計画部会 月探査ワーキンググループ(第4回)議事録・配付資料

1.日時

平成19年10月26日(金曜日)13時〜15時28分

2.場所

学術総合センター 特別会議室101〜103

3.議題

  1. ワーキンググループ報告書案について
  2. その他

4.資料

資料4−1−1
 月探査の推進について(報告)(案)
資料4−1−2
 宇宙開発委員会計画部会月探査ワーキンググループ報告書(案)の概要
資料4−1−3
 SELENE−2計画(案)の特徴について
資料4−2
 宇宙開発委員会計画部会第3回月探査ワーキンググループ議事録(案)

5.出席者

宇宙開発委員会委員長代理 青江 茂
宇宙開発委員会委員 池上 徹彦
宇宙開発委員会委員(非常勤) 野本 陽代
宇宙開発委員会委員(非常勤) 森尾 稔
宇宙開発委員会計画部会特別委員(座長) 鶴田 浩一郎
宇宙開発委員会計画部会特別委員 青木 節子
宇宙開発委員会計画部会特別委員 中須賀 真一
宇宙開発委員会計画部会特別委員 観山 正見
有識者委員 土屋 和雄
有識者委員 水谷 仁
有識者委員 向井 正
オブザーバー(宇宙開発委員会委員長) 松尾 弘毅
オブザーバー(宇宙航空研究開発機構) 井上 一
文部科学省研究開発局参事官 片岡 洋
文部科学省大臣官房審議官(研究開発局担当) 青山 伸
文部科学省研究開発局参事官付宇宙科学専門官 笹川 光
文部科学省研究開発局参事官付専門官 山田 秀幸
文部科学省研究開発局参事官付参事官補佐

野田 浩絵
(説明者)
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))理事 樋口 清司
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))月・惑星探査推進グループ 川口 淳一郎
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))月・惑星探査推進グループ 橋本 樹明

6.議事内容

【鶴田座長】

 それでは、定刻となったので、第4回月探査ワーキンググループを始めたいと思う。
 本日もお忙しい中、また、天気も悪い中をお集まりいただいてどうもありがとう。
 今回は、これまで議論していただいた内容を、本ワーキンググループの親部会である計画部会に上げるための報告書としてまとめる作業を行っていきたいと思う。
 早速事務局から本日の議題と配付資料を説明いただけるか。

【山田専門官】

 本日の議題は、(1)「ワーキンググループ報告書案について」、(2)「その他」となっている。
 続いて、配付資料の確認をさせていただく。お手元の配付資料、資料4−1−1として「月探査の推進について(報告)(案)」、その下の資料4−1−2として「宇宙開発委員会計画部会月探査ワーキンググループ報告書(案)の概要」、その下の資料4−1−3として「SELENE−2計画(案)の特徴について」、最後に資料4−2として「宇宙開発委員会計画部会第3回月探査ワーキンググループ議事録(案)」である。
 なお、大変恐縮であるが、この議事録案については、編集のミスが既にもう出ているので、後ほど修正したものを皆様のお手元に届けたいと思う。よろしくお願いする。

【鶴田座長】

 どうもありがとう。
 それでは、前回御議論いただいた報告書の骨子案に基づいて、事務局で用意した報告書案とその補足資料について、これは一貫して全部通して説明をしていただきたいと思う。その後、それぞれの章に区切って議論をしていくという形でやりたいと思う。では、よろしくお願いする。

【鶴田座長】

 それでは、引き続き、この報告書案の第5章2.にある「月探査の具体的展開」というところに関して、もう少し補足的に説明をしていただきたいと思う。JAXA(ジャクサ)の橋本先生にお願いする。

【鶴田座長】

 それでは、本来だとここで幾つか質問をということもあるが、今日は趣旨からいって、この先の議論に入った方がいいかと思うので、先の報告書の方の議論に移らせていただきたいと思う。
 それでは、章ごとに行きたいと思うが、基本的に先回議論した骨子案に沿って書いてあるが、実際に文章にしてみるといろいろ違ったり、あるいは、趣旨が変わったりということもあろうかと思うので、その辺を御指摘いただければと思う。
 では、最初に「はじめに」である。これは全体的なことであるが、それに関して御意見等があればおっしゃっていただきたいと思う。

【向井委員】

 前回の議論にも出たと思うが、宇宙探査という言葉であるが、いろいろな意味で使われているような気がする。例えばこの「はじめに」の6行目のところでは、「月惑星探査」という言葉で多分同じことを言っているのかと思ったが、一番最初に、ここでいう宇宙探査というのはどういうものかというのを一言書いた方が親切ではないかという気がした。それが第1点である。
 それから、細かいことであるが、12行目のところのような書き方というのは、「かもしれない」というのはやはりこういう文章としてはふさわしくないので、「役割を担っている」で切った方がいいのではないか。
 3つ目であるが、最後のパラグラフのところで、最終的に「プログラム的に実施されるべきものと認識する」と書いてあるが、その意味がよくわからない。要するに、その文章では、月以外の宇宙探査に関してはプログラム的に実施されるべきものと書いてあるが、月以外の宇宙探査に関するプログラムというのがどういうものかというのが全くこの文章だけではわからなく、ここの文章の書き方は少し検討された方がいいのではないかという、その3点である。

【鶴田座長】

 最初の点は、宇宙探査について脚注を入れた方が良いのではというご意見か。

【向井委員】

 そうである。

【鶴田座長】

 宇宙探査という言葉は、前の宇宙科学ワーキンググループの報告書の中で使っているが、今から考えると、説明がそこでも足りなかったような感じであるので、今回は脚注を入れるということでよろしいか。
 それから、2番目の「かもしれない」である。これはどうするか。

【水谷委員】

 「いる」で切るか、「いると言えるだろう」等にするべきである。

【鶴田座長】

 それは少し無責任な響きがある。
 それでは、これは少し言葉を検討させていただくということで、少しきちんとした表現にする。
 それから、最後、「プログラム的に実施されるべきものと認識する」というご指摘の箇所だが、宇宙科学の月探査以外の宇宙探査をどうするのかという御質問と思ってよろしいか。

【向井委員】

 そうである。ここで言わんとしているプログラム的に云々というのが突然ここで出てきて、それはどのように実施するのかという具体的なイメージがわかないのではないか。
 それと、もちろん、その主体になっている月以外の宇宙探査というのを、どのようにということがわからないのではないかということである。

【鶴田座長】

 月以外の宇宙探査については、このワーキンググループではあまり深く議論しないという前提でやったものであるから、少し書き方が難しくなっている。御意見はあるか。

【水谷委員】

 少し関係するが、まずこの報告書は誰に向けて書かれているのかがはっきりしないので、今のプログラム的という言葉やいろいろな言葉が入っていて、一般市民が読むとこれは何のことかわからないという言葉があると思う。
 だから、これは財務当局に向けた宇宙開発委員会の声明なのか、一般市民にも理解してもらいたという声明なのか、JAXA(ジャクサ)に対する指導なのか、どういう性質を持った文書なのかというのを言っていただくと、言葉遣いも決まってくると思う。
 最初に聞いておくべきことだと思う。今頃聞くのもおかしい話であるが。

【鶴田座長】

 基本的にはこれは計画部会に出す文書であるが、実はこの文書を出すということは、国民あるいは政府、それから、JAXA(ジャクサ)と全部に対して意見を出すということである。だから、やはりわからない言葉が入っているというのはよろしくない。

【水谷委員】

 了解した。そうすると、プログラム的という言葉は一般市民にはわからなくて、計画的に、段階的に等、そのような言葉で書いてもらっておけばいいであろう。
 それと似たような言葉でいうと、5ページ目の26行目、ガバナンスなどという言葉も多分一般市民にはわからないであろう。それから、9ページの9行目、「広範囲で詳細なその場観測」、これも専門家も困るが、インサイティブ・オブザベーションやメジャメントということなのであるが、英語ではその場観測と言われても多分一般市民にはわからない。
 少し何か書きかえた方が良く、そういうたぐいの言葉がまだあると思う。

【鶴田座長】

 では、これはワーディングに関してはもう少し検討させていただいて、それで、最終版に近いものを作ってそれをお送りするなりして、再度確認をするということでよろしいか。
 ただ、今、水谷先生がおっしゃったように、その都度指摘していただかないと、我々はすっと見通して、我々が日常的に使っている表現をさっと書いてしまう習性があるので、気がつかれたら是非おっしゃっていただきたい。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 31行目から下に、「月探査以外については」云々のところと、それから、14行目のところで、ここでは月に限らず宇宙探査という観点が科学という観点ではない他の観点も含めた多面的な確度の検討が重要で、検討されたと書いてありながら、一番最後のところは、科学だけではない月探査以外についても宇宙科学ワーキンググループでの検討結果をリファ−すると書いてあるのはある種の矛盾を含んでいるのではないかと思う。
 つまり、宇宙探査ということについて科学だけではない観点は、ほかのところで議論されているわけであろう。14行目からここに書いてあるところはそうであろう。
 だから、この科学という面で見たときは、もっと広い観点のことが宇宙科学研究の推進というところで、別のところで議論されたということだと思うが、そのように読めない部分もあるような気がする。

【鶴田座長】

 確かに読めない。では、ここも少し修文を考えさせていただくということでよろしいか。

【水谷委員】

 井上さんがおっしゃっているのは、宇宙探査への挑戦というのがいわゆる宇宙探査であればそれで意味が通っているという、要するに、月探査を宇宙科学研究の推進とは別に項を立てて議論すると言えばいいのではないか。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 もう少し別の言い方をすると、宇宙探査ということを全体に言い始めていて、ここは月探査だけをやるというところが若干なかなか読みにくいという。

【水谷委員】

 「宇宙科学研究の推進」という言葉であろう。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 全体に少し感じることは、科学というのは、議論を十分やってきたが、ここはそうではない観点をしっかりやらなければいけないという位置づけまではいいと思う。
 その上で、月だけを特出しするロジックが何となく整理されていない気が少しするということである。

【鶴田座長】

 どうするか。

【土屋委員】

 同じことを第5章で質問しようと思っていたが、宇宙開発に関する長期的な計画とここでの結論をどのように調整するのか。具体的にプロジェクト化するときに、どこでどのように折り合いをつけていくのかということが私にはよくわからない。

【池上委員】

 私の理解では、今回月の話が特出しになったのは、1ページの8行以下に書かれているように、国際探査戦略等々が動き出したことが基本的にはトリガーになり、議論を進めてきたと思う。だから、先ほど井上さんがおっしゃられたように、宇宙科学全体の中を検討して、結果としてまずは月に行こうという話ではないか。GESというトリガーがあったので月について議論してみよう、ほかの宇宙探査については従前のプログラムに従ってやっていくという理解をしているが、そういうことか。

【鶴田座長】

 私も基本的にはそういう理解をしているが、ただ、宇宙探査というカテゴリーを正面に出しているので、その中で月というのは一部であろう。いろいろな国際情勢や日本の置かれている立場や、現在という時点で見たときに、どうしても月をやった方がいいだろうということで月がズームアップされてきている。そこの理由づけが全体を読んでいただいて、後、議論していただいて、その中で何となく理解していただければいいが、非常にエクスプリシットに書いてないと御指摘を受けると確かにそうだと言わざるを得ないかと僕は思っているが、青江さんはいかがか。

【青江部会長】

 先ほど土屋先生がおっしゃった折り合いというのが、何と何の折り合いなのかであるが、そこはよくわからない。科学という領域においての価値基準と、探査というフィールドにおいての価値基準、この折り合いだと理解してよろしいか。

【土屋委員】

 基本的にそういうことで、これはプログラムだと理解しているので、月探査をプロジェクト化するという段階が次にあるはずであるが、それをどういうプロセスでどこでやられるのかということである。

【青江部会長】

 まず探査ということについて、探査という領域においての次のステップは、「かぐや」の次のステップはこれをやろうではないかというのは、ここでの議論を踏まえて、計画部会に挙げられて、計画部会の中にその結果が反映された形で入るわけである。その結果として、探査というフィールドにおいてのネクストステップはこれをやるということが確定をするのだと思う。
 その上に立って、第5章での議論があるが、探査というフィールドにおいての、SELENE−2と呼んでいるが、そこまでは確定するが、その次はどうするのかというのはこれは議論をしながら、きちんと見きわめながら何がいいかを探していくという方向を出しているわけである。
 一方、科学という領域において探査科学というのがあるわけである。そのアクティビティをこれからどのように展開していくのかというのは、それはそれで科学というフィールドの中においての一つのメカニズムが今現にあるわけであるが、そこでもって浮かび上がったものを順次やるということで、2つの流れが今後形成されていくのではないかと思っている。

【松尾委員長】

 どうも探査という言葉を科学目的以外に何かプラスアルファがあるということで定義をしたにもかかわらず、この先どうも月を越えてあるものはいずれも科学的探査である。そこで、最後のところはそれを陰に踏まえていて、今後、月以外の探査というのはいずれも科学的探査になるから、そちらの方を参照してという書き方にここはなっているということなのである。
 だから、第1草稿のときに、多少わかりにくさがあり、実はこの最後のところもそういう観点からわざわざつけ加えたようなところではあるが、なおそれでも明確にはなっていないという御指摘かという気もする。
 あと、向井さんがおっしゃったのは、プログラムという言葉がおかしいというのではなくて、宇宙科学研究の推進の中身が要するにわからないではないかというお話だと僕は聞いたが、あそこに書かれていることをここに再録する必要があるのかというのはまた別の問題だと思う。
 ただ、向井先生がおっしゃったのは、プログラムという言葉が適切かどうかという論点ではなかったと、中身はどうなんだという話だったと思う。

【鶴田座長】

 そうであろう。

【青江部会長】

 そうではないのではないかと。向井先生が言われたのは、場合によってはまさに文字どおりプログラム的にというのが意味として不明だと。ただし、ここで書いた、ここの一番末尾の文章の主文は、月以外の宇宙探査に関しては宇宙科学研究の推進に述べられているところに従い進める、ここの方に主文があるのであろう。そこを今は議論をここでは、月探査のように一歩より踏み込んだ議論はしていないから、そこはそれで、宇宙科学研究の推進のところでいろいろな議論がなされてまとめられているその考え方に従い進めるということを言っているのだと理解をしていただいたらいいのではないかと思う。主文はそちらにあると。

【鶴田座長】

 進めるという主体はこのワーキンググループではないのか。

【青江部会長】

 そうである。それはもう議論済みだという意味である。

【鶴田座長】

 議論済みであると、主体はほかである。

【青江部会長】

 科学のワーキンググループのレポートもでき上がっているし、それを反映した形での宇宙科学の推進という長期計画の中の1セクションができ上がっている。その考え方に従って進めてまいるということを言っている。

【向井委員】

 要するに、この宇宙科学研究の推進というところでやられている中には、月以外の宇宙探査も十分検討されて、それをこのように実施すべきであるということも書かれていると、そういうバックグラウンドのもとにもしこれを書かれたということであれば、実はその上のところで月以外のことはここでは話し合わなかったが、しかし、月・惑星探査の一つの流れの中でこの月探査についての議論をしたという、そういう立場というのをもしここに書いておけば、非常にわかりやすいのではないかという気がした。

【松尾委員長】

 だから、やはり論点はプログラム的かどうかではなくて、この中の中身がきちんとあるのかという御指摘だと僕は聞いた。そのとおりではないか。

【鶴田座長】

 科学としては議論をされているわけである。

【青江部会長】

 これをあまり議論していたら、あまり生産的ではないような気がする。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 松尾委員長のお話のとおりであるが、井上理事から出たのが16行目で、宇宙探査については多面的角度の検討が重要とされると書いて、下の方は、月以外の宇宙探査、すなわち、ほかの多面的要素が重要であるが、それは4宇宙科学ワーキンググループでの検討結果を尊重しと書いてあるので、松尾委員がおっしゃられた、月以外は科学なのであるということがこの中には、明らかなのかもしれないが、月以外は科学なのであるということはここに書いてないであろう。火星については明らかではないと僕は思うが。
 だから、月以外は科学だということが明らかに1行あるとこれは閉じるが、月以外は科学だけだということでよろしいのか。火星などについて言うと、今のガバナンスの問題もあり、国際情勢もありということがあって、そこは自明ではないという気がする。

【青江部会長】

 自明でないかもしれない。しかし、それを議論する必要が生じたら、それは議論、これと同じような場を設けて議論をすると。ただし、今はやっていないから、当面は科学でもって整理をした議論に従ってきちんとやっていこうと言っているだけなのである。

【鶴田座長】

 少し整理させていただきたい。月以外について、科学以外の側面は議論していないであろう。だから、ここの議論は月に関する議論に閉じている。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 そのとおり。私が申し上げたのは、井上理事のお話を受けて文章の完結性を述べただけで、それについては多少閉じていないということを申し上げているだけである。

【青木特別委員】

 このワーキンググループを設けた理由に関係することだと思うので単に言葉じりだけだとも思えないが、1ページ目の2段落目の3行目、国際探査戦略、GESはグループとしての名称である。1ページ目の3段落の下から3行目、GESのフレームワーク文書と出てきている。これもわかるが、次に2ページ目と3ページ目のところでこれが「『グローバル探査戦略』(フレームワーク文書)」となっている。2ページ目の下から2行目、及び、3ページ目の1段落の下から2行目である。
 そして、さらに7ページ目のところで2段落目の2行目が「国際探査戦略(GES)レポート」となっているので、これはフレームワーク文書にすべきなのかもしれないが、ある種の戦略を考えているグループと、そこで現在出ている結果というところの峻別をしっかりした方がワーキンググループの意味合いとして出てくると思う。

【青江部会長】

 おっしゃるとおりである。整う。

【鶴田座長】

 それでは、この前文「はじめに」のところで大分時間をとってしまったが、次に行こうかと思う。もしどうしても戻らなくてはいけなければ、その時点で戻りたいと思う。次に行く。第1章と第2章についてどうか。

【青木特別委員】

 これも言葉の問題かもしれない。3ページの「我が国を含む14の国の宇宙機関」、これはESA(イサ)が入っているので13国と1国際機関なのではないかと思う。

【鶴田座長】

 これは修正であろう。単純なミスというのもかなりあるかもしれないが、もし気がつかれたら教えておいていただきたい。

【観山特別委員】

 2ページであるが、16行目にある「果敢かつ成功裏に世界の宇宙探査の一翼を担い」、とあるが今まで上げたのはすべて成功したのか。十分な成果を上げたとは思うが、成功裏にという判断は少しいろいろ人によって違うのではないかと思う。

【青江部会長】

 「果敢かつ成功裏に」を削る。

【観山特別委員】

 「果敢かつ十分な成果を上げ」等、はあると思うが、「成功裏に」という言葉を言われると少し修文の必要性を感じる。

【鶴田座長】

 ではここは修文を考える。

【向井委員】

 「のぞみ」という探査機は月の裏側の写真を撮ったというのは、世界で3番目ということで是非入れていただきたいと思うが、この第1章の6行目から13行目にかけて非常に淡々と書かれているが、やはりこの中には本当に世界で初めてやったという、例えばイトカワなどがそうであるが、それから、今の話は世界で3番目という、もう少しでこぼこをつけるというか強調する方が、読んだ人にとってはインパクトが大きいのではないかという気がする。

【鶴田座長】

 これは修文を試みていただけるか。事実をあまり正確に記されていない部分もあるので、この部分は書き直して、最終的にはメールでということになろうかと思うが、よろしいか。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 もう1つよいか。

【鶴田座長】

 どうぞ。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 今、部会長、委員長がおっしゃられて、ワーキンググループ座長がおっしゃられたように、言葉がいろいろ不正確だと感じたところがいろいろあって、私の不認識かもしれないが、とにかく今のIWHのことをおっしゃっているハレー彗星観測計画は4極と書いてあるが、アメリカはハレー彗星探査機を送っていない。だから、これも言葉の定義がIWHのことを言っているかどうかによっては少し表現が違うかと思っている。
 それから、ボイジャー1、2号より前のパイオニアが69年よりも後か前かというのでも、パイオニアの方がグランドツアーは先だと思うので、これもそういう意味で細かいところがいろいろある。細かい事実関係については今おっしゃられたように調整させていただく。
 それから、もう一つ、3ページ目の11行目、12行目でフレームワーク文書が合意されたというところであるが、報告書が最終的に出て、また、英訳されて海外にも発信していくと思うので、我が国がまとめるのであれば、我が国でこれがまとめられたという成果を強調していいのではないかと思う。

【鶴田座長】

 それはよろしいか。
 そのほかにあるか。この各国の状況ももし気がつかれたら教えていただいて、修文、些細なことで文章全体の信憑性のようなものも問われるので、そこはきちんと専門家の目として見ておいていただきたいと思う。

【向井委員】

 2.はもう終わっているか。

【鶴田座長】

 2.に入っている。1.と2.、一緒にやる。

【向井委員】

 では、少しよろしいか。2.のタイトルが「諸外国の宇宙探査計画の動向」となっているが、ここの(1)から各国についてずっと書かれていることは、ほとんどが月探査についての話だと思う。それで、例えば22行目に、「主な諸外国の宇宙探査計画の動向を、月探査計画に焦点を当ててその特色を以下に示す」という文章にすれば、その下の書いてある事柄が矛盾しないという気がするが、それでも、タイトルが宇宙探査計画となっているのが少しやはり気になる。

【鶴田座長】

 これは「月探査計画」にして、今のような修文をすればよろしいか。

【青江部会長】

 今修文いただいた、あの案は大変いい案で、ヘディングの方は勘弁していただきたい。

【鶴田座長】

 ヘディングはこのままにするのか。

【青江部会長】

 ということでないと、全体の構成がおかしくなってしまう。

【鶴田座長】

 了解した。今、向井委員から提案のあった修文をさせていただく。ほかにあるか。

【中須賀特別委員】

 これは確認だけであるが、3ページの18行目、19行目の「主な諸外国」の最初の「2004年の『新宇宙探査構想』の発表以降」の箇所は、アメリカの構想が出たから、他の国が月の探査計画をたくさん出してきたという流れなのであるか。何かアメリカに追従してやったというイメージがすごく強いが、実際にはそういう認識で正しいか。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 例えばExoMarsや欧州というのはそれ以前からであろう。

【中須賀特別委員】

 そうであろう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 だから、これは僕は修文の中でいろいろ意見を申し上げたが、2004年のブッシュのビジョンというのは例えば第2章の1.や2.のパラグラフの外の、むしろ第2章の1.のパラグラフの前の方に経緯を書いておいた方がよくて、これだと新宇宙構想から全部引っ張られているという流れになり、おかしいと思う。そこはかねてからお話ししていたが、なかなか反映できていなくて申し訳ない。

【池上委員】

 しかし、月の話はブッシュビジョンがなかったらこんなにぎやかではないであろう。

【JAXA(ジャクサ)(橋本)】

 いえ、私は調べたというか過去を思い出したが、中国やインドの計画はブッシュビジョンの前からあった。ヨーロッパが火星中心に行っていたのを少し月にシフトしようとしたのは、確かにブッシュビジョンの影響はあるかと。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

  ExoMarsもブッシュビジョンの前からある。

【池上委員】

 それはもちろんそうであるが月の計画ではない。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 構成上の話だと思う。

【鶴田座長】

 これは少し注意をしてもう一度見直すということでよろしいか。

【池上委員】

 米国のところで、「こうした構想は、次期政権にも継承されていくものと予想される」というのは大丈夫であるか。むしろ、これは他国の政情なので書かない方がいいのではないか。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 私は書かない方がよいのではないかと思っている。

【土屋委員】

 おせっかいなことを言うなと言われる。

【鶴田座長】

 ここを削除することについて、意見あるか。

【青江部会長】

 そのように思えないのであれば、削除するのは当たり前だと思うが、皆さん方はどうお考えか。

【鶴田座長】

 もう一つは、そういうことをこの議論に入れるかというのはある。

【青江部会長】

 ただ、言ってみれば一番のロコモーティブである。そちらの動きが本当に先行きどのように動くのかというのは結構重要なビューポイントではないかと私は思う。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 個人的に意見を申し上げて。やはり一国の一つのポリシーをうたうものなので、特定の国の政権の勢威ということ、推移ということをここに述べる必要はないのではないかと思う。

【青江部会長】

 政権動向ではなくて、あの中心人物がどのように今後動くか、それによって我々の動きというのも当然かなり影響を受けることになるではないか。おおよそ関係ないと言えるのか。

【向井委員】

 表現の問題かもしれない。

【水谷委員】

 ここに書かれていることは青江さんでなくてもみんなそう思っていると思う。次期政権にも継承されていくものだとは思うが、この文章でやはり少しおせっかいな印象を受けるのである。

【鶴田座長】

 少しこれは表現を変えるか。変えられるかどうかは別として。
 やはり基本的な問題は、移ろっている政権の動向というのをこの中に入れるかである。

【青江部会長】

 それはおかしいであろう。いわゆる民主党なのか云々、そのようなことを予測しているのでも何でもないのである。

【鶴田座長】

 だから、そうだとすると、要するにアメリカの、米国の全体の動向が今後どうなるかと見るかというのは必要なことであろう。

【青江部会長】

 それが我が国のこの探査ということを考えるに当たって相当大きなファクターだと思うのであれば、やはり何らかの一つの見方というものは書いておくのは当たり前ではないかという気がする。

【水谷委員】

 難しい問題であるが、しかし、こう書いたとしても、これを裏づける根拠を示せと言われたら何もないであろう。我々が何となくそう思っているというぐらいで、アメリカの政治家が今後の政権もこれと同じ方針をとると、あるいは、NASA(ナサ)がそうすると言っているようなものはどこにもないのではないかと思う。だから、やはりこういう文書でこれを書いてしまうと少し行き過ぎかという気がする。

【鶴田座長】

 だから、次期政権ではなくて、アメリカの方針は今後も変わらないと見ているということではないのか。

【松尾委員長】

 しかし、それは次期政権が絡んでいるとみんなそう思っているのであろう。

【水谷委員】

 私と言われたときに困ってしまう。

【青江部会長】

 別段私はこだわらない。

【中須賀特別委員】

 今のところはある意味で青江先生がおっしゃるようにすごく大事なところではないかと思う。米国の計画が変わったときに、ここで議論した内容をもう一回考え直すのかという話であろう。それはどうなのか。つまり、ブッシュ政権、次、次期政権で継承されなかったとしたら、そのときの日本のアクションはどうするのか。つまり、ここで決めたことがこのままなのか、あるいは、そこはもう一回考え直すのかである。多分青江先生がおっしゃったのはそういうことではないかという気がするが。そこはどういうスタンスなのか。

【青江部会長】

 それはまず次に飛んでしまうが、第5章のところに飛んでしまう。

【中須賀特別委員】

 では後でそのときに議論する。

【青江部会長】

 「我が国として当面どのような活動を展開するかを明確にし、その進展の状況、諸外国の動向などを踏まえ」、科学コミュニティなどの連携を密にしながら、何がベストなのかということを考えていこうという中に、今の点は非常に大きなファクターとして入ってくるという認識なのである。

【中須賀特別委員】

 そのときにまた考えるということをある意味で示唆しており、柔軟に考えるということを了解した。

【鶴田座長】

 この件に関しては最後にもう一度議論しよう。
 3章に入りたいと思う。実は青木先生があと20分ぐらいしかここにいていただけないので、3章にまず入りたいと思う。

【青江部会長】

 先にお聞きした方がいいかもしれない。

【鶴田座長】

 青木先生の御意見をお願いしたい。

【青木特別委員】

 3章はこれでよくまとまっていてわかりやすいと思う。ガバナンスという御指摘が、「月をめぐる統治」とでも言うのか、統治にしたらわかりやすいのかもしれない。しかし、「南極条約の際に見られたように」というときに、その表現ですぐわかるかどうかということは、誰あての文書かというところによる。私も宛先が計画部会だと思っていたので、そうでないならば、もう少し丁寧に書く必要があるかもしれない。しかし、第3章は全体としてこれでいいのではないかと思った。

【鶴田座長】

 はい。

【青江部会長】

 いずれにしても、やはり統治では何となく少し違うかなという感じなのである。

【鶴田座長】

 困ったことに、ふさわしい日本語がない。統治とすると、先ほどの宇宙探査ではないが、やはり別の意味が非常に強力にあるから少し違うであろう。これはガバナンスにしておこうか。

【青江部会長】

 何かまた知恵を絞ろう。

【鶴田座長】

 ここに関しては何か名案があれば、その後でも教えていただきたい。
 それから、これは要するにいろいろな取り決めを作るプロセスのところに入れるようにしっかり考えようということを書いているのだと思うが、それはいいであろう。では、3章はよろしいか。
 では、次に4章に入る。4章の1.は非常に大きく作られている。

【向井委員】

 これも文章の専門家の方の意見を聞くべきかもしれないが、14行目から16行目にかけて、「エネルギーこそが」、「いくのであって」ということになっていると、新しい科学や技術を生み育て、社会変革をもたらすのは宇宙探査を成し遂げる知的エネルギーだけしかないように読めたが、それは少し言い過ぎではないかという気がした。

【松尾委員長】

 「だけが」とは少し違うニュアンスである。

【鶴田座長】

 「こそが」ということであろう。

【松尾委員長】

 「だけ」ではない。「だけ」とは書いてない。

【青木特別委員】

 32行目の「時代」というのはこれでいいのか、あるいは、次の次代なのかがよくわからない。次の次代であれば、例えば次期政権にも継承されていくものと予想されるというような言及がなくても、もう規定路線となっていると読み込める。また、範囲も米国だけではない。月探査は既に始まってしまったことであるから、撤退するのにも非常に時間がかかるであろうし、1つの方向に進んだときにそれが急に一切終わるということも歴史的になかったわけであるから、宇宙開発の歴史において大きなところでは月探査に進んでいる、米国の次政権については書かなくてもいいということにもなるのではないかと思う。

【鶴田座長】

 つまり、これは委員会の判断としては、大きな流れとしてはもうスイッチが入っているということである。

【青木特別委員】

 それを出すためにも、32行目を「計画に続く次代の」にした方がいいのではないか。

【鶴田座長】

 時代を次代にする。それはよろしいか。

【水谷委員】

 「見込まれている」で切ったらいかがか。長過ぎる。31行から35行。

【鶴田座長】

 では、文章は少し後で考えてもらうとする。

【青江部会長】

 それはまた考えよう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 今の2.であるが、22行目であるが、「取り組む技術能力を備えている数少ない国」であって、その技術能力を備えている国にとっては「責務とも言うべきことである」と書いているが、技術能力が不備であっても宇宙探査はポテンシャルとしてはそのように取り組んでいくべきなのだと思うので、これは決してそれを排除している文章とは思わないが、例えば23行目は「技術能力を現に、及び、ポテンシャルとして備えている国にとっては」など、そういう、これは備えていない技術にチャレンジしてはいけないと読めるような雰囲気があってはいけないと思う。
 同じようなことは、33行目の「最前線に身を置き」、これは最前線に身を置くというのは一番切り羽にいるかどうか、これは難しいところであるが、まさに切り開いていくというところを、「置く」というだけではなくて、「置いて切り開いていく」というような表現が、文章については後は御調整させていただくかもしれないが、そのように感じた。

【鶴田座長】

 この辺も文章のニュアンスというか、雰囲気までもう少し考えなさいということか。文章がかもしだす雰囲気のような。

【松尾委員長】

 ここは一般論を言っているのではなくて我が国のことを言っているわけであろう。我が国の修飾として「備えている」我が国と言っているわけであろう。だから、宇宙のことはわかったと、技術能力を持っているのだからやればいいと、責務があると。今の質問は、ほかの分野でポテンシャルしか持っていないときに、それはチャレンジしてはいけないのだと読めないかという意味であるか。
 要するに、ここのところは、ほかの国のことを言っているのではなくて、技術能力を持っている云々というのは結局我が国のことを言っているわけで、その後ろのところは。その形容詞がついているだけの話である。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 別にポテンシャルのことを否定している文章ではないが、先ほど申し上げたが、そこはニュアンスの問題である。

【青木特別委員】

 考えよう。

【松尾委員長】

 考えよう。

【水谷委員】

 今の川口さんの話で。本当の細かいニュアンスを言おうと思うといろいろな修飾語をつけなくてはいけなくなってくる。そのようなことをしたら普通の人は読めない。だから、僕はこの文章で十分意を尽くしていると思う。

【鶴田座長】

 ありがとう。

【水谷委員】

 あまり書き過ぎると読めない。そこまで今度読み取るのも難しくなって、読み取ろうとすると今度は質問が来て、結局読まないことになる。この程度で十分90パーセント我々の意が通じていればいいとしないと、書き切れないような気がする。

【鶴田座長】

 3.に関してまだ意見が出ていないが。

【中須賀特別委員】

 3.の「月探査の位置づけ」というところは極めて大事だと思っているが、最初に議論が出た「はじめに」の中の最後の部分である。宇宙科学研究という部分と宇宙科学研究を越えた意義というのが両方ある。宇宙探査に関しては宇宙科学研究の推進というところで今やっており、月探査についてはそれ以外の意義があると言っているわけである、したがって、それを検討するのが本ワーキンググループである。
 そういうスタンスから言うと、この3.のアウトプットというのが実は一番大事であって、ここに月探査の意義、あるいは、あり方がすべて書かれている必要があると思われる。例えばその前のページの宇宙探査の「宇宙開発に取り組む、根源的な意義」123などがあり、その下に日本としての宇宙開発の位置づけがあって、おそらく月探査の日本における意義もこれから導出されるわけであろう。
 その123のそれぞれがこの月探査の中でどう実現されるかという観点で言うと、例えば3の「国際社会での」云々というところがこの3.の「月探査の位置づけ」の中には少し見えにくいというように、上流で述べられた意義がここに反映されていない部分もある。
 つまり、ここで書いてあることが、例えば次の月プロジェクトなりを評価するときの評価軸になるだろうと思う。つまり、宇宙科学だけではなくて、それ以外のいろいろな評価軸がここに書かれてある、次の月プロジェクトを評価するときはここに書いてある評価軸にのっとって評価すべし、ということをここでは述べているのだと思うが、本当に本WGで議論してきた全てが尽くされているのかどうか、ということを少ししっかり見た方がいいのではないかと気になったが、いかがか。

【青江部会長】

 まさに論理の立て方だけの問題であるが、ここの3.は何を書いているかということである。

【中須賀特別委員】

 そうである。

【青江部会長】

 今、中須賀先生が言われたような意味を込めている、場合によって、そうではないのではないか。というのは、人類にとっての宇宙探査、これは科学ではない方の宇宙探査の意義、それから、日本にとっての宇宙探査の意義、ここまでは全部1.と2.で整理をしたわけである。これが今後物差しになる基本的な考え方だと思う。
 この3.というのは、そこで宇宙全体を探査するという概念としての宇宙探査である。それで、それの中から、まず月をというそこの論理だけをここに書いてある。それで、そこに書いてある論理というのは、物理的に近い足がかりになるということと、それ自体科学としての十分にアトラクティブであるということ、この2点をもってして、この広範な宇宙探査というところからまず月をというところに考えたという仕掛けになっていると理解をする。

【中須賀特別委員】

 了解した。少し私は多分誤解していたと思われる。これは日本の月探査の意義づけではないのであろう。というより「なぜ今、月を目指すのか」ということを述べているのであろう。

【青江部会長】

 はい。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 私も、これはタイトルが人類にとって等と書かないとおかしい。

【中須賀特別委員】

 1個前が「宇宙探査の我が国にとっての意義」とあって、その次に月が来たので、日本における、我が国における月探査の位置づけと私は読んでしまった。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 そのとおりである。読み込んでくると、宇宙探査・人類、それから、宇宙探査・我が国ときて、人類、我が国と絞ってきて、次に月が来るので、おっしゃるような印象があるが、これは中身を読んでみると我が国とはどこにも書いてなくて、人類にとってなのである。
 だから、そうすると、青江委員のおっしゃられたのは、宇宙探査について、とりわけ月とおっしゃっているわけであるから、この中に国際というのがパラグラフとして明確に出ていておかしくないと僕は思っているが、これはこの7ページの3.のパラグラフのところは第1パラグラフが技術で、次は第2パラグラフ、第3パラグラフが科学と利用で、最後は社会・人文学的な見地が書いてあって、国際的なというところが実はパラグラフがないように思う。
 だから、本来であれば、宇宙探査と月探査を絞り込んでいくという人類にとってということで言うならば、ここのところに国際の部分のパラグラフがないのはおかしいと思う。

【青江部会長】

 それはそのとおりであろう。あえて非常にあからさまに言うと、ここにもう1パラグラフあって、月にみんな殺到しているではないかと。そこが一種の、言葉は悪いかもしれないが、一種の主戦場的な様相を呈しているではないかというのがもう1パラグラフ入るともっとわかりやすいのかもしれないと。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 青江委員の御意見に従うと、最終的にそこが来るべきだと思う。

【青江部会長】

 そうなのである。そこはあまり品よくないからとってしまったらどうかということに過ぎないが。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 少しよろしいか、それに関連して。逆に言うと、これはロジックで言うと、みんな科学、科学と進んでいって、月も科学、極めて魅力的というのは、だから、もともとの最初の議論に戻るところがあるが、科学的観点でほかに大事なことがあるので切り出して議論をかけたと言っておきながら、勝手に書くという感じになっている。
 私としてはむしろ、それも最初に言ったことに絡むが、宇宙科学の方でもっと広い観点から、そこには月も一緒に考えてあるわけである。そこの位置づけは我々は科学としては変わらないのだと思っていて、ここだけが極めて魅力的という言い方で科学が前面に出るのは少し違和感がある。

【青江部会長】

 「極めて」を取ろうか。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 その程度のもので済むのかどうか、少しまた議論になるところかと思うが。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 もう一点。今のと関連してであるが、この文章全体は、例えば今第4章の2.のところでは、根源的な意味というので、科学、それから、技術、国際というのが書かれて、順番はそうではないといろいろな議論があるかもしれないが、そういう順番になっている。
 それで、先ほどの3.のところでは、では、一体第1パラグラフは何を書くべきかということが、後々の文章にも影響してくると思っていて、例えばその8ページの第1パラグラフ、1.の最初の3行である。「前に述べた」、「意義に鑑み」と出てくるので、前に出た意義にかんがみというところが何を指すか。この第5章は月であるから、まさに7ページの第3パラグラフにかんがみてである。

【青江部会長】

 第3パラグラフにかんがみではない。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 宇宙探査及び人類及び我が国にとっての、第2パラグラフ。

【青江部会長】

 第1、第2パラグラフにかんがみ。第3は、これをまず順番として第一にという論理だけであるから、ここには意義は書いてないのである。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 そうすると、第3パラグラフは、だから、意義が書いてなくて、そうすると何なのかというところも。

【青江部会長】

 順番を、月、あまた宇宙の中の月と、そういう順番でやるその根拠を書いただけ。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 いえ、第4章の全体のタイトルが意義なのである。1.、2.は宇宙探査の意義が人類と我が国と書かれていて、3.は今の青江委員の仕切りの仕方で言うと、人類にとっての月探査の位置づけであるが、章全体のタイトルは意義であるので意義なのだと思う。構成上の話である。

【青木特別委員】

 申し訳ない。もうすぐ出るので、5章に行ってしまうが、そこの10行目の「国際協力調整メカニズム構築」、これが多分月のガバナンスということを、不器用かもしれないが、言っていることだと思う。5ページ目のそこに合わせてもいいしかもしれないし、また、その第5章1.の17行目、「我が国としての月探査構想を模索する」というのも、単に科学ということではなく、国際協力調整メカニズムにおいて日本が国益を入れられるように主導していくということであろうから、そのまま同じ言葉を使う必要はないかもしれないが、誤解がないような、明確度を持った用語を入れるといいのではないかと思う。

【鶴田座長】

 少し長くてもよいか。

【青木特別委員】

 長くなって、美文ではなくなったとしても、「国際協力調整メカニズム」と入れるとわかりやすいかもしれないと思った。

【鶴田座長】

 ありがとう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 少しテクニカルな話になるが、7ページ目の3.の16行目のところで、「月以遠の探査活動を、月を物理的拠点にして展開していくことも、既に具体的に検討されている」とあるが、ここは月を物理的拠点にして展開するという構想の中にはいろいろな前提条件がいろいろ出てくる部分がある。例えば月の上での燃料の生産などである。
 そういう話がないと、普通に考えてポテンシャルの一番底までおりてもう一回上がってくるというのは合理的な方法として、次の月以遠に運ぶということにはなってこない。
 そのあたりはまだ議論があるところだと思うので、あまり踏み込んで書かない方が私は無難だと思う。

【鶴田座長】

 先ほどの続きに決着をつけておこうと思う。第4章の3.の「月探査の位置づけ」というところと、それからどこであるか。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 8ページの頭である。

【鶴田座長】

 8ページの頭、第5章の1.、この関係をどのように考えるかということ。

【水谷委員】

 どう書くかであるが、結局、3.のタイトルが「人類にとっての月探査の位置づけ」というようなものになる。そこの中には、国際協力の場としての月というような、要するに、国際協力で月を一緒にやろうという文章が1パラグラフに入るということまではいいか。

【鶴田座長】

 それで入れるとすっきりする。

【青木特別委員】

 国際パートナーシップの確立のために大変いいのだというようなことを言っている。そういう趣旨であろう。

【水谷委員】

 それを入れれば、ここはこれで内容としてはよいのではないか。

【鶴田座長】

 3.のところに、国際協力の場としての月面活動ということを書くのはどうか。

【水谷委員】

 それで良い。

【鶴田座長】

 3.のところはどうか。月に集中しているということを考える。

【青江部会長】

 それのいい側面を引っ張り出して書くということか。

【水谷委員】

 そうである。

【青江部会長】

 いい案である。

【鶴田座長】

 よろしいであろう。

【水谷委員】

 それで、もっとマイナーな話であるが、科学が3.の第2、第3パラグラフで、27行のところは、月の探査は「月全域わたる元素・鉱物分布、表層構造、重力分布、磁場分布」などについてと書いてあるが、これはあまりにもやはり、表層構造を書いてなぜ深部構造と書かないのか、内部構造ともっと広げて書くか、これはやはり月科学では非常に重要なことだから、内部構造は、これは次期のSELENE−2がねらっていることかもしれないが、それ以後、全体の話、月科学全体の話で言えば、もう内部構造という話は欠かせないと思うので、ここでは言葉として書くべきだと思う。

【鶴田座長】

 これは、鉱物分布云々というのも一緒に書いてしまう。

【水谷委員】

 鉱物分布ぐらいまではいいと思う。

【鶴田座長】

 非常に細か過ぎる。

【水谷委員】

 細か過ぎるといえば細か過ぎる。表層構造まで書いてしまったら、もう内部、月深部構造等と書くし、表層構造をとって内部構造としてしまうかという案もある。

【松尾委員長】

 あまり書き過ぎるとわからなくなるというのが、先ほどニュートン編集長としての御見識だと伺ったが。

【水谷委員】

 表層構造などというものは非常にディテールのマイナーなことである。

【鶴田座長】

 そうであろう。そうすると、「元素・鉱物分布、内部構造」というぐらいにして、後ろの細かい文言はとってしまうということでよろしいか。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 少し多過ぎるのではないかと思う。

【観山特別委員】

 井上さんの言われている観点に近いが、つまり、この月探査というのは科学以外にもいろいろな効果があるわけである。最後に書かれた、月から地球を見る等という社会科学的な観点もあるし、月にはどういうものがあるのかということを日本もある種、今、国際的にいろいろな探査が進んでいる中で、少し大ざっぱに言えば、ある種の競争であり、それを調べておかないと月に対するいろいろな先ほど言われたようなものが失う部分があるかもしれないわけである。
 だから、そこの部分は結構このミッションとして重要で、それをもう少し、あまりぎらぎらしないように書く必要があると思うが、もう少し書いておかないと、井上さんの言われたように別の言葉で、科学ばかりを書いたのでは何で宇宙探査ということにしたのかがよくわからなくなるので、やはりそこの部分は、月というのは今みんなが行っていて、なぜ日本が行く必要があるのか、それは科学的に協調と競争があるが、ほかの協調と競争もあるわけである。
 だから、その部分は、先ほど言われた国際性のような中に少し入れていただいた方がわかりやすいと思う。

【池上委員】

 私も賛成である。できるだけ書いておいた方がいいのではないか思う。

【観山特別委員】

 あまりぎらぎらしないように書いた方がいいと思うが。

【松尾委員長】

 場所の問題であろう。見るとどこかには必ず書かれているわけである。

【鶴田座長】

 そうであろう。書くとしたら3.のところがやはりいいであろう。

【青江部会長】

 ただ、今、観山先生が言われたところの、言ってみれば日本にとって失うものが結構大きく、いわゆる乗り遅れると失うものが大きいのだという部分というのは本当は2.なのである。

【観山特別委員】

 そうであろう。だから、私もどこに入れた方がいいのかはお任せする。

【青江部会長】

 多分そうなのだと思う。いわゆる宇宙全般論として、宇宙科学全般論として、あまり人さまの、やはりちゃんと出ていっておかないと失うものが大きいのだということを書くのは(2)なのだと思う。その上に立って、それは宇宙全般の話、宇宙探査全般の話だから、まず第一段階としての月というのを、先ほど水谷先生が言われたように少し上品に、いわゆる国際競争関係の中における状況、それから、少しそれをやや上品に書いて、月だと整理をするというのはあり得るかという。

【観山特別委員】

 しかし、あまり上品過ぎて内容が伝わらないとだめであろう。

【青江部会長】

 そうである。

【鶴田座長】

 井上先生、関連して意見があるか。

【JAXA(ジャクサ)(井上)】

 僕は、今、観山先生がおっしゃってくださったので結構である。

【鶴田座長】

 土屋先生、どうぞ。

【土屋委員】

 今の議論と関連するが、月探査というのが科学研究と少し違うカテゴリーで立てられたというのは理解しているが、そうすると、ここの位置づけというのは、科学的位置付けと、技術的な位置づけも要るような気はする。つまり、最初に申し上げたが、これからは人と機械が協調して働く自律的なシステムというのを宇宙で作るということをやるというのが一つの意義であるとしたら、そういったものをここでまずやらなければいけないということを記述することも重要だと思う。それがまた一つのモチベーションにもなっているのではないかと思う。

【鶴田座長】

 それは3.の中の議論ではないか。

【土屋委員】

 今申し上げた点が3.の第1パラグラフで入っているというのであれば、そうかもしれないが。

【池上委員】

 しかし、やはり一番感心があるのは2.だと思う。要するに、何で我が国がやるのというところであろう。
 だから、その辺はもう一度、本当は2.が一番重要で、もう少し内容を増やすような形で整理できるといいであろう。ここで書かれているのは精神論である。責務を果たそうなどというのはあまりメッセージがないのであって、今言われたようなかなりもう少し具体的なステップ的なものが入っていて、なぜ我が国がやるのだということが浮かび上がるといいと思っているが、なかなか知恵が出てこない。その辺をいろいろ議論いただきたいと多分主査も考えておられる。

【中須賀特別委員】

 申し訳ない。先ほど先走って、3.というのが日本における月探査の位置づけと誤解してしまったが、これは、繰り返すが、人類にとっての月探査の位置づけということでよろしいか。

【青江部会長】

 位置づけという小見出しの表現があまりよくないのかもしれない。

【中須賀特別委員】

 そうであろう。意義にも十分なっていると思うが。

【青江部会長】

 宇宙探査というその中から、月をまず第一にまず取りかかろうではないか。その第一に取りかかる、ほかのものではなく月を取りかかろうではないかという理屈、ここはそれだけなのであろう。

【中須賀特別委員】

 まずこの1がいわゆる宇宙探査の人類にとっての、それから、2.が我が国にとっての宇宙探査全般という流れできて、さらに3.でいわゆるジェネラルな、人類にとっての月探査の動機づけのようなものが来るということのように読める。
 だとしたら、日本にとっての月探査は果たしてどういう意義づけというか、どういうことを大事にしたことをやるのかということをどこかに書いておかないと、その後のいわゆるインプリメンテーションのプランの方につながっていかないのではないかと思う。その意義付けも含めてこの第5章の中に全部まとめて入ってしまっている。だから、そこが今ひとつわかりにくくなっている。

【青江部会長】

 だから、今、まさに中須賀先生が言われたそこのところの一種理念とでもいうか、その部分はあえて言うと1.、2.を合体した部分だと整理をしなければ、どうにも論理的にはつながらないと。

【中須賀特別委員】

 そうなのである。だから、それがなくていきなり5章というのもおかしい。

【鶴田座長】

 この文章の修文をもう少し考えさせてもらえるか。少しまとめ方が難しくなった気がしている。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 提案であるが、1.、2.を、宇宙探査を具体的に手をつけて日本はやっていく、探査をやっていくために、国際情勢も含めて勘案したところ、月を最初に手をつけることにしたというような表現がこの3.のかわりにあれば、大体つながるのではないかという気はする。

【鶴田座長】

 そういう気が僕もするが、違うか。青江委員の考えを、こうしたらどうだとおっしゃっていただけるか。

【青江部会長】

 広い宇宙探査というものの人類にとっての意義、それの上に立って、我が国にそれを反映させたときに、それをちゃんとやっていないと結構失うものが大きい、だから、世界の中に伍してやっておかなければいけないということではないか。それが我が国にとっての意義なのである。
 では、宇宙探査のうち、まず月を取りかかるというのはなぜか、それの答えは、まず近いということである。一番アクセスが容易であって、月に行くことによっていろいろなことができる。そうしたら、近いというアドバンテージを最大に使ってそこをまずやる、これが1つ。
 それから、行くということに伴って、科学としての魅力も十分にある。科学の魅力がないのであればこれは困るのであるが、物理的に近いからいろいろな使い道がある。科学的価値も十分にある。
 この2つの理由によって、まず月を取りかかろう、これだけのことを言っているだけなのだ。

【鶴田座長】

 世の中、世界中もそうやって月に向かっているというのがどこか抜けていたようだ。

【青江部会長】

 それで、先ほど水谷先生が言われたのは、その辺をもう少し国際競争のいい方の側面のようなものを取り上げて、そこになぜ月か、なぜ月を第一にかというところの理由のうちの一つに掲げたら、もっとわかりやすくなるとおっしゃった、それは大変いいお考えではないかと思った。

【鶴田座長】

 了解した。そうすると、3.の「月探査の位置づけ」のところに、国際協力の場として非常に適しているというようなことを少し書くわけである。

【青江部会長】

 はい。

【松尾委員長】

 要するに、科学探査、科学目的以外の動機が散在していて、一カ所でまとまって書かれてきていないというところが一番根本にある。

【鶴田座長】

 それはそうなのである。

【松尾委員長】

 それだけ気をつけてありさえすれば、中身については皆さん御異議ないという感じであるので、この整理の仕方であろう。

【中須賀特別委員】

 なぜ月かということであろう。

【青江部会長】

 小見出しが。本当はそれの方がいい。

【鶴田座長】

 それでは、第4章はこれでとめて、時間も押してきたが、第5章に入りたいと思う。
 第5章は1.である。2.は先ほどかなり詳しく発表もしていただいたので、御意見があるかとは思うが、まず1.に関して御意見を伺った方がよろしいか。

【向井委員】

 これは希望である。5行目であるが、「我が国の国際的な地位に相応しく」、そこへ、「宇宙探査の一環として月探査に積極、果敢に取り組んでいくこととする」という、その文章を入れていただきたい。それが1つである。
 それから、その次は、21行目と22行目のところのこの文章は、何か自己矛盾しているように思うが。前の方で「規模が大きく」なるということが書いてあって、その後で「数年程度をサイクルにして」と書いてあるのが、どうつながるのかがわからない。多分、後ろの方は「数年程度をサイクルとして継続的に進めるよう努める」という文章を何か書けばよいのではないか。ただ、規模が大きくなったからなぜサイクルにするのかというのが少しわからないので、ここは少し検討された方がいいのではないかと。

【鶴田座長】

 最初の方はよろしいか。

【青江部会長】

 よろしいのではないか。

【鶴田座長】

 それで、後の方は私も見落としていたが。

【青江部会長】

 規模が大きくなりがちである。

【鶴田座長】

 そうであろう。

【青江部会長】

 だから、いわゆる10年もかかるような大きなものになりがちだと。だから、そこは注意をして、5年程度で済むようなものにきちんと、いわゆるプロジェクト管理をきちんとして、大きくならないようにしようということである。

【鶴田座長】

 そっちであろう。勘違いしていた。

【青江部会長】

 そうでないと、人材の養成等いろいろな角度から、それこそ何かみたいに20年もかかったのでは、そうではないとかなわないだろうと。20年、1兆円もかかったのでは、とてもではないがおつき合いし切れないだろうと。

【鶴田座長】

 これは少し書き方を変えた方がいいであろう。我々は素直に見ると、少し先ほど向井先生がおっしゃったように、違った見方をしてしまう。これも少し考えさせていただきだい。

【中須賀特別委員】

 これは本ワーキンググループでの議論ではないのかもしれないが、9行目に「主体性と独立性を発揮できる課題に選択・集中する」という、これはそのとおりだと思うが、何をもって日本の独自性だと見るかということに関しては、多分日本としてのコンセンサスがないのではないかと思う。
 では、何をもって独自性と言えるか、プロジェクトを選抜すべきときに、これは独自性だ、これは独自性ではない、この技術は独自性だ、だから、日本でやるべきだということに関しての国としてのしっかりとした方針を持っておかないとだめであろう。つまり、日本として独自の宇宙、宇宙工学、宇宙科学は何か、それから、コアコンピタンスは何か、ということである。特にここでは宇宙探査の世界で。ここについてやはりどこかでしっかりとした議論をして、日本はこれで生きていくのだというのがやはりないと、この独自性という言葉が生きてこない気がして、10人いれば10人違うことを言う可能性が例えばあるわけであろう。
 この辺は、ここの委員会とは関係ないとは思うが、どこかでしっかりと議論していく場がないといけないし、あるいは、逆にここには、「そういう独自性は何かということを検討するような場を設けるべきである」ということぐらいは書いておいてもいいのではないかという気がするが、この辺はいかがか。

【鶴田座長】

 どうであろうか。

【中須賀特別委員】

 多分、科学的なコンピタンスというのは随分宇宙科学のコミュニティの中で議論されているのではないかと思うが、技術に含めてもやはりそういうことをやっておくべきであろう。

【青江部会長】

 私はこのレポートの一番の、いわゆる一種の場合によってウィークポイントというのは、今おっしゃられたところではないかと思うのである。そこを本当に、場合によってはこの場で、今言われたコアコンピタンスを含めた一種の長期的な理念とでも申すか、それから、長期的な構想というのも議論し、まとめることが今日状況下で可能であればそれはしなければいけなかったのかもしれない。
 ただ、今の現状下で、言ってみれば日本の独自のベースの上に描き切ることが果たして本当に日本としていいのか。それから、現実というのもあるわけであるが、それで、今、こういう整理の仕方をしているというか。
 当面のやり方としては、まず当面何をやるかだという間違いのないところをきちんと描いて、それをきちんとその次に上るという姿を描くわけである。それで、その先というのはその進展、それから、諸外国の状況、こういったものをよく検証しながら、その次のステップを模索しようではないかと、こういう一種のストラテジーを立てているのだと思う。
 ただし、今言われたところというのが本当に本来的にあるべきというのはそのとおりで、どこであったか、そういういわゆる着実、一階段をきちんと上っていくというその過程の中において、この16行目から17行目であるが、「長期的視点に立つ、我が国としての月探査構想を模索する」とあるが、どういう場かはともかく、それこそ一つ宇宙開発委員会の責務でもあろうかと思うが、何らかの形でもう少し時間をいただいた上で、そこのところを模索していく。今、中須賀先生が言われたようなことをきちんと、本当のアドバンテージを確保できるようなコアコンピタンスは何かということも含めて、より明確にしていくという、とりあえずの整理かというところである。苦しいところなのであるが。

【中須賀特別委員】

 今の段階ではもう仕方がないと思うが、特に国際協力ということになっていった場合に、将来的に国際協力で意見が言えるのはやはり二番手では多分だめで、何かに関しては一番手になっているということがすごく大事だと思う。
 その辺は、では、何は一番手であり続けるかということであろう、技術にしてもサイエンスにしても。そこをやはりしっかり議論していくことが国際協力の中で力を発揮する上でも非常に大事なことではないかと思うので、そこは是非日本、国として議論していく場があるといいと思う。

【池上委員】

 少なくとも科学技術をずっと見てきた者から言うと、独自性という言葉は現在は使われていない。かつて独創性という言葉があったが、これはもう長い年月をかけて消した。もちろんノーベル賞はオリジナリティでいいかもしれないが、むしろクリエーティビティという言葉になっている。
 そういう意味で、確かに独自性という言葉を使うのだとするとすれば、検討した方がよい。

【中須賀特別委員】

 このWGでの検討はもうできないが、ここはもう仕方がない。

【池上委員】

 少し無責任だという感じがする。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 独自性のことを申し上げる、言葉のためのではないが、中須賀先生がおっしゃることは非常に重要だと私はかねがね思っていて、9行目に「我が国の主体性及び独自性を発揮できる課題に選択・集中する」と書いておいて、少し先であるが、27行目に「国際協力の枠組みの中での独自性」と書いてあって、その下の30行目には、無人探査機を行う前提として「国際的な協力と連携の下で」と書いてある。
 決してこれは矛盾しているとは申し上げないが、主体性と独自性を本当に強めていくのであれば、本当は国際的協調と連携のもとでなければ無人機はやらないのかとなっていくが、これは全体として見るとトーンが少しどんどん流れていっているように思う。きちんと主体性と独自性を言うならば、最後のところは、無人機の探査をするのに国際的協調と連携をもちろん図るのであろうが、これだと、国際協調と連携のもとでなければというのが条件になっている。
 これはそうではなくて、主体性と独自性をもって我が国としては無人機の探査をやっていくのだと書かれるべきではないかと思うが、そうではないか。

【鶴田座長】

 どうであろうか。

【青江部会長】

 しかし、それは方法論の問題として、ここのネクストステップは国際的な協調と連携、その枠組みの中でそこのところを追求してもらう、それは一つの大前提だと、方法論として、ということならあり得るであろう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 国際協調と連携というのは非常に重要で、これはやはり活用してこれに取り組んでいく、それはそのとおりだと思うが、冒頭で、「かぐや」は非常に我が国としては諸外国が投じないときに「かぐや」ということを立ち上げてきて、主体性を持って独自性を持ってやってきたと書かれていて、ここに来ると、国際協調と連携のもとでないと無人機はやらないと書いてあると読めるのである。
 これはやはり何か主張が少しトーンダウンしているのかと思うが、そうではないのか。

【青江部会長】

 独自でやるという点においては、その独自がより高いのだと思えば後退しているのであろう。しかし、あのレポートの中、フレームワーク文書も、もう国際協力でもって一国でもってやるような時代ではないのだというもう時代の流れだと。

【鶴田座長】

 少し議論が抽象的になっているような気もするが、連携のもとで独自性のある計画をやるということは普通考えることであろう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 矛盾していると申し上げているわけではないと先ほど申し上げたが、ここは最後の30行目のところで、2.のところに入ってしまうが、ここは将来のフレームワークドキュメントなどで言っている、いわゆる有人活動につながる活動については、それは一国でやるような時代ではないと、それはそのとおりだと思う。
 ここのところは2010年代中頃までの無人機による月面着陸の探査と言っていて、ここもこのようにそういう条件づけをしてしまうのかという。私は協調と連携は大事だと思って、非常に推進すべきだと思って、それはもう最大限努力してということはそのとおりであるが、少しトーンとして、文章としては縛りがきついのかと思う。

【青江部会長】

 原則、その縛りの中でやっていただくのではないか。

【鶴田座長】

 多分、この「協調と連携の下で」という言葉の解釈が人によって随分ばらばらだと思う。例えば青江さんが感じられるのと僕が感じるのは随分違うと思う。協調と連携でほとんどの科学衛星はやっているわけである。その中で独自性も出している。独自の計画を協調と連携のもとにやっているわけである。
 だから、これは縛りではないと解釈できればいいわけであろう。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 表現上の問題である。

【松尾委員長】

 ただ、青江さんの解釈になったら、その解釈だけでいかないような場合があるから、それで皆さん心配なさっている。あまり受動的ととらえることには僕は賛成できかねる。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 表現上の点だということで、意見を言う……。

【池上委員】

 でも、基本的には、JAXA(ジャクサ)をどのくらい信用しているかにも関係した部分もあって、青江さんの心配は私の心配でもある。だから、ここでJAXA(ジャクサ)と議論するというのはおかしいので、委員の皆さんの意見を聞く方が適切であるのではないか。

【青江部会長】

 信用していないわけではない。方法論としては、やはりここに書いてある程度のことは一つの枠と、たがとして考えていただくような時代なのではないかと思う。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 現実にはそうしているが。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 現実問題はそのとおりだと思う。そういう努力をしていかないわけはなくて、もちろんまずそれを取り巻くドキュメントも、そういう貢献はしているわけである。

【青江部会長】

 そういうことであれば、その枠組みの中でやっていくというのを原則とするというのは、当たり前のことを書いているのだと受けとめていただけばいいのではないかと思う。

【鶴田座長】

 当たり前のことをことさら書くというところが多少いけないのか。

【池上委員】

 14行目の「外部の関連コミュニティ」と、「外部」は要らないのではないか。

【青江部会長】

 取ろう。

【中須賀特別委員】

 10行目から始まる「国際協力調整メカニズム構築の検討においては」という文なのであるが、「いつでも分担に応じて参加が可能であり、また貢献に応じてその成果を享受できるような仕組みとなるよう」と書いているが、何となく受け身的に聞こえる感じがあるが、日本がもっと主体的に国際協力調査メカニズムを利用していくというか、先導して、最後に「先導」と書いてあるが、最後にあるだけで、それまでの表現が非常に受け身的、誰かが言ったらそれに応じるというか、応じて損しないようにするという程度にしか聞こえないので、ここはもう少し主導するというようなニュアンスが入ってくるような書き方を入れられた方がいいのではないかと思うが、いかがか。

【青江部会長】

 もうここは切ろうか。これは要らないであろう。「いつでも」云々、「メカニズム構築の検討においては」というところである。

【鶴田座長】

 このパラは全部取るか。

【青江部会長】

 はい。いわゆるこれから先のあの議論を進めるに当たっての一種の対処方針みたいなもので、ここに書いておく必要はない。要るか。

【青山審議官】

 当然ながら、国際協力というのはイコールフッティングで、それぞれの相互の裨益ということでやらなくてはいけない問題であるから、その原則というのはどこでどのような国際協力の活動であっても同じであるという点では、あえてここに記述する必要はないかもしれない。

【鶴田座長】

 では、これは取る。よろしいか。

【池上委員】

 精神は生かした方がいい。

【青江部会長】

 こうであるべきだと、積極性のあれを含めて、国際交渉というのはこれからやっていくわけであるが、それのあれについてはここに書いてあるとおりなのだと思う。

【中須賀特別委員】

 国際協力メカニズムを動かすということに関してはもう当たり前だから書く必要はないということはそのとおりだと思うが、それとは別に、いわゆる日本として主体的に国際協力を動かしていくのだと、それの中心人物としてやっていくという意思表示があってもいいのかという気は少しするが、それは言い過ぎなのか。

【青江部会長】

 その意味で入れておくのなら、残しておく意味がある。

【中須賀特別委員】

 そうなのである。入れるなら、その意味を残しておいた方がいいのではないかという。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 そのとおりで、国際協力メカニズムの構築を先導していくと書けば、それだけでいいのではないか。この真ん中の2行は結果として決まる事柄なのである。結果として決まるというのは、だから、このようにして努力していくというのはもちろんいいのであるが、これができなければだめだと言われても、これは14カ国で話し合わないと決まらないのである。

【鶴田座長】

 そうすると、こういうことにするか。10行目、「国際協力調整メカニズム構築を先導していく」と。

【中須賀特別委員】

 少し強過ぎるかもしれない。そこはお任せをする。

【松尾委員長】

 枠組みができなければできないで、それは一つの枠組みであると、そう理解しているというお話であろう。

【中須賀特別委員】

 そうである。

【松尾委員長】

 そういうことを言われている。

【鶴田座長】

 ほかにあるか。
 では、これは文章を少し考えさせてもらう。

【土屋委員】

 2.の「月探査の具体的展開」というところで、かなり技術的に踏み込んで書かれている。この報告書はプログラム的なレポートであると考えているが、若干プロジェクト的なところにも入っているように思う。これは背後にプロジェクトを立ち上げてもいいぐらいの予備的な検討が行われた上での記述と考えてよろしいか。

【鶴田座長】

 これはどうなのか。僕はそのようにとっていたが。

【青江部会長】

 必ずしもそれは、今先生が言われたようなところまでインプライしていることではないのだと思うが。これはまだあくまでもいわゆる政策の大きな方向を決めるというか、その段階での文章のわけである。だから、プロジェクトとして本当に実施、実行していくのかどうなのかというのは、これから先、JAXA(ジャクサ)の中でももっと詰めていただき、それから、本当にプロジェクト的に持っていくようなフェーズが来れば、宇宙開発委員会の推進部会でステップアップのための議論というのを、事前評価というのをやっているわけで、そういったものを経て、それから、もちろん予算措置という、これから先まだたくさんいろいろな過程がある。
 しかし、方向として、こういう方向を目指すとういのはここでもって決まる。それが技術的な中身に少し踏み込み過ぎて、その方向を越えたものよりもう少し幅を持たせて書いている方がいいということであれば、それはそれでもう少し修文した方がいいのかもしれないと思う。

【土屋委員】

 それは、背後にどれだけ検討しているかということに尽きると思うが、若干、固定概念としての無人技術に縛られ過ぎているような気もしなくもない。無人を基礎にした月探査技術でも、地上における人間あるいは地球と月を結ぶ通信など全部を込めて自律的な探査システムが成り立っているわけであろう。

【池上委員】

 それはポイントだと思う。これはあくまでもJAXA(ジャクサ)がこうやりたいと言っている話で、この表現だけであればおもしろくないと言われる可能性がある。今言われたような話が出てくれば、是非それを盛り込んでいきたい。

【鶴田座長】

 先ほどの補足説明にもあったように、検討はずっとやってきていらっしゃるわけである。これが一つの方向ではないかということでここに提案されているのだと思う。

【池上委員】

 あるいは、表現の問題であろう。

【青江部会長】

 土屋先生が言われていることで、ここへ記述をしてあるような、こういう技術を目指すのだということなのである。今の原案は、これをワーキンググループとして一つの結論としていくということなのである。
 こういう方向の技術を目指すと言っているのが場合によっては違うかもしれない、もう少し選択肢がありそうだと、その辺はもっと詰めた上で、ある技術のいわゆる課題などというのは絞り込んだらいいではないか。だから、少しこれはシャープに書き過ぎているとでも言うか、そういう点がもしここにあるのであれば、それは直しておかないといけないのではないかという気がするわけである。

【土屋委員】

 私はこれに関して検討した経験がないが、9ページの5行目までの記述は基本的にこういう大きな方向で行くのだろうと同意できる。その中で、重点項目として3項目挙げられているわけであるが、そこまで挙げる必要があるのか。それは、次のような技術を中心とした技術開発を目指すという記述でも別に構わないのだろうと思うし、これで絞り込んでいるということではないのだと思う。
 むしろ言いたいことは、月探査では、まず月探査のインフラストラクチャを作り上げなければならないということが科学とは別に宇宙技術としてあるのだということではないかと思う。
サイエンスのミッションは、その中から技術を拾い上げてオプティマムなシステムを作り上げていくわけだ。月探査のインフラストラクチャとしてこの代表的な3つを提示したというのであれば、それでも構わないと思う。

【青江部会長】

 例示ではない、これは。違う。

【鶴田座長】

 これは是非ともやらなければいけない必要な技術として提案されている。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 ほかに技術がないかというと、そうではない。それは、そういう意味では、代表例ではある。だから、次の技術の開発、修得ベースと、次のものと3つになっているが、そういう意味では、「次のような」であろう、少し幅があるはずの話であるということはそのとおりである。だから、これだけということではない。そういう意味では、例だといえば例である。

【青江部会長】

 例ではない。あくまでもこれは例ではないと私は理解していた。というのは、この前のページとも関係するが、日本の月探査の進め方においては、まず「かぐや」をやった、その次に何をやるかということぐらいはきちんと見える。だから、これは間違いのないところが見えるから、これはやるというのがこれだということである。
 それで、その次は、まだよく見通しが立たないから、SELENE−2をやって、諸外国の状況等といったものを見きわめた上でその次のステップは考えようではないかという、こういう一種の確実ステップ論とでもいうか、そういう進め方をしようという考えに立っているわけである。
 そうした上に立って、次の階段、確実にこれは間違いないところだといって、少なくとも今時点の持っている情報からして、次のステップはこれだと言っているもののうちの中がこれなのである。
 そうしたときに、この2番目のもの、1番目は科学であるが、2番目の技術のあれは、先行きどういう、いろいろな宇宙探査を我が国もやっていくのであろうと、そのときにどうしても必須不可欠、やっておかなければならない基幹的な部分というのはこれだということである。だから、これはまず第1履修課程として押さえようというものの考え方だと思う。
 だから、例示ではないのであろう。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 例示ではないが、探査をやらなければいけないすべてが書いてあるかというとそうではない。これですべてかと言われるとそれはすべてではない。

【鶴田座長】

 今、土屋先生がおっしゃっているのはもう少し基本的な考え方で、人間と遠隔地のロボット、それとの何か全体を含めたシステムのようなものをもっと積極的に取り入れるべきではないかということをおっしゃっている気がするが、そういう考え方はここに入っていないということか。そうではない。

【土屋委員】

 これは非常にかたいテーマ、必ずやらなければ行けないテーマである。しかし、これから本当に我々が宇宙工学、宇宙技術としてやりたいのは、もっとアドバンストなシステムを宇宙で作り上げたいのであろう。そういうことがここではなかなか読み取れない。何か非常に古くさいことをやるのであろうという印象を受ける。

【池上委員】

 結局、これは必要な最小限度のツールとしてのインフラであろう。それが書かれていると、表現によっては、アポロと変わらないのではないかと言われる。
 私に言わせると、むしろこういう技術は確実な技術だから独自性などは出さないで確実なものをやれというぐらいの感じであって、それを言ってしまうと元も子もないが、むしろ基本技術の上に今やるがゆえにかぶさるようなコンセプト的なものが書かれていれば、やることは同じかもしれないが、わかりやすくなるという感じがする。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 それは9ページの3行目の後半から5行目あたりにロボティクスや先進的な遠隔操作とある。

【池上委員】

 ここはよろしい。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 こういうことを用いて、その中のまたミニマムのどうしても通過しなければいけない技術としてこれを挙げてあるので、土屋先生のおっしゃる意図は我々はわかっているつもりであるが、表現が技術で分けて書いてしまって、この技術をやるときに当然ロボティッスやそういうことはイメージしているわけなのであるが。

【土屋委員】

 基礎となるどうしてもやらなければいけないものをこう考えているということであれば、そのとおりだと思う。それから外れることは、今言ったようにもう少し将来的なものが何かということと、あと、実際にサイエンスに応用するときにはもっと突飛なそれに特化したシステムを考えていくというフェーズが別に必ずあるわけでありそれもまた非常に重要であると思う。科学が駆動していく技術というものをどのように生み出していくのか。

【JAXA(ジャクサ)(樋口)】

 その辺の精神をこの最初の2行から6行の間にもう少し補強した方がよろしいか。

【土屋委員】

 そう思います。例えば21行の「尚」以下は、ある意味科学が是非やってもらいたいことを特化してやろう、サンプルリターンなどはそういうことだと思うが、そういうことも書いてあっていいが、この黒丸の箇所は、技術としては是非やらなければいけないしこれがないと何事も言えないということは十分理解できるが、ここにぼんとこれだけを書くのは、何か少し工夫があってもいいのではないかという感じがする。

【青江部会長】

 今の土屋先生の言われていることというのは、この辺をやるに当たっての技術思想とでもいうか。

【土屋委員】

 そうである。

【青江部会長】

 そういうあれで、かぶせていくフィロソフィというか、そういう御指摘のような気がする。やるのはこれだ、これはいいと。やる際に当たっての一貫して流れるフィロソフィはこういうフィロソフィを通した形でやらなければという。
 だから、その辺は何か表現的につけ加えることができるかどうか、少し考える必要がある。
 それから、もう一点、僕は非常に気になるが、これだったらアポロと同じことなのか。

【池上委員】

 同じと勘違いされる可能性が非常に強いのではないかと。

【JAXA(ジャクサ)(橋本)】

 違いを強調しようと思って先ほど電池の件は御説明したが、この文章になってしまうと全く変わらなくなってしまう。

【池上委員】

 だから、着陸と移動と書かれていると、細かく説明してもエクスキューズとしか見られない。

【JAXA(ジャクサ)(橋本)】

 これが先ほどの例示かどうかということと少し絡んでくるが、もうやりたいことややるべきことはたくさんある。そういう意味ではこれは例示になってしまうが、では、その中でも、できればやるではなくて、絶対やらなければいけないことは何かというと、抽出するとこれなので、例示ではなくて決まっていることというか、ほぼ合意が得られていることだけ書けと言われるとこの3つになってしまう。そうすると、今度はアポロと違いが見えなくなってしまうと、そういうジレンマに陥っていて、新しいことを入れれば入れるほど、まだ議論が煮詰まっていないので、なかなかこういうところに書きづらいということになってしまっている。

【土屋委員】

 技術開発として見たときには、そういういわば基本的なツールとしての、先ほど池上先生がおっしゃったような技術というのは是非必要で、それはもうアポロから積み上げてきている。大切なことは、それをやり、かつ、将来的なもう少し広い意味での宇宙における自律システムの開発という視点を入れる。それから、それを使って先進的な科学ミッションに対してユニークなシステムを作り上げて世界をリードしていくという、先ほど青江先生がおっしゃった技術思想を表に出した書き方をしていただいた方がわかりやすい感じがする。

【青江部会長】

 表現的には難しいかもしれない。

【JAXA(ジャクサ)(川口)】

 だから、アポロとの違いというのはアドバンストとなってしまう。だから、そういうことなのである。だから、やはりアドバンストという言い方になって、それは変わってないのではなくて変わっているのである。このように御理解いただきたい。

【池上委員】

 しかし、技術がもう30年、40年たったら当然もう新しくなるわけである。例えば、コミュニケーションがよくできるようになったからリモートコントロールも簡単になるだろうし、いろいろな技術があるわけである。
 そこに自信を持って、なおかつ、例えば今の中学生や高校生や大学生が興奮するようなものがここに書かれているといいのではないかということである。

【鶴田座長】

 大体議論が尽きたかと思うので、これは修文がある程度できればやっていただき、それで、確認はメールでやっていただくことになると思う。

【森尾委員】

 少しよろしいか。

【鶴田座長】

 少し待っていただきたい。関連しているか。

【森尾委員】

 違う。

【鶴田座長】

 違う。では、この件はこれでクローズにする。では。

【森尾委員】

 6ページの「宇宙探査の意義」、先ほど少し議論があったが、先ほどの説明だとまず1.が人類にとっての探査の意義だと、次、我が国にとっての探査の意義が来て、月の探査の意義というのは人類にとってだということで、我が国にとってというのをもう一つどこかに表現したらどうかという議論があった。
 その説明の中で、我が国にとっての宇宙探査の中で、月にプライオリティがあるのだというような御説明があった。月が近いからだ、月の科学にいろいろ発展性がある等、そのこと自体はどこかで議論されて決まったことなのか。つまり、我が国の宇宙探査の中で月探査ということにプライオリティを置くのだということである。
 月探査ワーキンググループがそう言うのは勝手だと思うが、国の方針として探査の中で月にプライオリティを置こうというのは、月探査ワーキンググループで詰めることではなくて、もっとほかの探査のことも考えている人の意見を入れないといけないようなものであろう。
 1ページにある、月探査以外については、宇宙科学研究の推進で何か議論があったのであろうから、その中身は私はわからないが、月にプライオリティを置くということを決めるワーキンググループではないということだけは確かだと思うが。

【鶴田座長】

 宇宙探査の中で月をやるべきであるということを決めるワーキンググループではない、これは。月をやるとしたらという、その位置づけはどうあるかということをやっているわけである。
 あと、まだ少し不消化のところもあろうかと思うが、2つ考えている。1つは、これは今日出た修文をしていただいて、それで、メールでお送りする。それを見ていただいて、最後、必要があれば送り返していただくと。
 それから、幾つか作文をしなければいけない部分がある。それに関してもメールでお送りするのに反映させるのか。それで、細かいことで、全体の論調に関係のないことで修正しなければいけないことはある程度こちらに一任させてもらいたいと思う。
 言っておかなければいけないのはそのようなことか。
 それでは、一応議論はこれで終わりにしたいが、最後に審議官から一言お言葉をいただけるか。

【青山審議官】

 委員の先生方におかれては、御多忙のところ、これまで4回にわたって多岐にわたる非常に貴重な御意見、御議論をいただいて御礼申し上げる。今、鶴田座長におまとめいただいたように、これからこの報告、今日御議論いただいた報告を最終的に取りまとめさせていただければ幸いである。
 幸い、JAXA(ジャクサ)が打ち上げられた「かぐや」については順調に展開しているというとこで、また世界のいろいろな国々も月あるいは惑星に向かっての活動を進めるという中にあって、今回非常に貴重な御意見、御議論をいただいて御礼申し上げる。今回の御議論をもとに、今後、来年度からのJAXA(ジャクサ)の中期目標のもととなる長期的な計画というのをしっかり作っていきたいと思うので、よろしくお願いする。

【鶴田座長】

 ありがとう。
 事務局から何かあるか。

【山田専門官】

 先ほど鶴田座長の方からお話があったように、報告書については本日いただいたものをもとに修文したものを座長に一度確認していただいた上で、皆様に送付させていただく。
 あと、本日の議事録についても後ほどメールで送付させていただくのでよろしくお願いする。第3回目の修文もあわせてそうさせていただく。

【鶴田座長】

 それでは、大変長いことどうもありがとう。これで終わりにする。

―了―

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)