施策目標1-4 家庭の教育力の向上

(基準年度:16年度・達成年度:21年度)

  近年の都市化、核家族化、少子化、地域における地縁的なつながりの希薄化等を背景として、子育てに関して悩む親が増えてきていることが指摘されている。このため、以下の達成目標に掲げた家庭教育に関する支援の充実を図り、子育て中の親が悩みや不安感を解消し、家庭教育に取り組むことができるようにする。

主管課(課長名)

  生涯学習政策局男女共同参画課(高口 努)

関係課(課長名)

  初等中等教育局幼児教育課(濱谷 浩樹)

評価の判断基準

判断基準 内閣府「社会意識に関する世論調査」『子育てを楽しいと感じるか辛いと感じるか』の調査結果において、「楽しいと感じることと辛いと感じることが同じくらい」「辛いと感じることの方が多い」と回答した者の合計
  • S=前回調査よりも大幅に(5%以上)減少している
  • A=前回調査よりも減少(1%以上5%未満)している
  • B=前回調査と同等(±1%未満)
  • C=前回調査よりも増加(1%以上)している

平成19年度の状況と総合評価結果

  上記の判断基準において、平成20年2月調査の結果は以下のとおりである。

  • 「楽しいと感じることと辛いと感じることが同じくらい」が0.7パーセント増
  • 「辛いと感じることの方が多い」が1.1パーセント減
  • 合計 (0.7パーセント)+(-1.1パーセント)=-0.4パーセント(0.4パーセントの減)

参考

  子育てを楽しいと感じるか辛いと感じるか

子育てを楽しいと感じるか辛いと感じるかグラフ

  ※ 「社会意識に関する世論調査」(平成20年2月調査)より

  調査対象:全国20歳以上の者 5,494名

  上記のとおり、「楽しいと感じることと辛いと感じることが同じくらい」「辛いと感じることの方が多い」と回答した者の合計は0.4ポイントの減少ということから、形式的には評価が「B」となるが、一方同調査中「楽しいと感じることの方が多い」と回答した親は2.1パーセント増加しており、具体的な「子育ての楽しさ」の内容を問う質問項目においては、「子育てを通じて自分に自信が持てること」と選択した者の割合が前回調査と比べて1.3パーセント増加しているなど、ほぼ全ての項目で、前回調査より子育てを肯定的に捉える親の割合が増加している。
 これらの調査結果及び達成目標1‐4‐1に掲げる文部科学省の実施する事業効果を現す各指標から総合的に評価すると、文部科学省の取組については、行政と子育て支援団体等の連携を図り、子育て中の親に身近な場所で学習する機会を提供することや、子育て支援に携わる人材の養成、さらに、文部科学省が中心となり、家庭教育に関する情報を提供するなど、子育て中の親の悩みを解消するための取組の推進について、一定の成果を上げることができたものと判断し、評価を「A」とする。

  総合評価結果:A

必要性・有効性・効率性分析

必要性の観点

  「社会意識に関する世論調査(内閣府)」によると、一定の改善は図られてきているものの、未だ全体の4割程度が子育てについて「辛い」又は「辛いと感じることもある」と回答しており、また、子育ての辛さの内容を問う項目において、1割程度が「子どもにどのように接すればよいか分からないこと」と回答している。このような社会状況を踏まえ、家庭教育に関する情報をより効果的に提供するための施策を展開するとともに、それぞれの地域の実情に応じた人材養成や子育てに関する学習機会の提供等、引き続き、家庭教育支援のための総合的な施策の推進を図ることが必要である。

有効性の観点

  これまでも上記の施策を推進してきたところであるが、「社会意識に関する世論調査(内閣府)」によると、子育てについて「楽しいと感じることの方が多い」と回答した親は前年度調査に比べ2.1パーセント増加しており、さらに、具体的な「子育ての楽しさ」の内容を問う質問項目においては、ほぼ全ての項目で、前回調査より、子育てを肯定的に捉える親の割合が増加している。これは、文部科学省の取組である家庭教育支援のための情報や学習機会の提供等が貢献していると捉えることができることから、引き続き社会状況を踏まえつつ、家庭教育支援のための総合的な施策の推進を図ることが有効である。

効率性の観点

事業のインプット

  • 家庭の教育力の向上に必要な経費 1,443百万円(平成19年度予算額)
    • 家庭教育手帳の作成・配付 170百万円
    • 家庭教育支援総合推進事業 981百万円
    • ITを活用した次世代型家庭教育支援手法開発事業 42百万円
    • 子どもの生活リズム向上プロジェクト 242百万円 等

事業のアウトプット

  家庭教育の重要性についての認識の向上及び、一人ひとりの親が家庭を見つめ直し、それぞれ自信を持って子育てに取り組んでいくための学習機会の提供が図られた。

事業のアウトカム

  これまで推進してきた上記の施策の予算額は、平成18年度から平成19年度において、「子どもの生活リズム向上プロジェクト」を除いて減となっているにもかかわらず、上記「有効性の観点」に挙げた結果を得ることができたことは、より少ないコストでこれまでの取組を効果的に実施することができたと考えられる。
なお、予算額が増となっている普及啓発のための取組については、普及啓発に資する調査範囲の拡大を行ったものである。

今後の課題及び政策への反映方針

予算要求への反映

  評価対象施策の改善・見直し(評価対象施策の重点化等)

機構定員要求への反映

  なし

具体的な反映内容について

  家庭教育に関する情報をより効果的に提供するための施策を展開するとともに、それぞれの地域の実情に応じた人材養成や子育てに関する学習機会の提供等、引き続き、家庭教育支援のための総合的な施策を推進するとともに、すべての親へのきめ細かな家庭教育支援の充実を図るため、地域における家庭教育支援基盤の形成をモデル的に実施することが必要である。

関係する施政方針演説等内閣の重要施策(主なもの)

教育再生会議「社会総がかりで教育再生を・第二次報告」(平成19年6月1日)

提言3 親の学びと子育てを応援する社会へ

  国、地方自治体は、父親の子育て参加への支援、訪問型の家庭教育支援や育児相談など、保護者を支援する施策を充実する。また、PTAの会合、家庭教育学級や妊婦健診、子供の健診等保護者の多く集まる機会を活用した親の学び、子育て講座、親子が学び遊べる場を拡充する。

中央教育審議会「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について‐知の循環型社会の構築を目指して‐(答申)」(平成20年2月19日)

<第1部 今後の生涯学習の振興方策について>

4.具体的方策
(2)社会全体の教育力の向上‐学校・家庭・地域が連携するための仕組みづくり‐

  (身近な地域における家庭教育支援基盤の形成等)

  これまでの家庭教育支援の取組として、家庭教育に関する理解を深める場や機会を保護者等に対して提供することを中心とした支援策が行われてきた。今後は、子育てに無関心な保護者や子育てに不安や悩みを持つ孤立しがちな保護者、子育てに関心は高いが学ぶ余裕のない保護者等に対しても十分な支援を行うことが必要である。このため、このような保護者も含めた様々な保護者に対するきめ細かな家庭教育支援を積極的に進めていくことが課題であり、地域コミュニティや企業を含む社会全体で家庭教育を支えていくためのよりよい環境を醸成していくことが重要である。

  (家庭教育を支援する人材の養成)

  地縁的なつながりの減少等により、地域や社会全体で親子の学びや育ちを支える環境が崩れてきているとの指摘もある。家庭教育支援を行うに当たっては、上述のとおり地域社会や企業を含む社会全体で家庭教育を支えることが必要であり、地域において関係機関との連携や保護者同士をつなぐこと等を担う人材が求められている。このため、家庭教育の支援のための取組に携わる子育てサポーターや子育て経験者等を対象として講習を行い、地域における支援活動全般の企画・運営や子育てサポーター等の資質向上を担う人材(子育てサポーターリーダー等)を養成する必要がある。

教育振興基本計画(平成20年7月1日閣議決定)

第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

(3)基本的方向ごとの施策

  2 家庭の教育力の向上を図る

  【施策】子育てに関する学習機会の提供など家庭の教育力の向上に向けた総合的な取組の推進

  それぞれの家庭が置かれている状況やニーズを踏まえ、かつ、家庭教育の自主性を尊重しつつ、子育てに関する学習機会や情報の提供、相談や専門的人材の養成などの家庭教育に関する総合的な取組を関係機関が連携して行えるよう促す。こうした取組の成果をすべての市町村に周知し、共有すること等を通じ、広く全国の市町村で、地域の子育て経験者や保健師、民生委員などの専門家が連携し、チームを編成して支援するなど、身近な地域におけるきめ細かな家庭教育支援が実施されるよう促す。

関連達成目標

  なし

備考

  「社会意識に関する世論調査(内閣府)」(平成20年2月調査)

政策評価担当部局の所見

  • 「社会意識に関する世論調査(内閣府)」と当省の施策の効果との関連が薄いと考えられるので、より適当な指標を検討すべき。
  • 達成目標1‐4‐1について、子育てサポーターリーダーの養成数や活用状況について把握した上で施策の効果を分析すべき。また、子どもの生活リズム向上プロジェクトについて、その成果の把握方法について検討すべき。

達成目標1‐4‐1

  子育て中の親の悩みの解消や子どもに基本的生活習慣を身につけさせるための取組などの家庭教育に関する支援の充実を図る。

(基準年度:16年度・達成年度:21年度)

1.評価の判断基準

判断基準1 親への情報提供
  • S=−
  • A=予定した全ての親へ情報提供が達成された。
  • B=予定した全ての親への情報提供が達成できなかった。
  • C=−

判断基準2 子育てサポーターリーダーの養成及び都道府県単独事業として子育てサポーターリーダーと同様の子育て支援者育成事業を実施している都道府県数
  • S=38以上(8割以上)
  • A=33〜37(7割以上〜8割未満)
  • B=32以下(7割未満)
  • C=−

判断基準3 家庭教育支援総合推進事業による学習講座が開かれた市町村数。
  (平成20年3月31日:現在1,793市町村)
  • S=目標値の90%以上
  • A=目標値の70〜90%
  • B=目標値の50〜70%
  • C=目標値の49%以下

判断基準4 調査研究を実施した地域において、生活リズムの向上が図られたか
  • S=−
  • A=図られた。
  • B=図られなかった。
  • C=−

判断基準5 「早寝早起き朝ごはん」国民運動Webサイトへのアクセス数
  • S=1,020件以上
  • A=510〜1,020件
  • B=170〜510件
  • C=170件以下

2.平成19年度の状況

  達成目標に資するため、「家庭教育手帳の作成・配付」、「家庭教育支援総合推進事業」、「子どもの生活リズム向上プロジェクト」という事業を実施した。

判断基準1について、想定どおり達成したものと判断。・・・A

  全ての親が子育てに関する情報を入手できるようにするため、平成11年度より、中学生以下の子どもを持つ全ての家庭を対象として家庭教育手帳の作成・配付等を行っている。平成19年度における家庭教育手帳の配付数は予定通り524万部(3分冊の合計)に達した。このことから、予定した全ての親への情報提供が行われて、親の子育てに関する悩みや不安の解消に相当程度寄与しているものと考えられ、想定どおり達成したものと判断。参考として、満足度についても、平成17年度11月に実施した「『家庭教育手帳』の活用状況に関する調査」においては、家庭教育手帳の内容に対する評価では約90パーセントの配付対象者が「参考になる」と回答し、また、70パーセント以上の保護者が不安や悩みの解消に、家庭教育手帳が役立ったと回答している。

判断基準2について、想定した以上に達成したものと判断。・・・S

  親等の子育てに関する悩みの相談相手となる専門家を養成するため、平成16年度より、「子育てサポーターリーダー養成講座」を全国で開設してきた。平成19年度の達成度合いについては、全国で3,273人の養成を行い、平成19年度の当初予算の予定数2,350人を大幅に上回ったことから、想定した以上に達成されたものと判断。
  なお、実施された講座の一例としては、地域の子育て支援についての相互扶助をテーマとした講座の開催(三重県明和町)や、現役親子とのふれあいといった実地体験(愛知県常滑市)などがあり、参加者から、「それぞれの立場で子育て支援を行っていく必要性を感じた」や、「地域全体で子どもを育てることの必要性を認識する機会となった」といった感想が得られたなどの報告があった。

判断基準3について、一定の成果が上がっているが、一部については想定どおり達成できなかったものと判断。・・・B

  全ての都道府県において親等が身近な所で子育てについて学習できる環境を整備するため、平成16年度より、最も身近な行政単位である全ての市町村での実施を目指し、全国的に「家庭教育支援のための学習講座」の開設を行っている。平成19年度の達成度合いについては、講座の開かれた市町村数は全国1,793市町村(平成20年3月31日現在)のうち953市町村(53.2パーセント)であり、半数を超えるにとどまった。そのため、一定の成果が上がっているが、一部については想定どおり達成できなかったものと判断。
  なお、実施された講座の一例としては、小学校入学説明会を活用し「みんなで見守る子育てと家庭のあり方」をテーマとした講座(埼玉県蕨市)や、父親を対象としたフォーラム(鹿児島県鹿児島市)などがあり、参加者から、「どこかへ遊びに行くだけの関わりではなく、日常生活の中での一つ一つの小さな関わりを大切にしたい」といった感想が得られたなどの報告があった。

判断基準4について、想定どおり達成したものと判断。・・・A

  子どもの望ましい基本的生活習慣を育成し生活リズムを向上させるため、平成18年度より、「子どもの生活リズム向上プロジェクト」を実施してきた。平成19年度の達成度合いについては、この調査研究の実施前と実施後の結果を比較すると、ある調査研究地域においては、家庭で夜寝る前に「お休み体操」を実施させる保育園と実施させない保育園とを比較したが、子どもの夜の寝付きについて調査した結果、実施した園の方が、実施しない園よりも夜の寝付きが良いと答えた割合が高くなっている(実施園:72.1パーセント、非実施園:66.5パーセント)。テレビの視聴時間(テレビゲームをする時間含む)の調査でも、実施した園の方が、実施しない園よりも視聴時間が短い傾向がある(2時間くらい《実施園:28.3パーセント、非実施園:33.1パーセント》、2時間以上《実施園:13.0パーセント、非実施園:18.3パーセント》)。
  また他の地域では、21時30分以前に寝る子どもの割合(61パーセントから75パーセント)、7時以前に起こしている割合(75パーセントから81パーセント)、朝ごはんを食べている子どもの割合(88パーセントから96パーセント)などが増えている。さらに、子どもだけではなく親にも効果が出ており、朝ごはんを食べている親の割合(父:66パーセントから72パーセント、母:82パーセントから86パーセント)、父が子育てについて充実していると思える割合(68パーセントから74パーセント)が増加し、育児ストレスのある母の割合(21パーセントから13パーセント)が減少している。
  これにより、調査研究内での実践活動に効果が出ていることがわかり、想定どおり達成したものと判断。

判断基準5について、想定どおり達成したものと判断。・・・A

  子どもの望ましい基本的生活習慣を育成し生活リズムを向上させる「早寝早起き朝ごはん」国民運動の全国展開を推進するため、国民運動webサイトにより普及啓発を図っている。webサイトのアクセス件数は多く、19年度は1日660程度となった。また,サイト内では,「全国協議会ホームページ」,「事務局ニュース」などのコンテンツが多く参照されており,訪れた者1人当たりで平均3つ程度のコンテンツを参照している。このことから,国民運動に関心を持つ者が増加し、運動に関する国民の認知度が上がり、想定どおり達成したものと判断。

指標・参考指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.家庭教育手帳の配付数 乳幼児編   192万部 187万部 182万部 171万部
小学校低学年〜小学校中学年編   180万部 190万部 186万部 176万部
(小学校高学年〜中学生編)   189万部 194万部 186万部 177万部
「家庭教育手帳」 206万部
「家庭教育ノート」 188万部
2.「『家庭教育手帳』の活用状況に関する調査」家庭教育手帳の内容に対する評価(満足度) 87.18%
3.講座等の実施(平成15年度以前は「子育て学習の全国展開」という補助事業)
  (平成20年3月31日現在:1,793市町村)
実施した市町村数 2,105 1,518 1,400 973 953
全市町村に占める割合   49.0% 58.5% 53.4% 53.2%
4.家庭教育支援総合推進事業における実施講座数 18,976 19,902 20,000 17,888
5.ITを活用した次世代型家庭教育支援手法開発事業実地都道府県数 11 12 13
6.「早寝早起き朝ごはん」国民運動webサイトへのアクセス数(1日平均) 800件 658件

評価に用いたデータ・資料等

資料
  1. 4~6文部科学省調べ
  2. (「家庭教育手帳」の活用状況に関する調査(平成17年11月文部科学省))
  3. 総務省ホームページ(合併相談コーナー)

指標の設定根拠

  「家庭教育手帳の作成・配付」、「家庭教育支援総合推進事業」、「子どもの生活リズム向上プロジェクト」事業は、家庭教育に関する情報をより効果的に提供することや、それぞれの地域の実情に応じた人材養成、子育てに関する学習機会の提供等、家庭教育支援を総合的に推進するための取組である。このため、達成目標を図る指標として、配付数、実施市町村数、Webサイトへのアクセス数等を設定する。なお、Webサイトのアクセス件数については、「放課後子どもプラン」HPのアクセス数を参考に指標を設定しており、このHPの一日の平均アクセス件数は約170件であったため、その6倍の1,020件以上をS、3倍の510件以上をA、170件以上をB、170件以下をCとしている。

3.評価結果

  A

判断理由

  S=4点、A=3点、B=2点、C=1点とすると、
  各項目合計(3+4+2+3+3)÷項目数(5)=15÷5=3=Aとなる

4.今後の課題及び政策への反映方針

  「社会意識に関する世論調査(内閣府)」によると、子育ての辛さの内容を問う質問項目において、「子どもとどのように接すればよいかわからないこと」という回答が9.2パーセントある。また、中央教育審議会による教育振興基本計画(答申)においては、教育の原点である家庭の教育力を高めるための支援を進めるとともに、社会全体で家庭教育を支援する必要がある旨盛り込まれた。そこで、今後も引き続き、よりきめ細かな家庭教育支援の取組を推進するために、子育て中の親に対する家庭教育に関する情報の提供や学習機会の提供のほか、家庭教育支援に携わる人材の養成等、家庭教育支援に関する総合的な施策を推進する。
  なお、家庭教育手帳の作成・配付については、これまで子どもの年齢に応じて配付対象となる親を特定して必要部数を印刷し配付してきたが、対象となる親のみではなく、さらに多くの方々に活用してもらえるよう、原版を作成し、教育委員会を通して配付・活用する方式に改める。
  また、身近な機会を活用した家庭教育に関する講座の提供については、今後は、学習機会に参加しない、あるいはできない保護者など、様々な状況にある保護者に対する家庭教育支援としての展開を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
  [19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
家庭教育手帳の作成・配付
  [170(百万円)]
妊娠中の女性や乳幼児期・小中学生の子を持つ親等を対象に子育てのヒント集としての手帳を配付する『家庭教育手帳の作成・配付』を実施。 全国約20,000校の全ての小学校を通じて、配付対象者である親に配付。 想定通りの目標が達成できたため、今後は原版を磁気媒体に納め、全国の教育委員会等へ提供し、乳幼児や小学生等を持つ各家庭への配付や家庭教育に関する学習機会等での活用促進を図る。
家庭教育支援総合推進事業
  [981(百万円)]
子育て中の親等を対象として家庭教育に関する講座などを行う『家庭教育支援総合推進事業』の中の一つの事業として『子育てサポーターリーダーの養成』『親が参加する機会を活用した学習機会の提供』、『父親の家庭教育参加を考える集いの実施』を実施。 左記事業では、43都道府県で3,273人の子育てサポーターリーダーが養成されるとともに、約1,000市町村において約18,000講座が開設された。 ほぼ想定通りの目標が達成できたため、今後は新たに身近な地域において子育てサポーターリーダー等で構成する「家庭教育支援チーム」を設置し、地域全体で家庭教育を支えていく基盤の形成を促進。
ITを活用した次世代型家庭教育支援手法開発事業
  [42(百万円)]
子育てについて、いつでもどこでも気軽に学習をしたり、相談をしたり、身近な子育て情報を入手することができるよう、携帯電話などのITを活用した先進的な家庭教育支援手法の取組を試行し、開発・普及。 13都道県における14実行委員会、ITを活用した相談の取組事業の実施団体11、メールマガジン発行の取組事業の実施団体12、web上などでの講座提供事業の実施団体10、であった。 「地域SNSを活用した家庭教育支援に係る調査研究」へ移行し、親同士のコミュニケーションの円滑化や相談対応等についての調査研究を行い、成果の普及促進を図る。
子どもの生活リズム向上プロジェクト
  [242(百万円)]
  【20年度達成年度到来事業】
子どもの望ましい基本的生活習慣を育成し生活リズムを向上させる「早寝早起き朝ごはん」国民運動の全国展開を推進するため、生活リズム向上のための普及啓発事業や先進的な実践活動等の調査研究を行う。 【事業期間全体の総括】
70地域において、子どもの生活リズム向上のための調査研究を行い、8地域において、全国フォーラムを開催した。また、全国的な普及啓発を行うために民間団体へ委託し、国民運動webサイトやポスター、チラシ等をとおし、普及啓発活動を展開した。
より効果的な事業を検討中

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --