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安全部会(第11回)議事録・配付資料

1. 日時
  平成17年12月15日(木曜日) 10時〜12時

2. 場所
  経済産業省別館 10階 1020会議室

3. 議題
 
(1) ミューファイブロケット8号機の打上げに係る安全評価について
(2) その他

4. 資料
 
安全11−1−1   ミューファイブロケット8号機の打上げに係る安全の確保に関する調査審議について
安全11−1−2 ミューファイブロケット8号機(ASTRO−F)実験計画(案)(PDF:770KB)
安全11−1−3 ミューファイブロケット8号機(ASTRO−F)の打上げ実験における安全計画
分割版(1)](PDF:1,009KB)
分割版(2)](PDF:1,405KB)
分割版(3)](PDF:1,609KB)
分割版(4)](PDF:1,269KB)
安全11−1−4 「ロケットによる人工衛星等の打上げに係る安全評価基準」とミューファイブロケット8号機(ASTRO−F)安全計画との比較(PDF:174KB)
安全11−1−5 安全計画書のミューファイブ−6号機とミューファイブ−8号機との主要な相違点
安全11−2−1 宇宙開発委員会安全部会の今後の予定について
安全11−2−2 宇宙開発委員会第10回安全部会議事録(案)
参考資料11−1 ロケットによる人工衛星等の打上げに係る安全評価基準
(※宇宙開発委員会 報告書等へリンク)
※下線の別添資料は非公開資料(非公開資料については審議終了後回収)

5. その他
  議題(1)の一部については、ロケット打上げに係る施設・設備等に機微な情報が含まれるため、「宇宙開発委員会の運営等について」第13条ただし書きに基づき、非公開審議とする。

6. 出席者
 
宇宙開発委員会安全部会部会長   松尾 弘毅
宇宙開発委員会安全部会部会長代理 青江 茂
宇宙開発委員会委員長 井口 雅一
宇宙開発委員会安全部会特別委員 熊谷 博
宇宙開発委員会安全部会特別委員 栗林 忠男
宇宙開発委員会安全部会特別委員 竹ヶ原 春貴
宇宙開発委員会安全部会特別委員 花田 俊也
宇宙開発委員会安全部会特別委員 雛田 元紀
宇宙開発委員会安全部会特別委員

宮本 晃
文部科学省研究開発局参事官(宇宙航空政策担当) 須田 秀志
文部科学省研究開発局参事官付補佐 水藤 貴靖
文部科学省研究開発局参事官付補佐

高橋 理恵
【説明者】
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 ミューファイブプロジェクトチームファンクションマネジャー   嶋田 徹
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 打上安全評価室長 高塚 均
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 ミューファイブプロジェクトチーム助教授(地上安全担当) 堀 恵一
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 ミューファイブプロジェクトチーム助教授(飛行安全担当) 小川 博之
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 ミューファイブプロジェクトチームプロジェクトマネジャー 森田 泰弘
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 赤外・サブミリ波天文学研究系助教授 紀伊 恒男

7. 議事内容
   はじめに、部会長から、本日の審議の内容で機微情報を含む部分については、審議は非公開で実施する旨の連絡があった。

(1)議題(2)その他
 事務局から、「安全11−2−2」に基づき、説明を行った。

(2)議題(1)「ミューファイブロケット8号機の打上げに係る安全評価について」
 事務局から、「安全11−1−1」に基づき、説明を行った。続いて、JAXA(ジャクサ)から、「安全11−1−2」に基づき、説明を行った。
 主な質疑については以下のとおり。

【松尾部会長】 最初に8号機と6号機の誤記があるようでは締まらないから気をつけてほしい。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 失礼した。

【松尾部会長】 1段目の燃焼時間は95秒と言ったのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 1段目の燃焼時間そのものは95秒ぐらいだが、有効な燃焼時間は50数秒、切離しは75秒で行う。

【井口委員長】 サブペイロードは他機関の超小型衛星だが、打上げの責任分担について説明してほしい。万一のトラブルの時にどちらが責任をとるかという問題もあるし、どこで切り分けるのかということもある。

【JAXA(ジャクサ)(森田プロマネ)】 このサブペイロードは東工大が作っているものと宇宙研が作っているものと2種類あって、東工大の方は他機関ということで、どこからどこまでがロケットの責任で、どこからが衛星の責任かを明確にしている。
 今回の実験に関しては、ロケット側からASTRO−Fを分離した後、CUTEという小型衛星に対して分離の許可の信号を送る。ここまでがロケットの責任範囲。それ以降は衛星が責任を持って運用するという約束になっている。トラブルに関しては、そこで明らかな分界点が設けてあるので、トラブルの原因がはっきりすればそこの責任。ただしトラブルというものはあいまいな場合があるから、初期の検討体制としては協力して検討を行う。

【井口委員長】 賠償責任は生ずるのか。

【JAXA(ジャクサ)(森田プロマネ)】 基本的には生じないものと考えている。

 続いて、JAXA(ジャクサ)から「安全11−1−3」から「安全11−1−5」に基づき、説明を行った。
 主な質疑については以下のとおり。

【松尾部会長】 落下限界線のところで「考え方を変えた」という説明だったが、その結果、従来よりも厳しくなったのか、緩くなったのか。

【JAXA(ジャクサ)(小川飛行安全担当)】 安全の観点からは特に変わっていない。地上を守るという安全の意味では、今まで東打ちだったので、ほとんど落下限界線は海上にあった。今回、考え方を変えたが、その中には陸地はないので、特に本質的に陸上に対する安全の意味では厳しくなったとか緩くなったということはない。

【松尾部会長】 評価基準の方では適切な処置をとるようにという記述なので、その中の微細構造については考え方がいろいろあろうかと思うが、単に「変えた」と言われてもちょっと我々としては困るところがある。どういう考え方で変えたのかということを伺わざるを得ない。

【JAXA(ジャクサ)(小川飛行安全担当)】 今回、陸地、大隅半島及び種子島その他、島に対して落下限界線を設定するということを明確にするために記述を変えたということ。

【松尾部会長】 飛び方に依存して落下限界線を設定すると、陸地が入るかもしれない。それを島に依存して明確に落下限界線の設定根拠を示すという趣旨か。何度ずれたといったものを基準にしていると、そのこと自体は島を避けるということは含んでいない。そういう意味か。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 そのとおり。繰返しになるが、従来東打ちだとその心配もなかったが、南打ちだと陸地の上にかかってくるので、まず地図の上で陸地の周囲をきちんと規定したという点が、今回明確にしたという部分。

【松尾部会長】 さっきの限界線の基準だが、元々の基準が厳しくなったのか、緩くなったのかという質問に対しては、特に陸地を新たに保護することを設けたわけだから、それは厳しくなったという理解でよいか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 従来も陸地にかかる場合はそれを避けるようにもちろん配慮していたので、考え方はより厳しくしたというよりは明確にしたというか……。

【松尾部会長】 明確はどこで明確になっているのか。今の距離を言ったことが明確だということか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 厳しく限定したということ。飛翔経路計算の結果で陸地がもし含まれるようだと、そこを避けるように設定するという手順で検討していたものを、まず陸地ありきで限界線を明確にした。

【青江部会長代理】 今までは東に打っていて、ほとんど島がなかった。今度は南に打つから、陸域部分が非常に多いから、いわゆる陸を守るということを第一に考えて制御することにしている。それで大体いいわけだが、東に打っても陸がないことはない。陸を守るという点においては同じことではないか。これは南に打とうが同じだと。だから、東へ打つ時も今度の考え方できちんとやるということだと理解してよいか。
 それからもう一つ、種子島から打つときも同じ、南に今度打つわけだが、それも同じように変えているのか。今まで東で打っているときの考え方から、南に打つときの考え方を変更しているのか。

【JAXA(ジャクサ)(高塚室長)】 H−2Aでは従来から、今回のような形で対応してきている。まず陸上を守るということありきで、そこで落下限界線を設定している。

【青江部会長代理】 それで今回、内之浦からは、南に今度初めて打つので、そういうふうに直した。それでは、今度東に打つときもこれでいくと理解していいのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 そのとおり。そのように考えている。

【松尾部会長】 特に東に打つと、近場には島があまりないので。プリンシプルはそのとおりだが、南に打つとなると途端に種子島があるわけである。

【青江部会長代理】 基本的な考えはこれでよいと思う。陸を第一にというものであるべきなのだろう。小さな島しかなくても。

【雛田特別委員】 宇宙科学研究所が南に打つときに陸を大事にしていなかったということではないと思う。ただ、発射方位角の設定のフレキシビリティーを南側は制限していて、おさまるようにやっていたと思う。だから、その辺をちゃんと言っておかないといけない。

【青江部会長代理】 今までいいかげんにしていたというわけでは決してないと。

【雛田特別委員】 NASDA(ナスダ)の方だけがちゃんとやっていて、宇宙科学研究所はちゃんとやっていなかったという印象を与えるとよくない。ちゃんと考えて、発射方位のフレキシビリティーを制限して打っていたと。今度はゲートを設ける以外には打つことはできないと思う。今後、ドッグレッグ(陸地を避けるために曲がった打上げ経路を設定すること)をやらざるを得ないようなことがどんどん出てくると思う。

【JAXA(ジャクサ)(小川飛行安全担当)】 そういった意味で、安全という意味では本質的に違いはなくて、考え方をはっきりする意味でこういう記述にしたということ。

【松尾部会長】 今も当然ドッグレッグしているのだろう。

【雛田特別委員】 ドッグレッグしていないと多分打てないと思う。今後もそういったことがどんどん出てくる。

【宮本特別委員】 図の16が見つからない。添付の図のところにも数字がない。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 非公開の資料になっている。

【雛田特別委員】 安全手帳のことだが、安全手帳というのは昔の98年頃のものだろう。新しい機構になってからは表紙だけ機構の名前がついたようなものなのか。それとも古いままのものなのか。ここのところが何か古いままのように書いてあるので、ちゃんと新しいものになっているのかどうか知りたい。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 従来より使っているものを使っている。

【雛田特別委員】 了解した。

【井口委員長】 固体ロケットについて私はあまり詳しくないので、この機会に初歩的な質問をお許しいただきたいが、固体燃料はどこで装填するのか。場所は。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 火薬メーカーがあり、固体ロケットモーターを製造しているメーカーも別途あるが、火薬を製造しているところで充填する。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 第1段モーターとか第3段モーターについては愛知県の武豊というところ。第2段のモーターについては種子島で充填している。

【井口委員長】 輸送の責任はどちらにあるのか。JAXA(ジャクサ)はどこで受け取ることになるのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 内之浦のロケットを組立てる場所で受取っている。

【井口委員長】 では、輸送過程はメーカーの責任ということでよいか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 そのとおり。輸送はメーカーに任せている。

【井口委員長】 固体燃料は表面から徐々に燃えていくものと理解しているが、あれが事故のときに爆発することはないのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 固体燃料はきちんと稠密に製造されていると、燃焼が表面から内側に向かって行われる。熱の伝わり方等がそのようになっているので、もし固体燃料の中に気泡等が含まれてしまって、その気泡が一つの塊でなく、かなり小さいものが泡のように入った場合があった場合には燃焼面積が急に大きくなったりする。

【井口委員長】 事故のときを聞いている。事故はどういう条件を設定しているのか。完全に爆発する、瞬時に爆発することを前提にしているのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 いえ、そういう例は少ないと思うが、実際にはないわけではないので、一つは燃焼面積が予想外に大きくなったような場合、例えば今申したように気泡が含まれているとか……。

【井口委員長】 ここの基準ではどういう考え方か。この安全基準ではどういう条件で、ファイアボールというのがここにも書かれているが、つまり、どのくらい気泡が入っていることを前提に計算するのか、完全に一遍にあるエネルギーが放散されるのか。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 一遍にエネルギーが解放されるという重量でもって計算しているので、どういう要因によって爆発するかは問わない。その重さが全部瞬時に気体になった場合にどのような影響があるかという形で評価している。

【雛田特別委員】 爆発のとき、何パーセントを使うかというのがあった。それを申し上げた方がいいのではないか。例えば100のものがあったときの1パーセント分だけが爆発するというので警戒エリアを作っている。昔は50パーセントだったのが今はすごく小さな値になって、それでいいということになって、この基準にも載っている。それを申し上げた方がいいのではないかなと思う。

【JAXA(ジャクサ)(嶋田ファンクションマネジャー)】 昔の経緯等は私もあまり詳しくないが、安全基準の計算方法というのはホームページ等に公開されていて、この宇宙開発委員会の基準にのっとって計算している。その数値がここに記載されている。

【水藤補佐】 参考資料11−1の安全評価基準では、一例で申し上げると、3ページのウの固体推進薬及び液体推進薬が共存する場合の、(ア)で、固体推進薬をTeイコール0.05とか、液体推進薬をTeイコール0.1と換算した合計質量、ここが換算する質量のことを示していて、固体推進薬は5パーセント、液体推進薬は10パーセントとなっている。

【井口委員長】 了解した。

【松尾部会長】 一時期、0.5、50パーセントという非常に過大な量を使っていたことがある。それでいろいろJAXA(ジャクサ)で爆破実験をやった結果、出てきた数字が今の5パーセントという値だと承知している。

【水藤補佐】 そのとおり。あとは破壊時に固体推進薬の破片が落ちてきて、二次爆発をした場合の換算率も、過去に安全部会での審議をもとにして、ここに反映させていただいている。

【竹ケ原特別委員】 ちょっとわからないのだが、相違点の5ページのところの、ヒドラジンからヒドラジンとNTOに変えたという話。今までだとヒドラジンRCS用で考えても、50リットルの予備を含んで150リットルだったものが、今回ASTRO−Fのときに105リットルの予備を含めて180リットルになっている。ここで言っている予備の意味がわからない。
 例えばミッション上どうしても制御量から考えて必要なものだったら、予備ではないだろうし、これだけたくさんの予備を持たなければならないなら、なぜ1液式から2液式にしなくてはいけないのか。

【JAXA(ジャクサ)(紀伊)】 衛星の立場からいうと、ASTRO−E2に比べるとASTRO−Fの方は制御量がかなり増えている。今回の場合には制御量全体で太陽同期軌道、実際にはミューファイブで上がる軌道が近地点290キロメートル、遠地点750キロメートルを目標としたノミナル軌道だが、ASTRO−Fは、そこから750キロメートル円軌道の太陽同期軌道に入れる。
 太陽同期軌道に入れることで軌道傾斜角の制御をする必要もあるため、E2の場合には大体550キロメートル程度の円軌道に入れることにした。精度は問わない円軌道ということで設計されていたと聞いているが、今回の場合は、まず一つは遠地点が高いということと、それと太陽同期軌道というそれなりに精密な軌道に入れなくてはいけないということで、制御量がかなり増えている。実際には全体として速度増分として250メートル毎秒位の制御量が必要で、それに耐えられるためにはまず一つは2液式にする必要があった。衛星全体の質量をなるべく小さくして効率を上げるために2液式が必要であった、そういうトレードオフをしたということになっている。

【竹ケ原特別委員】 そうすると、この予備というのはどういうことか。予備ではなくて、実際に制御に使うということではないのか。

【JAXA(ジャクサ)(森田プロマネ)】 いや、予備というのは単に、買ったドラム缶から充填量を引いた残りのこと。

【松尾部会長】 軌道上での運用のための予備ではなくて、地上にある予備のこと。これは安全について言っているから停滞量自身が問題になっている。どれくらいのものが場所にあるかということだと思う。

【JAXA(ジャクサ)(堀地上安全担当)】 補足だが、現場で充填して、例えばいろいろなところで清浄度を測定して、例えばある配管部分で何かごみがあった場合は、また抜いて、洗浄して再充填という作業もあり得るので、そういった意味で予備というのは必要ということになっている。

【竹ケ原特別委員】 この予備はとにかく地上の分ということでよいか。

【JAXA(ジャクサ)(堀地上安全担当)】 そのとおり。

(ここから非公開審議)

−了−

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

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