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日本ユネスコ国内委員会

日本ユネスコ国内委員会運営小委員会(第487回)議事録

1.日時 

平成25年1月24日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所 

文部科学省大臣官房国際課応接室(12階)

3.出席者

(委員)
田村委員長

青柳委員、安西委員、金澤委員、河野委員、西園寺委員、佐藤委員、見上委員

(運営小委員会に属しない委員・外部有識者)

三木委員

島津 公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター事務局長
野口 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟理事長

(事務局)
加藤国際統括官、岩本国際交渉分析官、浅井大臣官房国際課国際協力政策室長、その他関係官

4.議事

【田村委員長】  
 それでは、定刻になりましたので、本日は大変御多忙のところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 事務局の方で、まず定足数の確認をお願いしたいと思います。

 
【井村補佐】  
  本日は、出席の委員8名ということで、委員の過半数7名以上となっており、定足数を満たしております。


【田村委員長】  
 それでは、ただいまから日本ユネスコ国内委員会第487回の運営小委員会を始めます。
 本日は、経済界の視点から御意見を頂くということで、大変お忙しいところを三木委員にも御出席を頂いております。三木委員、よろしくお願い申し上げます。これからできるだけお時間を差し繰って御出席いただき、御意見を賜れればと思って、私どもよりお願いを申し上げている次第でございます。
 また、運営規則第21条に基づきまして、御意見を頂く有識者として、前回に引き続きまして、日本ユネスコ協会連盟の野口理事長に御出席を頂いております。どうぞ一つよろしくお願い申し上げます。それから、そのほかに、今日はユネスコ・アジア文化センターの島津事務局長にも出席をお願いしております。お二人には、この後、民間ユネスコ活動の活性化の観点から御発表をお願いする予定ですので、よろしく御意見のほど、御発表いただければ有り難いので、よろしく申し上げます。
 なお、今日は、公開に関しては、昨年9月13日の第131回総会において会議の公開手続が改正されまして、この手続は小委員会等においても準用されるということでございます。本小委員会においても、原則インターネット等で開催の案内を行うとともに、一般及び報道関係者の傍聴の登録を行っております。今日は、マスコミ関係では朝日新聞の方がお見えになっているようです。前回は読売の方でございました。よろしくどうぞお願い申し上げます。
 それでは、本日は、我が国におけるユネスコ活動の諸課題、来月開催予定の第132回国内委員会総会の議事日程(案)、それから、日本ユネスコ国内委員会運営規則の改正と、この三つの審議を予定させていただいておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 では、議事に入るに当たり、本日の配付資料について事務局から説明をお願いいたします。

(事務局より配付資料について説明)
 
【田村委員長】  
  よろしゅうございましょうか、資料の方は。
  それでは、議題の1に入らせていただきます。先月の運営小委員会懇談会の議事録をお手元に配付させていただいております。また、本小委員会の資料及び確定した議事録は、国内委員会ホームページで公開しています。先月の懇談会から、総会と同様に、詳細な議事録の形で作成して公開していますので、御承知おきいただければと思います。よろしくお願い申し上げます。ユネスコの国内委員会というのは、六法を見ると、特別職の国家公務員なんですね。給料をくれなくても、そうなんだそうです。だから、発言等についてはやはり責任があるようです。公開ということなので、発言にも少し責任を持ってやっていかなければいけないので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、議題2に入らせていただきます。
 実は、文科省としましては、生涯学習という観点からいろいろな活動について表彰制度を作ろうということが、中教審で確認、報告されました。安西先生は副会長でいらっしゃいますので、よく御存じでいらっしゃいますが、そういう流れの中で、このユネスコ活動の活性化ということで議題の2は議論されるというふうに御承知いただければと思います。
 なお、先月の懇談会で議論を開始させていただきました「我が国におけるユネスコ活動の諸課題について」、これを御議論いただくと。つまり、教育、生涯学習という観点から、どのような状況にあって、今後どういう流れを作っていくのかということをお考えいただくということになるわけですが、議論に入る前に、民間のユネスコ活動の現状と課題ということで、まず、日本ユネスコ協会連盟の野口理事長、それから、ユネスコ・アジア文化センターの島津事務局長から御発表をお願いしたいと思います。つまり、この二つの団体が、今のところ文科省と密接に関係しているユネスコ活動の民間部分というふうに御理解いただければと思います。
 お時間はそれぞれ、質疑応答を含めまして、20分程度でお願いできればと思います。
 それではまず、野口理事長からお願いできますでしょうか。


【野口理事長】  
 どうぞよろしくお願いいたします。
 今、御指名いただきましたので、私どもの日本ユネスコ協会連盟の概要につきまして御説明申し上げたいと存じます。
 事前に、約4点について報告するように御指示を頂いております。一つが、私ども法人の主要事業について、2番目が財務状況について、3番目が企業との連携について、そして最後に、今後の方向性、課題についてということでございまして、大体この柱に沿って御説明申し上げたいと存じます。
 資料でございますが、お手元に運委487-2という、主に財務状況をまとめたものが、まず最初にございまして、後ろに、私たちの概要を示したパンフレットを付してございます。それから、今ほど御説明ありましたように、合わせて三つの資料を配付させていただいております。一つが2011年度活動レポート、これは主に国際協力を中心に報告をまとめたものでございます。2番目が東日本大震災教育復興支援で、大震災支援関係でございます。3番目に、ちょうど発行したばかりの世界遺産年報2013年版でございますが、昨年が世界遺産条約採択40周年で、40周年記念号となっております。後ほど簡単に触れさせていただきます。
 まず最初に、私どもの組織の概要でございますけれども、私たちは四つの構成メンバーを持っております。資料の巻末にございますけれども、全国に280ほどのユネスコ協会、あるいは県連絡協議会があり、これが一番重要なメンバーでございます。続きまして個人会員、維持会員、賛助団体会員と、この四つのメンバーで構成されております。2年ほど前に公益社団法人に移行いたしました。
 活動の中身でございますが、非常に多岐にわたっております。まず、各地ユネスコ協会は、独立の組織でございまして、任意団体のものが多いのでございますが、それぞれの活動を行っており、中には私たちの連盟と協力して行う活動もたくさんございます。それから、私たち連盟体として行う活動にくくることができるかと思います。また、大別いたしますと国内向けの活動、それから国際的な活動ということも、区分けとしてあろうかと思います。それから、私たちは海外に二つの事務所を持っております。アフガニスタンのカブール、カンボジアのシェムリアップの現地事務所を抱えて、運営をいたしております。これから活動内容を簡単に申し上げますが、全てESDに関係しているということも言えるのではないかと思っております。
 それから、私たちはこの活動を、三つの柱でくくっております。一つが、平和の文化実践活動、これは主に国内の活動でございます。例えば、毎年の全国大会、9ブロックごとの研究集会、あるいは各地ユ協で行っておられます国際理解、国際親善の活動、「平和の鐘を鳴らそう」、あるいは作文・絵画コンテスト、子供ユネスコ教室、子供の野外活動・キャンプ、「わが町のたからもの絵画展」等々、たくさんございます。それから、ここに御出席の三木先生の三菱UFJフィナンシャル・グループ様から多大な御支援を頂いて、たくさんの事業を展開させていただいておりますが、その一つが「守ろう地球のたからもの」という事業でございます。それから、2番目の柱が世界寺子屋運動というものでございます。こちらの方は、こちらのパンフレットに大体、海外支援活動を中心にまとめてございます。
 一番大きな柱は、世界寺子屋運動ということでございまして、国連が1990年を国際識字年に指定いたしましたが、その前年からスタートいたしまして、20年以上経過いたしました。世界といいますが、主にアジアでございまして、アジアの国々、特に貧困地域で寺子屋事業を展開しております。識字教育と同時に、ここに学ぶ人たちの生活向上、あるいは地域社会の発展のために、様々な技術訓練をいたしまして、現金収入を得られるようなものも含めて展開しております。
 対象国としては、まずアフガニスタンの例を申し上げたいと思います。アフガニスタンのタリバン政権が崩壊した直後、2001年12月31日、傍聴席におります寺尾次長と私とで、大みそかに北京経由でイスラマバードに入りました。なぜかといいますと、アフガン難民がイスラマバードにたくさんいるということで、まず難民キャンプへの教育支援から始めました。それから間もなくアフガニスタンの方に入ることができまして、国連機を使いながら、インドやパキスタンからアフガニスタンに入りまして、カブール市内での寺子屋、あるいはイスタリフ、あるいは郊外のセンジットダラ等々、政府の人はなかなか行けないんですが、私たち民間人は多少自由があるということで、多少の危険も覚悟しながら、こういうところで寺子屋事業を展開いたしております。現在13校、寺子屋を運営しております。加えて、今現在、実は国内の難民といいますか、国内で今非常に危機的な状況にある子供たちがたくさんいます。そういう子供たちが無事に冬を過ごせるようにということで、食料とか医療支援、約600人に支援をいたしております。これがアフガニスタンでございます。
 あと、ネパールとかインド。インドはほぼ終了でございます。カンボジア、ラオス。それからベトナムでございますが、これは北部山岳地帯で、中国の雲南省と国境を接するような山岳地帯で、寺子屋を40校ほど運営してまいりました。これは大変高い評価を頂きまして、ベトナム政府がこれを国家事業として全国に展開するというモデルにしていただいております。
 識字教育の方は現地の言葉で、もちろん行っているわけでございますが、先ほど言いました生活向上のための技術訓練、例えばどんなものがあるかということですが、女の子には裁縫が大抵中心でございます。アフガンでは、そのほか革を使った製品、カンボジアではトンレサップ湖に生えるホテイアオイ(ウォーターヒヤシンス)ですが、これを刈り取って、乾燥させてハンドバッグ等を作る。あるいは、その辺で取れるつたのようなものを使いながら、竹細工に似ているのですが、様々な手工芸品を作って、これはマーケットでも売れております。ネパールでは、例えば淡水魚の育て方、あるいは、各地でやっているのは養鶏、養豚、病気にならないように育てる。様々な技術訓練と併せて、識字教育を展開しております。
 面白い例としましては、カンボジアに音楽隊というのがあります。これはどういうことかといいますと、国会議員の超党派のコーラスグループが、ある民放のコンテストで優勝しまして、100万円ほど私どもに寄贈いただいたんですね。では音楽関係の事業に使おうということで、カンボジアの伝統音楽の楽器を購入させていただきました。それをもとにカンボジアの人たちが民族音楽を継承する、それから、この音楽隊が結婚式等に呼ばれて演奏して、お金を稼ぐと、一部は寺子屋の方にも回ってくる、こんな面白い例もございます。
 それから、アフガニスタンの場合は、現地の人たちの発意で、やはりユネスコの理念に基づいた平和集会というものを時々開催いたしております。寺子屋では、運営は全部村人が運営しておりまして、自分たちのものとして、村人たちが管理委員会を設けて運営をしております。
 私たちは、これを単なる支援、一方的な支援というふうには捉えておりませんで、この寺子屋支援を通じて、日本と現地の人たちの相互理解、文化交流にも役立てたい。スタディーツアーもいろいろと派遣しております。
 財源としましては、半分くらいは書き損じはがき回収でございまして、文部科学省でも毎年、書き損じはがきを集めて、私どもに寄贈いただいております。そのほかの寄附と合わせて、大体年間1億円程度で運営いたしております。
 次の柱が、世界遺産・地域遺産でございまして、世界遺産についての国内普及事業にも力を入れております。お手元に配付させていただいた世界遺産年報、これはその趣旨に基づくものでありまして、毎年の新規登録を御紹介したり、それぞれのトピックに応じた記事を掲載します。今回は条約採択40周年で、40年の歩みを振り返るという特集を組んでおります。これは宝くじ協会の資金的御援助を頂きまして、1万2,000部を印刷して、全国の図書館、大学、教育委員会等々に無償で配付いたしております。一部、書店で有料頒布もしているんですが、こちらの方はなかなか売行きが芳しくはございません。
 それから、海外での世界遺産の保護へも一部、取組をいたしております。アフガニスタンのバーミヤンでございますが、大仏が破壊された場所でございますけれども、ここに、私たちは全国から募金を募りまして、教育文化センターというものを建設いたしました。地鎮祭を開いた後、建物が完成して、この施設を引き渡すという式典に、私もアフガニスタンの文化大臣のラヒーンさんと一緒に出席。その式典をバーミヤンで行いまして、浅井室長にも御出席いただいたわけでございます。この施設は、日本及び海外の文化財保存専門家に利用していただき、宿泊施設もございまして、活用していただいているのをうれしく思っております。
 カンボジアについてでございますが、これはシェムリアップ、アンコール遺跡群のある場所でございまして、御承知のようにアンコール遺跡は、壮大な建築物がたくさんあり、その建物の壁面にすばらしい浮き彫りがいっぱいあります。そこには様々なものが彫り込まれておりまして、これは一体何なのかということを、現地の子供たちに塗り絵で分かってもらおうということで、塗り絵教材を2種類作りました。これは文部科学省の資金援助を頂きまして、現地のアプサラ機構の御指導も頂きながら、塗り絵によって、子供たちが一層地元のアンコール遺跡に理解と親しみを持ってもらおうというものでございます。
 もう一つが、フィリピンのコルディリェーラ棚田群でございますが、ここにも私たちは取組を始めまして、棚田を守る伝統的なノウハウ、これを教材にまとめて、学校等で使っていただいております。コルディリェーラ棚田群は、幸いにして危機遺産から外れましたけれども、私たちの貢献も少しは、これに役立ったのではないかと思っております。
 もう一つが、これに関連して、地域遺産についても注目いたしております。私たちの身の回りの文化や自然を大切にしようと、各地ユネスコ協会では、こういった取組をいたしております。伝統的な芸能を継承するとか、民話を守っていくとか、あるいは河川を清掃すると、いろいろございますが、私たちは未来遺産というものを立ち上げまして、地元の文化や自然を守る活動を顕彰する。今回、4回目の全国的な選抜を行って、合計約40件が未来遺産プロジェクトに登録されております。
 次に、東日本大震災に対する教育支援事業について報告させていただきます。
 2011年3月11日のこの大震災勃発後、直ちに私たちは、大震災で被害を受けた学校や子供たちへの支援を始めました。幸いにしてユネスコ本部が、私たちの取組に「絆キャンペーン」というのを世界的に展開してくださいまして、世界中のユネスコスクールから被災校の子供たちに応援メッセージを送ろうということで展開いただきまして、3万5,000通くらいの応援メッセージが日本に寄せられました。これを仙台ユネスコ協会がまとめて受けて、学生たちの協力を得ながら被災地の学校にお配りするということがまずございました。
 それから、私たちのその支援としては、三つの柱がございます。一つが学校への支援。被災した学校に対して、私たちは電話、ファクス等で直接問合せをいたしまして、今一番何が必要ですかというニーズを把握しまして、それに応じて、1校当たり150万円以内ということで支援をしてまいりました。例えば、運動用具その他の教具、あるいはスクールバス、移動図書館、様々な形で学校支援を始めました。
 続きまして、三菱UFJフィナンシャル・グループ様から多大な御支援を頂きまして、遺児・孤児に対して、小学校1年生から高校卒業まで奨学金を提供するということで、1,300人くらいの遺児・孤児に対して、毎月2万円、高校卒業まで、15年間にわたる長期の事業でございます。三菱東京UFJ銀行様の多大な資金的御支援を賜りまして、この事業を継続いたしております。
 同時に、花壇の再生、被災した学校の花壇を再生しようということで、銀行さんの幹部の方々、三木特別顧問、平野頭取等の方々と、あるいはボランティアの方々と一緒に、こういう活動も展開いたしました。
 次の柱が、遺児・孤児ではないのですが、甚大な被害を受けて、親が職をなくす、家がなくなる等々で、経済的に困窮している家庭がたくさんございます。こういう方々に、中学3年生を対象に3年間の奨学金を支給する。これにはたくさんの企業から御支援を頂いております。その中身は、こちらのパンフレットに掲載してございます。外資系の企業からも随分たくさんの支援が寄せられてまいりました。現在1,700人以上の学生に対して、この就学支援、3年間、毎月2万円という支援を続けさせていただいております。
 教育に併せて文化的な支援をいたしております。例えば、伝統的な神楽について面を復元する、あるいは太鼓を復元する。それから、黒船太鼓は、新しいコシノジュンコさんの衣装で、こういうものを作る等々ございます。興味深い例としては、チェルノブイリの被害に遭ったベラルーシ共和国から、かつて私たちは絵画を送ったんですが、何十年かして覚えておられて、日本に、学校の子供たちの絵画を送っていただいたりしています。また、横綱の白鵬関を中心に、相撲協会が土俵を再建するというのがございまして、山田町で復元をいたしました。次は気仙沼という話も伺っています。
 それから、パリの本部でチャリティーコンサートを2回開いていただきました。昨年3月には、佐渡裕さんの指揮でチャリティーコンサートが行われまして、会場の第1会議場が満員の盛会でございました。併せまして昨年10月、私たちは、感謝の意味を込めて、パリで浮世絵展を開催してまいりました。ほかに、日本発の民間ユネスコ運動が、アジア、世界に広まりまして、アジア連盟、世界連盟という組織がございまして、それとの協力もいたしております。
 お時間があれですが、次に財務状況でございます。お手元の資料の運委487-2を御覧いただきたいと存じます。
 1枚めくっていただきますと、これは公益法人になってからの会計、こういう形の会計報告として内閣府に提出いたしております。少し中身を見てみますと、2枚目、最後の紙を御覧いただきたいと存じます。私たちは、様々な寄附金を頂きながら事業を展開しておりますが、そ の寄附金の中身と額を、2009年、10年、11年度にわたってお示ししてございます。
 寄附金の、2010年、2011年は特にそうですが、一番大きな費目は大震災への教育支援でございまして、2011年度についていきますと約27億円強の募金を頂いております。それから、会費がどうなっているかということでございますが、今の4団体の会費を示してございます。構成団体というのは各地のユネスコ協会でございますが、この会費収入。それから、賛助団体の会費、これはメンバーも少のうございます。個人会員の収入、そして維持会員、これは企業の方々の会員ですが、どんどんと減ってくるのが私たちの課題の一つでございます。
 次に、企業との連携協力について、少し。


【田村委員長】  
 すみません、時間が押しているので。


【野口理事長】  
 わかりました。


【田村委員長】  
 お願いいたします。もうすばらしい活動なんだけれども、時間があるもので。


【野口理事長】  
 申し訳ございません。どういたしましょうか、あと一、二分よろしゅうございますか。


【田村委員長】  
 どうぞ。


【野口理事長】  
 大変すみません、時間が押しまして。
 先ほど言いましたように、東日本大震災子供支援につきましては、大変多くの企業から御支援を賜っております。先ほどの遺児・孤児に対する奨学金につきましては、三菱UFJフィナンシャル・グループ様から多大の御支援を賜っております。また、「守ろう地球のたからもの」、これは大震災以前から、三菱UFJフィナンシャル・グループ様の御支援で、環境を守る、あるいは世界遺産から学ぶという教材を作ったり、それから、白神山地の山麓近くで植樹活動というものをやらせていただいております。あと、三菱広報委員会の御支援を頂いて、アジア絵日記フェスタを2年に1回、開催をいたしております。これには24の国・地域が参加をいたしております。
 面白い例としては、レゴジャパン、レゴで世界遺産を作るというのをずっとやっていただいており、この展示会をしながら寄附を集めていただいている。レゴというのはブロックで、子供のおもちゃなんですが、これで大変すばらしい世界遺産ができる。それから、最近ではユニリーバさんの御支援があったり、三菱UFJ環境財団さんの「みどりの絵コンクール」も参加させていただいております。
 それから重要な案件としまして、ユネスコスクールへの支援でございます。こちらは三菱東京UFJ銀行様の御支援を頂きながら、指定されたユネスコスクールにプレートを寄贈する。それから、ESDの学校に対して資金援助をさせていただいております。また、ESD、高校生を対象に作文コンテストをして、10名ほど選抜してヨーロッパに派遣するという事業を展開させていただいております。
 お時間の関係ではしょらせていただきますが、最後に課題でございますけれども、私たちは、まず組織の拡充をしなければいけないと思っております。特に若い世代をどうやって取り込んでいくかということと、それから、これからの大きな方向性としては、ユネスコスクールと各地ユネスコ協会との連携を強化したいと思っております。その一つの手立てとして今考えておりますのは、ユネスコESDパスポート、こんなものを使って、参加した学生たちに、何らかの形で顕彰し、地域社会との連携、ユネスコ協会との連携を強化したい。あるいは、具体的には公民館やPTAとの協働ということも大事なことかなと思っております。
 すみません、時間が少しオーバーしまして、まことに恐縮でございました。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。我が国が第2次大戦後、国連に復帰する前から活動を始めているユネスコ協会の活動を総括してお話しいただきました。現状についての問題点もお話しいただいたということです。
 御質問があれば、いかがでございましょうか。何か御質問はございませんでしょうか。よろしいですか。
 もしあればまた後ほどということで、では、ACCUの方の御説明を。一応20分を、御発表と質疑応答という時間にしていますので。すみません。


【島津事務局長】  
 それでは、ACCU、ユネスコ・アジア文化センターの島津から、御説明をさせていただきます。資料は「公益財団法人ユネスコ・アジア文化センターの現状と課題について」ということで、配付されております。
 私ども法人の主要事業ということで書いてございます。詳細に記載をいたしておりますので、説明についてはポイントだけを申し上げたいというふうに考えております。ユネスコ・アジア文化センター、普通ACCUと言っておりますので、時々ACCUという言葉が出るかもしれませんけれども、ユネスコ・アジア文化センターのことでございます。
 昭和46年、1971年ですけれども、日本政府と出版界を中心とした民間の協力によって設立された団体でございます。ユネスコの「平和は、人類の英知と精神的な連帯の上に築かれるものである」という精神のもとに、ユネスコと協力いたしまして、日本を拠点に、主としてアジア・太平洋地域諸国の教育と文化の分野で、人材の育成と相互交流を促進するという事業を行っております。
 事業は、年によって若干変化しますけれども、平成24年度の主要事業で御説明をいたします。
 まず一つは、私どもは教職員の交流事業をやっております。日韓、日中、日米の教職員の相互理解と友好の促進ということでやっておりまして、初等中等教職員の交流プログラムでございまして、これは、学校だとか教育文化施設の視察をするとともに、ESD、持続発展教育についての事例が非常にたくさん出てきていますので、好事例を紹介しながら、一般家庭の訪問もございまして、教職員の持続的なネットワークの構築というのをやっております。そこに、日韓、日中それぞれ書いていますが、韓国は一番長うございまして、もうこれで13回目でございます。中国は10回でございます。そういう招へいをいたしております。アメリカの先生は、ESDを共通テーマにいたしておりまして、相互交流をするということになっておりまして、これは3年続いております。これが最初の1ページ目で記載をいたしている内容でございます。
 次が、私どもの中では教育協力というふうに言っておりますが、一つはユネスコスクールの推進事業でございまして、ユネスコスクール活動推進のために、私どもは事務局の支援をいたしております。ユネスコスクールの加盟申請校からの申請の窓口、相談の窓口業務を行っております。そして、ユネスコスクールの公式ウェブサイトの運営・管理をいたしております。月間のアクセス数が大体4,900件、このような格好で、学校の先生たちを中心にアクセスをしてこられます。
 それから、ユネスコスクールの質の向上ということを目指しまして、地域内あるいは地域間の意見交換の場としまして、地域交流会というのを持っております。昨年度から実施いたしておりまして、去年は2回。今年は多摩市と、先般、大牟田市で開きました。いずれの地でも、日本ユネスコ国内委員会広報大使のさかなクンさんに特別講演をしていただきまして、子供さん方は大変喜ばれたと。こういう事業をやっております。それから、先生方が活動事例を欲しいと言われるケースがございましたので、これまでに3冊ほど、活動事例集を作りました。
 それから、東日本大震災の関係でございまして、防災教育の交流事業もやっております。この「みんなひとつプロジェクト」をやりました関係で、世界からメッセージが届いてまいりました。それを、震災に遭った被災地の被害校にお送りをさせていただきました。これを見て、東日本大震災の支援募金というものにもつながっております。
 それから、ESDの防災の部分が大切だということもございまして、アジアの次世代のリーダーということで防災ワークショップを開いておりまして、これは来月ですけれども、仙台で開催をして、連続して蔵王でも開きます。ESDの防災教育分野の交流、ネットワークの強化ということで、中高生が参加して、それに教員もついてこられますので、教員のための国際ワークショップを開催いたします。
 次が、国連ESDの10年と言っておりますが、ユネスコの事業といたしまして、アジア・太平洋地域のユネスコスクールを対象にいたしまして連携をするということで、皆さん共通のところは、食べるものがお米でございますので、「RICE」というふうにして、お米をテーマとした協働学習、国際ワークショップを開いております。
 同じくユネスコの事業ですけれども、環境問題、貧困、ノンフォーマルということもございまして、COE、Centre Of Excellenceということで、5年にわたってCOEの組織を支援いたしております。組織の方に支援金を送ったりして、アジア・太平洋地域でのESDの推進を図っております。
 次のページになりますけれども、ESD・EFA。Education For Allという万人のための教育というのと、ESDとは相乗効果がありますものですから、それと一緒にした活動をしようということで、させていただいております。文字が読めるようになるよと、それから仕事もできるようになるよと、ESDからEFA、Education For Allと、まだ字が読めない人たちもいらっしゃる、そういうところに支援をするということで、相乗効果でさせていただきました。
 次が、「カ.識字教育」でございます。アフガニスタンの国の識字教育の強化というのがございまして、これはJICAと共同でいろいろやっております。JICA、アフガニスタンの識字教育の方と、識字教育のモニタリングあるいは技術支援ということで、文字の読めることをアップするために、私どもの職員がアフガニスタンに出かけて行っておりまして、3か月の間に、1か月とか2か月、行ってまいります。まだ、15歳以上の女性の識字率、文字が読める方が十数パーセントしかないという状況でございますので、出かけて行って、識字の支援をいたしております。
 それから、「SMILE Asia プロジェクト」と書いております。これは企業と個人からの寄附で賄っておりまして、アジア・太平洋各国内に設置されました、LRCと言っておりますけれども、女性のための識字教育センターで、母子保健の内容を中心にして識字教育をやっております。本年度はカンボジアでやっています。これはなぜかといいますと、文字が読めないために、小さくてお子さんを亡くされる方が多いものですから、母子保健の内容にした方がいいだろうということで、識字教育をやっております。
 それから、私どもは奈良に事務所がございまして、世界遺産等文化遺産保護協力事業というのがございまして、こちらの方では文化遺産保護に従事するアジア・太平洋地域の専門家の方に集まっていただいて、集団研修を1か月間やっております。毎年、16か国から16名来ております。それから、文化遺産の保護で、奈良にございますので世界遺産教室を奈良県で行っておりまして、延べ46校、今までやってまいりました。
 もう一つは、若干毛色が違った高校模擬国連というのがございまして、グローバルな人材の育成ということで、若者の国際理解あるいは相互理解、それから異文化の交流ということでございまして、高校生による模擬国連事業を平成24年度から開始いたしました。新規事業でございます。優秀チームを今年、またニューヨークの国連本部で開かれる国際大会に派遣をいたします。本事業は全て協賛会社からの寄附で賄っておりますので、私どもの事業、後ほど申し上げますけれども、そちらの方で行っているということでございます。
 組織体制というのを次に挙げておりますけれども、私ども、平成21年12月25日付で寄附行為ということで変更いたしまして、役員体制ががらりと変わりました。それから、23年11月1日で公益財団法人に移行いたしております。後ほど申し上げます決算の関係のところも、年の途中で変わっているということでございます。
 それから、企業との連携ということでございまして、私ども、法人の維持会員は、そこに記載のように役員企業、印刷・出版の企業ということで、記載のような格好で応援を頂いております。ACCU事業全体への寄附と、ESD・ユネスコスクール推進事業ということの寄附、これが役員・一般企業。それから、識字と母子保健教育事業への寄附ということで、これはまた違った形で寄附を頂いておりまして、例えばチャリティーコンサートを開いていただくとかいうことがございます。それから、金融機関からのボランティア基金、銀行に勤めておられる行員の方がお出しいただいた基金、個人の方の基金で、私どもに寄附を頂いて識字教育をやっている。それから、高校模擬国連への寄附ということでございまして、隣に座っていらっしゃる三木委員の会社、三菱東京UFJ銀行さんからも頂いておりますが、29社、銀行、商社、損保、証券、自動車、食品、薬品、医療、設計、印刷、出版、教育、鉄道、旅行、流通と非常に多くの企業さんからお金を頂きまして、高校模擬国連事業を営んでいるということでございます。
 それで、財政のところがございまして、左から、平成21年、22年、23年ということでございます。23年度の途中で公益財団法人に移行いたしました。私どもといたしましては、トータルは、見ていただければお分かりいただけますように、収益が、平成23年度で4億1,700万円という状況でございます。基本的には経常費用も大体それと同じ程度、そう大きくない事業でございますので、あまりもうけ過ぎてもいけない、赤字になってもいけないというところで運営、管理をやっております。
 受取会費という欄がございます。見ていただければ分かるのですけれども、会費が1,100万円から、昨年は1,089万2,000円となっております。若干会費のところは減っておりますけれども、大体会員の方は、そう大きな変化はございませんで、このくらいの金額を頂いています。
 それから、受取寄附金というところがございまして、これが1,000万円、3,500万円、900万円という形でございます。平成22年度までは損益計算書と、それまでの間と決算のやり方が違うものですから、3,500万円という寄附金になりますけれども、今のところは大体1,000万円強ぐらいの寄附金になっております。今年は、先ほどの高校模擬国連の寄附がございますので、もう少し大きい金額が、これに上乗せされるのが平成24年度の決算になってくると考えております。
 それから、私どもの方からいたしまして、主要な活動に関する今後の方向性ということでございます。
 私どもといたしましては、今後も教育と文化の分野で、過去の蓄積を生かしながら、新しい時代の要請に応じて、持続可能な社会の構築ということに貢献できるようにしたいと思っておりまして、ユネスコ活動を推進したいと考えております。
 官庁との関係のことも私ども、割と多うございますけれども、民間企業に対しましては、種々の実績の説明だとか、広報の拡大を通じまして、支援を頂く、支援を広げてまいる所存でございまして、広く助言だとか御指導を賜れれば有り難いというふうに存じております。具体的には、私どもの場合は文科省さん、ユネスコさん、それから国際連合大学さん、日米教育委員会さん、JICAさん、それから文化庁さん、奈良県さん、奈良市さん、それに企業との連携を引き続き図ってまいりたいと考えております。
 それで、私ども、そこに教職員の交流事業と書いております。主にこれは教職員の交流、国際連合大学と日米教育委員会、フルブライト・ジャパンから頂いておりますけれども、これは競争入札でございますので、ACCUとしての付加価値を高めて、それで種々の計画、提案が採用されるように努力して、仕事をしてまいりたいと考えております。
 それから、ユネスコスクールの推進事業と申しまして、これは文科省さんからの委託事業でございますので、私どもといたしましては、2014年のESDの世界会議を控えておりますし、ポスト2014年を見据えまして、ESDの重要性を鑑みて、これもまたACCUとしての付加価値を高めると。企画、提案が採用されるように努めていきたいというふうに考えております。
 この中では、ユネスコスクールの地域交流会を開いておりますと、大変地域が盛り上がるなという感じで、これまでも大牟田でやりました。ユネスコスクールは地域との交流が大変盛んでございますので、地域の町おこしにかなり効果が上がっているのではないかなというような体験をいたしまして、そのような感じを持っております。したがいまして、今まではユネスコスクールは学校内の問題、あるいは学校間の問題でしたけれども、地域連携だとか、あるいは国際連携を図っていくことによって、広がりがつながっていくし、企業からのいろいろな支援も頂きやすくなるのではないかなと。その意味で、私どもといたしましては、企業様と連携をしながら、Win-WInの関係で事業を実施できるような格好にしていければいいなと思っております。
 そのためには、Win-WInになる御提案をする、あるいは企業側とのマッチングを図っていくということがこれから必要になるのではないかなと思っておりまして、そんなところで、私どももユネスコスクールの基金を持っておりますので、そちらの方に少しでも活動の場が広がるような格好で努力したいと思っております。
 同じように、防災の関係が多少ございますので、防災の関係でも活動を、これはユネスコのバンコクからもらうケース、それからODAでもらうケースがございます。このような格好で努力していきたいと思っております。
 それから、ユネスコとの関係は、先ほど申しましたお米のテーマでやっております。もう一つはCOEの関係でございます。ユネスコの信託基金で今まで頂いておりましたのですけれども、これも私どもの企画、提案が採用されるように努力していくということでやりたいと思っています。
 識字教育は、先ほども申し上げましたように民間のお金を頂きながらやるというのが、JICAとの契約のほかにございますので、そのような寄附金につながる形で、もう一つ私ども努力して、民間資金の獲得の拡大をしていきたいと考えております。チャリティーコンサートもこの前開かせていただいて、それぞれ入ってくることになってきましたので、これは一つの柱にさせていただきたいなと思っております。現在は私どもの理事の企業から頂いております。
 世界遺産のところも、こちらは従来どおり、太平洋諸国の要望も強うございますので、頑張っていきたいと。
 それから、高校模擬国連は参加者の拡大が大分見込まれておりますので、協賛企業、協力企業さんと連携をしまして、寄附、御協力の拡大を図って、グローバルな人材を育てたい。高校生に世界の場をいろいろ体験していただいて、大きな人材になっていただきたいと、このような方向で考えております。
 以上で、私どもの説明をさせていただきました。ありがとうございました。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。両団体の御説明を頂きました。ACCUについては、何か御質問ございますでしょうか。


【島津事務局長】  
 お手元の配付資料の下に、出来上がったばかりのACCUのパンフレットを配付させていただいております。


【田村委員長】  
 それでは、御質問はまた後でしていただくといたしまして、時間が押していますので、大変貴重な御意見を頂きまして、現状を御理解頂いたということを前提にしまして、ユネスコ活動のこれからの活性化といいますか、諸課題についていろいろ検討をし、論点整理を行い、更に内容のあるものにしていきたいということで、前回の懇談会でいろいろな御意見を頂いたわけですが、事務局からある程度整理したものをここで説明していただいた方が話が進むと思いますので、これは浅井さんからでしょうか。よろしく御説明をお願いしたいと思います。


【浅井室長】  
 お手元に配付しました資料487-4を御覧いただきたいと思います。これは、年末に行いました懇談会におきまして、委員の先生方からいろいろな御意見を頂きましたが、それをまとめたものでございます。
 思い出していただきたいと思いますが、1枚紙で裏表ございますけれども、簡単に言いますと、いろいろな意見がございましたけれども、1の「若者、企業の参加によるユネスコ活動の一層の促進」というところでは、各地のユネスコ協会の課題の一つが高齢化、あるいは若者の増加というのが意見として出ておりました。また、ユネスコと公式なパートナーシップを締結している機関等についても資料として出してほしいというようなことがございました。それから、企業が積極的に活動している部分というのにも政府が着手して、より活性化を行ってもよいのではないかという意見ですとか、関連して、大きく利益を上げている企業とかソーシャル・アントレプレナーとの連携といったことも議論にございました。それから、宮崎の綾があったわけですけれども、そういった地域振興の推進に当たって、観光庁等、他省庁との連携というのを一層推進すべきであるという意見。それから、ユネスコの所掌分野の教育、科学、文化において、ほかの機関も活動しているので、そうした機関との連携の検討といったところがございます。ボーイスカウト、ガールスカウト等がございますけれども、そのようなことがございました。それから、関心の低い方々の関与を深めるということで、プッシュ型の事業あるいは提案も必要だけれども、プル型といいますか、そうした事業等の提案というのも非常に有効ではないかという意見です。
 裏面に行きまして、学校教育や社会教育等を通じたESDの一層の推進というところでは、幾つかコメントがございましたけれども、ESDの実践については、第2期教育振興基本計画案の中でも明確に位置づけられているので、文科省の関係施策においてもしっかりと推進をしていくべきであるという御意見ですとか、今御紹介がありました日本ユネスコ協会連盟やユネスコ・アジア文化センター、この二つの連携を検討するといったこと。それから、2014年のユネスコESD世界会議に向けたユネスコスクールにおけるESDの推進といったところですとか、同じくユネスコスクール関係では、国内外のユネスコスクール間の交流をもっと積極的に推進すべきといった御意見。それから、大学というようなところでは、ESDを横串として、ESD関連活動の連携を図るといった大学での活動。それからもう一つ、社会教育関係ですけれども、公民館等という中には博物館も含まれるということですけれども、そうした公民館、博物館との連携というようなこと、あるいは公民館、博物館におけるESDの活動といったことも考慮すべきというようなことでございます。あとは震災の関係ということです。
 これが、前回の懇談会での意見を簡単に集約したものでございます。懇談会以後、各委員から何かコメントがあればということでお聞きしておりましたけれども、特段の、懇談会以後のコメントというのはございませんでした。
 次の資料487-5でございます。懇談会のときにもお出ししましたけれども、「我が国におけるユネスコ活動の活性化について(案)」ということで、この検討事項に沿ってコメントがあったわけでございますけれども、今紹介しましたコメントを踏まえまして、若干これを修正してございます。
 検討事項1、2とございます。1は特に修正はございませんが、2のESDの方の関係におきましては、今のコメントの中でありましたように、3)というところで、国内外のユネスコスクール間の交流をいかに推進していくかというような観点からの御議論を頂くということ。それから、4)では、特に学校と地域の連携強化をどのように図っていくかというところを入れてございます。5)でありますけれども、これはESD教育関係の、ESDに関する研究というのを活性化する上で、科学の方、サステイナビリティ・サイエンスというのをどう関連づけるかというところも検討すべきと。6)では、前回の「公民館等」を、「公民館、博物館」ということで、博物館の明示を入れてございます。

 引き続きまして、本日配付している資料について、簡単に御説明させていただきたいと思います。
 487-6でございます。前回も日本ユネスコ協会連盟さんの協力を得まして、現状ということでアンケートの結果がございましたけれども、ちょうどそのアンケートを集計中ということでございました。今回、1月17日現在の集計結果というのが出てきておりますので、これもお目通しを頂きたいと思います。
 日本ユネスコ協会連盟の現状ということで、野口理事長から先ほどお話がございました。そこについては、各地の協会の数等でございます。先ほどもありましたけれども、構成団体会員283、維持会員157等々で、751の団体あるいは会員がいらっしゃるということでございまして、構成団体の中には何々ユネスコ協会という単位のユネスコ協会が今254、それから連絡協議会を持っているというのが29、合計283というのが1月17日現在の数ということでございました。そうしたユネスコ協会についての組織形態は、任意団体がかなり多いというところがございます。
 それから、会員の構成について、最新のアンケートによりますと、会員数が11から50というところがかなり多く、41.9パーセントがそこに入っているということでございました。それから、ユネスコ協会の男女の会員比率については、男性が55パーセント、女性が45パーセントということで、若干男性の方が多いというようなことが出てきているところでございます。

 ページをめくっていただきますと、年齢別構成をお調べになってございまして、男性と女性と分かれておりますけれども、男女ともに一番メインになっているのは61歳から70歳までで、ここが男性36パーセント、女性が39パーセントほどになっていると。60歳以上というところを見ますと、3分の2近くが、男女ともに60歳以上の年齢の方々で構成されているということがお分かりいただけると思います。
 4ページでは、会員の職業等についてということで、年齢ともかなりこれは比例しているわけでございますけれども、主婦ですとか無職の方というのがやはり圧倒的に数が多くなってございます。
 それから、各地のユネスコ協会が活動するに当たっての課題というところのアンケートをお取りいただいておりますけれども、高齢化の問題、それから財政の問題というところがかなり多いということと、そのほか、次の5ページにおきまして、いろいろ自由記載ということで、各地の協会から上がってきた問題を箇条書きでお示しされているところでございます。
 次の資料、487-7でございます。これは、先ほど申し上げました、パリにありますユネスコと関係を持っている国際的なNGOあるいは財団というのがどういうふうになっているかということで、簡単に調査したものでございます。
 まずは国際的なNGOとの関係でございますけれども、ユネスコは二つのカテゴリーがあるということで、(1)がコンサルタティブ・ステータスというところで、これが301の国際的なNGOとそういう関係を持っていると。具体的な中身について、まだそこまでは調査が届いていませんけれども、ユネスコのプログラムの実施の中で、柔軟でダイナミックなパートナーシップを達成することを目的とするNGOというような定義になってございまして、その中では、これもほんの一例でございますが、例えばInternational Baccalaureate、IBがそこに入っておりますし、日本に本部を置きますInternational Consortium on Landslides、国際斜面災害研究機構というのがございます。こういうものですとか、あるいはガールスカウトの世界連盟というのが、この団体に位置付けられているところでございます。
 それから、(2)でアソシエート・ステータスというのがございます。これが64団体でございます。ユネスコとの結びつきが更に強い国際的なNGOということでございまして、(1)のコンサルタティブ・ステータスの2年以上の実績が必要というような条件がついてございます。この中には、国際大学協会、IAUですとか、ICSU、国際科学会議、それからICOMという国際博物館会議、あるいは、後ろに行きますけれども、ICOMOS、これは世界遺産でもかなり協力しているところです。それからIFLA、国際図書館連盟ですとか、International PEN、それから国際社会科学協議会、あるいはロータリー、青年会議、それから民間のユネスコ協会の連盟であります世界ユネスコ協会クラブ・センター連盟ですとか、一番下にございますのは世界スカウト機構、これはボーイスカウトの世界連盟ということでございます。そういうところがこの中に含まれているということであります。
 次に、ユネスコと関係する財団でございます。22団体がここに登録されてございます。この中には、西園寺先生のところの五井平和財団ですとか、アンチ・ドーピングの世界機構でありますWADAがここに含まれているという状況でございました。
 次の487-8でございます。前回も御意見ありました我が国のボーイスカウト、ガールスカウトの活動状況というところで、1枚にまとめさせていただいています。ボーイスカウトにつきましてが1、後ろにガールスカウトの状況をまとめてございます。
 これはかなり簡略化してございますけれども、通常の活動、あるいは環境教育に関する活動、メッセンジャーズ・オブ・ピースということで平和のための活動、全国的な集会の日本ジャンボリー。それから、世界スカウトジャンボリーといって、これはインターナショナルなジャンボリーでございますけれども、実は2015年に山口県で、国際的なこのジャンボリーを開催する予定をボーイスカウトの方は持っているということでございます。
 それから、日頃から国連機関との連携というのがございまして、こうしたジャンボリーのプログラムに対しての協力ということで、国連世界食糧計画ですとか国連開発計画等々の国際機関、あるいは日本ユネスコ協会連盟、日本ユニセフ協会といったところとも連携を図っているということがございます。
 ボーイスカウトにつきましては、会員数を一番下の表にまとめてございますが、平成10年には15万4,000人のところが、平成23年には8万4,500人ということで、数がやはり徐々に減ってきているというところがうかがえるかと思います。これは年齢構成別にも分かるようにしてございますけれども、だんだんと数が減ってきているということが分かります。
 それから、後ろの方がガールスカウトの活動でございます。やはりガールスカウトの活動も、通常の活動ということで自然体験を通じた活動ですとか、あるいは、ここにもピースプロジェクトといって、平和運動といいますか、平和の活動というのも入ってございます。そのほか復興支援、震災支援のプロジェクト等々をここに挙げてございます。
 国連機関との連携ということもやはり同じようにございまして、難民高等弁務官事務所ですとか国連人口基金といったところ、あるいは日本ユニセフ協会といったところとの連携があるということでございました。
 会員数もボーイスカウトと同様でございまして、年々減少傾向にあるというところでございます。平成10年には4万5,000人強いた会員が、平成23年には1万7,696人というふうに、減ってきている状況がうかがえました。
 次の資料、487-9でございます。これは日本ユネスコ国内委員会の後援名義を出した事業についての一覧表でございます。平成24年度と、一昨年前、平成23年度につきまして、2ページにわたりまして一覧として記載してございます。
 先ほどお話がございました日本ユネスコ協会連盟の活動ですとか、五井平和財団、あるいは国連協会といったところの活動以外にも、新潟市といった自治体のシンポジウム等に後援名義を出しているというところがございます。
 ページをめくっていただきまして、2ページ下に簡単な分析結果を挙げてございます。平成24年度、まだ途中でございますけれども、41件の後援名義を出しているというところでございまして、申請団体の内訳を記してございます。ユネスコ協会等が9件、任意団体8件、地方公共団体5件というような形で示してございます。かなり様々な団体から、こうした後援名義の申請が出されているというところがお分かりいただけるかと思います。分野別には、今年度、今までの間で、教育が16件、科学関係12件、文化10件というところでございます。事業形態としては、シンポジウムというのが一番多うございまして、41件のうちの約半分の22件がシンポジウムということになってございます。
 平成23年度でございます。同様の分析を、3ページ、4でございます。23年度トータルでは33件の後援名義を出しておりますけれども、その中でも任意団体、あるいはユネスコ協会等々ございます。分野別にはやはり教育というのが一番多くて、17件という形になってございます。形態的にはやはりシンポジウムが18件と多いということで、シンポジウムにつきましては、年1回の定例のシンポジウムというのがかなり多うございます。以上でございます。
 それから、487-10というところでございまして、学校と地域との連携ということが、この前から御意見でもございました。この中で、文部科学省が行っております、特に初等中等教育局が実施しています制度について一つ御紹介をさせていただくということで、皆様御存じでしょうけれどもコミュニティ・スクール、学校運営協議会制度というのがございます。これは現在、初等中等教育局で進めている制度でございまして、保護者や地域住民が学校運営に参画する制度でございます。
 平成24年4月現在では、1,183校がこのコミュニティ・スクールになっているということでございまして、内訳的には小学校がやはり一番多いということになってございます。これにつきましては、今後5年間で全公立小中学校の1割、3,000校を目指して実施中というところでございます。
 後ろ側、めくっていただきますと、コミュニティ・スクールの現状というところで、表・図にまとめてございます。グラフを見ていただくと、やはり都道府県によりまして、コミュニティ・スクールを活発に行っている県、あるいはまだコミュニティ・スクールがない県というように、ユネスコスクールの分布と結構似たような状況がうかがえるかというふうに思っております。
 この中には、例えば岡山は結構コミュニティ・スクールが盛んでございまして、岡山市はユネスコスクールも今増えているわけでございますけれども、岡山市教育委員会は、コミュニティ・スクールの制度を利用したといいますか、それになっている学校のユネスコスクールへの登録を今、進めているというようなところがございます。
 資料の最後でございます。487-11というので、公民館と博物館の現状ということで、簡単な資料をお示ししてございます。
1ページでございますけれども、公民館の数、この表の中では平成11年が1万8,257とピークで、そこから少しずつ減っている状況がうかがえるかと思います。
 ページをめくっていただきまして、2ページ目に利用者の統計をお示ししてございます。上の方は延べの利用者ということでございまして、利用者につきましては、減っているというよりも、少し増えているかもしれないというような感じの様子がうかがわれます。22年度につきましては、岩手県、宮城県、福島県の数値が含まれていないということで、若干ダウンしてございますけれども、一応2億から2億5,000万の間で、若干増えている感じも受けるということでございます。公民館の国民一人当たりの利用回数の推移が下にございますけれども、これも、ほぼ横ばいのような形ではないかというような感じがうかがえます。
 3ページ目は、公民館で行っております学級講座の数ということで、これはかなり右肩上がりで増えているということがうかがわれるかと思います。平成元年が15万9,000というところから、平成19年は46万9,000ということで、こうした公民館で行われる講座というものはかなり増えているということでございます。
 3ページ下の方は、博物館の種類といいますか、博物館には登録博物館、博物館相当施設、博物館類似施設というような形のカテゴリーがございまして、その館数、種類等々を記してございます。
 次の4ページで、同じく博物館の数でございますけれども、平成2年が、トータルで、三つ合わせて2,968という数でございましたけれども、平成23年では5,752ということで、この中には類似相当の博物館の数というのがかなり多くなってございますけれども、博物館自体はかなり数が増えてきているということがうかがえます。ただ、ここ3、4年は頭打ち状況ではないかというふうに思います。
 博物館の入館者数でございますけれども、4ページ下の方に、博物館の種類別等でお示ししてございます。総合博物館、科学博物館、歴史関係、美術関係、動物、植物、水族館という形でございます。そのカテゴリーで若干、やはり違いが出てきていると。美術系は上がってございますけれども、逆に、植物園等は少し下がっているような感じがうかがわれるかと思います。
 博物館の国民1人当たりの利用回数の推移というのも、次の5ページの上にお示ししてございますけれども、平成元年に2回だったところが、2.3と。数も増えてございますけれども、利用回数も少し上がってきているのではないかという感じがいたします。
 それから、博物館におけるESD関係の取組ということで、具体的事例を少し掲載させていただいてございます。一つは、5ページの下にございます大阪市博物館協会の例でございます。ここでは、食と生産地の生物多様性、この二つの課題を結びつける教育実践研究というのが行われておりまして、「食文化と多様性トーク」ということを開催しているということがございました。それから、最後のページでございますけれども、連携事例の二つ目として、兵庫県立人と自然の博物館の例を簡単にお示ししてございます。人と自然の共生をテーマに学習プログラムを展開しているというところでございます。
 前回の懇談会で要望がありました資料ということで、今回こうした資料を加えさせていただきました。以上でございます。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明を踏まえて、御意見を頂戴したいのですけれども、お手元に差し上げてあります487-5「我が国におけるユネスコ活動の活性化について(案)」は、今日頂いた案も踏まえて、2月13日の第132回総会に提出させていただこうと考えております。総会でも、本件の進め方も含めて御意見を伺った上で、今後、本小委員会において集中的に議論を進めて、大体1年ぐらいで方向性をまとめ、御意見を取りまとめていきたいと考えているわけでございます。
 そこで、本日は最初に御意見を頂くというところで、お忙しいところ三木委員にお越しいただいていますので、経済界のお立場からに限らず、経済界の立場からの方が御意見をおっしゃりやすいかもしれませんが、御自由に一つ、ただいまの説明についての御意見がございましたら、頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。


【三木委員】  
 私どもは日本ユネスコ協会連盟さんと共同でいろいろな活動、特にユネスコスクールの活動などをしておりますが、企業をどうやって引っ張り出すかということが論点だったようなので、まず私どもがどういう経緯でこのユネスコ活動、ユネスコスクール活動を支援するに至ったかという経緯を簡単に御説明しますと、最初は、ユネスコではないんです。まず私どもの会社の中で、CSR活動重点領域というのを決めました。そのときに、それは次代の、次世代の担い手の育成というのと環境と、この二つ、これがポイントだということを決めました。これが5年前です。
 それをやろうとしまして、いろいろな団体と対話、相談をしまして、それで結局二つの領域で活動実績があるのは、もう何しろユネスコ協会連盟さんが優れているということで、そこと共同して、パートナーとしてやっていただこうと決めた。それが4年前です。それでいろいろやってきまして、その中でESDの推進とかユネスコスクールとかいうことがやっと分かりまして、ユネスコスクールはESDの推進拠点であると、文科省及び日本ユネスコ国内委員会で取り組んでおられるということに貢献できないかと、こういうことなんです。
 要は、自社のCSR活動の重点の決定、これが一番先で、その次にパートナーをどこにするかで日本ユネスコ協会連盟で、そして3番目にESD、ユネスコスクールへの支援という順番になったわけであります。
 それで、各企業とも、本当に企業はみんな、社会の一員として、社会貢献活動をしたいと、CSR活動をしたいと皆思っております。これは収益が上がっているからではありません、企業はみんなそのように思っております。その場合、企業としては、どうせCSRをやるならどうするかというのは、社会の一員としての責任というのはもちろん最初にあるんですが、加えて会社のイメージアップ、それから、社員が参画するということが非常に社員のモラルアップになると、こういうことを各企業とも思っています。
 ですから、そういうことを思っている企業は多いと思うんですけれども、ではそれをどうやって引っ張り出すというか、つなげるかということ。ここはなかなか難しいので、いろいろ御判断いただきたいのですけれども、一つは、各企業が今、CSRレポートというのを出しております。それからホームページも出しておりますけれども、CSRレポート、これは私どもの会社のものですけれども、大体このぐらいの立派なやつを上場企業は出していますので、それで最初のCSRの重点が何かという会社を見て、それでそことのタイアップを考えるのがいいのではないかと。
 そして、企業とアプローチする際には、本当に具体的なプログラムで提案しないと、企業としては非常に検討しづらいと思います。よく言われますが、ESDというのはとても分かりにくい。その上、実は日本ユネスコ国内委員会というのも分かりにくいですね。これは企業から見ますと、ユネスコさんと何かやるというのは分かるんですけれども、ESDは分かりにくい、日本ユネスコ国内委員会も分かりにくい。そこのところをうまく工夫して、さっきのCSRレポートを参考に企業にアプローチすれば、教育とか次代を担う若手の育成ということには各企業皆関心があります。そんなふうに思います。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。非常に適切な、分かりやすい御指摘を頂きました。早速取りかからせていただきたいと思います。私自身も、日本ユネスコ国内委員会というのが本当は分からなかったんですよ。なってみて、ようやく分かってきたというような感じ。まだ分かっていませんけれども、今の御指摘は非常に大事なところだと思いますので、これから是非生かしていきたいと思いますし、今後もいろいろ御指導いただければと思います。
 今の三木委員の御発言に何か御質問ございますでしょうか。お伺いしたいようなことがあったら。よろしゅうございますか。
 それでは、話を進めさせていただきますが、ただいまの御意見を参考にしながら、配付資料487-5に記載されております検討事項がございますが、1と2の順に御議論を頂きまして、その後に、ほかに議論すべき検討事項があれば、御意見を頂きたいと思っております。この議論で、できれば配付資料としてお配りいたしました487-5に関する案を一応固めていきたいなと考えておりますので、是非御意見を賜れればと思うわけです。
 まず、検討事項1に関して、いかがでございましょうか。「若者、企業の参加によるユネスコ活動の一層の促進」ということで、一応こういう形で整理しているわけですけれども、これについて何か御意見がございましたら頂戴したいということです。
 1の3)のところが、今、三木委員の方から適切な御指摘を頂いたんですけれども、あと1)、2)、4)とあります。3)でもいいのですけれども、いかがでしょうか。何か御意見ございますでしょうか。
 どうぞ、安西先生。


【安西委員】  
 少し中座していて申し訳ございませんでした。
 もう出たかもしれませんが、三木委員に質問なんですが、税制面で、例えばこういう公益法人への寄附というのがいろいろ認められていると思うんですけれども、活動自体についても税制優遇というのはあるわけなんですか、企業について。ユネスコ、そういうCSRの活動のどのぐらいの部分まで税制優遇というのはあるものなのでしょうか。


【三木委員】  
 すみません、それは存じませんが、活動自体への優遇というのはありますかね。


【安西委員】  
 いや、私も、今気が付きまして、ここに「活力をどう取り入れていくか」というので、それで。寄附税制につきましては・・・。

【三木委員】  
これはあります。


【安西委員】  
 多分上限はあると思いますけれども、企業からのNPO等への寄附は、ある部分まで非課税になると思うんですけれども、活動自体はどうかということを御存じだったら、教えていただければと思いまして。
 CSRを担当している方々がおられますよね、その企業で。そういう方々の人件費とか、そこまでは面倒は見られないわけですね、恐らく。


【三木委員】  
 そう思います。例えば今、青森、白神山地で、これも日本ユネスコ協会連盟さんと一緒に植樹をやっていまして、10万本植えるというのが一応ここで、5年間で終わったんですけれども、各地から飛行機で行って、そこでやって、2日間ぐらいで戻る。非常にもう応募者多数なんですけれども、こういったものは別に、活動については非課税になっていないと思いますね。


【西園寺委員】  
 これは、想像ですけれども、その寄附をどこが受け入れるかということ。つまり、例えば震災の復興のお金をといっても、そういう認定を受けていないところに出したものは、恐らく課税されるのではないかなと。


【安西委員】  
 そうです。


【西園寺委員】  
 ですから、やはり受け入れ先がそういう認定を受けているかどうかという。


【安西委員】  
 寄附はそうなんですけれども。


【西園寺委員】  
 事業についてですか。


【安西委員】  
 人を出すとか、そういう。


【西園寺委員】  
 人の問題ですか。


【安西委員】  
 それは私も、申し訳ないです。いつか、御存じだったら事務局でも、教えていただければと思います。


【青柳委員】  
 私、美術館では、三菱商事の方々が、体に不自由な部分のある方たちを美術館へ連れていこうという活動をしていらっしゃるんですね。その活動のときに、三菱商事では、社員一人一人が社会貢献をする、年間の何時間かが大体、義務ではないけれども振り分けられていると。その活動に社員の方々が身体障害者の方たちを連れてきて、何時間かを使うと、義務になっているような社会貢献の時間としてカウントしてもらえるんだというようなことをお聞きしたことはありますけれども、税制とは全然関係ないと思いますね。


【安西委員】  
 何とか企業に御支援いただきたいなと思いますので。


【田村委員長】  
 これは、だから免税になると活動が活発になるという面があるんですね、間違いなく。誘導するというような意味でね。少なくとも寄附文化をもう少し活発化させないと、日本はこれからやりにくくなっていきますからね。


【西園寺委員】  
 確かに今のプロボノ的な、例えばある能力とかエクスパティーズというものを企業が貢献してというのは、そういう意味での貢献をしていただくということは大変有り難いですよね、こういう活動においても。


【田村委員長】  
 何でも税金で取り上げて役所で配るというのは、もう、多分難しくなってきているし、これからはもう無理になってくるだろうと思うから。


【浅井室長】  
 企業のCSR活動そのものについての税制優遇等について、我々もあまり承知しておりませんので、少し調べてみたいと思います。それでまた御報告をさせていただきたいと思います。


【田村委員長】  
 どうぞ、佐藤先生。


【佐藤委員】  
 寄附の話になりますけれども、先ほど野口さんのお話で、日ユ協の会計報告を見ていますと、東日本大震災関連でものすごい寄附が来ているわけですね。日常的な寄附に比べて、すごい寄附が来ている。それは別に、地震が起こってほしいわけではないのですけれども、テーマとして、非常に震災に対して協力をしようというところにみんな引かれて、すごいお金が集まっているわけですから、要するにプログラムとして、我々の仲間では、その寺子屋も何もみんなよく知っている話だけれど、改めて魅力的なプログラムであるということをうまく提示して、どこかでブレークスルーを作った方がいいような気がするんです。
 具体的に知恵がなくて、一般的な言い方で申し訳ありませんけれども、何かこういう寄附をするテーマとしてまとまりがうまく提示できれば、いいような気がするんですけれども。


【三木委員】  
 東日本地震では、各社、みんなかなり寄附をしました。しかし、その寄附がどうなっているかというのは、もう非常に最初から、みんな関心事でありましたから、それをフォローしなければいけない。したがって、しっかりした団体で、その後の状況がフォローできるかというのは、大体の企業はやっていると思います。そうしませんと、企業はかなりのまとまったお金を出すわけですから、企業はそれがどこへ行ったのか分からないというのは困ります。私どもが関係している会社も、みんな割にきちんとやっていたようであります。


【島津事務局長】  
 すみません、委員ではないのですが。


【田村委員長】  
 どうぞ。


【島津事務局長】  
 震災募金を私どもACCUもやりまして、これは事業ではないので、同じように集めて、その震災のところに、教育復興のためにお金をという格好になっております。事業ではないので、先ほどの決算の数字には出てこないのですけれども、約1,900万円ぐらいの金額が集まった。これは預り金というやり方でございました。私どもが預り金として頂いたものを、三菱東京UFJ銀行さんの御支援も頂きまして、口座が、無料で送れる、入金するときも無料で、送る方も無料になるという格好でさせていただいて、それで教育復興に、各地方自治体、3県の自治体の教育委員会にお送りをするということでさせていただきまして、そして感謝状をたくさんもらいました。
 その感謝状をたくさんもらったことを、次のACCUニュースで皆さんに公開をして、こんな格好で、それこそ読みますと涙が出るような感謝状を頂いておりまして、それを皆さんに御発表することによって、ホームページにももちろん出しますけれども、それで私どもは頂いたお金を、ほぼ100パーセント、現地に行きますものですから、思いがけないところで御苦労されているところがすごくよく分かるという格好でしております。
 そういう格好が信頼関係になるなということでしております。うちは預り金なので、いわゆる人件費を全然取っていませんので、大変手はかかるんですけれども、でも私どもが取る、そんな団体ではあるべきではないというふうに思っていましたので、私どもはそういう送金をいたしておりました。こんな格好で各被災地に行っていますと、こういう状況で、説明いたしました。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。
では、野口先生。


【野口理事長】  
 ありがとうございます。私ども大震災に対する教育支援という特別のこのパンフレットを作りまして、御覧いただいていると思うんですが、まず、多くの企業から震災で被害を受けた学校、あるいは子供たちへの教育支援、多大の御寄附を賜りました。何といっても三菱東京UFJ銀行様からは、遺児・孤児への奨学金を15年間にわたって、確かトータルで30億円ぐらいかかると見積もられています。毎月振り込んでいるんですが、それに併せて多額の御寄附を賜っております。この場をお借りして厚く御礼申し上げたいと思います。
 そのほかの企業さんですが、最後のページから2枚目を御覧いただきますと、実に多くの企業の方からこれに協力を頂いております。全部を載せるわけにはいかないものですから、ある金額以上を頂いた企業をロゴマークで掲載しております。
 先ほど三木特別顧問もおっしゃいましたように、やはり頂いたお金、貴重な財源でございますので、私たちがどういう事業に使わせていただいたかという報告を、できるだけ細かく、緊密にさせていただくように心がけております。一昨日も、グッチジャパンの新しい社長さんにお礼に伺いまして、感謝状を差し上げたり、頂いたお金はこういうところに使わせていただいたと報告しました。それから、先ほど島津さんがおっしゃいましたように、奨学金をもらった子供たちから非常に心のこもった感謝のメッセージとか手紙を頂いておりまして、それを持って行きましたら、何よりもこれが一番やはりうれしいとおっしゃってくださいました。
 そんなことで、私たちはできるだけ、御支援いただいた企業、団体等につきましては、感謝状を持って、どういうところに、どのように使わせていただいたかという報告をさせていただきます。今回、大震災という特別のケースでございますが、こういう方々が将来にわたってユネスコのファンになっていただければという具合に思っております。そのためにも、やはりきちんとしたアカウンタビリティ、御報告が大事かなと思っております。ある団体に行きましたら、やはり私たちの方は、大きな、日本赤十字とかそういうところではないのですが、逆に細かく、これについてはこういうところで使って、このように役立たせていただいたという報告を大変評価いただいていまして、企業の社内報等で周知するということをおっしゃっていただきました。
 御覧いただきますと、ジョルジオ・アルマーニさんだとかテトラパックさん、グッチさん、それからここにありませんがユニリーバさん等々の外資系企業にも随分御支援を頂いております。
 すみません、少し長くなりました。


【田村委員長】  
 よろしいですか。 では、河野先生、どうぞ。


【河野委員】  
 お話を伺っていまして、私が例えばこの検討事項1に関して何か考えてみろと言われたときにどうするかなと思ったんですが、一つ、佐藤委員の、もう少し具体性のあるもの、それから企業から見てどうかということも考えてみたんですが、去年、世界遺産の40周年の記念式典が京都で行われました。そのときに、私は一つのパネルに出させていただいたのですが、私が割り当てられたパネルがパートナーシップというパネルでございました。
 そのときのパネリストは結構いろいろな方がおられたんですが、パナソニックとか、それからスイスの高級時計の日本代表の方とか、私はブータンで法整備の支援をしておりますので、それをお話しいたしましたけれども、世界遺産ですとパナソニックとかは、ブランドイメージとマッチングするのかなと思ったんですが、ここの検討事項を拝見して思いましたのは、例えばユネスコに無形遺産条約がございます。その第18条に、無形遺産の保護のためのグッドプラクティスという規定があります。これは、日本はこれまであまり積極的には推進しておりませんけれども、県の教育委員会の方とお話をいたしますと、地方にとって、世界遺産は確かに持てればうれしいと。ただ、全ての県がそれに相応する案件を抱えているわけではなくて、むしろ無形遺産の方が日本中に散らばっていて、かつ全ての県が持っていて、これは大変将来性があるものだと思っていると。
 各地の無形遺産、特に無形民俗を考えますと、コミュニティーの高齢化ですとか、これを今後どう続けていくか、保存会がどういうふうに続けていくかという、ユネスコ協会等に通じる問題でも同時にありながら、基本的には、しかし無形民俗の保存というのは、用具が古くなったら国が補助するという程度の補助でありまして、基本的にはコミュニティーの皆さんがお金を集めて、衣装を整えて、それを新調していくということになっております。
 そういう無形遺産の将来への継続と、そのためには教育が必要ですし、それから、そこに若干の企業の御協力があると、そこが少し前に進むかなと。それをユネスコの第18条の枠の中で作っていくというようなのが、一つのプロジェクトとしてあり得るのかなと思いました。そういうものを幾つか、例えばという形で挙げてみるというのは、分かりやすくていいかなと個人的には思いましたので、お話しいたしました。


【田村委員長】  
 それは非常に面白いですね。この間、例の学力調査で、各教育委員会と学校とに意見を出すときに、グローバルな人材を養成するためのテーマということで、例としてユネスコスクールを入れてくれと頼んだら、入れてくれたんですね。だから一応、全国に広がるので、その中に、教育委員会に対して今のような提案を具体的にすると。


【河野委員】  
 ユネスコスクールと正にタイアップしていくと、もっとプラスになるような気がいたしますね。


【田村委員長】  
 無形文化とつながれば、地域おこしにもなるし。


【河野委員】  
 はい。


【田村委員長】  
 そういうのをやはり文科省がアドバイスして、やってもらうように、一つこっちから言っていただけないかね。学力調査、今度は悉皆(しっかい)ですから、全部やりますからね。間に合うんじゃないかな、まだ。ここで少し整理して、まとめていただいてはどうでしょう。


【河野委員】  
 世界遺産条約は、もう誰が聞いてもはっと反応されるんですけれども、無形は少し誤解されているところがあったりしますので、例えば条約自体のビジビリティーを高めるということもプラスなのかなと思いますし、それから、これまで文化庁は、条約の代表リストに案件を載せていくということに注力をしてまいりました。それと並行して、第18条の方にプラクティスを載せていくということも可能なんですね。これはどっちかを選べという形ではありませんし、それから、これまで挙がってきています第18条のプラクティスというのは、専門家から見ますと、ちょっとこれどうかねと思うようなものも挙がってしまっているので、むしろ、もう少し各国の参考になるような事例をそこで提示できると、日本のプレゼンスも高まるかなと思います。


【田村委員長】  
 大変いいお話なので、もし生かせるようでしたら、是非一つ。時間的に間に合いますので、今だったら、まだ。
 学力調査はもう作ってしまったでしょうか。まだ間に合うでしょうか。今度は悉皆(しっかい)だから、もう全国の教育委員会と学校に、文科省発の書類が行くんですよ。その答えを書く例として挙げてもらえばいいですよね。これはユネスコの活動に非常にプラス・・・、どうぞ、青柳先生。


【青柳委員】  
 やはり、ユネスコ活動、ユネスコ活動と言うんですけれども、ユネスコ活動って何かということが一般の方に分かりにくいのではないですかね。だから、心の中に平和を、戦争を持つのは人間であるというようなこととか、あるいは文化であるとか、あるいは今おっしゃった教育のこととか、それを束ねて、ユネスコというものは何なのかを簡単に説明しないと、セグメント化してしまって、例えばESDにしても何にしても、それを貫通しているものが一体何かというのが一般の方には分からないのではないでしょうか。


【田村委員長】  
 そうですね、さっきの企業のお話でも、やはりESDというのは分かりにくいというのはおっしゃるとおりだと思いますね。私も全然分からなかった、最近になって、こういう形かなと思い出したんですけれども。
 やはり何かそういうのを事務局の方で考えていただいて、整理していただいて、示していただけますかね。
どうぞ、先生。


【佐藤委員】  
 それは大問題で、実はユネスコもそのことを今考えていて、ユネスコ活動の再定義のような委員会を作るということで、私もその委員に入れられることになり、来月からパリで会議をするんですけれども、今までユネスコがやってきた活動の基本になる文献がありますけれども、現代の役割を再定義しようというようなことがありますので、是非今のお話とリンクをして。
むしろいろいろと訓令、御示唆を賜れれば有り難いです。


【田村委員長】  
 佐藤先生、その委員会にお出になるときに、是非一つ発言していただいて、今日の話を生かしていただけると有り難いです。
 どうぞ。


【三木委員】  
 ユネスコというのは、やはり非常に広い概念で、いろいろなことをやっておられる。しかしながら、最も信頼のできる、世界的にやっているという、これはみんな分っている思うんです。
 今、私どもユネスコスクールをやっていますけれども、それとは全然別に、従業員全員に対して、毎月、1口100円以上でいいんですけれども、寄附をしましょうということをしているんです。多い人は、1万円寄付する人もいます。そのときの、選ぶ中で、ユネスコ、それからユニセフ、あしながおじさん、盲導犬とか、もう一つあって、五つあります。それで、自分でここは3,000円とか、500円でも別にいいんですよ。寄附する先はユネスコが多いです。それだけ信頼があるんですね。私もやっていますけれども。ですからユネスコというのは、分かりにくいとはいえ、非常に世界的にいろいろやっておられるというのは、割に承知しているのではないかと思います。ただ、それが急に、ユネスコスクールになると、そっちの方が分かりにくいですね、企業から見ると。何なんだろうと。


【青柳委員】  
 それともう一つ、三木委員のような年配の方々にとってユネスコというのは、もうアプリオリがあると思うんですね。ところが、今の30代、40代の企業人の中に、ユネスコ活動のイメージがあるかどうか。


【三木委員】  
 ですから、それが私どもの会社で、かなりユネスコに集まっていますから、やはりあるのではないですかね。マッチングするわけですね、みんなが毎月天引きでやったものに、銀行はその金額、同額を出して、それで寄附をすると。その5団体で大体、かなり、毎年8,000万円ぐらいになりますよ。とにかくユネスコさんは若い人もよく知っている。ただ、正直言うとユネスコとユニセフとどうなんだという、それはしょっちゅう出てくることではありますね。


【田村委員長】  
 では、自信を持って活動をして。
安西先生、どうぞ。


【安西委員】  
 教育小委員会で相当時間をかけて作った、ユネスコスクールとは何かという1枚のステートメントがありまして、それを、全国のユネスコスクールになりたい学校とか、なっている学校に配るようになっているんですけれども、その議論の中で、やはりユネスコ活動とESDの関係とか、そういうことは随分いろいろ議論があり、この中にも委員の方が何人もおられますけれども、ある程度うまく切り分けて、それで、しかも1枚の中に収めるようにしてあります。事務局も随分努力をされまして、また御覧いただけるといいのではないかなと思いました。


 

【田村委員長】  
 今非常に大事な御指摘を頂いたのですが、実はこの運営小委員会だけではなくて、それぞれ専門委員会がございますね。そこでもやはり同じような議論を重ねていただいて、まとめていただくという方向に。これは来月の総会には間に合わないから、その次の総会にそれを生かしていくということになるんですかね。それはよろしいですか、事務局の方で、そういう受けとめ方をして。


【加藤統括官】  
 ただ、あまりに漠然と投げると、また時間ばかりかかると思うんです。やはり、ここである程度大きな方針は出した上で、小委員会に投げた方がいいと思います。


【田村委員長】  
 なるほど。そうすると、できれば、そのことも含めて考えると、来月の総会に今の、漠然とでもいいから運営小委員会の考え方として骨太を示して、それから、その先で各専門委員会にそれをまた議論してもらうというような感じで進めるということでいいでしょうか。


【加藤統括官】  
 そこは総会で御議論いただきたいですし、むしろ、次回の総会に、これ以上更に骨太を書き込んだものが出せるかどうかは、正に今日、それから総会までに先生方にどういうお知恵を出していただけるかによりますから。


【田村委員長】  
 分かりました。
 それでは、今頂いた意見は、かなり入るところはありますね、この5についての中身。1についてはかなり議論が進んだと思うんですが、では2の方も含めて御議論、御意見を賜るようにしたいと思います。2の方も含めての御意見、いかがでございましょうか。


【安西委員】  
 大きく広げ過ぎてしまうかもしれませんが、やはり現実に課題になるのは教育委員会のことで、一方で、今、教育委員会をどうするかという論が、政権交代もあっていろいろ言われるようになっておりますけれども、そこまで射程に入れて考えるのかどうかというのは非常に大きな分岐。大きな方針をここで、方向性を出すときに、教育委員会についてどう考えるのかというのは大変大きな課題なのではないか、テーマなのではないかなと思いました。


【田村委員長】  
 どうぞ。


【佐藤委員】  
 関連いたしますけれども、これは私が聞くのも変だけれども、地教行法ではユネスコ活動に関することを教育委員会の所掌事務と、法律で書いてあるわけですね。


【岩本分析官】  
 教育委員会の権限ということで規定しています。


【佐藤委員】  
 書いてありますね。書いてあるんですけれども、それは市長部局に委任をすることは可能なわけですよね。今でも市長部局と教育委員会が乗り合って、いろいろなことをやってきているわけですから。


【岩本分析官】  
 地方自治法上の補助執行等で可能です。


【佐藤委員】  
 そういういろいろなことで、委任もできます。いろいろできるわけですね。だから教育委員会制度がどうなろうと、教育委員会及び市長部局との連携を強めて、その活動に取り組んでもらうような方向を出すのは必要だろうと思いますし、教育委員会制度そのものがいいか悪いかというのをユネスコ活動から見て論ずるのは、少し難しいかなと思いますけれども。と申しますのは、ユネスコクラブ、各地のNGOがやっているのが基本的に大切なことなので、教育委員会とつなぐことにより、国内委員会と活動がつながってきますので、やはりそこでいろいろな支援策を出してもらうというのは大切なことだと思うんですね。
 地方公共団体は教育委員会に閉じこもらないで、私はむしろ市長を巻き込んで、もう少し展開をされたらどうかということを意見として言おうとしたんですけれども。ですから、それは教育委員会制度がどうなろうと、そのことは提言をしたらどうでしょうか。


【安西委員】  
 私も佐藤委員に賛成です。


【田村委員長】  
 では、方向性としては、やはり教育委員会に限らず、それを巻き込んで、いわゆる地方自治の分担している団体が、それぞれ積極的にこの問題について取り上げてやってほしいと、ユネスコはそのために協力すると。協力するテーマとして、先ほど河野先生がおっしゃったようなことがありますね。ああいうのは具体的な例を少し挙げながら、今のような話を文章に入れておくということは、是非この柱の中のどれかに入れたいなということで、具体的な例としてどうでしょうか。


【安西委員】  
 教育委員会のことを申し上げたのは、現実にユネスコスクールの関係の小委員会をやっておりますと、どうしてもやはり教育委員会のところをどうするか、教育委員会がどういうふうにユネスコに対して関心を持っていただくかということが大変大きなテーマになってまいりますので、それで申し上げました。


【岩本分析官】  
 現実に地方の教育関係者と議論しますと、やはりユネスコスクールを一生懸命やっている、ユネスコ協会活動を一生懸命やっている。だけれども、知事ですとか地方の教育委員会が全然考えてくれないと、ユネスコ協会が教育委員会の中の建物にいさせてもらったけれども、この間追い出されたばかりですと、そういうようなお話をよく伺うわけです。かと思うと、全く正反対に、気仙沼ですとか大牟田ですとか、これはもう教育委員会が非常なリーダーシップを持って、中には管下の学校を全てユネスコスクールにしたなんていう例もあるわけです。
 ですからそういうふうに考えた場合、やはり教育委員会というのが、ユネスコスクールあるいはユネスコ協会、あるいはユネスコスクール関連のASPUnivNet、こういった点的整備をしてきた中で、そういった地域の、コアというと語弊がありますけれども、地域を結びつけるものとしての教育委員会の役割、そんなのを考えてみるのは一つの方向かと思います。
 先ほどお話のあったとおり、教育委員会制度自体が問題になっている中で、そこをどういうふうに言い表すかというのはまた難しいわけですけれども、いきなり私の方で、はい、知事部局はと書いてしまうと、また教育委員会の人は、ああ、これで楽になったと言ってしまうわけですから、そこは工夫いたしますけれども、一つの重要な論点だと思います。


【西園寺委員】  
 私、先ほどのアンケートのところで分からなかったのが、意見の一つとして出てきていた「ユネスコ活動は社会教育課につながって、県、市と分担されるので、学校との連携がやりにくい、義務教育課に担当していただくとユネスコスクールがもっと増加するのだろうが」と。これはどういう意味なんですか。


【野口理事長】  
 今のはユネスコ協会のアンケートでございます。やはり学校にアプローチをする場合に、県なり市の担当者が学校教育担当ではないところなものですから、なかなか影響力が及びにくいとか、理解が及ばないというケースもあるようです。かつては学校教育課の方がユネスコを支援してくださったのかもしれませんが、担当がいろいろばらけているようでございまして、学校教育と直接関係ない生涯教育とか文化とか、文化活動、そういうところですと、学校との連絡が非常に難しいということもあるようでございます。
 それから、よく聞く話としましては、ESDとかそういう話を教育委員会に持って行っても、よく御存じのところもあるんですが、全然まだ分からないというところも結構あるということでございます。


【田村委員長】  
 ありがとうございます。
では、浅井さん。


【浅井室長】  
 地教行法の話が先ほど佐藤委員から出ましたけれども、教育委員会の中でユネスコを担当する課はどこかということになりますと、かつては社会教育課がユネスコ担当、その後は、生涯学習課というのが結構ありまして、生涯学習課がユネスコ担当というような教育委員会が圧倒的に多うございます。
 その中で、ユネスコスクール自体は学校教育の中にかかるものですから、例えばユネスコ協会自体は、生涯学習課とかそういうところと関係を持っていると。ユネスコスクールを進めてくださいとどこへ行っても、ユネスコとついていると生涯学習課とか社会教育の方に行ってしまって、学校の方に実は話が入らないというような、教育機関の中での、縦割りではないですが、そういうところがあるのは事実でございます。
 私どもとしては、ユネスコスクールについては、ユネスコスクールの担当の、教育委員会の中で課をやはり決めていまして、それは大きなユネスコ活動というよりは、ユネスコスクールについては、そういった義務教育課とか学校教育課とか、学校に関係する課にしてほしいということで、その担当のリストというのも作っています。これは都道府県だけでございますけれども、やはりそこを通じていかないと、なかなかユネスコスクールは広がっていかない。例えば社会教育なり生涯教育課に話をしても、そこから、例えば横に、学校教育課につないでくれるということがなかなか難しいのかどうか、ないんですね。ですから、私どもが直接話をするのは、学校教育を担当している課に話をするということになると、そこからだとようやく動くと、実はそういう現状はございます。
 ですからそういったところで、ユネスコ活動というので担当課が決まっているというのは当然あるんですけれども、何でもかんでもその担当課だというような形になると、どうしても幅が広いですから、教育、科学、文化全部。あるいは文化を担当しているところで、文化財保護課とかいうのがありまして、そこがユネスコを担当しているという教育委員会もございます。
 ですから、先ほど委員の方から出ていましたけれども、そういう教育委員会の中の担当部局だけで考えてしまうと、どうしてもそこで行き詰まりというのがありますので、地方自治体の中でも、教育委員会と市長部局との連携、さらには教育委員会の中の担当課と学校の課とか、そういう中の連携というか、そういうところもやはり考えていかないと、なかなか動いていかないという現状が実はございます。


【田村委員長】  
 ありがとうございました。
どうぞ、島津さん。


【島津事務局長】  
 私ども、教職員の交流をやっている関係がございまして、各教育委員会さんと連携をしながら、派遣をしたり、受入れをしていただいたりするんですけれども、それは学校教育課の方で大体、受けていただく。そうすると、ユネスコスクールの関係のことが当然出てくるものですから、今は担当は違うんだけれどもと言いながら、学校教育課の方で。先生が行かれたり来られたりするものですから、そうすると、だんだん学校教育課の中でもユネスコスクールに関心が高い人がどんどん、こちらの方に動かれているなというのがございます。
 先ほどのユネスコスクールの地域交流会などをやっておりましても、その意味では、担当が仮に違ったとしても、それがだんだん学校教育の方に、ユネスコスクールというのはこういうメリットがある、こういうところなんだという理解が進んでいきますので、学校教育課の方にユネスコを理解される方が多くなってくると。そういう中での連携といいましょうか、教育委員会の中での連携が図られてきているなというのは、一方の、先生の交流を通じて、その辺に膨らみが出てきているという、そんな印象を持っています。


【田村委員長】  
 ありがとうございます。
どうぞ、見上先生。


【見上委員】  
 今、現状を見ると、学校の先生方もユネスコスクールですとか、ユネスコの活動に興味を持って、それから校長先生もそれを取り上げる人が多くなってきているというような気がします。昔は、そんな暇があったらスポーツの練習でもしてくれというようなことも実際聞いたんです。
 時々まだあるのが、教育委員会のレベルに行くと、そんな余計な、よく訳の分からないものをやるよりは、もう少しこういうことをやったらいいんじゃないですかというようなことを教育長さんが一言おっしゃると、せっかく校長先生の気持ちがあっても、萎えてしまうというところがあったんですが、ここのところ大分それが、外から説明すれば御理解いただける。それには教育振興基本計画とか、あるいは学習指導要領とか、そういった面が随分後押ししていただいていますし、ユネスコスクールの数も増えてきたということ、非常にいい効果は出ているんだと。ですから、今が一番とても大事な時期のような感じがいたします。

【田村委員長】  
 今、見上先生のお話をお聞きしていて思い出したんですが、やはり国連大学の存在というのは大きいと思うんですね、日本にある唯一の国連機関の本部組織ですから。国連大学で言うと、例のRCEですか、あれが今、国内に五つしかないので、それを広げていくということ。あれが広がっていくと、そこにユネスコスクールができるんですね、大学の下に。ですから、これはもう是非、前回も御指摘がありましたが、割に関心がおありになるんですね。先般お話が出た沖縄の大学、琉球大学でやろうというつもりになっておられるんですね。今度は見上先生が沖縄に行かれますから、是非それを固めていただきたいと思うんですけれども、そのつもりがあるようですから、そうすると沖縄にユネスコスクールができるんですね、琉球大学の下に。そうすると地域がまとまって、ユネスコにすごく関心が出てくる、そういう構図ができますので、それは是非この中に入れて、推進のための一つの仕組みとして、このポイントとして挙げていただけると有り難いと思います。
 どうぞ、金澤先生。


【金澤委員】  
 今の形と似ている話をするかもしれませんけれども、日本ユネスコ国内委員会が何をやるのかという話もありましたけれども、私は今のお話を伺っていて、やはりコーディネーターという面、つまりアイデアを出して、こういうふうにやったらどうかということを言うこと、それから、ネットワークを形成するという役割がやはりあるように思うんですね。
 そういう点からいくと、今の教育委員会と現場との話というのは非常に、むしろこの委員会の出番ではないか。つまり教育委員会に対してダイレクトに、国内委員会の方からお話をする。お話というか、文書でいいと思うんですけれども、現状はこうなっていて、今後こういうふうにする方がいいのではないかと考えているという話を持って行くということは、十分できるのではないかなと。
 文科省そのものがユネスコスクールの方向に話をもう、かじを切っているわけですから、それぐらいのことはやれるのではないかなと思って伺っておりました。やはりネットワークを形成するために、我々は活動というか、それをしているのではないでしょうか。


【田村委員長】  
 非常に大事なことを御指摘いただきました。例の学力調査でも、例でユネスコスクールを入れるのは、すごく最初は渋っていたんですね。 でも一生懸命言っていたら、では入れるということになって、入れたよという報告がこの間来ましたから。だから、最初は渋るけど、負けずに言っていれば何とかしてくれるという。方向性ははっきりしているんですね、ユネスコをやろうということで。そんな感じがしておりますけれども。
 大分時間が経って、そろそろ、活性化の案については、今の議論を事務局の方でまとめてみていただいて、一応総会にそれを報告するという方向でよろしいでしょうか。
 どうぞ。


【西園寺委員】  
 今のこの設問に対する議論としては、統括官がおっしゃったように、まだ少し不十分なような気がするんですね。総会までにもし時間があれば、各委員の中で、文書でも意見を述べられたらどうかなと思いますけれども。


【田村委員長】  
 会を開かなくても、文書で出す。


【西園寺委員】  
 はい。意見を。


【田村委員長】  
 よろしいですか、それで。


【加藤統括官】  
 はい。そうしていただけると、非常に。


【田村委員長】  
 分かりました。では、後ほど検討をお願いする文書をお出しいただくということでよろしいですか。それで各委員がそれに意見を出し、それをまとめていただいて総会に出すという流れでよろしゅうございますか。時間的に、もう1回やる余裕がないみたいなので。何かありますか。


【浅井室長】  
 各委員の方からコメントをいただいて、こちらでまた文を作ってみて、それにつきまして、また委員長と相談させていただいて、その上で、委員長一任という形で総会資料を作らせていただくことでよろしいでしょうか。時間的になかなかあまりないものですから、そういう形でさせていただければ。


【田村委員長】  
 よろしいですか。御意見を頂いて、三木さんも含めて、是非述べていただいて、事務局でまとめていただいたものを、委員長一任ということで、総会に。総会に出れば、また御覧になって、いろいろ御意見いただいて、また訂正するという流れになりますので。では、そういう話で一つ。
 あと、運営規則の改正、これは事務局の方からお話しいただくんですね。お願いします。


【井村補佐】  
 それでは、資料の運委487-12ですけれども、こちらは日本ユネスコ国内委員会運営規則の改正についての案ということで、これまで、総会決定として「会議の公開手続について」にのっとって施行していたんですけれども、これを運営規則にきちんと、実際の運営と異なる点などを含めて、改正を行いたいと思います。
 主な方針としまして、議事録については、現行規定では議事要録になっていますが、これを議事録として、選考小委員会、専門小委員会、分科会及び合同の会議等についても準用するということと、議事録について、出席された委員の確認の期間も1週間以内にすることなど、こちらの資料に記載しておりますような事項につきまして改正する必要があるものです。
 会議の公開についても、それぞれ準用規定を設ける。傍聴につきましても準用する。そのほかの共通的な運営手続につきましても、それぞれ、運営小委員会以下の会合につきましても、総会と同様に準用するということ。会議の開催につきましても、総会の開会時期が、現行では原則1月と7月となっていますけれども、これを毎年度上半期と下半期の各1回という書き方に変える等の変更が必要かと思いますので、よろしくお願いします。


【田村委員長】  
 これは、既に御了承いただいたものを、規則にしないといけないものですから、こういうふうに規則が変わりますという報告でございますが、よろしゅうございましょうか。これは総会で最終的には諮りますので、御了承いただければ、総会にかけるということになります。
 それから、運委487-13の方に、総会の議事日程が載っております。これについても何か御意見がございましたら、御意見を頂ければと思います。後ほどでも結構ですけれども、こんな形で、韓国からミン事務総長さんがお見えになるということで、これはお話があるんですね。韓国は非常にファンドがしっかりしていますから、いい話が聞けるのではないかと思いますけれども。こんなスケジュールで総会を開催するということになります。
 ここで御了承いただきませんと話が進みませんので、運営委員会で一応いいということであれば、総会もこういう形でいきますが、よろしゅうございましょうか。

 

(「異議なし」の声あり)

 

【田村委員長】  
 ありがとうございます。
それでは、ほかに報告、審議すべき案件はございますでしょうか。
どうぞ、佐藤先生。


【佐藤委員】  
 すみません、この運営小委員会のマンデートであるかどうか分からないですけれども、緊急にお願いしたいことが一つあります。それはユネスコ本部における日本人職員のプレゼンスが、今、危機的な環境にあって、この時点でやはり強く、人事当局は外務省が窓口になっていますけれども、外務省に対して、国内委員会として早急にその改善を、工夫してくださるような申し入れをすべきだと思うんです。
 会長の御判断で、会長名か、または事務総長の名前でもいいと思いますが、そういう議論があったので、是非積極的に考えてくれということを申し入れていただきたいと思います。


【青柳委員】  
 僕も全くそうで、それで今、佐藤委員がおっしゃっていたことに関して、ちょうど今回から、次からですか、広瀬晴子さんというユネスコの人事部長をやっていた方がこの委員になりますので、その人の意見なども聞いて、是非それをやっていただきたい。
 それからもう1点だけ、アメリカが負担金を払わなくなって、今、アソシエート・ステータスの団体が非常に困り出しています。私の関係しているCIPSHという、国際哲学人文科学協議会ですか、そこが毎年ユネスコから約5万ユーロ弱をもらっているんですけれども、それはもう一切なくなってきました。そこが中心になって、「ディオゲネス」というすばらしい学術雑誌をずっと、ユネスコ創立以来出しているんですけれども、その発刊費、発行費もストップされました。それは幸いに、まだこれは未確認情報ですけれども、ドイツの銀行か何かが出してくれるそうだということになっている。ただし、いろいろなところでアメリカの負担金がないということが、もうボディーブローのように今、ユネスコ活動に効いているということを、是非御承知いただきたいと思います。


【田村委員長】  
 今の件はものすごく重要なことなので、是非一つ広瀬さんの意見をお聞きになっていただいて。広瀬さんですね。


【青柳委員】  
 広瀬さんです。


【田村委員長】  
 御意見をお聞きになっていただいて、人的な問題と、それから資金的な問題で言えば、アメリカが出さないとなると、今、日本が1位なんですね。だから責任があるんだろうと思うんです、運営について。だから、是非その問題は、2点、これはどこでおやりいただくんでしょうか。名前は日本ユネスコ国内委員会になるのかどうか、あるいは。御検討いただいて、その点はもう是非やっていただきたいと思いますね。外務省に出すんでしょう。


【佐藤委員】  
 人事の話は個別の、今の緊急な事情があるわけですから、それは別に委員会に諮って何という手続を経ているという時間は少しもったいないような気がするので、そういう意見が出たということで、事務総長から早急に。お許しいただければ、会長の名前が一番有り難いですけれども、出してもらいたい。


【田村委員長】  
 それはもう、使っていただくのは、もうどんどん使っていただいて。非常に大事なテーマですから、是非お願いしたいと思いますね。よろしいでしょうか。


【加藤統括官】  
 だから、それは事務総長名か会長名でということで、この場でそういう議論が出たということで。あと広瀬先生の御意見も聞いて。それは早急に、どちらかの名前で文書を作って、出させていただくと。


【田村委員長】  
 よろしくお願いします。
ほかにはございますでしょうか。
どうぞ。


【岩本分析官】  
 1点だけ。
 先ほどの河野先生の御発言に関しまして、無形文化のベストプラクティスについて、学力調査に関するアンケートに盛り込んだらどうだろうかというお話がございました。初中局の方に確認しましたら、大変申し訳ないんですけれども、最終的な調整を終えまして、今、印刷に向けて作業中ということでございまして。


【田村委員長】  
 もう。


【岩本分析官】  
 間に合いません。ただ、お考えはもっともでございますので、何らかの機会にそういったサーベイができないか考えていきたいと思います。


【田村委員長】  
 それでは、よろしく一つお願いをしたいと思います。
 それでは、時間になりましたので、本日は大変お忙しいところをお集まりいただきまして、かなり中身のある、いい議論ができた気がいたしておりますが、これで閉会させていただきたいと思います。
 委員の先生方、特に三木委員は、お忙しいところを本当にありがとうございました。また、連盟の野口先生、ACCUの島津先生、御苦労さまでございました。
 では、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

 

―了―

お問合せ先

国際統括官付