平成19年8月7日(火曜日)9時30分~12時
東海大学校友会館 三保の間
青江茂 (推進部会部会長) 池上徹彦 (部会長代理) 松尾弘毅 (委員長) 森尾稔 (委員) 栗原昇 (特別委員) 小林修 (特別委員) 澤岡昭 (特別委員) 鈴木章夫 (特別委員) 住明正 (特別委員) 高柳雄一 (特別委員) 建入ひとみ (特別委員) 多屋淑子 (特別委員) 廣澤春任 (特別委員) 水野秀樹 (特別委員)
池原充洋 (文部科学省研究開発局参事官) 中井康一 (文部科学省研究開発局宇宙利用推進室室長補佐) 瀬下隆 (文部科学省研究開発局参事官付参事官補佐) 網野尚子 (文部科学省研究開発局参事官付)
河内山治朗 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙基幹システム本部長理事) 中川敬三 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙利用推進本部GCOMプロジェクトマネージャ) 今岡啓治 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙利用推進本部地球観測研究センター主任研究員) 小嶋正弘 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙利用推進本部GPM/DPRプロジェクトマネージャ) 井元隆行 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙基幹システム本部固体ロケット研究チーム技術領域リーダ) 本間正修 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))宇宙利用推進本部利用推進プログラムSE室長) 下田陽久 (東海大学教授)
JAXA(ジャクサ)から推進6−1−1及び推進6−1−2に基づき説明を行った。主な質疑は以下のとおり。
測定精度について何度か御説明いただいてほぼ理解した。5ページの左図の降水量から、RMSE(Root Mean Square Error)によって、中央の図が出るというところは理解できた。これと1対1の対応として右図にもってゆく方法を教えていただきたい。衛星が地上のある地域を限られた時間内でどのぐらいの測定点がとれるのか。この左図のように沢山の点がとれならばこれでオーケーなのだけれども、実際には数点しかとれないのではないかという先入観があり、理解ができなかった。このあたりを説明いただけたらありがたい。
例えばこの一番左の図であると、これは約1カ月分のデータを積算してお見せしているものである。今、点数については詳細に記憶していないが、このように瞬時、瞬時で合致するデータを積み重ねていって、最終的にその比較をするということで検証をしている。
私が思い込んでいたのは、1時間に降水量何ミリという表示は、その時点での1時間の降水量かと思ったのであるが、そうではなくて1カ月とか、ある期間積算したものだという、それを1時間に直したものだと理解してよろしいか。
地上のレーダでも衛星でもそうであるが、瞬時で瞬間にはかった量を、ここで言うとmm/hという時間値に直して出力する。そういうポイントのデータを非常にたくさん集めてきて、その1点1点がこの一番左の図の1点1点、瞬時の点として該当しているので、これが瞬間のデータを全てプロットしたものとお考えいただければよろしいかと思う。
そうすると、その瞬時の1点1点の相対誤差というのは、右図とかなり違うものであると思う。これをまとめてRMSEの計算式に当てはめて求めた平均値が右図であるとすると、左図との間に相当ギャップがあるはずである。この点が理解できない。関係の学会ではこれでいいのだということであれば、ゆっくりと考えさせていただきたい。
もし地球上が全部陸地で緊密に雨量計があれば、衛星の装置から考えれば、アメダスぐらいだったら一気に何千点というデータになって計算できる。だから、先生が言われるように、そういう観測の話で考えれば、データが均一にあれば、その1ショットで、あるエリアをカバーしてRMSEで全部定義ができるのだけれども、いかんせん、今、地球の場合は観測点がないから、それを場合の数で近似しているわけである。だから、時間平均をとっているのは、ある意味で空間平均をとれるのを時間平均に変えているので、そこでそういう標本数を増やして一番右に持っていっている。標本ごとに、わりと一定、同じようであるという考えで標本数を増やして持っていっているということである。
何となくわかったような気がするが、十分な理解にもっと時間がかかるので自身で勉強したい。
そうすると、これはコントロールできる数値なのか。精度についてリリース、標準、目標という分類をしているが、コントロールできて精度を上げる手段が明快にあれば、この値は意味があると思うが、マイクロ波の放射は、非常にノイジーであるということがわかっているし、測定のやり方についてもそんなにオプションがあるとは思えない。そうすると、こういう目標値を書くのは適切なのかどうかということをお聞きしたい。
測定の方法にはある程度の限度というのはもちろんあるが、マイクロ波の強度を物理量に変換する過程のところは、例えば降水の内部がどういう構造をしているかとか、その中でマイクロ波はどのように減衰されるかといったところはまだ改良の余地があると考えていて、こういうところをよくすることで精度を上げていくことは可能だと考えている。
わかった。
ところで、建入特別委員からだったか、これは大変重要な問題であるが、いわゆる輸入部品のコスト高について、多分、JAXA(ジャクサ)側もこれから先の衛星というものの実用を鑑みれば、部品の国産化というものもよくよく考えていかなければいかんのだろう。この辺は多分、これから先、推進部会でいろいろな衛星についての議論をしていただかなければいけない。それから、鈴木さんから御指摘があったが、C1、C2、C3のまとめ発注的なことも考えていかなければいかんのではないか、そういったことを通じて標準バスの確立というか、そういったことを考えなければいかんのではないかという御指摘もあったと思うのだけれども、その辺の今後の衛星バスの持って行き方というか、衛星そのものの持って行き方についてのお考えというものをこの際少し概括的にJAXA(ジャクサ)の考え、これは宇宙開発委員会と大体考え方を一にしていると思うけれども、少し紹介をしておいていただけないか。
JAXA(ジャクサ)の本間です。部品問題は非常に重要であると同時に非常に難しい問題でもある。何回かJAXA(ジャクサ)の中でも検討しているし、また、今年も理事長からの指示で中長期的な方策を検討するようにということで、現在、検討中である。まだ中間段階なのであるが、どのような議論、あるいは今後どうしようかという方向性について、大まかなところを御説明したいと思う。
基本的に国内にある部品で外国とほぼ同じであれば、国内部品を優先して使う。それから、国内で製造できない部品もかなりの部分あるが、中長期的に戦略的に非常に重要である部品というのは大体認定、選定が終わっているので、それについてはある程度JAXA(ジャクサ)側からも資金とかマンパワーを投入して、幾つかのものについては国内で継続して生産できるような方策をとろうと、大体そのような方向で今検討を進めている。
産業界からの立場で申し上げる。今、本間さんから話があったように、やはり部品は、通常の民生品であると、例えば開発費を投入して、それを多数売って、投資したお金を、数を売ることで回収できて企業としては成り立つということがあるけれども、この衛星の場合、年に1機、2機、3機など、数が少ないものであるから、宇宙環境という、太陽が当たると200度で当たらないところはマイナス150度になるとか、地上で起こり得ないような環境の中で働くとか、あるいは無重力と真空という、地上で起こらない環境での部品を開発していくわけであるので、信頼性というのは10年ぐらい時には動かなければいけない。そういう厳しい環境の中で動く部品というのは開発の期間、人材、知識などが必要になるので、その点、膨大な期間と費用、通常言う人・物・金というのがかなり投資しないといけないわけであるけれども、それを投資して衛星に、例えば部品を衛星のシステムメーカに売る。
そういうことで、そこで利益で回収するとなると、例えば100機の衛星で回収するとかいうことになると、20年、30年で回収できるだろうが、企業としてはその期間ずっと赤字が続くわけであるから、当然、それでは事業としてできないということで撤退するという形になる。だから、やはり重要な部品を開発するということであれば、やはり今、本間さんが言ったようにJAXA(ジャクサ)から資金をいただいて、そういう中で人材も戦略的に育成していくということでやっていただかないと、通常、企業としては赤字では、そういう事業はできないという判断になるので、そういう資金なり人もいただいて戦略的に国産化していくという方針のもとではないと、多分、民間の企業で部品をやっていくということは非常に難しいかなと考えている。
重要なものには手を打っていくという話であるが、重要でないものというのはどういうものになるか。要するに全部ないとロケットというのは打てないだろう。だから、代替物があるのなら、最初からこのリストに入っていないわけであるし、重要でないものというのはどういうことになるか。
非常に難しい質問で、過去に比べて現在は国際的に部品の流通がスムーズになってきているというのがまずある。だから、例えばH−Ⅱロケットとか、あるいはそのときの衛星で言うとETS−Ⅵを作るときは、国産化率を上げるということ自体を政策目的にしてかなりの部品に対して投資をしている。現在の世界情勢にも関係するのだと思うが、衛星用の部品というのは昔に比べると非常に外国からも入手しやすくなってきている。それで結果として、今日現在、国産の部品の占めるシェアが落ちてきているというのが現状である。
御質問の重要な部品とそうでない部品というのをどう識別するのかというのは、実は我々もいろいろな議論をしている最中である。見方が二つあって、一つは、これはどちらかというと受け身の考え方なのであるが、いわゆるシングルソース、要するに世界中で入手できるのだけれども、ある特定の一つの企業でしか生産していないもの。昨年、あるいは一昨年、FPGAの問題があって、ある部品がだめになったというアラートが出た途端に世界中の衛星がストップした。そういうシングルソース問題をどうしようかというのが1点ある。
もう一つは、衛星の機能とか性能はかなりの部分、部品で決まるところがあるので、将来を見越して、ある先端的なミッションをやる、あるいは国際的に衛星のシステムとして競争力を維持、あるいは凌駕しようとしたときにどこが肝かみたいなものはある程度わかっている。例えば衛星の場合で言うとマイクロプロセッサ、計算機のコアの部分などというのは一番いい例だと思うのであるが、そういうところは入手性の問題もあるのだが、我々が衛星システムを組むときのコアというか、核の中の核みたいなところ、一番肝になるようなところは押さえておかないと、先ほど言ったように欲しい機能を、あるいは外国に対して一歩先んじようというようなことを考えるときに後手をとってしまう。まだ具体的にどうなるかというところまでは至っていないが、現状はそんなところを考えている。
2通りある。入手性の話と先行きの話。
はい。
国務省からのエクスポート・ライセンスが非常に下りがたいもの、それから、ブラックボックスがいっぱい入って、開けてはいかんと言われる部分が非常に大きいもの、こういったものも入るのではないか。
そう。だから、それは、くくれば入手性なのである。
そうである。
今の話、以前も議論したように記憶している。是非日本の技術力の得意な分野、例えば観測機器で言うと光学系とか、あるいはデジタル家電、今のマイクロプロセッサの話もそうかもしれないが、是非その得意なところを、検討して欲しい。シングルソースに将来的になり得るのか、あるいはシングルソースを補完するようなものになり得るのか、そこら辺も是非検討していただきたい。
わかった。そういったことで、今後もここでの衛星のセットアップの議論の際にも、今のようなことも勘案というか、頭の中に入れていただいて御審議をいただければ大変ありがたいかと思う。
企業におられる栗原さんにお聞きしたいのであるが、海外との競争の中で、日本の企業がハンディを背負っているというところは何か。
商業衛星という、スーパー301条などで研究開発以外の実用衛星ということになると、欧米は作っている衛星の数が違うので、彼らはコスト的に当然安く、数をたくさん作っているので安く作れる。調達量も、部品材料でも大量に買えば安く買える。それから、物を作るのも長年組み立てている。試験も、過去のデータベースを含めて短期間で作れる、あるいは小型軽量で信頼性もという、そういうところでやはり長年の実績がある。日本はどちらかというと今までは1個1個衛星、それぞれ要求に合った衛星を開発してきたという経緯があるので、今回のGCOMはWもCも含めて、今まで開発したものを流用して安くしていくということで、一つの競争力強化につながるのではないかと我々は期待している。バスなども同じものを使っていくということは競争力強化につながるのではないかと考えている。
それに関連して一言述べさせて頂きたい。外国の例を見ると、例えばヨーロッパなどは新しい衛星バスの開発そのものを国というか、ESA(イサ)あたりが主導してやっている。多分、インドも小型の衛星バスを、多分、国が主導して次世代の衛星バスとして開発している。日本の場合にはミッションに付随して既存のバスをいかに改良していくかというか、どう保っていくかということが主力だと思う。これは政策に絡む問題であるが、やはり外国との競争と考えると、そこまで踏み込まないと、なかなか、外国に一歩先んじたバス技術というのは開発できないかもしれないという感じもするので、是非そのあたりもどこかの場で取り上げていただいて議論されたらいいのではないかと思う。
どうもありがとう。
まさに今、鈴木さんが言われたようなことを念頭に、今回のGCOMにしろ、GOSATにしろ、せっかくのシリーズという与えられたチャンスであるから、そのチャンスを使っていき、一方、先ほど少し触れられた90年合意というものも横目でにらみつつ、いい道を探っていこうというのが今のところではないかと思う。もう1点、中川さんにお願いしておきたいことがあるのだが、このGCOM−Wと、それから、二周波降水レーダは同じ水の循環を見るもので、それがJAXA(ジャクサ)内にプロジェクトとして二つ並行して走っているわけで、それはそれこそよく連携しながら、同じ方向でというか、ユーザも非常に重なっていると思うので、そこのところは強く意識をして、こっちはこっち、こっちはこっちというばかげたことのないよう是非お願いしたい。
はい。今までもそうしているし、今後一層そうしたいと思っている。
次に、事務局から推進6−1−3に基づき説明を行った。主な質疑は以下のとおり。
2ページの中ほどと下の方に、AMSRの代表的な観測項目として、海面水温と土壌水分の二つが、二回繰り返して出てきている。観測項目は他にもたくさんあるわけであるが、典型的なものを二つ挙げるとして、この海面水温と土壌水分で適当なのかどうか、下田先生と住先生に御確認いただいたら如何かと思う。
海面水温は確かに代表的なプロダクトであって、実際の利用も非常に実用的に利用されているのだけれども、土壌水分についてはまだまだ研究段階とは言わないまでも、グローバルに十分な精度ではかれるものかどうかについては、まだ問題のあるプロダクトである。一部、特に実際の検証実験はほとんどモンゴル付近で行われているので、中央アジアを中心とした部分ではそれなりに使われているが、グローバルな話という点では必ずしも最も代表的なプロダクトとは言いがたい。そういう点では、例えば海上の降雨量などは、気象庁も非常に有効に使っている。あるいはグローバルな温暖化の指標という点では海氷密接度といったようなものがかなり代表的なものだと思う。
それぞれの価値観というのがいろいろあると思うのだが、素直に考えて気候変動に対する影響を考えると、まず1番に来るのが海面水温である。これはエルニーニョで知られるように面積がでかいから海面水温が効く。マイクロ波の売りは、赤外で見ると雲があって下が見られないところが、マイクロ波は全部見られるので、非常に影響力が大きい海面水温をベタッととれるという点で非常に良く、ナンバーワンだというのは大体皆さん合意するところである。
2番目の土壌水分は、やはり季節予報とか何かに関して海面水温の次に効くという意見が強いのである。だから、本当にとれるのだったら非常に良いと思う。土壌水分をとれるようなセンサを考えると、マイクロ波ぐらいしかないはずなのである。そういう点では非常に意欲的で、かつインパクトもでかいというのでこれが挙げられているのだと思う。そういう点では、影響評価が多く、マイクロ波で有利なというものを取り上げている観点でよろしかろうと思う。
住さんは利用者の一つの代表であるので、そういう点では代表がそういうことであればいいかと。
わかった。どうもありがとう。ほか、いかがか。どうぞ。
3ページの中ほどである。誰が書いたところが引用されているかは分からないことになっているのではあるが、自分の書いた文章が少し違って取り入れられていると気になる。3ページの真ん中の観測可能な対象物理量が云々から、精度検証作業が行われる云々までの3行である。3行の中の一番後の「定量的な精度検証作業が行われることを期待したい」の前に、「内容に踏み込んだ」という少し意味がわからない言葉が挿入されているが、これは要らない。本心は、多くの分野の研究者の協力を得てということ、それを一番言いたかったので入れたのであるが、それがどういうわけか省かれている。特別な理由がなければ入れていただきたい。
わかった。「内容に踏み込んだ」というのを削除して、それで「研究者の協力」を入れる。
いろいろな観測対象があるわけであるから、いろいろな分野の研究者の協力を得るということが大事だと思う。
はい。わかった。そのように直させていただきたいと思う。
太陽電池を2翼にすると信頼性が上がる。信頼性向上のために2翼にしているという記述がこの中にあるが、そこはどう整理されているのか。場所は4ページの(2)が始まってからすぐのあたりである。3行目ぐらい。ものすごい議論をする気はないので、どう整理されてそういうおつもりになっているかということについて伺っておきたい。この件はもともとこちらがボールを投げたようなところがあるから。
信頼性の向上は、とりあえずここで以前話もあったように設計の過誤と、それとランダム故障、ここで我々が信頼性ととらえているのは、基本的にはまずランダムな故障に対して2翼にすることは有効である。それともう一つは、信頼性向上とも書いているが、我々がよく社内ではサバイバビリティーの向上という言い方をしている。予期しないそういう大きな不具合が起こった場合でも、少しでも生き長らえるという、そういう意味での信頼性向上と我々としては理解している。よろしいか。
とりあえずは結構である。このパネルについては、ランダム故障というのはそんなに多いものなのであるか。難しい質問だとは思うけれども、それが余り大きいようだと、1枚自体が問題である。どこかで何かそういうランダム故障の率と2翼化にする話とが合理的に組み合うようなランダム故障の確率というのはきっとあるだろうとは思うのだけれども、そんなに大きいのかという気はする。
確かに今まで過去の実績でそれほど起こっていない。私が経験した衛星で、昔、放送衛星を打上げたときがある。90年、91年に上げたが、最初の衛星は電力が4分の3しか出なかった。太陽電池パドルは四つのブロックに分かれていたのだけれども、一つのブロックのどこかがショートして電力が発生しなかった。そのほかの三つのストリングは正常なのだけれども、一つのストリングだけそういったショートを起こして電力が出なかったという苦い経験があって、そういうのも一つのランダム的な故障だと思っている。設計過誤ではなくて、両翼同じものを作っているけれども、片翼は5年間ちゃんと生きていたので、という意味で、少し感覚的なものもあるが、そういった事例もある。
ほか、いかがか。
それでは、とりあえずGCOM−W1について今のような一部修正、字句の修正を含めて御了承いただけるか。どうもありがとう。
JAXA(ジャクサ)から推進6−2−1及び推進6−2−2に基づき説明を行った。また事務局より、推進6−2−3に基づき説明を行った。主な質疑は以下のとおり。
今の評価対象を含めて追加的な御説明をさせていただいたわけであるけれども、御意見をいただきたいと思う。廣澤先生、特に最後の点については、こういう考えなのである。一番問題なのはNASA(ナサ)にしろ、いわゆる副衛星群にしろ、今時点においては不確実というか、これ自体に対して我が方が主体的に確たる状態というものをつかみ得ない。この状態下で、それを前提に評価をするというのは大変難しいことではないかということで、それを確たる状態になってから評価をすればいいではないかという議論は当然のことながらあり得るということだと思うのである。
そうだとすると、その今の確たるものだけをとりあえずきちんと対象にしておいて、事後評価の段階では、それはその状態がずっと具現化するだろうから、それはそれで事後評価の段階では、その出てきたアウトプットをきちんと評価をしようとしている。ただ、今時点においては、それをサクセスクライテリアのような形できちんと設定するということは現実的には大変難しいのではないかということだと思う。だが、当然、視界の中に入れていただいて評価をいただく、大きな枠組みの中の問題としてこれを評価いただくというのが今の事務局の説明であろうかと思う。
繰り返し質問して申し訳なかったと思う。御趣旨はよくわかったので、それに沿って考えたい。このDPRというのはたいへん高級な観測装置であって、仮にGPMがなくて、DPRだけでも大きな成果を上げうるものと私は思っている。そういう意味でもDPRに絞ってここできちんと評価しておくことは意義があると思う。ご回答いただいたことを踏まえて評価させていただきたい。
もちろん、当然、今言ったようにDPR全体は視界の中に入れていただいて、その意義とでもいうか、その辺は意識した上で御評価をいただければと思っている。
ほかに御意見等あるか。
参考でお聞きしたいのであるが、これは3年2カ月のミッションで、仮にこの3年2カ月はちゃんと働き、それ以降パッと故障した、壊れたということになった場合、これは後継機というのは必要あるのか、ないのか。というか、3年2カ月たてば、このミッションは完全に目的を達せられるのか、あるいは継続的に今後もこういうことをやっていきたいということなのか。その後者の場合には今後いつの時点でどういうふうに進められるか。今の話と直接関係ないかもしれないが、私は質問で出そうかと思ったのであるが、余り幅広い質問を出してもと思ってやめた。
なかなか難しい御質問であるが、一つはGPMでマイクロ波放射計の精度を向上するというところがどこまで達成されるかということで、当然、3年2カ月の寿命があれば一定の精度向上を図る、アルゴリズムの向上はできると考えている。そういうことなのだけれども、その後についてレーダが継続的にこういう全球の降水観測の精度を向上するために必要かどうかということについては、今、GEOSSの元でCEOSの降水コンストレーション検討グループができている。これはGPMを包含してより広い視野に立って、GPMが実現する前から今ある衛星も使って、マイクロ波放射計等による降水観測のデータ交換をしていこうというものであるが、そういった場でどれぐらい必要性が出てくるかということを見ながら、ということになると思う。
それと、このレーダは、今少し廣澤先生も御指摘になったように非常に開発コストがかかる観測機器であるので、なかなか一国で衛星も含めて全て行うというのは難しい。やるとしたら国際協力という形があるかと思う。例えば米国などでは、米国の今後の10年の地球観測はいかにあるべきかというデイケーダルサーベイレポートが出ていて、その中で降水や雲を観測する発展型ミッションの検討がされているようであるので、そういったところで後継の協力を模索していくという形になるのではないかと思う。
これについては、いつ打ち切るという話はなくて、今のところ、3年を確保した後というのは様子を見ながら運用していくというお話であるか。
TRMMと違う点は衛星の設計自体が安全にリエントリーできるような設計に変えているので、TRMMのときにあったような懸念がまず衛星自体にはない。衛星の運用自身はNASA(ナサ)が行っている。
NASA(ナサ)がトラッキングの費用がなくなったからといって打ち切るのはあり得ることである。
NASA(ナサ)はシニアレビューといって、2年に1回、全部の衛星について今後運用を継続するかどうか評価を行っていて、そのプロセスの中で運用継続の可否が決まっていく。GPMについては実利用にかなり使われる衛星であるということもあり、NASA(ナサ)だけではなくて、例えばNOAAとも組んだ形で、R&D機関の使命を終えたとしても、実利用機関と組んで運用を継続していくとか、そういったことも含めて検討をしていきたいと思っている。
要するに今あらかじめ打ち切りの時間というのは決めているわけではないということであるか。
はい。
それともう一つ、つまらないことであるけれども、高度は407キロと書いてあって、その端数の7が気になるが、どういう意味があるのか。
これは少し細かい話になるが、どれぐらいの周期で地球全体のカバレッジをするかということで決まっている。
わかった。
ほか、いかがか。
それでは、とりあえず御質問に対する説明ということではこのあたりにして、プロジェクトの評価票をお配りして、評価票の御記入をお願いしたいということであるが、何か御連絡。
評価票については来週の月曜日、8月13日までに提出いただきたいと思うので、よろしくお願いする。
ということで、少し急かせて大変恐縮であるけれども、評価票の方の記入方、よろしくお願い申し上げたいと思う。
事務局から、推進6−3−1に基づき、説明があった。
JAXA(ジャクサ)から推進6−3−2に基づき説明を行った。主な質疑は以下のとおり。
なお、この実施要領、先ほど1枚めくった2ページのところにプロジェクトの目的、プロジェクトの意義の確認というところにCSTPの基本戦略であるとか、宇宙開発委員会が定めているところの長期計画、こういった一種の政策文書を踏まえて御評価をいただくということであるが、それにもう一つ、輸送系ワーキンググループの結論というものもリファーしている。これはこの新しい長期計画というものを今、策定途上にあるわけであるが、その一環として、その議論をしている計画部会のもとに設けたワーキンググループで輸送系についての議論をいただいて整理をいただいて、それを受けた形で長期計画の議論をしている。
ほぼその長期計画の議論というのが実質的にはファイナライズの直前であるということに着目いただいて、それをもこの評価に当たっての前提となる政策文書のうちの一つとして御勘案をいただきたい。非常に形式的に言うと、その物自体は完全にファイナライズはされていないわけであるけれども、実質を着目すればそういう意味があるものであるから、それを前提にこの今回の御評価をお願い申し上げたいということである。御質問等、よろしくお願い申し上げる。
ロケット打上げコストは、何本上げるかによって相当に違うと思う。M−V(ミューファイブ)が高いのは、打上げ本数が非常に少なかったということが大きな要因だと思うのであるが、それについては触れられていない。このロケットは十分にコストを下げられるほどの需要があるかどうかということが大きな課題であると思う。大きな科学観測衛星はH−Ⅱに載せようとか、小さいものも相乗りで載せようという方向に行っていると思う。依然としてそんなに数が増えるとは思えない。このあたりはどのようにお考えか。
まず、機数については年間1機とか2機とか、そういった頻度を考えている。ご指摘のとおり、ほかの国のロケットみたいに年間4機とか8機とか、そういった機数には今のところJAXA(ジャクサ)の予算の範囲内では難しいのではないかと考えている。ただし、このシステムの簡素化であるとか運用性を抜本的に変えるといったところで、必要な経費、コスト、こういったものを可能な限り削減していきたいと考えているので、今言った頻度でもここに掲げている目標を達成していきたいと考えている。
年1本と2本では大変違うと思う。平均1.5本ぐらいで考えておられるのか。
まず基幹ロケットと共通化する部分があって、これについては例えばSRB−Aであるとか、あと電子機器もあるのだけれども、これについては次期固体ロケットの機数には依存しない部分がかなりの部分を占めている。あと、この次期固体ロケット専用のものが、例えば上段モータなどがあるが、こういった構造的なものについては年間1機もしくは2機では現状ではさほど変わらないという検討結果になっている。確かに差はあるけれども、年間1機程度でも、この30億円以下を達成していきたいという目標を掲げている。
背景のところに関する意見なのであるが、M−V(ミューファイブ)が打上げられたのが平成10年ということで、もうかれこれ10年近くたっている状況である。打上げた回数が多い少ないは別にして、固体ロケットの技術というのが非常に重要だということは紛れもなくそうだと思う。そのときにいわゆる開発技術の維持、あるいはさらに発展させていくためには、そういう開発の経験者の継承というか、余り期間が長くなってしまうと、もう経験した人がいなくなってしまうし、そういうことをちゃんと考えるのが非常に重要ではないかと思う。そういうのもこの背景の中に訴えられるようなことであれば挙げていただいた方がいいのではないか。
先ほど御説明は省略したのだけれども、スケジュールのところ、21ページなのだけれども、この上の方に似たような趣旨のことを書いている。ご指摘のとおりM−V(ミューファイブ)ロケットの運用が事実上終了しているというところで、JAXA(ジャクサ)/メーカのリソース、人員、こういったものを分散させないためには早急に本格的な研究着手が必要だと我々も考えている。
結構である。
澤岡先生の質問と少し絡むのだけれども、固体ロケットの運用というか、展望が余り触れられていないような感じがするので、そこは少し気になる。例えばH−ⅡAは商用化というか、民間会社に渡して広く海外に受注をしてやっていくという路線である。この固体ロケットはずっと日本の科学衛星だけを上げるというスコープでずっと考えているのか。逆に言うと、こういう固体ロケットのニーズは、国際的な比較があったけれども、国際舞台での商売で勝てるようなものを見越しているのかというのは、新たな運用のコストで大分違うと思う。非常に奇異に感じるのは、世界に冠たる技術だと言いながら、全然国際マーケットに出ていかないというのはどうしてなのか。
まず、国際マーケットに出ていかないのは、ここのコストに書いてあるとおり、他のロケットに比べると高いというのが一因だと考えている。我々としても日本の産業界の実力も含めて、できる限りコストを削減したいと考えているのだけれども、ただ、他のロケットはやはり、例えばICBMの転用であるとか、政策的プライスといったものがあって、そういったところで純粋に比較するというのは非常に難しい状況になっている。ただし、我々としてもできる限りコストを下げて、国際競争ができるぐらいのコストをねらっていきたいと考えている。
いわゆる宇宙というのは国家基幹技術に位置づけられているのだから、そういう観点でももう少し広いパースペクティブの中で、もし本当に例えば固体のロケット技術が基幹技術であったら、政策プライスだって悪くない。そういう国家基幹技術と位置づけながらも、何か全体のスコープが少し弱いような気がする。いろいろなオプションがあってもいいと思うのだけれども、この固体ロケットに関して言えば、どういう展開をしていくのかちゃんとうたっていた方がいいような気がしている。
多分、それはJAXA(ジャクサ)にというよりはこちら側なのかもしれないが、一番大きなポイントは、まさに政策的な下駄というか、ここのところというのが非常に現実問題として効く。これは固体だけの問題ではなくて、大きい方がより効くということが、現実問題としてあるわけであるが、そこのところをどう考えるか。ここが宇宙開発委員会も含めてなかなか定まらない。ただ、なお御参考までに申し上げるが、基幹ロケットH−ⅡAの方については、この輸送系のワーキンググループにおいて安定的な打上げ機会の確保ということが大変重要なんだ、そのためには所要の手は打つのだということで、ある種のインプライはしているということで、今、打てる手を追求してもらっているという状況なのである。
開発の基本方針は非常に結構なことだと思うし、特にこの固体ロケットをベースとして、特に電気系とかそういうものの先進性というか、新しいシステムを開発していくというのは非常に結構な方向だと思っている。それで少し念を押したいのは、従来、ややもすると、サブシステムというか、コンポーネントが決まってから、システム設計するというパターンが非常に多かったように思うのであるが、是非全体として何がベストかということを考えて、それからサブシステムにだんだんブレークダウンするというふうに、その基本的な考え方を、今の計画はそうなっていると思うけれども、是非そういうことでやっていただきたいと思う。
それから、ここで実現性の確認試験というのがあるけれども、これは今後どんな項目を主にフィージビリティーの確認試験として進める計画なのか。
まず最初の御意見であるけれども、ご指摘のとおりでシステム要求といったものをきちっと設定した上でサブシステムの設計を進めていくという所存である。
2番目であるけれども、現在考えているのは24ページなのであるが、リスク管理のところの右側のところに、リスク項目に対応した一番右のところで開発研究段階での対処計画といったものを記述していて、例えば高速シリアルバスでいうと部分試作試験、BBM相当のものを実施して早期に設計への反映事項を確認する、点検の自律搭載化については装置をある程度試験をしてみて、それが実現可能であるかどうかといったところの確認をする。
あと、モータケースについては材料データといったベースデータを取得する試験であるとか、あと音響環境については、ここに記載していないが、M−V(ミューファイブ)の残モータを使って燃焼試験を計画していて、そういったもので音響データを取得して精度のよい音響環境の推定といったものにつなげていきたいと考えている。代表的なものはここに書いている。あと細かいものはもう少し何点かあるけれども。
それから、余り細かい質問はやめるけれども、射場も第1案として示されている内之浦が維持できれば、それは私は個人的には結構だと思うのだけれども、その場合、従来から固体モータの輸送性というのがかなり問題となっていたと思うのだけれども、そのあたりは何かめどはあるのか。
法的規制とか、そういったものは調査している。あと、輸送性についても輸送経路の調査であるとか、輸送可能な業者の調査、こういったものは基本的に終わっていて、輸送に関しては大きな問題はない。ただ、一部道を少し拡張しないといけないとか、そういったものはある。
それからもう一つ、これはJAXA(ジャクサ)が主体性を持って設計を進めるというのは、これは当然というか、今の段階で妥当だと思うけれども、メーカはどんな形で、この今後の1年ぐらいの意思決定フェーズというか、フィージビリティーの確認まで、どんな形態で参加する計画になっているか。
まずシステム設計支援として一つのメーカに支援していただく。また、アビオニクスについては、ある時期にメーカ選定をしていきたいと考えている。あと、フェアリングについてはM−V(ミューファイブ)とH−ⅡAで実績のあるメーカがあるので、どういうふうに選定していくかというのは今後の課題である。
わかった。電気系についてはもちろん、いろいろなメーカにやってもらうことは大切だと思う。これは要望なのだけれども、余り早くから唾がつかないように是非ともフリーハンドでもって、いいシステムはどうかということで是非そういう観点でやっていただきたいと思う。
どうぞ。
2010年というふうな目標、なぜ2010年なのかという御説明をいただきたいことと、それから、スケジュールのところで2011年度に打上げというのは理解できるけれども、その後の展望を教えていただきたく思う。よろしくお願いする。
まず、2010年は、2ページの恐らくCSTPのところの御質問と考えているけれども、それでよろしいか。
はい。
この辺は私はよくわからないのだけれども、どなたかわかる方いらっしゃるか。
これは今あったように昨年の3月に第3期の科学技術基本計画が策定されて、その中で宇宙を含めたフロンティアの分野について分野別推進戦略で計画年度が設定をされているということである。これについて、特にさまざまなプロジェクトについては2010年とか、2015年とか、そういう時期をそれぞれのプロジェクトに応じて設定をしていると考えているが、特にこの部分については固体ロケットシステムのM−V(ミューファイブ)の今後の予定であるとか、衛星の今後の予定などを前提に置いて2010年度というのが設定されていると思う。
続いて21ページの23年度の打上げ以降の展望であるけれども、なかなか難しいところなのであるが、小型衛星計画というものがこの中期計画もしくは次々期中期計画の中で5年に3機であるとか、そういったことが考えられていて、できれば年1機かそれ以上の打上げといったものを目指していきたいと考えている。今、そのぐらいしか答えられない。
開発コストが200億円で、その後でき上がったロケットは、打上げ費用は25億から30億円で、それがM−V(ミューファイブ)ロケット並みのペイロードに換算すると40億から45億ぐらいの値段に相当するのか。そうすると、それでもM−V(ミューファイブ)に比べると、例えば30億以上節約になるというか、安くなるわけである。そうすると何か7機ほど打上げれば開発に投入した費用は回収できるというような、至ってまれな、そういうことがきちっと言えるケースではないかと思うのだけれども、輸送系のような何回も使うようなものに関しては、そういうのをうたってもいいのかと思う。
使い方が若干違うので、要するに容量が違っているところは、そういう換算をするとまた違う話が出てくる。やはり安くやるということと、全体にわたって、先ほどあったが、基本的には年間1機、2機の打上げで幾らでできるのだろうということで、それを極限まで追求するというところが今回の趣旨になっていて、そういう書き方をしていないというところは、そこに努力の集中点を置いているという説明のもとになっている。バックグラウンドとして、そういう言い方ができるということを理解していただくのは非常にありがたい話である。
とにかく安くしなさいという要求は結構出てくるので、何かそういう概略説明できるようなものも用意してあった方がいいのではないかということである。
バックグラウンドとしてである。ご指摘のとおりである。
どうもよくわからなかったが、河内山さんが言われた、最大限追求する、その数値がこれだということなのだけれども、それは今、小林先生が言われたようなことを意味するということをきちんと明確にするというのは何か都合が悪いことがあるのか。
衛星の話と一緒になって説明した方がいいのではないかと思っている。
いや、いわゆる換算するとこれだけのコストダウンだ。それは今、開発費との対比関係では何回分だ。非常にわかりやすいのだけれども、だめなのか。
いや、わかりやすいことはよくわかるし、特に書くのはそれほど支障があると思っているわけではない。
M−V(ミューファイブ)をもう少し高くしておけばもっとよかったのかな。
素直に頑張って安く、できるだけよくしているという言い方に今回はしているというのが現状なのであるが、そういう言い方ができないわけではない。
確かに今回は言えるけれども、言えないケースも多々あるのかもしれない。
あとやはりもう一つ、なぜこれがあるかというところを強調された方がいいと思うのは、一つは打上げ機会の確保である。要するに、H−ⅡAでまとめてボンと上げれば安くなるではないかということに対して、H−ⅡAを使ったら例えば5年に1回しか上がらないのが、これだったら毎年一応上げられるから非常にタイムリーにいけるとか、逆に言うとこの固体ロケットを持っていることによるメリットが非常に大きいことである。それから、従来のいきさつを持っていて科学衛星だけと考えられているような気がするけれども、そこも広げていろいろな形のアプリケーションを意識していくということが非常に大事なような気がする。それは国際協力とか、アジアの国とかいろいろなことも含めて。ただ何となくそれが従来の宇宙研を引きずっているような気がするので、新しい時代にふさわしいようなフレーム、枠組み作りをされたらいいと思う。
はい。それは背景の最後の方に書いたつもりなのだけれども、そこら辺は若干弱いところがある。それとあと、科学衛星のみならず、技術衛星、こういったところも少なくともやっていこうと思っているし、あと、アジアの小型衛星とか、そういったものもできれば載せられるべく、乗りやすいロケットといったものを目指していきたいと考えている。
少し気になった点について質問します。SELENEのような大きな科学衛星はH−ⅡAで持っていく。つまり、科学衛星は必ず固体ロケットを使うとは限らないという点は理解しているのだが、これから大型のロケットあるいは、中型のロケットに乗っていく科学衛星と小型に乗っていく科学衛星の割り振りはどうなっていくのかという質問が一つ。
それから、今までM−V(ミューファイブ)で打ち上げた科学衛星で、例えばX線観測にしても赤外線観測にしてもいい仕事をずっとやってきている。その流れがこのプロジェクトとどう絡んでいくのかが見えた方がいい。つまり、M−V(ミューファイブ)はすばらしいロケットだったから、それを安く実現するというのはよくわかるのだけれども、逆に言えばこれをやったおかげでM−V(ミューファイブ)が築き上げてきた日本の宇宙科学の伝統が変わらないと言い切れるのか、どう影響を受けるのか少し気になる。わかる範囲で教えてほしい。
科学衛星については、小型のみならず大型であるとか中型という計画があって、今回、これは小型の科学衛星に対しては対応できるけれども、大型であるとか中型のものには対応できないので、それについては例えばH−ⅡAロケットであるとか、ほかの中型ロケット、こういったもので対応するという形になると考えている。
科学衛星に関しては大型で高精度の観測をするという計画があるけれども、今回はこの小型でも、従来、電子部品が小型化することによって、ある程度精度を持った、小型でもいい実験ができるということが一つと、あとは部品であるとかいったものの実証である。事前実証を短期間ですることによっていろいろな成果を早く出していきたいのだというものに対応するものがこのロケットで、そういった今までM−V(ミューファイブ)で対応してきた中型、ある程度大きなものを、1.5年に1回であるとか、2年に1回打上げるよりも、もう毎年、少なくとも小型とか中型、大型を織りまぜながら打つことによって、いろいろな成果を出していくというのが全体の科学衛星の計画である。その科学衛星の中で小型を担うというものがこの次期固体ロケットと考えている。
いや、それはわかる。今までは特化していた、あるところだけ目立つような科学衛星を打ち上げてきた。ところが、小さいテーマでも短い期間にパッと調べて外国と競争する、例えばガンマ線の何かを調べたいとき、すぐ計画を立ててポッと上げられる、そこが売りなのだろうと理解している。
そうである。
だから、そこのところが何かもう少し見えていた方がいいのではないかという、そういうつもりでお聞きした。
一応、「高頻度」であるとか「短期間」というキーワードは結構使ったつもりなのだけれども、少し工夫させていただく。
もう少し生々しく言った方がいい。
先ほど最初に輸送系ワーキンググループの報告書も前提にしてくださいということを申し上げた。輸送系ワーキンググループのレポートの中に書いていることが一つあって、今までは科学ミッションは、言ってみればM−V(ミューファイブ)という道具、これを前提にミッションの方がその道具に合わせてきたとでもいうか、これしかなかったものだから、これに対応してミッションというものが形づくられてきた。今度はミッションありきである。ミッションがいわゆる打上げ輸送ツールを選択する。自分のミッションを達成するのに一番いい道具を大中小の中から選ぶ。そういう時代に転換をしていく、そういう時期にあるのではないだろうかというのが一つ書いていて、そういう考え方のもとにその一つの輸送系のラインアップというものを考えていこう、そういう時代に入ったのではないだろうかということを書いていたが。
高柳さんの御質問には恐らく、ミッションありきで御注文に応じると言われても、今の状況では応じられるのは小型だけであって、全て科学衛星は小型になるのではないかということが含まれていたような気がする。大きい方はH−ⅡAで、これは別にもとから大型に縛られていたわけでは必ずしもないわけで、折あらば、機が熟せばいつでもH−ⅡAを使うという話、今のSELENEがまさにそうである。
あともう一つ、今の大中小の品ぞろえの中で、中規模で大変期待をしているロケットがあるものだから、それが出てくるまでの間というのは、あるいはH−ⅡAの相乗り、これはちゃんと折を選びさえすればできるから、それで従来の中型、大型というところはやっていくのかと私個人は考えている。
どうもありがとう。それでは、とりあえず、また何か御質問、御意見等があればメールでいただければよろしいわけである。評価票については事務局から連絡あるか。
こちらについても8月13日、月曜日までにお願いさせていただければと思う。二つあって大変恐縮であるが、よろしくお願いする。また、前回の議事録であるが、推進6−4にある。こちらについては事前にお送りさせていただいているかと思うので、この場で御了解いただければ「案」を取らせていただきたいと考えているが、よろしいか。
どうもありがとう。
それでは、かなり急がせることになってしまうが、恐縮であるがどうぞよろしく申し上げる。本日はどうもありがとう。
—了—
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