平成11年度学校保健統計調査 調査の概要

1   発育状態
 
(1)   身長(表1,表2,図1,図2)
 
1  平成11年度の男子の身長(全国平均値。以下同じ。)は,13歳及び14歳の各年齢で前年度の同年齢より高くなっており,それぞれ過去最高となっている。その他の年齢では,6歳から9歳までの各年齢で前年度より低くなっている。
女子の身長は,11歳及び12歳の各年齢で前年度の同年齢より高くなっており,それぞれ過去最高となっている。その他の年齢では,9歳及び17歳を除き前年度より低くなっている。
2  平成11年度の身長を30年前の昭和44年度(親の世代)と比較すると,最も差がある年齢は,男子では13歳で,親の世代より6.4センチメートル高くなっており,親の世代の14歳にほぼ相当する。
女子では11歳で,親の世代より5.0センチメートル高くなっており,親の世代の12歳にほぼ相当する。

表1 年齢別 身長の平均値
(センチメートル)
区分 平成11年度
A
平成10年度

昭和44年度
B(親の世代)

AマイナスB
幼稚園 5歳 110.8 110.8 109.2 1.6
小学校 6歳 116.6 116.8 114.2 2.4
7歳 122.4 122.5 119.8 2.6
8歳 128.0 128.2 125.1 2.9
9歳 133.5 (注)133.6 130.0 3.5
10歳 139.1 (注)139.1 134.9 4.2
11歳 145.3 (注)145.3 140.0 5.3
中学校 12歳 152.7 (注)152.7 146.5 6.2
13歳 (注)160.0 159.9 153.6 6.4
14歳 (注)165.5 165.3 160.0 5.5
高等学校 15歳 168.5 168.5 164.7 3.8
16歳 170.2 170.2 166.7 3.5
17歳 170.9 170.9 167.6 3.3
幼稚園 5歳 109.9 110.0 108.2 1.7
小学校 6歳 115.8 115.9 113.4 2.4
7歳 121.6 121.7 119.0 2.6
8歳 127.4 127.5 124.2 3.2
9歳 133.5 133.5 129.7 3.8
10歳 140.3 (注)140.4 135.7 4.6
11歳 (注)147.1 147.0 142.1 5.0
中学校 12歳 (注)152.2 152.1 148.0 4.2
13歳 155.1 (注)155.3 151.7 3.4
14歳 156.7 156.8 153.7 3.0
高等学校 15歳 157.3 157.4 154.8 2.5
16歳 157.8 157.9 155.2 2.6
17歳 158.1 158.1 155.4 2.7
(注1)  年齢は,各年4月1日現在の満年齢である。以下の各表において同じ。
(注2)  (注)の部分は,調査実施以来過去最高を示す。以下の表において同じ。

図1 身長の平均値の推移

3  17歳(昭和56年度生まれ)の年間発育量をみると,男子では11から12歳時に発育量が著しくなっており,12歳時に最大の発育量を示している。
女子では9から10歳時に発育量が著しくなっており,10歳時に最大の発育量を示しているが,最大の発育量を示す年齢は,男子に比べ2歳早くなっている。
また,この発育量を30年前の昭和26年度生まれ(親の世代)と比較すると,男子では発育量が最大となる時期はともに12歳時となっており,5歳から7歳,9歳から11歳の各歳時で親の世代の発育量を上回っている。
女子では発育量が最大となる時期は親の世代よりも1歳早くなっており,9歳以下の各歳時で親の世代の発育量を上回っている。

表2 昭和56年度生まれと昭和26年度生まれの者の年間発育量の比較(身長)
(センチメートル)
区分 男子 女子
昭和56年度生まれ
(平成11年度17歳)
昭和26年度生まれ
(親の世代の17歳)
昭和56年度生まれ
(平成11年度17歳)
昭和26年度生まれ
(親の世代の17歳)
総発育量 60.1 61.2 48.1 50.1
幼稚園 5歳時 5.9 4.5 5.9 4.6
小学校 6歳時 5.8 5.7 5.9 5.7
7歳時 5.6 5.3 5.6 5.5
8歳時 5.3 5.3 5.8 5.6
9歳時 5.3 5.0 6.6 5.9
10歳時 6.0 5.3 (注)6.7 6.7
11歳時 7.3 6.6 5.3 (注)6.8
中学校 12歳時 (注)7.6 (注)7.6 3.3 4.2
13歳時 5.6 7.0 1.6 2.5
14歳時 3.3 5.4 0.7 1.7
高等学校 15歳時 1.7 2.2 0.5 0.6
16歳時 0.7 1.3 0.2 0.3
(注1)  年間発育量とは,例えば,昭和56年度生まれの「5歳時」の年間発育量は,昭和63年度調査6歳の者の体位から昭和62年度調査5歳の者の体位を引いたものである。以下の表において同じ。
(注2)  (注)の部分は,最大の年間発育量を示す。以下の表において同じ。

図2 昭和56年度生まれと昭和26年度生まれの者の年間発育量の比較(身長)

(2)   体重(表3,表4,図3,図4)
 
1  平成11年度の男子の体重(全国平均値。以下同じ。)は,10歳,12歳及び14歳の各年齢で前年度の同年齢より増えており,それぞれ過去最高となっている。その他の年齢では,9歳,11歳及び15歳から17歳の各年齢で前年度より低くなっている。
女子の体重は,9歳,12歳,14歳及び15歳の各年齢で前年度の同年齢より増えており,9歳,12歳及び14歳の各年齢で過去最高となっている。
2  平成11年度の体重を30年前の昭和44年度(親の世代)と比較すると,最も差がある年齢は,男子,女子ともに12歳で,親の世代よりそれぞれ7.0キログラム,4.9キログラム重くなっており,どちらも親の世代の13歳にほぼ相当する。

表3 年齢別 体重の平均値
(キログラム)
区分 平成11年度
A
平成10年度

昭和44年度
B(親の世代)

AマイナスB
幼稚園 5歳 19.2 19.2 18.4 0.8
小学校 6歳 21.7 21.7 20.0 1.7
7歳 24.4 24.4 22.3 2.1
8歳 27.7 27.7 24.8 2.9
9歳 31.2 (注)31.3 27.4 3.8
10歳 (注)35.1 35.0 30.4 4.7
11歳 39.3 (注)39.4 33.6 5.7
中学校 12歳 (注)45.1 44.9 38.1 7.0
13歳 50.2 (注)50.2 43.6 6.6
14歳 (注)55.3 55.2 49.1 6.2
高等学校 15歳 59.3 59.7 54.0 5.3
16歳 61.1 61.3 56.6 4.5
17歳 62.4 62.7 58.1 4.3
幼稚園 5歳 18.8 18.9 18.0 0.8
小学校 6歳 21.3 21.3 19.5 1.8
7歳 23.8 23.8 21.8 2.0
8歳 27.0 27.0 24.3 2.7
9歳 (注)30.7 30.6 27.2 3.5
10歳 34.9 (注)35.0 30.8 4.1
11歳 40.0 (注)40.1 35.2 4.8
中学校 12歳 (注)45.1 44.9 40.2 4.9
13歳 48.2 (注)48.3 44.6 3.6
14歳 (注)50.7 50.6 47.8 2.9
高等学校 15歳 52.2 52.1 50.0 2.2
16歳 53.1 53.1 51.3 1.8
17歳 53.1 53.1 51.8 1.3

図3 体重の平均値の推移

3  17歳(昭和56年度生まれ)の年間発育量をみると,男子では11から13歳時に発育量が著しくなっており,12歳時に最大の発育量を示している。
女子では10歳から11歳時に発育量が著しくなっており,10歳時に最大の発育量を示している。
また,この発育量を30年前の昭和26年度生まれ(親の世代)と比較すると,男子では発育量が最大となる時期は,親の世代と同じか1歳早くなっており,11歳以下の各歳時で親の世代の発育量を上回っている。
女子では発育量が最大となる時期は,親の世代よりも1歳早くなっており,10歳以下の各歳時で親の世代の発育量を上回っている。

表4 昭和56年度生まれと昭和26年度生まれの者の年間発育量の比較(体重)
(キログラム)
区分 男子 女子
昭和56年度生まれ
(平成11年度17歳)
昭和26年度生まれ
(親の世代の17歳)
昭和56年度生まれ
(平成11年度17歳)
昭和26年度生まれ
(親の世代の17歳)
総発育量 43.2 40.7 34.2 34.9
幼稚園 5歳時 2.2 1.5 2.0 1.5
小学校 6歳時 2.6 2.0 2.7 2.0
7歳時 3.2 2.3 3.0 2.3
8歳時 3.3 2.5 3.4 2.7
9歳時 3.7 2.7 4.2 3.2
10歳時 4.2 3.1 (注)5.2 4.3
11歳時 5.6 4.5 5.0 (注)5.3
中学校 12歳時 (注)5.8 (注)6.0 3.6 5.0
13歳時 5.1 (注)6.0 2.6 3.6
14歳時 4.8 5.3 1.4 2.7
高等学校 15歳時 1.6 2.9 1.1 1.6
16歳時 1.1 1.9 0.0 0.7

図4 昭和56年度生まれと昭和26年度生まれの者の年間発育量の比較(体重)

(3)   座高(表5)
 
1  平成11年度の男子の座高(全国平均値。以下同じ。)は,11歳から14歳の各年齢で前年度の同年齢より伸びており,それぞれ過去最高となっている。
女子の座高は,16歳及び17歳で前年度の同年齢より伸びている。
2  平成11年度の座高を30年前の昭和44年度(親の世代)と比較すると,最も差がある年齢は,男子では12歳及び13歳で,親の世代より2.7センチメートル伸びており,それぞれ親の世代の13歳及び14歳にほぼ相当する。
女子では11歳で,親の世代より2.2センチメートル伸びており,親の世代の12歳にほぼ相当する。

表5 年齢別 座高の平均値
(センチメートル)
区分 平成11年度
A
平成10年度

昭和44年度
B(親の世代)

AマイナスB
幼稚園 5歳 62.2 62.2 61.9 0.3
小学校 6歳 65.0 65.1 64.3 0.7
7歳 67.7 67.8 66.9 0.8
8歳 70.4 70.4 69.2 1.2
9歳 72.8 72.8 71.4 1.4
10歳 75.2 75.2 73.5 1.7
11歳 (注)78.0 77.9 75.7 2.3
中学校 12歳 (注)81.5 81.4 78.8 2.7
13歳 (注)85.0 84.9 82.3 2.7
14歳 (注)88.0 87.8 85.7 2.3
高等学校 15歳 89.8 89.8 88.5 1.3
16歳 90.8 (注)90.8 89.6 1.2
17歳 91.3 91.3 90.1 1.2
幼稚園 5歳 61.6 61.7 61.4 0.2
小学校 6歳 64.7 64.7 63.8 0.9
7歳 67.4 67.4 66.4 1.0
8歳 70.1 70.1 68.9 1.2
9歳 72.9 72.9 71.4 1.5
10歳 76.1 (注)76.2 74.2 1.9
11歳 79.5 79.5 77.3 2.2
中学校 12歳 82.3 82.3 80.7 1.6
13歳 83.8 (注)83.9 82.8 1.0
14歳 84.7 84.7 84.1 0.6
高等学校 15歳 85.1 85.1 84.7 0.4
16歳 85.3 85.2 85.1 0.2
17歳 85.3 85.2 85.1 0.2

2   健康状態
 
(1)   疾病・異常の被患率等別状況(表6)
   疾病・異常を被患率等別にみると,いずれの学校段階においても「むし歯(う歯)」が最も高く,次いで「裸眼視カ1.0未満の者」の順となっている。

表6 疾病・異常の被患率等
区分 幼稚園 小学校 中学校 高等学校
90パーセント以上        
80パーセント以上~
90パーセント未満
  むし歯(う歯) むし歯(う歯) むし歯(う歯)
70パーセント以上~
80パーセント未満
       
60パーセント以上~
70パーセント未満
むし歯(う歯)     裸眼視力1.0未満の者
50パーセント以上~
60パーセント未満
       
40パーセント以上~
50パーセント未満
    裸眼視力1.0未満の者  
30パーセント以上~
40パーセント未満
       
20パーセント以上~
30パーセント未満
裸眼視力1.0未満の者 裸眼視力1.0未満の者    
10パーセント以上~
20パーセント未満
  鼻・副鼻腔疾患,その他の歯疾患 その他の歯疾患  
1パーセント以上~10パーセント未満 8パーセント以上~10パーセント未満     鼻・副鼻腔疾患  
6パーセント以上~8パーセント未満       鼻・副鼻腔疾患,その他の歯疾患
4パーセント以上~6パーセント未満   耳疾患    
2パーセント以上~4パーセント未満 鼻・副鼻腔疾患,口腔咽喉頭疾患・異常,その他の歯疾患,その他の疾病・異常 色覚異常,その他の眼疾患・異常,口腔咽喉頭疾患・異常,肥満傾向,心電図異常,ぜん息,その他の疾病・異常 その他の眼疾患・異常,耳疾患,蛋白検出の者,心電図異常,ぜん息,その他の疾病・異常 その他の眼疾患・異常,心電図異常,その他の疾病・異常
1パーセント以上~2パーセント未満 その他の眼疾患・異常,耳疾患,ぜん息 寄生虫卵保有者 口腔咽喉頭疾患・異常,肥満傾向 耳疾患,口腔の疾病・異常,蛋白検出の者,肥満傾向,ぜん息
0.1パーセント以上~1パーセント未満 0.5パーセント以上~1パーセント未満 口腔の疾病・異常,蛋白検出の者,肥満傾向,寄生虫卵保有者 難聴,口腔の疾病・異常,蛋白検出の者,心臓の疾病・異常 難聴,口腔の疾病・異常,せき柱・胸郭異常,心臓の疾病・異常 難聴,口腔咽喉頭疾患・異常,心臓の疾病・異常
0.1パーセント以上~0.5パーセント未満 伝染性眼疾患、せき柱・胸郭異常,伝染性皮膚疾患,心臓の疾病・異常,言語障害 伝染性眼疾患,せき柱・胸郭異常,伝染性皮膚疾患,腎臓疾患,言語障害 尿糖検出の者,腎臓疾患 尿糖検出の者,栄養不良,せき柱・胸郭異常,腎臓疾患
0.1パーセント未満 栄養不良,腎臓疾患、寄生虫病 結核,尿糖検出の者,栄養不良,寄生虫病 伝染性眼疾患,結核,栄養不良,伝染性皮膚疾患,寄生虫病,言語障害 伝染性眼疾患,結核,伝染性皮膚疾患,寄生虫病,言語障害
(注1)  「その他の眼疾患・異常」とは,疑似トラコーマ,麦粒腫(ものもらい),眼炎,斜視,片目失明等である。
(注2)  「その他の歯疾患」とは,歯周疾患,不正咬合(ふせいこうごう),斑状歯(はんじょうし),要注意乳歯等のある者等である。
(注3)  「心電図異常」とは,心電図検査の結果,異常と判定された者である。
(注4)  「その他の疾病・異常」とは,いずれの調査項目にも該当しない疾病・異常である。

(2)   主な疾病・異常等の推移
   疾病・異常等のうち主なものについて,その推移をみると表7のとおりである。

表7 主な疾病・異常等の推移
(パーセント)
区分 裸眼視力1.0未満の者 耳疾患 鼻・副鼻腔疾患 口腔咽喉頭疾患・異常 むし歯(う歯) 蛋白検出の者 心電図異常 寄生虫卵保有者 肥満傾向 ぜん息 ツベルクリン反応(陽性)
幼稚園 平成元年度 25.8 80.9 0.8 2.4 0.5 0.7
平成7年度 26.8 1.9 3.3 3.5 74.7 0.9 1.7 0.7 0.9
平成8年度 21.4 1.7 2.7 3.6 73.7 0.5 1.3 0.7 1.0
平成9年度 23.1 1.9 2.7 3.0 71.2 0.5 1.0 0.7 0.9
平成10年度 25.8 1.5 2.9 3.5 67.7 0.6 1.0 0.6 1.3
平成11年度 24.0 1.8 2.9 3.1 67.0 0.7 0.8 0.6 1.5
小学校 平成元年度 20.6 90.3 0.7 2.8 1.8 1.0 36.7
平成7年度 25.4 3.4 9.9 2.1 87.3 0.7 1.7 3.1 2.9 1.4 38.7
平成8年度 25.8 3.6 10.0 2.3 85.7 0.6 2.0 2.6 2.8 1.6 39.3
平成9年度 26.3 3.8 10.0 2.2 84.7 0.8 2.2 2.1 3.0 1.7 39.5
平成10年度 26.3 3.7 10.2 2.2 82.1 0.8 2.1 2.0 2.8 2.3 39.7
平成11年度 25.8 4.2 10.4 2.2 80.8 0.7 2.4 1.7 2.7 2.6 40.5
中学校 平成元年度 40.9 90.4 1.7 1.2 0.9 60.8
平成7年度 49.1 1.7 8.1 1.1 86.6 1.7 2.4 1.8 1.4 63.1
平成8年度 49.8 1.9 7.8 1.2 84.8 1.9 2.6 1.8 1.5 65.7
平成9年度 49.7 2.0 8.9 1.2 83.7 2.0 3.2 1.8 1.4 65.9
平成10年度 50.3 2.1 8.4 1.1 81.9 2.3 2.8 1.9 1.6 67.6
平成11年度 49.7 2.3 9.0 1.1 80.1 2.3 3.0 1.7 2.0 67.2
高等学校 平成元年度 55.8 94.2 1.5 0.9 0.4
平成7年度 61.8 0.9 5.8 0.6 90.6 1.8 2.3 1.5 0.8
平成8年度 62.7 0.9 5.9 0.8 90.1 1.8 2.6 1.4 0.8
平成9年度 63.2 1.0 6.5 0.7 89.4 1.8 2.7 1.4 0.9
平成10年度 62.5 0.8 5.8 0.7 88.2 2.0 3.0 1.4 1.1
平成11年度 63.3 1.1 6.8 1.0 86.5 1.9 2.9 1.4 1.3
(注1)  小数点以下第2位を四捨五入している。以下の表において同じ。
(注2)  心電図異常については,6歳,12歳,15歳のみ実施している。
(注3)  ツベルクリン反応(陽性)については,6歳と12歳のみ実施している。

  「裸眼視力1.0未満」(表8,図5)
 
1  平成11年度の「裸眼視力1.0未満の者」の割合は,幼稚園24.0パーセント,小学校25.8パーセント,中学校49.7パーセント,高等学校63.3パーセントとなっており,高等学校において前年度より上昇し,その割合は過去最高となっている。
2  「0.3未満の者」の占める割合を年齢別にみると,年齢が進むにつれて高くなっている。

表8 裸眼視力1.0未満の者の推移
(パーセント)
区分 平成元年度 平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度
幼稚園 25.8 26.8 21.4 23.1 25.8 24.0
1.0未満0.7以上 19.0 18.0 15.4 16.1 18.2 17.7
0.7未満0.3以上 6.3 8.1 5.6 6.5 7.2 5.8
0.3未満 0.5 0.7 0.5 0.5 0.5 0.5
小学校 20.6 25.4 25.8 26.3 26.3 25.8
1.0未満0.7以上 8.9 10.2 10.3 10.5 10.5 10.5
0.7未満0.3以上 7.3 9.4 9.6 9.8 9.9 9.6
0.3未満 4.4 5.8 5.8 6.0 5.9 5.7
中学校 40.9 49.1 49.8 49.7 50.3 49.7
1.0未満0.7以上 10.3 11.7 12.0 11.4 11.6 11.2
0.7未満0.3以上 13.5 16.6 16.6 16.6 16.7 16.3
0.3未満 17.1 20.8 21.2 21.7 22.1 22.2
高等学校 55.8 61.8 62.7 63.2 62.5 63.3
1.0未満0.7以上 10.5 11.3 11.9 11.7 11.7 11.1
0.7未満0.3以上 15.8 17.2 17.0 17.3 17.0 16.8
0.3未満 29.5 33.4 33.8 34.2 33.8 35.4
(注)  計欄の数値と内訳の合計の数値とは,四捨五入しているため一致しない場合がある。以下の各表において同じ。

図5 年齢別 裸眼視力1.0未満の者の割合

  「鼻・副鼻腔疾患」(表7)
   平成11年度の「鼻・副鼻腔疾患」(蓄のう症,アレルギー性鼻炎等)の被患率は,幼稚園2.9パーセント,小学校10.4パーセント,中学校9.0パーセント,高等学校6.8パーセントとなっており,幼稚園を除く各段階において前年度より上昇している。

  「むし歯(う歯)」(表9,図6)
 
1  平成11年度の「むし歯」の被患率(処置完了者を含む。以下同じ。)は,幼稚園67.0パーセント,小学校80.8パーセント,中学校80.1パーセント,高等学校86.5パーセントとなっており,各学校段階において前年度より低下している。
2  「むし歯」の被患率の推移をみると,30年前(昭和44年度)には各学校段階で約90パーセントとなっており上昇傾向にあったが,この数年間においては低下傾向にある。
3  「むし歯」の被患率を年齢別にみると,5歳,6歳,11歳及び12歳を除く各年齢で80パーセントを超えており,17歳が88.5パーセントと最も高くなっている。
また,処置完了者の割合は,10歳以降未処置歯のある者の割合を上回っている。

表9 むし歯(う歯)の処置完了者等の割合
(パーセント)
区分 昭和44年度 昭和54年度 平成元年度 平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度
幼稚園 91.6 89.1 80.9 74.7 73.7 71.2 67.7 67.0
処置完了者 6.5 10.5 28.2 27.8 28.0 27.7 25.7 25.1
未処置歯のある者 85.2 78.6 52.7 46.9 45.7 43.5 42.0 41.9
小学校 92.2 94.8 90.3 87.3 85.7 84.7 82.1 80.8
処置完了者 12.2 17.7 35.4 40.6 41.1 40.9 40.1 38.9
未処置歯のある者 80.1 77.0 54.9 46.7 44.7 43.8 42.0 41.8
中学校 89.7 94.5 90.4 86.6 84.8 83.7 81.9 80.1
処置完了者 24.1 31.7 41.4 46.2 46.1 45.8 45.8 44.5
未処置歯のある者 65.5 62.8 49.0 40.4 38.6 37.9 36.1 35.5
高等学校 90.7 95.9 94.2 90.6 90.1 89.4 88.2 86.5
処置完了者 26.4 29.8 46.0 48.7 50.6 50.1 50.0 50.7
未処置歯のある者 64.3 66.1 48.2 41.9 39.5 39.3 38.2 35.8

図6 年齢別 むし歯(う歯)の処置完了者等の割合

  「12歳の永久歯の一人当たり平均むし歯(う歯)等数」(表10)
   12歳の永久歯の一人当たり平均むし歯等(喪失歯及びむし歯)数をみると,「喪失歯数」はほとんど変化がないが,「むし歯数」は減少傾向にあり,初めて3本を下回っている。

表10 12歳の永久歯の一人当たり平均むし歯(う歯)等数
(本)
区分 平成元年度 平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度
4.30 3.72 3.51 3.34 3.10 2.92
喪失歯数 0.04 0.05 0.04 0.04 0.04 0.04
むし歯
(う歯)
4.26 3.67 3.46 3.30 3.06 2.88
処置歯数 3.05 2.69 2.56 2.43 2.25 2.09
未処置歯数 1.21 0.98 0.90 0.87 0.81 0.79

  「心電図異常」(表7):6歳,12歳及び15歳時のみ
   平成11年度の「心電図異常」の割合は,小学校で2.4パーセント,中学校で3.0パーセント,高等学校で2.9パーセントとなっており,小学校及び中学校において前年度より上昇している。

  「寄生虫卵保有者」(表7):幼稚園及び小学校のみ
   平成11年度の「寄生虫卵保有者」の割合は,幼稚園で0.8パーセント,小学校で1.7パーセントとなっており,減少傾向にある。
なお,10年前の平成元年度と比較すると,幼稚園で1.6ポイント,小学校で1.1ポイントそれぞれ低下している。

  「肥満傾向」(表7,図7)
 
1  平成11年度の「肥満傾向」の者(学校医から肥満傾向と判定された者)の割合は,幼稚園0.6パーセント,小学校2.7パーセント,中学校1.7パーセント,高等学校1.4パーセントとなっており,小学校及び中学校において前年度より減少している。
2  年齢別にみると,9歳から11歳において,3パーセントを超えており,9歳が3.3パーセントと最も高くなっている。また,10歳以降は年齢が進むにつれて低くなっている。

図7 年齢別 肥満傾向の者の割合

  「ぜん息」(表7,図8)
 
1  平成11年度の「ぜん息」の被患率は,幼稚園1.5パーセント,小学校2.6パーセント,中学校2.0パーセント,高等学校1.3パーセントとなっており,各学校段階において,前年度より上昇し,過去最高となっている。
なお,中学校において,初めてその割合が2パーセントを超えている。
2  年齢別にみると,各年齢において,1パーセントを超えており,6歳が2.9パーセントと最も高くなっている。
なお,小学校の各年齢で2パーセントを超えている。

図8 年齢別 ぜん息の者の割合

-- 登録:平成21年以前 --