現段階におけるGXロケット評価小委員会の見解
平成20年7月31日
GXロケット評価小委員会
1.基本的考え方
- 本小委員会においては、民間の要望をそのまま受け入れるとすればとの仮定の下での宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))による実施内容について、審議を行い、さらに検討すべき事項などを整理して、5月29日に審議経過報告をまとめた。
- 現在、JAXA(ジャクサ)は、民間と協力しながら、開発計画全体の具体化・詳細化を行っているところであるが、その後の検討状況の聴取においても、民間の協力を得て進めるべき共同作業は、まだ十分進捗しているとはいえず、これまでに本小委員会の提示した課題(別添の審議経過報告抜粋)に回答できていない状況である。
- 今後、本小委員会の評価を進めるためには、JAXA(ジャクサ)として、これまでの小委員会の議論を踏まえて、評価を受けるべきJAXA(ジャクサ)の実施内容を確定するとともに、その際の開発内容、開発スケジュール、開発費等を具体的に示すことが必要である。本小委員会としては、米国の協力も得てJAXA(ジャクサ)と民間の共同作業を速やかに進め、本小委員会の提示した課題に的確に回答することを求めるものである。
- なお、GXロケットの今後の進め方については、「宇宙開発に関する長期的な計画」(平成20年2月22日 総務大臣、文部科学大臣)において、「現在行っている評価の結果等を踏まえ進める」とされており、従って、まずは、評価を受けるべきJAXA(ジャクサ)の実施内容の確定及びそれに対する宇宙開発委員会の評価が必要である。
2.特記すべき事項
これまでの当委員会における議論を踏まえると、今後、JAXA(ジャクサ)が民間とともに開発計画を具体化・詳細化し、当委員会で評価すべき案を示すにあたって、特に留意すべき点は以下のとおりである。なお、これまで指摘された課題については、ここに特記したものに留まらず、明確な回答が必要であることは言うまでもない。
- 民間要望を踏まえて、JAXA(ジャクサ)の実施内容を確定したうえで、その開発内容について、スケジュールを含む開発計画、開発費用(実証試験機の費用の詳細などを含む)、打ち上げ能力、将来の需要動向及びそれへの対応における優位性、技術指標に基づく性能評価等の技術的事項などについて、開発主体となるJAXA(ジャクサ)として、責任をもった数値を示すことが必要である。
- このためには、民間の協力も得ながら米国側からの十分な情報開示が不可欠であり、これをもとにしたJAXA(ジャクサ)としての独自の主体的な開発計画が示されることが出発点であるが、もし不確実な点がある場合は、スケジュール、費用、技術的事項等に関して、その不確実さについて、JAXA(ジャクサ)がどこまで責任を担えて、どこからは責任を担えないことかを明確にすることが必要である。
- なお、JAXA(ジャクサ)が開発主体となった場合、これまで示されたケースのいかなるものであっても、また、JAXA(ジャクサ)予算が従来どおりの伸びを示したとしても、既存の衛星打ち上げ計画の相当な遅延が懸念されるところであり、今後の衛星開発プロジェクトへの影響なども含め、経営判断も必要と考えられ、開発計画を示すにあたっては、JAXA(ジャクサ)全体の開発計画とのバランスについても、JAXA(ジャクサ)としての優先度等の考え方を提示することが必要である。
研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付