平成三十年 年頭の所感

平成30年1月

平成三十年 年頭の所感


平成30年の新春を迎え、謹んでお喜びを申し上げます。
昨年は、スポーツ庁が発足し2年が経ち、第2期スポーツ基本計画を策定することができました。計画では、全ての人々がスポーツを「する」「みる」「ささえる」機会を確保し、スポーツ立国の実現を目指すこととしています。この実現に向け、本年も全力を挙げスポーツ行政の諸課題に取り組んでまいります。

リオデジャネイロでの感動がまだ記憶に新しいところですが、本年2~3月には平昌にて冬季オリンピック・パラリンピック競技大会が、また8~9月にはジャカルタにてアジア競技大会が開催されます。さらには、ソフトボール女子やバレーボール女子の世界選手権が我が国で開催される1年でもあり、あの感動を再び国民の皆様に味わっていただけるよう、スポーツ庁としても、日本チームや選手のサポートをしっかり行ってまいります。

来年にはラグビーワールドカップ、更には2020年東京大会、ワールドマスターズゲームズ2021関西など大規模なスポーツイベントが相次いで我が国で開催されていきます。国際競技力の向上やドーピング対策、新国立競技場の整備など大会に向けた取組はもとより、スポーツへの関心がこれまでにないほど高まり、スポーツの力が最大限発揮されるこの機会に、いかに次世代に誇れるレガシーを創出するかという視点に立って、スポーツを通じた健康増進や地域活性化、スポーツの成長産業化、障害者スポーツの振興、学校体育の充実、国際協力・貢献等に取り組んでまいります。

第2期スポーツ基本計画では、国民の週1回以上のスポーツ実施率を現在の約40%から5年後には65%にまで伸ばすことを目標としております。この目標の実現には、新たに2000万人の方にスポーツに親しんでいただく必要があり、容易には実現できないチャレンジングな目標です。
スポーツには、個人の楽しさや喜びだけでなく、心身の健全な発達や健康、体力の増進、生活習慣病の予防、これらの結果として健康寿命の延伸といった様々な効果が期待できます。また、このような個人的な利益だけでなく、スポーツによる健康増進は医療費の抑制にもつながり、国家財政にも貢献するものです。
2020年以降の未来において、誰もが気軽にスポーツに親しみ、健康でいきがいのある生活を送ることができる社会、高齢化が進行しつつも成熟した活力ある社会、こうした社会の実現に向けて、あらゆる手立てを検討し実行してまいります。
早速、「FUN+WALK PROJECT」(ファン・プラス・ウォーク プロジェクト)という取組を始めました。これは、普段の生活から気軽に取り入れることができる「歩く」に着目し、「楽しい」を組み合わせることで、自然と「歩く」習慣が身につくようにするものです。
こうした取組をはじめ、より多くの国民の皆様にスポーツに親しむきっかけや機会を設け、スポーツ実施率の向上と健康増進はもちろん、スポーツが文化として日本各地に根付き、人々の生きがいや幸せ、豊かな生活の基盤となることを目指してまいります。

以上申し上げた内容は、国民、スポーツ団体、民間事業者、地方公共団体、国等が一体となって実現に近づくことができると考えております。本年も、皆様の一層のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

スポーツ庁長官 鈴木大地

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スポーツ庁政策課

(スポーツ庁政策課)