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日本ユネスコ国内委員会

日本ユネスコ国内委員会総会(第132回)議事録

1.日時

平成25年2月13日(水曜日)13時00分~15時20分

2.場所

東海大学校友会館 阿蘇・朝日の間(霞ヶ関ビル35階)

3.出席者

〔委員〕

田村哲夫(会長)、金澤一郎(副会長)
青野正、青柳正規、足立直樹、安西祐一郎、伊藤一義、井原正登、宇佐見恵子、内海房子、榎田好一、大河原雅子、大津和子、岡崎天隆、岡田保良、加藤淳子、金原祥子、黒田一雄、重政子、菅原展子、鈴木邦雄、鈴木寛、鈴村興太郎、高橋淑子、二瓶和敏、林梓、東良和、広瀬晴子、三木繁光、吉見俊哉、林原行雄(敬称略)

〔委任・欠席〕

佐藤禎一(副会長)、今井義典、植松光夫、大島賢三、葛西敬之、川井郁子、河相周夫、草野満代、河野俊行、西園寺裕夫、白石隆、住田良能、寶馨、武見敬三、張富士夫、南雲弘行、西村幸夫、野村萬斎、堀川一晃、真砂靖、見上一幸、三村明夫、観山正見

〔特別顧問〕

松浦晃一郎

〔韓国ユネスコ国内委員会〕

ミン・ドンソク事務総長 その他関係官

〔外務省〕

芝田国際文化交流審議官、長島外務報道官・広報文化組織国際文化協力室長 その他関係官

〔文部科学省〕

下村文部科学大臣、森口文部科学事務次官、永山大臣官房国際課長 その他関係官

〔文化庁〕

近藤文化庁長官、中野長官官房国際課国際文化交流室長 その他関係官

〔事務局〕

加藤日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、岩本日本ユネスコ国内委員会上級事務次長(国際統括官付国際交渉分析官)、浅井日本ユネスコ国内委員会事務次長(大臣官房国際課国際協力政策室長) その他関係官 

4.議事

【田村会長】  

 それでは、本日は大変御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。定刻を少し過ぎましたが、まず事務局から定足数の確認をお願いいたします。

【井村補佐】 

 本日は、出席の委員が30名で、委員56名の過半数ですので、定足数を満たしております。

【田村会長】 

 ただいま事務局から定足数が満たされているとの報告がございましたので、第132回日本ユネスコ国内委員会を開催いたします。
大体、年2回ということですけれども、年によって多いことはあるんですが、132回目になります。
 国内委員会運営規則により、総会は原則として公開とするということにされておりますので、本日の総会は、一部の議題を除き傍聴の希望者に対して公開いたします。
 さて、本日の会議には、下村文部科学大臣に御出席いただいております。国会開会中、予算委員会、大変お忙しいところ無理にお出ましいただきまして、心から感謝いたしております。
 また、韓国ユネスコ国内委員会から、ミン事務総長にお越しいただいております。ミン事務総長には、後ほど御講演を行っていただく予定でございます。
 さらに、本日は、松浦日本ユネスコ国内委員会特別顧問、また近藤文化庁長官にも御出席いただいております。お忙しいところ、ありがとうございます。
 まず、開会に際しまして、下村文部科学大臣から御挨拶を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

【下村大臣】  

 第132回日本ユネスコ国内委員会の開会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
 委員の皆様方には、御多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございます。日頃から我が国のユネスコ活動に関し、御協力、御助言を頂きまして、この場をお借りしまして感謝申し上げたいと存じます。
 前回の総会では、私も国内委員の一人として出席させていただいておりました。途中で退席したり、あるいは冒頭から出席できないことも多々ありましたが、この日本ユネスコ国内委員会については私も大変な思いを持っておりまして、ただの当て職でなく、5年近くユネスコ国内委員、国会議員の代表として出席させていただいておりました。
 今日もお二人の国会議員の方々に御出席していただいております。昨年の12月に文部科学大臣を拝命させていただきましたので、今後は、文部科学省の立場から、ユネスコ活動の推進に携わらせていただきたいと思います。引き続き皆様方と一緒にユネスコ活動を守り立てていく活動ができることは大変に光栄でございます。
 本日は、特に我が国におけるユネスコ活動の諸課題について御議論していただくと聞いております。若者、企業の参加によるユネスコ活動の一層の推進、学校教育、社会教育等を通じたESDの一層の推進などについて、我が国におけるユネスコ活動を活性化するための皆様方からの忌たんのない御意見を頂けることを期待しております。
 また、本日は昨年10月に就任された韓国ユネスコ国内委員会のミン・ドンソク事務総長をお招きしております。ようこそ日本へおいでくださいまして、ありがとうございます。韓国は、日本にとりまして大変大切な隣国でございます。今日も安倍総理とイ・ミョンバク大統領が電話で、北朝鮮核実験についてトップ会談をされておりました。また、先日も韓国教職員招へいプログラムで約150人の韓国教職員をお招きするなど、活発に交流しているところでございます。
 本日、ミン事務総長からは、世界で最も活発なユネスコ国内委員会の一つである韓国ユネスコ国内委員会の活動について講演いただけると伺っております。委員の皆様方におかれましては、是非本日の我が国におけるユネスコ活動の諸課題の御議論において、ミン事務総長のお話も踏まえ、活発に御意見を頂ければと思います。
 今日、持続可能な社会の構築が求められる中、その担い手を育む教育である持続発展教育(ESD)は世界的に重要なテーマでございます。来年11月にはユネスコとの共催により、愛知県・名古屋市及び岡山市において「持続発展教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」を開催いたします。文部科学省と日本ユネスコ国内委員会では、2014年に向けてユネスコ、関係省庁、開催地元等と連携して準備を進めているところでございます。同会議は、国連が呼びかけた10年間のESDの取組を振り返るとともに、2015年以降の展望を示す大変重要なものであります。
 また、ESDの推進拠点と位置付けているユネスコスクールについては、関係の皆様の御協力、御尽力により、現在550校まで広がりました。昨年8月に日本ユネスコ国内委員会が策定されたユネスコスクールガイドラインにより、数と質の両面で、今後より一層の充実が図られることを期待しております。
 科学分野では、一昨年11月のユネスコ総会の機会に、日本ユネスコ国内委員会からサステイナビリティ・サイエンスに関するユネスコへの提言を行ったところですが、持続可能な社会の構築のためには、自然科学と人文・社会科学の統合的なアプローチによる取組は不可欠なものです。そのため、来年からのユネスコの次期中期戦略及び事業・予算においてこの概念が反映され、今後、ユネスコが強力なリーダーシップを発揮できるよう、日本ユネスコ国内委員会としても引き続き推進していただきたいと思います。
 そして、文化分野では、世界遺産に加えて無形文化遺産、クリエイティブ・シティーズ・ネットワーク及び記憶遺産等の活動も活発になってきております。文部科学省としては、引き続き関係省庁などと連携して、これらのプログラムの推進に努めてまいります。
最後になりましたが、田村会長、金澤副会長並びに委員の皆様には、我が国のユネスコ活動に対し、一層の御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

【田村会長】

大臣におかれましては、大変お忙しいところ御出席賜りまして、ありがとうございました。実は大臣、この次に国会の御予定がございますので、ここで御退席になられます。拍手でお送りしたいと思います。
(下村大臣退席・拍手)

【田村会長】  

 ありがとうございました。前回の国内委員会総会、9月13日でございましたが、それ以降、委員の交代がございました。まず、事務局から御報告をお願いして、そこから議事をスタートさせたいと思います。
 恐縮ですが、お名前を呼ばれました委員の方は御起立いただければ幸いです。大変広いですから御起立いただかないと全然分かりませんので、よろしく御協力のほどお願いいたします。

【浅井室長】  

 それでは、事務局の方から御紹介させていただきます。お手元に配付しております資料の国委132-2「日本ユネスコ国内委員会の活動に関する報告について」という冊子がございますが、それの32,33ページに一覧がございます。それと参考の1ということで、1枚紙でございますけれども、国内委員会委員のリストを御用意してございますので、参照いただきたいと思います。
 最初に、12月1日付けで参議院からの御指名によりまして、元文部科学副大臣の鈴木寛議員が国内委員会に御就任になってございます。

【鈴木(寛)委員】  

 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 同じく参議院から、本日2月13日付けで武見敬三委員が御就任になっておりますけれども、本日は御欠席でございます。
続きまして、同じく12月1日付けで新任委員の方々が数々御就任してございます。最初に、伊藤一義委員です。

【伊藤委員】  

 伊藤です。よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 続いて、井原正登委員でございます。

【井原委員】  

 井原です。よろしくお願いします。(拍手)

【浅井室長】  

 続きまして、内海房子委員でございます。

【内海委員】

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 続きまして、大津和子委員でございます。

【大津委員】  

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 岡田保良委員でございます。

【岡田委員】  

 岡田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 続きまして、加藤淳子委員。

【加藤委員】  

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 金原祥子委員でございます。

【金原委員】  

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】

 東良和委員でございます。

【東委員】  

 よろしくお願いします。(拍手)

【浅井室長】

 広瀬晴子委員でございます。

【広瀬委員】  

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 それから、政府の職員としまして外務省の河相事務次官、財務省の真砂事務次官も12月1日付けで就任してございます。
 それから、国内委員会の事務総長であります文部科学省国際統括官の加藤重治も12月1日付けで就任してございます。

【加藤国際統括官】

 よろしくお願いいたします。(拍手)

【浅井室長】  

 そのほか、足立直樹委員、葛西敬之委員、河野俊之委員、寶馨委員、林原行雄委員の5名の方が再任されております。以上でございます。

【田村会長】  

 ありがとうございました。新しい委員の皆様のお力もお借りいたしまして、我が国のユネスコ活動を一層推進していきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。何しろ来年は世界大会がございますので、大変な年になりますが、脅すわけではないんですけれども、よろしくどうぞ御協力のほどお願いしたいと思います。
 それでは、議事に入るに当たりまして、本日の会議の配付資料について、事務局から御説明をお願いします。
(事務局から配付資料について説明)

【田村会長】  

 ありがとうございました。資料等、お手元よろしゅうございましょうか。
 それでは、参考資料4に関わって、第128回総会で日本ユネスコ国内委員会の会議の公開手続が決められておりまして、今回は、その原則に基づいて進めてまいりますので、配付資料及び確定した議事録については原則、国内委員会のホームページ等で公開されることになります。御了承いただければと思います。

 

議題1.議事日程(案)の採択及び前回議事録について

【田村会長】 

 それでは、議題の1に入らせていただきます。議題の1は議事日程(案)の採択及び前回議事録についてでございます。本日の議事日程案を資料としてお配りしております。本日の主な議題としては、議題4で我が国におけるユネスコ活動の諸課題についてという御議論を頂きます。ユネスコ活動の活性化に関わる非常に重要なテーマでございます。それから、議題5は韓国ユネスコ国内委員会の活動状況について、ミン事務総長先生から御講演を賜ります。これは議題4との関連も深くございます。それから、議題6では日本ユネスコ国内委員会運営規則の改正について御審議を頂くという予定にしておりますが、この議事日程(案)に御異議はございませんでしょうか。よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の声あり)

【田村会長】  

 それでは、この議事日程に沿って進めさせていただきます。
 次に、前回総会の議事録を国委132-1として皆様のお手元にお配りしてございます。よろしゅうございましょうか。お手元にございます132-1です。この議事録は、事務局から各委員に既に照会させていただきまして、頂いた御意見を反映して確定されたものになります。確定したということで進めさせていただきますが、よろしゅうございましょうか。

 

議題2.日本ユネスコ国内委員会の活動に関する報告について

【田村会長】

 それでは、議題1は終わりまして議題2に入ります。日本ユネスコ国内委員会の活動に関する報告でございます。時間は順調に進んでおりますので、よろしく御協力のほどお願いしたいと思います。
 まず、前回の国内委員会総会、これは昨年の9月13日ですが、それ以降の国内委員会の会議については、昨年12月27日と今年になってから1月24日に運営小委員会を開催いたしました。特に「我が国におけるユネスコ活動の諸課題について」というテーマで、本日の総会にお諮りすべく検討を重ねてまいりました。その内容につきましては、後ほど議題4で御説明して、御議論を頂く予定ですので、ここでは詳細な説明は割愛させていただきます。また、この検討を集中的に行うため、そのほかの各専門小委員会は開催されておりません。
 以上、簡単でございますが、経過についての御報告を私の方からさせていただきました。
 次に、国内委員会のそのほかの活動について、国委132-2といたしましてまとめてございます。事務局から御説明をお願いいたします。

【井村補佐】 

 後ろから失礼します。資料の国委132-2を御覧ください。今回の活動報告ですけれども、スタイルを変更いたしました。以前よりもより平易な形に編集しております。
 まず1ページですけれども、国内委員会の活動報告です。内容につきましては後ほど説明がありますけれども、この写真のような感じで運営小委員会が開かれております。また、日本ユネスコ国内委員会のフェイスブックを開設いたしておりますので御覧ください。
 2ページ目になります。ESD(持続発展教育)の推進ということで、2014年に愛知県・名古屋市、岡山市で開催されます「持続発展教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」に向けまして、国内におけるESDの推進に力を入れ、様々な事業、広報活動を行っています。ESDの推進拠点でありますユネスコスクールにつきましても、先ほど大臣の挨拶にありましたとおり、平成24年12月時点で550校となっております。

 また、質の方の担保という意味で、国内委員会で議論されましたユネスコスクールガイドライン、これは平成24年9月に文部科学省より各都道府県教育委員会へ通知しております。
 9ページを御覧ください。こちらは科学分野についての取組です。日本ユネスコ国内委員会からユネスコに対して提出しておりますサステイナビリティ・サイエンスに関するユネスコへの提言のフォローアップということで、以下の2点の取組をしております。
ユネスコのジャカルタ事務所と協力して専門家会合を開催したり、また、国内委員会の中ではワーキンググループを設置して活発な議論が行われております。あと、下の方にあります人間と生物圏(MAB)計画ですけれども、綾ユネスコエコパークが登録されました。こちらの記念式典を2月22日に文部科学省において開催する予定です。また後ほど詳しく御案内させていただきたいと思います。
 続きまして、13ページ、文化分野でございます。平成24年11月6日~8日、京都におきまして日本政府主催で、ユネスコの協力を得て、世界遺産条約採択40周年記念の最終会合が開催されております。
 そのほか、15ページにありますけれども、第190回ユネスコ執行委員会への対応とあります。詳しくは、この後報告がされます。
 16ページからは民間ユネスコ活動といたしまして、まず最初に公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の活動について掲載しております。そのほか、21ページからは公益財団法人ユネスコ・アジア文化センターの活動につきまして掲載させていただいております。
 26ページからは、日本ユネスコ国内委員会に関する参考資料といたしまして、ユネスコの関係の国際会議の一覧と30ページにはユネスコの関係者の来日、あと、国内委員会の会議につきまして掲載しております。
 31ページ、32ページには平成24年12月までに承認されましたユネスコスクールのリストがあります。
 時間の関係で説明を省略させていただきましたけれども、また詳しくはお時間のあるときに御覧いただければ幸いです。 以上です。

【田村会長】

 ありがとうございました。これまでの活動についての概略の御報告でございますが、これについては何か御質問ございますでしょうか。後ほどまた御質問があれば、お願いしたいと思います。
 それでは、続きまして文化関係の活動につきまして、今日は文化庁の近藤長官がお見えになっていますので、御報告を頂きます。
長官、よろしくお願いいたします。

【近藤文化庁長官】  

 ありがとうございます。文化庁長官でございます。5分以内ということですので、直ちに本論に入らせていただきます。途中から早口になるかもしれませんが、御容赦ください。
 お手元の国委132-3という資料、裏表2ページのものでございますが、これを使いながら簡単に現時点での文化関係の動きと今年のハイライトといったものにつきまして、特に特筆すべきことに絞ってお話をさせていただきます。
 まず何といいましても世界遺産でございます。昨年、40周年の記念行事があったことは報告があったとおりですが、今年は富士山と鎌倉が6月のカンボジアでの世界遺産会議で審査されます。もう一つ無形文化遺産の方で、和食というのは年末になりますが、やはり審査されます。富士山であれ、和食であれ、日本人にとってみれば文化の中心中の中心であるものが世界遺産という観点から評価を受けるということで、私どもも今年はかなり緊張し、かつ力が入っている次第でございます。
 特に最近の世界遺産の流れを見ますと、主張している価値と提示している資産とが本当に符合するのか、その資産が、主張している価値を過不足なく体現しているのか、そして、どういう保全状況があるのかということをかなり厳しく見られます。そういう観点で、富士山にしろ、鎌倉にしろ、あるいは和食にしろ、我々にとっては当然と思われる価値のあるものであっても、それが英語やフランス語で論理的に、かつ基準に合って、うまくプレゼンスされているかどうか。そして、先ほど申し上げましたような、提示している資産が全て過不足なく我々の主張する価値を体現しているかどうか、ここをかなり厳しく審査されると思います。楽観視は全くできないということで、かぶとの緒を引き締めている次第でございます。
 有形文化財で言えば、恐らく5月の初めぐらいにICOMOSという国際的な諮問委員会の勧告が出ると思います。その勧告の結果が相当程度、最終結果を左右しますので、固唾をのんで見守っているところでございます。現時点では、特段の情報といいましょうか、雰囲気は伝わって来ておりません。
 正直申し上げて、万が一、諮問委員会の意見が我々の思いどおりでない場合に、どこまで政府として補足説明的なことをするのかということが大きな課題になってまいります。特に、この数年の世界遺産委員会の政治化、ポリティサイゼーションについて懸念を持っている我々として、あまり政治的と捉える動きは取りたくない。しかし、我々の主張は通したいという大きなジレンマになる場面も予想されるということで、今年はかなり大事な年になろうかと思われます。
 ちなみに、1ページ目の(2)の③に昨年の世界遺産条約40周年のときに奈良ドキュメント20という、20周年というふうに書いてございますが、この奈良ドキュメントといいますのは、御案内のように日本がそれまで主張してきた木造のものであっても、建替えがあったり、焼失した後復元したものであっても、オリジナルのとおりの材料を使い、設計図を使っていれば真性と見なされるという主張がやっと通ったわけで、そういう意味では日本の価値観がある程度ユネスコの世界に認められたという一つの大きなステップになったわけでございます。
今後ともそういった努力を続けることによって、我々の価値観とユネスコの価値観がより一層近づくということを、これからも中長期的にやっていきたいというふうに考えています。そういう中で、富士山、鎌倉が今年審査になるということで、非常に重要な年になるかと思います。
 最後に、裏側のページでございますが、クリエイティブ・シティーズということで、実は日本でも数年前から都市をベースに、あるいは地域をベースに、その地域が持っている文化、伝統、歴史といったものを使って活性化していこうという動きが始まっております。ヨーロッパで80年代から始まったクリエイティブ・シティーズという動きが日本でも始まって、そして、この1月に創造都市ネットワーク日本というのが立ち上がりました。60ほどの都市が大小合わせて参加して、これからは文化、創造産業で町おこしをしていこうという動きでございます。
 ユネスコにも同趣旨のネットワークがございます。新しい、成熟した経済では付加価値は物作りだけではなくて、むしろデザインとか文化とか創造分野で作っていく。それが、これからのヨーロッパや日本のような成熟した経済が生きる道だということを身をもって示していく。そういう重要なきっかけにもなるのがクリエイティブ・シティーズ・ネットワークでございますので、ユネスコとも連動しながら、是非地域発で文化、創造産業を使って日本の活性化を引っ張っていく。そういうことに私どもも貢献していきたいと思っております。以上でございます。

【田村会長】  

 ありがとうございました。ただいま近藤長官から文化にかかわる御報告を頂戴いたしました。オーセンティシティというんですか、真正性のお話もございましたが、文化については恐らくいろんな御質問がおありになるかと思いますので、少し時間を取っていますので、委員の方々から御質問等ございましたら、どうぞ、是非お手を挙げて。
 どうぞ、松浦先生。

【松浦特別顧問】  

 今の近藤長官の御説明は非常に興味深く伺いましたから、と私から3点だけかいつまんで申し上げさせていただきます。
 第1は世界遺産絡みで、先ほど御披露がございました京都で開かれた世界遺産条約採択40周年記念会合です。40周年行事の初日のオープニングの後、午後、最初のパネルを私が外務省から頼まれて歴代の世界遺産委員会の議長、私も議長を務めたことがあるんですけれども、世界遺産に関して世界的な権威の方々のパネルディスカッションを行いました。そのとき一番皆さんが共通して強調したことは、今、近藤長官も言われた世界遺産委員会の政治化に対する懸念、更に言えばICOMOS、IUCNの技術的な評価の結果を政治的な力で覆すことはできるだけ避けるべきであるということです。それをやると、世界遺産全体の英語で言うクレディビリティ、信頼性を損なうという点でございます。
 ですから、これは私からのお願いですけれども、ICOMOSから是非鎌倉及び富士山に関してポジティブな技術的な評価を得ることを期待しますが、そういう可能性はそんなに私は高くないと思っておりますが、万が一出ましても、是非技術的にICOMOS、さらにはユネスコの世界遺産センターと話して、政治的な圧力でそれをひっくり返すということは是非避けていただく。これは、新興国が最初の世界遺産を登録するときにはあるんですけれども、成熟した先進国としては避けるべきであると思いますので、申し上げました。
 もう一つ、無形遺産。これは、私は実は非常に心配しています。私は、実は農水省が音頭をとって日本の食文化を無形文化遺産条約に登録する関係、それを含めた全体的な部会にメンバーで出て、そのときも強調しておいたんですが、皆さん御承知のように、食は当然文化です。しかしながら、ユネスコの無形文化遺産条約というのは条約の第2条第1項と第2項できちんと対象が決まっているわけです。実はフランスがサルコジ大統領名でフランス料理をかなり強引に登録したという悪い先例はあるんですけれども、それはフランスの文化、倫理に関しては社会的慣習というのが読めるわけで、条約上は食というのは無形文化遺産の対象になっていないんです。
 ですから、フランスの場合は、フランス料理がフランス革命後一般化して、家庭でそれを囲んで談笑する社会的慣習ということで出してきたわけなので、日本の場合ももう少し地域で絞るか、行事で絞るべきか、重要な点で、これは長官とも何度かお話ししたことがありますけれども、農水省の考えで日本食全体を対象にすると。地域的に限ることができないということで、地域を限らないで出しているんですけれども、ユネスコの専門家から見ると薄く平たく全部含めてしまっている。しかも、食文化というのはないわけですから。
 それで、ユネスコ側の専門家のコメントで、標題は正月料理を中心としてということになったんですけれども、中身は必ずしも標題に合った形になって提案されていないんです。ですから、私は、日本の食文化に関して心配をしています。もちろん食文化が登録されるということは、日本の食文化が世界的にこれだけ今人気を得ているわけですから、それに弾みをつけるという意味では重要なので、逆にそれが登録されないと少し心配な点がありますけれども、やはり条約上のしっかりした技術的な要件は踏まえて対応する必要があるということを改めて申します。
 3番目の長官からお話があった創造都市ネットワーク、ユネスコの創造都市ネットワークも2003年に私が事務局長時代にイニシアティブを取って提案して、七つの分野があるのですが、細かいことは省略しますけれども、国内的にこれを推進されるのは非常にいいことで、幾つかもう日本の都市がユネスコの創造都市ネットワークに入っていますから、是非ユネスコの創造都市ネットワークと日本の都市に、しっかり連携していただくようにお願いしたい。以上の3点です。ありがとうございました。

【田村会長】  

 ありがとうございました。松浦先生からまた大変アップ・ツー・デートな、非常に的確な、こんな話は、ほかでは聞けないだろうと思うんですけれども、ちょうどいい機会でございますので、御質問どうぞ、いかがでございますか。一番関心のあるところだと思いますが。
 よろしゅうございましょうか。特にございませんようでしたら、では、私の方から一つ御質問させていただいて。財政についてはどういう動きを。こういうことに影響が出るような心配はあるんでしょうか。ユネスコの財政問題です。

【近藤文化庁長官】  

 アメリカが支払を停止したということで、非常な財政危機に陥っていることは御承知のとおりです。現在、ボコバ事務局長は、緊急のファンドを作って、ある程度は穴を埋めつつありますが、それでも大きな穴は埋め切れないということで、新しい試みができないとか、何割カットとかということで大変苦しい状況です。特に創造都市ネットワークについては、もともと大きな規模ではありませんけれども、ほとんど予算がつかないし、また、無形遺産の次の総会についても予算の手当ての見込みがないとか、かなり厳しい状況をつい最近パリから聞いてまいりました。
 何とかやりくりしながら、かつ加盟国からのボランタリーなコントリビューションも期待しながら、何とかつなぎつつ、いずれアメリカが払い始めることを待つということのようですが、まだ具体的な見通しもないので、かなり厳しい状況でございます。
ユネスコの邦人職員とも少し話をしてきましたが、彼らもというか、ほとんど彼女らですけれども、なかなか将来の先行きが見えないということで、かなり重苦しい雰囲気でした。我が日本も、それを助けるだけの財力が今ございませんで、見ていてもなかなか苦しいところです。しばらくこの苦しい状況は続かざるを得ないのではないかと思います。
 世界遺産であれ、無形文化遺産であれ、大きな影響が生まれて物事がストップする、そこまではならないと思いますし、ならないように事務局長も配慮してくれると思います。
(鈴木(寛)委員退席)

【田村会長】

 ありがとうございました。アメリカが出さないと日本が1位になりますから、責任が出てまいりますので、お伺いしてみたんですが、ほかにいかがでしょうか。よろしければ、次の議題に進めさせていただいていいでしょうか。
 アメリカはオバマが再選になったから払ってくれるんだろうと思っているんですけれども、オバマでないとちょっと絶望的だったらしいんですが、分かりません。どうもすいません、余計なことを言いました。お聞き逃しください。

 

議題3.第190回ユネスコ執行委員会の結果について

【田村会長】

 それでは議題3に入ります。昨年の10月3日から18日にかけて、パリのユネスコ本部で開催された第190回のユネスコ執行委員会の結果について、概要を事務局から御報告いただきたいと思います。それではお願いいたします。
(安西委員退席)

【岩本分析官】  

 お手元の資料、国委132-4を御参照願います。190回ユネスコ執行委員会の結果についてということで。ユネスコは2年に1回、重要事項を決める195か国からなる総会、そしてそのほかの事項、あるいは総会の準備のための事項を審議する執行委員会、これは58か国からなりますけれども、それが年2回開催されます。直近では平成24年10月3日~18日に開かれまして、木曽大使、加藤統括官ほか関係官が出席いたしました。
 会議の主な内容でございますが、代表演説として木曽大使から、主に厳しい財政状況に鑑みユネスコとして一層のコスト削減、効率化を引き続き図るべき、同時に加盟国はできる限りの支援と協力を行っていく必要があるということを述べました。また、逆にこれはある意味では改革を行う絶好の機会であるという言及もしたところであります。
 事業面におきましては、木曽大使からサステイナビリティ・サイエンス、これは国内委員会から提言されたものですが、お手元に参考5としてお配りしておりますので、お時間のあるときにお目通しいただければと思います。それを次期の中期戦略案に盛り込まれたことを歓迎する。それから、万人の教育のためのいろいろな調整の仕組みについて進展していることを評価するとともに、持続発展教育(ESD)について引き続きプライオリティーを高く与えるべきだという発言をいたしました。
 それから、国連事務総長、後ほど申しますが、エデュケーション・ファースト・イニシアチブというものを発表いたしましたが、それを歓迎するとともに、それがESDの推進、さらにはEFAの推進の加速を通じて、2015年を期限とするミレニアム開発目標の達成に貢献できるようにということで、ユネスコの取組強化を期待いたしました。
 そして、言うまでもなく11月に京都で開催予定の世界遺産条約採択40周年記念最終会合の成果について期待、と述べたところであります。
 次期事業・予算につきましては、事務局長提案の案は、現在の厳しい経済状況を慎重に分析したもので、名目ゼロ成長、ゼロ・ノミナル・グロースをベースとした現実的なものであり、支持するという発言をしたところであります。
 今回の執行委員会の特徴として、国連事務総長の潘基文氏が出席いたしまして、執行委員国の前で演説を行いました。2ページ目にございますように、国連の重要課題について述べた後、教育分野につきましてはEFAを立ち上げ、MDGsの推進につなげたユネスコのリーダーシップを評価するとともに、事務総長のイニシアティブとしてエデュケーション・ファースト、これはEFAの目標の実現を加速させるために全ての子供の就学、質の高い教育、グローバル・シチズンシップの促進を優先分野としたものですが、そういったものを掲げ、ユネスコを主導機関として依頼したところであるという御発言がありました。
 また、科学分野につきましても、ユネスコ事務局長に対して国連及び専門機関への諮問を行うためのあらゆる分野、地域からの専門家による科学と政策に関する科学諮問機関を立ち上げるよう要請したところであります。
 また、3にございますが、次期中期戦略、事業・予算案でございます。ユネスコにつきましては、次期中期戦略、これを通常C/4と言っておりますが、次期のものは2014年からの8年間、それから事業・予算は、更にそれを細目に定めたC/5と言っておりますが、2014年からの4年間につきまして、初めて事務局長の予備提案というものが提示され審議が行われました。最終的には、今年の秋の第37回総会で決定されるわけでございますが、ミッションステートメントについてはおおむね現行のものを維持するであるとか、ユネスコの持っている機能、こういったものについての議論が行われました。
 また、包括的な目標として平和と持続可能な発展ということを強調していく。それから、地球規模の優先課題としては、現行のアフリカ、それから男女平等を維持するのだけれども、青年とか小島しょ開発途上国、SIDSと呼んでおりますが、そういったものに一層重点を置くということになります。主要事業についても、現行の五つの主要事業を原則として考えていく。ただ、これにつきましては、今後更に審議が行われる予定であります。
 個別議題としましては、持続発展教育(ESD)についての議論が行われました。当然、我が国からは、世界会議の準備に貢献するように加盟国にお願いいたしました。また、国連ESDの10年、これが2014年をもって終わりますけれども、そのフォローアップとして事務局からは新たな10年を設けるという案とプログラムフレームワークという大きな枠組みを今後続けていくという提案がなされました。大多数の国は、新たな10年を設けるということは、今までの10年についてむしろネガティブな評価を与えるものであるということから、プログラムフレームワークという枠組みを評価いたしました。
 それから、万人のための教育、先ほど来からEFAと申しておるものですけれども、これにつきましては国連事務総長のエデュケーション・ファーストというイニシアティブを歓迎する旨、発言が多くございました。また、これにつきましても2015年以降のミレニアム開発目標以降のアジェンダをどういうふうに考えていくかということについてユネスコで議論し、次回報告があることになっております。
 また、職業技術教育・訓練(TVET)につきましては、今後の経済・社会の進展におきまして非常に重要な分野になってきておりますけれども、昨年開かれました上海における第3回TVET国際会議の勧告をフォローアップしていくということが決まりました。
会議外のお話でございますけれども、国際統括官とボコバ事務局長のバイ会談が行われました。先ほど申しましたサステイナビリティ・サイエンスについての議論、それからESD、ユネスコの教育事業についての議論をいたしましたほか、米国の拠出再開に向けた働きかけといたしまして、日本ユネスコ協会連盟理事長から協会連盟会長からのオバマ大統領宛ての書簡を手交するとともに、その際に日本国内で集めた署名の写しを事務局長に紹介し、事務局長から謝意が述べられ、事務局長としても米国に対し様々なルートを通じて拠出再開を求めていく旨、紹介がございました。
 大変駆け足でございますが、以上のとおりでございます。

【田村会長】  

 ありがとうございました。ESD、あるいはサステイナビリティ・サイエンスというのは日本が言い出したことでございまして、御説明がございました。
 なお、ユネスコの総会に潘基文さんがいらっしゃるということは非常に珍しいんだそうです。それだけ国連としても、この問題について重要に考えているということが伺えると思うんですけれども、いかがでございますか。何か御質問ございますでしょうか。

【松浦特別顧問】  

 少しよろしいですか。今御質問のESDではなくて、先ほど田村会長が御説明になり、更に今、岩本氏からも御説明があったユネスコの予算全体に対するアメリカの分担金支払停止問題のインパクトは、実は皆さんが考えておられるより深刻になって、去年11月、先ほど申し上げた京都の40周年行事のときにボコバ事務局長が来られて、食事のときに3回隣り合わせだったものですから随分話をしました。私は来週、パリにまいりますけれども、ボコバ事務局長、これは日本というよりも全般についてですが、私の助言を得たいというので彼女が食事に呼んでくれていますので、一対一で話をするんですが、申し訳ないけれども、田村会長が先ほど言われたような形で簡単に物事は動きそうもないんです。
 というのは、1990年代にアメリカの議会で、アメリカが認めていない組織が入った国際会議に対する分担金の支払は差しとめるという法律が成立したんです。ですから、行政府限りではアクションが起こせなくて、ユネスコに対して分担金の支払を再開するためにアメリカの議会で新しい法律、もちろん全般的な法律は必要なくて、ユネスコに焦点を絞ったものでも構わないんですけれども、いずれにしても新しい法律が成立する必要がある。
 今回、御承知のように上院は引き続き民主党が多数を占めましたけれども、下院は逆に引き続き共和党です。共和党は反対しています。ですから、下院がそういう新しい法律を承認するかどうかが鍵ですけれども、私が見るところ、そう簡単じゃない。ただ、幸いなことに田村会長が言うようにオバマ大統領というか、行政府はユネスコに残って支払いたいと言っていますから、行政府が味方であるのは有り難いんですけれども、御承知のように、なかなかそう簡単に行政府の言う、あるいは大統領の言うことはアメリカの議会は聞きませんから、残念ながら事態はそう楽観できない。
 そこで私が心配するのは、実は分担金がそうであるのみならず、私も随分働きかけて、アメリカは任意拠出金は大分出してくれるようになった。それを全部やめました。それから、アメリカの例に倣ってグループⅠ(西欧・北米地域の加盟国)の中で、分担金はもちろん払うんですけれども、イギリス、カナダ等、任意拠出金を出している国がどんどん今減らしています。それを補うように新興国、産油国を中心とした新興国がお金を出してくれてはいるんですが、やはり全体として事業に回せる予算が非常に厳しくなっている。
 ですから、私は、日本は分担金率がどんどん下がるので、本来は、これは文科省、特に外務省に関連する点ですけれども、本当は任意拠出金をこういう機会に増やして、任意拠出金というのは事業費ですから支援してほしいんですが、どうしてもODA予算が外務省は若干増えているようですけれども、全体では減っているし、その中でもバイを重視してマルチは減らしていますから、外務省のユネスコに対する任意拠出金の減り方というのは大変な激減なんです。本来は、こういうときこそ頑張って支援してほしいし、更に言えばお金だけでなくて、こういう機会には田村会長が言われたように、日本がもちろんお金を含めてが一番いいんですけれども、積極的にいろんなユネスコの活動に参加して、今のように先進国、特にグループⅠの国が後退していますから、是非積極的にこういう機会に活動に参加するということをやっていただきたいと思います。以上です。

【田村会長】  

 ありがとうございました。非常に大変な問題を御指導くださって、少し認識が足りないというようなことを、私自身ももう少し危機感を持たなければいけないなという思いをいたしましたが、委員の皆様方も是非一つそのつもりで、この会議で結論を出す、あるいはどういうふうにするということまではいかないんですけれども、そういう問題があるということをお持ち帰りいただいて、会としても何か方向性が出せればというふうに考えております。大変いいお話を頂きました。ありがとうございました。
 ほかには御質問よろしいでしょうか。時間の関係がありますので、次のテーマに移らせていただいてよろしいでしょうか。

 

議題4.我が国におけるユネスコ活動の諸課題について

【田村会長】 

 続いて議題4に入るわけですが、ここが今日の中心テーマでございます。議題4は我が国におけるユネスコ活動の諸課題についてでございます。関連して議題5の韓国ユネスコ国内委員会の活動状況についてと一括して進めさせて頂きたいと思います。
議題4については、近年、ユネスコ活動が多様に展開されている中、国内委員会として我が国におけるユネスコ活動の諸課題について集中的に検討し、約1年のうちに骨太の方針を打ち出したいと考えております。そのため、先ほどの活動報告の中でも御報告いたしましたように、昨年12月から運営小委員会で実際の検討を始めております。
 運営小委員会には委員の先生方、熱心にお出ましいただきまして、真剣な議論を重ねました。その順序として本日の進め方としては、運営小委員会での検討事項の御報告をまずさせていただき、それから韓国国内委員会ミン事務総長の御講演を賜り、御参考にさせていただいて、運営小委員会における主な御意見の御報告をし、これらを踏まえて総会としての御議論いただく。最後に、今後の議論の進め方と日程案の御検討を御議論いただくというように進めていきたいと思うんですが、よろしゅうございましょうか。
 では、そういう方向で、まず運営小委員会での検討事項について、事務局から御報告をお願いいたします。

【浅井室長】  

 お手元の資料、国委132-5という1枚紙でございますけれども、御参照いただきたいと思います。
 これは、現在、ユネスコ国内委員会の運営小委員会で議論していただいているものでございますけれども、「我が国におけるユネスコ活動の活性化について(案)」とございます。運営小委員会では、この紙に基づきまして議論を今進めているところでございますけれども、検討事項としまして大きく二つ掲げてございます。1が若者、企業の参加によるユネスコ活動の一層の促進ということで、民間ユネスコ活動の活性化、あるいは若者たちの活動をユネスコ活動にどう関与させるかといった面、あるいは企業のCSR等の活動を取り込んでいくこと。要はユネスコ活動と地域振興との関係、そういったことを今、議論しているところでございます。
 それから、2番目につきましては既にもう皆さん御存じでございますけれども、ESDの一層の促進ということで、学校教育、あるいは社会教育等を通じた持続発展教育の一層の促進ということでございます。学校教育においてESDを推進する方策というのを、ユネスコスクール以外の枠組みではどういうものがあるか。あるいはユネスコスクールを取り巻く地方自治体、首長部局や教育委員会との連携を含んでとか、ユネスコ協会、大学等々の役割をどう高めていくか。ユネスコスクール間の国内外の交流をいかに推進していくか。また、ESDの普及・推進に当たりまして、学校と地域との連携強化ということを話題にしております。こうしたことを現在、ユネスコの運営小委員会の中で議論しているところでございます。
 これから韓国の例、特にこうした2点について国内委員会の事務総長からお話を頂き、この後の議論の参考にしていただきたいというふうに考えてございます。以上でございます。

 

議題5.韓国ユネスコ国内委員会の活動状況について
(ミン韓国ユネスコ国内委員会事務総長)

【田村会長】

 ありがとうございました。今お話を申し上げさせていただいたとおりでございますので、続きまして、議論を頂く前に韓国ユネスコ国内委員会の活動状況について、せっかくお見えいただきましたミン事務総長から御講演を頂くということで進めさせていただきます。
 なお、韓国ユネスコ国内委員会は、世界で最も活発な国内委員会の一つでございます。ミン事務総長におかれましては、昨年10月に御就任されましたが、その前は韓国の外交通商部で事務次官を務められ、事務総長御就任後、初めての海外ミッションとして日本の国内委員会からのお招きに応じてくださいました。現役ばりばりの外交官ということで、韓国ユネスコ国内委員会でも大きな指導力を発揮しておられるということです。大いにお話を期待しております。
 では、同時通訳のレシーバーの御案内をさせていただきます。

【小野係長】  

 事務局から失礼させていただきます。先ほど御案内申し上げました、こちらの黒いレシーバーを御覧ください。使い方を簡単に御説明させていただきます。
 左のサイドにボリュームという音量のダイヤルがございます。これを回していただきますとスイッチが入って、パワーのランプが緑色に点灯いたします。それから、チャンネルは今、1に合わせていただいておりますが、正面向かって左側に掲示させていただいておりますとおり、チャンネル1が日本語になってございます。それから、イヤホンは左右どちらでも装着できますので、お好みの方で御装着ください。レシーバーについては以上になります。
 関連の資料でございますが、お手元の国委132-7に先ほど御紹介していただきました事務総長の略歴をおつけしています。それから、今回の御講演の内容をプリントアウトしたものが132-8になってございます。
 それから、プレゼンは非常にダイナミックなものでございまして、中央にスクリーンを8台用意させていただいております。こちらを御覧いただければと思いますが、電源容量の関係で、大変恐縮ですが、中央の2台を急遽落とさせていただいております。御容赦ください。以上です。

【田村会長】

 それでは、よろしくお願いします。失礼しました。御案内させていただきます。事務総長でいらっしゃいます。

【ミン事務総長】

 皆さん、こんにちは。田村日本ユネスコ国内委員会会長から御紹介を頂きましたミン・ドンソクです。お忙しい中にも参加してくださいました下村文部科学大臣、近藤文化庁長官、そして田村会長、金澤副会長、森口事務次官、松浦前事務局長、加藤事務総長、そしてユネスコ国内委員会の諸委員の皆様、今日お目にかかり本当にうれしく思います。私、個人的に光栄に思います。
 先ほど下村大臣がおっしゃいましたように、日本は韓国の本当に大切な隣人であります。私ごとですが、一昨年、日本の東北地方の大震災のとき、外交次官として政府の対策本部の仕事をいたしました。そのときイ・ミョンバク大統領が私にした一番最初の指示は、日韓関係を最優先にして、最大限全ての力を尽くしてほしいということでした。そして、韓国政府と国民は全力を尽くして支援をしました。それが記憶に残っております。
 ユネスコのレベルでも、韓国と日本はこれまで本当に緊密な協力関係を維持してきたことについて私も大変うれしく思い、我々の未来は非常に明るいと思います。先ほど大臣もおっしゃり、長官また、松浦前事務局長もおっしゃいましたが、アメリカがユネスコに対する分担金の支払を停止したため非常に深刻な危機状況に置かれておりますが、日本を始め私どもは、その分役割は大きくなったと思いますし、共に団結して対処すれば、日本を中心としてユネスコの崇高な使命をしっかりと担っていけると思います。また、アメリカにも速やかに分担金を再開することを求めたいと思います。
 日本の国内委員会は、世界の195の中で最も活発な活動を通じて使命を遂行しております。私は昨年、韓国ユネスコ国内委員会の事務総長を拝命しました。今回、韓国ユネスコ国内委員会の主な事業と活動について、この場で説明する機会を与えてくださいました田村会長、そして委員会の皆様に心から感謝申し上げます。
 先ほど紹介のお言葉にありましたけれども、私は昨年末に事務総長に就任しまして、100日ほど経ったばかりであります。私が就任してから、日本への訪問が初の海外ミッションとなり、個人的にも特別な意味のある訪問であり、光栄に感じております。
 私は、モニターに出ていますプレゼン資料に沿いましてお話をしたいと思っております。少し字が小さいので申し訳なく思っておりますけれども、プリントアウトされている資料をどうぞ御参照ください。そして、資料というよりは私の話に耳を傾けてくださればと思います。
 まず、ページ1ですけれども、韓国は1950年に55か国目の加盟国となりました。そして、加盟してから11日で戦争が勃発しました。朝鮮戦争です。そして、3年間にわたる戦争によって国は焼け野原となりました。非常に深刻な状況の中で、国民は暮らしの基盤を失ってしまいました。
 そのときに救助の手を差し伸べてくれたのが、最初の救護機関であったユネスコでした。ユネスコは、UNKRA(国連韓国復興機関)などと共同で韓国の小学校、中学校の教科書を発刊するための印刷工場を作ってくれました。それが1954年のことです。子供たちはその教科書を持って、地面に座って青空教室という形で教育を受けました。潘事務総長がユネスコの本部に行って同じような趣旨でお話をされたことがありますけれども、今の私を作ったのは教育であると潘事務総長はおっしゃいました。そして、韓国の今の経済成長をなした基盤も、正に教育であるということをおっしゃいました。ユネスコに対する深い感謝を表明した理由は、正にそのようなユネスコの温かな支援の手があったからであります。
 3ページ目を御覧ください。ユネスコの支援は、韓国が早い時期に民主化、産業化をなし遂げる原動力となりました。韓国が一番厳しかった頃、ユネスコから支援を受けた韓国は、今やその受けた支援をほかの国に返すべきだというふうに考えるようになりました。それこそが韓国ユネスコ国内委員会、そして私が事務総長として担っていくべき重責であると考えており、義務であると考えております。
 3ページ目下段を御覧ください。今日の韓国ユネスコ国内委員会の主な事業について御紹介します。今日の議題の主題は民間部門、青年とのプロジェクトです。そして教育、社会教育を通じたESDの推進であります。この二つの部門における主な事業について御説明いたします。そして、そのほかの内容についても簡単に御紹介いたします。
 まず教育についてです。教育と識字率の向上についてです。韓国は、再来年5月に世界教育会議を開催するホスト国になります。来年には日本においてESDに関する世界会議が開催されますけれども、その1年後には韓国で開催しますので、日本と韓国が2015年以降の世界における教育政策の方向性を決定する上で重要な使命を担っていると考えております。韓国としましても、2015年の教育会議について、単なる開催地にとどまるのではなくて、実質的な分野において貢献していきたいと考えております。
 2015年は、御存じのとおり非常に重要な年となるでしょう。万人のための教育(EFA)もそうですし、MDGs(ミレニアム開発目標)も仕上げの年になるからです。そのため、その評価を基盤にして2015年以降の教育分野に対するアジェンダを設定する重要な年が2015年であります。そのため日本と韓国の役割が非常に大切であり、今後、ユネスコレベルにおいても緊密な協力を通じてお互いに助け合っていくことが必要であり、また期待し、私としても約束をしたいと思います。
 韓国ユネスコ国内委員会は、識字率向上と関連して大きく二つの代表的なプロジェクトを行っております。アジア太平洋地域においては、世宗プロジェクトと呼ばれるものを行っております。これは、ユネスコにおいて世宗賞というものを創設して、その賞を受賞した機関に対して支援を行うものです。その人々が、その機関においてリテラシー活動を行っています。
 もう一つはアフリカ地域で行っているもので、6か国を中心に行っています。サムスン電子、またKOICA(韓国国際協力団)との協力の下でアフリカ希望ブリッジという事業を行っています。これは、韓国において経験をした夜学ですとか生活運動をつなぎ合わせた事業となっておりまして、韓国の教育の発展と成長の経験を基にしたものです。基礎的なリテラシー教育を主に行っております。
 4ページ目になります。主な主題である持続可能な発展に向けた教育と関連したお話です。まず最初に、国内の様々な分野において持続発展教育、つまりESDをつなげるためにフォーラムを運営しております。これを通じてESDのための10年、DESD、つまり2005年から2014年までのものですけれども、このESDと関連した事業と活動を韓国に拡散するために、また、その成果を教育現場の実践事例とつなげたノウハウを国際社会と共有したいと願っています。
 もう一つは、韓国ユネスコ国内委員会はESDにおいて、分野ごとに分けて優秀なプロジェクトを発掘し、その優秀例を認めることを行っています。それは公式認証プロジェクトと呼ばれています。非常によい反応を得ています。
 三つ目は、2013年、つまり今年はユネスコそのものがユネスコスクールネットワーク事業、つまりASPネットを始めてから60年目を迎える年となります。過去10年間の活動と成果を振り返り、これから新しい10年を切り開いていくための計画を立てる、そのための国際会議を今年下半期に韓国で開くことを予定しています。
 また、御存じのとおり韓国ユネスコ国内委員会は、学校の現場においてESDの活性化のためにユネスコ・アジア文化センター(ACCU)と共同で日韓教職員の対話を進めています。これを通じて教員同士が日韓両国の教育現場をお互いに訪問し、情報交換をし、意見を交わす、そのような場を設けています。
 日韓の教員同士の対話は、基本的に日本の政府が最初にアイデアを出してくれて始まったものです。ですから、日本にとっても非常に重要ですが、韓国にとりましても非常に大切な意味があるものです。このプロジェクトが進められてから13年ほど経ちますので、今や単なるお互いの現場訪問にとどまらず、両国の未来を見据えながら、お互いに理解を深めるという形でレベルを高めていくのが大事ではないかというふうに私は意見を申し上げたいと思います。
 なぜかといいますと、北東アジアが世界の中心の軸となりつつある中で、また、日中韓3か国の協力がいつにも増して重要なこの時期であります。その一方で、様々な要因によって、この地域には緊張や対立の要素があることも否定できません。
そういったことで、日韓両国が未来の世代、将来世代のためにも、ユネスコと共に日韓が共に何かできることがないかということを考えてみたいと思っています。例えば毎年交流している日韓教員の対話を隔年ごとに行い、行っていない年には教員同士の歴史和解フォーラムを拡大して行うといったようなアイデアも考えてみることができます。そして、もし必要とあれば中国も参加できるように呼びかけることができるでしょう。
 4ページ目をお願いいたします。次に、次世代の若者向けの事業となります。私たちは大学、そして中高はもちろんのこと、より小さい子供のためのプログラムを幾つも作って行っています。ユネスコを通じて小さな子から大学生に至るまで、未来の夢を持たせるようなプログラムです。子供たちには現場の教育を通じて経験を積ませるものだと言えますし、また若者向け、大学生向けにはユネスコの若者の国際フォーラムを、歴史に関する和解をより活性化して、若者が歴史問題を自ら考え、対話のできるような場を活発に作っていきたいと思っています。
 そして、韓国ユネスコ国内委員会は、今後の将来世代が異なる文化を理解し、世界市民として羽ばたいていけるように外国人と共に行う文化教室を行っています。この仕事は非常に大事な仕事で、大きな意味を持っていますので、韓国国内委員会としてこの業務を主管して活発に行っています。
 また、韓国学生会というものがあります。これは非常に長い歴史を持っていまして、韓国国内委員会が若者をより励まして、ユネスコの理念を若者がかん養できるように、能力を育めるように助けています。
 5ページ目の上段になります。民間企業とのパートナーシップです。先ほど申し上げましたようにサムスン電子を始め、様々な民間の企業と共に、アフリカやアジア向けのユネスコの使命を実践するための事業を行っています。起亜自動車とも協力関係を築いていますし、韓国で最大のポータルサイトであるネイバーとも提携してユネスコ遺産データベースの構築事業を行っています。後援企業については、後ほどもまた御紹介する機会があるかと思います。
 あまり時間がありませんので、文化、情報、コミュニケーションと関連した分野は省略しまして、6ページにまいりたいと思います。
 6ページの下段にはICONとあります。ユネスコの195加盟国の国内委員会の中には自らの活動能力があまりないような国内委員会もありますので、韓国国内委員会では、アジア・太平洋地域にある国内委員会を中心に、そういったものを対象に能力を高めるための事業、支援を行っています。例えばアジア・太平洋国内委員会のウェブサイトを開発することを行っています。これはユネスコの本部と協力して行っています。今後機会があれば、日本は非常に競争力もありますし、経験とノウハウをお持ちですので、韓国と共に、こういったことを行うことができればというふうにも期待をしています。
 7ページの上段をお願いします。過去数十年間、日中韓、そしてタイ、この4カ国の間では、また必要によってはイギリスなどほかの国も含めて、国内委員会の交流プログラムが活発に行われてきました。この交流プログラムにおいては、互いにただ会うだけではなくて、また協力関係を一般的なものにとどめるのではなくて、ユネスコの主なアジェンダについて参加国同士で共同決議案を作成し、また、執行委員会や総会のときに、これを共同で活用するといった取組も行っています。関連当事国の国内委員会が非常に高い評価をしている、そういった取組になります。昨年のプログラムに参加して寄与してくださいました、浅井孝司様、そして宮田朋和様に、この場をお借りして心から感謝申し上げます。今後とも多くの御協力、御尽力をお願いしたいと思います。
 7ページ下段です。ファンドレイジングに関してです。私は、今回事務総長に就任していろいろなことに取組んでいますけれども、そのうちの一つが韓国ユネスコ国内委員会には独自の建物があります。その賃貸料をもって財源に充てています。そのため、ほかの国内委員会に比べますと安定した資金繰りができています。ただ、この建物が建てられて40年ほどになりますので、今後に備えていくことが必要でありますし、韓国国内委員会の対外活動をより拡大していくためにも追加の財源作りが必要であると考えています。
 そのため政府と交渉して後援を受けるなど、様々な法制度的な支援作りを進めています。そして、韓国国内委員会に資金を寄付した企業には税金の優遇を与えるといったようなことも今検討中であります。そのため今後、財政的にも国内委員会がより豊かになるといいましょうか、そのように安定的になればユネスコ活動をする上で、特に今、ユネスコ本部が財政的に危機的な状況にあるということですので、より積極的に活動をするためにも、そういったことが必要だと考えています。
 最後になりますけれども、8ページになりますが、韓国ユネスコ国内委員会が創立されてから今年は60周年を記念する年になります。私は、来年を韓国国内委員会がより一段階レベルアップする年にしたいと考えております。そして、組織や制度を革新して、来年1月中に大規模なイベントを行い、新しい年を開いていくビジョン宣布式を行いたいと考えています。今、イベント会場も予約しました。加藤国際統括官も是非お時間がありましたら、そのビジョン宣布式に御参加いただきますようお招きをしたいと思っております。
 これまで日韓の国内委員会が協力してきましたし、これからもユネスコの崇高な使命を実践する上で、両国の委員会、政府、そして国民が共に協力を強化していくことが必要であるということを、この場をお借りして心からお願いしたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

【田村会長】  

 ミン事務総長先生、ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御講演につきまして御質問がございましたら、挙手をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ、黒田先生。

【黒田委員】  

 すばらしい御発表、ありがとうございました。最近、韓国のソウル大学や高麗大学の先生方と一緒に共同研究をする機会が多くあるのですけれども、その中で韓国が最近の国際教育協力において本当に大きな役割を果たそうとされている、ODAにおいてもそうですし、民間のNGOにおいても大きな関心がうねりとなって、韓国の方々が国際教育協力に携わられているということに気付かされます。今日お話しいただいたような教育に対する認識が韓国のバックボーンとなって、国際的な教育活動にあるのだということを改めて認識しました。本当にありがとうございました。
 先ほど事務総長がおっしゃられた2015年の世界会議については、日本の隣国である韓国で行われることを非常にうれしく思っております。正に2015年は、お話がありましたようにポストEFA、ポストMDGsを決めていく年ですし、この世界会議が大きな役割を、前回のダカールであるとか、その前のジョムティエンであるとか、そういったところで行われた会議のような役割を果たす会議になるというふうに認識しております。
 事務総長が14年のESDの開催国である日本と協力して2015年の会議を盛り立てていきたいというふうにおっしゃっていただいて、私も非常にうれしく思っている次第なのですが、是非オフィシャルな形で日本との協力を2015年の会議のアジェンダセッティングにもしていただけると有り難いと思っています。
と申しますのは、もちろん隣国としてということはあるわけですけれども、それだけではなくて、ポストEFA、ポストMDGsを考えていくときに、教育の内容たるESDというところが、これから非常に大きな意味を持つのではないかというふうに考えるからです。去年、ユネスコ・バンコク、アジア・太平洋教育事務局でポストEFAについて考えるエキスパートミーティングというのがありまして、そのときに出てきました議論として、EFAが教育の量や表面的な質ということだけではなくて、教育の内容についてもポストEFAで考えていかなくてはいけないというような議論がありました。ESDというのは正に国際的に収れんされた教育の内容についての方向性ですので、それをもとにしてポストEFAが議論されていくことに非常に意味があると考えるからです。
 ですので、2014年の会議から2015年の韓国での会議につなげていくような、メッセージを持っていけるようなメカニズムをお考えいただければ大変に有り難いと思います。コメントですし、もしもそういったことをお考えいただけるようであれば、何かお答えいただければ有り難いと思います。よろしくお願いいたします。
(近藤文化庁長官退席)

【田村会長】  

 いかがでしょうか。お答えになりますか。そういうことを課題としてお受け取りいただいて、後ほど打ち合わせさせていただくということでよろしゅうございますか。

【ミン事務総長】

 後ほどお話をさせていただきます。

【田村会長】  

 事務局ベースで打ち合わせした上の方が確実なものになりますので、黒田先生の考え、よく分かりましたので、そのことでよろしいですか。

【黒田委員】  

 はい。

【田村会長】

 では、ほかにございますでしょうか。
 それでは、ただいま大変いいお話をミン事務総長先生から頂きました。失礼しました。どうぞ。

【大津委員】  

 すみません、お尋ねしたいことがございます。実は先ほど配られました132-5の資料の「我が国におけるユネスコ活動の活性化について(案)」の2番目です。3)に国内外のユネスコスクールとの交流をいかに推進していくか。これは、実は私も大変関心がありまして、私、昨年度まで北海道教育大学附属札幌中学校の校長をしておりまして、その時代にユネスコスクールに加盟登録いたしまして、韓国のユネスコスクールと交流したいと思ったんですが、それはなかなかうまくいきませんで、別のルートから、今、梨花女子大学の附属中学校と交流ができているのですが、事情を聞きますと梨花女子大の附属中学校は昔ユネスコスクールだったんだけれども、いつの間にか消えてしまっていて、復活しますという話もあるんです。
 つまり、この政治情勢の中で、とりわけ民間、特に若い世代がユネスコスクールのネットワークで本当にたくさん顔を合わせて楽しい時間といいますか、交流の時間を持てば、本当に未来に希望が開けると思うんです。確かに国内でのユネスコのネットワークというのは大事ですし、既にASPで諸外国との事業も進んでいるということも承知しておりますけれども、もっともっと気軽に日本と韓国との間でユネスコスクールの交流をしたいと願っているのですが、そういう動きが韓国ではいかがなものでしょうかということをお尋ねしたいと思います。以上です。

【田村会長】  

 どうなさいますか。お答えになられますか。

【ミン事務総長】 

 まず最初に質問された委員の質問について、まずお答えしたいと思います。
 教育というのは、ユネスコの様々な使命の中で最優先の分野であるということはよく認識しており、そのような点から2014年の日本のESD世界会議、そして2015年の韓国のユネスコ教育世界大会というものが続いて開催されるというのは非常に大きな意味があるというふうに思います。先ほど互いにこれをつなげて議題であるとか、様々な内容を活性化させて、2015年、新たな教育の方向性を設定していくということでありますので、当然、この二つの会議はつながりがなければならないと思います。
 そうではありますけれども、世界は急変しており、特にMDGsの場合は当初の目標を定めるとき、急いで目標を定めたというような批判も受けております。したがいまして、重要な目標の一つであるEFAについても少し足りない面もあります。ですから、2014年の日本の大会、2015年の韓国の大会では、これまでやってきた様々な活動を基にして活動内容と成果、そして長所や短所、補完すべきことまで総括して評価して、今後10年、20年以上の未来を見据えて議題を設定する必要があると思います。
 したがいまして、今後具体的に準備する中で、韓国の国内委員会と日本の国内委員会はもちろんのこと、日本の政府内でそのようなチャンネルを通じて、従来以上のつながりというものが順調に行われるように、そのような協力をしていきたいと思います。すなわち2014年に日本で開催される世界大会が初の出発であるというのであれば、それに続けて2015年の韓国の世界大会が終着駅、すなわちゴールの形になるということが言えます。ですから、お互い同じ方向に進むのであれば、非常に大きな成果が得られると思います。
 そして、二人目の委員の方の質問は非常に重要な質問です。梨花女子大学附属中学校がユネスコスクールから脱退したのか、後で確認したいと思いますけれども、私も若い世代の人たちの重要性というのは非常に認識しております。そして、両国間でユネスコスクール、あるいはユネスコを通じて互いに出会い、そして互いに理解を深め合うことができるというだけでも、両国が非常に大きく近づく経験になります。もちろん世界市民として自ら自分の役割を見つけ、そしてお互いに刺激を与え合うという意味でも非常に大きく寄与すると思います。
 したがいまして、例えばASPの場合は、日本は550校、韓国は168です。今後、韓国も、そういうネットワークをもっと拡大させ、日本と自立的な交流をしていきたいと思います。若い人たちの交流のために努力していきたいと思います。以上であります。

【田村会長】  

 ありがとうございました。よろしゅうございましょうか。
 たまたま2014年には、御存じのようにユネスコスクールの世界大会も計画しておりますので、一歩ずつ進めていきたいと思いますが、御質問ありがとうございました。ミン事務総長、ありがとうございました。
 ほかに御質問がなければ、時間が迫っていますので、次に進めさせて頂いてよろしいでしょうか。
 それでは、ただいまのミン事務総長のお話、我が国のこれからのユネスコ活動を考える上で非常に重要なことを幾つも指摘していただきまして、ありがとうございます。今後も両国の国内委員会間で密に連携しまして、世界のユネスコ活動を盛り上げていかなければというふうに考えております。アジアの地域が世界の中心になりつつあるという意識で頑張っていきたいと思います。
 次に、御議論の参考のために運営小委員会の主な御議論について、事務局から御報告をお願いします。

【浅井室長】  

 資料は国委132-6というものでございますが、先ほど使いました国委132-5もあわせて御覧いただきたいと思います。
会長からもお話がありましたように、運営小委員会懇談会という形で昨年の12月末に、また1月24日に第487回運営小委員会を開催し、その後、メールによって運営小委員会の委員の方々からいろんな意見をお出しいただいておりますが、その意見をまとめたものが132-6という資料でございます。
 時間も押しておりますので、簡単に紹介させていただきますが、132-5と対比して見ていただければ分かりやすいかと思います。検討事項の1ということで、若者、企業の参加によるユネスコ活動の一層の促進というところでの御意見ということで、1-1)というのは検討事項の1,1)ということで連動するというような形で見ていただければと思います。
かいつまんで御意見を紹介したいと思います。この中では、例えばロータリークラブ、ライオンズクラブなどに参加している個人は意識が高いということから、こうしたロータリークラブやライオンズクラブ等の形で、ユネスコの活動もいろんな形で支援していただくことが必要であって、地域のユネスコ協会が地域の活性化に一層貢献することが大事だという意見がございます。
 また、若者たちの自主的な活動を資金、人材面等で支援することが大事だということも言われております。また、ユネスコ協会の課題の一つは高齢化ということになっておりまして、現在、協会の方ではワーキンググループを立ち上げて、会員の増加と若者の増加を検討しているという話がございました。また、今日もオブザーバーで来られておりますけれども、ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)と日本ユネスコ協会連盟の連携の検討も重要という意見がございます。
 ページをめくっていただきまして2ページ目でございますが、東日本大震災に当たりましては多くの若者たちが震災復興のために立ち上がり、すばらしい活動をしている。こうした活動の多くはESDの目指す方向性と同じであることから、こうした若者の活動をユネスコの精神に照らして取り込んでいくことも重要であるという意見もございました。
 そのほか下の方でございますが、企業との関係では、企業としてのCSR活動の重点テーマというものがユネスコの精神、あるいはユネスコの活動にマッチングしているかどうかというようなところも踏まえて、企業側の考え方を踏まえて企業にアプローチすることが重要だという意見がございました。
 3ページ目でございますが、企業ということで考えますと、企業からの寄附に関してはアカウンタビリティということが非常に重要でありまして、企業からは支援先からの感謝状が何よりうれしいんだというお話もございました。また、世界遺産、無形遺産に関しましては、無形遺産はより多くの国内の地域にも可能性があるということで、こうした無形遺産の学習とユネスコスクールとの連携ということも話題にございました。企業が積極的に活動している部分は、政府が着手して、より活性化を図ってもよいのではないか。要するに企業と政府との連携というお話がございました。また、企業につきましては、企業や社会企業家、ソーシャル・アントレプレナーとの共同の資金提供を含めた連携ということを考えてはどうかというような話もございました。
 4ページに行きますと、地域のユネスコ協会と地域の学校、特にユネスコスクールとの支援という話がございました。また、観光庁やほかの省庁との連携という話も出てございます。
それから、ESDでございますけれども、イメージがなかなか湧かないということで、再整理してイメージできるような具体的な提案が必要だというお話がございました。
 また、5ページでございますけれども、ESDの一層の推進でございますが、ESDというのは分かりにくいということも言われておりまして、その関係で持続可能な未来、あるいは持続可能性という言葉を広く浸透させることによってESDが進むのではないかという意見がございました。ESDの実践を通して、これまで活躍してこられた元教員の知識、経験を活用することも重要だという意見がございました。
それから、第二期の教育振興基本計画について、今、文部科学省で検討してございますが、その中でもESDというのは明確に位置付けられており、今後ともしっかりと推進していくべきだという話がございました。
 6ページでございますけれども、教育委員会の関係で、教育委員会の理解、協力というのが重要であるという意見がございました。また、その教育委員会の中の部局の連携も必要ということがございました。先ほどから出ています2014年のユネスコのESD世界会議に向けてのユネスコスクールにおけるESDの推進、資質の向上についても、更なる議論が必要だということもございました。
 また、今もございましたように国内外のユネスコスクール間の交流を一層積極的に推進すべきであるという大きな意見もございました。 また、地域における学校の活動ということで、先ほども出ましたけれども、ユネスコスクールの中でも学校と地域との連携をより強化すべきという意見もございました。
 また、サステイナビリティ・サイエンスとESDとの関係ということで、ESD教育メソッドや教材という形で、サステイナビリティ・サイエンスの研究成果をうまく活用していくことが今後必要であろうという意見もございました。
 最後、8ページでございますけれども、大学におけるESDの推進ということもございます。その下、大学の教育研究センター等との連携も今後考える必要があるということでございます。また、ESDというのを生涯学習から捉えて、社会教育の中でも扱って、高齢者と子供たちとの連携を図る。あるいは博物館や美術館等の活動の中でもESDということをしっかりと打ち出していくことが必要というような意見がございました。以上でございます。
(林委員退席)

【田村会長】  

 ありがとうございました。ただいま運営小委員会等における主な御意見をまとめて御報告いただいたわけでございます。国委132-5と132-6でございます。
 今の御報告について御議論を頂きたいわけですが、運営小委員会でもそうだったんですが、時間がないものですから、後ほど文書で意見を頂いているんです。それを全部まとめて、こういう形で御報告しています。
 ですから、今日もこれから御意見を頂くんですが、十分に時間が取れるとは思えませんので、文書で結構でございますので、是非御意見をお寄せいただきたい。文書で御をお寄せいただくということを前提にして、今、御意見を頂くということで、あまり時間が取れませんので、それを御了承いただいて議論を進めさせていただこうと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 それでは、御意見を頂ければと思います。お願いいたします。時間がないということを言い過ぎてしまったものですから、手が上がらないと困ってしまうんですけど。では、後から頂くということにしますか。よろしゅうございましょうか。かなり議論して、いろんな御意見を頂いていますので、浅井さんの方でうまくまとめて御報告いただいたんですが。どうぞ。

【二瓶委員】  

 二瓶と申します。この意見を見まして、やっぱりESDというのが概念として難しいというか、ぴったりする日本語というんでしょうか、一般的に普及させるためにはESDと言われても、一般の社会には浸透していないという感じをずっと受けているんです。私もこれにいろいろと携わるようになってから、理念とか、やろうとしている内容というのは大賛成ですし、これを積極的に進めていくことはユネスコ理念の実現のために非常に重要であるということを深めているわけなんですけれども、一般の人にこれをどういうふうに深めていくかということを。学校教育の中ではかなり普及してきているようですけれども、一般社会の中にはなかなか普及していないところを何とか突破するような議論をする必要が。遅ればせながら非常に重要で緊急の課題ではないかと思いますので、私自身もいろいろと考えておりますけれども、運営小委員会の中でもそれを十分に議論していただきたいし、皆さんの御意見を期待したいというふうに思っております。以上です。

【田村会長】  

 ありがとうございます。それは、本当にそのとおりだと思いますので、また御意見を頂ければと思います。
 ほかには。どうぞ、広瀬先生。

【広瀬委員】  

 ありがとうございます。私も新参者でよくは分からないながらに御質問なんですけれども、日本には国内委員会のほかに民間のユネスコ協会というのが津々浦々まであって、メンバーも非常に多いと承知しておりますが、やはりユネスコ活動の活性化などのときには、国内委員会とユネスコ協会とが有機的に連携して運動することが有効なのではないかと思うんですけど、今までのところ、その辺の連携はいかがなものなのでしょうか。

【田村会長】  

 では、岩本さん、どうぞ。

【岩本分析官】

 今、広瀬委員おっしゃったように日本の場合、正にユネスコ民間運動の発祥の国でございます。日本ユネスコ協会連盟、ここには現在、全国のユネスコ協会が270近く加盟しておるわけでございます。運営小委員会における議論におきましても、日本ユネスコ協会連盟の野口理事長に特別に御参加いただきまして御意見を伺う。また、ユネスコ協会連盟で実施されているアンケート、年齢構成ですとか、どんな規模でやっている、どういう活動内容をやっているというようなことも参考にさせていただいております。
 また一方で、ユネスコ・アジア文化センターも民間団体としては識字活動をはじめ、ESD、ユネスコスクール等々でいろいろ御活躍いただいているわけで、やはり日本ユネスコ国内委員会、協会連盟、それからACCU、そしてもう一つの問題は、そういった枠には入らないけれども、実はユネスコの理念に非常に近い活動をしている若者たちをどう取り込むか、そういう問題意識を持ってやっておりますので、引き続き、今の御指摘の点を踏まえて検討していきたいと思っております。

【田村会長】  

 広瀬先生、よろしゅうございましょうか。

【広瀬委員】

 ありがとうございました。

【田村会長】

 今、正にその点が運営委員会でも最初に議論になりました。それをこれから克服していこうということで。

【広瀬委員】  

 ありがとうございました。

【田村会長】  

 重委員さんですか。

【重委員】  

 今、運営小委員会の大変すばらしい御意見がたくさん伺いました。現場の私たちもそれぞれの立場で普及活動を含めたいろんな活動を行っておりますけれども、それが横につながっていないということが非常に大きな課題であると思っています。ここに出てきている御意見、提案を是非広い視野をもって眺め、横につなげるための支援の仕組みが必要かと存じます。例えば国は国、地方の行政は行政、それから私どものような民間の者たちが連携できるような省庁連絡会議とか、円卓会議というようなものを是非開いていただいて、このいい提案や意見を具体的な施策にするための知恵を横断的に集めるということをしていただくことがすごく大事ではないかというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

【田村会長】

 ありがとうございます。それはよろしいですか。どうぞ。

【岩本分析官】  

 今の重委員の御発言につきましては、持続発展教育につきましては、重先生御案内のとおり、関係省庁連絡会議というのがございまして、その中に更に関係団体からなる円卓会議というのがございます。実はこれ、時々お休み状態になったりするのがいかんので、各方面からはなるべく頻繁に開くようにと言われておるわけでございます。それは、今、関係省庁と相談しているところであります。
 一方におきましてユネスコ活動全般について、おっしゃるとおりいろいろなステークホルダーがいる中で、国、地方自治体、民間団体、そういったものがどういうふうに連携していくのかということにつきましては、正にこの日本ユネスコ国内委員会というのは、そういった各界の方々の代表からなっているところでございますので、私ども事務局といたしましては、この場で是非皆様方の忌たんのない御意見を頂きまして、また、逆に国内委員会の総会に出たら、こんなことを話していたよというのをお持ち帰りいただきまして、そういったフィードバックをしていくのが考え方をまとめるのに役に立つのかなと。
 そして、考え方がある程度まとまりしたら、それを実際に実施に移すときには、おっしゃるようないろんな仕組みをまた考えていかなくてはいけないというふうに考えております。

【田村会長】  

 よろしゅうございましょうか。

【重委員】  

 はい、ありがとうございました。

【田村会長】

 来年、世界大会があるから、国内委員会も2回じゃ済まないかもしれませんね。そういう意味では大いに活性化していくということで。
ほかにはいかがでしょうか。それでは、時間の関係もございますので、何か時間のことばかり申し上げて申し訳ないんですが、御議論いただかねばならないテーマがありますので、先に進めさせていただきます。
 なお、これにつきましては是非文書で事務局に御意見をお寄せいただけますと大変有り難いと思います。よろしくお願い申し上げます。
次に、今後の議論の進め方と日程案について、事務局から説明をお願いいたします。

【浅井室長】  

 再び国委132-5の資料で、下の方に当面の進め方ということで簡単に書いてございますから、それを参照いただきたいと思います。
運営小委員会では、引き続きユネスコ活動の活性化について議論していく予定でございます。また、この運営小委員会での議論の熟度を見極めて、専門小委員会の方にも必要であれば教育、あるいは普及といったところで議論していただくということを検討してございます。
 途中経過になりますけれども、次の夏の国内委員会の総会において検討状況を報告していただき、引き続き議論を続けまして、約1年、来年冬の総会で検討状況をまとめたいというふうに考えております。以上でございます。

【田村会長】  

 ありがとうございました。以上の形で進めさせていただきますが、よろしゅうございましょうか。
 なお、この132-5という資料をもとに御説明させていただきましたが、(案)と出ていますが、この(案)は今頂いた御意見を入れて、それから後ほどお手紙を頂戴できれば、またそれも入れて、(案)を取ったものを運営小委員会で議論する、それで総会に出すという感じですね。

【岩本分析官】  

 とりあえずはオープンエンドにいたしまして、むしろこういった場、あるいは運営小委員会での御意見を踏まえて、(案)をいつ取るかというあたりは、そこら辺の議論の熟度を見て、また会長、副会長と御相談ということでいかがでございましょうか。

【田村会長】

 ありがとうございました。その方が確かによさそうなので、(案)をいつとるかというのはまだ先の話ということで、現段階では(案)で一応この形が出て、今いろんな御意見を頂きましたので、修正するつもりでおります。更に足したもので、また運営小委員会で議論して、骨の議論を重ねて、1年以内には方向性を出して具体的な運動につなげていきたいと思っておりますので、そんな話で進めさせていただいてよろしゅうございましょうか。
 なお、調整が必要でございますが、もちろん最終的には皆様方の御了解を頂きますが、一応、文案については会長でございます私に御一任いただくということで進めさせていただいてよろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の声あり)

【田村会長】  

 ありがとうございます。また必ず見ていただいて、最終的な御意見を確認させていただきたいと思います。ありがとうございます。
それでは、ミン事務総長、次の御予定がございますので、今のことについてコメントがございましたら、是非一言コメントしていただいて、御出立いただければ大変有り難いと思います。申し訳ありません、御感想がありましたら、一言頂ければと思います。

【ミン事務総長】  

 会長、ありがとうございます。本日、日本の国内委員会の総会の進め方を見て、本当に真摯な討議を通じて日本の国内委員会が使命感を持って、たくさんの活動をしておられることを伺い、大きく感銘しました。私ども韓国国内委員会でも見習うべき点が非常にたくさんあると思います。
 特にこちらに来て聞いたことですが、日本の大地震の復旧のために日本の大学生が先頭に立ってボランティア活動しているということを伺い、本当に胸がいっぱいになりました。この全てのことがユネスコを通じた真の教育の結果ではないかというふうに思いました。
今後、韓日の国内委員会がすべきことはたくさんあると思います。ユネスコの様々な分野でたくさんの提案について、共に協議しながら進めていきたいということを申し上げたいと思います。
 改めまして、このような貴重な場を設けていただき、韓国の活動について、そして韓日間の協力についてお話しできる場を頂き心より感謝申し上げます。韓国ユネスコ国内委員会が更に発展し、ユネスコの崇高な使命を遂行する上で、今後とも皆様がチャンピオンになっていただきたいと思います。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

【田村会長】  

 ありがとうございました。この機会に是非韓国ユネスコ国内委員会、そして私ども日本ユネスコ国内委員会の交流及び成果を今後上げさせていただくべく努力したいというふうに重ねて感じております。
 2014年、15年と続きます世界大会、是非実りのあるような形に持っていければ、大変うれしいと思います。
 今日は本当にお忙しいところお時間を頂きまして、誠にありがとうございます。
 それでは、皆様、拍手でミン事務総長をお送りいただければと思います。
(ミン事務総長退席・拍手)

 

議題6.日本ユネスコ国内委員会運営規則の改正について

【田村会長】  

 大事なところは以上で終わりでございますが、どうもこれだけではいかなくて、どうしても総会でお決めいただかなければならないことが事務的にございます。これが議題6になりますので、これに入らせていただきます。
ユネスコ国内委員会運営規則は、総会、運営小委員会、選考小委員会並びに専門小委員会等の会議運営に関わる手続について定めたもので、ユネスコ活動に関する法律第19条において、会長は国内委員会の議決を経て定めることができるとされておりまして、最終改正は昭和31年になります。
 本規則は、前回の第131回国内委員会総会、これは昨年の9月13日でございますが、そこで日本ユネスコ国内委員会の会議の公開手続についての改正を行った際、追って改正することとしておりました。また、そのほかにも実際の会議運営と異なる規定があるため、それらの点について整合をとる必要がございます。本議題では、そのための本規則の改正について御審議を頂きたいと思います。
 それでは、事務局からの御説明をお願いします。
(森口次官退席)

【井村補佐】  

 失礼いたします。資料は132-9です。こちら運営規則の改正についてですけれども、改正の目的につきましては資料に記しているとおりですが、131回の国内委員会総会、昨年9月13日におきまして公開手続は、今、会長から御説明いただいたとおりですので、それに関する規定の改正を行うということです。改正点は以下のとおりです。
 一つは議事録です。現行は議事要録になっている部分を議事録に変えるということと、議事録を作成するに際しまして、期間を現行2週間以内としているところを1週間以内。また、現行会長が運営小委員会に諮り決定というところを会長がこれを決定というようなことで、議事録の確定につきましては現行1か月となっているところを2週間経過した日に確定するというふうになっています。
会議の公開につきましては、現行規定はないんですけれども、総会の規定を運営小委員会、専門小委員会、合同の会議に準用するということです。
 それと裏にありますけれども、共通的な会議運営手続としまして、総会で定められている部分を運営小委員会、選考小委員会、専門小委員会及び合同の会議においても準用するということです。
会議の開催につきましても、運営小委員会が現行規定では毎月1回となっているところを毎年2回、国内委員会の会議、この総会のことですけれども、これの前に開催することとし、加えて臨時的にも開催できるようにしております。選考小委員会は、国内委員の候補者を選考するための必要がある場合に開催するということで、これまでは毎年2回となっておりましたが、それを変更しております。
 また、調査の報告書に関しては削除という案にしております。
 改正の手続につきましては、国内委員会の議決を経て改正するということになっております。施行時期につきましては、公布の日から適用する、また官報掲載をもって公布とするということでいきたいと思います。
 具体的な条文の改正案につきましては、それ以降の部分に赤字で直しているところですけれども、改正点等につきましては以上です。

【田村会長】  

 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明について何か御意見ございますでしょうか。どうぞ。

【二瓶委員】  

 会議の開催について、毎年2回国内委員会の会議の前に開催するということで、現行規定では毎月1回ということだったですね。それは、具体的に言うと2回になるということですか。毎月1回やっているということは、1年通して12回になりますよね。それを2回にするということでしょうか。もしそうであるとすれば、運営小委員会が重要な場合もあると思いますので、それをどうして会議をかなり減らすということになるのか、そこをお聞きしたいと思います。

【井村補佐】  

 すいません、事務局からお答えします。
 これについては、減らすというか、最低2回開催する。そして、臨時の会議を開催できる規定がありますので、必要に応じて運営小委員会は開催することができますので、特に2回しか開いては駄目だということではないと考えております。

【二瓶委員】  

 その後にある臨時の会議を開催できる規定がある、これで補うという趣旨だということでよろしいんですか。

【井村補佐】  

 そうです。

【岩本分析官】  

 よろしいですか。現行の規定が毎月1回ということで、はっきり申しまして実際の運営からかけ離れているということで、2回というふうに規定した上で、今正におっしゃったとおり臨時の会議を開けるということで、より柔軟化したつもりではございます。

【田村会長】  

 よろしゅうございますか。

【二瓶委員】

 結構です。ありがとうございました。

【田村会長】

 ほかにはいかがでしょうか。よろしければ、本規則の改正については国内委員会の決定として確定させていただこうと思います。
なお、今後、細かい文言の調整が必要となった場合には、会長でございます私に御一任いただければと思いますが、もちろんこう変わったということがあれば御報告いたしますけれども、そういうことで進めさせていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

【田村会長】

 ありがとうございます。
 それでは、時間が大変延びてしまって申し訳ございません。もう最後になってきますので、もう少し時間を頂戴したいと思います。
次は議題7でございます。議題7は非公開の議題でございますので、先に議題8を行いたいと思います。事務局から報告すべきことはありますでしょうか。

【井村補佐】

 参考の6,7,8,9を配らせていただいております。時間の関係で説明は省略させていただきますので、よろしくお願いします。
(松浦特別顧問・芝田外務省審議官退席)

【田村会長】

 ありがとうございました。ただいまの御報告について何か御質問ございますでしょうか。
 なお、これは時間がないので進めてしまっていますので、後で気が付いたら、またお手紙で御質問いただいて構いませんので、よろしくお願いしたいと思います。
(青野委員・足立委員退席)

【田村会長】  

 それでは、次に1月24日に開催しました487回運営小委員会での御論議を踏まえまして、日本政府に対して要請した件がございますので、御報告いたします。
 現在、ユネスコ本部では、部長級以上の邦人、要するに日本人の幹部職員が不在となっております。もしこの状態が続けば、我が国としてのユネスコに対する貢献及び我が国のプレゼンスが著しく低下することになることに鑑みまして、日本ユネスコ国内委員会として日本政府に対して、ユネスコ本部において邦人幹部職員が早期に登用されるよう早急な対策を要請したものでございます。
 今日は、せっかく外務省の芝田大臣官房国際文化交流審議官が御出席でございますが、今お帰りになってしまったんですね。お帰りになられたので、御説明をどこかでしていただくことになるでしょうか。失礼しました。長嶋さんがいらっしゃいました。どうぞよろしくお願いいたします。

【長嶋外務省室長】

 外務省でユネスコを担当しております国際文化協力室長の長嶋でございます。
 今、会長がおっしゃられましたように、去年から今年にかけましてユネスコ本部の邦人の幹部職員がたまたま退職ということで、今、いわゆる幹部、D1以上の方がゼロというふうになっております。当然、私どもとしましてはしかるべき人数の邦人職員が常にユネスコ本部にいて活躍してもらうということを前提に、いろいろ政策を進めておるわけでございます。
 私どもも努力しておりますけれども、政府だけじゃなくて広く人材を外に求めて、場合によっては国内委員の先生方からも御推薦、あるいは適任者についての御推挙等も頂ければと思っております。
 他方で、先ほど財政問題もございましたけれども、今、空きポストになっている邦人職員というか、ポストが財政上の理由でなかなか埋められないという事情もございます。先ほど松浦前事務局長からもお話しがありましたように、かなり深刻だということも踏まえてのことかと思いますけれども、いずれにしましても、邦人職員について一層活躍していただくということで、私どもも努力しておりますし、関係省庁、 それから国内委員会からもいろんな御助言とか御支援を賜れればと思っております。以上でございます。

【田村会長】  

 ありがとうございます。大変難しいお立場だと思うんですけれども、長嶋室長さん、外務省の方はおまとめいただいて、実際今まで日本人がいたところはユネスコの重要なポストなんですよね。たしか官房長でしょう。

【長嶋外務省室長】  

 そうですね。

【田村会長】  

 官房長が日本人だったのがいなくなったということなんで、これは国内委員会としても放置できないと思うんですが、是非一つ念頭に置いておいていただいて、いろいろな御意見をお寄せいただけると大変有り難いと思います。
 国内委員会としては、一応、申し入れを文書でさせていただいておりますけれども、具体的な人選の話が出ないと、埋めろと幾ら言っても迫力がないんですよね。ですから、もしいい方がいたら、是非一つよろしくお願いしたいと思います。
 そのほか特に報告、審議すべき案件ございますでしょうか。特に御意見ございませんようでしたら、先ほど申し上げたとおり、議題7は国内委員会の人事案件でございますので、議事は非公開ということになります。
委員及び事務局関係者以外の傍聴の方々並びに報道関係の皆様には、恐縮でございますが、御退席いただきますようお願いいたします。
 本日は、誠にお忙しいところお見えいただきまして、ありがとうございました。
(永山国際課長・オブザーバー等退席)

 

議題7.国内委員会の構成について

(人事案件のため非公開)

【田村会長】 

 それでは、これで閉会となります。時間を大変オーバーしてしまいまして申し訳ございませんでした。御多忙の中、御出席いただきまして、誠にありがとうございました。

 

―― 了 ――

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