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はじめに

 宇宙開発委員会調査部会は、環境観測技術衛星(ADEOS−2)「みどり2」(以下「みどり2」という。)の運用異常の原因究明及び今後の対策について、平成15年10月27日、宇宙開発委員会より調査審議の付託を受けた。
 本部会では、審議付託以来、16回の会合を開催し、慎重かつ精力的に調査審議を進め、ここに本報告書をとりまとめた。
 今回の原因究明に当たっては、「みどり2」から得られたテレメトリデータの解析、検証試験、熱解析等の結果をもとに、調査審議を実施した。
 なお、今回の原因究明の調査審議では、テレメトリデータが限られていたため、詳細な検討を行う必要があったので、「環境観測技術衛星(ADEOS−2)「みどり2」の運用異常に係る電源系に関する検討会」を11回開催し、電源系の異常について集中的に検討を行った。
 こうした調査審議の結果、今回の運用異常に係る原因究明と今後の対策について結論をとりまとめたものである。
 現在、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(旧宇宙開発事業団を含む。以下「機構」という。)は、今後の衛星の確実な開発、打上げと運用に向けて万全を期することを目的として、今回の一連の不具合の直接的原因に対する対策だけでなく、設計の基本にまでさかのぼって人工衛星の総点検を行っている。
 今回の原因究明の過程を通じて得られた知見や経験が、人工衛星の点検活動や研究開発に活かされることを強く希望する。


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