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宇宙開発委員会(第28回)議事録・配付資料

1. 日時
  平成18年8月2日(水曜日)14時〜14時20分

2. 場所
  文部科学省4階 宇宙開発委員会会議室

3. 議題
 
(1) SRB−A実機大モータデータ取得試験の結果について
(2) その他

4. 資料
 
委28−1   SRB−A実機大モータデータ取得試験の結果について
委28−2−1 宇宙開発の現状報告(平成18年7月25日〜平成18年8月1日)
委28−2−2 第27回宇宙開発委員会議事要旨(案)

5. 出席者
 
宇宙開発委員会委員長   井口 雅一
宇宙開発委員会委員 松尾 弘毅
宇宙開発委員会委員 青江 茂
宇宙開発委員会委員

森尾 稔
文部科学省研究開発局長 森口 泰孝
文部科学省大臣官房政策評価審議官 藤田 明博
文部科学省大臣官房審議官(研究開発局担当) 板谷 憲次
文部科学省研究開発局参事官(宇宙航空政策担当) 池原 充洋
文部科学省研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付宇宙国際協力企画官

坂口 昭一郎
【説明者】  
独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事 河内山 治朗
独立行政法人宇宙航空研究開発機構H−2Aプロジェクトチームサブマネージャ 中村 富久
独立行政法人宇宙航空研究開発機構IHIエアロスペース基盤技術部部長

木内 重基

6. 議事内容
 
(1) 議題1『SRB−A実機大モータデータ取得試験の結果について』
 独立行政法人宇宙航空研究開発機構の河内山理事及び中村サブマネージャ、並びにIHIエアロスペースの木内基盤技術部長より委28−1について説明があった。

 

【井口委員長】
 大変良好な結果を出されておめでとう。

【森尾委員】
 3ページ目の写真であるが、0度から360度展開したこの絵で、0度付近の方の色が濃くなっているように見えるがこれは何か理由があるのか。

【中村サブマネージャ】
 実際の数値は360度、ばらつきはあるが、大体同じような値を示していて、コピーとかそういう関係でこういうふうになっている。ここの下のほうには黒いほど大きいと書いてあるが、数値的な差は出ていない。

【井口委員長】
 この燃焼圧力というのは、SRBとはどのくらい違うのか。

【中村サブマネージャ】
 SRBと同じである。平均が100気圧である。

【井口委員長】
 SRB−Aはどの程度か。

【中村サブマネージャ】
 SRB−Aの改良型は平均が80気圧である。

【井口委員長】
 下げたのか。

【中村サブマネージャ】
 2割下げている。

【井口委員長】
 これをもとに戻したということか。

【中村サブマネージャ】
 もとに戻した。

【井口委員長】
 結局どういうメカニズムで局所エロージョンが生じたかということが解明できたと考えていいのか。

【中村サブマネージャ】
 そのように考えている。

【井口委員長】
 そうすると、局所エロージョンを作ろうと思えば、指定した場所に作れるということでもあるわけか。

【中村サブマネージャ】
 作ることはできるが、確定的にこの場所に作ることはできない。不安定な現象であるので、作れるが、場所を指定してというところこまではまだいってない。

【井口委員長】
 しかし、意図する場所の反対側に発生したということでは十分では解明したといえないのではないか。

【中村サブマネージャ】
 そういうことはない。狙った場所付近につくることはできる。

【井口委員長】
 同時になくすこともできるということか。

【中村サブマネージャ】
 そのように考えている。

【井口委員長】
 そうであれば、完全にと言っていいのかどうかわからないが、生成のメカニズムを解明できたと言っていいのだろう。松尾委員はどのようにお考えか。

【松尾委員】
 ベル型にしたこと以外には何が本質であるか。材料が変わっている。

【中村サブマネージャ】
 やはりステップエロージョンというかスロートが耐熱材で非常に丈夫な割に、その後流がCFRPであるから、当然表面の後退速度に大きい違いがあって、ステップが大きくなると、そういう不安定な現象、渦が非常に発達してきて、そういうことで局部的にどんどん後退していくわけであるが、それが深くなるほど、ずっと加速度的にそういう表面後退が進むというような現象だと思う。

【松尾委員】
 それがシミュレーションで一応定量的に追えるようになったということか。

【中村サブマネージャ】
 シミュレーションできるようになった。一番は、固体ロケットのエロージョン・タスクフォースというものを2年前に作って、特に宇宙科学研究所の数値流体計算をやっている方に御尽力いただいて、実際、数値計算でそういう渦が巻いているところを再現するのと同時に、私どもは風洞を使った実験もやって、そういうことを確かめながら一歩一歩進めてまいった結果、何とかわかったのではないかとは考えている。

【井口委員長】
 これは実際にH−2Aにつけていつから使い始めるのか。

【河内山理事】
 現在、作り方のばらつきを含めて、あと2回ぐらい確認の試験をした後になると考えていて、対象として例えばH−2Bとかそのぐらいのところから使えたらいいのではないかということで、その辺はまだ検討中である。当面あと2回は試験をしたいと考えている。

【井口委員長】
 これは実際に実験した物は富岡にもう運んであるのか。

【中村サブマネージャ】
 富岡にある。今、まだ計測が全部終わっていないので、来週の月曜日とか火曜日ぐらいは、一旦計測のセットアップを解除するものであり、横にして御覧いただける状態にはなると思う。

【井口委員長】
 いつ頃行けば実物を見ることができるか。

【中村サブマネージャ】
 来週の月曜日とか火曜日である。

【IHI木内】
 前と比べて見ていただくとか、昔の局所エロージョンが出たもの、そういうものを並べて御覧になるには、28日以降であると間違いない。今、先ほど申し上げたように、次回の報告までの計測とかカットなど物がいろいろ動いているので、8月28日以降なら間違いない。それまでは少しばたばたしている。

【井口委員長】
 やはり実際に自分の目で見てみたい。

【森尾委員】
 この局所エロージョンというのは高温のガスが表面をえぐっていくような現象なのか。

【中村サブマネージャ】
 炭素や水蒸気などによって、化学的に消失するのと、機械的にやはり燃焼ガスで剥ぎ取られるのと、両方の効果である。

【森尾委員】
 このエロージョンが起こった後、表面を見ると、ガスの流れる方向、どちらの方向の流れでえぐられたかというのはわかるのか。

【中村サブマネージャ】
 こういうバックフローなんかが起こると、そういう形が結果的に表面に残るが、ぱっと見て、この絵でいくと左から、スロートのほうから流れている。

【森尾委員】
 今までのすごくえぐれているものというのは、そういう反対側か何かからか。

【中村サブマネージャ】
 バックフローだとかいろいろなことを解釈するのに当初は苦慮していた。

【森尾委員】
 新しいものはコンピュータの計算ではそういうことがあまり起こってないということか。

【中村サブマネージャ】
 解析でも、やはり細いというか弱い渦がずっとできる。それは均等にできる。であるから、この一番上の展開図を見ても、こういうふうにずっと筋があって、シミュレーションとよく合ったような実験結果だと思っている。

【青江委員】
 このポンチ絵自体は、これは固体ロケットモータのかなりノウハウに属する技術であろう。しかし、そこには固体ロケットモータ技術のかなり機微なところが詰まっているわけであろう。それは商業的なものと、いわゆるセキュリティの面からのものとの両方か。特に後者か。

【中村サブマネージャ】
 これ自体は、実験の結果、表面の形のグラフであって、この形は設計に依存するわけであるが、この形から設計にさかのぼって推定することをこのデータだけからできない。

【青江委員】
 ただ、この角度だったらこれは横から火を噴かない、失敗しないモータができるという技術か。

【中村サブマネージャ】
 設計した板厚と、例えば表面の減る量とのバランスだと思う。

【青江委員】
 これから先のこともあるが、要するに、いわゆる情報の管理というか、今非常に生データもたくさん取ったと思うが、そういったものを含めての情報の管理、こういう状況下においての情報というのは、非常に厳しく扱っておられると思うが、同時に、プレスの方を含めて一般の方がいらっしゃる、そのいわゆる情報の公開の度合については少し考えておかないといけないと思う。

【河内山理事】
 その件はおっしゃるとおりで、今回の絵はほかのシステム、設計上の組合せで最終的にはでき上がっているところで、それの一番結果として下流で見えているところだけ書いているという部分を資料にしているので、そこまでの心配は今回の資料ではないと思う。実際にはこれだけでは物が作れるわけではなく、モータのノズルとしての全体のシステム設計のところがやはりキーになってくるわけである。その結果の一部を取り出して今回説明させている。これを出さないとよくわからないということがあるので、こういうことで出しており、その辺のセキュリティ、ノウハウの秘匿性については十分考慮させていただいているつもりである。

【森口局長】
 その関連で、我々もそういう判断をするときにやはりどうしても外国の例、例えばNASAなど、ほかの国でどの程度までアクセスできるのかというのは、公表していることは何かあるのか。この辺までは大体見られるとか、そういうことはあるのか。

【中村サブマネージャ】
 スペースシャトルは比較的毎年のように改良設計した試験をやっている、かなりのところまで公表されている。

【森口局長】
 公表されているのか。

【中村サブマネージャ】
 オープンになっているが、民間は、例えばアトラスロケットのブースタといったものは、なかなか情報開示されていないようである。
 あと、寸法が入ってない。これも寸法が入っていないが、そういうデータが最近は多い。このノズルに限らず、ロケットのそういった発表を見ても同様である。

【青江委員】
 難しい世の中になってきた。

【井口委員長】
 一方では、国民の税金を使って進めているわけであるので、説明責任があるわけで、世の中の方々に大体納得してくださるような資料は出さなければいけないし、一方、機微情報もあるわけで、その辺はひとつ十分注意してお考えくださるようにお願いする。
 それでは、実物をしかと確かめたいと思うので、よろしくお願いする。ともかくも、大変うまくいってよかったと思っている。どうもありがとう。

(2) 議題2『その他』
 特段の質疑は無かった。


  【以上で議事は終了】

−了−

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

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