第3回「文部科学省障害者スポーツ推進タスクフォース」 議事概要

1 ジャパンライフ株式会社からの発表
  ・オリンピックアスリートの雇用を検討したことをきっかけとし、「アスナビ」を活用して障害者アスリートを雇用するに至った。
 ・現在雇用しているのは自社工場近隣に在住している障害者アスリート1名であり、大会や練習に係る費用は会社が負担している。

2 株式会社乃村工藝社からの発表
  ・アスナビを活用し、パラ・パワーリフティングの選手1名を雇用している。
  ・選手には、トレーニングルームの開設といった支援を行っているほか、社内セミナーで、
    選手の活動等を紹介し、競技の魅力に対する理解の促進や応援の重要性を共有している。

3 質疑応答・自由討議
○ ご発表いただいた2社ともJOCやJPCと連携し「アスナビ」を使って選手を採用しているとのことだが、採用前後の競技団体との連携について、また、不十分と考えていることについて教えていただきたい。

○ これまで、JOCは、オリンピックアスリートのみ「アスナビ」で採用していたが、2013年に、当社から、パラリンピックのアスリートを紹介してくれないかと依頼したことがきっかけで、パラリンピックアスリートを紹介してもらい採用することとなった。

○ 採用前後で競技団体との連携はない。すでにスポンサーを行っている企業であれば、競技団体へのアプローチなどができると思うが、その他の企業は、どのように進めたらいいのか、誰に相談をしたらいいのか分からないと思う。例えば、選手がどのような支援を希望していて、どのぐらいの資金が必要なのかが分かると良い。

○ 選手を採用するまでは、スポーツ団体への協賛等は行っていなかった。障害者スポーツ団体は、支援されることが当たり前にならないようにすべきである。

○ 障害者アスリートは、「アスナビ」を利用して20名ほど採用されている。また、現在10名ほどがエントリーしているところである。

○ 今後、障害者アスリートを雇用していく上で、どこまでのサポートが妥当と考えているか。

○ どの程度アスリートとして雇用するかは、企業の認識によって異なると思う。例えば、冬季競技のアスリートがメダルを獲得するためには、夏はトレーニング、冬は大会出場と年間を通してサポートが必要となってくる。そうなると、2、3名の雇用は厳しくなると思う。

○ 選手を採用したことで、社内に大きな効果がもたらされたと認識している。

○ メダルの付加価値を取り除いても、企業にもたらされる効果があるのか。

○ パラリンピックの競技かどうかによるのではないか。当社は、パラリンピック開催直前に採用したこともあり、社内も盛り上がった。

○ 強化選手以外の選手に関しては、採用の際に、企業に対して興味があるかがポイントだと思う。また、選手を引退した際に、選手時代の経験が企業で活かすことができる選手であれば採用したいと思う。

○ 障害者スポーツ団体ニーズ結果のニーズ分類別をみると、日常活動支援などが多く、選手支援が少ない結果となっているが、実際には、選手支援のニーズも高いと思う。

○ 障害者スポーツ団体からのニーズについては、全部をやろうとすると難しいが、企業ができること、団体が求めていることをうまくマッチングできればいいと思う。トップアスリートだけではなく、中高生からの支援についても検討したいと考えているが、どこに相談していいのか分からないのが現状。お互いのニーズに合った支援を調整し、マッチングできる機能があれば、企業も動くきっかけになると思う。

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スポーツ庁健康スポーツ課障害者スポーツ振興室

(スポーツ庁健康スポーツ課障害者スポーツ振興室)