【棚次特別委員】 1年半後まで再生冷却・ターボポンプ方式とブーストポンプ・アブレータ方式を当面並行して進めるということなのか。そこで目処がつかなければ、ずっと続けるのか。
【松尾主査】 私は、再生冷却にいくものと期待している。それから、ここでは1年半と言っているが、その間のアブレータ側の支出がかなり軽いという固有の事情がある。一方、まだ精査が必要かもしれないが、直接にフルにアブレータ側を経由して2段階でいこうと思うと、250億円という数字が出ている。それに比べるとはるかに安いというのが、これの根底にある。
【棚次特別委員】 250億円のほとんどは、再生冷却・ターボポンプ方式に投入できるということか。
【松尾主査】 250億円自身がまだオーソライズされている額ではないからそれはまだわからないが、今は両案比較したときに、一番根底にあるのはそういうことである。
【棚次特別委員】 「再生冷却・ターボポンプ方式を本プロジェクトの第一次的目標とする」と書かれていて、そちらに重点が置かれていると読めるが、次の文章を見ると、「第一次的目標とすることができないような事態に至ったときに備えて、引き続き開発する」ということで、スケジュールの観点からできない場合はと読める。そうすると、ブーストポンプ・アブレータ方式に逃げ込める余地がかなり残っているように思う。
【松尾主査】 私は、再生冷却の方に圧倒的に重心があると思っている。それから、ここのところで、22年度引渡しについて括弧がついている。これは、「いわゆる」22年度引渡しということだと私は理解している。
【棚次特別委員】 ここは是非、IHIさんに強く宣言していただきたい。
【IHI(渡辺)】 もちろん再生冷却が第一目標ということで、私どももJAXA(ジャクサ)さんと一緒に全力でものにしていくように努力したいと思っている。ただ、これまでも申し上げてきたように、事業というものがあるので、その中でいうと、22年度はクリティカルだと思っており、これを両方満足するような答えを見つける必要もあるので、こういう意味で、バックアップとして、現状のアブレータ方式というのを書いていただいていると理解している。
ただ、今、先生が言ったように、しっかりしろということだと思うが、再生冷却について全力でものにしていくべく検討を進めていきたいと思っている。
【棚次特別委員】 会議でも議論があったように、バックアップがブーストポンプ・アブレータ方式だけではないようにも思うので、時間もあるようだから、事業化という観点であれば、もう少し視野を広くしてバックアップ案を考えられると、別の選択肢もあるように思う。
【松尾主査】 ここで格別特定はしてないが、 の最後のところに、打上げ能力向上の方策についても検討を深めていただきたいというのは、多少、そういう含意があるつもりである。今、バックアップとしても、なかなか苦しい状態であるということは了解している。第一次的というのは、さっき、棚次さんがおっしゃると、「的」がえらく強く響いたので「的」を取ろうか。「第一次目標」でいいと思う。
【棚次特別委員】 もう一つ、「これまでのH系ロケット開発の経験が最大限活かされるよう努めるべきである」ということだが、これに加えて、韓国でもやられているように、大学、研究機関、民間企業を含めたオールジャパンの体制で開発を進めるべきであるというのを、是非ここに加えていただければと思う。
【松尾主査】 わかった。そこは修文のときに考慮する。
【鈴木特別委員】 第一次目標をターボポンプ高圧燃焼に力点が置かれるということだが、4ページの30行前後のところで、「ブーストポンプ・アブレータ方式を目標にするとすれば、その目標達成に向けての開発スケジュール、実施体制等については、特に問題視しなければならないことはない」とあるのは、少し整合性がないような気がする。
【松尾主査】 わかった。ここは、全体が大問題になっているときに、アブレータ方式に方法を限定した場合にはこうであるということが書かれているわけだが、おっしゃるとおり、多少ミスリーディングかもしれない。ここは表現を考えさせていただく。
【鈴木特別委員】 もう一つ、私は、前から事業性とかいろんなことを話しているが、この世界は非常に急激に変わっていて、アメリカですら民営化をあきらめて、最近は政府に戻している。衛星の打上げ需要も、とんとんとんと逃げていったり急に立ち上がったりするので、4年前と今とは非常に違うし、多分また4年たつと非常に違うから、そこは常にウオッチして、それも日本から見るだけではなくて、外国から日本を見たらどう見えるか、これも非常に重要な要素だと思う。したがって、事業性の話は、なかなかこういう委員会で立ち入るのは難しいが、例えば、外国の機関を使うとかもある。例えば、ヨーロッパだと、ユーロコンサルタントという会社がある。アメリカだとヒュートロンとかいう会社があり、たまたま目についたものだが、そういうところからアセスメントをしてもらうというのも、政府としては非常に重要な仕事ではないかと思う。アセスメントを行うのは見直しの時期になるかもしれないが、見直しに当たっては、そういうことをきちっと評価するということが大切である。評価というか、客観的ないろいろな意見を闘わせるということを是非やるべきではないかと思うので、よろしく御配慮いただきたい。
【松尾主査】 見直しのときには当然入ってくる条件だと思うが、それを待たずに、需要動向の注視というような形でここに一文入れさせていただきたいと思う。
【八柳特別委員】 表現の問題だが、5ページだが、総合評価というのは、今回の小委員会の結論であるとすれば、 と について表現の方法で、 はあくまでも再生冷却・ターボポンプ方式については、これを一次的目標として研究を加速する。あくまでも研究を加速する。 の方は、ブーストポンプ・アブレータ方式については、引き続き開発を継続するということであれば、どっちが主なのかというのが読み取れないというか、あいまいになっているような気がする。
それから、もし の開発を継続するのであれば、どの時点でけじめをつけるというか、もちろん問題解決ができればいいが、できない場合、どういう条件だったら に移るのかという、その辺があまりはっきりと出てないような気がする。その辺、玉虫色になっているような気がするが、いかがか。
【松尾主査】 最初の の部分については、ここの趣意は、研究を加速するのではなく、開発に移行できるようにするということであり、そのために研究を加速するということである。今のところ、アブレータ側に比するだけの精度での話ができていない。ただ、基本的にはこちらにいくということをこれで宣言したつもりである。とにかく開発に移行するというところに趣意があり、その手前で研究という段階を踏むのだろうなというのが の書き方である。
【八柳特別委員】 ということは、あくまでも、ここに書いてあるとおり、第一次的目標は再生冷却・ターボポンプ方式であると言うことか。
【松尾主査】 おっしゃるとおりである。全体を通じて言っていることは、まさにそのことに尽きているぐらいのつもりでおる。だから「的」は取って第一次目標と変えた。そういうつもりである。
【八柳特別委員】 それから、2番目の質問に対するお答えをお願いしたい。
【松尾主査】 これはなかなか、今の時点では、あらゆる状態を想定して言うことは難しいと思う。それで、ここでは、もう少し事実をそろえた上で、1年半後に再検討したいということを言っている。
【八柳特別委員】 そのために何をしなくてはならないかということは、はっきりとリストアップなりして、また議論していただくということが必要な気もするが、もうこれは当事者の方に一切お任せしていいわけか。
【松尾主査】 再生冷却を実現するについて必要な手順、あるいは必要な開発スケジュールということは、今後この1年半という時間を使って、非常に精力的に検討していただけるものだと思っている。
それから、アブレータ側は、ここでいろいろ評価をいただいた方向もあるので、それに沿って進めていただければいいと思っている。
【青江部会長】 この1年半という数字の問題だが、再生冷却・ターボポンプ方式というものを第一次目標にする。単に、これ1本でもって持っていくということができないのはなぜかというと、民間事業者側が要望する22年までの開発成果の引渡しの時期というものが、なかなか目処がはっきりしないというのが最大の要因なわけである。ターボポンプ方式で持っていった場合には、22年という時間が守れないかもしれない。そこのところの目処がはっきりしておりさえすれば、アブレータ方式を捨てて、1本でもって再生冷却を目指せばいいわけである。
【八柳特別委員】 ちょっと私は考え方が違うが、もしそうであるとしたら、ブーストポンプ・アブレータ方式に早くめどをつけるべきではないか。
【青江部会長】 だから、時間というものについて目処がつくのは、JAXA(ジャクサ)側の開発の実態というものをいろいろお聞きすれば、どうも1年半たてば、時間的なそれなりの展望が立つと。
【八柳特別委員】 ということは、1年半の間はパラに走る、そういう意味か。
【青江部会長】 そうである。
【松尾主査】 だから、パラに走ることがある意味許容されるだろうということは、先ほど申し上げたように、アブレータ側がその間、大した支出を伴わない。言い方が誤解を招くかもしれないが、そういう事実がある。だから、ここはちょっと解釈の違いがあると思うが、私は、先ほどの22年というのは、22年的というものだと思っている。これをもし、本当に厳密に22年で、これがなければ意味がないと今の時点で言われると、今のアブレータ案でも私は成り立ってないと思う。だから、ここはあくまで事業者側の尊重はするが、ある種、弾力は若干のことがあるのではないか。いつまでも引っ張ることはいけないが。
【森尾委員】 私も似たような意見だが、仮に第一次目標が23年になるとしたときに、では、22年に打ち上げるためにアブレータ方式をやるのかというようなぎりぎりの選択を迫られる可能性もあるということである。今の松尾先生の意見では、そういう場合は22年を延ばすことも考えなくてはいかんと。私もそう思うが、5ページの最後に書いた「1年半程度を目処に」というこの表現は、おそらくこれぐらいやれば何らかの目処が立つということと、先回のこの会議で委員長が言われた、研究開発に何らかのシーリングをかけるというような概念がここにあらわれているのかと思うが、逆に言うと、1年半はパラに完全にやると読めるが、第一次目標の研究を加速した結果、どういうことがわかると開発段階に移行できるのかということがもっと早くわかれば、1年半後まで判断を待つ必要はないと思う。その時に、開発段階に移行できると決定をした場合は、もうアブレータ方式は中断するのか。そういうことを議論する方が、今、期間を限定して、それまでは両方やりますと言うよりは現実的なような気もするが、ロケットの専門家じゃないのでよくわからないところもある。
【松尾主査】 一つは、それについては、再生冷却側の見通しの確たるものを得るためには時間が要るということである。そのために、それをシリーズに組み込んで延ばしていくのも、事業者側としてはなかなかつらかろうと。そういうことで、じゃあ、お蔵入りしないようにと。
【森尾委員】 だから、研究を加速した結果、開発段階に移行できるということは、ある程度見通しが立つということだと思う。見通しが立てば、アブレータ方式はやめるんだなということを私は一つ言いたい。
【松尾主査】 1年半を目処というのは、1年半かけたいということを言っているわけではない。一つの目処であるから、それ以前に見通しが立てば、そういうことはあり得ると思う。ただ、今の、ごく大ざっぱなところでは、一つの区切りがくるのは1年半ぐらいじゃないかという見込みがあるので、ここでは1年半という数字を置かせていただいている。例えば、「遅くとも」という形を入れて、歯どめはかけたい。決して、これが遅くなることがいいとは思ってないので、できるだけ早くしたい。
【後藤特別委員】 これは総合評価ということで具体的なことが書いてあるが、仕事の進め方も、こういう結果になった理由であると思う。その結果として既定方針を変えざるを得ないという状況になったわけである。これからの進め方とか受けとめ方、ここら辺について何か言及する必要があるのではないかと思う。
【松尾主査】 それについては、(2)の4ページの開発経過の後段に、それぞれについて非常に問題があったのではないかという指摘がある。ただ、具体的にどこでどう判断をしたのか、非常に細部に立ち至っては言ってないが、そういうことについての反省をここで述べてあるとともに、今後、改善策を講じられたいということではここで述べているつもりである。改善策それぞれについて個別にここで議論するかどうかは、また少し別の話という気がしている。
【後藤特別委員】 ただ、総合評価というところが、皆さんの頭に入るから、そこら辺がいかがかという感じはしている、そぐわなければ、特に各論で書かれているのでいいと思うが、総合評価で述べるべきと言う意見である。
【松尾主査】 その辺は、先ほどのオールジャパンのところと組み合わせて、ちょっと考えさせていただきたい。御趣旨は、前に各論に書いてあるが、総合評価のところでも触れておいた方が適当である、そういう御意見だと承った。
【棚次特別委員】 繰り返しだが、やはり1番目の文章を、「できるだけ早期に開発に移行する」で「。」を打ってはどうか。それから、「そのための研究を加速する」ということの方がはっきりしている。
もう一つは、今後の評価は1年半後にやるだけなのか。今までの反省からすると、毎年、状況を評価するぐらいのことをしないといけないような気がするが、今後の評価はどういうふうになるのか。
【松尾主査】 最初の方の話は、開発に趣旨が置かれるように、開発に移行できるようにするとか、そこで一たん切るような形で、研究部分というのをあまりフューチャーしないように修文させていただきたい。
評価の時期は必ずしも考えていなかったが、1年半というのはやはり少し長いのであろう。
【棚次特別委員】 過去の反省からいくと、4年間放置されたことによって、こういう事態になっているような気もする。先ほど言われたように、過去の反省というか、そこがもう少し今後に向けて、何か対策があってもいいような気もするが。
【松尾主査】 そこはここに書くかどうかは別として、当方で考えさせていただく。先ほどの需要動向の注視という話もあったし、その辺とも関連させて考えさせていただく。
【八柳特別委員】 先ほどのことで、もう一つ、再確認させていただきたいが、5ページの25行目のところのブーストポンプ・アブレータ方式だが、ここにまずは、燃焼圧力変動の技術課題の解決に向けた対策を実施するということがあったが、前回の委員会で、たしか3月ごろにある程度のめどがつくような話をされていた。ここで、思惑どおり、それなりの成果が得られた場合でも、要するに、性能の面その他を含めて、やはり のターボポンプ方式というのを一次目標にするのか。
【松尾主査】 そのように思っている。そのときにはおそらく、バックアップ案に目処がついたということで喜ぶと思うが、一次目標を変えることはないと思う。
【八柳特別委員】 では、今までやってきたものはバックアップ案に棚上げされるのか。
【松尾主査】 はい。
【八柳特別委員】 わかった。
【鈴木特別委員】 開発体制の話で、先ほどから、オールジャパンとかいろいろな議論が出ているが、今までの開発体制では、2段推進系はJAXA(ジャクサ)がやり、ロケット全体はGXが担当して、JAXA(ジャクサ)はロケット全体の打上げ性能には立ち入らない。この枠組みはどうなるのか。従来どおり変わらないということなのか。
【松尾主査】 2段推進系について、いろんな支援も仰ぐなり何なり、そういう体制をとりたいということだと今のところは理解している。
【鈴木特別委員】 結局、非常に重要なことは、やはりダブルチェックで話をやるということである。そういう体制がどうかというところだが、何か枠組みが要るのではないかと思う。
【松尾主査】 それについては、性能計算をどうしているかということに対する答えに端的にあらわれたようなところがあると思っている。そこは留意点だと思う。ここで書き込むかどうかは別の話として、これからだということである。枠組みは変わらないが、両方で、ある種、権限とかなんとかを侵すということではなく、オーバーラップして注視するということは非常に大事だと思う。
【青江部会長】 ロケット開発の実態があまりよくわからないが、2段推進系の技術開発で、2者が従来に比して極めて緊密な連携をとるということは、結果的に、今鈴木委員が言ったような、ロケット全体についての緊密な意思疎通、連携というものが招来されるということにならないか。
【鈴木特別委員】 それはなかなか難しいというか、解釈の仕方はいろいろあると思うが、私が申し上げた趣旨は、このプロジェクト固有の話ではないが、どんなプロジェクトも、ある開発目標を立てたときに、一部分は必ずしも目標どおりにならないということである。ただ、全体のミッションとしては目標を達成しないといけない。そうすると、結局、その部分は性能の見きわめをして、LE−7の場合でも、たしか当初は推力120トンという目標で開発したと。ところが、ポンプの試験とかいろいろやってみると、120トンだと非常に無理がある。そうすると、推力を少し落としてでも、ほかのところの推進薬を増やすとか、SRB−Aを増強するとか、全体システムでカバーしているということがあるわけである。そうすると、ある部分だけに集中するというのと、全体に包括されるというのは、知恵の出し方というか、何か問題が出たときに対応するというのにフレキシビリティーが違うので、その点が全体として取り組むか、その部分だけに集中してやるかの差は、ある程度は出てくるのではないかと思う。
【松尾主査】 今回の場合、部分から外れた全体で最適化する要素があるかというと、1段目の状況もああいうことであるから、なかなかできない状況がある。ただ、私は性能計算の話で少し気にはなっていたが、ああいうところで、ある種オーバーラップして、協力し合ってやっていただきたいという気はする。おそらくJAXA(ジャクサ)側もいろいろと、実際は検討なさっていたのだろうが、その仕切りによってなかなか言えなかったという種類の話もあるとすれば、大変残念なことだと思う。
【井口委員長】 私は前にも申したように、この小委員会の委員でもないし、部会の委員でもないが、宇宙開発委員会の委員長として発言したい。一つは、今まで4年間放っておいたからいろいろ問題があったと厳しい指摘もいただいたように、全体として見たときに、これまで開発体制がちぐはぐなところがあって、うまくいかないことがあると、相手が悪いというような話が聞こえてきた気がする。どんなプロジェクトでもそうだと思うが、そんなことではうまくいかないのが明らかである。だから、まずは、官民一体の体制が必要だというので、この前も話したように、JAXA(ジャクサ)、IHIのトップ会談をしていただき、しっかり両者が協力して、成功に向けて最大限の努力をするということを決めていただいた。
要するに、今まで、体制がばらばらということと同時に、腰が引けているという印象を私は持っていた。それでは困る。これから進めるについては、この報告書で、単にIHI、JAXA(ジャクサ)の提案の評価だけでなくて、最後の総合評価というのは、どうやって先に進めたらいいかという一種の提案までされているわけである。大変結構なことである。本当に効率よく進めるためにはよかったと思う。ただし、できれば説明者として座っておられる方々が押しつけられたというのではなく、こういう意見を踏まえて、自分たちはこうやるという提案をしていただきたい。うっかりすると、これは宇宙開発委員会でこういうふうにやれと押しつけられたからという言いわけにされていたのでは、これまたうまくいかないだろうと思う。こちら側ばっかりしゃべっていて、そちら側の方は発言なかったわけだが、これから一体どうするのか。つまり、最初のそちら側の提案は、ある意味で否定されたとは言わないが、そのまま進めることにはならなかったわけだから、委員会の提案を踏まえてどうするのかという提案が欲しいが、いかがか。
【松尾主査】 今の件、私が答えるべきではないかもしれないが、今日ある程度承認がいただければ、これは小委員会の報告書として次の推進部会に出す。その時に、もし引き受けてくれるなら、IHI側がこの報告書に対してどう対応されるかという話を伺えればありがたいと思う。推進部会の委員が全部この議論に参加しているわけではないから、そういう形で両方の話を伺えると大変いいことだと思っている。
【JAXA(ジャクサ)(河内山)】 今の話がすべてだが、基本的にはIHIさんと一緒になって、押しつけられたという話ではなくて、提案型にしていきたい。今回の話で重要なのは、よく検討したことをちゃんと言うというところなので、今すぐというのではなく、しっかりと検討して、一緒になってやりたいと思っている。
【松尾主査】 この話の多少厄介なところは、しっかりした検討が大事だということと、ある種、直感に基づいて進めなくてはいけない部分もあるということの調和が厄介だと思っている。
【青木特別委員】 私はタンクの方について、一応知っていることになって呼ばれていたと思っているが、タンクの本体の方の話は、総合評価の中にも全然出てこなくて、結局のところ、一番最初の原因のところで、複合材タンクが失敗したせいで、ガス押し式が成立しなくなったというところだけになっているのが、不可解というか、変だと思っている。
今回の評価は、基本的にはGXそのものの開発をどうするかという話だと思っていたが、総合評価の中では、結果的にはもっと大きな技術開発を進めろというような話も一部、見方によっては入っていると思っている。その点では、複合材タンクはやるべきだというのが私の主張だったが、どこにも入ってないので、入れていただくわけにはいかないか。
【松尾主査】 これは一般的な技術として、非常に汎用性があり重要だから、是非やっていただきたい。
【青木特別委員】 もっと言えば、GXの中でも、初号機は無理かもしれないが、その先でやるという考えはないのか。この辺の意見をいただければありがたい。
【JAXA(ジャクサ)(河内山)】 JAXA(ジャクサ)サイドとしては、複合材タンクは、将来に向けての重要な研究課題であり、その意味で、このLNGの中に位置づけられている。今回のLNGでは、こういう結果になっているが、研究は継続するということでずっとやっている。その成果を、どこのフェーズになるかわからないが、しかるべきプロジェクトに適用したいということで、今回の経験を踏まえた上で継続的にやっていこうと思っている。
【松尾主査】 LNGそのものの中に、シリーズに取り込むことは、今の時点では無理だろう。しかし、パラでこの研究は是非実施していこうという回答である。
【青木特別委員】 IHIさんは、複合材をどこかの段階でGXの中に取り込む気はあるのか。
【IHI(渡辺)】 もちろんロケットとして、性能的にも満足できるものができて、再生冷却・アブレータ方式に対して優位性があるというところが出てくれば、取り込むことを考える。ただ、取り込む上では、何発かシステムとして打ち上げるという作業が入ると思う。こうなると、開発費の問題等もあるので、事業として考えてやるかやらないかという判断をしていくことになると思う。
【青木特別委員】 私が言いたかったのは、再生冷却・アブレータ方式ではなく、タンク自体が軽量化に貢献するはずで、それはやられている皆さんはおわかりだと思う。その意味で、今、打上げ能力何トンと言っているなら、構造が軽量化すれば非常に役に立つということである。
【IHI(川崎)】 御案内のように、複合材タンクそのものについては、高圧で推進薬を保持するには、金属に比べて、すさまじくいい利点がある。ただ、再生冷却にすると、ブーストポンプでもそうだが、比較的低圧のタンクになる。ただ、今先生が言っているように、そうはいっても金属よりも軽いということがあるので、当然、今、渡辺が申し上げたように、事業性の観点、使い勝手の観点等々を評価して、GXにも使えれば使いたいというのは当然である。低圧になった再生冷却の場合でも。
【青木特別委員】 それを聞いて安心した。
【松尾主査】 大変間接的な表現になっているが、 の最後のところに、「打上げ能力向上の方策についても検討を深めることが望ましい」というところの中に、間接的な形だが、私は入れておるつもりである。
【森尾委員】 くどいようだが、第一次目標としては再生冷却をやり、バックアップとしてもう一つの方式をやるという場合には、リソースのかけ方を、大体8対2とか7対3にするとか、そういう議論をするのは全く無意味なものか。ロケットの専門家の人たちが、そんなにいくらでもいるとは思えないので、どういう力加減でこれをやるのかということを、皆さん1人1人の理解が違うのではないかということを心配している。
【松尾主査】 力加減の問題というより、アブレータ側でバックアップでやることの作業自身が、ある意味では確定しているわけである。将来の再生冷却に向けてやるべきことと重複している部分は、まずやる。それから、スパイクの問題にかかわることは十分できつつあることで、それはやる。これは確定しているわけである。
一方、再生冷却は全力を投入してやる。その2種類であり、力配分というと、今の話でいうと、アブレータ側は大体わかっているわけである。作業内容が確定しているわけだから。現実に非常にうるさいことを言うと、全力投球というときに、どのくらいかけられるのかというところを、アブレータ側を基準にして、比率で言うかどうかという話だけになる。だから、アブレータ側はわりに確定しているというところが、この話の一つのポイントだと思う。そういう有用なものだけを無駄にならないように極力やっていこうというものが趣旨である。
今回は大変有益な意見をいただいた。厚く御礼申し上げる。今回、いろいろと修文について意見が出たが、これについては私が何とかできる範囲だと思うので、修文案については私に一任ということでお願いしたい。幾つかいただいている意見は、間違いなく修文の中で加えさせていただく。よろしくお願いする。
それを踏まえた上で、この中間評価結果について了承いただけるか。
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