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第1回及び第2回会合において指摘された論点について

平成20年3月18日
宇宙開発委員会事務局

 国際市場で競合し得る、高性能で安く、信頼性の高い中小型商用ロケットの実現をねらうとした民間主導のGXロケット計画は、我が国で初めての民間提唱ロケットとして開始された。しかし、想定外の課題の発生により計画の見直しがなされ、また昨年末に民間から、これまで民間主導で行ってきたシステム設計や1段ロケットなどについて、JAXA(ジャクサ)が開発主体となって進めることが要望された。それをうけて、上記計画の一部を分担してきたJAXA(ジャクサ)の今後の対応を審議することを目的とし、本評価小委員会は発足した。

 これまで指摘された論点を「宇宙開発に関するプロジェクトの評価指針」の評価項目毎に大まかに整理すると以下のとおり。(なお、下記における「プロジェクト」とはGXロケット計画におけるJAXA(ジャクサ)の実施内容を意味しているが、具体的内容については今後明確化が必要。)

1.プロジェクトの目的(プロジェクトの意義の確認)

  • GXロケットの宇宙輸送系全体における位置付け、事業性等
    • 中型ロケットの需要予測
    • 国が実質的な開発主体となって開発することの意義
    • 国際競争力
  • 10年前のプロジェクトを継続することの技術的観点からの意義

2.プロジェクトの目標

  • 技術実証を行うべき目標の再整理

3.開発方針

  • 官民の責任分担関係
  • 米国の射場からの打上げについての考え方

4.システム選定及び基本設計要求

  • 第1段エンジン
    • 我が国の宇宙開発の基本方針の一つである自律性との関係
    • ロシア製エンジンの供給安定性
  • LNG推進系のシステム選定

5.開発計画

  • 資金計画(これまでに投入したコスト、今後の見積もり)
  • スケジュールの妥当性、実現可能性
  • 官民協力プロジェクトとしての実施体制

6.リスク管理

  • 現在の状況に立ち至った原因の分析を踏まえた対応案の妥当性

参考

<主な具体的指摘事項>

(技術的課題)

  •  開発が開始された当初からみると、技術的内容が大きく変わってきている。また、技術も日進月歩のなかで、10年前に開始された技術開発が、現時点でも同じ意義をもつかの技術的観点からの再評価が必要ではないか。
  •  LNG推進系ということで、その長所に向かって将来に向けて妥当なものであれば実証すればよいが、どんどんと性能が悪くなっているのではないか。

(米国からの打上げ)

  •  国の関与が強くなったときに、米国の射場から打ち上げるということについては、単に射場の整備費節約のためにでてきた考えとのことであるが、もっといろいろな意味で考えざるを得ない問題があるのではないか。

(ロシアのエンジンの供給安定性)

  •  ロシアのエンジンを使うことになるが、将来にわたっての供給安定性は大丈夫か。(ロシアの政権の発言などがプロジェクトに影響してくるのではないか)

(自律性)

  •  海外のシステムを活用する、ことについて、「自律性」との観点でこれまでは問題ないとされていたが、今般国の役割を増大するという要望がきた中で、問題ないか。

(スケジュール)

  •  このまま順調にいけば、アブレータ方式で平成23年度打上げでいけるのか。

(開発コスト)

  •  国が今後の実質的な開発主体となるということで、JAXA(ジャクサ)がやるということになれば、そのプロジェクトの目標なり内容なりについて説明が必要であり、またその開発費の見積もりについても、自ら責任をもって算出することが必要ではないか。
  •  開発は今後は国が全部やってください、とのことだが、いままで2段もうまくやれていない国が、1段目もやってうまくいくのか。(当初450億だった開発費が、民間予想としても1,000億強となり、過去の失敗から教訓を学んで反映させなければ、今度はさらに増大するのではないか)

(官民協力プロジェクト)

  •  官がもっている価値観と民が考えている価値観の相違があるようであり、こうしたものを超えて官民共同で推進するために、プロジェクトのやり方を工夫することが必要である。そのためにも、官民共同で進めるためのしっかりしたリーダーシップが必要ではないか。全体のプロジェクトリーダーというのをおかなくてよいのか。
  •  本プロジェクトは、宇宙の分野での官民ジョイントプロジェクト、あるいは民間主導のプロジェクトとしてどういうやり方がいいか、ということの試金石になるのではないか。

(プロジェクト管理)

  •  当初民活政策の一環で再スタートしたと思われる本プロジェクトについて、民活でやったら工程管理やコスト管理がうまくいかず当初目的が達成できなかったから、今度は国でやってくれ、というのは、本末転倒な議論ではないか。(民活でやれば有意義にできたんだということが達成できなかったから国でやってくれ、というのは本末転倒)
  •  開発の主体を国に戻してください、との要望とのことだが、国にとっての意義があるのか。(民の資金、投下資本の回収は助けられても、国にとって利益があるといえるのか)

(事業性)

  •  国際的に打上げビジネスも激化してきているなかで、平成17年度という当初の初号機打上げ計画からすでに6年遅れ、さらに遅れるかもしれない、というなかで、国際競争力のある打上げビジネスへの参入という所期の目的は達成できるのか。日本がこの種の打上げビジネスで競争力を保てるのか。
  •  これだけの開発費を投入してビジネスプランが成り立つのか。
    このロケットの開発ができたときに、実際の調達にあたってのロケットの値段が一体いくらになるか、どれくらいでやれそうかという見込みはどうか。
  •  経営戦略の名の下に情報公開をためらうことによって、将来事業性見通しについての精度が甘いものになっていないか。

お問い合わせ先

研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)