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平成21年度概算要求に向けた独立行政法人宇宙航空研究開発機構の研究開発における重点事項について

平成20年7月30日
宇宙開発委員会

 宇宙開発委員会では、「宇宙基本法」、「地理空間情報活用推進基本法」、本年6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2008」、本年2月に改訂された「宇宙開発に関する長期的な計画」(以下、「長期計画」という。)等を踏まえ、平成21年度概算要求に当たり独立行政法人宇宙航空研究開発機構(以下、「機構」という。)の研究開発において重点化を図るべき事項について検討を行った。
 その際、宇宙基本法において、宇宙開発利用が、国民生活の向上、産業の振興、人類社会の発展、国際協力等に資するよう行われなければならないとされていること、また、長期計画において宇宙開発推進の基本方針として1堅固な技術基盤の上に立っての自律性の維持・確保を旨とする、2国民・社会への成果還元を見据えた利用指向型の開発を行う、3飛躍を目指した強い意欲の下に、高い創造性・先導性を有する世界一線級の研究開発成果・学術研究成果を創出する、4我が国の強みを活かした上で適切な選択と集中を図り、効果的、効率的に行うとされていることに留意した。
 これらを踏まえ、独立行政法人宇宙航空研究開発機構の平成21年度概算要求においては、以下の4点を重点事項とすべきである。

(1)国民生活の向上等

  • 地球環境観測や災害対応、衛星測位といった分野における利用ニーズを十分把握した上で、温室効果ガス観測、全球降水観測、地球環境変動観測、災害監視、災害情報通信、準天頂高精度測位実験等のための衛星の研究開発・運用を推進する。また、プログラムの推進に当たっては衛星のユーザと開発段階から連携・協働を図るとともに、利用ニーズを踏まえたデータ提供を推進し、国民生活の向上等に資する。

(2)産業の振興

1宇宙輸送系の維持・発展

  • 我が国の基幹ロケットであるH-2Aロケットの信頼性を高め、確実に打上げ実績を積み上げていくとともに、H-2Bロケット試験機及び宇宙ステーション補給機(HTV)実証機の打上げに向け、開発を進める。また、安定的な打上げ機会の確保等を通じて、産業基盤の強化を図る。
  • 打上げ需要の多様化に対してより柔軟かつ効率的に対応することができる宇宙輸送系の構築を目指すこととし、中型及び小型のロケットについて必要な研究開発を行う。

2宇宙開発基盤の強化・充実

  • システムレベル及びコンポーネント・部品レベルの基盤的な技術力の強化、共通基盤技術の高度化、地上系の施設・設備の開発・整備、静止軌道上のデータ中継衛星の高性能化等を進めることにより、宇宙開発利用を支える技術基盤の強化・充実を図るとともに、産業の振興に資する。
  • 国際競争力の源泉となる研究開発の成果の民間への技術移転や民間との連携を一層活発化する。

(3)人類社会の発展

  • 人類の知的欲求に応えるとともに、人類の活動域の拡大につながる宇宙探査は、米国の新宇宙探査ビジョンを契機として国際的な動きが活発化しつつある。我が国としては、工学実験探査機「はやぶさ」、月周回衛星「かぐや」等で築いてきた我が国の強みを活かし、未知のフロンティアである宇宙探査に積極、果敢に挑戦する。
  • 高度な知的活動であるとともに、宇宙開発に新しい芽をもたらす可能性を秘めた革新的・萌芽的な技術の源泉であり、宇宙開発利用の基盤を支える宇宙科学は、X線天文学や太陽・地球磁気圏観測などにおいて、我が国が世界第一線級の成果をあげてきている。このような活動が維持できるよう、我が国の特長を活かした独創的かつ先端的な宇宙科学研究を継続的に実施し、世界最高水準の成果の創出を目指す。

(4)国際協力等

  • 国際宇宙ステーション計画については、「宇宙基地協力協定」などの国際約束の下、日本実験棟「きぼう」(JEM)の打上げ・運用が着実に行われるよう国際的な協調を図り、我が国だけでは達成・習得が困難な課題に挑戦するとともに、宇宙活動のプラットフォームとしてその積極的な活用を図る。
  • 我が国発の国際枠組みを活用し、日本の優れた宇宙技術を世界、特にアジア太平洋地域等に展開することで、我が国の地位向上及びリーダーシップの確保を図る。

以上

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

-- 登録:平成21年以前 --