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| 第3号 よき日本人を育て、自己抑制できる品格ある日本を造る(2006年10月26日) |
文部科学大臣 伊吹文明
国家とは、領土とそこに住む人間と人々の日々の営みでなりたっています。その営みの集積が、その国特有の文化、社会規範、伝統を創り出します。
戦国時代にヨーロッパから来日した宣教師ザビエルは、日本人を「私が遭遇した国民のなかで一番傑出して」おり、生活ぶりには節度があるなどと高く評したそうです。
このように、世界の人々から、日本人は勤勉で規律正しいと言われてきました。他人に迷惑をかけるような恥ずかしいことはしない、困った人はみんなで助けていくという「恥」と「共生」の文化などの伝統的規範を大切にしてきた国民でした。
戦後、日本の教育は、豊かな経済社会や安心な生活を実現する原動力となるなど、多くの成果をあげました。しかし、現在の社会の状況を見ると、これまでの教育が時代に適応し切れていない面も多くあらわれています。
国際的な調査によると、数学や科学はまだよいのですが、自国語の読解力は世界トップレベルとはいえないところにまで下がっています。
また、拝金主義の蔓延、仕事があるのに働こうとしない(働けない)若者の出現、家庭で子どもをしつけ、先祖が守ってきた社会規範を教え込みながら地域社会で温かく子どもをくるむという雰囲気も、核家族化と共働きという自然な変化のなかで、やむをえずなくなっている現実等々。
教育は、効率や利益だけでは評価できない価値にかかわるものです。私は、戦後教育のよかった点は引き続き尊重しつつ、教育の中で日本がかつて大切にしてきた伝統的社会規範の価値をもう一度見直すことが大切だと考えています。それが、よき日本人を育て、自己抑制できる品格ある日本、すなわち、安倍総理の言う「美しい国、日本」づくりにつながるものと考えています。
納税者のみなさんからは、国と地方合わせて教育について約20兆円以上の血税をいただいています。教育は成果が出るのに時間がかかりますが、日本の将来のために、今こそ手を打たなければ納税者を納得させる人創りは無理になるかも知れません。
安倍内閣は、国民の皆さんの協力をいただきながら、府省の枠を越え、学校、家庭、地域社会が一体となって子どもたちを育てていけるような日本の形をめざし、教育の改革に取り組みたいと考えています。よろしくお願いいたします。
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