平成24年2月23日
【シリーズ】被災地復興に係る児童生徒の活動事例について
【シリーズ】「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」の取組事例(第6回)~福島県三春町~
【お知らせ】平成24年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(平成23年12月末現在)に関する調査について
【お知らせ】子どもの自殺予防について~3月は自殺対策強化月間です~
【お知らせ】平成22年度「子どもの学習費調査」結果の公表について
【お知らせ】国際エネルギー・セミナー「被災地復興へ向けたスマートコミュニティ提案」開催の御案内
【お知らせ】「学校林・遊々の森」全国子どもサミットin京都の参加校募集について
【初中メルマガ配信200号特集企画】文部科学省出向者からのメッセージPart2
【不定期連載】地方教育行政実務研修生によるリレートーク(11)
〔初等中等教育局教育課程課〕
3月末まで応募期間を延長した「被災地災地復興に係る児童生徒の活動事例」については、2月23日現在で208件の活動事例が、全国から寄せられています。学校種別では高等学校からの提供が多いですが、小・中学校はもちろん、特別支援学校の児童生徒が頑張っている姿を読むたびに、活力を頂いています。
今回は、修学旅行で上京し、横浜市にある山下公園において福島の桃の配布活動を行った福島市立平野中学校の生徒の感想を紹介いたします。
~食べてくなんしょ福島の桃~
『山下公園での活動を聞いたときは、やって大丈夫なのかな、人は集まってくれるのかなと不安だった。なぜなら、反対意見を持つ人もいると思ったからだ。
活動当日、僕たちは約一時間早く山下公園に着いたのだが、すでにたくさんの人が集まっていた。この時、僕の不安はなくなった。時間が経ち、さらに人が集まってきた。友だちは、桃を袋に入れたり、整理券を配ったりしていた。僕は集まってくださった方々を二列に並べるという仕事をしていた。そこで、多くの方々から「大丈夫だったかい?」「ありがとう」などと声をかけてもらった時はとてもうれしかった。
安全なのに風評被害で売れないということで大変な思いをしている農家の方々のためにも、今回の活動はやってよかったと思った。少しでも多くの人に福島の果物は安全だということを知ってもらえたらいいなと感じた。』 (A男)
『8月30日、山下公園に着くと、たくさんの人が配布場所に集まっているのが目に入った。友だちが年配の方に「頑張ってね」と声をかけられているのを見て、感動した。応援してくださっている方もいることを感じて、自然に安心できた。10分前になると、さらに多くの人たちが、集まってきてくれた。報道がカメラの点検をしているのを見て、大がかりな企画なんだと実感した。
桃配りが始まると、もらっていく人たちが「頑張って」「福島を応援しているよ」などと優しく声を掛けてくださった。人の優しさがとても温かく感じられた。涙を流しながら桃をもらっていってくれる人もいて、私も頑張ろうと素直にそう思えるようになった。
わたしは、この体験を通して、人の温かさや優しさを知ることができた。福島の復興を願ってくださる方もいることを忘れずに、私たちも、明るく前を向いて歩いていこうという前向きな気持ちになれた。』
(B子)
(福島市立平野中学校生徒の感想より抜粋)
※被災地復興に係る児童生徒の活動事例 No.1~No.101 (※文部科学省ホームページへリンク)(※2月23日現在)
平成24年1月26日以降、No.72~No.101 を追加して掲載しています。
※「東日本大震災子どもの学び支援ポータルサイト」(※文部科学省ホームページへリンク)
※「被災地復興に係る児童生徒の活動事例の公募について」(※文部科学省ホームページへリンク)
(お問合せ先)
初等中等教育局教育課程課
TEL : 03-5253-4111(内線2362)
03-6734-2425(直通)
FAX : 03-6734-3734
〔初等中等教育局参事官(学校運営支援担当)〕
コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、地域の皆さんの意見を学校運営に反映させながらより良い教育の実現を目指す、地域とともにある学校づくりの仕組みです。シリーズ第6回として、全国コミュニティ・スクール連絡協議会の協力を得て、福島県三春町の取組を紹介します。
地域に支えられ、地域とともにあるコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)を目指して
三春町立三春小学校長 髙橋 正美
本校は、平成17年度に東北で初めてコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)を導入し、地域に開かれた学校づくりを推進してきました。三春町は従来、歴史と伝統を重んずる風土を背景に、昭和57年から「地域住民参加」を大きな柱の一つとした個性化教育に力を入れ、『子どもと教師の夢が共に育つ学校づくり』をスローガンに地域住民による教育ボランティア活動が盛んであったこともコミュニティ・スクール導入に大きな拍車をかけるきっかけとなりました。また、平成15年には、本校独自の「三春小学校学習支援ボランティアコーディネーター会(通称/『サンボラ』)」が発足し、外部からの学習支援者を招聘することにより、地域の方々や体験学習ボランティア、ゲストティーチャーの支援を受けて、より専門的な体験学習が展開され、児童の学びの質の向上が図られてきています。
本運営協議会のメンバー19名は、町内にある様々な機関・組織から委員が選任されています。それぞれの団体の長がそれぞれ委員を教育委員会に対して推薦し、教育委員会がそれを尊重して委員を任命していることが特長です。
委員の構成は、地域代表委員(区長会、町づくり協議会、老人会、民生児童委員等)、保護者代表委員(前・元PTA会長、NPO法人「三春おやこ子ども劇場」代表)、学識経験者(社会教育委員、保護司等)、行政関係機関(教育委員会指導主事)、学校代表委員(校長、教頭、教諭)などとしています。
また、協議会のメンバーに教職員(校長・教頭を含め7名)が多く任命されていることも特長の一つと言えます。これにより、学校現場に即した密度の濃い質の高い協議が行われています。さらに、委員のうち、教職員を含めた9名の委員が、前述のサンボラのメンバーであることも連絡調整をスムーズに行なう上で大いに役立っていると言えます。
本校では、総合的な学習の時間を中心に、生活科をはじめ各教科・領域において、児童の豊かな学びを保障する体験活動を充実するための地域人材を積極的に活用していますが、これにより、学校内に地域の情報を取り入れると同時に、学校に来てくださった多くの地域の方々が、学校の教育活動状況を地域に発信してくださることにもつながっています。 また、学校運営協議会が学校や地域の情報集約機関の一つとして大きな役割を担っているとも言え、学校運営を行う上での力強いパートナーとなっています。
三春で育つ子どもたちが、三春に生きる方々に支えられ、育てられ、自分が生まれ育った土地と人を愛する人間として地域に誇りを持ち、感謝の気持ちを忘れずに強くしなやかに生きていく心を身につけてほしいと願わずにはいられません。
今後とも、今まで以上に地域に内在する教育力、保護者の教育力を最大限に活かし、地域と連携した学校運営の在り方について、さらに信頼される学校づくりのために、双方向的な関係の推進充実を図り、地域とともにある学校づくりに取り組んでいきたいと考えています。
〔初等中等教育局児童生徒課〕
文部科学省では、平成24年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況を調査し、このほど、平成23年12月末現在の状況を取りまとめましたので、公表いたします。
なお、今回は本調査の2回目の結果公表であり、次回は平成24年3月末の最終的な状況を5月に公表する予定です。
調査結果の概要は以下のとおりです。
・内定率(就職希望者のうち就職内定者の割合)
80.4%(前年同期比2.5ポイント増)
・男女別内定率
男子 84.4%(前年同期比2.0ポイント増)
女子 74.6%(前年同期比3.2ポイント増)
・東日本大震災における被害が甚大な3県の内定率
岩手県 88.6%(前年同期比3.8ポイント増)
宮城県 80.4%(前年同期比14.0ポイント増)
福島県 84.2%(前年同期比6.7ポイント増)
結果の詳細については、次のURLを御参照ください。
平成24年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(平成23年12月末現在)に関する調査について (※文部科学省ホームページへリンク)
内定率についてはいずれも昨年度を上回っていますが、就職内定に至っていない生徒が約3万6千人に上るなど、高校生を取り巻く就職環境は依然厳しい状況が続いています。
関係の皆様におかれましては、引き続き、就職を希望する生徒に対する御支援、御配慮をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
(お問合せ先)
初等中等教育局児童生徒課指導調査係
TEL:03-5253-4111(内線3291)
〔初等中等教育局児童生徒課生徒指導室〕
我が国の年間自殺者数は毎年3万人を超えています。これは交通事故死者数の5倍以上にも上ります。さらに、その中で毎年300人前後の小中高生が全国で自ら命を絶っています。これから人生が始まろうという時期に自らの手で人生を閉ざすことほど悲しいことはありません。
政府では、例年、月別自殺者数の最も多い3月を「自殺対策強化月間」と定め、自殺対策を推進しています。子どもたちにとっては、進路が決まったり、進級や進学等を控えたりして、様々なストレスを抱えている時期でもあると考えられます。子どもたちは、毎日の生活時間の多くを学校で過ごしています。そのため、学校が子どもの抱える問題に初めて気付く場となることも少なくありません。子どもの身近にいる教師は、悩んでいる子どもに気付いて声をかけ、話を聞いて、更に必要な支援につなげる、いわゆるゲートキーパーとして、子どもの自殺のサインに気付き、的確に対応する必要があります。
自殺未遂の経験、心の病、安心感の持てない家庭環境、独特の性格傾向、喪失体験、孤立感などの因子を数多く認める子どもは潜在的に自殺の危険が高いと考える必要があります。自殺の危険が高いと考えられる子どもには、TALKの原則(Tell「言葉に出して心配していることを伝える」、Ask「死にたいという気持ちについて、率直に尋ねる」、Listen「絶望的な気持ちを傾聴する」、Keep
safe「安全を確保する」)で対応することが必要です。また、対応の際には、決して一人で抱え込まずチームで対応することや、校外機関と連携することも必要です。そのためには、あらかじめ自殺予防のための校内体制や校外の医療機関等との関係も築いておかなければなりません。
文部科学省では、「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」という冊子を作成しています(下記URL参照)。これまで述べてきたことは、本冊子においてより詳細に解説されています。各教育委員会や学校においては、本冊子を御活用の上、未来ある子どもたちの自殺の予防に御協力をお願いいたします。
「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」のマニュアル及びリーフレットの作成について(※文部科学省ホームページへリンク)
(お問合せ先)
初等中等教育局児童生徒課
生徒指導室
TEL:03-5253-4111(内線3298)
〔生涯学習政策局調査企画課〕
文部科学省は、子どもを公立又は私立の学校に通学させている保護者が、子どもの学校教育及び学校外活動のために支出した経費の実態をとらえ、教育に関する国の諸施策を検討・立案するための基礎資料とするため、「子どもの学習費調査」を実施しています。このたび、平成22年度の調査結果がまとまりましたので、お知らせいたします。
1.調査の内容
1)調査対象:公立及び私立の幼稚園、小学校、中学校及び高等学校(全日制)の幼児・児童・生徒
2)調査項目:学校教育費、学校給食費、学校外活動費、世帯の年間収入
2.調査結果の概要
1)「学習費総額」は、高等学校を除く各学校種ともほぼ横ばいで推移しています。今回、大幅に減少となった高等学校については、公立高校の授業料無償制及び高等学校等就学支援金の効果と思われます。
2)学習費総額の公私間の差については、最も差が大きい学校種は小学校で、私立が公立の4.8倍、次いで中学校の2.8倍となっています。
3)公立学校における「補助学習費」は,高等学校進学が近づくにつれて支出額が多くなる傾向があり、中学3年生が最も多くなっています。一方、私立学校では、中学校進学が近づくにつれ、支出額が多くなる傾向にあり、小学校6年生が最も多くなっています。
4)今回の調査結果によれば、幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間において、全て公立に通った場合では約504万円、全て私立に通った場合では約1,702万円となります。(約3.4倍)
5)「世帯の年間収入別」の補助学習費は、世帯の年間収入が増加するほど、
多くなる傾向が見られます。
本調査の結果は、文部科学省ホームページに掲載しておりますので、御参照ください。
報道発表(2012年02月10日発表)(※文部科学省ホームページへリンク)
統計調査(子どもの学習費調査)(※文部科学省ホームページへリンク)
(お問合せ先)
生涯学習政策局調査企画課
統計情報分析係
TEL:03-5253-4111(内線2266)
〔研究開発局環境エネルギー課〕
このたび、国際エネルギー・セミナー「被災地復興へ向けたスマートコミュニティ提案」が下記により開催されます。本セミナーでは、エネルギー関連国際機関や国内外の専門家によるスマートコミュニティ構想の先進的な取組や、今後の方向性に関する議論を通じて、被災地におけるスマートコミュニティ実現に向けた提案がなされる予定です。被災地の復興に向けて新しいまちづくりや地域づくりを考える機会でもありますので、是非御参加ください。
日時 : 平成24年3月2日(金曜日)10時30分~18時
場所 : パルセいいざか(福島市飯坂町)
主催 : 外務省、経済産業省、環境省
共催 : 福島県
参加費 : 無料(どなたでも御参加いただけます)
申込み : ホームページより参加申込書をダウンロードし、必要事項を明記の上、外務省経済安全保障課までファックス(03-5501-8337)又はメール(intl-seminar2012@mofa.go.jp)にてお申し込みください。
詳しくは、ホームページを御覧ください。
国際エネルギー・セミナー「被災地復興へ向けたスマートコミュニティ提案」開催のご案内(参加者の募集)(※外務省ホームページへリンク)
(お問合せ先)
外務省経済局経済安全保障課
FAX:03-5501-8337
E-mai:intl-seminar2012@mofa.go.jp
〔林野庁国有林野部業務課国有林野総合利用推進室〕
「学校林・遊々の森」(※)全国子どもサミットは、森林環境教育や森林での体験活動に取り組まれている小学生の皆様に御参加いただき、活動の輪を全国に広げていくことを目的に、平成19年度から毎年度開催しています。
このたび、平成24年度の全国子どもサミットを開催(後援:文部科学省、環境省等予定)するに当たり、活動の発表や森林体験学習に参加していただける小学校を募集しています。全国で活動している仲間と交流するチャンスです!是非奮って御参加ください。
※学校林とは、学校が所有している森林又は環境教育・体験活動等を目的に利用している森林をいいます。
※遊々の森とは、学校が森林管理署等(林野庁の出先機関)と協定を結び、環境教育・体験活動等を行うためのフィールドとして国有林を継続的に利用することができる制度です。
○「学校林・遊々の森」全国子どもサミットin京都
~古都で学ぶ 森と人とのつながり~
【開催日】
平成24年8月6日(月曜日)~7日(火曜日)(1泊2日)
【開催場所】
京都府京都市 知恩院宿坊和順会館及び高台寺山国有林
【主催】
「学校林・遊々の森」全国子どもサミットin京都 実行委員会
【内容(案)】
学校林や遊々の森における森林体験活動等の発表会
小学校間の交流
京都教育大学の講師による講演会
高台寺山国有林における自然散策・森林体験学習 ・・・など
【応募資格】
(1)学校林や遊々の森において活動等を行っている小学校
(2)森林環境教育・森林体験活動を行っていないが、今後、積極的に活動したいと考えている小学校
【応募条件】
(1)応募資格に該当する小学校であって、パワーポイントによる7分程度の発表ができること
(2)児童の参加については、保護者の同意を得ていること
(3)参加者の所属学校名、学年、氏名、顔写真等が公表されることに同意できること(記者発表やホームページ、報告書等で公表予定)
【参加費】なし
参加者の最寄駅から会場までの往復旅費、開催日の食事(1日目夕食及び2日目朝・昼食)及び宿泊費については実行委員会で負担します。
ただし、1校当たりの定員は児童2名と先生1名とし、それ以上の参加者は自己負担とします。
【応募方法等】締切り:平成24年2月29日(水曜日)必着
申込用紙に必要事項を記入し、申込先宛て郵送、FAX又はメールで御応募ください。申込用紙は下記ホームページからダウンロードするか、実行委員会事務局へ直接御請求ください。
○参加校募集についての詳細はこちら(※林野庁近畿中国森林管理局ホームページへリンク)
○今までのサミットの様子はこちら
「学校林・遊々の森」全国子どもサミット(※林野庁ホームページへリンク)
○「遊々の森」の制度についてはこちら
協定締結による国民参加の森林づくり(※林野庁ホームページへリンク)
(お問合せ先)
「学校林・遊々の森」全国子どもサミットin京都
実行委員会事務局
(林野庁近畿中国森林管理局 指導普及課)
TEL:050-3160-6751
FAX:06-6881-3564
E-mail:kc_sidou@rinya.maff.go.jp
文部科学省では、本省職員が、地方公共団体や国立大学法人の要請に応じ、都道府県や市町村の教育委員会、知事部局、各国立大学法人の事務局、独立行政法人等への出向を経験する機会があります。
学校現場の教職員や文化関係者、国立大学法人の事務職員や研究者等と一緒に教育、科学技術・学術、スポーツ、文化等を考えていく大変貴重な経験となっています。
このたび、初中メルマガ配信200号を迎えた記念の特集として、前回号(200号)及び本号において、現在、出向先で御活躍いただいている職員から現状報告を含め、メッセージを紹介します。
今回は、大臣官房人事課より地方教育行政研修として香川県教育委員会に出向している鈴木文孝さんです。
「うどん県」義務教育課にて
香川県教育委員会事務局義務教育課主幹
鈴木 文孝
「おはようございます!」
朝のすがすがしい空気の中、校門に並んだ教職員や生徒会役員の生徒からのあいさつに、登校する中学生や通学途中の小学生のあいさつがこだまする。地域の方々も参加してのあいさつ運動に、私も参加させていただいた。前日、香川ではめずらしく雪が積もり、あいさつ運動は30分程度の時間だったが、体は芯まで冷えきった。しかし、登校する中学生からあいさつが返ってくると心があたたかくなった。
さて、香川県に赴任して、早いもので既に1年が経とうとしている。赴任した際に可能な限り学校を訪問することを心に決めた。文部科学省で勤務していた際に、学校を訪問することがほとんどできなかったことが自分にとって大きな反省点であった。もちろん、たった1日その学校を訪問したからといって、何もわからないことは十分に理解している。しかし、1日であっても訪問しなければ決してわからないことがたくさんあるということも実感している。
今年度から小学校では新しい学習指導要領が全面実施されているが、言語活動を通して思考力の育成を目指すような、その理念が具現化されたすばらしい授業を拝見して心からうれしくなることもある。また、学校が昨年度1年間に受け付けた文書の量を見せてもらい、国、県、市町、関係団体等が乱発する文書の量に驚愕したこともある。校長先生との懇談中に、頻繁に来校する保護者がこの日も急に来校し、懇談が中止になったこともある。そのほかにもいろいろなことがあるが、それが「学校」というものなのだと思う。
文部科学省では制度改正や新規事業の立案などに携わることがあるが、その際にどれだけリアルにその制度改正が学校にもたらす影響を想像できるかどうかが、その制度改正の成否を分けるといっても過言ではないだろう。あるいは、今、本当に学校が困っていることは何か、子どもたちにとって必要なことは何かということを文部科学省職員が、実感を伴って、提案できるかどうかは教育の改善にとって非常に重要なことだと思う。
また、学校の先生は、子どもたちにとってよりよい教育を行うために、日々熱心に教育実践に邁進している。教育行政の目指すところもまた、子どもたちにとってよりよい教育を行うことであり、同じ方向を目指している。教育に携わる者全員が、このことを実感できるようになればよいと思っている。
さて、昨年、本県では俳優の要潤さんが副知事に扮して、香川県が「うどん県」に改名することを記者発表するという内容のプロモーションビデオを作成し、県外からの注目を集めた。私は、今後「うどん県」だけではなく、「教育県」として全国から香川の取組に一層注目が集まるようにしていきたいと考えている。
さぬきうどんのような粘り腰で、香川の子どもたちのために。
文部科学省には、各都道府県、市町村の教育委員会、学校等に所属されている教職員等の方が、国の文部科学行政、特に初等中等教育行政に携わっていただく研修制度があります。
本リレートークは、この研修制度により文部科学省で活躍されている教職員等(地方教育行政実務研修生)の方に、文部科学省での職務内容、日ごろ考えていることなどを率直に語っていただくリレー形式のコーナーです。
第11回は、大臣官房総務課法令審議室審議第一係の濱中順一さんです。
私が、「文科省」にたどり着くまで
大臣官房総務課法令審議室審議第一係
濱中 順一(宮城県教育委員会)
学校事務職員として採用され、中学校と教育事務所の経験しかない私が、仕事中に突然別室に呼び出されたのは、忘れもしない1月25日の事であった。驚くことに、私が呼ばれた瞬間には周囲にいた職員は、何事かもう察していた。毎年、宮城県からの文科省派遣は、関心の高い事項であり、どの時期に呼ばれ、対象となり得る年齢等の条件はどうかを心得ている人が多い。宮城県教委職員にとって「文科省派遣」のイメージは(理由はともかく)、かなり厳しいものとなっているためである。事務所3年目だった私も冗談半分でよくからかわれていたのだが、現実に起きてしまった。別室から帰ってくると同じ班の面々から「東京?、東京?」とさかんに聞かれた。もうバレバレである。これじゃ別室に行かなくとも良かったのではないか。そんな思いが渦巻く中ではあるが、とにかく、明日の始業までに回答を出さねばならない。一晩考える猶予を与えられた私だが、小心者の私は悩みに悩み、なんとリミット5分前になってもまだ迷っていた。人生で一番悩んだと思う。そしてなぜ「行きます」と回答したかは、もう思い出せない。というわけで結果的には、一瞬の判断で、文科省にお世話になることとなった。
準備も整いつつあった頃、あの日はついにやってきた。それに関連して不思議なことがあった。携帯電話などに思い入れのない私は、電話を2年半以上も前に買ってからそのままであったため、電池がかなり弱り、それでも放置していたのだが、なぜか震災前日に閉店間際の携帯ショップに駆け込み電池交換と充電を完了していた。偶然とは思うがこれで震災後数日は、救われた。当日の揺れはもう皆さん御承知のとおりである。この日はもちろん事務所泊となった。
翌、土曜の朝が明ける頃、知事部局の担当者から「県内での死者・不明者は1万人規模になります。」と言われ、体に緊張が走り、初めて怖くなった。今思えば、発災から12時間程度でこの、実際に近い数字を示されていたことになる。この日は県からの要請を受けて遺体搬入作業の補助をした。まさか自分がこんな仕事をするなんて夢にも思わなかったが、体は勝手に動いた。必死だったのだろう。専門的訓練を受けていない我々にとってはとても引き受けられない職員もいるようだが、私は比較的淡々と仕事ができていたと思う。確認のため安置場所を次々と訪れる家族の顔が忘れられない。自分の家は幸い無事だったが、事務所と相当な通勤距離のあった私は3月の残りの日々の多くを事務所に泊まる選択をした。大規模余震連発の中、古びた10階建てビルの5階で1人、夜を明かした。今思うとよくあんな事ができたと思う。徐々に文科省行きが近づくにつれ次なる難関は車の給油であった。新幹線がストップした今、車で乗り込むしかないのだが、この頃道路ではあちこちで給油を求める尋常ではない車列が発生していた。まだ、開店していない2つのスタンド。何百台も車が止まっているスタンドと、わずかな距離で、数十台しか車が止まっていないスタンド。さて、何の情報も持ち合わせていない状態で皆さんならどちらを選びますか?まさに、究極の選択であるが、やはり前者を選ぶ方が賢明だろう。後者は非常に疑わしいと直感が教えてくれるはずだ。しかし、「賭け」で並ぶ車も見受けられる。どちらが正解かは全く分からない。私は、6時間待ちという気合の給油を果たし東京に乗り込む準備が整った。そして、31日深夜、地震の影響でまだ波打つ東北自動車道を南下して皆さんと無事、御対面と相成りました。
と、やはり宮城人なので震災のことで大部分を使ってしまい、文科省生活自体を書けなくなってしまった。仕事が遅く、本当に皆様に御迷惑ばかりかけてしまった1年間だったと思っている。大量の業務をありえない期限で次々と処理する・・すぐにはマネできるものではないが、こういう世界もあるということは十分すぎるほど目に焼き付いた1年だった。少しでも今後の仕事に生かしていきたい。
地元に戻る私の使命は、冒頭にも書いたように厳しいイメージが定着している「文科省派遣」の「敷居」を下げることだと感じている。若手が積極的に手を挙げてもらえるような環境を作っていきたい。
次の研修生は、何事もなく普通に文科省生活をスタートできますように・・・。
・幼児教育・家庭教育:文部科学省
・小・中・高校教育:文部科学省
・特別支援教育:文部科学省
・報道発表一覧
分野別一覧(初等中等教育)-文部科学省-
・子どもの体力向上ホームページ(※財団法人日本レクリエーション協会のウェブサイトへリンク)
・子ども読書の情報館(※子ども読書の情報館ウェブサイトへリンク)
・あとみん-原子力・エネルギー教育支援情報提供サイト-(※あとみん-原子力・エネルギー教育支援情報提供ウェブサイト-へリンク)
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