PISA(OECD生徒の学習到達度調査)2003年調査

PISA調査の概要

  • * 参加国が共同して国際的に開発した15歳児を対象とする学習到達度問題を実施。
  • * 2000年に最初の本調査を行い、以後3年ごとのサイクルで実施。2003年調査は第2サイクルとして行われた調査。
  • * 読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーを主要3分野として調査。
  • * 各調査サイクルでは調査時間の3分の2を費やす中心分野を重点的に調べ、他の2つの分野については概括的な状況を調べる。2000年調査では読解力、2003年調査では数学的リテラシー、2006年調査では科学的リテラシーが中心分野。
  • * 2003年調査には、41か国・地域(OECD加盟30か国、非加盟11か国・地域)から約27万6,000人の15歳児が参加(ただし2003年調査では、イギリスの学校実施率が国際基準を満たしていなかったため、分析から除外されている)。なお、2000年調査は32か国(OECD加盟28か国、非加盟4か国)が参加。

調査の内容

  • 2003年調査では数学的リテラシーが中心分野。読解力、科学的リテラシーを含む主要3分野に加え、問題解決能力についても調査。
  • PISA調査では、義務教育修了段階の15歳児が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかどうかを評価。
     (特定の学校カリキュラムがどれだけ習得されているかをみるものではない。)
  • PISA調査では、思考プロセスの習得、概念の理解、及び様々な状況でそれらを生かす力を重視。

調査対象

  • 15歳児に関する国際定義に従って、わが国では、調査対象母集団を「高等学校本科の全日制学科、定時制学科、中等教育学校後期課程、高等専門学校」の1年生、約130万人と定義し、層化二段階抽出法によって、調査を実施する学校を決定し、各学校から無作為に調査対象生徒を選定した。調査には、全国の144学科、約4,700人の生徒が参加。

調査の方法

  • ペーパーテストを用い、生徒はそれぞれ2時間の調査問題に取り組んだ。
  • PISA調査では、多肢選択式の問題及び自らの解答を記述する問題から構成され、実生活で遭遇するような状況に関する課題文・図表等をもとに解答を求めた。
  • 2003年調査では13種類のブックレット(調査問題)を使用。問題をいくつかのまとまりに分け、それらの組み合わせ方によって構成の異なるブックレットを使用することで、6.5時間分に相当するデータを収集。
  • 調査問題のほか、生徒自身に関する情報を収集するための生徒質問紙及び学校に関する情報を収集するための学校質問紙を実施。
  • PISA調査では、OECD加盟国の生徒の平均得点が500点、約3分の2の生徒が400点から600点の間に入るように換算。(OECD加盟国の平均が500点、標準偏差が100点。)
  • 国際的な調査の実施・調整は、オーストラリア教育研究所を中心とした国際コンソーシアムが行っている。日本では、国際コンソーシアムのメンバーでもある国立教育政策研究所を中心に、文部科学省及び東京工業大学教育工学開発センターと連携・協力してPISA調査を実施。

2003年調査の結果の概要

1.数学的リテラシーの結果

数学的リテラシーとは、「数学が世界で果たす役割を見つけ、理解し、現在及び将来の個人の生活、職業生活、友人や家族や親族との社会生活、建設的で関心を持った思慮深い市民としての生活において確実な数学的根拠にもとづき判断を行い、数学に携わる能力」である。

(1)習熟度レベル別結果

 表1~5は、数学的リテラシー全体及び「量」「空間と形」「変化と関係」「不確実性」の4領域について、得点によって生徒の習熟度を高い方から低い方へ、レベル6からレベル1未満の7段階に分け、各レベルの生徒の割合を示したものである。
 なお以下、表6及び10を除く表では、2000年調査の日本語版報告書で取り上げた国(イギリスを除く)、及び2003年調査で結果の良かったオランダ、香港の結果を示した。
 また、すべての表においてOECD非加盟国は網掛けで示した。なお、国・地域名は略称を用いている。

  • 数学的リテラシー全体について、レベル6及びレベル5の生徒の割合が最も多いのはともに香港で、それぞれ11パーセント、20パーセントである。わが国はそれぞれ8パーセント、16パーセントであり、上位の習熟度レベルに位置する生徒の割合が多い。レベル2以上の生徒の割合が最も多いのはフィンランドで93パーセントである。わが国は87パーセントであり、OECD平均の79パーセントより多い。
  • 4領域について(表2~5参照)、レベル5以上の生徒の割合が最も多いのは、「量」「空間と形」「不確実性」領域では香港であり、「変化と関係」領域ではオランダである。レベル2以上の生徒の割合が最も多いのは、「量」「空間と形」「不確実性」領域ではフィンランドであり、「変化と関係」領域ではオランダである。わが国はいずれの領域においてもレベル5以上、レベル2以上の割合は多い方であるが、特に「空間と形」領域で多い。
表1 数学的リテラシー全体における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6
日本 4.7 8.6 16.3 22.4 23.6 16.1 8.2
オーストラリア 4.3 10 18.6 24 23.3 14 5.8
カナダ 2.4 7.7 18.3 26.2 25.1 14.8 5.5
フィンランド 1.5 5.3 16 27.7 26.1 16.7 6.7
フランス 5.6 11 20.2 25.9 22.1 11.6 3.5
ドイツ 9.2 12.4 19 22.6 20.6 12.2 4.1
アイルランド 4.7 12.1 23.6 28 20.2 9.1 2.2
イタリア 13.2 18.7 24.7 22.9 13.4 5.5 1.5
韓国 2.5 7.1 16.6 24.1 25 16.7 8.1
ニュージーランド 4.9 10.1 19.2 23.2 21.9 14.1 6.6
アメリカ 10.2 15.5 23.9 23.8 16.6 8 2
オランダ 2.6 8.4 18 23 22.6 18.2 7.3
OECD平均 8.2 13.2 21.1 23.7 19.1 10.6 4
香港 3.9 6.5 13.9 20 25.0 20.2 10.5
表2 「量」領域における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6
日本 5.7 9.2 16.6 23.1 23.6 15.1 6.7
オーストラリア 5.5 11 19 24.3 22.4 12.5 5.2
カナダ 3.8 8.8 18.1 25.2 23.7 14.4 6
フィンランド 1.4 5 14.6 26.9 27.3 17.9 7
フランス 6.7 11.1 20.4 25.4 21.9 11 3.5
ドイツ 8.5 10.4 17.5 22 22 14.1 5.5
アイルランド 5.6 12.3 23 26.9 20.6 9.5 2.2
イタリア 13.7 16.1 22 22.4 15.2 7.7 2.8
韓国 2.6 7.2 17 25.2 26 15.6 6.4
ニュージーランド 6.4 11.9 20.1 23.6 21.2 11.9 5
アメリカ 13.7 15.6 22 21.9 16 8.1 2.8
オランダ 4.1 10.1 18.3 23 21.9 15.9 6.7
OECD平均 8.8 12.5 20.1 23.7 19.9 11 4
香港 4.1 7 13.7 21.5 25.8 18.7 9.2
表3 「空間と形」領域における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6
日本 4.2 7.4 13.9 20 21.9 18.2 14.3
オーストラリア 6.1 10.8 18.4 23 21.2 13.2 7.3
カナダ 4.7 10.7 20.4 25 21.4 12.1 5.6
フィンランド 2.5 7.3 17 25.5 24.6 15.2 7.9
フランス 7.7 12 19.6 23.4 20 12 5.1
ドイツ 11.1 13.3 18.6 21.2 18.4 11.4 6
アイルランド 10.7 16.9 25.4 23 15.4 6.8 1.8
イタリア 15.1 16.8 22 21.1 14.5 7.2 3.3
韓国 4.8 8.4 14.7 19.7 19.9 16.5 16
ニュージーランド 5.8 10.8 18.1 21.8 20.7 14.4 8.5
アメリカ 12.1 18.2 24.7 22 14.2 6.5 2.3
オランダ 3.7 10.1 18.6 24.9 21.9 14.6 6.2
OECD平均 10.6 14.2 20.4 21.5 17.2 10.4 5.8
香港 4.1 7 13.2 18.7 21.5 19.9 15.6
表4 「変化と関係」領域における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6
日本 6.4 8.5 15.7 20.6 21.1 16.4 11.3
オーストラリア 4.8 9.5 18.5 23.8 22.9 14 6.5
カナダ 2.9 7.6 17.2 24.9 24.4 15.6 7.3
フィンランド 2.7 7 16.1 24.5 24.1 16.7 8.9
フランス 6.4 9.5 18.2 23.9 22.2 14.2 5.6
ドイツ 9.5 12.6 18.5 20.6 19.6 13.2 6.1
アイルランド 5.1 11.2 22.6 27.0 21.6 10.2 2.3
イタリア 18.2 19.2 23.7 20.4 11.8 5.2 1.5
韓国 3 7 15.7 22.3 23.6 17.5 10.9
ニュージーランド 5.6 10.2 17.5 22.5 22.2 14 7.9
アメリカ 10.4 14.4 22.6 24.3 17.7 8.4 2.2
オランダ 1.4 7.2 16.4 22.7 21.8 19.2 11.3
OECD平均 10.2 13 19.8 22.0 18.5 11.1 5.3
香港 5.6 8 14.5 20.6 23 18.6 9.8
表5 「不確実性」領域における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6
日本 4.9 9.1 17.5 23.7 23.5 14.8 6.6
オーストラリア 4.1 9 17.5 23.8 23 15.1 7.4
カナダ 2 6.4 16.5 25.6 26.3 16.4 6.8
フィンランド 1.6 5.5 15.4 27.2 27 16.4 6.8
フランス 6 12.3 20.9 25.3 21.7 11 2.8
ドイツ 8.7 15.2 21.8 22.6 19 9.7 2.9
アイルランド 3.6 10.2 21.2 26.5 22 12.4 4
イタリア 13.7 18.9 25.6 22.2 13 5.1 1.4
韓国 2.2 7.2 17.3 25 25.7 15.7 6.7
ニュージーランド 3.9 9.4 18 23.3 22.1 14.6 8.6
アメリカ 9 14.9 22.3 23.6 17.4 9.5 3.2
オランダ 1 6.7 17 23.4 23.2 19.1 9.5
OECD平均 7.4 13.3 21.5 23.8 19.2 10.6 4.2
香港 3.3 6.3 12.5 19.3 24.8 21.1 12.7

(2)数学的リテラシー得点の国際比較

 表6は、各国の数学的リテラシーの平均得点を、数学的リテラシー全体及び4つの内容領域別に示したものである。

  • わが国の数学的リテラシー全体の平均得点は534点で、香港、フィンランド、韓国、オランダ、リヒテンシュタインと統計的な有意差がないため、1位グループであるといえる。
  • 「量」「空間と形」「変化と関係」「不確実性」の4領域について、得点の統計的な有意差をみると、わが国は、「空間と形」「変化と関係」領域で1位グループであり、「量」「不確実性」領域では2位グループであるといえる。
表6 数学的リテラシー平均得点の国際比較
  数学的リテラシー
全体
得点 「量」
領域
得点 「空間と形」
領域
得点 「変化と関係」
領域
得点 「不確実性」
領域
得点
  <日本は1位グループ> <日本は2位グループ> <日本は1位グループ> <日本は1位グループ> <日本は2位グループ>
1 香港 550 フィンランド 549 香港 558 オランダ 551 香港 558
2 フィンランド 544 香港 545 日本 553 韓国 548 オランダ 549
3 韓国 542 韓国 537 韓国 552 フィンランド 543 フィンランド 545
4 オランダ 538 リヒテンシュタイン 534 スイス 540 香港 540 カナダ 542
5 リヒテンシュタイン 536 マカオ 533 フィンランド 539 リヒテンシュタイン 540 韓国 538
6 日本 534 スイス 533 リヒテンシュタイン 538 カナダ 537 ニュージーランド 532
7 カナダ 532 ベルギー 530 ベルギー 530 日本 536 マカオ 532
8 ベルギー 529 オランダ 528 マカオ 528 ベルギー 535 オーストラリア 531
9 マカオ 527 カナダ 528 チェコ 527 ニュージーランド 526 日本 528
10 スイス 527 チェコ 528 オランダ 526 オーストラリア 525 アイスランド 528
11 オーストラリア 524 日本 527 ニュージーランド 525 スイス 523 ベルギー 526
12 ニュージーランド 523 オーストラリア 517 オーストラリア 521 フランス 520 リヒテンシュタイン 523
13 チェコ 516 デンマーク 516 カナダ 518 マカオ 519 アイルランド 517
14 アイスランド 515 ドイツ 514 オーストリア 515 チェコ 515 スイス 517
15 デンマーク 514 スウェーデン 514 デンマーク 512 アイスランド 509 デンマーク 516
16 フランス 511 アイスランド 513 フランス 508 デンマーク 509 ノルウェー 513
17 スウェーデン 509 オーストリア 513 スロバキア 505 ドイツ 507 スウェーデン 511
18 オーストリア 506 スロバキア 513 アイスランド 504 アイルランド 506 フランス 506
19 ドイツ 503 ニュージーランド 511 ドイツ 500 スウェーデン 505 チェコ 500
20 アイルランド 503 フランス 507 スウェーデン 498 オーストリア 500 オーストリア 494
21 スロバキア 498 アイルランド 502 ポーランド 490 ハンガリー 495 ポーランド 494
22 ノルウェー 495 ルクセンブルグ 501 ルクセンブルグ 488 スロバキア 494 ドイツ 493
23 ルクセンブルグ 493 ハンガリー 496 ラトビア 486 ノルウェー 488 ルクセンブルグ 492
24 ポーランド 490 ノルウェー 494 ノルウェー 483 ラトビア 487 アメリカ 491
25 ハンガリー 490 スペイン 492 ハンガリー 479 ルクセンブルグ 487 ハンガリー 489
26 スペイン 485 ポーランド 492 スペイン 476 アメリカ 486 スペイン 489
27 ラトビア 483 ラトビア 482 アイルランド 476 ポーランド 484 スロバキア 476
28 アメリカ 483 アメリカ 476 ロシア 474 スペイン 481 ラトビア 474
29 ロシア 468 イタリア 475 アメリカ 472 ロシア 477 ポルトガル 471
30 ポルトガル 466 ロシア 472 イタリア 470 ポルトガル 468 イタリア 463
31 イタリア 466 ポルトガル 465 ポルトガル 450 イタリア 452 ギリシャ 458
32 ギリシャ 445 セルビア・モンテネグロ 456 ギリシャ 437 ギリシャ 436 トルコ 443
33 セルビア・モンテネグロ 437 ギリシャ 446 セルビア・モンテネグロ 432 トルコ 423 ロシア 436
34 トルコ 423 ウルグアイ 430 タイ 424 セルビア・モンテネグロ 419 セルビア・モンテネグロ 428
35 ウルグアイ 422 タイ 415 トルコ 417 ウルグアイ 417 タイ 423
36 タイ 417 トルコ 413 ウルグアイ 412 タイ 405 ウルグアイ 419
37 メキシコ 385 メキシコ 394 メキシコ 382 メキシコ 364 メキシコ 390
38 インドネシア 360 チュニジア 364 インドネシア 361 チュニジア 337 インドネシア 385
39 チュニジア 359 ブラジル 360 チュニジア 359 インドネシア 334 ブラジル 377
40 ブラジル 356 インドネシア 357 ブラジル 350 ブラジル 333 チュニジア 363
  • 数学的リテラシー全体の得点の国別分布で、その国の上位5パーセントに位置する生徒の得点が最も高い国はベルあり、以下、韓国、日本と続いている。わが国は3番目に高いが、わが国の得点とこれらの国の得点とに統計的な有意差はない。
  • 「量」「空間と形」「変化と関係」「不確実性」の4領域について、得点の国別分布をみると、その国の上位5パーセントに位置する生徒の得点が最も高い国は、「量」「変化と関係」領域ではベルギー、「空間と形」領域では韓国、「不確実性」領域ではニュージーランドであり、わが国はそれぞれ5番目、2番目、2番目、8番目に高い。ただし、わが国の得点とこれらの国の得点とに統計的な有意差はない。
  • 数学的リテラシーの男女差が最も大きいのはリヒテンシュタインで、男子が女子より29点高い。リヒテンシュタインを含め28か国は統計的にも有意差があり、27か国で男子が女子より高い。女子が男子より高い国はアイスランドのみである。わが国は男子が女子より8点高いが、統計的な有意差はない。

(3)数学的リテラシー得点の経年変化

 表7は、数学的リテラシーの内容領域のうち「空間と形」及び「変化と関係」の2領域について、2003年調査の結果と2000年調査の結果を比較したものである。

  • わが国の結果を比較すると、2領域とも2003年と2000年の平均得点に統計的な有意差はみられなかった。OECD平均では、「空間と形」領域において統計的に有意な差はなかったが、「変化と関係」領域では2003年調査の平均得点の方が2000年調査の平均得点よりも11点、統計的に有意に高かった。
表7 数学的リテラシー「空間と形」「変化と関係」領域における得点の国別経年変化
  「空間と形」領域 「変化と関係」領域
  2003年の得点 2000年の得点 2003年の得点 2000年の得点
日本 553 565 536 536
オーストラリア 521 520 525 522
カナダ 518 515 537 520
フィンランド 539 533 543 529
フランス 508 501 520 515
ドイツ 500 486 507 485
アイルランド 476 474 506 501
イタリア 470 455 452 443
韓国 552 538 548 530
ニュージーランド 525 524 526 527
アメリカ 472 461 485 486
OECD平均 496 494 499 488
香港 558 543 540 546

 (注1: 数学的リテラシーは2000年調査では中心分野ではなかったため、調査領域や問題数に制約があり、「空間と形」領域及び「変化と関係」領域についてのみ調査が行われた。このため2003年と2000年の経年変化は、この2領域についてのみ結果が示されている。)

 (注2: 香港の2000年の得点は、2001年に実施されたPISAプラス調査で得られた数値。なお、オランダは、2000年調査で学校実施率が国際基準を満たしていなかったため分析から除外されており、本表では取り上げていない。)

  • 2回の調査に共通に出題された数学的リテラシー問題19題の正答率の平均値は、わが国では2000年調査も2003年調査も約58パーセントである。OECD平均は2000年調査では約46パーセント、2003年調査では約48パーセントとなっている。わが国において5ポイント以上正答率が変化した問題は3題あり、そのうち2003年調査の方が正答率が高い問題が1題、2000年調査の方が正答率が高かった問題が2題であった。

(4)生徒の背景と数学的リテラシー得点との関係

  • 数学への興味・関心や数学の楽しさに関する4つの質問項目、1.「数学についての本を読むのが好きである」、2.「数学の授業が楽しみである」、3.「数学を勉強しているのは楽しいからである」、4.「数学で学ぶ内容に興味がある」に対して、肯定的に回答したわが国の生徒の割合はそれぞれ13パーセント、26パーセント、26パーセント、33パーセントであり、いずれもOECD平均より少ない。同様に、肯定的に回答した生徒の割合がいずれの質問項目においてもOECD平均より少なかったのは、フィンランド、韓国、オランダであった。
  • わが国の生徒は、数学を得意だと感じている生徒の割合が少なく、また数学の問題や宿題を解く時及び数学の成績に対して不安を感じている生徒の割合が多い。ただし、わが国の生徒のこれらの意識が、数学的リテラシー得点に与える影響はあまり大きくない。
  • 数学を勉強する際、わが国では、「できるだけ暗記しようとする」生徒の割合は極めて少ないが、「学んだ数学を日常生活にどう応用できるかを考え」たり、「数学と他の科目で習った事柄を関連付けようと」したり、「ここで学ぶのは何なのかをはっきりさせることからはじめる」生徒の割合も少なかった。

2.読解力、科学的リテラシー及び問題解決能力の結果

(1)読解力の結果

 読解力とは、「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」である。

1.習熟度レベル別結果

 表8は読解力について、得点によって高い方から低い方へ2000年調査と同様にレベル5からレベル1未満の6段階に分け、各レベルの生徒の割合を示したものである。

  • わが国の生徒の割合がOECD平均よりも多いのは、レベル5、レベル4及びレベル1未満である。また、わが国の生徒の60パーセント以上は、少なくともレベル3以上に位置している。
  • フィンランドはレベル3以上の生徒の割合が約80パーセントと際だって多く、韓国、カナダがこれに続いている。また、フィンランドはレベル1以下のレベルの生徒の割合が約6パーセントと際だって少ない。
表8 読解力における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5
日本 7.4 11.6 20.9 27.2 23.2 9.7
オーストラリア 3.6 8.2 18.3 28.4 26.9 14.6
カナダ 2.3 7.3 18.3 31.0 28.6 12.6
フィンランド 1.1 4.6 14.6 31.7 33.4 14.7
フランス 6.3 11.2 22.8 29.7 22.5 7.4
ドイツ 9.3 13 19.8 26.3 21.9 9.6
アイルランド 2.7 8.3 21.2 32.4 26.2 9.3
イタリア 9.1 14.8 24.9 28.3 17.8 5.2
韓国 1.4 5.4 16.8 33.5 30.8 12.2
ニュージーランド 4.8 9.7 18.5 26.3 24.3 16.3
アメリカ 6.5 12.9 22.7 27.8 20.8 9.3
オランダ 2.1 9.4 23.4 30.7 25.6 8.8
OECD平均 6.7 12.4 22.8 28.7 21.3 8.3
香港 3.4 8.6 20 35.1 27.1 5.7
2.読解力得点の結果
  • 表10のとおりわが国の平均得点は498点で、フィンランド、韓国、カナダ、オーストラリア、リヒテンシュタイン、ニュージーランド、アイルランド、スウェーデンの8か国より統計的に有意に低いが、オランダ、香港、ベルギー、ノルウェー、スイスなどの平均得点とは統計的な有意差はない。
3.読解力得点の国別分布及び男女差
  • わが国の得点分布は上位5パーセント、上位10パーセント、上位25パーセントに位置する者の得点は比較的上位にありOECD平均よりも高いが、下位10パーセント、下位5パーセントに位置する者の得点は比較的低い方にありOECD平均よりも低い。
  • 平均得点については、リヒテンシュタインを除くすべての国で女子の方が男子よりも統計的に有意に高い。得点の男女差が最も大きいのはアイスランドで、女子の方が男子より58点高い。わが国は女子が509点に対して男子が487点で女子が22点高いが、その差は小さい方であり、OECD平均より低い。
4.読解力得点の経年変化
  • 2000年調査と2003年調査の結果を比較すると、リヒテンシュタイン、ラトビア、ポーランドの3か国は、2003年調査の平均得点の方が統計的に有意に高い。一方、日本、メキシコ、ロシア、香港、オーストリア、アイスランド、スペイン、イタリア、アイルランドの9か国は、逆に2000年調査の平均値の方が統計的に有意に高い。
  • 2回の調査に共通に出題された読解力問題28題の正答率の平均値は、わが国では2000年調査の65パーセントに対して2003年調査は62パーセントと3ポイント低くなり、OECD平均も2ポイント低くなっている。わが国について5ポイント以上正答率が変化した問題は13題で、そのうち2003年調査の方が正答率が高い問題が3題、残りの10題は2000年調査の方が正答率が高かった。

(2)科学的リテラシーの結果

 科学的リテラシーとは、「自然界及び人間の活動によって起こる自然界の変化について理解し、意思決定するために、科学的知識を使用し、課題を明確にし、証拠に基づく結論を導き出す能力」である。

1.科学的リテラシー得点の結果
  • 表10のとおりわが国の平均得点は548点で、フィンランドと共に最も高い。しかし、わが国及びフィンランド、香港、韓国の平均得点は統計的に有意差がないため、この4か国が1位グループであるといえる。
2.科学的リテラシー得点の国別分布及び男女差
  • その国の上位5パーセントに位置する生徒の得点が最も高いのは日本で715点である。以下、韓国、フィンランド、ニュージーランド、チェコ、オーストラリアが上位を占めている。
  • わが国は、上位10パーセント及び上位25パーセントに位置する生徒の得点も、最も高い。下位25パーセントに位置する生徒の得点についてはフィンランドに次いで第2位であり、下位10パーセント、下位5パーセントに位置する生徒の得点はフィンランド、韓国に次いでいずれも第3位である。
  • 得点の男女差が最も大きいのは韓国で、男子の方が女子より18点高い。わが国は男子が550点に対して女子が546点で、男子が4点高いが、統計的には有意差はない。
3.科学的リテラシー得点の経年変化
  • わが国は、2000年調査と2003年調査とでは平均得点に統計的な有意差がない。
  • 2回の調査に共通に出題された科学的リテラシー問題25題の正答率の平均値は、わが国では2000年調査の60パーセントに対して2003年調査は58パーセントと2ポイント低くなっている。OECD平均は2回の調査とも50パーセントで変化していない。わが国において10ポイント以上正答率が変化した問題は4題あり、そのうち2003年の方が正答率が高かったのが1題、残りの3題は2003年の方が正答率が低かった。
  • わが国は2000年調査と比べ、2003年調査の上位5パーセントと上位10パーセントの生徒の得点が高い一方で、下位25パーセント、下位10パーセント、下位5パーセントの生徒の得点が下がっている。
  • 2000年調査では、男子の平均得点が有意に高い国が3か国、女子の平均得点が有意に高い国が4か国で、国際的にみても科学的リテラシー得点に男女差が認められる国は少なかった。2003年調査では男女差が認められる国の数が16か国(両調査参加国では14か国)と増えており、男子の平均得点の方が女子を上回る国が13か国を占める。わが国では統計的な有意差は認められないものの、2000年調査は女子の平均得点が男子を7点上回っていたが、2003年調査ではわずかではあるが男子の平均得点が女子を上回っており、逆転している。

(3)問題解決能力の結果

 問題解決能力とは、「問題解決の道筋が瞬時には明白でなく、応用可能と思われるリテラシー領域あるいはカリキュラム領域が数学、科学、または読解のうちの単一の領域だけには存在していない、現実の領域横断的な状況に直面した場合に、認知プロセスを用いて、問題に対処し、解決することができる能力」である。

1.習熟度レベル別結果

 表9は問題解決能力について、得点によって生徒の習熟度を高い方から低い方へ、レベル3からレベル1未満の4つのレベルに分け、各レベルの生徒の割合を示したものである。

  • レベル3の生徒の割合が最も多いのはわが国で36パーセントであり、OECD平均は18パーセントである。レベル2以上の生徒の割合が最も多いのはフィンランドで73パーセントである。わが国は70パーセントであり4番目に多い。OECD平均は52パーセントである。
表9 問題解決能力における習熟度レベル別の生徒の割合(数字はパーセント)
  レベル1未満 レベル1 レベル2 レベル3
日本 9.9 20 34.5 35.6
オーストラリア 9.4 25.8 39.1 25.7
カナダ 8.5 27 40 24.5
フィンランド 4.6 22.1 43.3 30.1
フランス 11.7 28.1 37.5 22.7
ドイツ 14.2 27.7 36.4 21.7
アイルランド 12.5 36.9 38.3 12.3
イタリア 24.7 34.7 30 10.6
韓国 5.2 21.6 40.8 32.4
ニュージーランド 9.9 25.3 36.5 28.3
アメリカ 23.7 33.7 30.3 12.3
オランダ 10.7 30.5 35.8 23
OECD平均 17.3 30.4 34.2 18.2
香港 8 20.5 36.5 35
2.問題解決能力得点の結果

 表10のとおりわが国の平均得点は547点で、韓国、香港、フィンランドの平均得点と統計的に有意差がないので1位グループであるといえる。

3.問題解決能力得点の国別分布及び男女差

 問題解決能力得点の国別分布で、その国の上位5パーセントに位置する生徒の得点が最も高いのはわが国であり705点である。以下、韓国、ニュージーランドと続いている。ただし、わが国の得点とこれらの国の得点とに統計的な有意差はない。

  • 問題解決能力の男女差については、男女差の最も大きいのはアイスランドで女子が男子より30点高い。アイスランドを含め6か国は統計的にも有意差があり、5か国で女子が男子より高い。男子が女子より高いのはマカオである。わが国は女子が男子より2点高いが、統計的な有意差はない。
4.数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシーとの比較
  • 問題解決能力、数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシー得点の相関分析から、問題解決能力はいずれのリテラシー分野とも相関が高いが、特に数学的リテラシー得点と相関が高い。
表10 読解力、科学的リテラシー及び問題解決能力の平均得点の国際比較
  読解力 得点 科学的リテラシー 得点 問題解決能力 得点
  <日本はスウェーデン以上と有意差あり> <日本は1位グループ> <日本は1位グループ>
1 フィンランド 543 フィンランド 548 韓国 550
2 韓国 534 日本 548 香港 548
3 カナダ 528 香港 539 フィンランド 548
4 オーストラリア 525 韓国 538 日本 547
5 リヒテンシュタイン 525 リヒテンシュタイン 525 ニュージーランド 533
6 ニュージーランド 522 オーストラリア 525 マカオ 532
7 アイルランド 515 マカオ 525 オーストラリア 530
8 スウェーデン 514 オランダ 524 リヒテンシュタイン 529
9 オランダ 513 チェコ 523 カナダ 529
10 香港 510 ニュージーランド 521 ベルギー 525
11 ベルギー 507 カナダ 519 スイス 521
12 ノルウェー 500 スイス 513 オランダ 520
13 スイス 499 フランス 511 フランス 519
14 日本 498 ベルギー 509 デンマーク 517
15 マカオ 498 スウェーデン 506 チェコ 516
16 ポーランド 497 アイルランド 505 ドイツ 513
17 フランス 496 ハンガリー 503 スウェーデン 509
18 アメリカ 495 ドイツ 502 オーストリア 506
19 デンマーク 492 ポーランド 498 アイスランド 505
20 アイスランド 492 スロバキア 495 ハンガリー 501
21 ドイツ 491 アイスランド 495 アイルランド 498
22 オーストリア 491 アメリカ 491 ルクセンブルグ 494
23 ラトビア 491 オーストリア 491 スロバキア 492
24 チェコ 489 ロシア 489 ノルウェー 490
25 ハンガリー 482 ラトビア 489 ポーランド 487
26 スペイン 481 スペイン 487 ラトビア 483
27 ルクセンブルグ 479 イタリア 486 スペイン 482
28 ポルトガル 478 ノルウェー 484 ロシア 479
29 イタリア 476 ルクセンブルグ 483 アメリカ 477
30 ギリシャ 472 ギリシャ 481 ポルトガル 470
31 スロバキア 469 デンマーク 475 イタリア 469
32 ロシア 442 ポルトガル 468 ギリシャ 449
33 トルコ 441 ウルグアイ 438 タイ 425
34 ウルグアイ 434 セルビア・モンテネグロ 436 セルビア・モンテネグロ 420
35 タイ 420 トルコ 434 ウルグアイ 411
36 セルビア・モンテネグロ 412 タイ 429 トルコ 408
37 ブラジル 403 メキシコ 405 メキシコ 384
38 メキシコ 400 インドネシア 395 ブラジル 371
39 インドネシア 382 ブラジル 390 インドネシア 361
40 チュニジア 375 チュニジア 385 チュニジア 345

3.学習の背景

 学校質問紙、生徒質問紙の結果及び調査問題との関連から、以下のことが明らかとなった。

  • 生徒に起因した学級雰囲気指標によると、13か国の中で、日本は韓国に次いで学級の雰囲気は良好な状態にあると言える。この結果は、2000年調査の結果と同様である。生徒に起因した学級雰囲気指標と数学的リテラシー得点との間には「正」の関連(学級雰囲気が良好である程、得点が高くなる)が13か国すべてに認められた。
  • 生徒のモラール指標は、オーストラリア、カナダ、アイルランドが高く、日本は13か国の中で中程度に位置している。生徒のモラール指標についても、数学的リテラシー得点との間には「正」の関連(生徒のモラールが高い程、得点が高くなる)が13か国すべてに認められた。
  • 日本の教師不足指標、学校施設指標、教育機器・機材指標は、OECD平均とほぼ同程度である。
  • わが国の生徒のインターネットやコンピュータ・プログラムなどの活用頻度は、OECD加盟国では低い方である。ただし、頻度が多いことは、必ずしも、数学的リテラシーの高い習熟度と関連するわけではない。
  • わが国の生徒が評価した学校での数学の授業の雰囲気は、OECD加盟国の中では良好である。「数学授業の雰囲気」指標が高い生徒群ほど、高い数学的リテラシーの平均得点を示す傾向が見られ、わが国では特にその傾向が強い。
  • 通常の授業以外の宿題や自分の勉強をする時間について、わが国の生徒は週当たり平均6.5時間で、OECD平均の8.9時間より短い。また、数学の宿題や自分の勉強をする時間については、わが国の生徒は週当たり平均2.4時間で、OECD平均の3.1時間より短い。
  • 数学的リテラシーの分散(ばらつきの程度)と学校間分散割合について、わが国は、生徒全体の数学的リテラシーの格差が大きく、学校間の格差も大きい。一方、フィンランドは生徒全体の数学的リテラシーが高い得点範囲に集中して分布しており、学校間格差はあまり見られない。
  • 生徒の社会経済文化的背景は、数学的リテラシー得点と強い相関関係がある。わが国は、カナダ、フィンランドと共に数学的リテラシーの得点水準が高く、生徒の社会経済的背景の得点への影響が比較的弱い国に位置している。

備考

 本要約は、PISA2003年調査の国際的な調査結果の公表(2004年12月7日)に合わせ、OECDが作成中の英語版国際報告書案に掲載のデータに基づきながら、特に、我が国にとって示唆のある結果をまとめたものである。
 なお、PISA2000年調査の国際結果の日本語版報告書は、国立教育政策研究所編『生きるための知識と技能―OECD生徒の学習到達度調査(PISA)2000年調査国際結果報告書―』(ぎょうせい、2002年2月)として、また、PISA2003年調査のデザイン等は、国立教育政策研究所監訳『PISA2003年調査 評価の枠組み』(ぎょうせい、2004年5月)として刊行している。

参考資料:PISA2000年調査の国際結果

2000年調査における読解力、数学的リテラシー及び科学的リテラシーの平均得点の国際比較

  総合読解力 得点 数学的リテラシー 得点 科学的リテラシー 得点
  <日本は2位グループ> <日本は1位グループ> <日本は1位グループ>
1 フィンランド 546 日本 557 韓国 552
2 カナダ 534 韓国 547 日本 550
3 ニュージーランド 529 ニュージーランド 537 フィンランド 538
4 オーストラリア 528 フィンランド 536 イギリス 532
5 アイルランド 527 オーストラリア 533 カナダ 529
6 韓国 525 カナダ 533 ニュージーランド 528
7 イギリス 523 スイス 529 オーストラリア 528
8 日本 522 イギリス 529 オーストリア 519
9 スウェーデン 516 ベルギー 520 アイルランド 513
10 オーストリア 507 フランス 517 スウェーデン 512
11 ベルギー 507 オーストリア 515 チェコ 511
12 アイスランド 507 デンマーク 514 フランス 500
13 ノルウェー 505 アイスランド 514 ノルウェー 500
14 フランス 505 リヒテンシュタイン 514 アメリカ 499
15 アメリカ 504 スウェーデン 510 ハンガリー 496
16 デンマーク 497 アイルランド 503 アイスランド 496
17 スイス 494 ノルウェー 499 ベルギー 496
18 スペイン 493 チェコ 498 スイス 496
19 チェコ 492 アメリカ 493 スペイン 491
20 イタリア 487 ドイツ 490 ドイツ 487
21 ドイツ 484 ハンガリー 488 ポーランド 483
22 リヒテンシュタイン 483 ロシア 478 デンマーク 481
23 ハンガリー 480 スペイン 476 イタリア 478
24 ポーランド 479 ポーランド 470 リヒテンシュタイン 476
25 ギリシャ 474 ラトビア 463 ギリシャ 461
26 ポルトガル 470 イタリア 457 ロシア 460
27 ロシア 462 ポルトガル 454 ラトビア 460
28 ラトビア 458 ギリシャ 447 ポルトガル 459
29 ルクセンブルグ 441 ルクセンブルグ 446 ルクセンブルグ 443
30 メキシコ 422 メキシコ 387 メキシコ 422
31 ブラジル 396 ブラジル 334 ブラジル 375

 (注)2000年調査において国際的な実施基準を満たさなかったオランダは除く。
 OECD非加盟国は 下線で示した。

お問合せ先

生涯学習政策局調査企画課