日本ユネスコ国内委員会普及小委員会(第95回)議事録

日時

 平成25年6月4日(火曜日)16時30分~17時00分

場所

 文部科学省東館13階1・2会議室

出席者

 【委員】
広瀬晴子(普及活動小委員長)
青野正、井原正登、宇佐見恵子、榎田好一、岡崎天隆、金原祥子、重政子、菅原展子、二瓶和敏、堀川一晃 〔敬称略〕


【事務局】
加藤日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、岩本日本ユネスコ国内委員会上級事務次長(国際統括官付国際交渉分析官)、籾井日本ユネスコ国内委員会事務次長(国際統括官付国際戦略企画官)、その他関係官

議事

【広瀬委員長】
 それでは、皆様お疲れのところ恐縮ですけれども、第95回普及活動小委員会を開会したいと思います。
 会議を開くに当たりまして、定足数は、途中で帰られた方がたくさんいらっしゃらなければ満たしていると思いますが、事務局の方からもう一度確認をお願いいたします。


【本村国際統括官補佐】
 御出席の委員が10名おられますので、委員の過半数となっておりますので、定足数を満たしております。


【広瀬委員長】
 ありがとうございます。それでは、ただいまから第95回普及活動小委員会を始めさせていただきたいと思います。
 なお、先ほどの合同小委員会と同様に、第131回総会、24年9月13日において、会議の公開手続が改正されて本会にも準用されるということになっておりますので、本小委員会におきましても原則インターネット等で開催の案内を行うとともに、一般及び報道関係、傍聴者の登録を行いました。それで傍聴されている方が後ろの方にいらっしゃいます。
 また、各小委員会の資料及び確定した議事録ないし議事要録は国内委員会ホームページで公開しておりますが、総会と同様に、本小委員会につきましても詳細な議事録の形で作成して公開いたしますので、改めて御承知おきいただきたいと思います。
 この会議では本年11月にパリのユネスコ本部で開催されます第37回ユネスコ総会への対応についての審議に関する説明と予備的検討を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 では、議事に入るに当たりまして、本日の配付資料につきまして事務局から御説明をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしく。


                          (事務局から配布資料について説明)


【広瀬委員長】
 ありがとうございます。御確認いただけましたでしょうか。全部そろっておりますでしょうか。大丈夫でしょうか。
 それでは、議題1に入らせていただきたいと思います。5月30日付でユネスコ活動に関する法律第6条第1項に基づき下村文部科学大臣から田村日本ユネスコ国内委員会会長に対しまして、我が国が第37回ユネスコ総会において2014-2021年中期戦略案及び2014-2017年事業・予算案等に関してとるべき態度について諮問がありました。
 これを受けまして、本日は次期中期戦略案、C/4と言われているもの、事業・予算案、いわゆるC/5という資料ですけれども、今後普及活動の分野に関する検討を行っていくに当たりまして、両案の概要の説明と今後の検討の進め方につきまして、事務局から説明を頂き、予備的な検討を行いたいと思います。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。


【本村国際統括官補佐】
 それでは、お手元の資料、まず参考2を御覧いただけますでしょうか。参考2の平成25年5月29日付けで、下村文部科学大臣から日本ユネスコ国内委員会の田村会長宛てに第37回ユネスコ総会について、諮問という形で本年11月5日から20日までパリにおいて開催されるユネスコ総会に関し、ユネスコ活動に関する法律に基づき、ユネスコ総会における2014年-2021年の中期戦略案及び2014年-17年の事業・予算案等に関する方針について諮問がなされております。
 あわせまして、同日付けで裏面でございますけれども、外務大臣から田村会長宛に以下のユネスコ総会における政府代表について及び基本方針についてが諮問されてございます。
 本日、この普及活動小委員会におきましては文部科学大臣の諮問のみ審議の対象となってございます。
 資料をおめくりいただきまして、普及委95-1を御覧ください。こちらが先ほど合同小委員会の中で岩本分析官から説明がありましたけれども、2014年から2021年のユネスコ中期戦略、37C/4と呼んでおりますが、この概要がさきの執行委員会で示されております。従来、この中期戦略はこれまで6年間でございましたけれども、今度の中期戦略から期間が8年に延長されております。この中期戦略案というのは、ユネスコが今後8年間において様々な施策、事業を行っていく一大戦略としてこれに基づいて様々な施策、事業が行われるものでございます。ユネスコ憲章に基づきまして、ミッションステートメントが憲章に従って教育、科学、文化、コミュニケーション・情報の分野を通じて平和の構築、貧困の撲滅、持続可能な開発及び異文化間の対話に貢献するとミッションが定められております。その下で包括的目標といたしまして、平和及び持続可能な開発、この二つの目標。また、地球規模の優先課題としましてアフリカ及びジェンダー平等、この2二つが掲げられております。その下に戦略目標が1から9まで定められておりますけれども、戦略目標の1から3が教育の分野でございます。戦略目標の4から6が自然科学、人文・社会科学、戦略目標の7、8が文化、戦略目標の9がコミュニケーション・情報の分野でございます。
 続きまして、95-2を御覧ください。こちらの方はこの中期戦略、37C/4を踏まえまして、2014年から2017年のユネスコの事業と予算、こちらはC/5と呼ばれておりますけれども、こちらもこれまでは2年間の事業・予算案ということで決められておりましたけれども、今回から4年に改められております。ただし、中身につきましてはユネスコの事業の方が4年間でございまして、予算の方は2年ごとに改定されることになってございます。その中に記されております主要事業1から5まで、各ユネスコが所掌する分野、教育、自然科学、人文・社会科学、文化、コミュニケーション、情報につきまして、それぞれの分野ごとに決められておりますけれども、先ほど申し上げました中期戦略の戦略目標の1から9がございますが、それぞれそれに対応する形で主要事業1の教育は戦略目標1から3まで、その中でそれぞれの目標に沿う形で、MLA、これはMain Line of Actionの略でございますけれども、主要活動ラインということで、それぞれの目標ごとに定められております。我が国が、来年我が国でESDに関する世界会議が開催されますけれども、ESDにつきましてはこの戦略目標2の中に盛り込まれてございます。
 また、自然科学でございます。主要事業2及び主要事業3、自然科学と人文・社会科学でございますけれども、この中にサステイナビリティ・サイエンス、これも我が国が提唱しておりますものでございますが、こちらにつきましても戦略目標4、5の中に盛り込まれておりまして、具体的に主要活動ラインといたしましてはMLA1、人文・社会科学もMLA1の方に盛り込まれてございます。
 続きまして、今回御議論いただいて最終的にお出しいただく答申の、過去の答申、これは御参考までですけれども、95-3と95-4でお配りしております。こちらが平成23年、95-3の方は第36回ユネスコ総会、2年前の総会でございますが、そのときに日本ユネスコ国内委員会の答申といたしまして、このような形でまとめてございます。2ページ目以降、まず総論の部分と教育、科学、文化、コミュニケーションとございまして、この普及活動小委員会でおまとめいただくのが普及分野の部分でございます。
 また、95-4の資料でございますが、こちらは6年前に第34回ユネスコ総会で諮問され、答申を出していただいたものでございますが、こちらも2ページ以降総論の部分がございまして、各分野ごとの方針を答申とされております。最後、8ページ、普及分野として普及活動の分野の御提言、答申の形でまとめていただいております。
 以上でございます。


【広瀬委員長】
 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして御質問、御意見をお願いしたいと思います。答申案に普及分野での意見を普及小委員会から出していくということですね。これはごめんなさい、答申案は、この次の総会で議論され決まるわけですか。


【本村国際統括官補佐】
 各分野、各小委員会ごとに取りまとめていただきまして、最終的にまとまったもの、各分野、各小委員会からの報告を運営小委員会で取りまとめたものを総会で御承認いただくという形になります。


【広瀬委員長】
 総会は9月の総会ですね。


【本村国際統括官補佐】
 9月10日の総会でございます。


【広瀬委員長】
 ありがとうございました。何か御意見、過去の例も踏まえて、それから、最近のディスカッションを踏まえて、何か御意見が、こういうのを入れるべきだとか、そういうことがございましたら。急に言われてもそう出てこないということかもしれませんが。
 すぐこの場で特に御提案がなければ、皆様、お疲れのところでもありますし、改めてメールで照会して、意見を頂くということにいたしてはと思いますが、いかがでございましょうか。何かここでおっしゃっていただくことがあれば是非伺いたいと思いますが。それがすぐ難しければ、8月28日でしたか、運営小委員会にその案を持っていくわけですね。ですから、それまでに事務局さんの方からメールで意見を伺うということで、早めに意見を頂ければ幸いでございますけれども、そのようにさせていただいてよろしいでしょうか。御異議がなければ、是非いろいろ意見を頂きまして、取りまとめにつきましては、私の方で事務局とも相談しながらやらせていただきたいと思いますけれども、御一任いただけますでしょうか。案を作る段階ですが。


                           (「はい」の声あり)


【広瀬委員長】
 御異議がなければ、こちらの方で取りまとめをさせていただきます。いろいろ皆様からの御提案を頂いた上でまとめさせていただきたいと思います。それをまたフィードバックいたします。ありがとうございました。
 それでは、議題2、その他に入ります。特に何か報告、審議すべき案件がございますでしょうか。委員の方から、ないし文部科学省の方から。ないですか。皆さん、ペーパーがいっぱいあってお疲れですので特に報告、審議すべき案件がございませんでしたら。


【二瓶委員】
 この対応の問題についてなんですけど、36回総会の答申案があるんですけど、特に今回変わったところというんでしょうか、新しく加えるところとか、そういうところは特にあるんでしょうか。従来と変わったところですね。突然ここで出されて。私もちょっと。できればメールで事前に入れておいてもらえれば。


【広瀬委員長】
 そうですね。


【二瓶委員】
 よく見れますのでね。ある程度ね。


【広瀬委員長】
 すみません。私もちょっと頂いたばかりなので。特に。その後普及委員会、前回の総会以降に何か議論が出たことがあるというか、こういう提案をとか、何かそういうものがありましたでしょうか。何かありました? 岩本国際交渉分析官、お願いします。


【岩本国際交渉分析官】
 前回のユネスコの総会以降の状況変化としては、まずこれは前回の総会のときにもあらかた決まっていたわけですけれども、新しい要素としては来年11月にESDに関するユネスコ世界会議というのがございますね。これに対してどうやって取り組んでいくのか、あるいはユネスコにはどうすべきなのかということもあるかと思います。
 もう一つは、これはむしろ私ども皆様方自身のことになるわけですけれども、ユネスコ国内委員会として、若者、企業をどう取り組込んでいくか。これはまだ結論は出ていないわけですけれども、そういうことを検討しているのは事実なわけでございます。また、ユネスコもそういったことを奨励しているのだと思います。これは先ほど省略しましたけれども、先ほどの合同小委員会のときに私どもから執行委員会の報告として発表した資料の終わりの方にユネスコ国内委員会とユネスコのワーキンググループの報告がございます。それを見ても、ユネスコ国内委員会、あるいはユネスコ運動、そういったものの活性化というようなことが書かれております。これは一つ新しい要素。ですから、非常に乱暴なお願いの仕方で申し訳ないんですけれども、新しいこととしてはそういうことがあるのではないか。
 それと、先ほど来、皆様からお話の出ているような、いわゆる民間の活動、あるいはユネスコの理念の普及という意味で、ユネスコもこうやらなくてはいけない、あるいは加盟国としてはこうやっていくというような御要望とか、御意見とかございましたら、私ども、それをできる限り酌み上げまして、委員長と御相談してまとめていけたらと思っております。


【広瀬委員長】

 ありがとうございました。二瓶委員、よろしいですか。


【二瓶委員】
 結構です。


【広瀬委員長】
 重委員の方から。


【重委員】  
 この答申を拝見していて、ESDに関してのことも書かれておりますね、ユネスコの普及委員会とは、ESDの普及も含めたことと理解しておりますが、この答申の中には、国内実施計画をエバリュエーションしたようなものというのは、入らないのでしょうか。ここもそういう提案をしなきゃいけないのかと思うんですが・・。
 各省庁ごとに実施計画を基にこられたものを頂き、それを普及の観点からどの様に評価し、提案できるのかが大事になるのではないかと思いますが、何か私たちの参考になるようなものが頂戴できるんでしょうか。


【広瀬委員長】
 事務局の方からコメント頂けますか。


【岩本国際交渉分析官】
 ESDの国内の推進につきましては、御案内のとおり、内閣府で関係省庁連絡会議というのを設けて、そこで国内実施計画が定められました。これの名義人はあくまで関係省庁連絡会議なわけです。そこへ出席しているのは、文部科学省が出席しまして、そこでは日常こうやって議論がされていることをその場で反映しているつもりでございます。ですから、国内実施計画の改定、あるいは国内実施計画のエバリュエーションということ自体はユネスコの文脈でやるよりは国内の関係省庁連絡会議にどう働きかけていくのかという方が筋かなと思うわけでございますけれども、ただし、ESDの10年というものが終わるに当たって、しっかりユネスコ本部、加盟国、これが国内でやったことを評価し、次の10年になるのか、もっと広いワールドプログラムというふうになるのか分かりませんけれども、どうやってつなげていくべきだということをむしろおっしゃっていただいてもよろしいのかなと。それは普及の観点からということもございましょうし、場合によっては教育という観点からもということもございます。そんな感じを持っております。


【重委員】
 分かりました。また別のところで御質問します。


【広瀬委員長】
 ありがとうございます。是非重委員の方から提案に、普及委員会からもこういう意見をということでESDの提案を頂ければと思います。
 ほかに何かコメントがありますでしょうか。
 なければ、前回のものを見ながら、最近、普及委員会、それから、運営委員会との合同委員会などで議論している、ユネスコ活動を若者や企業をどうもっと取り込んでいくかとか、活性化とか、理念の明確化とか、いろいろディスカッションしたことをユネスコ本部にも提案すべきことを取り入れていければと思いますので、どんどん具体的な提案を頂ければと思います。
 ほかに何かございませんでしょうか。
 それでは、ございませんようでしたら、これで閉会させていただきたいと思います。
 次回は9月10日のユネスコ国内委員会の総会まで本小委員会の開催は予定されておりませんので、今日頑張ってやっていただきましたので、コメントを書いたもので頂ければと思います。
 本日は御多忙の中、長い時間、ありがとうございました。お疲れさまでした。

 

― 了 ―

 

お問合せ先

国際統括官付