚園教育課程理解推進事業を実施する。 | 47都道府県に委嘱するとともに、東京において中央協議会を開催した。 | 平成20年度は幼稚園教育要領の改訂の趣旨の周知徹底を図り、21年度からはその理解を深めるための事業の要求を検討。 |
幼児期における課題に対応した実践的調査研究(56百万円) | 幼稚園教育の課題に対応した実践的な研究を進め、全国の幼稚園にその成果を普及し、これらの活動の推進を図る。 | 11地域指定 | 平成20年度の概算要求において、幼児教育に関する調査研究事業を統合したところであり、研究テーマの一つとして、引き続き要求予定。 |
就学前と小学校の連携に関する総合的調査研究(5百万円) | 幼児期の教育と小学校以降の教育との適切な接続の在り方を探るため、総合的な調査研究を実施する。 | 4地域指定 | 平成20年度の概算要求において、幼児教育に関する調査研究事業を統合したところであり、研究テーマの一つとして、引き続き要求予定。 |
幼児教育力総合化推進事業[9百万円] | 幼稚園において幼児教育ノウハウを活用して、家庭や地域社会で必要とされている幼児に対する教育を実践している園の取組を調査し、全国に普及する。 | 4地域指定 | 平成20年度の概算要求において、幼児教育に関する調査研究事業を統合したところであり、研究テーマの一つとして、引き続き要求予定。 |
幼稚園が行う子育て支援について内容の充実を促し、地域や保護者のニーズに対応した子育て支援の充実を図る。
(基準年度:19年度・達成年度:23年度)
判断基準1 | 子育て支援事業の幼稚園教職員による子育て相談の実施率 |
---|---|
|
判断基準2 | 子育て支援事業の情報の提供(情報誌・紙) |
---|---|
|
判断基準3 | 子育て支援事業の未就園児の保育 |
---|---|
|
判断基準4 | 子育て支援事業の子育て井戸端会議 |
---|---|
|
判断基準5 | 預かり保育の実施率 |
---|---|
|
平成19年度は、学校教育法が改正され、第24条において幼児期の教育の支援に関する規定が新たに設けられるとともに、預かり保育が適正に位置づけられた。また、平成19年度に告示され、平成21年度から実施される幼稚園教育要領においても、子育て支援について、相談に応じることに加え、情報提供、親子登園、保護者同士の交流の機会を例示として追加するなど、その充実を図った。さらに、預かり保育については、幼稚園の行う教育活動として適切な活動となるよう、具体的な留意事項を規定する改訂を行った。
一方、「子育て支援事業」の達成目標を図る指標としては、子育て支援事業の一つである「子育て支援事業の幼稚園教職員による子育て相談」の実施率が35パーセント以上、「子育て支援事業の情報の提供(情報誌・紙)」が30パーセント以上、「子育て支援事業の未就園児の保育」が60パーセント以上、「子育て支援事業の子育て井戸端会議」が30パーセント以上「預かり保育」の実施率が80パーセント以上を目標とする。
平成19年度における各事業の実施率は、32.9パーセント、26.2パーセント、57.8パーセント、21.6パーセント、71.7パーセントであり、着実な進展が見られたと考える。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
---|---|---|---|---|---|
子育て支援事業の幼稚園教職員による子育て相談の実施率 | − | − | − | − | 32.9 |
子育て支援事業の情報の提供(情報誌・紙)の実施率 | − | − | − | − | 26.2 |
子育て支援事業の未就園児の保育の実施率 | − | − | − | − | 57.8 |
子育て支援事業の子育て井戸端会議 | − | − | − | − | 21.6 |
預かり保育の実施率 | − | − | − | − | 71.7 |
幼稚園が行う子育て支援について内容の充実を促し、地域や保護者のニーズに対応した子育て支援の充実を図るなど、その取組を推進することを目標としていることから、具体の子育て支援事業の実施率を指標とした。なお、幼稚園が行う子育て支援事業の子育て相談、情報提供、親子登園(未就園児保育)、保護者同士の交流の機会の提供(井戸端会議)、預かり保育は、子育て支援事業の例等として幼稚園教育要領で取り上げていることから、子育て支援事業の取組のうちこれらの実施率を指標とした。
A
平成19年度において、学校教育法の改正、幼稚園教育要領の改訂などを通じて、幼稚園における子育て支援の充実を図ってきたところである。子育て支援事業の各事業の実施率はそれぞれ異なるものの、子育て支援事業全体としては、着実な進展が見られたものと判断する。
本年度の評価結果では、着実な進展が見られており、引き続き子育て支援事業を促進していくことが必要と考えられる。そのため、今後は、これら法令等改正の趣旨を徹底させ、また調査研究を通じて好事例の共有を図り、その充実を促すとともに、私学助成の活用を図る。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
私学助成
(子育て支援推進経費(預かり保育推進事業・幼稚園における子育て支援活動の推進)) [私立高等学校等経常費助成費等補助(達成目標6−1−1)の一部 4,723百万円] |
預かり保育を継続的に実施する私立の幼稚園及び教育機能又は施設を広く地域に開放することを積極的に推進する私立の幼稚園に特別な助成措置を講ずる都道府県に対して補助する。 |
|
引き続き要求予定。 |
幼児教育支援センター事業 [97百万円] |
幼児教育を地域に開かれたものにしていくとともに、地域で幼児教育の振興のための取組を支援するため,市町村教育委員会等内に保育カ ウンセラー等の専門家からなる幼児教育サポートチームを設置し,地域の関係機関と連携を図り,域内の幼稚園等施設、家庭等を支援する体制の整備を目指す。 | 14地域指定 | 平成20年度の概算要求において、幼児教育に関する調査研究事業を統合したところ。子育て支援事業については、当該事業の中の研究テーマの一つとして、引き続き要求予定。 |
幼稚園への就園機会の充実を図る。
(基準年度:18年度・達成年度:22年度)
判断基準1 | 公私立間の保育料格差の是正 |
---|---|
|
判断基準2 | 幼稚園への就園状況 |
---|---|
|
公私立間の保育料格差の是正については、前年度から3パーセント就園奨励費の平均単価の引き上げを講じたところであるが、私立幼稚園の保育料の上昇等により一定の成果をあげていない。しかし、幼稚園就園率は、前年度に比し2パーセント上昇している。以上のことから,平成19年度の基本目標の達成度合いは,一定の成果が上がっているが、一部については想定どおり達成できなかったと判断する。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
---|---|---|---|---|---|
1.公私立間における保育料格差の是正 (公立保育料を1とした場合の私立の割合(倍率)) |
− | − | − | 3.12 | 3.17 |
2.幼稚園への就園状況 (幼稚園就園児/5・4・3・歳児一保育所児) |
− | − | − | 84.6% | 86.6% |
参考指標 就園奨励費平均単価の引き上げ率 |
− | − | − | 1%増 | 3%増 |
幼稚園就園奨励費実績報告等(文部科学省調べ)
「幼稚園就園奨励費補助金」は,幼稚園に入園している幼児の入園料,保育料の一部又は全部を世帯の所得に応じて減免し,その経済的な負担の軽減を図ること及び公私立間の保護者負担の格差の是正を図ることにより,幼児教育を一層充実させるため実施している。
このため,当該事業の達成目標を計る指標として,公立を1とした場合の私立の割合(倍率)と幼稚園への就園状況を設定する。
B
各判断基準に照らした結果,
となり,進捗状況は芳しくない。
「骨太の方針2008」及び「教育振興基本計画」においては,「幼児教育の将来の無償化について,歳入改革にあわせて財源,制度等の問題を総合的に検討しつつ,当面,就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実する。」ことが盛り込まれており,引き続き幼稚園就園奨励費補助金を活用し、公私間格差の是正に努めるとともに保護者負担の一層の軽減に努め,幼稚園への就園機会の確保を図る。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
「幼稚園就園奨励費補助金」の着実な推進 (18,453百万円) |
保護者の所得状況に応じて経済的負担を軽減するとともに,公・私立幼稚園間の保護者負担の格差の是正を図ることを目的として保育料を減免する「就園奨励事業」を実施する地方公共団体に対して所要経費の一部を補助。 | 公立幼稚園において17,571人,私立幼稚園において940,710人に対し,本事業により減免を図った。 | 継続 |
大臣官房政策課評価室
-- 登録:平成21年以前 --