第5回ESD特別分科会 議事録

1. 日時

平成27年7月24日(金曜日)10時00分~11時30分

2. 場所

文部科学省3F3会議室 (3階)

3. 出席者

(委員)
見上一幸(座長)、秋永名美、阿部宏史、岡本弥彦、清原洋一、重政子、手島利夫、林原行雄 〔敬称略〕

(事務局)
山脇良雄日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、
籾井圭子日本ユネスコ国内委員会事務次長(文部科学省国際統括官付国際戦略企画官)、その他関係官

4. 議事

【見上座長】 
 おはようございます。また、お暑うございます。私も上着を脱がしていただきますので、どうぞリラックスして臨んでいただければと思います。本日は、御多忙のところ、御出席いただきまして、ありがとうございます。第5回のESD特別分科会を開始いたします。
 議題1ですが、報告書案について。今回の分科会では、ESD推進方策に係るこれまでの論議を踏まえて、再度、御議論を頂いた後に、報告書(案)を決定したいと考えております。
 それでは、資料2と資料3につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

【籾井国際戦略企画官】 
 御説明させていただきます。お手元の資料2を御覧ください。前回の御議論を踏まえまして体裁を整えたほかに、内容を何箇所か修正してございます。前回からの修正点を中心に御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、「はじめに」でございますけれども、2ページを御覧ください。前回の御議論の中で、より中教審の議論ですとか、そういう教育全体の動きとESDとの関係を明確にすべきという御指摘を踏まえまして、中教審の諮問、それから、高大接続の関係の答申、それから、教育再生実行会議の提言の中で、ESDがどのように位置付けられるかということを追記しております。
 併せまして、震災への言及をすべきとの御指摘を踏まえ、その次の段落に追記しております。
 次に、2のこれまでの成果のところでございますけれども、4ページを御覧ください。学校現場での横断的・総合的な指導の実践のところで、具体的にどのような手法で授業を行っているかということを追記してございます。
 続きまして、1ページおめくりいただいて、5ページですけれども、ESDの成果として、ESDを通じて教科間のつながりがより強化されるということを追記しております。
 続きまして、4の今後の推進方策に参りまして、15ページの(1)ESDを広めるための取組のところの最初の説明でございますけれども、よりESDそのものの重要性を強調するために、ここは順番を入れ替えまして、先にアクティブ・ラーニングとの関係のところを記載しております。以前は、これが(1)の全部の最後にあったのを前に持ってきたということでございます。
 それから、18ページに参りまして、教員の指導力向上のための研修の充実のところで、第1段落の下から5行目辺りですけれども、校長のリーダーシップの必要性ということを追記しております。
 それから、併せまして、2の下から2段落目でございますけれども、教員免許状更新講習についても言及をしております。
 次のページに参りまして、19ページの4でございますけれども、前回の御議論の中で、企業ですとか、ユースも少し追記すべきという話が御指摘を踏まえまして、4については、新しく追加をしております。併せまして、ユースの5の部分については、ユネスコクラブの活動というのも、大学の中での活動ではありますけれども、若者の活動として追記をするとともに、若者の参画の必要性ということで、持続可能な社会の構築に向けた変革の担い手として、若者の参画が重要であるというのを上から3行目辺りに追記しております。
 主な変更点としては以上でございます。

【見上座長】
 ありがとうございました。

【籾井国際戦略企画官】 
 すみません。それから、資料3でございますけれども、今の報告書の内容を簡単に概要としてまとめたものでございます。こちら、適宜御覧いただいて、お気付きの点があれば併せて御指摘いただければと思います。

【見上座長】
 ありがとうございました。毎回、活発な御意見を頂戴いたしまして、回を追うごとに中身が良くなっているなという感じがいたします。今日、実質的には、お集まりいただいて御議論いただくのは最後になりますでしょうか。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【見上座長】 
 という予定でございますので、いろいろな御意見、あれを言っておけばよかったというようなものがもしありましたら、積極的に御発言いただきたいと存じます。まず全体としてお気付きの点、ございますでしょうか。あるいは順に御確認いただくような形をとりましょうか。御発言いただいている間、別のところでお気付きになって、御発言いただいても結構ですが、まず、「はじめに」のところでは何か御意見ございますでしょうか。
 それでは、続きまして、これまでのESDの成果。私の方から、細かいところなんですが、4ページの図がありますね。そのグラフの図があるんですが、赤丸で二つ、児童生徒の考える力と、児童生徒の学習への参加意識のところに丸が付いていますが、「児童生徒の学習に対する興味関心が向上した。」のところにも丸を付けておいた方がいいのかと思っております。細かなところですが。
 事例等を含めまして、何かお気付きの点ございますでしょうか。どうぞ。

【手島委員】 
 これは英訳されて何か出すというような形には。

【籾井国際戦略企画官】
 英訳も考えております。概要全体訳は考えております。

【手島委員】 
 これで言うとESDカレンダーのところなんですが、5ページの年間指導計画といったときの指導というのは、教え込む意味のティーチングになるのか、ほかの訳語になるのか。

【籾井国際戦略企画官】 
 一般的に、指導計画といろいろなところで使われていますので、通常使われている用語に合わせる形になると思います。

【手島委員】 
 余り操作主義的というふうに取られると、ESDの考え方の中で教え込みというような意味が強い訳になると困るなというふうなことを感じたもので。

【籾井国際戦略企画官】 
 指導計画という言葉自体は多分、日本語としては……。

【手島委員】 
 一般的ですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 定着していると思うので、そこはまた英訳の段階で工夫をしていく、留意していきたいと思います。

【手島委員】 
 ありがとうございます。

【見上座長】 
 よろしゅうございますでしょうか。

【手島委員】 
 はい。失礼いたしました。

【見上座長】 
 どうぞお願いいたします。岡本委員。

【岡本委員】 
 三つの事例についてです。17ページの国研の枠組みの中で、ESDの視点に立った学習で重視する能力・態度七つ、例示されておりますが、この3校とも国研の枠組みを取り上げて実践されておられます。ですから、この事例の紹介の中にもその能力・態度の言葉が幾つか出てくるんですが、能力・態度が出てきているところに、注釈を入れる方がいいと思います。

【籾井国際戦略企画官】 
 それは、すみません。具体的に御指摘いただけると、例えば例示として。

【岡本委員】 
 例えば、7ページの中ほどの京山中学校の事例の中で具体的な学習活動の(1)として重視する能力・態度の例が二つ出ていますね。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【岡本委員】 
 「批判的に考える力」と、「多面的・総合的に考える力」ですね。
 それから、同様に、7ページの下の賀茂高校のところにも、一番最後の行ですけど、「実践の結果」の次に、「他者と協力する態度」とか、「未来を予測して計画を立てる力」などがありますが、これら全部、国研の枠組みの中の能力・態度を使っている事例になっているんです。

【籾井国際戦略企画官】 
 というのを注記、注として入れるということですね。

【岡本委員】 
 そうですね。最初からずっと読んでこられると、そこで出てきた能力・態度が何なのかということが分かりにくいのではという気がしたものですから。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【岡本委員】 
 後で17ページまで読み進めるとこれらの能力・態度が使われていたのかということが分かることは分かるんですが。

【見上座長】 
 17ページに何か説明があるよということがここにあれば、分かりやすくなるだろうということですね。

【岡本委員】 
 じゃないかなと思います。

【見上座長】 
 ちょっと体裁の問題もあると思いますので、御検討いただくということで。ありがとうございました。
 ほかにございますか。どうぞ阿部委員。

【阿部委員】 
 体裁の細かい話です。8ページと9ページのところに、ASPUnivNetの記述があるのですが、8ページの方で「また」という形で、一番最後のフレーズですけれども、ASPUnivNetがここで最初に出てきていまして、それで9ページの(2)で詳しく説明されているんですけれども、8ページの方は要らないのではないかという気がします。体裁だけの問題です。9ページのところでASPUnivNetは何かということが詳しく書かれていますので。

【籾井国際戦略企画官】 
 脚注は要らないということですか。

【阿部委員】 
 脚注というか、二つに分かれているのですけれども、後の(2)のところで詳しく説明されていますから、何かちょっと冗長なというか、ASPUnivNetが突然出てきますので、8ページの方に。一つにまとめた方がいいのかなという気がします。

【籾井国際戦略企画官】 
 ここはユネスコスクールとの関係で書いている……。

【阿部委員】 
 強くお願いするわけではないのですが、二つに分かれていることが少し気になったということです。

【見上座長】 
 ちょっとその辺りを9ページの方に(2)という形でも出てきますので、ちょっと工夫するということで。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。ユネスコスクールの交流の必要性を言っている段落なので、これまでの交流の実績の一つとして、全国大会があり、実践事例集があり、地域交流会もあるという話をしているので、削ってしまうとちょっと……。

【見上座長】 
 そうですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 交流の機会のイメージが……。

【阿部委員】 
 交流のところは、一番最後のASPUnivNet加盟大学による研修会も開催されているというところですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 この研修会も交流の機会の一つとして入れているんですけれども。

【阿部委員】 
 ASPUnivNetが出てくる順番の問題ですけれども、予備知識のない方が読まれるとき、ASPUnivNetは何なのかなと理解しづらいのではないか。詳しくすぐ後で出てくるのですが。2の中で……。

【籾井国際戦略企画官】 
 (2)に説明されているということを追記するという形で。

【見上座長】 
 そうですね。それでいいですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【見上座長】 
 次に出てきますからね。

【阿部委員】 
 はい。

【見上座長】 
 ありがとうございます。
 ほかには、どうぞ。気付かずにパスしてしまうといけませんので、何でも結構でございます。どうぞ。

【手島委員】 
 11ページのところなんですが、各学校現場でどのような学習活動を行えばよいのかについて、これは各教育委員会や校長たちに十分な情報がなかったりするのかなと思ったんですが。教育委員会のことは出さなくていいかどうかというのをちょっと気になったので。教育委員会への情報提供というのをどこかで入るといいなという意味です。
 それから、その次の行なんですが、適切なカリキュラム編成上の工夫がなされていなかったりとちょっと決め付け過ぎちゃっているかなと思うんで、「不足しているために」とかいうような修正がいいかなと思いました。

【見上座長】 
 事務局の方はよろしいでしょうか。ちょっとそこを工夫していただくと。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【清原委員】 
 今の同じところなんですけれども、「学校現場でどのような学習活動を行えばよいかについての十分な情報」とありますけれども、まず、地域とか学校の置かれている状況とか、特色とか、あるいは子供たちの特徴を適切に教員が分析しているかどうかとか、そういう視点がはっきりしていないがためにということだと思いますので、その辺を少し丁寧に示されると、この意図が分かるのかな。単なる情報不足というよりも、まず、状況を知る、捉えるということがまずあって、その上でどういう事例を使ったらいいかとか、何段階か、これは含まれていると思いますので、少し工夫するといいかなということを気付きました。

【見上座長】 
 そのあたりは具体的な案を例えばということで頂戴できると。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。何段階かをちょっとおっしゃっていただけると書き込みやすいなと。

【清原委員】 
 はい。

【見上座長】 
 それは後ほど頂戴すれば……。

【清原委員】 
 後ほどということで、はい。

【見上座長】 
 よろしくお願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。特に課題のところはとても大事で、課題の上に次の対策というんですか、方策が出てくると思いますので。これは、例えばユースの関わりなんていうのは、ここには余り、課題の中では出てきませんでした?

【籾井国際戦略企画官】 
 課題の中では、14ページの(4)の地域の中に、参加が十分でないということ。

【見上座長】
 課題の部分はよろしいでしょうか。重委員、どうぞ。

【重委員】 
 ユースのところ今の14ページの真ん中の三つの丸ぽつのところに、若者の参加が十分でないというところ。ここにもう一つ、次世代育成の余力がなかったということが若者の参加につながっていなかったのではないかなとちょっと思って、もし足していただけるなら。

【見上座長】 
 では、そこのところを一言、加えていただくということで検討、よろしくお願いします。
 大体課題のところはよろしいでしょうか。
 では、続いて、15ページからになりますが、4の今後のESDの推進方策のところ。まず、ここが一番のポイントになろうかと思います。
 細かなところで、これは、15ページの下から6行目のところに「1県を除き」と書いてありますね。これが少し刺激的かなという気もするんです。今、私がおります大学の青森を担当している先生に、今どうなっているのと伺ったところ、ユネスコスクールに参加の動きはあるようです。県の教育委員会にも、ESDの担当者の方が東北の地区の会議に参加されていますので、間もなく参加されるのではないかと思っています。

【籾井国際戦略企画官】 
 では、もう少し和らげて。

【見上座長】 
 そうですね。ちょっと工夫をしていただいてはどうかと。

【籾井国際戦略企画官】 
 「ほとんど全ての都道府」ぐらいに。

【見上座長】 
 そうですね。「ほぼ全て」とかね。
 どうぞ、秋永委員、お願いします。

【秋永委員】 
 16ページ、ちょっとここに具体的な態度が、少し御相談なんですけれども、少し環境や国際理解、防災というところは具体的な言葉としてあるんですけれども、ユネスコ本体の科学、教育、文化という柱を考えましたときに、日本の教育でも、やはり科学の部分と文化の部分の強みは国民的にもありますし、産業にもありますし、教育でもかなり進んでいるところはあると思いますので、文化や科学といったキーワードも、それらを超えた教育が学校現場で意識される必要があるといった言及がどこかでできないかなというふうに考えておりました。環境の文脈が少し強く取れるように感じました。

【見上座長】 
 確かにそうですね。難しいところですね。この流れがちょうどこういう文脈で流れてきているので。

【秋永委員】 
 そうなんですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。ここ、この三つを例示している意図としては、特定の教科だけではなくて、いろいろな教科と関わっている横断的なテーマということで挙げている。かつ、国際理解教育、防災教育とか、それぞれ実績があるものとして挙げているんですけれども、科学と言ってしまうと、また、今度、理科とか、そういう特定の強化を連想させてしまいがちなので、ここに並べて入れるのはもしかしたらしっくりこないのかなという気がするんですけれども。

【見上座長】 
 御指摘の点はユネスコらしいというか、人権とか、平和につながるような、何かそういったところのものも、必要だということでしょうか。

【秋永委員】 
 そうですね。あとは、環境や防災の理解の基礎にも科学の方は入ってくると思うんですので、横断というか、どちらかというと基礎の理解や、知識としてどこかで言及できないかなというふうに思った次第です。

【見上座長】 
 ここは一つのまとまりになっているんですね。何か、どこかにそれを加えられるといいのかもしれません。もし具体的な表現、お気付きになりましたら、後で事務局の方に。

【秋永委員】 
 はい。考えます。

【見上座長】 
 よろしくお願いいたします。

【手島委員】 
 じゃ、もう一つ、17ページの一番下のところに黒丸が二つあるんですが、これは、言葉をうまく変えながら16ページの黒丸の中に入れ込めないかなと思いました。例えばこれは、「特定の教科においてのみ実施されるべきものでなく、学校全体のカリキュラムを通じて実践されるべきものであること。」なんていうのは、「学校教育全体で取り組むESDの進め方」とかいうような文言で入れられるかなと。学校教育全体というところ、あるいは「ホールスクールで取り組むESDの進め方」なんていうのはどうかなと思いました。
 それから、もう一つの「地域の特性に合った課題について実践する」というのはそのとおりで、「地域の特性を生かした課題の設定」とか。

【籾井国際戦略企画官】 
 ここを分けて書いている意図としては、何となくこの二つは全部にまたがってくることなのかと。それぞれの説明を書くときに、こういうことに留意しながら書いていくといいのかなということで書いたんですけれども、そこは前にまとめた方がよいということであれば、一応指導体制とか、そういう言葉を入れているというのはそういう意図もあるんですけれども、まだ、どういう指導体制がいいかというところは、これからもう少し議論していく必要があるのかなということもあったものですから、こういう形で。その皆さんの同意がどこまで得られるかという……。

【見上座長】 
 あえて分けたという意図的なものはあるようですので。

【手島委員】 
 そうですか。

【見上座長】 
 いかがでしょうか、今の点につきまして。たくさん留意点が固まってあるとちょっと複雑というか、難しくなる感じはいたしますが。どうぞ。

【手島委員】 
 今の話をしたのは、このESDというのはある学年とか、ある先生がやっているだけじゃなくて、あるいはある教科だけでやっているんじゃなくて、学校全体でやることがまず大事なんだということを一番中心にしたいんですね。ですから、もし手引を作るんであれば、その中に一つの項目として起こして、しっかり伝えたい。これを一番に伝えたい。そして、やはり地域をしっかり踏まえて、地域に合ったものにしていきたいというのは、中身としてしっかり入れていかないといけないかなと思いました。そんな意味でお話ししました。

【籾井国際戦略企画官】 
 留意点というのがちょっと弱い印象だということですか。

【手島委員】 
 そうですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 あと、留意点という言葉を見直して、例えばこれらをもう少し強く手引の中で伝えていく必要があるとか、そういう書き方ではいかがでしょうか。

【手島委員】 
 お任せします。

【籾井国際戦略企画官】 
 留意点だと伝えたい思いからすると若干弱いということですね。

【手島委員】 
 はい。

【見上座長】 
 一番大事な部分であるということですね。

【手島委員】 
 はい。

【籾井国際戦略企画官】 
 検討したいと思います。

【見上座長】 
 よろしくお願いします。ありがとうございました。

【阿部委員】 
 21ページの上から4行目あたりに、「ASPUnivNet向けの研修を、より体系的に実施することが必要である。」と書かれていますが、この体系的というのはどういう意味に捉えればよろしいですか。

【籾井国際戦略企画官】 
 この前、連絡会議のときにも御説明をしたんですけれども、今、UnivNetの加盟大学が任意で、やりたい大学が地域でそれぞれに、それぞれの形態で研修を行っているというのを少しブロックごとに。そうすると、そういう研修がある地域もあれば、ない地域もあるという状況になってしまうものですから、せっかく手引も作ることですし、もう少しブロックごとにUnivNetの大学が手を組んで、例えば東北ブロックとか、中部ブロックとか、中には複数のUnivNetの加盟大学があるところもあると思うんですけれども、そういうところは連携をして、手引も使いながら研修をやってもらいたい。だから、やりたいところだけが手を挙げるということではなくて、最初から少し計画的にこちらからというか、全国にちゃんと満遍なく行き渡るようにやっていただきたい、そういう趣旨です。

【阿部委員】 
 地域の意味での体系化とい話ですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 ということと、あと手引を使ってほしいということと。

【阿部委員】 
 研修の中身を合わすという意味ですか。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【阿部委員】 
 体系的という文言だけ読むと、どういう意味での体系的なのかが分かりにくかったので。今、説明していただくとよく分かりました。

【籾井国際戦略企画官】 
 もう少しはっきり書いても大丈夫でしょうか。むしろぼかして書かないとちょっと……。

【阿部委員】 
 一方でUnivNetの趣旨は、できる範囲でということがありますから、余り義務付けるようなことを書くと問題が生ずる。

【見上座長】 
 話が違うじゃないかという話にもなりますからね。

【阿部委員】 
 恐らくUnivNet関係者の方が見られたら、これはどういうことなんだろうなと感じるかと思いました。

【見上座長】 
 意味としては、地理的に全国をカバーできるということと、内容的にも、みんな全然ばらばらなことを教えるんではなくて、体系的なことということですね。

【重委員】 
 戻って19ページの5の若者の参画の促進のところなんですが、二つ、入れていただきたいのは、若者の参画を促進するためには、地域の成人指導者に対して若者参画の意義を理解してもらう機会が是非必要だということで、成人の方たちの意識改革がない限り、若者の参画はなかなか難しいという現状が全国に幾つかあると思うんです。
 それから、もう一つ、この下の方、下からなんですが、「ESDに関するユネスコ世界会議におけるユースフォーラムの参加者や」と書いてありますが、ここはもう少し広げて、例えばここに国際NGOの活動だとか、青年海外協力隊の経験者など、幅広い分野のユースに呼び掛けるというふうにして、ユネスコにおける国際的な事業との連携をもうちょっと広げた感覚で参画してもらった方がいいように思います。

【籾井国際戦略企画官】 
 呼び掛けるチャンネルとはどういうチャンネルがありますか。青年海外協力隊とか。

【重委員】 
 協力隊に行ってきたOB会だとか、それから、例えば私が所属しているのは、協力隊を育てる会とか、それから、協力隊の研修、OBの集まりの協力協会ですか、そういう団体があります。

【見上座長】 
 この頃、JICAさんも教育にも大分関心をお持ちになって。

【重委員】 
 JICAは意識改革が随分なされてきて、特に高校生の研修や教員の更新講習会等の研修の中に取り入れておられます。

【見上座長】 
 そうですね。帰られた青年協力隊の方が学校で、いろいろな体験を話される機会があるようです。

【重委員】 
 ええ。

【見上座長】 
 ここのところは、フォーラムというのが出てきていて、ややもするとイベント的な形になるので、どこか行動、あるいは活動のような形、今、重委員がおっしゃられたようなこととも関わって、そういうのが入ってくると、なおいいんだろうと思います。書くのには非常に難しいかと思いますが。

【手島委員】 
 もう一つ。

【見上座長】 
 お願いします。

【手島委員】 
 16ページの先ほどの丸ぽつのところが幾つか並んでいるところなんですが、ねらいとか、育成する資質・能力とか、それから、効果とか、こうあるんですが、ESDを進める際のカリキュラム作りというのは、やはりこの中に入れておいた方がいいかなと思います。つまり、「ESDの視点を踏まえた教科横断的なカリキュラム作り」というような言葉で入れてはどうかと思います。この下の方にも、「教科のつながりをどのように整理するかについても検討が必要である。」と。正にこれはすごく重要なことだと思うので、この上の方でも。それがないと、今度はどういう効果が出るのかというのがつながってこないかなというふうに思いました。

【見上座長】 
 そこは工夫できそうですか。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【見上座長】 
 岡本委員、お願いします。

【岡本委員】 
 今のところなんですけれども、この16ページの「ESD実践の手引き」のところをずっと読んでいくと、これは当然、学校教育においての話になってくるというのは、分かるんですけれども、ただ、断片的に見るとどうかということです。例えば今の黒ぽつのところの最初の「ESDのねらい」というのは、学校におけるESDのねらいということでよろしいですよね。

【籾井国際戦略企画官】 
 学校におけるESDのねらい自体がものすごく変わるものではないと思うんですけれども、多分学校の先生がより身近に感じてもらえるというか、それを基にどうやって学習活動に落とし込んでいったらいいのかというのをイメージしやすいような形でねらいを記述することが必要だということなので、説明の仕方が学校向けになるということなのかなと思います。ちょっと実際にそれがどれぐらい違うものなのかというのは、私はちょっとまだ分からないんですけど、むしろ国研の……。

【岡本委員】 
 もちろん大きくは違わないと思うんですけれども、ESD全体のねらいなのか、それとも学校教育に特化したねらいなのか、明確にすべきではないですか。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。そういう意味では、多分サステイナブル・ディベロップメントという観点よりは、教育の視点がより強いねらいということにはなると思います。それを……。

【岡本委員】 
 そうですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 確認したので。

【岡本委員】 
 今日の後半でも手引の検討があるようなんですけども、この辺りのところは、学校におけるということをできるだけ明示していた方がいいのかなと考えます。

【見上座長】 
 例えば「それぞれの学校の」とか、そういった形になると分かりやすいということでしょうか。

【籾井国際戦略企画官】 
 ねらいは学校ごとに定めることになるのでは……。

【手島委員】 
 ではない気がします。

【見上座長】 
 先ほど籾井さんもおっしゃったように、最終的にはサステイナビリティということですね。ですけれども、それが非常に広範なので、という意味ですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうです。

【見上座長】 
 それぞれの学校の授業でやるのに、どういうところにねらいを設けるかということだろうと思います。

【籾井国際戦略企画官】 
 学校現場におけるESDのねらい、学校における実践に当たってのESDのねらいとか、少し特化した方がいいということです。

【岡本委員】 
 少なくとも、「学校における」というのが頭に付いていた方がいいのかなと思います。

【見上座長】 
 ESDそのもののねらいというふうにも、ぱっと見ると読んでしまいますね。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。分かりました。

【見上座長】 
 では、そこのところは、今、岡本委員がおっしゃられたような形で、ちょっと具体的な形で。あとは、また、この後、手引についての御議論を頂きますので、そこで更に詰めたいと思います。
 いかがでしょうか。大体よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。今出たような意見を含めて、また再度、事務局の方で御検討いただいて。重委員、どうぞ。

【重委員】 
 すみません。これでこの報告書は終わりですか。

【見上座長】 
 ええ。

【重委員】 
 もう一つ。

【見上座長】 
 どうぞ。

【重委員】 
 すみません。24ページ。

【見上座長】 
 最後のところですね。

【重委員】 
 学校とNGOと企業と地域の関係者とのコーディネーターの育成、ネットワークの形成の中の一番後ろの方に、これは前、私、申し上げたかと思うんですけど、「地域における多様な主体が」というところから、ここはもう少し書き加えというか、書き直していただきたい。後で文章をお出ししますが、例えば「地域における多様な主体が参画し、連携することによって、ESDの推進につながる情報共有の在り方を検討することが必要である。」として、「環境省が」と書いてあるんです。ここは環境省ばかりではなく、私からすれば、本当は「各省庁が」と入れてほしいんですけれども、円卓会議の議題で出された、国内実施計画(案)の政策的支援の中では“全国的なESD支援のためのネッワーク機能の体制整備”(環境省・文科省)と併記してお書きくださっていますので、ここは「環境省、文科省がESD推進促進のために環境教育をはじめあらゆる地域の担い手育成の実践者に対して、各地域の特性やニーズに応じた柔軟な支援が行える体制の整備を検討している。」というふうにしていただいた方がいいように思います。
 それから、下の方に、「環境教育の分野」と書いてありますが、ここは、「分野を越えて地域での多様なESDの実践をつなぐネットワークを形成することが必要である。」というふうにしていただいたら、いかがでしょうか。

【見上座長】 
 御指摘、ありがとうございます。事務局、よろしいでしょうか。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。検討します。

【重委員】 
 よろしくお願いします。

【見上座長】 
 ちょうど御指摘いただいた23ページですが、コーディネーターがいきなり出てきた感じがするんです。それで、これは学校の先生がコーディネーターということもあるわけですね。その辺の辺りがちょっと気になりました。どういう人がコーディネーター、学校のコーディネーターを務めるのかなというのがちょっと分かりづらいかなという印象を持ったんです。皆さん、いかがでしょうか。

 ここにコーディネーターがぽんと出てくるんですけれど。要するに学校外の地域のステークホルダーの中からこういう人たちが期待されるのか。あるいは学校の中に教師でコーディネーション能力を持った教師に期待するのかの辺りがちょっと私が見ていて、どっちだったかな、どっちなのかなという気がいたしました。皆様はどうでしたでしょうか。

【重委員】 
 これは現場でいろいろなことをやっていますと、両方必要なんです。

【見上座長】 
 必要ですね。大体分かりますか、それじゃ、こういった表現で。
 大体出尽くしましたでしょうか。
 では、なお、またお帰りになって、言い忘れたというのがあったら、まだ間に合いますか。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうですね。ただ、来週の早い段階では案を確定したいと思っているので、今日、御指摘いただいたところの具体的な文言と併せて来週の月曜日中にはちょっとお送りいただきたいなと思っております。できれば月曜日のお昼ぐらいまでに頂けると大変助かります。

【見上座長】 
 分かりました。よろしくお願いいたします。

【手島委員】 
 今のコーディネーターのところで。本当にいろいろな企業だとか、NGOだとか、それから、関係機関とかと授業とを結び付けられる人というのは余りいないんですね。そして、ただ結び付ければいいんじゃなくて、それを授業に落とし込める能力を持った人というのは、なかなか外部に求められないと私は思っているんです。なぜかというと、学習過程が分からない。それから、学年の発達段階が分からない。言葉がうまく伝えられないとか、授業を進める進め方のノウハウを持っていないとか、やはりいろいろな課題があるんで、これは学習コーディネーターとしての能力というのは、やはり本来は校長が担っていかなきゃいけないんじゃないかと思うんです。だから、そういう意味でも、この文章では外部に求めていくような感じが強いんですけれども、校内での学習コーディネートをする資質・能力、校長にも付けさせたいとかというような形が本来、一番必要なことのように思います。

【重委員】 
 コーディネーターの役割が違うんですね。現場のいろいろな活動を結び付ける人と地域の課題と結び付ける人と、学校の授業の中に結び付けて横断的にやる人と、両方がちゃんと会って話をすることで地域の教育力が上がると、私たちはそういうふうに思っております。

【手島委員】 
 そうですね。ただいろいろな情報を持ってくればいいわけでないということで、外部からの情報ををうまく授業に組み立てられるという意味の校内組織も大事だと思いますし、管理職の役割というのも大事になってくるように思います。

【見上座長】 
 両方が考えられるということですね。まず、先生がコーディネーター。それとも校長先生。

【重委員】 
 校長先生がコーディネーター役を担ってくださると、授業の柱立てや教科の横断的な取組がしやすいとの御意見も伺っています。

【見上座長】 
 ありがとうございました。
 それでは、本日の議論を踏まえまして、報告書の最終的なものを決定したいというふうに思います。そういうことでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。あと、細かな修正点、もう既に何点か頂きましたけれど、その辺りの判断はお任せいただいてよろしいでしょうか。
 最終的なものは、何か委員の方々にはお送りいただく形になりますね。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。お送りさせていただきます。

【見上座長】 
 ということでございます。
 では、続きまして、議題2に進んでよろしいでしょうか。議題2は、「ESDの実践の手引き」(仮称)につきましてですが、事務局から資料4に基づきまして説明をお願いしたいと思います。

【籾井国際戦略企画官】 
 資料4を御覧ください。今回の特別分科会の報告書の一つのメインの推進方策になっている手引についてですけれども、報告書がまとまりましたら、またこの手引の作成に特化した場で中身等については具体的に議論し、作成の作業を進めていきたいというふうに考えております。
 スケジュール感とか、規模感ですけれども、最初から分厚いものを目指すと多分、行ったり来たりしながら、なかなかできないので、まずは、ちょっとビギナー向けの割とシンプルというか、コンパクトなものを年度内ぐらいで作るということを目指していけるといいのかなと考えております。そういう現実的なある種の制約ということも踏まえた上で、実際どういうイメージのものを作っていき、中身にどこまで書いていくのかというイメージを皆様方から、せっかくの機会なので、今日、お伺いできればと思っておりまして、今日頂いた御意見を踏まえて、今後、別の場になりますけれども、具体の検討を進めていきたいと思っております。
 まず、半ば確認的な意味になるのかもしれないんですけれども、手引の用途なんですけれども、特別分科会の報告書の中では、ESDを広めるための方策、今までは、ユネスコスクールだけではないですけど、ユネスコスクールを中心にESDが進められてきたけれども、より広く全ての学校でESDを実践していってもらうために、一般の教職員の方にも理解し、そして、具体的な学習活動をやっていってもらえるようなものを作るというのが一義的な用途ということになるのだというふうに考えておりますけれども、それに加えて、やはり先生方が今までの議論の中でも繰り返し出てきましたけれども、先生方が本当に教科横断的にESDを実践していこうと思うと、校長先生のサポートというのは不可欠なので、そういう校長先生に対しても、ESDを学校でやるとこういう効果があるんだというESDの魅力みたいなものをアピールしていくことも必要なのかなと考えておりますが、その辺りについて御意見をお伺いしたい。
 そういうことを踏まえたときに、ちょっと形式的な話にはなるんですけれども、どのぐらいの分量のものを作るのか。例えば総合の指導資料とかは150ページと。中学は130ページですけど、高校は150ページあったりとか、あと、割と字が多いようなものになっているんですけれども、どのぐらいのものをイメージするのか。字を多くするのか、写真を多くするのかといったような、どうしたら先生方に手に取ってもらいやすいのかという観点も含め御議論いただきたいというふうに思っております。
 その上で、内容面ですけれども、先ほど手島先生からも御指摘ありましたが、一番の肝は実際にESD的なカリキュラムをどうやって学校で作っていくかということだというふうに思うんですけれども、ちょっとここでは単元計画という言い方をしていますけれども、要はいろいろな要素をどうやってつなぎ合わせてパッケージで考えていくかということなんですが、そういうものを作っていくときに、こうやってやったらいいんだよというのを伝えるためには、どういうポイントに言及する必要があるのか。例えば体制の話だったり、こうやって考えていくんだというプロセスの話だったり、もしかしたら、テーマ的な中身の話もあるのかもしれない。その辺りもちょっと御意見をお伺いしたいと思っております。
 最後、留意すべき事項ということで、発達段階を考慮する必要があるというのは、これまでの議論の中でも御指摘いただいたところなんですけれども、正直、時間の制約も踏まえると、そんなに何バージョンも作るのは難しいだろうと。将来的にもちろん作っていくということは十分考えられますけれども、最初に作るときは、余り野心的に5種類とか作るというのはちょっと難しい。2種類ぐらいかなというふうに思っているんですけれども、そういうことを前提にした場合に、どういう区切りで、1冊でいいのか、あるいは例えば小学校と中高みたいな、そういう分け方がいいのか、その辺りをちょっと御議論いただきたい。
 それから、事例ですけれども、具体的な事例というのは入れていくんだと思うんですが、どの程度必要かという分量の問題もございますし、あと、よくこういうのをマニュアル的に捉えて、みんなが事例を入れると同じ活動をしてしまうということが起きがちなところをどううまく伝えていくかという課題があるのかなというふうに思っています。
 それから、ESD実践の場面について、例えば総合の指導資料は、総合学習の時間の中でやるということがもう決まっているわけなんですけれども、それとESDの大きな違いというのは、総合の中でもやるし、例えば道徳の時間にもやるし、いろいろな教科の中でESD的な要素がちょっと出てくる場合があるしという、いろいろな実践の場面が出てくるわけなんですけれども、そういうものをどうやって表現していくかという辺りは、実際に作っていくに当たって考えていかなければいけない課題かなと思っているので、今日はフランクにいろいろな御意見をいろいろなお立場からお伺いできればというふうに考えております。
 以上でございます。

【見上座長】 
 ありがとうございました。今後の手引をどう作るかということで、御意見を頂きたいと思います。まずは全体的なところから頂ければと思いますが、これを実際に使っておられる立場の方から、教育委員会、ないしは手島委員も実際にお使いかと思うんですが、何かございますでしょうか。

【手島委員】 
 まだ全部、意見がまとまり切っていないんですが、実際の校長たちがESDを進める場合にどうしても必要なのは、法的にそれがどういうふうに学校に必要なのかという学習指導要領も含めた法的な部分というのは必要だと思います。
 それから、そういうものが出てきた、ESDが出てきた背景であるとか、育てたい子供像とかというのが多分、文言でそういう辺りは出てくるんだろうと思うんですが、そういうものは、理解しない限り学校教育の中には取り入れられないと思います。
 それから、一つ、教科横断的な学びですということはあるんですけれども、総合的な学習の時間とどう違うのか。そこの部分は案外、誰に聞いてもはっきりした答えを持っていないことが多いんです。ですから、そこはきちんと書き込んでおいた方がいいかなと思っています。

【見上座長】 
 とても難しいところではありますね。

【手島委員】 
 はい。

【見上座長】 
 ありがとうございます。三点、頂きました。どうぞ。

【林原委員】 
 私は学校教育の現場のことを余りよく知りませんので、単なる参考意見として聞いていただければいいと思いますが、ESDに関しては、ESDとは何か、どういうことをしたらいいかというのがよく分からないということをよく聞くわけであります。恐らく学校の先生でもESDについて精通していない先生は同じような印象を持っておられるんだと思うんですね。ですから、極力そういう先生の人によく分かるものにしたらいいんじゃないかなと思います。
 そのためには極力文章も分かりやすくすること、それから、そんなに厚くしないということが大事だと思います。例示もなるべく多く、分かりやすくした方がいいというのが私の意見であります。先ほどからずっと議論がありました報告書というのは、誤解があるとまずいんですが、これは手引とは別物ですから、これはこれでいいと思うんですが、手引についてはこういうふうな書き方だと、読む人が分かりにくいことがあるのではないかと、私は思います。
 今、小学校、中学校、高校ではいろいろな様々な問題が起こって忙しい中で、厚い手引を渡すから、ESDをやれと言っても、先生方はちょっと困るんじゃないかなと思います。なるべく分かりやすい文章で書いていただくのがいいんじゃないかと思います。
 
【籾井国際戦略企画官】 
 優しい上司があっていいですね。

【林原委員】 
 一つの、例えばこの報告書の中でも、随所にワンパラグラフがワンセンテンスというのがありもう少し短くした方が読みやすいと思います。

【見上座長】 
 ありますね。

【林原委員】 
 ポイントを絞った書き方にしていただいたらいいんじゃないかなと、私の勝手な意見でございますが、参考として聞いてください。

【見上座長】 
 今、御発言いただいた中身はとても大事なことで、ともすると、まとめる方はどんどん詰め込んで、具体的になればなるほど、今度、使う側になると融通の利かないものになってしまうというようなこともあると思うんですね。今の御意見はとても大事ですので、忘れないように議論を進めることが大事かと思います。
 
【手島委員】 
 パンフレットのような形でぱっと出るものの効果というのも大きいですし、こういう形でまとまって出るのも相当、現場にとっては大事なことだと思います。ただ、これ、あなた、書きなさいとか、どなたかに言われたとしても、ここまで書き込めるというのは、よほどじゃないとできないことだと思いますし、そこに責任が伴いますんで、これは相当難しいことだなというふうに思います。

【林原委員】 
 一つの方法は、これはここに当てはまるかどうか分かりませんけれども、例えば法律のように全て網羅して書いてあるものを作り、何か疑問がある時にレファーできるものを作るやり方もあると思います。このレファーするものは大部なんですけれども、それを全部読んでくださいと言うものじゃなくて、何か疑問が出たら、これを参照してくださいというものです。もしESDというものを先生方に全て正確に理解してもらわなければいけないということであれば、そういう大部の解説書を手引とは別に作って置くという方法もあると思います。

【手島委員】 
 むしろこれはそういう研修会を意図して、そこの場で、ある限られた時間の中でぱっと理解してもらって、その中の幾つかを現場に落として参考にしてもらうというような、そういうタイプのものをここでは考えているんだと思うんです。ですから、この百何十ページというような容量ではないのかなというふうに、私は理解しておりました。

【見上座長】 
 岡本委員。

【岡本委員】 
 今のこととも関連するんですけれども、私も国研のESDのプロジェクトに協力させていただいていました。国研の方では、研究報告書という形でかなり大部なものが出されました。それは、前半に研究の成果とかの理論的なところが書かれていまして、後半は事例がいっぱい載っているんですけれども、今回の手引はそういうものとは質が違うと思うんですね。
 それから、国研の方でも、その後、今、手島先生がおっしゃったように、学校の先生にも、ぱっと見てもらうようなものとして、リーフレットを2種類作っております。ただ、リーフレットは簡潔でいいんですけど、やはり内容的にはかなり薄いものになってしまいます。ですから、ここでこういう手引が作られるのであれば、ちょうどその中間的なものが望ましいと考えます。大部なものは、日程的にも難しいですし、今年度中にというと、誰が作るのかということにもなります。ですから、開いて見れるぐらいのリーフレットよりは内容のある、ブックレットというような、何ページかになるようなもので、なおかつ、いろいろな写真が入っていたりとか、カラーの図とかが入っていたりして、図解的に学校の先生がぱっと見て分かるような感じのもので展開されるようなものができたらいいんじゃないかなと、そんなイメージを持っております。

【見上座長】 
 ありがとうございます。どうぞ秋永委員、お願いします。

【秋永委員】 
 できるだけシンプルなものにというところでは非常に賛成です。情報をたくさん詰め込むというよりかは、ESDというものの考え方や、その教育を作るための考え方をお伝えすることにまずは重きを置けたらと思いました。
 具体的に三つ、必ず入るであろうと思うことを考えたんですけれども、ちょっと総合的な学習の時間の冊子を参考にしたんですが、まずこの本の一番最初に「求められる力」というところから始まっておりまして、それは先ほどの報告書の中にも既に要求されている、報告書で言うと17ページにありましたESDの視点で重視される能力、態度というもの。例えばこういったものがシンプルに情報として入っているといいのではないかなと思いました。
 あとは、二つ目がこの総合的な学習の時間で、生徒、教師、地域がどう変わるかというところが8ページ目にありまして、これも非常にいいなと思ったんですけれども、さっき、手島委員がおっしゃったように、取り組むことのリスク比といいますか、なぜ取り組まなければいけないのかという説得材料に、生徒がどう変わるのか、教師がどう変わるのか、地域がどう変わるのかというのは是非盛り込んでいただきたいなというふうに思います。
 今、求められる力とその三者がどう変わるのかというのは、例えば報告書の中で、15ページに、ESDとはどういうものですという5行、6行ぐらいの部分があるんですけれども、生徒が自ら課題を発見できるようになるですとか、教師や地域と協力して解決に向けて主体的に追求できるといったことが既にまとまっておりますので、この辺りは要素として非常に重要なんじゃないかなというふうに思いました。特に地域に関しては、主体的に生徒が分野を越えて動くことで、その地域の持続可能性に貢献するですとか、地域の発展に貢献する、若しくは担い手として成長するなんていうことが具体的に書けると思います。
 三つ目が先ほど事例をどうするかという御議論もあったんですけれども、先ほど私、考え方をお伝えしたいというふうに申し上げたんですが、例えば、じゃ、その地域や地球規模の課題をどう捉えたらいいのかという考え方であったり、教科を横断してカリキュラムを作るにはどうしたらいいかという考え方を中心に、若しくは情報の取り方をお伝えするのがよいと思います。その中で、例えばですけど、食糧問題という課題が事例で一つあり、それは理科の90分と家庭科の90分でこのように構成することができますといった例えば具体例が載ることで、先生の方がそれを参考に御自分でデザインすることができるんじゃないかなと考えました。
 以上になります。

【見上座長】 
 ありがとうございました。非常に大事な点を整理して御指摘いただいたと思います。
 ほかにございますでしょうか。今、事務局の方からは2種類ぐらいを考えておられるということですけど、どういう2種類というのは、意見を頂きましょうか。

【籾井国際戦略企画官】 
 1種類でいいという可能性がそもそもあるのかどうかということと、先ほどのようなタイムスパンで考えると、2種類以上は初回、最初のバージョンではちょっと難しいと思っているので、2種類に分けるとしたらどういう線引きが必要なのか。

【見上座長】 
 いろいろな考え方ができるかと思うんですが、ESDを学ぶ学習の手法というのが特に小学校から始まるんであれば、小学校の初めのところに合わせるとか、いろいろあろうかと思います。どうぞ御意見いただければ。
 実際には、ESDの中身で特にアクティブ・ラーニングのような手法も取り入れながら進めるとすると、小学校だと中学年ぐらいになるんでしょうか。もうちょっと初めから子供たちに、例えばアメリカなんかだと幼稚園のうちからいろいろなそういう考え方をさせるとかと聞いたことがありますけれど。どのレベルでこういう手引があると先生方にとっては非常に助かるかということですかね。

【手島委員】 
 二つに分けるといったときに、どこをイメージして二つに分けられるかなというのは、ちょっと具体的にまだ浮かばないですね。ここでも、この総合の方でも、全体計画の具体例として、中学校のというのは、例は出ていますけれども、例えば小学校の例、中学校の例というような形で出るのは分かるんですが、別のものを二つ作るというのは、作り切れるかなという気はしています。全体的にはほとんど同じ感じになってくると思うんですね。

【重委員】 
 ここで手引ということは、私は最後まで抵抗しているんですけれど、今おっしゃったように、考え方のポイント集みたいなものの方が、今もしパンフレット、リーフレットのような形で作るのであれば、その方が先生方には分かりやすいので。現場でお話ししていると、グリーンカーテンやっています、エネルギー何とかやっていますと、アクティビティーは皆さんいろいろやっていらっしゃるんですけど、それを教科横断的に授業としてどういうふうに立てるかというところは、ESD的に組み立てるというところはなかなか。アクティビティーとアクティビティーをつないで教科に落としていくというのはもうお得意ですし、それから、能力・資質なんかも、お見せすると、これも先生なら当たり前ですよねとおっしゃるんですね。その当たり前のところをどうやって教科にするかというところがなかなか難しいし、そこまで考えている暇がないと結構おっしゃるので、その観点の展開のきっかけや、考え方のポイントのヒントを差し上げる何かいい方法はないかなと。
 これ、御存じの方、いらっしゃると思うんですが、環境省がESDの環境教育プログラムモデルというので、3年間でやっていらして、全国からモデルのものを集めて、それを先生方が精査して、もう1回、ESD的にして、全国でこういうプログラムモデルがあります、よろしかったらやりませんかというふうにお声を掛けて、そして、現場の先生方と地域のいろいろなESD的な活動をしていらっしゃる人たちと打ち合わせをして実証まで持っていく、そういう事業なんです。これは、だから、あくまでも実例、実証の事例から入ってきているんですけれども、授業を組み立てる時のヒントになります。もし後でよろしかったら。いろいろなそういう事例はあるんですけど、多分、先生方に必要なのは、意識を変えていくためのポイントというか、考え方の視点を変えるためのポイントのようなことのお手伝いなんじゃないかなと。

【見上座長】 
 お願いします。

【清原委員】 
 これに類する、関係するようなものというのは、今おっしゃられたように、幾つかいろいろなところから出ていますので、それらとのすみ分けを考えつつ、それらをも生かすような位置付けがどこが最適値なのかということを考えていかないと、なかなか全部を網羅しようなんていうと相当な労力ですし、あと、今までのものをいかに生かしつつ、インパクトを与えるかというようなことを少し情報を整理する必要があるのかなという気がします。

【見上座長】 
 そうすると、やっぱりどこかにフォーカスを合わせて、一つ、まず考えてみる、そういうものを。その方がいいですかね。最初から、今、二つというような話も出ましたけど、むしろ、これはとにかく先生にですよね。

【籾井国際戦略企画官】 
 先生です。

【見上座長】 
 先生を対象にしているわけでしょう。

【籾井国際戦略企画官】
 はい。

【見上座長】 
 先ほど秋永委員からも出ましたけど、考え方のエッセンスがそこに入ってくればいいなと。そう考えると、小学校の先生の方がもうちょっとオープンなマインドを持っておられて、中学校はどうしても教科担任なので、教科の枠があるという感じになる。そうすると、中学校の先生辺りの方がむしろ考え方のトレーニングというのが必要なのかもしれないですね。

【山脇国際統括官】 
 ですから、小学校向けと中学校向けとか、教科担任制が分かれている場合は、その中身は変わるのかなという気もしていたので、そういう形で1本で、これをやってくださいと言っても、中学校の先生が見たら、すぐには使えないとかいうことになっても困るので、どのようなパンフレットにした方がいいのかなというのは、次の話なんですけれど、小学校のアプローチと統一的なものができるんであればいいと思うんですが、秋永さんがおっしゃったように、能力とか、どう変わるかとか、そういうところは多分、統一的には行けるとは思うんですけど、実際に先生方にとって、アプローチをしようというときには、少し小学校とか、中学校、あるいは高校になったら違うと、発達段階に応じても多分違うと思うので、そこまで考えないと、なかなか現場の先生にとっては生かしたものにならないかなというようなことをちょっと議論はしていたんです。

【見上座長】 
 逆に言うと、小学校のような物の考え方を見ていて、それを中学校なり高校の先生が御覧になれば、こうやって教科の壁は越えるんだみたいな、そういうのは参考になるかもしれませんね。ただ、問題は、教科を越えたところで……。

【山脇国際統括官】 
 別々なので。

【見上座長】 
 先生方のチームワークがうまくできるかですね。

【山脇国際統括官】 
 そこが結構壁かなと。

【見上座長】 
 すると、校長先生の役割なんていうのはとても大事になってくる。

【山脇国際統括官】 
 校長、それぞれ。

【見上座長】 
 どうぞもう少し御議論を。御意見を頂ければと思います。

【阿部委員】 
 具体的には「実践の手引き」を作って、それぞれの地域で研修会を開いていくというイメージになるのですね。ですから、研修会はどういう内容でやっていくのか、どのような形で全国的に網羅していくのか。そこは手引の使い方も含めた議論をする必要があるという気がします。
 一般的なマニュアル本のような形ですね。報告書のような形で作っても、なかなか研修会では使いにくいと思いますので、実際の現場で講義なり、指導をされる方がやりやすいような形のものを作っておく必要があると思います。
 特にASPUnivNet関係者の方々は、いろいろな研修会を開いておられるので、その辺の情報も伺って、課題を明らかにした上でまとめていく必要があるという気がします。

【見上座長】 
 逆に大学の先生方もそういうものを考えることで、さらに自分たちがやっていた研修会なり、講習会がより充実してくるということはあると思います。

【阿部委員】 
 ESDは、実践例をたくさんまとめていくとESDって何なのかが分かりにくいし、上の理念的な方から入っていくと、ますます抽象的で分かりにくくなってしまう。その辺をうまくどう接合していくかがなかなか難しいところです。これまで実際に携わってこられた方の意見を十分聞いて、まとめていく必要があると思います。

【見上座長】 
 ESDが本当に自分たちのものとして身に付くのは、やっぱり自分たちのテーマでそれを追求しようとしたときに、この部分については先行事例があるとか、ここのところは参考になるとか、でも、考えを詰めていくと、やっぱりこの部分が別に必要だとかいうことになりますよね。それで苦労しながら、試行錯誤しながら、ある一つの結論に達する。そのプロセスが一番勉強になるだろうと思うんですね。1回できちゃうと、できちゃったものは、他の方にとっては、それは必ずしも本当のESDとして大事なものじゃないかもしれない。だから、そう考えると、今回の手引というのは非常に大事な役割を担うのかもしれません。
 どうぞ、秋永委員。

【秋永委員】 
 ちょっとアイデアなんですけれども、今、研修会で実施されるというお話がありまして、正にそこに使うためのヒントとなるようなものが最後にあったらいいなと思いまして、それは情報として押し付けるのではなくて、先生たちに考えていただくような幾つかの質問を、それは先生御自身かもしれないですし、学校内かもしれないですし、教育委員会や、若しくは研修の場での議題となるようなものを幾つか挙げられればと思うんですね。
 例えばちょっと今、考えてみたんですが、四つありまして、例えば一つ目に、例えば30年後の生徒像ですね。これは50年後でも、何年後でもいいんですけれども、いわゆる次世代を生きる子供たちがウン十年後にどのような姿になっていてほしいか。二つ目がその地域、学校内、若しくは世界で解決したい課題は何かですね。三つ目に、その課題は先生御自身の科目の中で、若しくはほかの教科の中でどのような単元や知識と結び付いているか。四つ目に、その教科の中でどのような体験を与え、どんな学びを生み出したいかみたいな、今、仮に四つ挙げたんですけれども、こういった議題を手引の最後に載せることで、押し付けるだけではなくて、先生御自身がESDの教育を御自分でデザインできるアシストのようなものを入れられたらと思っています。

【見上座長】 
 カリキュラムデザイン力みたいなところですね。

【秋永委員】 
 そうです。はい。

【見上座長】 
 正にESDにはとても大事な先生としての能力を必要とされる場であると思います。ありがとうございます。具体的な形で御発言いただきました。
 ほかにございますでしょうか。
 手引を実際にこれから作って、今年度内に作っていくという手順というんですか、何か、事務局としてはこんな形で進めたいというのがもしもあれば。

【籾井国際戦略企画官】 
 まず、手引の大枠、若しくは骨子ですとか、大枠を御議論いただくような会議を設けたいと思っておりまして、それは割と学校現場に近い方々を中心に、あと、ESDとは何かというESDの本質をよく御存じの方なんかを中心に、会議で大枠を御議論いただいて、実際の執筆の作業は、ごく少人数でインフォーマルにやり取りをしながら執筆作業をし、それをまた検討会議で御議論いただいてというやり取りを何度かしながら、最終的には固められればと思っております。

【見上座長】 
 ありがとうございました。大分具体的なイメージができるんではないかと思います。この委員会では、そこまででいいわけですね。

【籾井国際戦略企画官】 
 はい。

【見上座長】 
 今後に生かすために、今、御意見を頂くということだと思います。

【籾井国際戦略企画官】 
 そうです。

【見上座長】 
 是非何か気になることがありましたら、今言っておいていただくと非常に助かります。どうぞお願いします。

【手島委員】 
 秋永先生のお話も、本当にそのとおりだなと思いながら伺っていました。やっぱり研修会というのは、今までの講義調の何かをずっと聞くだけで最初から最後まで終わるような形じゃなくて、やはりそこに主体的、ワークショップ的なものを入れながらの研修というのは、これからどうしても必要になってくるんだろうと思います。是非そういうものに使えるようなものをうまく作れればいいかなと思いました。ありがとうございます。

【見上座長】 
 一般に大学の関係者はそういうのがすごく苦手だったんですけど、この頃、大分ESDの関係なんかでも非常にKJ法などを使いながら、巧みに議論をまとめるようになっていらしたんじゃないかなという気がいたします。
 ほかにございますでしょうか。
 また具体的なものが出てくると、それぞれまた意見を頂戴することがあるかもしれません。ありがとうございました。
 それでは、議題3に行きまして、その他ですが、何か特別に報告、あるいは審議すべきことはございますでしょうか。

【籾井国際戦略企画官】 
 最後に統括官から。

【見上座長】 
 よろしくお願いいたします。

【山脇国際統括官】 
 このESD特別分科会、3月から集中的に御審議を頂きまして、今日、報告書案の最終的な取りまとめの段階に至ったことについて、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 昨年のESD世界会議の成功を受けて、本当のところ、これからどうするのかと、今が一番大事な時期に当たっていると思っていますので、その意味で、文部科学省として、国としてどう取り組むべきかということを広範に御議論いただいたということは、私たちにとって非常に有り難い、この委員会、分科会だったというふうに思っています。その中でもESDをめぐるいろいろな課題はあるということで、そのレビューから始まって、それをどう乗り越えて広めていくのか、深めていくのかということについて多岐にわたる御議論を頂いたことは、本当に感謝申し上げます。
 特にユネスコスクールだけではなくて、学校全体でそれを浸透させていく。全ての学校に勧めていこうということで、今、「実践の手引き」など、つながる議論をしていただきましたので、これを踏まえて、さらにESDの推進方策について実効策を考えていきたいと思います。
 それから、学校だけではなくて、地域、NPO、企業の方、それから、若者、そういう面でどういうような連携をしていくのかということも課題になっています。その辺りについても、環境省と関係部署、それから、関係機関とも協力をしながら、連携を強化していきたいと思っております。国際的な場でも、ユネスコの活動を通じてESDに対する日本の貢献、日本が提唱してきた概念、活動でもありますので、それも続けていきたいというふうに思っています。
 改めて本当に今までの御協力に感謝申し上げます。ありがとうございました。

【見上座長】 
 委員の皆様には、5回にわたりまして非常に活発な御意見を頂戴しまして、ありがとうございました。進行に不手際がございましたが、御協力いただきまして、感謝申し上げます。私自身もすごく勉強させていただきました。
 それでは、本日の会議、この特別部会の会合をこれで閉会ということにさせていただきます。ありがとうございました。

―― 了 ――

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