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高等学校学習指導要領(平成11年3月告示、14年5月、15年4月、15年12月一部改正) 農業 第21 森林経営


第21    森林経営

1    目標
   森林経営の計画と管理に必要な知識と技術を習得させ,森林の機能及び森林の評価の必要性を理解させるとともに,森林を持続的に経営する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    森林と森林経営
  ア   我が国と世界の森林     イ   森林経営の意義と役割
(2)    森林の機能
  ア   林産物生産機能   イ   環境保全機能
  ウ   保健休養機能    
(3)    森林の測定と評価
  ア   森林の測定   イ   森林の機能の評価
  ウ   リモートセンシングの利用    
(4)    森林経営の計画
  ア   森林経営の目標   イ   森林施業計画
  ウ   森林空間の利用計画   エ   特用林産物の利用計画
(5)    森林経営の管理
  ア   森林経営の管理組織   イ   森林施業と生産管理
  ウ   森林経営情報の活用   エ   森林空間の活用
  オ   特用林産物の生産と販売    
(6)    森林政策と関係法規    
  ア   我が国の森林政策   イ   森林の流域管理システム
  ウ   森林関係法規    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)及び(3)については,学校林や地域の森林における実習を通して,森林の機能とその測定を理解させ,森林を多面的に評価する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。
   内容の(3)から(5)までについては,地域の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な森林を選定すること。また,指導に当たっては,視聴覚教材や資源探査衛星などの情報を適切に活用するよう留意すること。
   内容の(6)のアからウまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)のアについては,我が国と世界の森林資源,木材の需給の動向及びそれらの相互関係について基本的な内容を扱うこと。
   内容の(2)については,森林が有する,木材等の林産物の生産や供給,国土の保全や水資源の涵養,保健休養や教育的利用の場の提供などの機能に関する基本的な内容を扱うこと。
   内容の(3)については,立木材積や成長量の測定と空中写真による森林測定及び森林の機能の評価を扱うが,測定については詳細に深入りしないこと。
   内容の(4)及び(5)については,我が国の森林生態系の維持並びに木材等の財及び保健休養等のサービスの持続的な供給の計画と管理について基本的な内容を扱うこと。
   内容の(6)については,我が国の森林政策,森林の流域管理システム及び森林に関する法規の概要を扱うこと。

第22    林産加工

1    目標
   林産物の加工,利用に必要な知識と技術を習得させ,林産物の特性を理解させるとともに,林産物の多様な利用を図る能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    林産加工の意義と動向
  ア   森林・林業と林産加工     イ   林産工業の現状と動向
(2)    木材の性質と用途
  ア   木材の構造と性質   イ   木材の用途
(3)    製材と木材の工作
  ア   製材   イ   木材の乾燥と保存
  ウ   木材の工作    
(4)    木材の加工と利用
  ア   改良木材の製造   イ   木材パルプ
  ウ   木炭と和紙   エ   バイオマスの変換利用
(5)    特用林産物の生産と加工
  ア   きのこの生産と加工   イ   薬用植物の生産と加工
  ウ   山菜の加工   エ   つる等の加工

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)から(4)までについては,実験・実習を通して,木材の構造と性質について理解させ,木材の多角的な利用を図る実践力を育てるよう留意すること。
   内容の(3)から(5)までについては,地域林業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な林産物を選定すること。また,加工・製造機械類の操作及び各種薬剤などによる事故の防止に努め,安全の指導に留意すること。
   内容の(4)のイからエまで及び内容の(5)のアからエまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)のイについては,木材加工業と林産製造業を重点的に扱うこと。
   内容の(2)については,木材の用途とそれに関係する構造と性質を扱うこと。なお,木材の性質については,網羅的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
   内容の(4)については,木材の材質の改良,木材の物理的処理と化学的処理及びバイオマス変換による生物エネルギーの利用について基本的な内容を扱うこと。

第23    農業土木設計

1    目標
   土木設計に必要な知識と技術を習得させ,水と土の基本的性質と構造物の特質を理解させるとともに,目的に応じ,自然環境と調和した農業土木構造物を設計する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    農業土木設計の意義
  ア   農業土木の意義と役割     イ   農業土木構造物の特質
  ウ   設計の基本と設計製図    
(2)    設計と力学
  ア   力と釣合い   イ   平面図形の性質
  ウ   材料の性質と強さ    
(3)    水と土の基本的性質
  ア   水の基本的性質   イ   土の基本的性質
(4)    構造及び部材の計算と設計
  ア   静定ばりの計算と設計   イ   不静定ばりの基礎
  ウ   柱   エ   トラス
  オ   ラーメン    
(5)    鉄筋コンクリート構造と鋼構造の設計
  ア   鉄筋コンクリート構造   イ   鋼構造
(6)    農業土木構造物の設計
  ア   基礎工   イ   擁壁
  ウ   水利構造物   エ   道路
  オ   自然環境と農業土木構造物    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(3)については,水理実験を通して流速など水の性質を体験的に理解させるとともに,土質試験を通して土粒子の比重など土の性質を体験的に理解させること。
   内容の(6)については,学科の特色や地域の実態に応じて,題材として適切な農業土木構造物を選定すること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)については,農業土木事業と構造物の目的,特徴と性質及び構造物の設計手順と製図法を扱うこと。
   内容の(2)については,力の合成と分解,断面二次モーメントなどの断面の性質及び構造材料の強さと特性を扱うこと。
   内容の(3)については,水の物理的性質,静水圧や水の流れ,土の構造や土圧など水と土の性質に関する基本的な内容を扱うこと。なお,土質試験の方法については,詳細に深入りしないこと。
   内容の(4)については,はり,柱とトラスに作用する外力と応力及びその計算方法を扱うが,高度な計算方法には深入りしないこと。また,ラーメン構造については概要を扱うこと。
   内容の(5)については,鉄筋コンクリート構造と鋼構造の性質,許容応力度法及び限界状態設計法について基本的な内容を扱うこと。

第24    農業土木施工

1    目標
   農業土木施工に必要な知識と技術を習得させ,農業土木工事の特質を理解させるとともに,各種の工事を自然環境に配慮し,合理的に施工する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    農業土木工事の役割
  ア   農業土木工事の意義と役割     イ   農業土木工事の特質
(2)    農業の基盤整備と自然環境
  ア   地域計画と環境アセスメント   イ   農地整備の計画と施工
(3)    農業水利
  ア   利水と治水   イ   かんがいと排水
  ウ   水の有効利用と水質保全    
(4)    農業土木工事の施工
  ア   土工   イ   コンクリート工
  ウ   基礎工   エ   道路工
  オ   植栽工    
(5)    工事の運営管理
  ア   工事の運営組織   イ   仕様と積算
  ウ   品質管理と工程管理    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)から(4)までについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,題材として適切な農業土木工事を選定すること。
   内容の(4)については,土木構造物の見学,調査や実習を通して,農業土木工事の特質を理解させ,工事の改善を図る実践力を育てるよう留意すること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)については,農地の整備と保全,かんがい,排水などの各種農業土木工事の概要を扱うこと。
   内容の(3)については,農業用水,生活用水などの利水とその有効利用,堤防や洪水調節などの治水,水田や畑地へのかんがいと排水の方式と施設及び水質の汚濁防止や処理施設を重点的に扱うこと。

第25    造園計画

1    目標
   造園の計画・設計に必要な知識と技術を習得させ,緑地のもつ機能を理解させるとともに,目的や環境に応じた造園空間を創造する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    造園計画の意義と緑地環境の役割
  ア   生活と緑地環境     イ   造園計画と造園空間
(2)    環境と造園の様式
  ア   日本の環境と造園様式   イ   外国の環境と造園様式
(3)    造園製図と造園デザインの基礎
  ア   造園製図の基礎   イ   造園デザインの基礎
(4)    庭園の計画・設計
  ア   住宅庭園   イ   学校庭園
(5)    公園,緑地の計画・設計
  ア   都市緑地   イ   農村緑地
  ウ   自然公園    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)については,日本と外国の造園様式を,それぞれの国や地域の自然環境,文化的環境及び社会的環境と関連付けて理解させること。
   内容の(5)のアからウまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)については,造園の目的と計画及びそれに基づく造園空間の創造と利用の概要を扱うこと。
   内容の(2)については,日本と外国の主な造園様式とその変遷並びにそれを取り巻く自然環境,文化的環境及び社会的環境を総合的に扱い,詳細に深入りしないこと。
   内容の(4)については,住宅庭園と学校庭園の構成,機能と環境条件など庭園の計画・設計に必要な内容を扱うこと。なお,庭園の歴史や施設については,詳細に深入りしないこと。
   内容の(5)については,都市緑地,農村緑地,自然公園の種類,機能,役割,環境条件など公園や緑地の計画・設計に関する基本的な内容を扱うこと。なお,イ及びウについては,設計を扱わないことができること。

第26    造園技術

1    目標
   造園の施工と管理に必要な知識と技術を習得させ,造園の特質と造園緑化材料の特性を理解させるとともに,材料を適切に取り扱い,合理的に施工し,維持管理する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    造園技術の特色と役割
  ア   造園技術の特色     イ   造園施工と管理の役割
(2)    造園緑化材料
  ア   植物材料   イ   岩石材料
  ウ   その他の材料    
(3)    造園植栽施工
  ア   植栽とデザイン   イ   芝生,花壇等の造成
(4)    造園土木施工
  ア   敷地の造成と土壌の改良   イ   コンクリート工
  ウ   給排水工   エ   造園施設工
(5)    植物及び工作物の管理
  ア   植物の管理   イ   工作物の管理
  ウ   景観の管理    
(6)    合理的な施工と管理    
  ア   工程管理   イ   品質管理

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)については,観察,実習を通して,造園空間を構成するために必要な植物材料や岩石材料の特性とその取扱いを具体的に理解させること。
   内容の(3)から(5)までについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,造園の施工と管理を行う上で適切な題材を選定すること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)については,作庭技術,植栽技術などの造園技術の特色,造園空間の創出と維持管理など造園の施工と管理の概要を扱うこと。
   内容の(2)のア及びイについては,植物材料や岩石材料の種類と特性及び植物材料の育成を扱うこと。なお,地域の造園施工の実態等に応じて,題材として適切な造園緑化材料を選定すること。ウについては,木材,竹材,金属材などを扱うこと。
   内容の(2)から(5)までについては,病気,害虫,機械及び器具について,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
   内容の(5)については,造園樹木のせん定と整姿,工作物の補修などの維持管理及び造園の目的に沿った景観の維持管理を扱うこと。

第27    測量

1    目標
   測量に必要な知識と技術を習得させ,測定値の処理と測定機器の特質を理解させるとともに,各種の事業に応用する能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    測量の意義と役割
  ア   測量の種類と役割     イ   測定値の処理と作図
(2)    平面の測量
  ア   平板測量   イ   距離の測量
  ウ   角の測量   エ   トラバース測量
  オ   三角測量と三辺測量    
(3)    高低の測量
  ア   直接水準測量   イ   間接水準測量
(4)    写真測量
  ア   空中写真の性質と実体視   イ   空中写真の判読と図化
  ウ   写真測量の利用   エ   リモートセンシングの応用
  オ   地理情報システム    
(5)    応用測量
  ア   地形測量   イ   路線測量
  ウ   工事測量   エ   河川測量
  オ   森林緑地測量    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)及び(3)については,実習を通して,測量の原理と測定機器の操作について理解させ,測量を各種の事業に活用する実践力を育てるよう留意すること。
   内容の(5)のアからオまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(4)については,写真測量の基本的な測定原理及び写真測量のデータの利用に重点を置き,リモートセンシングと地理情報システムについては基本的な内容を扱うこと。
   内容の(5)については,既存の地形図の利用,各種事業の目的に応じた測量の選択,作図の方法と精度の扱いなど応用測量について基本的な内容を扱うこと。

第28    生物活用

1    目標
   園芸作物と社会動物の活用に必要な知識と技術を習得させ,園芸作物と社会動物の特性及び園芸と動物を活用したセラピーの特質を理解させるとともに,生活の質の向上や健康の改善を図る能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    生物活用の意義と役割
  ア   生物活用の役割と動向     イ   園芸作物,社会動物と人間生活
(2)    園芸作物の栽培と活用
 
ア    草花,野菜,ハーブの栽培と活用
  イ   園芸デザインとその利用
(3)    社会動物の飼育と活用
  ア   社会動物の飼育としつけ   イ   社会動物の訓練と活用
(4)    健康の改善と生活の質の向上
  ア   生物活用と対人サービス   イ   園芸セラピー
  ウ   動物セラピー    

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)及び(3)については,実習を通して,園芸活動や社会動物との交流の健康上の効果について理解させ,園芸作物や社会動物を有効に活用する実践力を育てるよう留意すること。
   内容の(2)及び(3)については,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。また,学科の特色や地域の実態に応じて,題材として適切な園芸作物や社会動物を選定すること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(2)については,健康上の効果に着目した園芸作物の栽培や園芸デザインの活動を中心に扱い,それを活用した交流活動の準備や活動の支援も扱うこと。
   内容の(3)については,健康上の効果に着目した社会動物との交流とそのための飼育や訓練の活動を中心に扱い,それを活用した交流活動の準備や活動の支援も扱うこと。
   内容の(4)については,園芸作物や社会動物を活用した対人サービスの特性,園芸セラピーと動物セラピーの準備,計画などの基本的な内容を扱うこと。

第29    グリーンライフ

1    目標
   交流,余暇活動の展開に必要な知識と技術を習得させ,農業や農村のもつ多面的な機能と対人サービスの特性を理解させるとともに,交流,余暇活動を導入した経営の改善を図る能力と態度を育てる。

2    内容
(1)    農業・農村と対人サービス
  ア   交流,余暇活動型経営の動向    
イ    農業・農村と対人サービスの特性
(2)    農業・農村体験の援助と応接
  ア   農業体験の指導と援助   イ   農村体験の受入れと応接
(3)    農業・農村の機能の活用
  ア   自然環境の活用   イ   農村景観の活用
  ウ   農村文化の活用   エ   地域農産物の加工
(4)    市民農園とグリーン・ツーリズム
  ア   市民農園,観光農園の運営   イ   グリーン・ツーリズムの実施
  ウ   施設の整備と維持管理    
(5)    農業と農村生活の向上    
  ア   地域の文化と生活の向上   イ   経営の改善と地域の活性化

3    内容の取扱い
(1)    内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(3)のアからエまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。
   内容の(2)及び(4)については,見学や実習を通して,市民農園やグリーン・ツーリズムの企画や運営を図る実践力を育てるよう留意すること。
(2)    内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
   内容の(1)については,我が国の交流,余暇活動を導入した経営の動向及び農業・農村体験を生かした対人サービスについて基本的な内容を扱うこと。
   内容の(2)については,栽培や飼育の体験の指導と援助の方法及び体験活動や交流活動の準備と接客法を重点的に扱うこと。
   内容の(3)については,里山や渓流などの自然環境,田畑や農家などの農村景観,郷土芸能などの文化や地域の農産物加工などの農業・農村がもつ機能の活用について基本的な内容を扱うこと。
   内容の(4)については,栽培や収穫体験を行う農園活動と農村滞在型余暇活動の企画,運営の基本的な内容を扱うこと。