スポーツ審議会(第16回) 議事録

1.日時

令和元年6月10日(月曜日)17時30分~19時30分

2.場所

文部科学省13F1~3会議室

3.議題

  1. (1)スポーツ実施率向上のための中長期的な施策について
  2. (2)スポーツ団体ガバナンスコード<中央競技団体向け>について(答申)
  3. (3)その他

4.議事録

【山脇会長】  
それでは定刻となりましたので、ただいまからスポーツ審議会の第16回総会を開催いたします。きょうは皆さん大変お忙しい中、また、梅雨入りでかなり激しい雨の中を御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 まず本日の資料の確認から、事務局にお願いいたします。


【小畑政策課課長補佐】  
事務局でございます。事前に御案内させていただいたとおりでございますけれども、今回の会議につきましても、これまでと同様、政府全体のデジタル・ガバメ ントの推進に関する方針に基づきまして、資料のペーパーレス化をさせていただいてございます。議事次第、座席資料、タブレットPCの机上マニュアルを除き まして、全ての会議資料はお手元のタブレットPCで御覧いただく形になりますので、机上マニュアルを御参照の上、操作していただきますようお願いいたしま す。
 また、タブレットPCに不具合が生じた場合や操作方法が不明な場合におきましては、お手数ですがお近くの事務局職員に適宜お申し付けいただければと存じます。
 また、本日の会議資料の構成につきましては、議事次第中の一覧のとおりでございます。
 事務局からは以上でございます。


【山脇会長】  
どうもありがとうございました。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。本日は、この議題にありますとおり、1番目として「スポーツ実施率向上のための中長期的な施策について」、そ れから2番目としまして「スポーツ団体ガバナンスコード<中央競技団体向け>について」、これは答申でございます。それから3つ目に「その他」ということ で、この3点につきまして、委員の皆さんとの間で審議、議論をしていきたいと思います。
 なお、本日、報道関係者よりこの会議の撮影・録音を行いたいという申出がございまして、許可しておりますので、御承知おきください。お願いいたします。
 それでは、最初の議題に入りたいと思います。
 本日午前中に開催されましたスポーツ審議会健康スポーツ部会におきまして、スポーツ実施率向上のための中長期的な施策について、資料1により審議が行わ れております。本日は、部会を代表いたしまして渡邉健康スポーツ部会長から、本件につきまして検討状況の御報告を頂きます。本総会では、渡邉部会長から御 報告いただいた後に、委員の皆様から御質問、御意見をお伺いしたいと思います。
 それでは、渡邉部会長、よろしくお願いいたします。


【渡邉委員】  
健康スポーツ部会の渡邉でございます。
 早速、議題(1)スポーツ実施率向上のための中長期的な施策(案)について、御説明させていただきます。健康スポーツ部会におきましては、検討の過程及 びお示ししていますスポーツ実施率向上のための中長期的な施策(案)について御説明いたします。お手元の資料1を御覧いただきたいと思います。よろしいで しょうか。
 まず、資料1に基づきまして、概要について御説明いたします。
 昨年2018年9月6日に、スポーツ実施率向上のための行動計画が、スポーツ審議会の答申を踏まえた上で、スポーツ庁において策定されました。
 スポーツ実施率向上のための行動計画におきましては、今後1年を目途に、新たな制度の創設・制度改正も視野に入れた中長期的な施策について取りまとめを行うとされておりました。この中長期的な施策が、本日御説明させていただきます施策(案)となります。
 スポーツ実施率向上のための中長期的な施策(案)の検討のため、昨年10月2日に健康スポーツ部会を再開いたしまして、本日午前中まで計4回の部会、複 数回にわたります任意参加の勉強会、また、策定に当たりましては、スポーツ団体、医療福祉関係者、産業界、地方自治体、障害者団体など31団体に対しまし て意見照会を行いました。
 本日は現在の審議状況について御報告させていただきます。
 今般取りまとめをしようとしておりますスポーツ実施率向上のための中長期的な施策(案)につきましては、大きく4つの柱を掲げております。資料1の下 段、右枠を御覧いただきたいと思います。少し見にくいかもしれませんけれども、大きく4つ柱がございます。1番、地域におけるスポーツの環境づくり。2 番、スポーツに関わる関係団体と連携したスポーツ実施の推進。3、障害者スポーツの推進。4、エビデンスに基づく健康スポーツ政策の取組の促進となりま す。
 続いて、資料2を御覧いただきたいと思います。個々の概略について説明いたします。
 本施策に示した具体的方策につきましては、比較的早期の実施が期待できるもの、一定の検討・調整を要するものがあることから、今後、各項目についての評 価指標、推進のための5W1Hを明確にした行程表を作成いたしまして、定期的に進捗を確認しつつ、着実な実施を図ることとしております。
 なお、長期的な課題として取り扱う項目につきましても、第2期スポーツ基本計画の期間、すなわち2021年までの間には施策の方向性を明確にしてまいります。
 以下、各項目について述べさせていただきます。多少早口になるかもしれませんが、御容赦ください。
 「1.地域におけるスポーツの環境づくり」についてでございます。ここでは、(1)総合型地域スポーツクラブの質的充実、(2)スポーツ推進委員の活用の促進、(3)スポーツをしやすいまちづくり(スポーツをする場の確保)の3点に取り組んでまいります。
 (1)総合型地域スポーツクラブに関しましては、全国で3,599のクラブが存在します。全国の市町村の80.8%に設置されております。しかしながら、活動実態、運営形態、ガバナンス等の状態は様々な状況にあります。
 そのため、登録・認証制度、中間支援組織の整備を進め、総合型クラブが地域コミュニティの核として、地域スポーツ環境の充実やスポーツを通じた地域課題解決など、公益的な期待・役割が担えるよう、質的な充実が図れる施策を展開してまいります。
 (2)スポーツ推進委員に関しましては、全国で約5万人が市町村により委嘱されておりますけれども、地域住民へのスポーツ推進役として、また、総合型ク ラブやスポーツ団体間等の連携・調整役としての役割を果たしていただけますように、研修内容の充実などにより、さらなる資質向上を図っていただきます。
 また、地方自治体におきましては、スポーツ部局と健康部局、障害福祉部局等との連携をさらに推進していただき、スポーツ推進委員の認知度向上と活躍機会の拡充を目指してまいります。
 (3)スポーツをしやすいまちづくり(スポーツをする場の確保)に関しましては、学校体育施設を有効活用するための手引の策定、また、スポーツイベントや指導者を含む形でスポーツ情報を求める方とスポーツ情報とのマッチングシステムの構築を進めます。
 また、施設整備への支援に当たりましては、地方自治体の計画策定や施設情報のオープン化等を要件とすること、地域ごとのスポーツのしやすさを総合的に評価し公表する仕組みの構築等を検討してまいります。
 「2.スポーツに関わる関係団体と連携したスポーツ実施の推進」に移ります。ここでは、(1)医療機関等との連携の促進、(2)スポーツ実施率向上に向けた推進体制の構築、(3)企業における従業員のスポーツ実施の促進の3点に取り組んでまいります。
 (1)医療機関等との連携の促進に関しては、運動療法が推奨されているにも関わらず、浸透していないことなどを踏まえまして、各地域のネットワークを活 用し、医療機関等の関係者に対し、スポーツ情報提供の一層の促進、見える化を図ること、運動処方の情報を踏まえ、安全かつ効果的に楽しく運動・スポーツを 実践できる仕組みや危機管理体制を構築してまいります。
 (2)スポーツ実施率向上に向けた推進体制の構築です。昨年の行動計画でお示しいたしましたキャッチフレーズ「スポーツ・イン・ライフ」のロゴにつきましては、スポーツ団体、地方自治体、企業、保険者などにおいて活用の推進を図ってまいります。
 また、ラグビーワールドカップ、オリンピック・パラリンピック、ワールドマスターズゲームズ関西の開催に向けました機運の高まりを活用した事業推進体制 を構築し、個々の活動主体が、点ではなく、日本全体が面として一体となった取組ができる環境を整備してまいります。ここは極めて重要だと考えております。
 (3)企業における従業員のスポーツ実施の促進に関しましては、労働安全衛生法に基づく職場における労働者の健康保持増進のための指針、トータルヘルス プロモーションプランの指針が、スポーツ庁とも連携の上、改定されることになりました。したがいまして、従業員の方が運動・スポーツを実施しやすい環境づ くりを事業者に促す、さらにはこれらの取組を促進するためのインセンティブの在り方について検討してまいります。
 「3.障害者スポーツの推進」です。特別支援学校の学校開放の推進、外部指導者の活用や教材の整備、スポーツ車椅子、スポーツ義足等の個人利用を容易に する事業モデルの構築、医療・福祉・教育・スポーツをコーディネートする人材の育成、室内で気軽にできる運動・レクリエーションプログラムの開発、障害者 がスポーツ観戦しやすい会場づくり等に取り組んでまいります。
 「4.エビデンスに基づく健康スポーツ政策の取組の促進」です。ここでは、(1)自治体における現状の「見える化」、(2)スポーツに関する研究の充実・調査研究成果の利用促進に取り組んでまいります。
 (1)地方自治体におきましては、実施率をはじめ、スポーツに関わる現状が自治体により異なります。したがいまして、必ずしも見える化がされていないという現状がございます。
 今後、全国的な施策を効果的に実施することも視野に入れまして、国が調査票のひな形を作成し、簡易な方法での調査を可能とする仕組みを作ってまいります。さらに、調査結果を蓄積いたしまして、スポーツ庁が活用・分析できる仕組みを検討してまいります。
 (2)スポーツに関する調査研究におきましては、その充実を図り、調査研究成果の利用促進を図るための環境整備が必要となります。そのため、スポーツ 庁、JSCあるいはJISS、さらには関係省庁とも連携した調査研究の実施、成果の活用、研究課題のニーズと調査フィールドのマッチング等の仕組みづくり についても検討を進めてまいります。
 最後になりますが、ただいま御説明いたしました内容につきましては、冒頭に述べさせていただいたとおり、本日、第10回健康スポーツ部会を開催いたしま して、取りまとめの議論を行いました。同部会では、様々御意見も頂きましたが、修正につきましては部会長一任とさせていただいております。近々、部会報告 として決定し、委員の皆様にもお知らせさせていただきます。
 なお、当該報告につきましては、その後、スポーツ庁においてスポーツ庁決定されると伺っております。
 多少雑駁ではございますが、以上をもちまして説明を終わらせていただきます。


【山脇会長】  
ありがとうございました。昨年10月より4回、今朝まで大変活発な審議を頂き、報告を取りまとめていただきましたこと、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 それでは本件につきまして、審議会委員の皆様の間で何か御質問、御意見等がございましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。
 それでは、特に御意見等ございませんようですので、先ほど渡邉部会長から報告がありましたように、部会報告が取りまとまり次第、事務局を通じまして審議会委員の皆様方にもこの報告を共有させていただきたいと思います。
 なお、今朝の部会報告でいろいろな御意見が出まして、今後、健康スポーツ部会をどのようにしていくのかという議論がありましたけれども、報告の内容にあ りますとおり、中長期的な施策の中での行程表の作成やフォローアップ、また現在実施されていますスポーツ実施率向上のための行動計画への反映というような ことがございますので、本件につきましては、引き続き健康スポーツ部会において御審議を、報告書をまとめた後もお願いしたいと思います。
 今後の進め方については、また事務局と健康部会長でお話を頂きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 それでは、続きまして議題2に移りたいと思います。中央競技団体向けのスポーツ団体ガバナンスコードにつきましては、3月の第14回総会におきまして検 討状況の報告及び議論が行われ、さらなる検討については、スポーツ・インテグリティ部会に委ねられました。その後、スポーツ・インテグリティ部会での議 論、さらにはパブリックコメントを経まして、きょう、ここにあります別添のとおり、答申という形で取りまとめられております。
 本日は、スポーツ・インテグリティ部会長でもある友添会長代理から御報告を頂いた後に、きょう御出席の皆様方お一人ずつ、短い時間、2分程度になると思 いますけれども、答申に当たっての御感想や答申内容を踏まえて今後御協力いただけるようなこと、また、これからのスポーツ界に期待することなどについて御 発言いただきまして、皆様の御異存がなければ、私からきょう長官に答申を行いたいと考えております。
 それではまず、友添部会長に、答申内容(案)ですけれども、御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。


【友添会長代理】  
部会長を務めております友添でございます。1月に長官から諮問を受けて、春が過ぎて、気が付いたら梅雨に入っていたというところで、この間、集中的に随分議論を重ねてまいりました。
 きょうは特に中央競技団体向けの案につきまして、答申という形でお諮りしたいと思っております。
 資料3に沿ってお話をさせていただこうと思っております。資料4では、具体的に答申案そのものの本体を付けております。これはタブレットの中で御覧いた だければと思います。また、参考資料は、後でも申し上げますが、パブリックコメントで寄せられた御意見の概要とスポーツ庁の考え方をまとめたものでござい ます。
 それでは、資料3に沿って御説明申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
 まず、1ページ目でありますけれども、お手元の資料では12ページあるいは1という大きなローマ数字が入っておりますが、1ページ目を御覧ください。中 央競技団体向けのスポーツ団体ガバナンスコードにつきましては、前々回の3月の総会において私から既に中間報告をいたしております。
 その際、委員の皆様から、理事の在任期間の上限を連続、原則10年とすることについて、賛成の御意見と慎重な検討を要するのではないかといった御意見、 また、理事の構成に関しましては、障害者の任用についても記述すべきといった御意見を頂いてまいりました。また、女性理事の目標割合に関する御意見なども 頂いてまいったところでもあります。
 その後、皆様からの御意見も踏まえ、理事の構成に関わる補足説明に障害者の任用に関する記述を加えるなどの修正を行った上で、4月22日の第5回目の部会におきまして、理事の在任期間の制限に伴う激変緩和措置や在任期間の制限の妥当性等について議論を行いました。
 その後、ガバナンスコード案について、4月25日から5月13日までパブリックコメントの募集を行い、12のNFを含む35の団体及び個人から計97件 の御意見を頂きました。御意見の概要とこれに対するスポーツ庁の見解につきましては、先ほど申し上げました参考のところに付けてございます。これも御覧い ただければと思います。
 5月29日に開催いたしました第6回部会におきましては、パブリックコメントで頂いた御意見を踏まえ、必要な修正を行った上で、中央競技団体向けガバナンスコードの最終案を取りまとめました。
 山脇会長には、これまで6回の部会の中で5回の御出席を頂いてまいりました。御多忙の中、いろいろ御助言を頂いたことが多くありましたし、その他のとこ ろで御協力を惜しみなく頂いたことに対しまして、この場をおかりしまして改めてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 2ページを御覧ください。3月の総会でも御説明いたしましたが、ガバナンスコードは中央競技団体向けとその他のスポーツ団体向けという表現をしておりま したけれども、これは現在、一般スポーツ団体向けと称しておりますが、これらの二層構造にすることを部会で決定して進めてまいりました。これまで、より緊 急性の高い中央競技団体向けのガバナンスコードを先行的に検討してまいったところであります。
 次の3ページは、ガバナンスコードの性質と自己説明の在り方を示した図です。これについては既に3月の総会で御説明申し上げましたので、きょうは説明を割愛させていただきます。
 4ページ以降が具体的なコードの規定になります。規定本体につきましては、前回御説明したものと基本的に変更はありません。ただし、理事の在任期間の制限について、一定の猶予期間を置くことといたしました。
 具体的には6ページを御覧ください。東京2020大会、冬季競技の2022北京大会を控える中、組織運営の中核を担う理事の在任期間が既に10年を超え ている中央競技団体が一部存在しております。こういった実態を踏まえ、無用な混乱を回避するため、令和5(2023)年度までは新陳代謝を図るための計画 の策定及び役員候補者選考委員会における実績評価に関する適切な自己説明を行えば、理事の再任回数の制限を行わなくてもよいという激変緩和措置を講じるこ とといたしました。
 次に、7ページを御覧ください。前回も御説明しましたとおり、理事の在任期間の制限については、10年というのは原則であって、例外を認めております。 この例外措置についても要件を緩和し、例えば代表理事だけでなく、業務執行理事として最大2期4年までの在任を認めることとしました。
 なお、原則規範を定めるというガバナンスコードの本来的な性格上、この例外措置の例外があり得ないわけではない旨も、パブリックコメントに対する見解として明記いたしております。
 8ページ目を御覧ください。8ページは、理事の在任期間を原則10年とした場合、理事となるべき人材をどのように育成するか、制限期間内に代表理事とな ることが可能かといった論点について、考えられるキャリアパスのイメージを示したものであり、4月22日の部会において使用した資料でございます。
 9ページを御覧ください。次の9ページも同じ部会において使用した資料です。中央競技団体の役員を長期間経験しないと国際競技団体IFの役員になれない のかといった論点について、過去の実績を調べましたところ、確かに10年以上NFの理事を経験した方がIFの役員に就任した例が複数ありました。
 しかし一方で、NFの理事の経験がほとんどない方がIFの役員に就任した例も実は複数存在することを示したものでもあります。
 これらを総括してお話をしますと、原則2の理事の在任期間の制限につきましては、パブリックコメントにおいて最も多くの意見が寄せられました。内訳としては、賛成・反対両意見とも同じ数程度でした。同数程度だということです。
 代表理事となるべき人材の育成には時間を要するといった議論がある中で、スポーツ・インテグリティ部会では、以上、今御説明申し上げたような激変緩和措 置の導入、原則10年の例外の考え方、パブリックコメントの結果、キャリアパスのイメージ、IF役員の過去の実績などを含め、議論を重ねた結果、組織の新 陳代謝を図る仕組みを設けるためには、やはり原則10年という理事の在任期間の制限をガバナンスコードに明記することが適当であるという結論に至ったとい うことです。
 本日は理事の在任期間の制限に関する説明に時間をほとんど当てたわけでありますけれども、それ以外の部分について御説明申し上げる時間があまりございませんでした。これは事前にお目通しいただいているということで、割愛させていただいたところです。
 また、来年度から、中央競技団体に対する適合性審査を行う統括団体においては、率先して範を示すために、それぞれが自己説明及び公表を行うとともに、審査基準の策定等に着手することが求められるということです。
 さらに、スポーツ庁においては、中央競技団体に対し丁寧な説明を行うとともに、統括団体による審査基準の検討に対する助言等を行っていくことが必要になると考えております。
 また、ここに示しました原則1から原則13まで、これは中央競技団体にとっては全て重要な規程であると考えているところでもあります。委員各位におかれましては、中央競技団体向けのガバナンスコードについて、御了承いただきますようにお願いしたいと思っております。
 なお、スポーツ・インテグリティ部会としては、一般スポーツ団体向けのガバナンスコードの検討にも現在着手しているところであり、後日、こちらの検討状況につきましても御報告申し上げたいと考えております。
 以上で御説明を終わります。


【山脇会長】  
どうもありがとうございました。1月から4か月間という非常に短期間で部会にて大変精力的な議論を重ねていただき、賛成・反対の意見が多い難しい案件を丁寧に掘り下げ、まとめていただきましたことを改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
 それでは、先ほど申しましたように、ちょうど今日御出席の委員がおられますので、泉委員から一言ずつ御感想なりをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。


【泉委員】  
まず、スポーツ・インテグリティ部会で大変精力的におまとめを頂いたことに対しまして、感謝を申し上げたいと思います。
 感想といたしましては、中央競技団体にとっては、一部、大変厳しい内容になったなと思いますが、それぞれの団体の組織運営を見直すよい機会と捉えていた だいて、これまで対応できていなかった項目、それから強化しなければならない項目など、各団体ごとにしっかり見極めをしていただいて、取り組んでいただけ ればなと思っております。
 また、日本スポーツ協会、統括団体といたしましても、中央競技団体の模範となるべく、より高いレベルでの組織運営を今後行っていきたいと思っております。
 実はこのガバナンスコードの策定と並行いたしまして、日本スポーツ協会の中の加盟団体規程等の改定を行っております。この中には、中央競技団体の遵守す べき事項といたしまして、ガバナンスコードの適合状況について自己説明あるいは公表を年1回実施する、あるいは適合性審査を4年に1回受けて、不適合にな らないように、そういったような規程をしっかりと明記いたしております。また、統括団体として必要な検査、不祥事等の発生のときの指導・助言及び調査の実 施をしっかりと規定したところでございます。
 スポーツ団体が一丸となりまして、ガバナンス強化あるいは充実、コンプライアンスの徹底を図ってまいりたいと思っております。
 一番肝心なのは、このガバナンスコードがきょう答申をして決まったところで、JOC、障害者スポーツ協会、それと我々の日本スポーツ協会の3統括団体が しっかりと今後の適合性審査の内容、こういったところに取組をさせていただきながら、審査の基準あるいは方針、方法といったものをしっかりと定めて、来年 からの適合性審査に向かって進めていければなと考えております。
 以上でございます。


【山脇会長】 
 いろいろなお立場、審議会委員、部会委員、競技団体、統括団体の幹部として、大変難しい立場ではございましたけど、御協力いただきました。また、今、決意を述べていただきまして、本当にありがとうございます。
 それでは、河合委員、お願いいたします。


【河合委員】
 ありがとうございました。まずもって、本当に取りまとめいただきましてありがとうございました。
 前回、欠席しましたけど、3月の際に私から意見させていただいた件も御配慮いただきながら、今回盛り込んでいただいたということで、それに対しても心からお礼を申し上げたいなと思っております。
 ガバナンスコードを守っていく、これを目指していくということを通じて、スポーツ界全体がよくなっていくことがやはり一番求められていると思っておりま すし、その上において、アスリートの経験であるとか多様な方々を結果として取り込みながら、しっかりと、1人でも多くの方が、先ほどのスポーツ実施率につ ながっていくところだと思っておりまして、やはり競技力強化という部分と普及とかスポーツの実施というところとがリンクしていくところに、実はこの組織ガ バナンスというものが関係していると思っておりますので、その部分において、今回のレベルとしては高い部分もあると私も感じました。私は競技団体の側もあ りますので、そういう点はありますけれども、やはり目指すべき理想的な形とか、そこを見据えつつ、我々が真摯に課題とも向き合いながら取り組んでいかなけ ればならないのだなと思っておりますので、これからも今回頂いたものを大切にしながら進めていければなと思いました。
 私の意見も含めて本当に取り入れていただいたことに、まずお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。


【山脇会長】 
 河合委員、ありがとうございました。それでは、境田委員、お願いします。


【境田委員】 
 境田でございます。友添部会長とともに、代理として、微力ではございましたが、コードの策定に関わらせていただきました。
 まず、本当に事務局の人のすばらしい御努力があってこのコードができましたし、また、関係者の皆様のいろいろな御協力があってできましたことに心より感謝申し上げます。
 それで、ちょっと振り返ってみますと、これはもともとスポーツ基本法のスポーツ団体の努力という第5条を実質化するための作業であったかと考えております。
 2011年、スポーツ基本法ができ、私も立法の際には関わらせていただいて、スポーツ基本法に書かれている目的、理念を実現するためには、スポーツ団体 のガバナンスが正常に機能しないとだめだといったことをずっと申し上げて、条文には書かれたのだけれども、なかなか仏作って魂が入らなかったわけで、その 後も、2011年のスポーツ基本法成立後も不祥事が相次ぎました。
 2013年から14年に掛けては、文部科学省でスポーツ団体のガバナンスのガイドライン、今回のコードの前身となるガイドラインを作って、私も20団体ぐらいのスポーツ団体にヒアリングしながら、コードの作成に関わらせていただきました。
 しかし、結局、それも各団体にはなかなか浸透せずに来たということがあって、それで去年、スポーツ議員連盟スポーツ・インテグリティPTの遠藤座長の下 で、今回こそ本気でこれを作ろうということで、まず議連でアドバイザリーボードが立ち上がり、その後、スポーツ庁でこれを受けて、今回、こういったコード ができました。
 このコードをNFは守らないと、要は統括団体の資格を失うこともあるということで、今回、本当に真剣に皆さん取り組まれるのだろうと思っていて、今度こそ本当に魂が入るようなことになるのではないかなと期待しています。
 一方、実際にこれをやるためには、統括団体の方の御努力が今後非常に必要になってまいりますので、引き続き関係者の方々の御努力を期待したいと思っております。
 以上です。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。これまでのスポーツインテグリティの推進役であられたわけですけれども、今回も大役を果たしていただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、迫本委員、お願いします。


【迫本委員】 
 皆さんおっしゃったように、本当に短い期間に、会長はじめ、部会の方々、事務局の方々、すばらしい案を取りまとめていただきまして、本当に敬意を表する次第です。
 これをまた運営していくに当たって、いろいろな反響もあると思いますけれども、微力ですが、私の立場でこの趣旨を少しでも浸透できるように御協力できたらと思っております。
 それとともに、これはいろいろな議論がかなりあったところだと思うのですけれども、完璧な制度というのはいつもないものですから、また時代なり状況によって修正していくというような議論の場があるといいなと思っております。
 そして、スポーツに関わる選手、指導者、一般のスポーツ愛好家が、スポーツを通して本当に人間性と人生等を実りある豊かなものにしていけるように、我々も御協力できたらと思っております。
 以上です。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。御指摘のとおり、この答申が終わりではなくて、始まりですので、これからの活動が非常に重要だということで、これからもどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 では、佐藤委員、お願いします。


【佐藤委員】 
 今回、スポーツ・インテグリティ部会の委員の皆様、スポーツ庁の皆様、関係各位には本当に深く敬意を表しますと同時に、感謝申し上げます。
 第1章、ガバナンスの確保、第2章、ガバナンスコードの規定及び解説にある13の原則ごとに求められる理由、そして具体的な規定に関する補足説明は本当 に細部にわたり網羅されておりました。特に理事の在任期間について、先ほど御説明ありましたが、組織の新陳代謝を御考慮されて、丁寧な対応をされたと思い ます。
 また、第3章、セルフチェックリストは、各NFにとって組織の現状を把握するためにも、それぞれ大変分かりやすく記載されているのかなと理解しておりま す。今後、各NFが身内の組織運営とならないことを期待しておりますし、NFの役割は、普及、育成、強化もあります。そしてスポーツをする・見る・支える などの基本となりますので、これを機会に、よりよい方向に向かっていただければと思っております。
 また、円卓会議での改善結果の公表を求めることとするというところが答申に記載されていましたが、やはり脆弱なNF体制の一定の猶予期間の下で段階的に 取り組むということがありました。柔軟な適応が必要とありますが、やはりNFでは人的・財政的基盤が厳しい団体もあるかと思いますので、ただ求めるだけで はなく、円卓会議等から積極的に改善するための協力やサポートも恐らく脆弱なNFには必要と思いますので、その辺もよろしくお願いできればと思います。
 本当に素晴らしい答申ができて嬉しく思います。どうもありがとうございました。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。御意見のとおり、特に脆弱なNFに対しては、ガバナンスコードを実現させるために何が必要かというのが非常に大切な議論になる と思いますので、この点につきましては、そのフォローアップをしっかりしていきたいと思っております。ありがとうございました。
 それでは、鈴木委員、お願いします。


【鈴木委員】 
 今までのこの審議会での議論、そしてパブリックコメント等をうまく取り込んでいただいて、きちんとすばらしい形でまとめていただきましたことを非常に感謝しております。
 今回のガバナンスコードというのは、やはりスポーツをスポーツたらしめている価値というものの基礎となるものでして、これをきちんとまとめていくこと が、今後の本当の意味でのスポーツの発展、そして社会に貢献するスポーツというものの基礎になると思いますので、こういったところをきちんと押さえていく ということがすばらしいことではないかなと思います。
 特にこれを守っていく、すなわちコンプライアンスを強化していくために教育を実施すべきであるというところが原則5に出ておりまして、これは本当に重要 なことであって、これを継続し、なおかつ、それが実際に行われているかをモニターしていくというのが必要ではないかなと感じております。
 それから、我々も一般スポーツ団体に入ると思いますが、この二層構造にされたということ、それから激変緩和措置をとられたということは、非常に現実に即 しつつ、今後の発展につながるものであると考えておりまして、やはり我々のところもそうですけれども、長期的な人材の育成というのが、今後、スポーツ界そ れぞれの団体で必要なのだなということを改めて感じました。
 ありがとうございました。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。御指摘ありましたコンプライアンスのことは、原則4、5に書いてございます。また、教育も非常に大切なところでございますので、これについてもしっかりフォローしていきたいと思っております。ありがとうございました。
 それでは、田邉委員、お願いします。


【田邉委員】 
 まず初めに、このガバナンスコードの策定に当たり、精力的に、そして大変短い間に、パブリックコメントも含めて、多くの方の意見を反映していただき、大変感謝しております
 このガバナンスコードには、女性、外部の理事、そしてアスリートという点では、非常にバランスよく組み込んでいただけたのかなと思っております。
 NFにおいては、歴史も様々ですし、規模の大小もあるかと思いますが、時代とともに社会から求められるスポーツの価値という点においては、近年かなり大 きく変わってきたのではないかと感じております。 そして今年はラグビーワールドカップ大会、来年は2020年オリンピック・パラリンピックを控えて、スポーツが社会に与える影響や、また社会からスポーツ に求められるものも大きくなったのだと改めて感じております。
 新しい時代に相応しいスポーツのコードをまずしっかりと遵守して、そして動かしていって、評価して、さらに、これからも時代に合った形でよい方向に変えていく必要があるのではないかなと思っております。
 最初はいろいろな意味で新陳代謝を図りながら、これからも日本のスポーツ界が前進し、そして世界に誇れる日本のスポーツになっていくようにみんなで努力していきたいと考えます。
 以上です。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。部会におきましても、特に女性の委員の皆さんから、女性の理事の割合の比率とか新陳代謝について非常に強い意見が出まして、今回、目標割合を40%以上にするという高い目標を設定しております。
 これはこれから是非達成しなければならない目標だと思いますので、今後の活動のサポートをよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、結城委員、お願いします。


【結城委員】 
 今回、ここまで短期間に本当に深い議論をなさった、時には激論までされたと漏れ聞いております、その御努力に敬意を表したいと思います。この文面についても、いろいろな御配慮が盛り込まれていると拝察いたします。
 1点だけ、こちらがガイドラインとして誕生した後の運用といいますか、これからということについて、私見を込めてお願いができればと思います。
 前の回のときにも、私、つたない意見ではございますが、スポーツ界が、スポーツというのがどれだけ社会にとって、私たちにとって大切なのかというところ を踏まえ、自分たちでこれを目指して初めて変化が生まれますと。国が指針を示す、もちろんお金を出している団体に対しその責任を問うのは当然なのですが、 最終的にそれをスポーツ界が納得して、自分たちがこれを目指すのだと。そのためのゴールであると思えて初めて生きるものだと考えています。
 そこを是非、形も含めて、スポーツというのはもともと文化といいますか、自主性、自主的な活動であり、ここの文面の前文にもボランティアの活動でずっと 成り立ってきたと。ピラミッドの底辺はボランティアであるという書き方になっておりますし、活動そのものを生かすためにも、規制をするという形ではなく、 内部から自発的な目でもってそれを改革していく、そういう形に是非、御指導も含めて、御支援も含めて、国がやっていかれたらすばらしいなと感じます。
 余談ですが、今のIOC会長にもこういう話を伺ったことがございます。IOCも、今、ガバナンス、コンプライアンス、非常に強く言っておりますよね。そ れを強く言う理由は何か。同時に、でも、各国の国内オリンピック委員会で、政府の関与、干渉を受けたというところをどんどん資格停止にしている。それをど う考えたらいいのかという話を聞いたときに、トーマス・バッハ会長ですけれども、ルールというものがあって初めてスポーツは成り立つ。スポーツ界が自発的 に持ち得る統一ルールがあって、その下で政治の違いであるとか全ての違いを超えて競技ができるからこそ、スポーツは成り立つ。だから、例えばいろいろなお 国とか何かの圧力でスポーツの独立性・独自性が損なわれてしまうのはよくないのだと。
 現実には、いまだに国際競技連盟の中でもいろいろな事件、事由がございますので全くクリーンになってはいないのですが、IOCがガバナンスの重要性を強 く言っているのは、結局はそういった誰かからの規制であるとか外部からの干渉を受けてしまうと、スポーツの自主性・自発性が損なわれてしまう。だからこそ 必死になってやっているのだというような言い方をされていたのが心に残っています。
 是非そういった形の方向での御指導を国としても頂ければと感じます。よろしくお願いいたします。


【山脇会長】
 ありがとうございました。いつも貴重な御指摘を頂きましてありがとうございます。まさにそのとおりで、スポーツの価値を守り、そしてステークホルダー、 世論に対して応えていく。このことを自主的に行うということへの意識の改革が、今回のガバナンスコードの鍵だと思います。境田委員、また部会長も言ってお られましたが、本来スポーツが持っている自主性に任せておけばよいというところが、残念ながらできていないという状況になっている。今回のガバナンスコー ドのルールをしっかり認識して、まず自らの意識を変え、組織も変えていくということが、今回のガバナンスコードの目的だと思っております。
 また、メディアからのサポートが今回のガバナンスコードの取りまとめにあたり非常に大きかったということがございます。やはり世論のこのガバナンスコー ドに対する期待の大きさが、このような形で今日、答申に至るということへの大きな鍵だったのではないかと思っております。今後とも、引き続きメディアの皆 さんには、我々も発信しなければいけないのですけれども、このガバナンスコード実践に対する厳しい目を続けていただきたいと思っております。
 それでは、渡邉委員、よろしくお願いします。


【渡邉委員】 
 様々な意見がある中、大変な作業を積み重ねてこられました部会の皆様に敬意を表したいと思います。
 恐らく当事者としてこの素案を見る立場と、私のように客観的に第三者として見る立場では、やはり見え方が違ってくると思うのですけれども、客観的に見え る立場から申しますと、委員の構成も、専門家、女性含めて、大変造詣の深い方々が集まって、侃侃諤諤されたんだろうと思います。出来上がったものは非常に 分かりやすいと私は思います。
 私、議案の(1)でも説明しましたけれども、やはりスポーツ実施率を向上させるといった意味では、スポーツ団体のガバナンスというのは何よりも重要に なってくるかなと思います。組織としての機能の向上あるいは社会に対する説明責任、こういったものを今まで以上に高めていくことが何よりも大事なことであ り、一歩踏み出すことに価値がありますので、このガバナンスコードというのは、そういった意味では非常に大きな意味を持つのだろうと思います。
 私は、健康スポーツ部会では実施率の向上ということで説明させていただきましたが、一方で、支えるスポーツの組織の代表者も務めておりまして、やはり支 えるスポーツがこれから参画人口を増やしていく意味でも、スポーツ団体のガバナンスの強化というのは何よりも大事になってくるのだろうと思います。
 そういったものが重なり合って、基本計画にあるように、スポーツの力で人生、社会が変わり、世界とつながり、未来を創るのだと思います。
 各委員の皆様が御指摘のように、これからが本番で、今、スタートラインに立ったということだと思いますので、是非いいものを作り上げながら、先ほどもあ りましたけども、やりながら改善していって、時代も変わってくると思いますので、一緒になって、私もこのガバナンスコードがうまく運用されるように尽力し てまいりたいと思います。
 本当にありがとうございました。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。この4か月くらい、目がほとんどスポーツインテグリティ部会とガバナンスの方に向いておりますが、今ご指摘の通り、スポーツ実 施率の向上と非常に緊密に関係していますので、今後とも健康スポーツ部会でも、いろいろなことを進めていただければと思います。ありがとうございました。
 それでは、今、皆さんの御発言を頂きまして、答申に対するポジティブな意見と決意を頂きました。
 今までの御発言に対して、私が勝手にコメントしてしまいましたけれども、友添会長、何かございましたらお願いいたします。


【友添会長代理】 
 きょう、お認めいただいたということで、ここに至るまでの部会委員の皆さんの御努力に、改めてお礼を申し上げたいと思っています。
 かなり緊迫した議論をやった回もありましたし、事務局の参事官はじめ、皆さんには大変な思いで御協力を頂いたり、あるいは時には事務局と境田先生と私の 方で納得したり意見をぶつけ合ったりした場面もありましたけれども、ようやくここまで来たのは、スポーツ界が変わらなければいけないという意識をどなたも 共有できてきたということだったかと思っています。NFの方もそうでしたし、あるいはトップアスリートの方、何人かにお話を聞いてもそうでしたし、また、 先ほど会長からありましたメディアの後押しにも随分助けていただいたなという気持ちもあります。
 ようやくスポーツ界の憲法ができたというところに来たなと思っているところがあって、山脇会長が最初にお話になられた、企業から見るとスポーツ界は遅れ ているという発言を、私、今でもよく覚えているんですけれども、コーポレートガバナンスコードの学習あるいは先進諸国のガバナンスコードの学習を含めて言 うと、確かに今までこれで本当によくきたなという反省も生じてまいりました。
 ただ、これで終わりではありません。今、まだ一般スポーツ団体向けをやっていますので、こちらの方も、今しばらくお時間を頂ければと思います。
 どうもありがとうございました。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。今指摘がございました事務局の皆さんにはこの短期間で大変な作業とご協力をいただきましたこと、改めて厚くお礼を申し上げます。
 何か発言はございますでしょうか。よろしいですか。本当にありがとうございました。
 それでは、スポーツ庁には、本日、委員の皆様から頂いた御意見も踏まえて、中央競技団体のガバナンス強化に向けて、さらに取組を進めていただきたいと思っております。
 それでは、答申(案)ということで、これまで説明と、それから御意見を頂戴したわけでございますけれども、この内容で鈴木スポーツ庁長官に答申ということで提出をさせていただきたいと考えておりますけれども、よろしいでしょうか。


        (「異議なし」の声あり)


【山脇会長】 
 ありがとうございます。それでは、本スポーツ審議会におきまして、今日の案を答申という形にいたしまして、これから長官にお渡ししたいと思います。
 それでは、スポーツ審議会の答申に当たりまして、私よりもう一言述べさせていただきたいと思います。
 スポーツ審議会におきましては、今年1月に鈴木長官から諮問「スポーツ団体のガバナンスコードの策定について」を受け、約4か月間、友添部会長の下で大 変精力的に審議を重ねてまいりました。このたび、その審議の中で、先行的な成果として、中央競技団体向けのガバナンスコードについての答申を取りまとめる ことができました。
 この答申には、先ほどから何度も説明がありましたが、中央競技団体が適切な組織運営を行い、スポーツの価値を高めていくためになすべき13の原則と、その解説として、各原則ごとに求められる理由と補足説明が盛り込まれた答申です。
 スポーツ庁におかれましては、この答申を十分に尊重し、中央競技団体ガバナンスコードを策定し、中央競技団体のガバナンス強化に向けて、さらに積極的に取り組んでいただきますよう、お願い申し上げて、この答申をお渡ししたいと思います。
 では、長官、どうぞよろしくお願いいたします。


【鈴木スポーツ庁長官】 
 ありがとうございます。


        (答申手交)


【鈴木スポーツ庁長官】 
 ただいま山脇会長から、中央競技団体向けのガバナンスコードの答申を頂きました。答申の取りまとめに向け、スポーツ・インテグリティ部会をはじめといたします委員の皆様に、積極的な、活発な御審議を頂きまして、改めて深く感謝申し上げたいと思います。
 私としては、答申にお示しいただいた内容をしっかり受け止めて、スポーツ庁として速やかに中央競技団体向けのガバナンスコードを決定して、来年度から統括団体が実施する適合性審査に向けて必要な助言・周知を行ってまいりたいと思います。
 山脇会長、友添部会長をはじめとする委員の皆様方に重ねて御礼申し上げますとともに、今般の答申に基づく今後の取組の在り方を含め、引き続き忌憚のない御意見を賜りたくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)


【山脇会長】 
 ありがとうございました。
 それでは、本件に関わります意見交換は終了にしたいと思います。
 次のスポーツ審議会の総会の日程につきまして、事務局からお願いしたいと思います。


【小畑政策課課長補佐】 
 事務局でございます。
 次回でございますけれども、事務局におきまして議題を整理し、調整の上、決まり次第、御連絡させていただきたいと思います。
 事務局からは以上でございます。


【山脇会長】 
 ありがとうございました。
 今日は予定していた時間よりも相当早く会議を終えることができましたが、何か委員の皆様から御意見等ございましたらお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 ありがとうございます。先ほど申し上げましたように、一般スポーツ団体向けは引き続き部会、そして総会で取りまとめることになりますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、お忙しい中、雨の中、参加いただきまして、本当にありがとうございました。
 これでスポーツ審議会を終了いたします。ありがとうございました。


お問合せ先

スポーツ庁政策課