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推進部会 温室効果ガス観測技術衛星プロジェクト評価小委員会(第2回)議事録

1.日時   平成16年8月13日(金曜日)10時〜11時30分

2.場所   文部科学省4階 宇宙開発委員会会議室

3. 議題
(1) 温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロジェクトの事前評価について
(2) その他

4. 資料
資料2-1   温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロジェクトについて
(補足説明資料)
資料2-2   温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロジェクトの評価報告書(案)

5. 出席者
宇宙開発委員会推進部会温室効果ガス観測技術衛星プロジェクト評価小委員会主査   松尾 弘毅
宇宙開発委員会委員   川崎 雅弘
宇宙開発委員会委員長   井口 雅一
宇宙開発委員会推進部会特別委員   松野 太郎
宇宙開発委員会推進部会特別委員   水野 秀樹
宇宙開発委員会推進部会専門委員   安斉 孝男
宇宙開発委員会推進部会専門委員   中澤 高清
宇宙開発委員会推進部会専門委員   早坂 忠裕
宇宙開発委員会推進部会専門委員

  増子 治信
文部科学省研究開発局宇宙政策課長   須田 秀志
文部科学省研究開発局宇宙開発利用課長   岩瀬 公一
文部科学省研究開発局宇宙政策課長補佐   三保 和之
文部科学省研究開発局宇宙政策課長補佐   大島 俊之
文部科学省研究開発局宇宙政策課長補佐   古田 裕志

【説明者】
独立行政法人宇宙航空研究開発機構
 GOSATプロジェクトチーム プロジェクトマネージャ   浜崎 敬
環境省地球環境局総務課研究調査室室長補佐   竹本 明生
独立行政法人国立環境研究所
 地球環境研究センター GOSAT研究チームリーダー   井上 元

6. 議事内容
(1) 議題1「温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロジェクトの事前評価について」
JAXA(ジャクサ)浜崎プロマネから、「資料2−1」について説明があった。
主な発言は以下の通り。

【松尾主査】 サクセスクライテリアの観点から、打上げのための判断として、フルサクセスが見込まれるというのが条件、そう思ってよろしいか。

【浜崎プロマネ】 その通りである。

【松尾主査】 承知した。それから、時間的な要素がこの中には全然入っていないが、例えば、ここで言っているような成果が得られれば、衛星自身は5年と称しているのが3年で運用終了となっても、それは例えばフルはフルだと評価すべきことなのか。別の判断基準のようなものがあるのか。

【浜崎プロマネ】 私どもの考えているフルサクセスというのは、評価のための指標でも当然あるが、いろんな機器の例えば信頼度配分とか、作業の設定のための大きなマイルストーンを考えている。そういう意味で、5年間フルにこのミッションが成功するということを最大限に考えており、それでフルサクセスが達成されるということを目標としている。
 もちろん、場合によって、実際5年ではなくて3年にとどまったケースは、目標の5年から3年の分しか得られないということで100点ではないが、90点なのか、80点なのかということを事前に予測するのは非常に難しいと思うので、4年の場合だったら何%、3年の場合は何%ということを設定することではなくて、あくまで5年で設定をして頑張りたいと、そういう意味での設定基準と、私どもは考えている。

【川崎委員】 今のサクセスクライテリアというのとは少々違うが、これは純粋な研究ではなく、京都議定書が関係するので、業務のような面がある。したがって、ある試験期間を経て、毎月3カ月分くらいの(地球全部のシー オー ツー分布)平均がリリースされると。地球全部のシー オー ツー分布が一般の目に触れるように出てくるということは、ある意味では、このミッションのサクセスクライテリアの一つではないかと思うが、それを目指すということか。

【井上チームリーダー】その通りである。現在、地球観測のデータは、できるだけ早くリリースするようにというのが国際的な約束になりつつある。ただし、信頼できないデータを出すと混乱を招くので、信頼性を確認した上でということになる。それについて、確実にこのくらいの時間があれば信頼性を確認できるというのは、最初の段階では少し時間がかかって、後半では、徐々にそれが短くなると、そのような関係になるかと思う。
 いずれにしても、国際的な、あるいは我が国のそういう方針があるので、それにできるだけこたえるべく、データの開示は早くしたいと、そのように考えている。
 研究者としての立場から述べると、そのデータを自分たちでいろいろ使いたいというようなところもあるが、このGOSATについては、衛星が上がる前にも、かなりの研究成果が出ると思うし、研究者としては、若干の我慢をするというか、むしろ国際的な枠組みの中で一緒に成果を上げていくという姿勢を求めたい、このように考えている。

【川崎委員】 このフルサクセスに定められている数値目標がおよそ見えてくるためには、何年の運用実績が必要か。

【井上チームリーダー】 目標1、カラム濃度を出すというのは、事前にかなりの準備をやり、航空機等に搭載した実験等でアルゴリズムがかなりできていれば、1年半後にある程度のめどはつくかと思う。しかしながら、目標2については、まだ非常にチャレンジングなところもあり、やはりある程度のデータの蓄積がないと難しいのではないかと思う。1年でそれが済むのか、あるいはもう少しかかるかというところが、まだ現在の段階では見えていない。よって、目標1は1年半ということを目標にめどをつけたいと思うが、目標2については、もう少し時間がかかるというのが結論的なところである。

【川崎委員】 承知した。

【増子専門委員】 雲・エアロソルの影響がほとんどない条件というのは、かなり虫のいい要求条件のように思える。そのときに、このフルサクセスの中に書いてあるような記述が自己矛盾を起こさないような確認をやっているのか。要するに、こういう条件のデータが取得される頻度と、それから、その下に書いてある3カ月平均精度というようなものが自己矛盾を起こさなければいいが。

【井上チームリーダー】 雲のデータの解析は、MODIS・雲フラグのデータを使用していろいろ検討しているが、あれがどの程度信用できるかわからない。特にシーラスについてはどうかという話もあり、陸域について、特に観測頻度が実際問題としてどのくらいになるかについては、まだわからないところである。ただ、ある程度の評価から、4%ぐらいの面積では雲・エアロソルの影響がほとんどないという条件で測定できるかと思っている。
 そういう意味では、雲・エアロソルが全くない条件というのはないわけで、ほとんどないというのは、例えば、シーラスについては、比較的薄い、モーディッシュなんかがかかっていない部分は補正することによって実現できる。それから、エアロソルについては、補正は、エクストラサクセスのところでやるわけだが、光学的厚さが0.02ないし0.05ぐらいの頻度というのが、ある程度推定できているので、その頻度を勘案し、全体としては1,000キロメッシュで、3カ月平均で1%云々というところは可能なのではないかと踏んでいる。特に陸域でのエアロソルのデータについては、現在の衛星観測データで十分なデータがないので、ライダーとか、そのほかのデータを含めて、検討は鋭意進めている。

【松野特別委員】 今のサクセスクライテリアのところの目標2に関するところだが、「低減できる」や、「半減できる」や、「大幅に低減できる」という表現になっていてはっきりしないので、具体的な数に出来れば良いと思う。
 まだまだ今のあるデータでも、いろいろ工夫することによって、かなりよくなるはず。どれを基準にするかによって、この半減という意味が違ってくると思うので、量的に表現した方がいいと思う。

【井上チームリーダー】 現在の観測のネットワークからいうと、陸域でのデータが少ない地域においては、数ギガトンくらいの非常に大きな誤差があり、そういうところは、半減というのは、衛星でデータが幾らかでもとれれば、かなり容易にできる。しかし、海洋データについては、非常に小さな変化であり、あるいは既にネットワークが充実しているアメリカとかヨーロッパ、特に西ヨーロッパのあたりについては、衛星観測を行ったからといって、それほど改善が見込めない。地域によって、このあたりが随分違うと思う。具体的に、それぞれの地域でどのぐらいかということになると、現在研究を進めているところであり、まだ予見ができないということで、かなり大ざっぱな目標になっている。この地域だったらこのくらいとかというようなことは、なかなか目標として掲げにくい。

【松野特別委員】 ここだけの表現だと、後々、非常に漠然としているということになるかと思う。

【浜崎プロマネ】 現状でのサクセス、フルサクセスについては、全体の地域の平均が0.54という現状の推定値を半分、要するに0.27ギガトンカーボン/イヤーということで、ここについては一つ明確な数値を示している。
 もちろん、この数値はモデルの今後の向上等によって、現状値というのがどんどん変わっていく。さらには、衛星側での推定誤差の向上度合いも今後さらに明確になってくるので、目標値については、さらに詳細に、今後、適宜、サイエンスチームの中等でも見直しを図っていって、その都度、最新のものに更新をしていきたい。

【松尾主査】 アルゴリズムの準備状況ついてはいかがか。

【井上チームリーダー】 現在、主として環境研究所の方で、民間への委託も含めて、いろいろやっている。その中では、まず取扱いでのS/Nがどのくらいの精度で感応度が出るかとか、あるいは高度分布がどの程度の精度で出るかというところに、かなり力を費やしてきた。そこで、スペクトルが信頼できれば、かなりの精度で、0.数%のような精度で出ることがほぼ見えてきたので、現在は、雲・エアロソルの問題を解決するためのアルゴリズム開発に相対的な重点を移している。

【中澤専門委員】 7ページのところ、データ解析の頻度ということで、1、2、3とあるが、レベル3という定義がはっきり書いていない。おそらくこのレベル2からレベル3へのというのは予備的な結果ということになるのではないかと思う。

【井上チームリーダー】 その通りである。これは言ってみればクイックリリース、このようなものが計算できるという程度のもの。そこは2段階に分けた方がいいのかもしれないが、今のところはクイックリリースのところをレベル3と考えており、その次のステップは総合的な研究のレベルと思っていて、これは若干、うちの現在のプロジェクトの範囲を超えた部分ではないかと考えている。

【中澤専門委員】 サクセスクライテリアについて、この数字でいくと、やはりもう一つ後のものでサクセスを評価すべきではないかと思う。

【松野特別委員】 濃度分布が、気象データと同じようにリリースされると、社会的なインパクトというのもあるので、これは本当の研究としてじっくりやらなくてはならないと思う。

【早坂専門委員】 地上で測ってのシー オー ツーが270何点と前回お話しがあったが、そうすると、この場合に1%で濃度が測れるということは、それを基準にして比較したということか。
 何を基準に、その1%と判断するのか。

【井上チームリーダー】 現在の誤差1%というのは、検証実験をインサイトの測定で、航空機等でやるというところで最終的に比較できると思っている。その中間的段階では、地上でのリモートセンシングであるとか、地上での濃度測定とか、そういうものを使用する。そういう意味では、現在、地上で働いているもので検証実験に使えるものは相当あるので、現在の地上観測データ等々は非常に重要な検証実験のターゲットになると思う。

【早坂専門委員】 それプラス、エクストラサクセスになるのだろうが、高度分布も出すということであれば、どこかで航空機で検証実験を行うということか。

【井上チームリーダー】 その通りである。カラムにしても、インサイトで航空機での測定というのが、まず一番信頼できるものであり、それが最終的な評価になるかと思う。

【松野特別委員】 本当は前回伺うべきだったことかもしれないが、熱赤外がサブミッションということで、いろんなところで必ずしもきちんと位置づけられていないような気がする。
 そこで、例えば、波数分解能の方も、これはもともとの受光部分の大きさが違うということだが、IMG並みにするような努力はしているのか。もう一つは、今の解析の話で、サブミッションの熱赤外をどのように位置づけるか。そのためにチームは、どのぐらい力を入れているか。

【浜崎プロマネ】 波数分解能等については、まだ向上の余地はある。まだトレードオフ期間があり、開発に移行するまでの間、そこでの変更を行っても、ハードウェアに大きなインパクトはないので、今後さらにシミュレーションを行って、最適値を選定して、そこに合わせ込むということは、まだ可能であり、その努力は、今後とも続けていく予定である。
 それから、二つ目の熱赤の分の検討についてだが、短波長赤外と熱赤外のところでかなり専門分野が異なるため、研究者の方自身も、かなりチームとしては異なった形になると考えている。現在、サイエンスチームの中に、短波長赤外のチームと、熱赤外のチームをそれぞれ設けて、両者で近赤部分と熱赤は異なるアルゴリズムになるので、異なるアプローチでそれぞれの研究を進めていくということを現在考えている。当然のことながら、両者の成果をさらに統合して、よりよい成果を出すことがあるので、まずそれぞれのチームでの検討がある程度進んだところで、その統合についても検討していく予定になっている。

【松尾主査】 フルサクセスが見込まれるのが打上げのための条件だとのことだが、是非ユーザーサイドとも、そういうことについて齟齬がないようなメカニズムを構築して、そこを通じて、打上げに至るジャッジメントについての基準を整備していただきたい。

【浜崎プロマネ】 打上げのジャッジメントという観点での整備は、今言われた点、さらにはミニマムサクセス等を含めて、まだできかねる。環境省を含めて再度考えていきたい。
 
 
 (2)議題1「温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロジェクトの事前評価について」
 三保補佐から、「資料2−2」について説明があった。
 主な発言は以下の通り。

【松野特別委員】 2ページの(1)の(意義・目標)のあたりで、「地球温暖化・水循環観測」という。これは、どこかのプロジェクトの何かで、分類としてこういう一まとまりの概念があるのか。

【川崎委員】 「長期的な計画」の中にこういう言葉があって、それを大きいプログラムとしてとらえていて、そのプログラムを三つに分解して、温暖化と水循環と、というようになっている。だから、それをちょっと省略した形になっているのだと思う。

【安斉専門委員】 4ページ目の上から7行目ぐらいの「なお」のところ、「衛星全体についてのさらなる課題」というところの「衛星全体」とは、GOSAT以外の衛星プロジェクトを含めたものだという意味か。

【三保補佐】 人工衛星開発全体についての、という趣旨であるので、修文する。

【川崎委員】 今の点、私も同じ疑問で、私の希望は、JAXA(ジャクサ)における衛星開発全般において、標準化、モジュール化というのを取り上げていただきたい。

【松尾主査】 承知した。趣旨はそういうつもりで書いているので、修文させていただきたい。

【井口委員長】 3ページ目の下から5行目に、「観測センサ・衛星の開発にあたって、信頼性確保を最優先」と書いてあるが、前回の説明で、耐久性も非常に注意して試験をするという話があった。だから、耐久性という言葉を信頼性と分けて「信頼性・耐久性確保を最優先にするとの方針を掲げる」というあたりを評価したいが、いかがか。

【松尾主査】 修文の際に考えさせていただく。

【安斉専門委員】 5ページ目の真ん中あたり、「今後も適時適切に確認を行っていく必要がある」と、こういう書き方で、その主語が誰がというのは書くべきである。

【三保補佐】 最後の2行については、この場合、JAXA(ジャクサ)が、その指針が設定している観測要求の妥当性について、より広い利用者・研究者等のニーズを勘案しつつ、今後とも要求が妥当かどうか検討していっていただきたいという趣旨なので、これは主語としては、「JAXA(ジャクサ)が適時適切に確認を行っていく必要がある」と書くべきだった。修文する。

【安斉専門委員】 承知した。

【松尾主査】 ちなみに、その上の「適切に行われる必要がある」という意味は、当小委員会はそう考えるということである。

【早坂専門委員】 4ページの一番下のところ、「良好な観測が可能となる観測機会が全観測の4%程度となり」であるが、その4%というのはどういうことか。

【浜崎プロマネ】 雲の影響を受けない観測の頻度を少なく見積もっても20%程度、それから、陸域等でのエアロソルの影響が非常に少ないところを見積もって約20%という数値が出ているので、それを掛け算して、0.2掛ける0.2で0.04、少なくとも全観測データのうちで4%のデータは有効に拾えるだろうということ。
 観測点数からすると、直下視のモードだけで2,000点、それから90キロメートルモードで18万点あるので、その4%というのは非常に、従来の地上観測点数等からしても、非常に十分な点数ではないかということである。

【増子専門委員】 先ほどの質問に対して、JAXA(ジャクサ)が行うというようにJAXA(ジャクサ)に特定されたが、私はそのプロジェクトにかかわる責任を持つ機関が、すべてこの部分には責任を持つべきだと思う。システム選定なので、確かにJAXA(ジャクサ)が大きな仕事をするのだと思うが、システムの選定は、やはりユーザーの責任なしには、多分できないと思う。

【松尾主査】 今のその前に「ニーズも踏まえ」という一言があるが、ニーズを踏まえるだけでは不十分であるという意見か。もう少し強調してという意見か。

【増子専門委員】 修文自身は、私はあまり気にしていないが、今のJAXA(ジャクサ)がという、JAXA(ジャクサ)だけがというところが少し気になった。

【松尾主査】 承知した。前のところで、そういう精神は、「ニーズも踏まえ」というところで出ているかと思うが、趣旨を踏まえ、少し考えさせていただきたい。
 それから、4ページの下のあたりに、例えば、「専門の科学者・研究者等の協力も得て検討を行い」と、それから次のページの第2パラグラフあたりにも、「外部の科学者等の協力も得て適切に」とあるが、これは現在もそういう体制にはあるのか。

【浜崎プロマネ】 さまざまな協力、枠組みをつくっており、一つがサイエンスチーム、もう一つが環境研との直接の二者間の協議等である。

【増子専門委員】 サイエンスの体制に関しては、現在も皆さん努力されているとは思うが、私の印象としては、そんなに十分な状況になっているようには見えない。どのようにやればいいかというのは、具体的な指摘がなかなかできないが、自分たちがやっていることが十分だとは思わず、常に外側のサイエンティストの意見も聞いていくという姿勢は崩すべきではないと思う。

【松尾主査】 承知した。趣旨はよくわかったので、それを踏まえて修文する。

【安斉専門委員】 5ページの下から2行目から6ページの上2行の4行。海外輸入品についての記述があるが、このような考えというのは、従来の衛星でもあったと思う。GOSAT特有の方針が、この4行に書かれているのか。

【三保補佐】 「のぞみ」の失敗に関する今後への反映ということで強く意識されていることであり、ほかの内容もそうだが、従来も基本的にはそのような考えを持っていたものと思うが、それをさらに徹底するという趣旨で明示をしている。

【安斉専門委員】 承知した。

【井口委員長】 32ページに「なぜそのような不具合の原因が見逃されたのかの方が重要であり」というコメントが述べられているが、要するに、「みどり」「みどり2」にしても、厳しい言葉を使うと、なぜこんなことを見逃したのだろうかということなので、見落としをなくすというのは不可能に近いと言えば近いが、いかにそれを少なくするか。ロケットの方は、詳細FMEAで随分丹念にいろいろな問題を拾った。あれに近いことを設計の段階で、システマチックにやる方法も同時に考えてほしい。

【松尾主査】 それはJAXA(ジャクサ)として承った。

【川崎委員】 むしろ、7ページの下2行から8ページにかけての中に入っていると考えてやっていくことになるのではないか。衛星総点検に係る調査審議の結果のところでやることになる。

【松尾主査】 開発計画の第4パラグラフ。そこの後ろあたりに「JAXA(ジャクサ)が関係する他機関と協力して詳細に検討していく必要がある」という一文があるが、これは先ほど、主語がJAXA(ジャクサ)のみではというあたりにも、コンテクストは違うが、例えば、こういう表現をそこに入れるということでいかがか。

【川崎委員】 11ページの2行、「なお、本プロジェクトの開発体制について・・・」と、「推進部会にて審議がなされるものである」だが、これは9ページの方の地球環境観測に係る連続性・継続性のところの下の4行ほど、いわゆるPFM、あるいは予備機といった考え方を、是非、他の全ての衛星にも共通する課題であるという、その一つの課題として入れていただきたい。
 これは、サクセスストーリーを持っているCSとかBSのケースは、常に2機体制で開発を進めていって、トラブルが起こっても、地上に残っているもので検証ができるとか、そういうコンカレントなエンジニアリングができるようなメリットもあったし、それから補完することも可能だったというメリットがあったので、そういういい点はもう一回復活してはいかがかと思う。

【松尾主査】 これは開発計画の1というところに、ふさわしいような形で再録するよう検討する。これは、推進部会で、審議を賜るものだと理解している。

【井口委員長】 これまで事故に関連して、ロケットについては30分持てばいいので信頼性向上ということを第一に掲げてきたわけだが、この衛星は5年、さらに通信衛星は最近は10年とか15年という耐久性が要求されるという意味で、衛星に関しては耐久性というか、そういう言葉を表に出していただいた方がよいのではないかと思う。
 最後のところの文章も、「信頼性・耐久性」か。

【松尾主査】 信頼性自身に入っているところもあるが、むしろ、それを強調したいということで、何か適切な表現があれば、考えさせていただきたい。
 28ページの最後のところ、センサ系について、あるいは計測のあり方について疑問が呈されているが、これについて何かコメントがあれば、是非伺っておきたい。

【浜崎プロマネ】 28ページの3点。
 エアロソルについては、先ほど大体概要を説明したので、省略させていただいて、二つ目のコメントの、「全球雲量は、巻雲も含めて65%であり、SWIR、TIRとも、単なる雲の影響の補正ではなく、抜本的なアルゴリズム開発が必要になると思われる」ということだが、基本方針としては、まず雲・エアロソルセンサを用いて、雲やエアロソルの影響のある、誤差を含んだデータは除去する、棄却するというのが基本的な方針である。それを行った後で、雲・エアロソルセンサによって、補正のアルゴリズムを開発して、比較しているデータの中からなるべく多くを拾ってくる。そうすると、さらに点数も増えるので、その両方を合わせて有効データとして拾っていく。この、アルゴリズム開発のところは、主に、今申し上げた補正のアルゴリズムにかかわるところが非常に大きかろうと思っている。
 ここについては、残念ながら十分な検討は進んでいないが、今後の研究課題として、サイエンスチームの中でも、雲・エアロソルに関するワーキンググループをつくる予定であり、専門家の方の御意見をこれに加えさせていただき、その中でアルゴリズム開発に取り込んでいきたいと思う。
 3番目については、まず夜間の雲センサがないということだが、幾つか方法を考えている。一つは、熱赤外チャンネルで、地表や低いところの温度が測れるチャンネルを使うと、基本的に地表の温度に近い温度が常に測れるわけだが、厚い雲を観測した場合に温度が極めて低くなるという特性を使って、そこのデータは雲の影響が大きいという判断ができる。ということで、雲が厚い場合には、そのデータをもって棄却することができる。
 さらには、巻雲のような非常に高層の氷を含むような雲については、同じく、これも今回のスペクトラムエリアが非常に幅広いチャンネルを持っているという特徴を生かして、そこのチャンネルを使うと、氷の観測ができるので、データとして、その氷のデータが出ているところには巻雲の影響があるということから、排除が可能である。
 さらには、別の方法だが、高度分布の解析をするという話を申し上げたが、その高度分布の解析をした中で、雲がある場合には、同時に気温のデータが出てくるわけだが、ある雲の高さより下の気温が一定値で出てくるという特徴がある。ふだんの雲の影響を受けていない場合と違うデータが出てくるので、その場合にもデータの棄却はできる。
 この3つの方法を組み合わせて、雲センサでなくても、夜間である程度のデータの棄却ができるという方法を現在検討している。もちろん、精度の検討等については、今後の課題ということである。

【早坂専門委員】 今、浜崎プロマネが言われたように、いろんな方策があって、原理的にはいろいろ解決可能ということと、実際の雲は御覧のとおり非常に不均質なものであるとか、多分、実際にアルゴリズムを開発されて、いろいろ予期しないことなんかも出てくるかと思うが、そこを何とか頑張っていただきたい。
 雲があるところでも、シー オー ツーの分布がばっと出るということになれば、相当画期的なことだから、是非頑張っていただいて、何とか一歩でも二歩でも前進していただければと思う。期待している。

【松尾主査】 それでは、ほぼ議論が尽きたと思われる。本日、指摘いただいた若干の修文については、部会長である私に御一任をいただきたいと思う。必要な修正を加えた上で、本小委員会の報告させていただきたいがよろしいか。

(了承)

【松尾主査】 それでは、温室効果ガス観測技術衛星プロジェクト評価小委員会における調査審議は以上をもって終了とする。
 なお、本小委員会の報告書については、来週17日の宇宙開発委員会推進部会に報告したいと思う。タイトなスケジュールにもかかわらず、御尽力いただいたことに感謝する。

以上

(研究開発局宇宙政策課)

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