平成16年度学校基本調査 調査結果の概要(高等教育機関) 卒業後の状況調査

1  大学
 
(1) 卒業者数
 平成16年3月に大学(学部)を卒業した(年度途中の卒業者を含む。以下同じ。)は,54万9千人(男子32万3千人,女子22万6千人)で前年より4千人増加している。
 これを設置者別にみると,国立10万1千人(前年より1千人減),公立2万2千人(1千人増),私立42万5千人(5千人増)となっている。

(2) 卒業者の進路(表14,図4)
 卒業者を進路別にみると,「大学院等への進学者」(就職し,かつ進学した者を含む。以下同じ。)6万5千人(全卒業者数の11.8パーセント),「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。)30万6千人(同55.8パーセント),「臨床研修医」(予定者を含む。以下同じ。)8千人(同1.5パーセント),「一時的な仕事に就いた者」2万5千人(同4.5パーセント),「左記以外の者」11万人(同20パーセント),「死亡・不詳者」2万3千人(同4.1パーセント)となっている。
ア. 進学状況
1  大学院等への進学者数は6万5千人(男子4万7千人,女子1万7千人)で,前年より2千人増加している。
2  進学率(卒業者のうち大学院等への進学者及び就職し,かつ進学した者の占める比率。以下同じ。)は11.8パーセント(男子14.7パーセント,女子7.6パーセント)で,前年より0.4ポイント上昇している。
イ. 就職状況(表15,図6〜図10)
1  就職者総数(「大学院等進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。以下同じ。)は,30万6千人(男子17万1千人,女子13万5千人)で,前年より6千人増加している。
2  就職率(卒業者数のうち就職者総数の占める比率。以下同じ。)は,55.8パーセント(男子53.1パーセント,女子59.7パーセント)で,前年より0.7ポイント上昇している。
3  就職率を関係学科別にみると,「家政」が69パーセントで最も高く,次いで「社会科学」61パーセント等の順となっている。

  図4 大学(学部)卒業者の進路状況
  表14 進路別卒業者の推移(大学[学部])
  表15 関係学科別就職率の推移(大学[学部])

 
  4  就職者総数を産業別にみると,「卸売・小売業」が19.7パーセントで最も高く,次いで「製造業」16パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」13.2パーセント,「医療,福祉」8.7パーセント等の順となっている。
 また,男女別にみると,男子は「卸売・小売業」21.2パーセント,「製造業」19.5パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」12.9パーセント等の順となっており,女子は「卸売・小売業」17.8パーセント,「医療,福祉」15パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」13.7パーセント等の順となっている。

 
図6 産業別就職者数の比率(学部)   図7 男女別就職者数の比率(学部)
平成14年3月の日本標準産業分類の改訂に伴い,調査項目を変更している。(以下図15も同じ。)

 
  5  就職者総数を職業別にみると,「事務従事者」が33.3パーセントで最も高く,次いで「専門的・技術的職業従事者」32.6パーセント(うち技術者16.7パーセント,保健医療従事者5.8パーセント,教員4.3パーセント等),「販売従事者」23.1パーセント等の順となっている。
 また,男女別にみると,男子は「専門的・技術的職業従事者」32.4パーセント(うち技術者24.4パーセント,教員2.4パーセント,保健医療従事者2.1パーセント等),「事務従事者」27.6パーセント,「販売従事者」27.1パーセントの順となっており,女子は「事務従事者」40.6パーセント,「専門的・技術的職業従事者」32.9パーセント(うち,保健医療従事者10.5パーセント,技術者6.9パーセント,教員6.6パーセント等),「販売従事者」17.9パーセント等の順となっている。

  図8 大学(学部)卒業者の就職先 職業別(主な3職種)構成の状況

 
図9 職業別就職者数の比率(学部)   図10 男女別就職者数の比率(学部)

 
(3) 学部卒業者の修業年数別の卒業状況(表16)
ア.  修業年限4年の学部卒業者について,修業年限別の卒業状況は次のとおりとなっている。
1  所定の修業年数4年で卒業した者(平成12年4月に入学し,平成16年3月に卒業した者)は45万8千人となっており,平成12年4月の入学者数58万6千人の78.2パーセント(前年78.7パーセント)にあたる。
2  修業年数5年で卒業した者(修業年限を1年超過−平成11年度入学−)は4万6千人で,平成11年4月の入学者数の8パーセント(前年と同率)にあたる。
3  修業年数6年で卒業した者(修業年限を2年超過−平成10年度入学−)は1万人で,平成10年4月入学者数の1.8パーセント(前年と同率)にあたる。
4 修業年数7年及び8年以上で卒業した者については,それぞれ0.6パーセント,0.3パーセントとなっている。
イ.  平成8年4月入学者について,平成16年3月までの卒業者(所定修業年数卒業者+1年超過卒業者+2年超過卒業者+3年超過卒業者+4年以上超過卒業者)の占める比率は91.1パーセントとなっており,平成7年4月の入学者が平成15年までに卒業した比率91.5パーセントより0.4ポイント低下している。
ウ.  最短の修業年限で卒業した者の比率(a)の推移をみると,平成12年4月入学者の(a)は78.2パーセントで,前年より0.5ポイント低下している。

2  大学院修了者
 
(1) 修了者数
 平成16年3月に大学院の修士課程を修了した者は,6万9千人(男子5万人,女子1万9千人)で前年より2千人増加している。博士課程を修了した者(所定の単位を修得し,学位を取得せずに満期退学した者を含む。以下同じ。)は1万5千人(男子1万1千人,女子4千人)で前年より1千人増加している。また,専門職学位課程を修了した者は,90人(男子75人,女子15人)である。
 これを設置者別にみると,修士課程では国立4万人(修了者の58.2パーセント),公立4千人(同5.2パーセント),私立2万5千人(同36.7パーセント)となっており,博士課程では国立1万1千人(修了者の72.8パーセント),公立1千人(同4.8パーセント),私立3千人(同22.4パーセント)となっており,専門職学課程では私立90人(同100パーセント)となっている。
(2) 修了者の進路(図11,図12)
ア. 修士課程
 修了者の進路別内訳は,「大学院等への進学者」1万人(修了者の14.4パーセント),「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。)4万5千人(同65.5パーセント),「左記以外の者」1万人(同13.9パーセント),「死亡・不詳の者」3千人(同4.4パーセント)となっている。
1  進学率は14.4パーセント(男子14.1パーセント,女子14.9パーセント)で,前年より0.1ポイント上昇している。
2  就職率{修了者のうち就職者総数(「大学院等への進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。」)の占める比率}は65.8パーセント(男子70.5パーセント,女子53.6パーセント)で,前年より1.3ポイント上昇している。
3  就職者総数を産業別にみると,「製造業」が45.5パーセントと最も高く,次いで「教育,学習支援業」10.6パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」10.5パーセント,「情報通信業」9.5パーセント等の順となっている。
4  就職者総数を職業別にみると,「専門的・技術的職業従事者」が79.9パーセント(うち「技術者」58.2パーセント,「教員」8.8パーセント,「科学研究者」5.1パーセント等)で最も高く,次いで「事務従事者」11.3パーセント,「販売従事者」2.5パーセント等の順となっている。
イ. 博士課程
 修了者の進路別内訳は,「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。)9千人(修了者の56.3パーセント),「左記以外の者」4千人(同25.8パーセント),「死亡・不詳の者」2千人(同11.5パーセント)等となっている。
1  就職率{修了者のうち就職者総数(「大学院等への進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。」)の占める比率}は56.4パーセント(男子59.3パーセント,女子47.9パーセント)で,前年より2.0ポイント上昇している。
2  就職者総数を産業別にみると,「教育,学習支援業」が34.8パーセントで最も高く,次いで「医療,福祉業」26.1パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」15.6パーセント等の順となっている。
3  就職者総数を職業別にみると,「教員」29.2パーセント,「医師,歯科医師,獣医師,薬剤師」24.4パーセント,「科学研究者」21.8パーセント,「技術者」14.8パーセント等「専門的・技術的職業従事者」が94.2パーセントを占めている。
ウ. 専門職学位課程
 修了者の進路別内訳は,「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。以下同じ。)63人(修了者の70パーセント),「死亡・不詳の者」22人(同24.4パーセント),「左記以外の者」5人(同5.6パーセント)となっている。
 
1  就職率は70パーセント(男子77.3パーセント,女子33.3パーセント)である。
2  就職者総数を産業別にみると,「金融・保険業」が22.2パーセントと最も高く,次いで「製造業」,「情報通信業」20.6パーセント等の順となっている。
3  就職者総数を職業別にみると,「事務従事者」が58.7パーセントと最も高く,次いで「管理的職業従事者」25.4パーセント,「専門的・技術的職業従事者」11.1パーセント等の順となっている。

 
図11 大学院(修士課程)修了者の進路状況   図12 大学院(博士課程)修了者の進路状況


3  短期大学卒業者
 
(1) 卒業者数
 平成16年3月に短期大学(本科)を卒業した者は11万2千人(男子1万1千人,女子10万1千人)で,前年より7千人減少している。
 これを設置者別にみると,国立2千人(前年より4百人減),公立8千人(ほぼ同数),私立10万3千人(7千人減)となっている。
(2) 卒業者の進路(表17,図13)
 卒業者の進路別内訳は,「大学等への進学者」(就職し,かつ進学した者を含む。以下同じ。)1万3千人(全卒業者の11.2パーセント),「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。)6万9千人(同61.6パーセント),「一時的な仕事に就いた者」9千人(同7.6パーセント),「左記以外の者」1万8千人(同15.8パーセント),「死亡・不詳の者」1千人(同1.2パーセント)となっている。
ア. 進学状況
1  大学等への進学者数は1万3千人(男子3千人,女子1万人)で,前年より7百人減少している。
2  進学率(卒業者のうち大学等への進学者及び就職し,かつ進学した者の占める比率。以下同じ。)は11.2パーセント(男子24パーセント,女子9.7パーセント)で,前年より0.1ポイント上昇している。
イ. 就職状況(表18,図15〜図17)
1  就職者総数(「大学等への進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。以下同じ。)は6万9千人(男子5千人,女子6万4千人)で,前年より2千人減少している。
2  就職率(卒業者のうち就職者総数の占める比率。以下同じ。)は61.6パーセント(男子47.7パーセント,女子63.2パーセント)で,前年より1.9ポイント上昇している。
3  就職率を関係学科別にみると,「教育」が76.9パーセント,次いで「保健」74.8パーセント,「社会」61.2パーセント等の順となっている。
4  就職者総数を産業別にみると,「医療,福祉」が40.2パーセントで最も高く,次いで「卸売・小売業」14.4パーセント,「教育,学習支援業」12.7パーセント,「サービス業(他に分類されないもの)」9.6パーセント等の順となっている。
5  就職者総数を職業別にみると,「専門的・技術的職業従事者」54.4パーセント(うち保健医療従事者17.7パーセント,教員11パーセント等)で最も高く,次いで「事務従事者」24.1パーセント,「販売従事者」10.5パーセント等の順となっている。

  図13 短期大学(本科)卒業者の進路状況
  表17 進路別卒業者の推移(短期大学[本科])
  表18 関係学科別就職率の推移(短期大学[本科])
  図15 産業別就職者数の比率(本科)

 
図16 短期大学(本科)卒業者の就職先、職業別(主な3職種)構成の状況   図17 職業別就職者数の比率(本科)

4  高等専門学校卒業者
 
(1) 卒業者数
 平成16年3月に高等専門学校を卒業した者は1万人(男子8千人,女子2千人)で,前年とほぼ同数である。
 これを設置者別にみると,国立8千7百人,公立8百人,私立5百人となっている。
(2) 卒業者の進路(表19,図18)
 卒業者の進路別内訳は「大学等への進学者」3千9百人(全卒業者数の39.2パーセント),「就職者」(就職し,かつ進学した者を除く。)5千4百人(同54.2パーセント),「左記以外の者」4百人(同4.4パーセント)等となっている。
ア. 進学状況
1  大学等への進学者数は3千9百人(男子3千4百人,女子5百人)で,前年とほぼ同数である。
2  進学率は,39.2パーセント(男子41.4パーセント,女子29.7パーセント)で,前年と同率である。
イ. 就職状況
1  就職者総数(「大学等への進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。以下同じ。)は5千4百人(男子4千3百人,女子1千1百人)で,前年とほぼ同数である。
2  就職率は54.2パーセント(男子52.8パーセント,女子60.1パーセント)で,前年より0.6ポイント上昇している。
3  就職者総数を産業別にみると,「製造業」が52.2パーセントと最も高く,次いで「サービス業(他に分類されないもの)」15.8パーセント,「建設業」「情報通信業」8.6パーセント,「運輸業」4.3パーセント等の順となっている。
4  就職者総数を職業別にみると,「専門的・技術的職業従事者」90.3パーセント(うち技術者89.4パーセント等)が最も高く,次いで「サービス職業従事者」2.7パーセント,「運輸・通信従事者」2.5パーセント等の順となっている。

  図18 高等専門学校卒業者の進路状況
  表19 進路別卒業者の推移(高等専門学校)

-- 登録:平成21年以前 --