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2.設計変更に係る審議結果

  (1) SRB−A改良型に係る設計変更案の審議結果
    機構が示したSRB−A改良型に係る設計変更案の審議結果は以下のとおりである。

    1)  機構が示した設計変更の基本的方向性とSRB−A改良型に係る設計変更案は、調査部会報告書によって示されたSRB−Aの設計変更に対する基本的考え方に基づいており、また、機構において十分な比較検討が行われているものであることから、妥当なものであると考える。特に、ライナアフトのCFRP板厚について、機構が表面後退の最悪量モデルを設定し板厚を増加していることから、現在の知見に照らしてみれば、信頼性の向上が図られているものと考える。

    2)  機構においては、平成16年7月にコニカル型ノズルによる実機サイズモータ地上燃焼試験を実施したが、この地上燃焼試験においてノズル部が破孔し、燃焼ガスが漏洩した。当専門委員会としては、この原因は、H−2Aロケット6号機打上げ失敗の原因と推定されたものと基本的に同様のもの(局所エロージョンの加速)と考えられることから、機構が調査部会報告書を踏まえて提示したSRB−A改良型のノズル部に関する設計変更案については、この地上燃焼試験との関連からも妥当であると考える。
 ただし、平成15年11月のH−2Aロケット6号機及び平成16年7月のコニカル型ノズルによる実機サイズモータ地上燃焼試験と、2度連続してノズル部の破孔が発生したことを踏まえ、そこに何らかの潜在的な要因が存在する可能性については、CFRPの材料特性等も含め、機構は、引き続き調査を実施する必要がある。当専門委員会は、この調査結果について適宜報告を受け、必要な調査審議を行うこととする。

    3)  SRB−A改良型に係る設計変更については、現在の知見に基づいて最善の努力が図られていると考えられるが、未だ知り得ない知見の存在の可能性にも留意しつつ、今後、SRB−A改良型の実機サイズモータでの地上燃焼試験を複数回実施し、局所エロージョンに係る改善効果の確認等を行い、具体的な設計を確定していくことが必要である。この地上燃焼試験の結果については、機構自ら総括を行うとともに、当専門委員会は、この調査結果について適宜報告を受け、必要な調査審議を行うこととする。

  (2) SRB−A改良型に係る設計変更について留意すべき点
     当専門委員会は、今後、機構が、SRB−A改良型の設計変更を進めるに当たって、留意すべき点は、以下のとおりと考える。

    1) 設計の確定と検証
      - 機構は、設計変更案について、今後、設計変更に伴う二次的な影響の有無の確認を行うとともに、ロケットシステム全体としての整合性を確認すること。
      - 機構は、実機サイズモータでの地上燃焼試験等による設計の検証作業を通じて、機構内外の有識者の意見等も踏まえ、SRB−A改良型の設計を注意深く確定していくこと。
      - 特に、艤装に係る設計変更については、実機サイズでのモータ地上燃焼試験等の機会を通じて、その検証を行っていくものと考えるが、試験と実機との間でコンフィギュレーションに差異等がある場合には、機構は十分な検証計画を立案すること。

    2) 検査
      - 機構は、CFRPの材料特性に係る調査とともに、その安定化のための管理、部材の欠け及び剥離等に係る検査を強化すること。
      - 機構は、ライナアフトの板厚増加に対応した2重構造ライナに係る非破壊検査について、検査手法を従来のものから変更することに対応して、適切な検出精度が得られていることを確認すること。

    3) 局所エロージョンに係る評価
      - 機構は、局所エロージョンについてのデータ取得を継続して行い、局所エロージョンの発生条件の明確化も含め、定量的な評価が可能となるよう努めること。
      - これまで、実機サイズでのモータ地上燃焼試験等を通じてデータが蓄積されてきており、局所エロージョンの現象について解析による検討も行われているが、機構は、今後もさらなるデータの蓄積とその解析技術の高度化に努めること。


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