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日本ユネスコ国内委員会

万人のための教育(EFA:Education for All)

 「万人のための教育(EFA:Education for All)」とは、今なお世界中に「読み・書き・そろばん(計算)」といった基礎教育を受けられない立場にある者が多いなかで、各国が協力しながら、国連ミレニアム開発目標(MDGs)に基づき、2015年までに世界中の全ての人たちが初等教育を受けられる、字が読めるようになる(識字)環境を整備しようとする取り組みです。この取り組みはユネスコが取りまとめの国際機関となっていますが、ユニセフ、世界銀行等の他の国際機関や、我が国を含む各国政府機関、NGO等も積極的に協力しています。
 しかしながら、発展途上国の人口増加、資金不足、戦争や内戦・民族間紛争、宗教等の慣習に基づく性差別等があいまって、識字率(字が読める人の割合)の向上は容易ではなく、現在でも15歳以上の人口のうち7.7億人を超える人々が字を読むことができないでいるといわれています。
 なお、非識字者の約7割はアジア・太平洋地域に存在し、3分の2は女性だと言われています。また、学校に通うことができない児童数は約1億人に達するとされています。(ユネスコ統計局:EFAグローバルモニタリングレポートによる推計)

 経緯
 
平成2年(1990年)、ジョムティエン(タイ)において、ユネスコ、ユニセフ、世界銀行、国連開発計画の主催により「万人のための教育(EFA)世界会議」が開催され、初等教育の普遍化、教育の場における男女の就学差の是正等を目標として掲げた「万人のための教育宣言」及び「基礎的な学習ニーズを満たすための行動の枠組み」が決議されました。
しかしながら、その後10年を経て「万人のための教育」の達成には程遠い状況であることから、平成12年(2000年)4月26日~28日の間、ダカール(セネガル)において、ユネスコ、ユニセフ、国連開発計画、国連人口基金及び世界銀行の主催により「世界教育フォーラム」が開催され、ジョムティエン会議後のEFAの進捗状況を把握し、今後の展開の方向性等に関する討議が行われました。
そしてその討議結果は、「ダカール行動枠組み(Dakar Framework for Action)」として採択され、6つの目標が掲げられました。
©UNESCO/Teresa Murtagh

 
「ダカール行動枠組み」によるEFAへ向けた目標
(1) 最も恵まれない子供達に特に配慮を行った総合的な就学前保育・教育の拡大及び改善を図ること。
(2) 女子や困難な環境下にある子供達,少数民族出身の子供達に対し特別な配慮を払いつつ,2015年までに全ての子供達が,無償で質の高い義務教育へのアクセスを持ち,修学を完了できるようにすること。
(3) 全ての青年及び成人の学習ニーズが,適切な学習プログラム及び生活技能プログラムへの公平なアクセスを通じて満たされるようにすること。
(4) 2015年まで成人(特に女性の)識字率の50パーセント改善を達成すること。また,全ての成人が基礎教育及び継続教育に対する公正なアクセスを達成すること。
(5) 2005年まで初等及び中等教育における男女格差を解消すること。2015年まで教育における男女の平等を達成すること。この過程において,女子の質の良い基礎教育への充分かつ平等なアクセス及び修学の達成について特段の配慮を払うこと。
(6) 特に読み書き能力計算能力,及び基本となる生活技能の面で,確認ができかつ測定可能な成果の達成が可能となるよう,教育の全ての局面における質の改善並びに卓越性を確保すること。

 ダカール会議後のEFAフォローアップ
   他の国際機関と連携し、ユネスコがEFAのコーディネータ的役割を担い、ハイレベル・グループ会合(第1回 平成13年(2001年)、パリ(フランス)以降毎年開催、ワーキング・グループ会合や各地域レベルの会合等を開催しています。また、2002年から、EFAモニタリング・レポートを発行し、EFA目標達成の進捗状況を発表しています。

  我が国の協力(ユネスコを通じた協力)
   ここでは、EFAに関するユネスコを通じた協力について紹介しますが、その他、外務省による他の国際機関を通じた協力や、JICA(ジャイカ)等国内の国際協力機関、NGO(非政府団体)等による協力等、我が国では様々な形でEFAの目標達成のための協力を積極的に行っています。
 また、資金的協力のみならず、我が国のこれまでの経験を生かした教育・人づくり分野の技術的協力等も行われています。(文部科学省HP国際教育協力(※国際教育協力へリンク)へリンク)
 
(1) 文部科学省ユネスコ信託基金
   ユネスコに、識字教育信託基金(1990年~2001年、総額6,865,000ドル)、コミュニティ・ラーニングセンター信託基金(1996年~2001年、総額1,385,000ドル)、「万人のための教育信託基金」(2002年度~)を拠出し、ユネスコバンコク事務所が中心となり、これらの信託基金を活用した識字事業や、コミュニティ・ラーニングセンター関連事業を展開しています。

(2) 財団法人日本ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)による識字事業
   教材の共同開発・普及や、識字専門家のためのセミナー、女性のための識字教育センターの設置、アジア・太平洋識字データベースの構築等を行っています。
(詳しくはACCUのホームページ(※ACCU 財団法人ユネスコ・アジア文化センターホームページへリンク)をご覧ください。)

(3) 社団法人日本ユネスコ協会連盟による識字事業:世界寺子屋運動
   「世界寺子屋運動」として、主にアジア・太平洋地域で教育の普及が十分でない地域に学びの場を提供するとともに、地域発展を支える人材の育成(収入増加になりうる職業技術の訓練等)を目的とした国際協力活動を行っています。
(詳しくは日本ユネスコ協会連盟のホームページ(※社団法人日本ユネスコ協会連盟ホームページへリンク)をご覧ください。)


(仮訳)
ダカール行動の枠組み(The Dakar Framework for Action
万人のための教育:我々の集団的コミットメントの達成にむけて
世界教育フォーラム
ダカール、セネガル、2000年4月26~28日

1.  2000年4月セネガル国ダカールの地に集い、我々世界教育フォーラムの参加者は、全ての市民、全ての社会を対象とした「万人のための教育(EFA)」の目標の達成に向けて行動を起こす。

2.  この「ダカール行動の枠組み」は行動に向けての総意を表すものである。政府は「万人のための教育」の目標を達成し、維持されることに対し、責務を負う。この責務は、地域及び国際機関の協力の下、国々の間での幅広いパートナーシップを通じ、最も効果的に行われるものである。

3.  我々は世界人権宣言及び児童の権利条約により裏付けられている「万人のための教育世界宣言(1990年ジョムティエン)」における考え方を再確認する。そこでは、全ての子供、青年、成人は、彼等の学習ニーズに最も適切に且つ十分に合致した教育からの利益を享受する権利を有するというものである。また、ここでいう教育とは、知識を得、行動を起こすための学習、そして共に生きるための学習のみならず、学ぶという行為自体を含むものである。即ち、個々人の才能並びに可能性を見出し、学習者の個性の開花を促進する教育であり、これにより個々の生活を改善し、社会を変革することを可能ならしめるものを指す。

4.  我々は、90年代を通じ、基礎教育に向けられた国際社会(International community)の様々なコミットメントを歓迎する。世界子供サミット(1990年)、世界環境会議(1992年)、国際人口会議(1994年)、人権に係る世界会合(1993年)、特殊教育に係る世界会合(アクセスと質に関する)(1994年)、世界社会開発サミット(1995年)、第4回世界婦人会議(1995年)、万人のための教育中間会合(1996年)、成人教育に関する国際会議(1997年)、児童労働に関する国際会議(1997年)におけるコミットメントが特記される。現時点での挑戦は、これらのコミットメントの具体化にあるといえる。

5.  EFA2000評価の結果、多くの国々において顕著な進展があったことが判明している。しかしながら、この2000年の時点において、未だ1億1千3百万人以上の子供達が初等教育を享受することができず、8億8千万人の成人が非識字者であり、教育システム全体において男女差が浸透しており、また、学習の質や獲得すべき人間的価値や技能の供給が個人及び社会の必要性より大きく立ち遅れているという状況は受け入れ難いものである。(多くの)青年及び成人は社会への十分な参加及び十分な所得を確保するために必要となる技能や知識へのアクセスを否定されている。万人のための教育に向けた一層の進展無しには、国家的並びに国際的に合意された貧困削減の目標は見失われ、国家間及び社会内の不平等は拡大してゆくだろう。

6.  教育は基本的人権である。持続可能な開発や平和そして国家間及び国家内の安定のための鍵であるといえ、急速な国際化の流れの見られる21世紀における社会・経済への効果的な参加のための欠くべからざる手段である。万人のための教育の目標達成は、これ以上延期されるべきではない。万人の基礎的な学習ニーズは早急に満たしうるものであり、満たされなければならないものである。

7.  我々は次の目標達成に向け一致団結して行動に当たることをここに約する:
 
1 最も恵まれない子供達に特に配慮を行った、総合的な就学前保育・教育の拡大及び改善を図ること。
2 女子や困難な環境下にある子供達、少数民族出身の子供達に対し特別な配慮を払いつつ、2015年までに全ての子供達が、無償で質の高い義務教育へのアクセスを持ち、修学完了できるようにすること。
3 全ての青年及び成人の学習ニーズが、適切な学習プログラム及び生活技能プログラムへの公平なアクセスを通じて満たされるようにすること。
4 2015年までに、成人(特に女性の)識字のレベルが50パーセントの改善を達成すること。また、全ての成人が基礎教育及び継続教育に対する公正なアクセスを達成すること。
5 2005年までに初等及び中等教育における男女格差を解消すること。2015年までに教育における男女の平等を達成すること。この過程において、女子の質の良い基礎教育への充分且つ平等なアクセス及び修学の達成について特段の配慮を払うこと。
6 特に読み書き能力、計算能力、及び基本となる生活技能の面で、確認ができ且つ測定可能な成果の達成が可能となるよう、教育の全ての局面における質の改善並びに卓越性を確保すること。

8.  これらの目標を達成するため、世界教育フォーラムに出席している我々、政府、機構、機関、団体及び集団は、(次の実施を)約束する。
 
1 万人に対する教育に向けての強力な国家的・国際的な政治的コミットメントを引き出し、国家行動計画を策定し、基礎教育に対する投資を大幅に増大させること。
2 貧困撲滅並びに開発戦略と明確に結びついた持続可能且つ十分に統合されたセクターフレームワーク内における「万人のための教育」政策を推進すること。
3 教育開発に向けての戦略の形成、実施、監視の各段階における市民社会の主体的な参加を確保すること。
4 教育の運営・管理に関し、適切で、参加型であり、信頼のおけるシステムを開発すること。
5 紛争、自然災害、動乱により影響を受けている教育システムのニーズに対応すること、相互理解、平和、寛容を促進するための教育プログラムを実施すること、ひいては暴力及び紛争の防止に資すること。
6 教育における男女の平等を実現するために、総合的な戦略を実施すること。また、この教育に於いては、(人々・社会の)態度・価値・行動の変化の必要性を認知したものであること。
7 HIV/AIDSの広がりを押しとどめるための教育プログラム及び行動を迅速に実施すること。
8 学習の卓越性に資し、全ての者の教育成果が明確に規定できるような、安全であり、健康的であり、参加を促進し、公正に資源配分された教育環境を創造すること。
9 教師の地位、志気、職業意識を高めること。
10 「万人のための教育」の目標の達成に資するため、新たな情報・通信技術を活用すること。
11 国家、地域、国際的なレベルにおけるシステマティックな「万人のための教育」の目標及び戦略の進捗監理を行うこと。
12 「万人のための教育」の実現に向けた動きを促進するため、既存の機構を再構築すること。

9.  国家的、地域的な「万人のための教育」評価の結果、蓄積された経験を引き出しながら、また、既存の国家的セクター戦略を基にしながら、全ての国々は遅くとも2002年までに、既存の国家行動計画の(更なる)発展・強化を行うことが求められるだろう。これらの計画は、より幅広い貧困削減や開発の枠組みの中に統合されるべきものであり、市民の代表、共同体のリーダー、両親、学習者、NGO、そして市民社会等の関係者を動員しつつ、より透明で民主的なプロセスを通じて策定されるべきものである。この計画においては、病的とも言える基礎教育の資金不足に伴う現在の問題点を明確に示しつつ2015年以前のできるだけ早い時点において「万人のための教育」の目標を達成するというコミットメントを反映した予算配分を設定するものとする。また、本計画では、特に女子教育及びジェンダーの平等について明確なコミットメントを示すものとし、現在教育の機会から閉め出されている人々の直面している特別な問題に対する明確な打開策を提示するものでなくてはならない。この計画は1990年代に開催された一連の国際会合時になされたコミットメント及び本文書の中に記載された目標と戦略に向けての具体策が示されよう。国家戦略を支持する地域活動は、強化された地域及びサブ地域機構、ネットワーク、及びイニシアティブに基づくものとなろう。

10.  それぞれの国々の国家計画の効果的且つ成功裡の実施のためには、政治的な意志とより強い国家的なリーダーシップが必要である。しかしながら、政治的意志は資金により下支えされなければならない。許容可能な時間内での「万人のための教育」の成就のためには、現時点で多くの国々において資金が不足しているという事実を、国際的なコミュニティーは認めざるを得ない。よって、望ましくは無償かそれに近い形態の新たな財政的支援が世界銀行、地域開発銀行、プライベートセクターを含む二国間、多国間の援助機関により、手当されるべきである。我々は、「万人のための教育」に対し、真剣に取り組んでいる国々が、資金不足により、その目標の到達ができないということがあってはならないと考える。

11.  即座にグローバルなイニシアティブを開発し、国際的なコミュニティーは、この集団としてのコミットメントを徹底させることとする。このイニシアティブとは、各国の努力に対する効果的な支援に必要な資金を動員すること、及び戦略の開発を目的とするものである。
 本イニシアティブの下で検討されるべき選択肢として、次が含まれる。

 
  教育、特に基礎教育のための外部資金の増加を図ること、
外部からの支援の流れの予測可能性を大幅に高めること、
より効果的な援助機関調整が図られること、
セクターワイドアプローチの強化を図ること、
基礎教育に対する強いコミットメントとの関係より、貧困削減のためより早期により深く幅広い債務救済及び・又は債務の帳消しを行うこと、
「万人のための教育」の目標に向け、定期的な評価を含め、より効果的且つ定期的な進捗状況管理を実施すること。

   強力な国家戦略の下、効果的な開発協力を得ることにより、達成しうる内容については、多くの国々の事例より既に明らかになっている。こうした戦略の下での進展は、増加する国際的な支援を通じ、加速することができるし、また加速されねばならない。同時に、紛争により影響を受けている国々、(体制等の)移行期にある国々、危機を経過した国々等、脆弱な開発戦略の下にある国々に対しては、万人に対する教育が迅速に達成されるために必要な支援が与えられなければならない。

12.  これらのコミットメントを明確に表明しつつ、且つダカール行動の枠組みが全ての国際機関、地域機関、全ての国の立法府、そして全ての地域における意志決定に係るフォーラムの議題に上がることを確実にするため、我々は信頼のおける国際的・地域的な機構(メカニズム)の強化を行う。

13.  「万人のための教育」2000年評価では、万人のための教育の実現に当たっての最大の挑戦は、サブサハラ・アフリカ地域、南アジア地域、及び後発開発途上国にあると強調されている。よって、ニーズのあるいずれの国も国際的支援が否定されるべきものではないが、優先順位は、これらの地域、国々に与えられるべきものである。紛争中あるいは再建中の国々に対しても、全ての学習者のニーズに合致した教育システムを立ち上げることについて特段の配慮を払うべきものである。

 「万人のための教育(EFA)」の前進を促進するための既存の機構(メカニズム)の再編成について

14.  先述の目標や戦略を実施に移すためには、早急に活性化された国家的、地域的、国際的な機構(メカニズム)が必要となる。こうした機構が最も効果的であるためには、参加型であり、可能なところでは、既存の機構を基に立ち上げる必要があろう。これらの機構には全ての関係者、パートナーの代表を含むものであり、そして、透明性が保たれ且つ責任のある体制で実施される必要がある。また、これらはジョムティエン宣言及び本ダカール行動の枠組みの文言、精神に包括的に呼応するものとなろう。これらの機構の機能としては、程度の差こそあれ、広報、資源の動員、モニタリング、及び「万人のための教育」の知見の創造並びに共有を含むことになるだろう。

 「万人のための教育」に係る活動の核心は国レベルにある。「万人のための教育」の成果を支持するために国レベルの「万人のための教育」フォーラムを立ち上げ、強化される必要がある。これらのフォーラムでは、全ての関係の省庁及び国家的な市民社会組織は、組織的に代表を送る必要がある。また、これらのフォーラムは透明性が高く、民主的であり、国内における実施の枠組みを構成するものである。国々は、遅くとも2002年までに総合的な国家「万人のための教育」計画を作成する。混迷する危機や自然災害等の際だった困難に直面している国々に対しては、特別な技術支援が国際的なコミュニティーより提供されるべきである。
 それぞれの「万人のための教育」国家計画は:
 
政府のリーダーシップの下、国内の市民社会と直接且つ組織だった協議を基に策定されること;
全ての開発パートナーの調整された支援を引きつけるものであること;
「万人のための教育」の6つの目標に向けて具体的な改革を明示すること;
継続可能な財政的枠組みを確立するものであること;
時限を決め、且つ行動の伴うものであること;
中間実績評価のための指標を含むものであること;
国家開発計画の枠組み及び実施の過程において、全ての開発努力の相乗計画を引き出すものであること。

   こうした体制及び実行性のある計画が策定された国に対し、国際コミュニティーのパートナーは継続的で、調整がとれ、且つ一貫性のある対応をもって行動する。それぞれのパートナーは、「万人のための教育」国家計画を支援するにあたり、不足資源を埋めることを確実にしつつ、個々の得意分野について貢献する。

 国の努力を支援する地域の活動は、必要によりそれらを組み合わせた、既存の地域、亜地域機関、ネットワーク、イニシアティブに基づくものである。地域及び亜地域は「万人のための教育」ネットワークを決め、そこが地域、亜地域の明確な司令権を持つフォーラムの牽引的な役割を果たす。関係の全ての市民社会及び他の地域・亜地域機関を組織的に動員、調整することは必須である。これらの地域、サブ地域の「万人のための教育」フォーラムは、国家の「万人のための教育」フォーラムと有機的に連携のとれたものであるべきである。これらの機能は:全ての関連のネットワークとの調整;地域・サブ地域の目標の設定及びモニタリング;広報;政策対話;パートナーシップ及び技術協力の促進;最善の事例及び経験の共有;説明責任のための進捗管理(モニタリング)及び報告;そして資源の動員の促進にある。地域的、国際的な支援は、地域及びサブ地域フォーラムの実行能力及び「万人のための教育」関連の実行能力を強化するために活用可能である必要がある。特にアフリカ及び南アジアにおける実行能力の強化に支援は当てられるべきである。

 ユネスコは今後も「万人のための教育」に係るパートナー間の調整及び彼等の集団的な実行意志の維持・継続を図る中心的な役割を担う。この意味から、ユネスコ事務局長は毎年ハイレベルの小規模且つ柔軟なグループ会合を開催する。この会合は、政治的コミットメントの醸成及び技術的・財政的資源の動員の梃子の役割を果たす。また、本グループ会合は、ユネスコ機関(国際教育計画研究所IIEP、国際教育局IBE、ユネスコ教育研究所UIE)、中でもユネスコ統計研究所からの進捗管理レポート、及び地域・亜地域「万人のための教育」フォーラムからの意見を参考にしつつ、世界的規模で、ダカールで構築されたコミットメントに則し行動を行うための(確認の)機会となる。また、本会合は開発途上国、先進国の政府並びに市民社会及び開発援助機関からの最も高いレベルのリーダー達により構成される。

 ユネスコは事務局として活動する。ユネスコは、その中心的な活動に、ダカールにおける成果及び優先事項を位置付けるため、その教育事業の再構築を行う。ダカールで採択された6つの目標のそれぞれに関するワーキング・グループを立ち上げることもその一つである。この事務局は他の機関と緊密な連携を図ると共に、それら機関から派遣される職員をも含めるものとする。

 万人のための教育の達成のためには、年間80億ドルの資金を要することが試算されており、各国による追加の資金の拠出、及び2国間・多国間援助機関からの教育に対する開発支援並びに債務軽減の増加が必要となる。よって、新規の確固とした財政的なコミットメントが各国政府や世界銀行を含む多国間援助機関、そして地域開発銀行、市民社会、及び基金によりなされることが必須となる。